原発作業労働者の被害実態考1

 更新日/2019(平成31).2.16日

 (れんだいこのショートメッセージ)


 「★阿修羅♪ > 原発・フッ素41 」の魑魅魍魎男氏の2014 年 11 月 19 日付投稿「東電はおっかない会社 ヤクザが幼稚園児に見えるくらい怖い (福島 フクシマ FUKUSHIMA) 」。
 少し前の記事ですが、福島原発事故前まで15年間、福島を中心に原発で働いてきた作業員の方のインタビューです。長いので一部だけ引用しますが、ぜひ全部読んでみて下さい。

 「俺たちは使い捨て  原発労働者が実状を語る 遠藤俊一さん(仮名) 」
 (福島 フクシマ FUKUSHIMA 2011/9/19)
 http://fukushima20110311.blog.fc2.com/blog-entry-32.html

-------(中略)------

 [IV] 東電の腐敗と恐怖支配

 [ヘルメットを被せてあげる]

 東京電力の闇というか恥部を見てきたね。とくに検査は恥部を見ちゃう仕事。それから、見ていて一番、見苦しかったのは、通産省の役人が、立ち会いに来たとき。「こちらにどうぞ」って椅子に座らせる。東京電力の社員が、3人も4人も寄ってたかって、おろし立てのピッカピッカのヘルメットを「失礼いたします」って、被せてあげて、顎ひもまで締めてあげる。そして「失礼いたします」って靴も脱がせて、新しい靴を履かせるあげる。本当に重要な部分に、役人でもエライさんが来るときね。殿様、殿様以上だね。だってこうやって座っていればいいんだから。そうすると、東京電力の社員が「失礼いたします」って。「おめえ、靴もはけねえのか」って、俺らは、冷ややかに見ている。原子力のことを何も分からない役人が、「これは、こうなんですね」と東京電力の適当な説明を受けて、「あー、オッケー、オッケー」。俺らは、「ほんとに?それでいいの?何にも見てないじゃん」。まあ、あとは、仕事が終わってから接待。電力さんに連れられて。それも見ていたら、本当に嫌になるね。そこで働いている自分のことが情けなくなってくる。電気をつくるとということがメインで、それには、誇りもあった。だけど、ああいう人たちのために、俺たちが、こうやってヒドイ思いをしているのかと思うと、ほんとに情けない。

 [ヤクザが幼稚園児に見えるくらい怖い] 

 俺の名前が出ちゃうとマズイね、やっぱり。ものすごい圧力が来るだろうから。東京電力はおっかない会社なんで。実際、消させる人間もいるからね。自殺に見せかけて。どう考えても状況的におかしいだろうというのがあるからね。すべてがグルだから。人が殺されようが、何しようが刑事事件になんないから。そういう中で、みんな暮らしているし、会話するにしても、何するにしても、そういうのが、心の縛りになっている。怖いよ。その辺のヤクザが幼稚園児に見えるくらい、怖い。なんせ、電力会社、国、ヤクザ、銀行。一体のものだから。そこに狙われたら、もう勝ち目はない。殺されないまでも、何かあったら、逃げられない。佐藤栄佐久知事も逃げられなかった。プルサーマルを容認しなかっただけ。それで抹殺された。からんだ会社が水谷建設。発電所の建設には必ず水谷建設がからんでいる。町全体にはそんなに恐怖感はないけど、原発に携わっている人間が恐怖感を持っている。そして、原発に携わっている人間がたくさんいる。いまでも電力会社に勤務している人間は、へたなことを言ったら、自分の生活がなくなる。殺されるまでは行かないけど、仕事がなくなって、生活ができなくなる。となると言えない。俺のように、これだけ話すのはまれ。いまも仕事をしている人は、こういう話をするのは無理。もしばれたら、大変なことになる。俺だって、ずっとこうやって話し続けたら、脅迫とか、それなりのことはあるんじゃないかと、想像をする。普通の会社で、内部告発をして、どっかに飛ばされるというレベルではない。この支配をうち破っていくことは相当に難しいと思う。それを変えようと思ったら、国民全員で騒がないと。それくらいのことがないと、かわらないんじゃないかと思う。

-------(以下略。引用ここまで)------

 威張りくさる悪代官。それにペコペコ、ゴマをすりながら協力して悪事を働く悪徳商人。そしてゴミのように扱われる使役人。江戸時代と全く同じ構図で、とても21世紀の民主国家とは思えません。問題も改善策もみな現場から上がってきます。それを無視、圧殺して安全に原発が稼動できるわけがない。これで大事故が起きないほうがおかしい。原発を全部廃炉にするのはもちろん、東電のような腐りきった巨大ブラック企業を解体しないと、日本はまともになりません。

コメント
02. ひでしゃん 2014年11月19日 19:29:08 : dsqbUTCLpgzpY : l9iSwseQ8k
 原発の配管等の専門技術者であった人の遺言がある。平井憲夫さんの生前の講演の記録
 「平井憲夫」で検索
 20年近く前の講演の内容が東電福島第一原発のメルトスルーの事故を予見していたように思える。国会に呼ばれて度々原発の危険性を説明していたという。裁判でも証人となるなど原発労働による放射能被ばくによる健康障害者の救済に務めていたという
04. 2014年11月20日 01:37:44 : aiMZAOJQqY
 報道ステーションの岩路ディレクターも、おそらく殺されたのだろう。暑い8月に、窓や扉のすき間を塞いで、練炭を燃す人はいないからね。この人の言うとおり、政府、東電、下請け、ヤクザ、警察、病院、すべてがグルだから、人一人殺すぐらいは朝飯前だ。1Fで亡くなった作業員も同じように闇に葬っているのだろう。しかし、いつか悪事はバレる。真実は明らかになる。
07. taked4700 2014年11月20日 08:28:46 : 9XFNe/BiX575U : qXFKBtXohQ
 東電は確かにヤクザ以上なのでしょうが、同時に日本各地の原発稼働をしている電力会社も大きな問題を抱えているはず。つまり、地域の裏社会支配という。そのことを裏付けているのが、日本全国の原発作業員の方の日当がはっきりしないこと。電力会社から元請けにいくら支払われているのか、東電だけでなく、日本各地の原発で明らかにされていない。特に問題なのが、原発依存率の高い九州と関西の二つの電力会社。
09. 2014年11月20日 11:36:45 : QVrzqInQD6
--------人が殺されようが、何しようが刑事事件になんないから。

 こういう話を聞くと。「ウソだろ」と皆思う。私もそうだった。だが、どうもそうらしい。東電にはヤクザとつながる余地がいくつもある。工事でヤクザが金を要求するのはよく知られている。作業員の手配にも舎弟企業がからんでいる。違法な多重下請け制度を維持している東電のことだ、法律違反は朝飯前だ。この下請け制度で仕事しないで大もうけしている連中がいる。地元の有力者だったりする。多重下請けのあいだに入って帳簿に作業員の名前を書くだけで毎月何千万、何億と儲けるのだから、その立場を守るためなら人殺しもする。従業員も会社のためならいざとなれば人殺しをする連中もいる。警察・検察は東電の犬(天下り等で利益を得ている)だから見て見ぬふりだ。 

12. 2014年11月20日 18:56:48 : hRidxz5176
>>9

 ウソではないと思うよ。東電みたいな大物どころかヨタレンタリースみたいな小物でさえ当たり屋を雇って顧客の車と接触事故を装い金もうけしている。回数が多ければ警察だっておかしいと気づくはずだが警察と当たり屋はマッチで頭を下げて挨拶さえしていた。本当に日本という国はヤバイと思ったよ。

15. 2014年11月21日 10:05:58 : atTg0dGWoc
 福島の警察が何人か亡くなっていますけれども口封じ等の可能性が高いですね。
18. 2014年11月21日 13:24:00 : uXziOvvju2
 白竜LEGEND 原子力マフィア編上下巻 「安全神話崩壊の禁忌へと切り込む問題作」
 
 「原発作業員の下請けピンハネ、ずさんな放射線量管理、電力会社の情報操作、危険な設備など「原発の闇」を描いたシリーズ」
http://2014mar.image.akibablog.net/images/9/hakuryu-legend/109.jpg
 
http://2014mar.image.akibablog.net/images/9/hakuryu-legend/114.jpg
 
http://2014mar.image.akibablog.net/images/9/hakuryu-legend/113.jpg
 
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51430406.html
26. 2014年11月22日 00:13:42 : AJz6BK66Dw
 3人の娘を持つ東京都民が、2011年3月28日に一人で東電に対する訴訟
 http://cocorofeel.blog119.fc2.com/blog-entry-13367.html
27. 2014年11月22日 01:37:52 : aiMZAOJQqY
 長年、反原発運動をしてきた人にとっては、東電を始め電力会社、原発メーカーが官僚、警察、ヤクザ、病院とグルになって、都合の悪い人間を闇に葬るのは常識。不都合な事故が原発に起きるたびに不審死が出る。なぜこれほど凶悪なのかと言うと、こっそり裏で核兵器の製造をしていて、それを絶対に知られてはならないからだ。不都合な真実を漏らそうとする者はすぐに消され、見せしめにされる。マフィアの「沈黙の掟」と同じ。1Fの事故後、元東電関係者で反原発に寝返った人たちがいるが、彼らもすべてを語っているわけではない。絶対に語らないタブーがあるのだ。4号機では天然ウランに中性子を照射して、兵器用プルトニウムの生成してました、なんて言ったら最後、すぐに行方不明になるか、自殺にみせかけて殺される。
30. けろりん 2014年11月22日 02:38:11 : xfW5FN1G6ouU2 : pUn8Qsa3JU

 『悪い人間に見えない 』・・・それはどんな世界でも同じだ。例えヤクザの世界でも、ウソをつくヤツ、裏切るヤツは悪い悪党なんだ。ゆえに、どれだけ「悪く無いように見せられるか・・」が此の世界の通常の在り方だ。悪いコトを企む人間ほど、表面的にはカンペキに『 良い人間 』を装いたがる。関電・福井ゲンパツガラミで、下請け乗車を使って現地で反対していた議員の暗殺処理を、裏側で画策していた関電の原子力担当管理職が、実際に存在している。関電本社とのやり取りの中で、その事実は一切否定していなかった。当時の暗殺を指示した担当者の名刺まで、証拠物件として、書籍化までされている・・政治や利権ガラミの世界では、そんなことは当たり前に起こっている。オモテ沙汰にならないだけだ。悪いコトする人間が、悪そうに振る舞うハズなど無かろう・・・

33. 2014年11月22日 10:34:55 : aHnPf13zsY

 事故のとき経産省の役人は原発からさっさと逃げ出すし、東電はメルトダウンしているのを隠していた(それで空母ロナルド・レーガンの乗り組み員から訴えられている)。うそつき東電には自衛隊も嫌気がさしたそうだ(3号機爆発では危険を伝えてもらっていなかったので多くの隊員が負傷した)。放水作業など被曝の多い仕事から逃げ回っている東電をみて自衛隊もこんな連中の手助けはできないとおもったそうだ。東電社員の家族たちも福島市に居住していた人たちは、地元の人と深い交流があったのに何も言わずにこっそり逃げ出したそうだ。

37. 2014年11月22日 21:33:27 : LBtbDXFoS6
 昔「マルサの女2」ってのを見たけど、ヤクザなんて呼ばれる人たちは所詮、権力者のパシリに過ぎないようだ。暴力使うから、一見、怖いようには見えるけど、彼ら自身の力は多寡が知れてる。どんな国でも一番怖いのはほんとうに権力(と金)を持ってる人たち。ヤクザなんて、いよいよになればその人たちに切り捨てられるだけの哀れな存在。伊丹監督はあの映画の中でそれを描いていたが、その後、不可解な自殺を遂げてしまった。
38. 2014年11月23日 01:15:01 : qXSod70BBQ
 水谷建設は、NGOのレインボーブリッヂに中古重機の寄付をし、それが北朝鮮に輸送されたことが判明している。北朝鮮の砂利利権獲得が目的で、裏金が北朝鮮に渡った可能性がある。また、帳簿上の不正操作により所得隠しを行った。福島県内の土地売却についても脱税の容疑を受けている。同じ福島県発注の木戸ダム建設をめぐる汚職事件にも関与している。同ダムの工事を落札した前田建設工業の下請け(県から見ると孫受け)として、佐藤栄佐久福島県知事の実弟が経営する会社の土地を相場よりも高い価格で購入し、知事側に利益供与を行なったという。もっとも、東京高裁は、2009年(平成21年)10月14日の判決において、「本件土地売買代金と時価相当額との差額が幾らであるか」証拠上は不明で、知事に「売買代金と時価相当額との差額の利益を得る認識まであったとするのは相当でない」と判示している。関西国際空港と中部国際空港の建設工事の下請け受注の為、暴力団幹部、国会議員秘書などに裏金として支出していたことが判明。現段階では水谷建設側は否定。裏金は総額約15億円に上る。東京地裁は、総額約11億4000万円に上る重機械土木大手「水谷建設」(三重県桑名市)の脱税事件で、法人税法違反罪に問われた同社の元会長水谷功に懲役2年(求刑懲役3年)、元役員に懲役1年6月、執行猶予3年(同懲役1年6月)の判決を言い渡した。法人としての水谷建設は罰金2億4000万円(同罰金2億6000万円)。
46. 2015年2月23日 14:50:11 : IJjjrLkBu1
  けろりん氏のコメントは非常にユニークで手厳しいが、痛いところを突いて来る点で傾聴に値すると思う。役所の機構というのは守旧で保守と決まっている。それは立法府が経営側であるとして、役所は従業員という立場であるからだ。経営側の指示命令以外に、従業員が勝手に経営資金や人事を采配することは許されず、粛々と経営側の決定に従って実務を行うことになっている。ところが、実態は、役所が経営に深く関わっており、予算や人事、はたまた肝心な経営計画(法案)まで、全て従業員が独占していると言っても良い。従って、天下り退職者が日本の津々浦々の企業体に入り、経営側に付き、それが古巣の省庁の現役幹部公務員と公費を要する政策、施策にはタッグを組む。無論、東電にも多数の退職幹部公務員がポストを得るから、必然的に視察が来ると言えば、社員としては下へも置かない扱いになるだろう。現職公務員同士で有っても恐ろしいほどのヒエラルキーの中にいる。例えば昼飯でさえも、自分より上位の地位にある者と一緒に食事をした際には、数分前に料理屋の玄関に出て、上司の靴を揃えて履きやすいようにする、などは当然である。やくざの仁義にも似た、こうした世界に居た者がそのまま天下りで企業にポストを占めれば、そこがそのまま役所化し、前例主義、守旧、上下関係に厳しい仁義最優先となるのは避けられないだろう。問題は、守旧、前例主義は一体何のためだ、主権者という経営側の決定に沿って粛々と実務をこなすための、役人の暴走を抑えるための足枷である、との認識が無く、どこへ行ってもそのDNAで貫くことだ。だから、東電で社員に靴を履かせてもらうことに全く抵抗が無いのだ。東電社員は自分より下か、上か、で判断するからであり、「上であれば説明が解らないように思われては駄目だから、解ったことにしなければ」というイメージ作りを優先させてしまうのであろう。このような、上下関係の維持を最優先する仁義の構造に素直に溶け込んで来た者しか厚遇されず、従って権限行使有る部署には付けないのである。人事もまた経営側ではなく、役所という従業員同士で行うからである。どのような末端公務員が冷遇され、或いは厚遇されて行くのか、官僚制を唾棄するのみでは無く、公務員人事そのものを、納税者、主権者である経営側が管理監督出来るような構造がまず必要だ。
54. taked4700[5631] dGFrZWQ0NzAw 2016年9月08日 17:14:03 : HESt6PVP3K : UxBCskRG66Q[2]
 基本的に、東電はアメリカ軍産複合体のリモコン装置が付いている企業です。アメリカ軍産複合体の意向でどうにでもなる企業なのです。いくら、東電の社員がまともであろうと、反対に、やくざ顔負けの方であろうと、あまり関係なく、基本的に、東電は、今後、消滅するでしょう。理由は米軍関与の証拠を消すためです。311の事故時に米軍関係者、アメリカ政府関係者が東電本社に居たことは、幾つかの記事などで確認されています。しかし、事故処理に米軍がどう動いたかは全くの闇の中。この意味を考えるべきです。

 今、東電が優遇されているのは、自然的に東電消滅が起こるだろうと、米軍と言うかアメリカ軍産複合体が読んでいるからです。やがて、M8レベルの関東地震が起こり、その後、あまり期間を置かず、やはりM8規模の東海地震が起こる。多分、ほぼ同時に富士山や浅間山の噴火がある。東京23区や千葉県、神奈川県の東京湾沿岸の工業地帯は壊滅するでしょう。同時に起こるであろう円安と財政難で一気に日本は衰退し、その中でも、荒廃がひどいのが首都圏です。こういった状況の中で、東電は会社として存続しないことになるはずです。

55. 2016年9月20日 02:23:27 : lv7vbj53vM : R5TUbJyqZ1g[1343]
https://twitter.com/tokaiama/status/777429781985964032
(amaちゃんだ)
 東電労組が山口組暴力団と深い関係にあるのは有名 理由は、原発の最下層下請け労働者の供給を山口組手配師に依存してるからで、東電労組の関係者も直接関わっている 東電労組は、もはや労働者組織ではなく、東電の用心棒組織に他ならない。泉田新潟県知事を再選放棄に追い込んだ真犯人は東電労組だ 。

 「★阿修羅♪ > 原発 劣化ウラン フッ素3 >」の熊野孤道氏の2005 年 9 月 30日付投稿「<JCO臨界事故>「無知が原因だった」 唯ーの生存者語る(毎日新聞)」。
Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050930-00000066-mai-sociより引用

 <JCO臨界事故>「無知が原因だった」 唯ーの生存者語る

 茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」東海事業所で99年に起きた国内初の臨界事故から、30日で丸6年。「スペシャルクルー」として現場で被ばくして入院した3人の一人、横川豊さん(60)が、毎日新聞の単独インタビューに応じ、事故の状況や当時の心境を語った。【須田桃子】

 「バシッ」。99年9月30日午前10時35分ごろ、JCOの転換試験棟。デスク作業を始めようとしていた横川さんは、薄い壁1枚を隔てた部屋から鋭い音を聞いた。同時に開けていたドアが青白く光り、臨界警報が鳴った。隣の部屋では同僚の篠原理人さん(当時39歳)、大内久さん(同35歳)が沈殿槽にバケツでウラン溶液を入れる混合作業中だった。臨界が起きると青い光と音が出ることは知っていたので「もう助からないな」と思った。横川さんは部屋から出てきた篠原さんと大内さんに「臨界だ。すぐ外に出ろ」と叫んだ。千葉市の放射線医学総合研究所に運ばれて間もなく、隣り合ったベッドの上で大内さんと言葉を交わした。「久、頑張れよ」「横さんも」。それが最後の会話になった。99年12月に大内さん、翌年4月には篠原さんが亡くなった。「独りぼっちになった感じ。話したことに相づちを打ってくれる人がいなくなった」。たった一人、「臨界の体験者」として生きる重さと孤独がのしかかった。
   ◇   ◇
 事故の約1年前にスペシャルクルーの副長になり、燃料用ウラン溶液の製造に携わるようになった。既にバケツの使用をはじめ「裏マニュアル」による違法な作業が常態化していた。「こんな作業がうまくなっても、自慢できないな」「泥棒がうまくなるようなもんだ」。仲間と冗談めかして語り合ったが、事故を招くとは夢にも思わなかった。「事故原因は『無知』だった」と言い切る。事故前には、それまでに経験のない高濃度ウラン溶液を扱うようになったが、会社から臨界の危険性についての指導はなかった。「ウランが液状なら、大量に沈殿槽に入れても大丈夫と思い込んでいた」という。退院して数カ月後に職場に復帰。還暦の誕生日を迎えた昨年11月末、JCOを定年退職した。シルバー人材センターに登録。平日はJCO敷地内の芝刈りに通い、2カ月に一度は大内さん、篠原さんの墓前に足を運ぶ。「『原子力の電気』がいるかどうか、国と事業者がリスクをすべて明らかにして住民と議論すべきだ」と横川さん。事故から6年。原子力を巡る国内の議論はまだ進んでいないと感じている。

 【ことば】JCO臨界事故 99年9月30日、茨城県東海村のJCO東海事業所の転換試験棟で、沈殿槽に作業員がウラン溶液を大量に投入。核分裂が連鎖的に続く臨界になり、JCO社員や周辺住民666人が被ばくし、2人が死亡した。水戸地裁は03年3月、業務上過失致死罪などで同事業所元幹部ら6人と法人としてのJCOに有罪判決を言い渡した。(毎日新聞) - 9月30日15時6分更新

コメント
7. 2019年2月02日 22:19:07 : u4fPYQNzJ9 : jwBfcNQ3NJg[4] 報告
 この無知と同様に、「使用済燃料は連鎖反応を起こさない、たとえ起こしても一瞬で気化するペースで熱は出て来ない」という無知が、日本中に蔓延している。だいたい、猛毒が含まれる爆発物の保管場所あたりで(爆発物とは使用済燃料、保管場所とは3号機プール水中)、https://youtu.be/OiZmLqWnjgc (←上昇気流が高さ300メートルまでわずか5秒で着く程の高温ガス発生)
http://c23.biz/eV77 (←一瞬通っただけで鉄骨の構造物全体(数十トン)を800℃上げた高温ガス発生)
が起きたことは、どう説明する。

 その爆発物が爆発して猛毒がばら撒かれてしまった疑いがあるのに、200km圏内に住む数百万人が10年後に肺癌にされて殺される公害が起きた疑いがあるのに、その疑いを晴らす最低限のこと、その保管場所の画像を公開するというたったそれだけのことを東電は、未だにしていないし、政府もそこの画像の開示命令を出していないのに、燃料取出しより、住民,数百万人の生死を左右する判断に必要な、瓦礫撤去の方が遙かに重要な状況(瓦礫を撤去しないと、その爆発物が全部留まってるのか一部飛散して消えたのか見えない)で大手マスコミの報道は燃料取出しの話ばっかりで、確認の報道が全く無いのに、国民が無関心なのは、前述の無知が蔓延してるせいです!

 燃料プール水中にある、使用済燃料は、ウランの純度が低いとは言っても、燃料交換直前の原子炉内にある燃料と同じ物なのです。燃料交換直前でも、ちゃんと連鎖反応を起こしています。原子炉内の燃料は、ウランの純度の低い物と高い物が混在しているけど、使用済燃料は、ウランの純度の低い物だけだから違う、と思うかもしれないけど、燃料プールは、その、ウランの純度の低い物だけの状態で(平常時の時点で)、核分裂1回当たりの、核分裂数の増倍率が 0.95 もある。
(根拠 http://www.jca.apc.org/mihama/stop_pu/takahama3_kenkai101213.pdf#page=2 )
ある程度、隙間があるから、もしラックが壊れたら密集度が1割上がる場所が出来てもおかしくない。その場所では増倍率が 1.05 になるから、強烈な連鎖反応が起こって燃料が一瞬で気化します(爆発)

 電力会社も「使用済燃料がどんなに密集しても連鎖反応は起きない」とは、ひと言も言っていない。電力会社の主張は「ラックは壊れないから、増倍率(密集度とほぼ同義)の余裕は5%あれば充分」です。密集度が5%以上,上がったら連鎖反応が起こることは、電力会社も認めている(主張は密集度上がらない)。「ラックは壊れない」という想定に頼り切ったものです。

 2011年3月14日、その想定が崩れた疑うの濃いことが起きた。
https://youtu.be/OiZmLqWnjgc (←上昇気流が高さ300メートルまでわずか5秒で着く程の高温ガス発生)
http://c23.biz/eV77 (←一瞬通っただけで鉄骨の構造物全体(数十トン)を800℃上げた高温ガス発生)

■増倍率は、プール底にシャーベット状に拡がる等の極端に薄い形状でない限り、だいたい密集度に比例します。密集度が上がるとウラン235に当たる確率が上がるから、増倍率が上がるわけですが、中性子が制御棒に吸収されて無くなる確率も上がるから増倍率は上がらないと言い張る人達が居ますが、吸収する確率が、ウラン235に当たる確率が上がることを相殺するほど上がるわけがないのだから、ほとんど密集度で決まってしまうのです(完璧に比例ではないがだいたい比例)。核分裂1回当たりの、核分裂数の増倍率が 1.05 になると、即発中性子だけで0.0001秒ごとに 1.0395 倍ず増えて行くので、核分裂する個数は、たったの 0.12秒 で 1.0395の1200乗 = 1 5000 0000 0000 0000 0000 倍になります。これは、燃料集合体自身が気化してしまう温度になる熱量です。

 ただし、これは目安。ラックが壊れて燃料の間隔が徐々に狭まっていったとき、増倍率が、0.95からいきなり1.05になることはなく、徐々に上がって行くわけですから、それを考慮したことはシミュレーションしないと求められませんが、実際にシミュレーションした結果
http://fukushimadisasternote.1apps.com/reason_and_detail.html#reason_3
を見ればわかるとおり、増倍率が徐々に上がって行く場合でも、燃料が気化するまでの時間がずれるだけで、気化してしまうことに変わりはありません。途轍もない公害が起きた疑いがあるのだから、東電には疑いを晴らす義務がある!

 2015年秋に大型瓦礫を撤去できたのだから「放射線量が高いから瓦礫撤去は1体分もできない」とは言わせない!未公開の550体分のうち、全部は無理でも、20体分や30体分くらいはできるだろう。それくらいはやれよ!「放射線...でできない」と言うのは、未公開分のうちの、20体分や30体分くらいやってから言え!

 皆さん、200km圏内に住む,自国民,数百万人が10年後に肺癌にされて殺される大量虐殺を防げない理由が、文系の暴力にひれ伏していることだけだというのは、悔いが残ると思いませんか? 技術的には簡単で、どうすればいいかもわかってるのに、ですよ。

 ■皆さん、まず、政府に「そこの画像の開示命令を出せ!」と迫るデモを巻き起こそうではないですか?今も、そこの画像が公開されていないのは、おかしいのです!

 未公開の550体分の保管場所の画像を撮影・公開し、猛毒含む爆発物(使用済燃料)が全部そこにあるか否か見せれば、簡単に晴らせるのに、わざと晴らさないせいで、もし公害が起きていない場合は不要な風評が起き、もし公害が起きていた場合は200km圏内に住む数百万人が10年後に肺癌にされて殺される(大量虐殺が行われる)わけだから、そこの画像を見せない方がいい、という理由はない。東電が、本当にだたの風評だと思っていたら、わざわざ風評が起こる行為(猛毒の保管場所をわざと隠す)をするわけがないのだから、東電自身も公害が起こってると思っていながら国民には風評だと思い込ませて騙そうとしていると誰でも思うだろう。そう思う奴が悪い!と言う暇があったら保管場所を見せろ!公開されてるのは瓦礫が邪魔で3%しか見えない頃の画像だけで、
http://fukushimadisasternote.1apps.com/
残り97%を覆い隠してる小瓦礫群を撤去した後の画像は、未だに隠蔽したままです。

 ■皆さん、まず、政府に「そこの画像の開示命令を出せ!」と迫るデモを巻き起こそうではないですか?

10. 2019年2月04日 06:20:40 : feRPDQdgqo : _frwzj37dho[8] 報告
 「無知が原因だった」?根本的には、日米の悪魔が原因じゃないか

 安倍政権の政策はアメリカの要望の完全コピー!
加速する日本の植民地状態!              東京新聞
http://www.asyura2.com/15/senkyo193/msg/452.html

 この中には、原発再稼働が含まれているが、以前から危険な原発を米国は日本に要求していた。米国政治屋の日本人洗脳、操作機関・読売新聞が社説など、ことあるごとに原発を勧めていた。日本のような地震大国でなくても、原発が危険すぎることは世界の常識。ちなみに米国戦争屋の要求として「平時から戦争まで、米軍と自衛隊が全面協力するための法制化を行うべきだ」とある。アベ政権は、国民の意思と関係なくやろうとしている。


 「★阿修羅♪ > 原発・フッ素52」のお天道様はお見通し氏の2019 年 12 月 05 日付投稿「トラブル時の管理能力がないまま、核兵器欲しさに突っ走った愚かな原子力発電の成れの果て」。
 最初から、やれるはずがなかった、排気筒の自動切断
福島第一の排気筒 人力で切断着手 作業員被ばくリスク (東京新聞2019年12月3日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201912/
CK2019120302000242.html


 東京電力は三日、福島第一原発1、2号機建屋脇に立つ排気筒(高さ約百十メートル)を、人力で解体する作業を始めた。筒本体を輪切りにする遠隔操作の切断装置が不具合で使えなくなったためで、八月に始まった解体は、作業員が被ばくのリスクを負う人力に頼ることになった。
東電によると、三日午前七時すぎ、作業員三人が乗ったかごがクレーンで高さ百十メートル付近までつり上げられ、筒頂部の切断装置に乗り移った。装置の発電機が燃料切れのため、作業員は軽油百リットルを補給した。計画では筒外周に設置されている足場の状況を確認後、足場の下にある筒本体の切断面に沿って、ディスクグラインダーという充電式電動工具で切る。解体は二十三ブロックある工程の四ブロック目まで進んでおり、切断装置で切りきれなかった一・三メートル分を人力で処理する。作業員は顔全面を覆うマスクと防護服、火花で燃えない服も着用。約一時間の作業で〇・一ミリシーベルト程度の被ばくが避けられない。排気筒解体は頂部から筒本体を二~四メートルずつ輪切りにしていき、来年三月までに高さを約六十メートルにする予定だが、トラブル続きで遅れている。

福島第1廃炉、燃料搬出31年までに完了 工程表改定
デブリ取り出し、21年から2号機で (日経 2019/12/2)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52846240S9A201C1AM1000/


 政府は2日、東京電力福島第1原子力発電所の廃炉に関する会合を開き、廃炉工程表の改定案を示した。
建屋内のプールに残る使用済み核燃料を2031年末までに全て取り出す目標を新たに掲げた。事故後30~40年とする廃炉の完了時期は維持した。廃炉作業で最難関とされる溶融燃料(デブリ)の取り出しは21年に2号機から始める。ただ既に工程に遅れが生じ、直近ではトラブルが相次いでいる。11年の東日本大震災の影響で福島第1原発は1~4号機で水素爆発や炉心溶融(メルトダウン)を起こした。東電は11年12月に政府が作った廃炉工程表に基づいて廃炉作業を進めている。工程表は約2年に1度改定しており、17年9月以来となる。費用は廃炉だけで約8兆円と政府は試算している。今回、41~51年までの廃炉完了時期は維持した。廃炉作業は放射性物質のリスクを低減するためプールに残る使用済み燃料とデブリの取り出し、さらに汚染水対策を主要な柱にしている。改定案は1~6号機の原子炉建屋のプールに残る使用済み燃料を31年末までに取り出すことを明記した。当初は炉心溶融した3号機からの燃料取り出しは14年末に始める予定だったが、約4年遅れの今年4月に始まった。炉心溶融に至らなかった4号機ではすでに全量を取り出している。 廃炉で作業が最も難しいとされるデブリの取り出しは21年にまず2号機から始める。1~3号機では、原子炉圧力容器やその外側の格納容器にデブリがたまっている。総量は900トン程度と推計されているが、詳細な量や成分は分かっていない。放射線量が高く人が近づくことはできないため、作業は遠隔となり難航が予想される。日々発生している放射性物質に汚染された水を巡っては、発生量を現在の1日平均170トン(18年度)から20年中に150トンに減らす目標を掲げてきた。改定案では発生量を最小限に抑える方針を示したが追加の数値目標は出さなかった。個別の工程は当初計画より遅れているものも多い。3号機の燃料取り出しの遅れのほか、足元でもトラブルが頻発している。8月に始まった1、2号機の排気筒解体では、装置のトラブルなどでたびたび作業が中断した。排気筒下にある汚染水をためる箱からは、一部が地中に漏れ出た恐れが出ている。予定通り廃炉を終えられるかは不透明だ。

 毎時数十シーベルトの凄まじい放射線が出ているフクイチ排気筒の切断をロボットで行うと聞いたとき、私は「日本に、そんな技術があるわけがない」と思っていた。

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-825.html

 私はプラント検査の経験があり、原発の建設技術は、おおむね見当がつく。人間には、やれることと、やれないことがある。
 https://www.asahi.com/articles/ASM5805MFM57ULBJ00Y.html

 巨大地震による破壊をまったく想定しない、保育園児程度の稚拙な、サッカリンのように甘い危機意識で実行されてしまった原発建設は、本当に巨大な地震破壊が起きたとき、対策などまったく存在しない。日本の原発政策は、トイレさえ作らないまま、つまり未来のことを一切考えないで、核兵器欲しさに突っ走ったのだ。だから、何もできないまま、破壊された状態で、環境による浸食と放射能放出を続けるしかない運命なのである。


 一昨日のニュースは、とうとう自動切断装置が動かなくなり、切り残した部分を人間が上がって切断したといいう。切断装置は、23ブロック中、わずか4ブロックを切断したにすぎないと書かれている。
今回、三名の作業員が、1.3メートルを手作業のディスクグラインダーで切断したというが、全体の長さは、おそらく周囲30メートル以上はあるはずだ。決して、切り残した部分を全部、切断したわけではない。仮に煙突の直径を10m前後とすれば、周径は30m以上あり、自動切断装置は5m程度しか切断していないはずだ。そのうちの1.3mを、人間が代わって手動グラインダで切断したのである。自動切断装置は、何の使用実績もないまま、今回思いつきのアイデアで使われたもので、当然、故障すると私は思っていたが、まさか、作動不能になった後に、神風特攻隊が編制されて、死を覚悟で突撃するとは予想していなかった。排気筒は、ガンマ線量が10シーベルト=そこに30分もいれば100%死んでしまう線量が出ていたのだ。作業にあたった人は、高額の作業対価をもらったのだろうが、仮に作業時間が1時間としても、今でも毎時数シーベルトあるはずのガンマ線に被曝し、ほぼ間違いなく、1シーベルトに近い被曝を受けたはずだ。


 法定の被曝許容量は、5年間で100ミリシーベルト、年間50ミリシーベルトに抑えなければならない明確な規制がある。
 https://www.jaish.gr.jp/information/bousai11gatu.pdf
 
 しかし、排気筒切断作業は、ガンマ線に対する防護は一切なく、放射線粒子の防護服とマスクだけの軽装で作業している。50ミリシーベルトで、すむはずがない。たぶん1000ミリシーベルト近い致死的被曝を受けていて、彼ら三名の余生は奪われたと予想している。これから地獄の日々がやってくる。彼らは、被曝の恐ろしさを知らされないまま、高額の作業賃金を目当てにやってしまったのだろうが、これは完全な犯罪である。
私も放射線取扱主任者だから分かるが、こうした被曝は、現場の放管(放射線管理者=取り扱い主任者)が責任を負う仕組みになっている。今回の作業が、もし50ミリシーベルトを超える被曝を作業者に与えた場合、3年以下の懲役、300万以下の罰金であり、事態の悪質性から、おそらく放管免許の剥奪になるだろう。もっとも、これまでの東電の凄まじい放射線管理法違反の洪水で、一度として管理者や放管の摘発が行われたことはない。国は、小さな違反、例えば火災報知器の微量のアメリシウムを保有していたという屁理屈で、逮捕送検はしても、人々を数千万人も殺す、巨大な放射能汚染を引き起こしても、一切摘発しないのである。排気筒の一部を人力切断した理由は、そのまま放置した場合、台風・地震などで自動切断装置の破壊、崩壊による大規模な放射能汚染という深刻な二次災害を引き起こすことを怖れてのことであり、排気筒切断工作を進める目的ではない。むしろ、フクイチ排気筒工事は永久に不可能になったと見るべきだろう。今後、今回の作業員に深刻な被曝障害が出ることが避けられないからだ。

 私は、最初から、こんな結末になることは、十分すぎるほど分かっていた。フクイチの始末は、とりあえず、石棺しかなかったのだ。


 さて2020年までに完了する予定だった、2号機の核燃料取り出しを、国は数日前に、2031年と、11年先延ばしにした。これも、私は「絶対に不可能」と最初から分かりきっていた。世界中、人類の叡智を総動員しても、メルトダウン事故を起こした核燃料集合体を取り出せた例はなく、これからも不可能であろう。まして、核燃料のトイレさえ作る能力がなかった日本がやれるはずがない。
これまで、ソ連・米国でメルトダウン事故があったが、チェルノブイリでは石棺が作られ、永久に核燃料が取り出せる展望は存在しない。スリーマイルでは、90年に核燃料デブリが取り出されたことになっているが、これはまったく信用できない。なぜなら、未だに原子炉がそのまま、残されて監視されているからだ。本当に取り出したのなら、原子炉の撤去も行われているはずだ。
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/
CK2019032702000136.html


 これも、作業工程が複雑すぎて、自動化プログラムの適用は不可能であり、やるとすれば人力しかなく、その場合は、排気筒切断作業と同じで、致死的な被曝を伴うのである。
 こうしたプロセスは、プラント建設に携わってきた設計者や、検査者、作業者なら、だいたい想像がつくもので、たぶん、そうした想像力の働く人たちの誰一人、2020年デブリ取り出しなんて信用した者はいなかっただろう。


 メルトダウンを起こした原子炉は、石棺化以外の対策は存在しない。核燃デブリ取り出しなんて、とんでもない夢物語である。私が、持てる技術や想像力のすべてを動員しても、4000度で溶融混合した核燃ペレットを、細断して運び出す方法など思いつかない。1986年に事故を起こしたチェルノブイリ原発でさえ、まだ核燃は毎時数十シーベルトの放射線を出していて、人が近づくことさえできないのだ。もし、近づいて何らかの作業が可能になるとすれば、それは300年後である。
国が、一生懸命、できもしないホラ話をしたがるのは、原発の再稼働を否定する世論が醸成されることを怖れてだけであり、事故を起こした核燃料が処理可能であると、ウソをつき続けたいだけのことだ。トラブル時の管理能力がないまま、核兵器欲しさに突っ走った愚かな原子力発電の成れの果て 東海アマブログ
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-955.html

コメント

5. 2019年12月06日 11:10:09 : Gnc2VLFEkF : eG5ZYWpjMTdOWU0=[49] 報告

 確認。東京新聞より。
排気筒(高さ120メートル、直径約3メートル)12月3日の作業員、最大0.52ミリシーベルトを被ばく 苦闘する排気筒解体の現場 福島第一原発/3.11から取材を続けてきた東京新聞「原発のない国へ」のサイト
https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1121

 東京電力福島第一原発の1、2号機原子炉建屋そばに立つ排気筒(高さ120メートル、直径約3メートル)の解体作業が、8月1日に始まった。人力で排気筒切断、4ブロック目の作業完了 福島第一原発。3.11から取材を続けてきた東京新聞「原発のない国へ」のサイト
https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1224

 12月3日の切断では作業員が最大0.52ミリシーベルトを被ばく

 東電によると、12月4日に切断を担当した3人は、3時間の作業で被ばく線量が最大0.29ミリシーベルト。前日3日に切断を担当した別の3人の被ばく線量は、3時間半で最大0.52ミリシーベルトだった。






(私論.私見)