太田龍の「縄文日本文明一万五千年史序論」考 |
(最新見直し2011.05.27日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
ここで、太田龍の「縄文日本文明一万五千年史序論」を確認しておく。 2011.05.27日 れんだいこ拝 |
「縄文日本文明一万五千年史序論」(成甲書房、2003/7/1) |
本書は、縄文時代についての暮らしぶりを記した書ではない。縄文という争いがなく平和な文明が1万5000年続いたこと、その文明が破壊され、追いやられ、隠蔽され、忘れ去られようとしていることにつき、その原因や主犯は誰なのか? ということを様々な文献を検討して書かれた書物である。歴史は、HISTORYと書き、HIS
STORY(彼らの歴史)即ち勝者の歴史、敗者を否定、歪曲・改竄する歴史だと言われる。からば、人類が目指すべき生命尊重型の文明である縄文史の実態はいかにして把握可能なのか? 一つは、公式非公式を問わず、様々な古来より伝えられてきた文慧、否定され隠蔽されきた文献、神話の再検討、口伝で伝えられてきたものを丁寧に見ていくことである。これに最も精力的に調べ著述しているのが太田龍である。陰謀論と俗に言われる、金の動きだけを追ってロスチャイルド財閥に辿り着いて思考停止しているだけでは足りない。ここから突き抜け、あるべき人間の姿、文明の方向性、日本人としての使命を提示する必要がある。太田龍はそういう意味での稀有の人であった。 太田龍は、共産主義者から出発し、第四インターナショナルを経て、共産主義と決別し、日本の在地的土着文明を肯定的に捉える方向で史観転向し、天皇制擁護まで辿り着いている。太田龍によると、天皇(皇統)とは縄文の生命尊重文化を伝える存在で、日本はたびたび大陸や南蛮からの侵略を受けつつも上手く凌ぎながら続いてきた世界に例のない稀有な国ということになる。 本書の最後で、現在は西洋イルミナティの日本(縄文)破壊工作の第四期として「平成3年以降、1990年代に始まる時代。日本民族はついに敵の正体を見破り得た。そして、この本物の敵に対する民族防衛の戦いを開始する。そしてそれは人類を滅亡の危機から救い出す戦いでもある。西暦1990年代〜現在」と記している。この本が出版されたのが2003年(平成15年)、太田龍は2009年(平成21年)に亡くなっている。それから現在までの世界および日本を見ていると、太田の警告が生かされているとはとても思えない。逆にますます強まっている。生命尊重型の縄文の意思を受け継ぐ日本文化は瀕死の重体であり、目下の新型コロナ騒動を経て、西洋イルミナティ主導の世界政府による超管理社会、遺伝子組み換えや工場的畜産による生命破壊文明が完成しようとしている。われわれ日本人(日本人以外にも縄文のDNA、文化、前世を受け継ぐ外国人も多いと思う)に課せられた使命は、真の縄文を知り、西洋イルミナティの生命破壊文明を完全否定し、生命尊重の縄文の魂をなんとしてでも守り抜き未来へつなげることではないか?と思う。 明治時代に太陽暦がある日突然日本に導入され、福沢諭吉は当時、<このことに異議のあるものは大バカ者である>と言った事に対し、<西洋文明の奥の院に鎮座するご主人様に、千切れんばかり尻尾を振る犬コローそれが、福沢諭吉の正体ではないか>と言い放つ太田節が、実にこ気味いい。 |
(私論.私見)