更新日/2017(平成29).11.4日
【相次ぐ原発事故時代その1、米国のスリーマイル島事故】 |
1979.3.28日、アメリカ合衆国東北部ペンシルベニア州のスリーマイル島原子力発電所で重大な原子力事故が発生した。スリーマイル島 (Three
Mile Island) の頭文字をとってTMI事故とも略称される。原子炉冷却材喪失事故 (Loss Of Coolant Accident,
LOCA) に分類され、想定された事故の規模を上回る過酷事故 (Severe Accident) である。国際原子力事象評価尺度 (INES)
においてレベル5の事例である。
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1979/3/22 |
玄海1号 |
給水制御系の警報設定器の誤作動のため原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1979/5/11 |
高浜1号 |
定期検査中、充填高圧注入ポンプの軸損傷を発見。(安全系関係事故) |
1979/7/14 |
大飯1号 |
「冷却材ポンプ遮断機トリップ」の誤信号の発信により原子炉自動停止、その時、主蒸気逃がし弁が作動し、主蒸気管相互の圧力不平衡により安全注入系(ECCS)が作動。(安全系関係事故) |
1979/7/20 |
福島1-1号 |
潤滑水の流量検出リレー不良により海水循環ポンプが停止したため原子炉出力を手動で降下中、「スクラム・ディスチャージ・ボリウム高」の信号により原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1979/7/28 |
島根1号 |
定期試験時、制御棒駆動水圧系常駆動電磁弁不調により制御棒1本全挿入。(制御棒関連事故) |
1979/9/12 |
福島1-6号 |
(試運転中)ケーブル誤接続によりバイタル電源が喪失し、原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1979/10/19 |
福島1-2・6号 |
台風による送電機遮断のため二号機及び6号機(試運転中)が自動停止。(外部電源喪失事故) |
【相次ぐ原発事故以降の原子力行政】 |
1980年代に入って高速炉「もんじゅ」の建設に着手し、そのブランケット燃料の再処理のための施設「RETF」の建設も行われ、青森県六ヶ所村には巨大な再処理工場の建設が行われるにいたった。しかし、1995年の「もんじゅ」におけるナトリウム炎上事故により、佐藤栄作以来の広壮な計画は頓挫した。
政府は核燃料サイクル計画の頓挫を受けて、軽水炉でプルトニウム燃料を燃やすプルサーマル計画へと重心を移しながらも、再処理工場の建設工事を継続し、「もんじゅ」の再開の機会を図りつつある。技術的にも経済的にも成り立ち得ないこれらの計画を国策として推し進めるその背後には、一貫した核政策が背後にあることを見逃すことができない。核燃料サイクル計画に対し、軍事転用の技術的可能性を論ずることが、反原発運動や反核兵器運動の内部においてタブー視される傾向があったことも、指摘しておかねばならない。
日本は97年ごろまで毎年150万キロワットのペースで原発を拡大させ続けた。
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1980/2/3 |
東海 |
原子炉安全保護系の定期試験中、「原子炉内ガス圧力減少率高」の誤信号により原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1980/3/27 |
敦賀1号 |
主蒸気隔離弁5%閉試験中、テスト用パイロット弁の不調により主蒸気隔離弁1個が前閉したため原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1980/4/3 |
敦賀1号 |
循環水ポンプ出口弁の制御用電源を誤開放したことにより出口弁が閉じ、給水ポンプが停止したため原子炉自動停止。(再循環ポンプ関連事故) |
1980/4/17 |
福島1-4号 |
炉心スプレイ系の定期試験中、ポンプ起動による振動で原子炉圧力スイッチが誤作動したため原子炉自動停止(安全系関係事故)。 |
1980/10/13 |
高浜1号 |
定期検査中、Cループ蓄圧注入空気抜き小管溶接部近傍からの冷却材漏れを発見。手動停止。(安全系関係事故) |
1980/12/24 |
浜岡2号 |
調整運転中、B−原子炉再循環ポンプのM−Gセットが停止、原子炉は出力を下げ運転を継続。(再循環ポンプ関連事故) |
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1981.3月、国際原子力事象評価尺度レベル 2 - 敦賀, 福井県 - 放射性物質を日本海に放出、作業員超過被曝。
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1981/4/10 |
福島1-1号 |
隔離時復水器A系統蒸気側入口配管溶接部近傍からの水漏れを発見、調査のため原子炉手動停止。(安全系関係事故) |
1981/5/11 |
浜岡1号 |
定期検査中、スクラム系統の試験時、スクラムパイロット弁の不調によりスクラムがリセット出来ず。(制御棒関連事故) |
1981/5/14 |
東海2号 |
出力1100Mweで運転中、タービン制御弁全閉試験時、制御棒制御ユニットのヒューズ切れのため、制御棒1本が全挿入。ヒューズを取り替え、原子炉は運転を継続。(制御棒関連事故) |
1981/5/22 |
福島1-2号 |
高圧復水ポンプ吐出圧力警報設定器の電源回路遮断器の誤作動により高圧復水ポンプが止まり、原子炉水位が低下したため原子炉自動停止。ECCS作動。(内部電源・電気回路関連事故) |
1981/6/24 |
大飯1号 |
調整運転中、発電器の試験時、発電機励磁装置の回路の一部が短絡のため損傷。(内部電源・電気回路関連事故) |
1981/7/10 |
福島1-4号 |
出力770Mweで運転中、ディーゼル発電機海水冷却配管から漏洩した海水が480Vモーターコントロールセンターに飛散、このため480Vモーターコントロールセンターが停止し原子炉安全保護系M−GネットBの電源が喪失、原子炉ハーフスクラム。(内部電源・電気回路関連事故) |
1981/7/22 |
東海2号 |
タービン主塞止弁作動試験時、同弁のリミットスイッチの動作不良による誤信号で主蒸気加減弁が急閉したため原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1981/8/4 |
福島1-4号 |
出力770Mweで運転中、スクラムテストスイッチによるサブチャンネルトリップ試験時、スクラムパイロット電磁弁の不調のため、制御棒1本が全挿入し、出力が740Mweまで降下。(制御棒関連事故) |
1981/9/12 |
東海2号 |
定期検査のため出力降下中、原子炉ウェル水位計較正作業時、不手際により、原子炉水位検出計に変動を与えたため原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1981/10/2 |
高浜2号 |
制御棒駆動装置の制御回路の不調により制御棒が一部挿入したため原子炉自動停止。(制御棒関連事故) |
1981/10/28 |
福島2-1号 |
試運転中、タービン駆動給水ポンプトリップ試験後、蒸気タービン軸振動が増加したため原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1981/10/30 |
浜岡2号 |
定期検査中、制御棒駆動水ポンプ羽根車にひび割れを発見。(制御棒関連事故) |
1981/12/3 |
福島1-1号 |
調整運転中、スクラム排出容器水位検出計の誤作動により原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1982/6/13 |
東海2号 |
中間停止中、原子炉再循環ポンプ出口弁の弁体と弁棒の取り付け部の弁体側に摩耗を発見。(再循環ポンプ関連事故) |
1982/6/25 |
福島1-6号 |
タービンバイパス弁閉表示コイルの故障により、タービン電気油圧式制御装置の電源が喪失し、原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1982/6/28 |
福島1-5号 |
原子炉再循環系M−Gネット流体継手操作用モーターの不調により再循環流量が増加し、「中性子束高」により原子炉自動停止。(反応度事故) |
1982/10/27 |
福島1-3号 |
定期検査中、スクラム系制御用空気配管のつまりにより、原子炉保護系スクラムリセット不調。(制御棒関連事故) |
1982/11/14 |
美浜2号 |
制御棒駆動装置制御回路不調のため、出力低下。(制御棒関連事故) |
1982/12/24 |
高浜2号 |
制御棒駆動装置制御回路用電源の電源ユニットの故障修理中、誤って電源を停止させたため、制御棒の一部が挿入され、出力領域中性子束変化率高の信号により原子炉自動停止。(制御棒関連事故) |
1983/1/13 |
敦賀1号 |
原子炉再循環ポンプ用M−Gセットのコンデンサー不良により、原子炉再循環ポンプがトリップしたため、出力降下。(再循環ポンプ関連事故) |
1983/2/18 |
東海2号 |
落雷により給水制御電源系統に異常発生、原子炉水位高によりタービン停止、原子炉自動停止。(外部電源喪失事故) |
1983/2/18 |
東海2号 |
落雷により給水制御電源系統に異常が発生したため、原子炉水位高によりタービンが停止し、原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1983/4/23 |
東海2号 |
定格出力運転中、低圧炉心スプレイ系の定期試験の際、注入弁の動作による振動のため原子炉圧力スイッチが誤動作し、「原子炉圧力高」による原子炉保護系チャンネルAが動作。(安全系関係事故) |
1983/7/9 |
福島1-6号 |
定格出力運転中、送電線落雷事故により、原子炉自動停止。調査の結果、パワーロードアンバランスリレーの設定値のずれを発見。(外部電源喪失事故) |
1983/7/27 |
高浜1号 |
定格出力運転中、制御棒駆動装置制御盤内の配線短絡により制御棒の一部が挿入され「出力領域中性子束変化率高」により原子炉自動停止。(制御棒関連事故) |
1983/8/5 |
大飯1号 |
定格出力運転中、制御棒駆動装置制御回路のカードの半田付不良のため、制御棒の一部が挿入され、「出力領域中性子束変化率高」により原子炉自動停止。(制御棒関連事故) |
1983/8/31 |
福島1-1号 |
制御棒スクラム出口弁(127弁)のダイヤフラム破損により、制御棒1本が挿入され出力低下。(制御棒関連事故) |
1983/9/2 |
玄海1号 |
定格出力運転中、落雷による送電線遮断のため原子炉自動停止。原子炉停止後の点検において、加圧器逃し弁のシート漏れを発見。(外部電源喪失事故) |
1983/9/4 |
東海 |
制御棒電源供給回路の電磁接触器コイルの焼損により制御棒保持用電源ヒューズが溶断したため、全制御棒が挿入され原子炉自動停止。(制御棒関連事故) |
1983/10/6 |
敦賀1号 |
定期検査中、原子炉再循環ポンプ駆動用電動機(C)端子箱内に損傷を発見。(再循環ポンプ関連事故) |
1983/11/16 |
敦賀1号 |
定期検査中、制御棒駆動水圧制御ユニット弁分解点検の結果、弁体及び弁座の一部に損傷を発見。(制御棒関連事故) |
1983/12/2 |
川内1号 |
試運転中、50%負荷遮断試験時、タービンバイパス弁駆動用空気圧力計の不具合による弁動作遅れで、蒸気発生器の水位が低下したため、原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1983/12/4 |
福島1-2号 |
定格出力運転中、原子炉再循環ポンプ(B)が原子炉再循環ポンプM−Gセット発電機ロックアウトリレー動作によりトリップしたため、出力低下。(再循環ポンプ関連事故) |
1983/12/17 |
福島1-2号 |
定格出力運転中、原子炉再循環ポンプ(B)が原子炉再循環ポンプM−Gセット発電機ロックアウトリレー動作によりトリップしたため、出力低下。(再循環ポンプ関連事故) |
1983/12/23 |
女川1号 |
試験運転中、原子炉再循環ポンプ(B)速度低下したため、出力低下。(再循環ポンプ関連事故) |
1984/1/30 |
女川1号 |
試運転中、原子炉再循環ポンプ(B)が原子炉再循環ポンプM−Gネット発電機ロックアウトリレー動作によりトリップしたため、出力低下。(再循環ポンプ関連事故) |
1984/7/10 |
高浜1号 |
調整運転中、所内変圧器の遮断機器を投入したところ所内変圧器がトリップ、これにより発電器が自動停止し、原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1984/10/17 |
福島1-2号 |
定期検査中、高圧注水系手動起動試験の際、復水貯蔵タンク遮蔽壁内側の高圧注水戻り弁より漏洩が発生。漏洩水は、遮蔽壁の雨水口を通じて、遮蔽壁外へ漏出。(安全系関係事故) |
1984/11/8 |
福島2-1号 |
定期検査中、原子炉再循環ポンプ調整運転の際、ポンプ(A)内部に異音が発生。点検の結果ポンプの水中軸受リングの損傷を発見。(再循環ポンプ関連事故) |
「日本共産党の政策1985年版」。
1985/3/27 |
玄海1号 |
定格出力運転中、所内電源母線の電圧低下のため、一次冷却材ポンプの回転数が低下し、「一次冷却材量低」により原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1985/6/25 |
女川1号 |
調整運転中、蒸気加減弁開度位置検出器の不調により原子炉圧が低下したため、「原子炉水位高」により蒸気タービンが自動停止し、引続き原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1985/8/23 |
副1−1号 |
調整運転中、給水ポンプ最小流量配管の振動が、主蒸気管圧力検出器検出配管との支持構造物共用部を介し、当該検出器検出配管に伝わったため、当該検出器が作動し、「主蒸気隔離弁閉」により原子炉自動停止。(安全系関係事故) |
1985/8/31 |
福島1-1号 |
定期検査中、ケーブルダクト屋外部のカバー継目部より雨水が侵入し、ダクト内のケーブル端子接続部周辺で短絡が起こったため、アーク熱の発生により、ケーブルが焼損。(安全系関係事故) |
1985/9/12 |
島根1号 |
定格出力運転中、落雷により送電線がトリップし、これにより原子炉自動停止。(外部電源喪失事故) |
【相次ぐ原発事故時代その2、ソ連(現ウクライナ)でチェルノブイリ事故】 |
1986年、ソ連(現ウクライナ)でチェルノブイリ事故。
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1986/3/15 |
福島1-6号 |
定格出力運転中再循環流量制御系の不調により再循環ポンプ(A)の流量が低下したため、出力低下。(再循環ポンプ関連事故) |
1986/7/7 |
大飯1号 |
定格出力運転中、野外の開閉所と発電所保護継電器室の間のケーブル点検作業において、誤って主変圧器保護用のケーブルを損傷させたため、発電機保護装置の一つが作動し、発電機が自動停止したことにより、引続き原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1986/9/11 |
大飯1号 |
定期検査中、第2低圧タービンの開放点検において、第7段動翼及びシュラウドの一部に損傷発見。(安全系関係事故) |
1987/2/20 |
福島1-5号 |
定格出力運転中、A原子炉再循環ポンプの軸封部の温度にわずかな上昇傾向が見られたので点検のため原子炉手動停止。点検の結果温度上昇の原因は軸封部の摺動面に微細な傷が発生し、再循環水の一部が軸封部に流入したため。(再循環ポンプ関連事故) |
1987/4/23 |
福島1-1・3・5号 |
定格出力運転中、地震により原子炉自動停止。ボイド消滅が原因か。(反応度事故) |
1987/4/24 |
福島1-5号 |
出力上昇中発電機保護装置用の計器用変流器の導線の腐食断線により、当該保護装置が動作して発電機が自動停止し、引続き原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1987/8/12 |
島根1号 |
定格出力運転中、送電線への落雷により、タービン自動停止。引続き、原子炉自動停止。(外部電源喪失事故) |
1987/8/28 |
浜岡1号 |
定格出力運転中、原子炉保護系電源系統の電磁式スイッチの焼損と原子炉再循環ポンプ停止装置補助リレーの端子のゆるみにより、原子炉再循環ポンプ2台が停止したため、原子炉水位が上昇し、タービンが自動停止、引続き原子炉自動停止。(内部電源・電気回路関連事故) |
1987/10/1 |
敦賀1号 |
定期検査中、タービン関係試験が終了し、出力降下後の圧力調整中、調査弁の操作が若干速かったため、中間領域中性子束検出器の「中性子束高高」の信号により原子炉自動停止。(反応度事故) |
1988/2/2 |
浜岡1号 |
定格出力運転中、無停電電源装置の電磁式スイッチの損傷により、原子炉再循環ポンプ駆動装置の潤滑油温度検出器の電源が喪失したため、「潤滑油温度高」の信号が発生して原子炉再循環ポンプ2台が停止し、出力が低下。スイッチ損傷の原因調査のため原子炉手動停止。(再循環ポンプ関連事故) |
1988/3/7 |
敦賀1号 |
定格出力運転中、原子炉再循環ポンプ(A)が自動停止。原因調査のため原子炉を手動停止。ポンプ停止の原因は、再循環ポンプ駆動装置の自動電圧調整装置の制御用半導体の不調のため。(再循環ポンプ関連事故) |
1988/3/18 |
福島2-1号 |
定格出力運転中、再循環ポンプ電動器(B)の上部軸受け部温度にわずかな上昇がみられたため、点検のため原子炉手動停止。当該軸受け部温度上昇の原因は、潤滑油油面検出配管の溶接部から潤滑油がにじみ出し潤滑不足となったため。(再循環ポンプ関連事故) |
1988/8/12 |
浜岡2号 |
運転中、原子炉格納容器内にある床ドレンサンプ及び機器ドレンサンプへの流入水の増加が認められたため原子炉手動停止。原因は原子炉再循環ポンプ(B)の冷却器用フレキシブルチューブからの漏洩のため。(再循環ポンプ関連事故) |
1988/9/17 |
浜岡1号 |
定期検査中、炉内計装装置を収納している管(インコアモニタハウジングの1本)の原子炉圧力容器底部への取り付け部分付近にわずかなにじみを発見。原因は応力腐食割れが発生、進展したため。(安全系関係事故) |
1988/12/3 |
福島2-3号 |
定格出力運転中、「中性子束高」の信号により原子炉自動停止。原因は、原子炉再循環流量の変動幅が一時的に増加したため。(反応度事故) |
1988/12/6 |
高浜3号 |
定格出力運転中、「出力領域中性子束変化率高(急減)」の信号により原子炉自動停止。原因は、制御棒駆動装置の制御用カードの不具合のため。(制御棒関連事故) |
1988/12/12 |
福島2-3号 |
運転中、主蒸気系(B)9の弁に作動不具合が発生したため、原子炉手動停止。原因は、当該弁の弁棒が折損したため。(安全系関係事故) |
1988/12/20 |
東海 |
定期検査開始のための停止操作中、「原子炉出力チャネル高」の信号により原子炉自動停止。原因は、制御棒操作が不適切であったため。(制御棒関連事故) |
【東京電力福島第2原子力発電所3号機事故】 |
- 1989.1.1日、東京電力福島第2原子力発電所3号機事故。原子炉再循環ポンプ内部が壊れ、炉心に多量の金属粉が流出した事故。レベル2。
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1989/1/6 |
福島2-3号 |
運転中、原子炉再循環ポンプ(B)の振動が大きくなったため、出力降下。当該ポンプの分解点検の結果、水中軸受リングおよび羽根車等の損傷(実際には激しい破壊があった)を発見。原因は、水中軸受リングの溶接部に溶け込み不足があったため(実際には設計ミスがあった)。(再循環ポンプ関連事故) |
1989/2/27 |
福島1-5号 |
運転中、原子炉再循環ポンプ(A)駆動用電動機の電気回路の保護リレーが動作し同ぽんぷが停止したため、原子炉手動停止。原因は、計器用変流器の内部端子の接触不良。(再循環ポンプ関連事故) |
1989/2/27 |
福島1-5号 |
運転中、原子炉再循環ポンプ(A)駆動用電動機の電気回路の保護リレーが動作し、同ポンプが停止したため、原子炉手動停止、原因は、計器用変流器の内部端子の接触不良のため。(再循環ポンプ関連事故) |
1989/3/8 |
大飯2号 |
定格出力運転中、「一次系冷却材ポンプ母線電圧低」の信号により原子炉自動停止。原因は、発電機の電圧を調整する制御用カード不良のため。(内部電源・電気回路関連事故) |
1989/4/10 |
島根2号 |
定格出力運転中、原子炉再循環ポンプ(A)の回転数が低下したため原子炉手動停止。原因は、原子炉再循環流量制御系の一つのリレーに接触不良が生じたため。(再循環ポンプ関連事故) |
1989/6/21 |
美浜1号 |
発電再開準備中、「蒸気発生器水位異常低」の信号により原子炉自動停止。原因は、主給水系統の動作確認の際、電器回路の一部を短絡させたことにより、電動主給水ポンプが停止したため。(内部電源・電気回路関連事故) |
1989/9/6 |
島根1号 |
定格出力運転中、原子炉再循環ポンプ(B)の振動大の警報が発生したため、原子炉手動停止。原因は、振動検出器の動作部に異物が付着し検出感度が変化して誤動作したため。(再循環ポンプ関連事故) |
1989/10/1 |
浜岡2号 |
定期検査中、高圧注入系の機能試験において、高圧注入ポンプの振動が通常より大であったため、点検を行ったところ、軸封部に接触跡を確認。原因はポンプ羽根車に作業用テープが挟まり、回転軸の振動が大きくなったため。(安全系関係事故) |
1989/10/20 |
玄海2号 |
定期検査中、非常用ディーゼル発電機の機能試験において、1台の発電機が自動停止。点検の結果、固定子捲線の一部に焼損を発見。原因は、固定子の渡り線の固定が不十分であったため、運転中の振動により絶縁が劣化したため。(内部電源・電気回路関連事故) |
【東京電力福島第1原子力発電所3号機事故】 |
- 1990.9.9日、東京電力福島第1原子力発電所3号機事故。主蒸気隔離弁を止めるピンが壊れた結果、原子炉圧力が上昇して「中性子束高」の信号により自動停止した。レベル2。
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1990/1/2 |
福島2-1号 |
調整運転中、原子炉再循環ポンプ電動機下部軸受の油面高を示す警報が発生したため原子炉手動停止。原因は、油面検出器が誤動作したため。(再循環ポンプ関連事故) |
1990/1/5 |
敦賀1号 |
定格出力運転中、高圧注水系の機能試験において、高圧注水系ポンプ駆動用ディーゼル機関が自動停止。点検の結果、ディーゼル機関との高圧注水系ポンプを接続している増速機に損傷が認められたため、原子炉手動停止。原因は、軸受けが脱落し、歯車のかみ合いがはずれたため。(安全系関係事故) |
1990/5/27 |
福島1-2号 |
定期検査中、非常用ディーゼル発電機の機能試験をしたところ、異音が認められたため、当該発電機を停止。点検の結果、ディーゼル機関の一部の気筒に損傷を発見。原因は、ピストンと今回の定期検査に交換した新品のシリンダライナのなじみが不足していたため。(安全系関係事故) |
1990/9/9 |
福島1-3号 |
定格出力運転中、「中性子束高」の信号により原子炉停止。原因は、1台の主蒸気隔離弁の弁体と弁棒との接合部に使用している回止めピンの取り付けが不十分であったため、蒸気の振動によちピンが折損し、弁体が主蒸気管を閉塞したため。(反応度事故) |
1990/11/19 |
島根2号 |
定格出力運転中、「原子炉再循環ポンプ(B)電動機潤滑油位低」の警報が発生したため原子炉手動停止。原因は当該電動機下部軸受部の排気風量設計より多かったため、排気に伴って移送される潤滑油量が多くなり、油面が警報設定値まで低下したため。(再循環ポンプ関連事故) |
【関西電力美浜発電所2号機事故】 |
- 1991.2.9日、関西電力美浜発電所2号機事故。蒸気発生器の伝熱細管の1本が破断し、55トンの一次冷却水が漏洩し、非常用炉心冷却装置 (ECCS)
が作動した。レベル2。放出量0.6キュリー。
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【中部電力浜岡原子力発電所3号機事故】 |
- 1991.4.4日、中部電力浜岡原子力発電所3号機事故。誤信号により原子炉給水量が減少し、原子炉が自動停止した。レベル2。
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【原発拡大】 |
日本は97年ごろまで毎年150万キロワットのペースで原発を拡大させ続けた。
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【中部電力浜岡3号機の制御棒抜け落ち事故】 |
1991.5.31日、中部電力浜岡3号機の制御棒が3本抜け落ちる事故が発生している。中部電力は1992年にマニュアルを改訂した。 |
1991/2/9 |
美浜2号 |
定格出力運転中、「加圧器圧力低」の信号による原子炉自動停止するとともに、「加圧器圧力低と加圧器水位低の一致」の信号により非常用炉心冷却装置(ECCS)が動作。(原因は、蒸気発生器細管の切断)(安全系関係事故) |
1991/4/4 |
浜岡3号 |
定格出力運転中、原子炉給水流量が低下し、「原子炉水位低」の信号により、原子炉自動停止。原因は、流量制御板に使われてるコンデンサーの故障により、タービン駆動給水ポンプ駆動用タービンの蒸気加減弁が急閉したため。(安全系関係事故) |
1991/4/4 |
浜岡3号 |
定格出力運転中、原子炉給水流量が低下し「原子炉水位低」の信号により、原子炉自動停止。原因は、流量制御板に使われているコンデンサの故障により、タービン駆動給水ポンプ駆動用タービンの蒸気加減弁が急閉したため。(内部電源・電気回路関連事故) |
1991/4/17 |
大飯2号 |
定期検査中、下部炉心板上に制御棒クラスター案内管支持ピンナットの回止めピンを発見。原因は、回止めピンがとめ金に片寄って取り付けられていたため。(制御棒関連事故) |
1991/5/10 |
東海 |
計画出力中、1本の制御棒が挿入され出力が低下したため、調査のため原子炉手動停止。原因は、制御棒固定機構に使用されている止めピンが折損したため。(制御棒関連事故) |
1991/7/17 |
川内1号 |
定格出力運転中、「原子炉トリップパーシャル作動」の信号が発生したため、調査のため原子炉自動停止。原因は、出力領域中性子束検出装置の1個が短絡を起こしたため。(安全系関係事故) |
1991/9/6 |
美浜1号 |
出力5.1万キロワットで運転中、「B−蒸気発生器水位異常低」の信号により原子炉自動停止。原因は、B−蒸気発生器の主給水バイパス弁の駆動用空気を制御するプースタリレーの感度調整用絞り弁に異物(シールテープ屑)が残留していたことにより、制御系の特性が変化したため。(安全系関係事故) |
1992/2/20 |
島根1号 |
定格出力運転中、「中性子束異常高」の誤信号により原子炉自動停止。原因は、落雷の影響により中性子束を計測する電気回路に誤信号が発生したため。(反応度事故) |
1992/5/27 |
柏崎2号 |
運転中、送電線への落雷の影響により出力低下した後の出力上昇中、復水器真空度の低下のため原子炉自動停止。原因は、気体廃棄物処理系の排水器が付着物の影響で動きが悪くなり、ドレンが十分に排出されてなかったため。(安全系関係事故) |
1992/6/29 |
福島1-1号 |
定期検査中、原子炉を起動し、発電再開に向けてタービン保安装置の動作確認試験中、「原子炉圧力高」の信号により原子炉自動停止。原因は、タービン保安装置の動作確認試験中、タービン制御油圧力の低下が発生し、この油圧低下に伴い自動起動する補助油ポンプがリレー不具合により起動しなかったことから、油圧がさらに低下しタービンバイパス弁が閉となり、原子炉圧力が上昇したため。(安全系関係事故) |
1992/7/26 |
福島1-6号 |
定期検査中、調整運転準備中のところ、(B)タービン駆動給水ポンプに不具合が認められたため手動停止。原因は、給水ポンプ運転中に摺動傷が生じたシーリングと軸が給水ポンプ停止に伴い接触し、この状態で健全性確認の調査が手回しという低速回転下で行われたので、軸とシーリングが固着したため。(安全系関係事故) |
1992/8/31 |
女川1号 |
運転中、「タービンバイパス弁開」、「チャンネル(A)(B)主蒸気管圧力低」の警報が発生、主蒸気隔離弁が全開し、これに伴い原子炉自動停止。原因は、主蒸気圧力の変動等により、主蒸気圧力検出器のブルドン管に疲労による亀裂が発生し、実際の圧力より高い誤信号が発生し、実際の圧力より高い誤信号が発生したため。(安全系関係事故) |
1992/9/26 |
東海 |
計画出力運転中、制御棒の駆動用電源喪失により制御棒1本が挿入され出力が低下し、調査のため原子炉手動停止。原因は、制御棒駆動用電源回路のヒューズホルダーの端子金具ボルトが折損したため。(制御棒関連事故) |
1992/9/29 |
福島1-2号 |
定格運転中、「原子炉水位低」の信号により原子炉自動停止するとともに原子炉高圧注水系(ECCS)が作動した。調査の結果、原子炉水位の低下は、待機中の高圧復水ポンプC号機の電源盤内の遮断機の点検作業を行った際、復旧復水ポンプおよびタービン駆動原子炉給水ポンプが全台停止し、全給水流量が喪失したことによるものと判明。(安全系関係事故) |
1993/8/18 |
高浜1号 |
定格出力で調整運転中、格納容器床ドレンサンプの水位が上昇傾向を示したため、原子炉手動停止。原因は、一次冷却材ポンプ(B)計測用配管取り替え工事に伴い配管支持状態が変化したこと、また当該配管の固有振動数とポンプ振動数がほぼ一致していたことから、振動による応力が増大し、配管溶接部に亀裂が発生したため。(安全系関係事故) |
1993/8/18 |
美浜1号 |
定期検査中、タービン回転上昇試験を実施したところ、タービン軸受油圧が通常値より低かったため、原子炉手動停止。原因は、軸受油圧系統に異物(油等ふきとり紙)が詰まっていたため。(安全系関係事故) |
1993/11/27 |
女川1号 |
定格出力で運転中、「中性子束高高」の発信により原子炉自動停止。原因は、地震に伴い炉心内のボイド(蒸気泡)の状態が変化し、中性子束が増加したため。(反応度事故) |
1993/12/2 |
女川1号 |
起動中、原子炉給水ポンプ(C)を起動したところ、停止中の原子炉給水ポンプ(B)の逆回転が認められたため、原子炉手動停止。原因は、原子炉給水ポンプ(B)吐出逆止弁の弁体のロックナットの締め付けが不十分であったことから、給水の脈動の影響により当該締め付け部が摩耗し、弁体の着座がずれたため。(安全系関係事故) |
1993/12/22 |
女川1号 |
定格出力運転中、原子炉格納容器内の格納容器冷却材ドレン量に増加が認められたため、原子炉手動停止。原因は、原子炉再循環ポンプの回転に伴う振動数と非常用復水器系(A系)の差圧検出取り出し配管の固有振動数がほぼ一致していたことから共振により当該配管の溶接部が割れたため。(再循環ポンプ関連事故) |
1994.4月、「新日本経済への提言」を発表した。(「資料:日本共産党の原発政策D」を参照する) 次のように述べている。
「原子力は安全性からみても技術的に・未確立であることを認識して、その段階をふまえた研究開発をすすめることを重点にする。したがって、当面、原発の新増設は一切おこなわない。また既設原発については、総点検をおこない、その結果に応じて永久停止、改修、出力低下などの緊急措置をとる」。「原子力については、新増設をやめ、既存原発についても安全点検をすすめていけば、2010年には稼働中の原発はほとんどなくなる可能性が強いので計算に入れない」。 |
1994/4/12 |
敦賀1号 |
タービン弁ステムフリーテストの実施のため、定格出力から出力降下中、A−主給水制御弁に動作不良が認められたため、原子炉手動停止。原因は、当該弁のピストンリングガシートリングに引っかかり、動作不良を起こしたため。(安全系関係事故) |
1994/5/29 |
福島2-3号 |
中間停止後の出力上昇中、ジェットポンプ流量に変動が認められたため、原子炉手動停止。原因は、過去にジェットポンプの分解を実施し、再度取り付けた際、押え金具(ビーム)に位置ずれが生じ、ビーム端部に過大な応力が発生し、運転中の高温水に溶存する酸素が作用したため。(再循環ポンプ関連事故) |
1994/6/29 |
福島1-2号 |
定期検査中、原子炉圧力容器内部構造物の点検を実施したところ、シュラウドの中間部リング内表面の溶接部近傍にひび割れを発見。原因は、シュラウドの制作時に溶接した際の入熱により当該部が鋭敏化するとともに、高い応力が残留し、応力腐食割れが発生したため。(安全系関係事故) |
1994/8/26 |
志賀1号 |
定格出力で運転中、原子炉冷却材際循環ポンプ(B)が停止し、出力が31.9キロワットに低下した後、原子炉手動停止。原因は、原子炉冷却材再循環ポンプの可変周波数電源装置の配線と接地線が近接していたため、両線間で放電現象が発生し、絶縁不良に至ったため。(再循環ポンプ関連事故) |
1994/12/11 |
女川2号 |
臨界後の試運転中、原子炉核計装系の定期検査を行ったところ、安全保護系が動作して原子炉自動停止。原因は、当該試験の手順書の一部に不備があったことから、原子炉自動停止に至る信号が発生したため。(安全系関係事故) |
1995/1/3 |
高浜2号 |
定格出力で運転中、主給水管ドレン弁付近から蒸気の漏洩が認められたため、原子炉手動停止。原因は、過去に実施した主給水隔離弁の電動化工事のため、当該ドレン管がグレーチングに接触した状態で、その後のプラントの起動停止に伴う主給水管の熱による変移により、過大な応力が繰り返し作用したため亀裂が運転中の微振動にによる応力により進展したため。(安全系関係事故) |
1995/1/5 |
柏崎4号 |
定格出力運転中、主変圧器比率作動リレーの動作により、発動機、タービンがトリップし、原子炉自動停止。原因は、落雷により主変圧器に加わった異常な電圧の周波数が、主変圧器の一部の捲線部の固有の周波数と一致し、当該捲線部で高い電圧が発生したため絶縁が低下し、捲線が損傷したため。(内部電源・電気回路関連事故) |
1995/1/30 |
島根2号 |
定格出力で運転中、「スクラム排出容器水位異常高」の発信により、原子炉自動停止。原因は、復水スラッジ分離水の移送作業の際、トーラス水受け入れタンク出口切り替え弁の一つが閉状態のままであったため、当該分離水がスクラム排出容器内に逆流、スクラム排出容器の水位が上昇したため。(安全系関係事故) |
1995/2/25 |
大飯2号 |
定格出力で運転中、高感度型水蒸気モニタ等の指示値が上昇したため、原子炉手動停止。原因は、蒸気発生器細管と小径Uベント部の加工に伴う残留応力と運転時の作用応力の重量により、応力腐食割れが発生したため。(安全系関係事故) |
1995/7/13 |
柏崎5号 |
定格出力にて調整運転中、タービンバイパス弁の電気油圧式制御装置からの油の漏洩が発生したため、原子炉手動停止。原因は、当該弁用の制御油蓄圧槽と配管を接続しているフランジ部の取り付け不良によるパッキン(Oリング)が損傷していたため。(安全系関係事故) |
1995/7/30 |
福島1-5号 |
定格出力にて運転中、復水器に海水を送る潤滑水ポンプ3台のうち1台のポンプの潤滑水に流量低下が発生。原因は、ポンプ軸封部に付着・滞留した小さな貝類が成長し、潤滑水が供給されにくくなったため。(安全系関係事故) |
1995/10/13 |
美浜3号 |
定格出力にて運転中、原子炉格納容器サンプに流入するドレン流量に増加傾向が認められたため、原子炉を手動停止した。原因は、原子炉水位計ハウジングのキャノピーシール部に、制作段階で腐食が発生していたことにより、その後のプラント起動時等の水質環境下で、腐食が進展し、当該部が損傷に至ったため。(安全系関係事故) |
1995/10/24 |
東海 |
出力14.4万キロワットで調整運転中、制御棒1本が炉内に挿入され出力が低下したため、原子炉を手動停止。原因は、当該制御棒駆動装置内のロープカッタのピストンが正規の位置に取り付けられていなかったことにより、制御棒駆動用ロープが摩耗して切れたため。(制御棒関連事故) |
【動力炉・核燃料開発事業団高速増殖炉もんじゅナトリウム漏洩事故】 |
- 1995.12.8日、動力炉・核燃料開発事業団高速増殖炉もんじゅナトリウム漏洩事故。2次主冷却系の温度計の鞘が折れ、ナトリウムが漏洩し燃焼した。レベル1。この事故により、もんじゅは15年近く経った2010.4月まで停止を余儀なくされた。
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1996/1/6 |
高浜1号 |
計画出力で運転中、主給水制御弁の弁開度に増加傾向が認められたため、原子炉を手動停止した。原因は、当該弁の製造時に弁棒ネジ部が十分に弁体に接合されていなかったことにより、運転中の振動によるネジ部の摩耗及び応力によって、弁体と弁棒下端との溶接部近傍で疲労破断したため。(安全系関係事故) |
1996/1/14 |
伊方3号 |
定期検査のため出力降下中、湿分分離加熱器の逃し弁のうちの一部に損傷が認められたため、原子炉手動停止。原因は、当該逃し弁母管ドレントラップに設計外のものが設置されていたため。(安全系関係事故) |
1996/2/23 |
柏崎6号 |
出力27.9万kWで試運転中、10台ある冷却材再循環ポンプのうち1台の電源装置に異常が認められたため、原子炉を手動停止した。原因は、当該ポンプに2系列ある電源装置制御回路のうち動作中であった制御回路に異常が発生し、他方の制御回路に切替わった際、電源回路のコンデンサが十分放電されていなかったことにより過電流が流れ電源装置の保護回路が動作したため。(再循環ポンプ関連事故) |
【動力炉・核燃料開発事業団東海再処理施設アスファルト固化施設火災爆発事故】 |
- 1997.3.11日、動力炉・核燃料開発事業団東海再処理施設アスファルト固化施設火災爆発事故。低レベル放射性物質をアスファルト固化する施設で火災発生、爆発。レベル3。
午前10時6分頃、警報が鳴り、2分後に低レベル放射能とアスファルトを詰めたドラム缶が燃えているのが確認された。スプリンクラーを約1分間手動で作動させ、10時22分に消火したとされている。作業員に避難命令が出され、外部への放射能放出も検出されていたのもかかわらず十分な確認を怠り、「放射能漏れはない」との発表がなされている。当初、消防職員に最初の火災の鎮火を確認してもらったと発表していたが、火災発生から3時間半後の午後1時34分から火元の周辺を見て回った消防職員ものぞき窓が真っ暗で何も見えなかったと証言している。空調が止まっているためガスは充満し、午後8時4分頃に大規模な爆発に至った。鉄性のハッチや扉も吹き飛ばす凄まじい爆発は、多量の放射能を外部へ吹き飛ばした。
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【東京電力福島第一原子力発電所第4号機事故】 |
- 1998.2.22日、東京電力福島第一原子力発電所第4号機の定期検査中、137本の制御棒のうちの34本が50分間、全体の25分の1(1ノッチ約15cm)抜けた。
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1998.5月、インドが2回目の核実験。
【北陸電力志賀原子力発電所1号機事故】 |
- 1999.6.18日、北陸電力志賀原子力発電所1号機事故。定期点検中に沸騰水型原子炉 (BWR) の弁操作の誤りで炉内の圧力が上昇し3本の制御棒が抜け、想定外で無制御臨界になり、スクラム信号が出たが、制御棒を挿入できず、手動で弁を操作するまで臨界が15分間続いた。点検前にスクラム用の窒素を全ての弁で抜いてあったというミスと、マニュアルで弁操作が開閉逆だったと言うのが臨界になる主な原因であった。所長も参加する所内幹部会議で隠蔽が決定され、運転日誌への記載も本社への報告もなかったとされる。当時の所長代理は、発覚時点で常務・原子力推進本部副本部長=安全担当、志賀原発担当。総点検の聞き取りに対しては事故を報告しなかった。原発関連の不祥事続発に伴う2006.11月の保安院指示による社内総点検中、報告が出た結果、2007.3月、公表に至った。レベル1−3。日本で2番目の臨界事故とされる。
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【東海村JCO核燃料加工施設臨界事故】 |
- 1999.9.30日、東海村JCO核燃料加工施設臨界事故。日本で3番目の臨界事故で作業員2名が死亡。レベル4。
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【関西電力美浜発電所3号機2次系配管破損事故】 |
2004.8.9日、関西電力美浜発電所3号機2次系配管破損事故。2次冷却系のタービン発電機付近の配管破損により高温高圧の水蒸気が多量に噴出。逃げ遅れた作業員5名が熱傷で死亡。レベル0+。
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【関西電力美浜発電所3号機2次系配管破損事故】 |
「★阿修羅♪ > 原発・フッ素48」の「赤かぶ 日時 2017 年 10 月 18 日」「あの大惨事で封印され続けてきた重大な事実!」その他参照。
あの大惨事で封印され続けてきた重大な事実!
http://blog.livedoor.jp/akgrs130/archives/19451224.html
2017年10月17日 半歩前へ |
「安倍首相が原発事故前に「全電源喪失はありえない」と地震対策を拒否していた」
http://lite-ra.com/2015/03/post-933.html |
2006年12.13日、福島原発事故の5年前、第一次安倍政権誕生3カ月後、京大工学部原子核工学科出身の吉井英勝共産党議員が「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」を政府宛に提出、原発の危険性を警鐘乱打した。同年12.22日、「内閣総理大臣 安倍晋三」名で答弁書が出た。これを廻る国会質疑で、安倍首相は、吉井議員から原発事故の可能性を指摘されながら「日本でそういう事態は考えられない」と答弁している。吉井議員の「原発が地震や津波で冷却機能を失う可能性がある」とする再三の追及に対しても何一つまともに答えていない。吉井議員は、「原発からの高圧送電鉄塔が倒壊すると、原発の負荷電力ゼロとなって原子炉停止だけでなく、停止した原発の機器冷却系を作動させるための外部電源が得られなくなるのではないか」と疑問を投げかけたが、安倍の答弁は、「外部電源から電力の供給を受けられなくなった場合でも、非常用所内電源からの電力により、停止した原子炉の冷却が可能である」と答弁書を棒読みして済ませている。吉井議員は、「自家発電機の事故で原子炉が停止するなど、バックアップ機能が働かない原発事故が(現実に)あったのではないか」とたたみかけた。これについても、安倍は、「わが国において、非常用ディーゼル発電機のトラブルにより原子炉が停止した事例はなく、また必要な電源が確保できずに冷却機能が失われた事例はない」と一蹴。吉井議員は、スウェーデンのフォルスマルク原発で、4系列あったバックアップ電源のうち2系列が事故にあって機能しなくなった事実を指摘。「日本の原発の約6割はバックアップ電源が2系列ではないのか。仮に、フォルクスマルク原発1号事故と同じように2系列で事故が発生すると、機器冷却系の電源が全く取れなくなるのではないか」と糾した。すると安倍はこう言い切った。「わが国の原子炉施設はフォルスマルク発電所一号炉とは異なる設計となっている。同様の事態が発生するとは考えられない」。ところが、福島原発ではバックアップ電源が全部ダメになって深刻な事故が起きた。安倍は福島原発事故発生に際して反省する素振りも謝罪する様子も見せない。それどころか、原発事故の直後から菅直人政権を攻撃し続け、安倍政権時の原発行政責任を糊塗している。その厚顔ぶりにア然とさせられる。 |
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【新潟県中越沖地震に伴う東京電力柏崎刈羽原子力発電所での一連の事故】 |
2007.7.16日、新潟県中越沖地震に伴う東京電力柏崎刈羽原子力発電所での一連の事故。同日発生した新潟県中越沖地震により、外部電源用の油冷式変圧器が火災を起こし、微量の放射性物質の漏洩が検出された。この地震により発生した火災は柏崎刈羽原子力発電所1箇所のみであるとされる。震災後の高波によって敷地内が冠水、このため使用済み核燃料棒プールの冷却水が一部流失している。全ての被害の詳細は2007.10月現在もなお調査中である。この事故により柏崎刈羽原子力発電所は全面停止を余儀なくされた。2007.11.13日、経済産業省原子力安全・保安院はこの事故をレベル0と評価した。
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2008.9月、原子力供給グループ(NSG)がインドへの原子力輸出の解禁を決定。以降、欧米諸国が原子力協定をインドと締結する。
2009年、米仏の原子力大手が、日本側に日印原子力協定の締結を要望。
2010年4月、直嶋正行・経済産業相がインド訪問。原子力を廻る作業部会設置。
2010年5月、核拡散防止条約(NPT)再検討会議が最終文書を採択。インドにNPT加盟求める。
2010年6月、岡田克也外相が日印協定締結を目指した交渉を発表。6.28日から協定交渉開始。
【東京電力福島第一原子力発電所2号炉緊急自動停止事故】 |
2010.6.17日、東京電力福島第一原子力発電所2号炉緊急自動停止。制御板補修工事のミスがあったが、常用系電源と非常用電源(常用系から供給されている)から外部電源に切り替わらず、冷却系ファンの停止を招き、緊急自動停止(トリップ)した。電源停止により水位が2m低下した。燃料棒露出まで40cm(単純計算で6分)であった。トリップ30分後に非常用ディーゼル発電機2台が動作し、原子炉隔離時冷却系が動作し、水位は回復した。
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【福島原発事故発生】 |
2011.3.11日、東北の三陸沖虚大震災及び津波を受け、東京電力の福島原発事故が発生する。水蒸気爆発の可能性が高まり、弁を開いて放射性物質を含んだ水蒸気を大気中に放出した。燃料棒も一部溶解した。日本初となる原子力緊急事態宣言が発令され、周辺半径20kmの住民には避難指示が出された。福島第1原発事故の状況は、原子炉格納容器内のメルトダウンだけだったスリーマイル島事故を遙かに超えていた。
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【原子力の軍事利用の懸念高まる】 |
2012.6.20日、原子力規制委員会設置法の末尾にある付則の12条に一項を追加、 原子力利用の「安全確保」は「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として」行うとし、軍事利用の懸念が高まった。
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2012.12月、安倍晋三が首相に復帰。
【J-PARC放射性同位体漏洩事故】 |
2013.5.23日、J-PARC放射性同位体漏洩事故。J-PARCハドロン実験施設にて、装置の誤作動により管理区域内に漏洩した放射性同位体が、排気ファンを回すという人為的な行動によって管理区域外に漏洩した事故。原子力規制委員会は、2013.5.27日に本件をINESレベル1に相当する事象と暫定的に評価した。
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2013.5月、安倍、シン両首相が.交渉加速で合意する。
2014.8月、インドのモディ首相が初来日。
2015.12月、安倍首相が訪印。モディ首相との間で協定締結の原則合意。

(私論.私見)