WHAT(ネットワーク.ビジネスとは) |
(最新見直し2008.10.19日)
目次
題名 | |
口コミ商法の原理−「乗数の法則」の活用について | |
ねずみ講について | |
悪質マルチ商法について | |
「MLM」とは何か | |
マーケッティング理論について | |
ビジネス理論について | |
【はじめに】 |
MLMとは何か、このテーマに正面から取り組んだ論及がなかなか見当らない。そこで、れんだいこが、MLMの定義に立ち向かってみようと思う。MLMとは、「マルチ・レベル・マーケッティング」の略で、「乗数の法則」を経営学的に利用して人海戦術商法であり、従来の流通経費に要した費用の大部分を組織構成員に還元しようとするマーケティングの総体」とでも定義し得る。「乗数の法則」とは、例えば2の乗数で見た場合次のような変化をみせる数の動きであり、2X2=4.4X2=8.8
X2=16.16X2=32.32X2=64−−−−−と続く倍々理論のことを云う。MLMとは、それを マーケティングに応用した場合の法則のことを云う。 |
【「乗数の法則のすごさ」について】 |
「乗数の法則」を活用するということ自体が駄目だという頑迷者にはつける薬がない。いわば、口コミを通じた人の活用が駄目だということになるが、口コミ又は井戸端会議がけしからんとお考えの方とは、席を改めて別に議論させて頂きたいと思う。そういう方はさて置いて、以下「ねずみ講」と「悪質マルチ 商法」と「ネットワーク(以下、NWと記します)商法」との違いを簡単に確認しておくことにする。その前に「乗数の法則」とは一体どういったものかということについて見て参りたい。 |
【MLMの乗数の法則(一)、乗数の法則の数式による段階式変化考】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
まず、単純に数式の乗数による数字の変化を見ておく。ここでは、2から9までの基数を6段階まで乗数化させ、基数の増加(横の関係)と6段階に至る乗数による数字の大変化(縦の関係)を確認致します。この関係を図示しますと次の通りとなる。
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○、「ネズミ算」について | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ネズミは生後2カ月半から3ケ月で親になる。1回に平均6〜7匹、多いときは18匹も子を生むと云われている。仮に、雌雄2匹のネズミが1ケ月後に12匹の子供を生み、更に1ケ月後成育した雌雄のネズミが同じように12匹の子供を生むとすると--------12ケ月後には276億8257万4200匹になる。このようにネズミの繁殖力がすさまじいことから、数字がどんどん大きくふくらむことを和算では「ネズミ算」、数学で倍々になるのを等比級数(幾何級数)と云う。
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【MLMの乗数の法則(二)、乗数の法則の自然界での活用の姿考】 |
「乗数の法則」活用の代表例として「ガチョウのV字型飛行」が挙げられている。。ガチョウがV字型を形成して飛んでいくのは、一羽一羽で飛ぶよりも少なくとも71%も遠くへ行けるということからだという研究が為されている。各々のガチョウが羽をはばたてせると、すぐ後ろを飛ぶ鳥を浮揚させる力をつくりだす。一羽のガチョウがその群れから遅れると、すぐに単独で旅する困難さを察し、急いで群れに戻る。先頭のガチョウが疲れると後ろにまわり、その次のガチョウが頂点の位置を飛ぶ。又、前の方を飛んでいるガチョウを励ます為に、後ろのガチョウが鳴き続けるのも興味深い。このガチョウの知恵を「シナジー(協働作用)」として見ることができる。シナジーとは、単純に云えば1+1が3かそれ以上になる作用のことを云う。 |
【MLMの乗数の法則(三)、乗数の法則の社会生活での活用の姿考】 | ||||||||||||||||||||
次に、「人の乗数梃子の法則」が応用されている非ビジネスな面での実際の生活の場面を確認しておく。ここでは、具体的事例としてPTA連絡網と歴史的逸話を採り上げて見る。 (具体的事例T)PTA連絡網 緊急連絡として会員625人に連絡を入れる場合に、これを一人の作業でやるとすれば次のようになる。口伝ての場合には余りに効率が悪いので電話を利用する。不在の場合も有るのでFAXを入れることにする。この場合でも、625人の会員全員に片っ端からでFAXを入れるとして、仮に1回につき3分かかったとすると、数式:3分×625人=1,875分=31時間15分=1日と7時間15分ということになる。一人でするとすれば相当の難作業であり、実務的に不可能だということになる。 そこで、連絡ネットワークを使うことになる。連絡ネットワークとは、最初の一人が何人かに連絡し、その何人かが受持ちの班員に連絡して行く連絡網のことであり、自然と「MLM」の手法を利用していることになる。例えば最初の代表役員一人があらかじめ決めておく5人の役員に連絡すれば、順次5人ずつの受持ちで連絡していくことにより、極めて短時間のうちに会員全員に連絡が行き渡るというシステムになる。 これを計算すると、同じように所要時間を3分として、最初の1人が5人に連絡し、その連絡を受けた5人がそれぞれ別の5人に連絡する。これを順次繰り返せば次のようになる。、
以上の数式に従えば、数式:15分+15分+15分+15分=60分ということになり、なんと1時間で625人に連絡できることになる。1人で625人に連絡する場合の実に30倍以上(1,875÷60=31,25)の速さで処理できることになる。厳密には30倍というのは正しくない。というのは、先ほどのネットワークシステムで連絡をすると625人ではなく、もっと多くの人たちに連絡できることになるからである。というのは、先ほどのネットワ−クでは連絡を受けるだけの最終段階の人たちが625人ということになるから、ネットワークの中に含まれる総人員は、数式:1+5+25+125+625=781−625=156であり、625人よりも156人分多くの人に連絡できることになる。従って、もしそれだけの人に1人で連絡するとすれば、数式:3分×781人=2343分=39時間3分の時間が必要だから、この連絡が1時間でできるということは結局39倍の速さになる。ネットワークを使うことの威力がいかにすごいものであるかが理解されるだろう。これが、乗数の法則の原理である。 (具体的事例U)歴史的逸話 |
【MLMの乗数の法則(四)、具体的事例−乗数の法則をビジネスの面で応用した実際活用例考】 |
具体的事例としてセールス応用を採り上げて見る。乗数の法則をMLMとして例えば製品流通の手段に利用するとすれば、先ほどの数式に合わせれば、通常の販売方法なら30年間かからないと達成できない売上規模へわずか1年で到達することが可能になる。これを、1人の販売員の販売活動に置き換えて考えると、MLMの可能性の絶大さに胸踊る思いになる。販売活動というものは結局は時間との勝負であり、どんなに優秀なセ−ルスマンも普通のセ−ルスマンが30年間に売るだけのものを1年で売ることはできない。しかし、MLMを活用すればそれができるということになる。 とはいえ、1人1人の会員(ディストリビュ−タ−)をリクル−ティングしていくのは実際には手間暇のかかる仕事であり、絵に描いたもちに終わるケースが多い。特に、組織作りの最初の段階は思うように広がらず遅々として売上が伸びない。しかし、少しずつ組織が確立していくに連れて、売上高は確実に伸びていくことになる。そしてやがて、爆発的な売上げが実現されるようになるという訳である。 但し、これを成り立たせる条件が前提であり、その条件が悪い場合には徒労に終わってしまう。例えば、取り扱う製品が市場競争に勝ち抜けるだけのものか、報酬制度が適正且つ持続性のあるものであるか、ランク維持の為の押し付けは発生していないか、後から参加する者に対してビジネスとしての公正性が担保されているか、時流に合っているか等々が決め手になる。根本のこの部分がしっかりしていないと、徒労に終わってしまう。 乗数の法則のビジネスの応用が有効であることは既に確認されており、数多くの企業の驚異的な成長ぶりが示しているところである。しかしながら、或る一定のラインで売上が止まる例も多い。現下のMLM企業は、この限界突破に向けて競争している。先行企業の行き止まり原因を手直しした後続企業が次から次へと新規参入し、先行企業会員の横取り事態も発生している。 つまり、MLMが有効だとしても、これを生かすのは並大抵でないことが分かる。こういう段階であることを知っておく必要が有ろう。 |
【人の乗数(倍々)梃子の法則考】 |
乗数の法則のすごさは以上見てきた通りである。この法則は、1・すごさ、2・時代的合理性、3・活用の困難さの三側面から一考に値する。 1・すごさについて 「人の乗数(倍々)梃子の法則商法」が生まれたことには大いなる意味があると云うべきであろう。通常、「ネットワーク商法」(以下、NW商法と云う)と云われるが、学問的に正しくは「マルチ.レベル.マーケティング(Multi Level Marketing=MLM)」と命名されている。MLMは、「人それぞれの持つ人脈に対して、『乗数の法則』(倍々ゲーム)”を梃子の原理のごとく活用して費用対効果の最大効率を得ようとするマーケティング理論」と云えよう。 乗数の法則をビジネスに応用することはビジネス上の一大発見であり、 自然科学の分野におけるコペルニクスの地動説や近代医学における抗生物質の発見に匹敵する人類史上に革命的な影響力を持つものとして捉えることができる。ネットワーク商法を理解するには、ここのところの認識が非常に大事となる。 そもそも「乗数の法則のビジネスへの応用」は、カリフォルニア州出身のリー.マイティンガーという墓地用地のセールスマンと、ウィリアム.キャッセルベリーという心理学者により発見されたといわれている。この二人は、セールスマンに対し、セールスマンが自分自身で商品を売った儲けだけではなく、リクルートした人の売上げに対してもコミッションが入るようにすることで、 セールスマンにやる気を起こさせることに気がついた。 この時の「発見」は、乗数の法則の二段階活用のレベルに留まるものにしか過ぎなかったが、原理的に見てMLMの要件を備えていた。つまり、人それぞれの持つ人脈に対して、乗数の法則(倍々ゲーム)を梃子の原理のごとく活用することで講組織を作り上げ、このようにして形成され拡大していく講組織内に物流を起こすという新しい販売促進手法であり、画期的な可能性を呈示していた。 つまり、企業側には、従来式のマーケティングによる広告宣伝費や問屋から店舗にいたる流通経費ないし営業社員の雇用他の営業経費が大幅に削減できるという利点がもたらされ、他方で消費者側には、消費者が単に消費者にとどまらず、気に入った愛用製品をPRしていくことによりリクルート力に応じた魅力的な報酬プランが呈示されるようになったという利点がもたらされることになった。 このような独特の特徴を持つマーケティング上の新発見は、新規起業家にとって格好のマーケティングとして魅力的であった。このようなマーケティング理論の導入は、凡そ1950年代のアメリカに登場した無店舗式紹介販売型カンパニーの登場に起源を発していると云われており、この起源をもってMLMの「端初」とみなすことができる。この「端初」は乗数の法則の始めてのビジネスへの活用という意味において大きな意味をもっている。 |
「『乗数の法則』の時代的合理性」について |
「『乗数の法則』の活用の困難さ」について |
【乗数の法則活用ビジネスの三態考】 |
とはいえ、乗数の法則のビジネスへの成功的応用は一朝一夕に成し遂げられたのではない。歴史的に見て、乗数の法則活用ビジネスはいきなりネットワーク商法に辿り着いたのではなく、ねずみ講や悪質マルチ商法を発生させ、混在してきた。乗数の法則活用ビジネスが今日のレベルに至るまでには、ねずみ講や悪質マルチ商法との枝分かれを廻っての長期に亘る試行錯誤の歴史が有り、この流れを踏まえないとネットワーク商法の画期性が理解しえないように思われる。 ねずみ講と悪質マルチ商法とネットワーク商法の関係について確認する。通説とは異なるが、次のように理解すべきではなかろうか。乗数の法則をビジネスとして応用する商法として、ネズミ講と悪質マルチ商法とネットワーク商法の三つの系譜がある。この三商法は、乗数の法則の活用ビジネスという点で同じであり、いずれも「講」を活用する。これを共通点又は同一性とみなすことができる。 |
【NW商法はねずみ講並びに悪質マルチ商法とどこが違うのか】について |
既にネットワーク商法とネズミ講、悪質マルチ商法が共に乗数の法則を活用する点では同じであることを指摘したが、ここでは三者の違いについて確認する。この違いについて判りやすい例えがある。「みそ」と「くそ」の違いである。外形上は似ているが全く異なる。ネットワーク商法とネズミ講、悪質マ ルチ商法との違いを「似て非なるもの」の違いとして捉えるべきであろう。 |
【ねずみ講】について |
【悪質マルチ商法】について ○、ねずみ講とマルチ商法の違い では、ねずみ講と悪質マルチ商法の違いはどこにあるのか。はっきりとした違いは、マルチ商法においては、商品の流通が介在していることにある。 ○、マルチ商法システムの基本形 悪質マルチ商法は、商品の流通を前提にしているが、「不当なほどに利幅の高さを条件設定」しつつ、「売れば儲かるぞ」という式で射倖心をあおりながら乗数の法則を活用するところに特徴がある。 説明すると、高額商品(不用不急の耐久性商品)の場合は1ケを20万から100万見当の価格で、低額商品の場合にはセット販売で同様価格での購入を義務づける。このような高額の販売には困難を伴うが、「信販ローンの斡旋」により毎月の支払い額を少額にすることでクリヤーさせる。射倖心をあおりながら乗数の法則を活用する。その会員勧誘の仕方もねずみ講同様「人狩り」色を強めるところに特徴がある。 その結果は、 本部と上級会員には相当な利益が発生し、直接販売した会員には5万から50万程の差 額利益が発生する仕組みになっている。この利益幅を煽ることで在庫を持たせる手法が採用されることが多いが、ダウンラインが広がる裾野に応じて丸儲けできるものの、思うようにダウンラインが広がらない会員にとっては「とらぬタヌキの皮算用」となる。これが悪質マルチ商法システムの基本形である。 ○、マルチ商法が悪質化する根拠 マルチ商法がなぜ悪質化するかというと根拠がある。マルチ商法の欠陥の第一は、そもそも「商品の利幅を不当に高いものに設定している」ことに原因がある。ここを改良しない限り、マルチ商法の悪質化を避けることはできない。なぜこの商法が悪質化するのか。高い利幅を設定していることだけが悪質なのではない。 悪質マルチ商法の欠陥の第二は、「思うように組織が広がらない」ことに内在している。そもそも金儲けに釣られて値打ちの無いものに法外なお金を突っ込む人はそうはいない。このように思うように組織が広がらない現実に対して、様々な悪質な方法でビジネスを展開しようとすることに問題が発生する。つまり、システム上は儲かることが約束されているにも関わらず、現実の組織の広がりが追いつかないことにより焦って事を進めることになる。結局、「この欠陥を穴埋めする為に、強引な方法で組織の構築を目指すことになり、この方法が悪質になる」という仕組みになっている。 ○、様々な悪質商法について 例えば、「詐欺商法」又は「脅迫商法」又は「催眠術商法」又は「洗脳型マインドコ ントロール商法」又は「霊感.因縁商法」等「良質でない潜在心理術的な方法を駆使しつつこのビジネスを進めて行くやり方が横行する」こととなり、こうしたビジネスの進め方が悪質ながゆえに悪質マルチ商法と呼ばれる。 ○、マルチ商法に発生する在庫の問題 マルチ商法の欠陥の第三は、様々な名目で射幸心を煽りながら、会員に在庫を持 たせるように誘導して大きな損失を与えることにある。このような在庫システムの背景には、儲けようとする者から儲けようという、会員同士を喰いものにする組織原理が働いている。つまり、講組織の仕組み自体が儲けの順送りになっており、決してビジネスパートナーとして助け合う関係にはなっていないということをうかがうことができる。 ○、「早勝ち早抜け」のビジネス この商法においても、企業は丸儲け、先行者も又丸儲け、ダウンラインにおいても確かに一時的には成功者がでる。但し、商品そのものに魅力がなく不当に高い値段に設定されているものに人はリピートしない。まして、家具とか温水機とか健康用品とかの耐久性商品である場合一回こっきりの商いになる。リピートがなければビジネスの安定的継続的な成長はない。永続きしないビジネスに参加すれば、次から次へとビジネス替えをしなければならなくなる。悪質マルチ商法の限界はここにある。 ○、「我さえ良ければ、今さえ良ければ」の精神性 当然このような悪質マルチ商法に携わる人の人間性も又いい加減な者となる。基本的に「我さえ良ければ、今さえ良ければ」の一攫千金型の人が集まる。そもそも射倖心だけで不要不急の商品を購入し、それを友人知人に広めるとすれば、そういう話に乗ってくる人は限られるし、信用を失うことにもなるが、のれんよりもお金儲けを優先するというレベルの人が参加することになる。 ○、現状 マルチ商法自体は今日でも隆盛の一途を示している。悪質と悪徳の間を玉石混 交しつつ横行しているというのが現状である。決して昔の話ではない。この様子を善意に解釈するとすれば、悪いシステムであることが判らないまま悪いシステムを替えぬままに悪戦苦闘しているというのが実状と云えよう。 |
【ネットワーク商法】について ○、マルチ商法とネットワーク商法の違い では、マルチ商法とネットワーク商法の違いをどこに認めるべきか。はっきりとした違いは、ネットワーク商法においては、「商品のリピート流通が介在しており」、「薄いマージンを多段階よりのバックマージンシステムにより補完する」ことにある。 ○、ネットワーク商法システムの基本形 ネットワーク商法では商品のリピート流通を前提にしており、市場競争に打ち勝ちえる 「合理的な利幅を条件設定」しつつ、「リピートが重なればビジネスになる」という方程式に従って乗数の法則を活用している。 概略説明すると、ネットワーク商法においては、安全、高品質、低価格な生活必需 消耗品をバラ売りでメーカー直販のダイレクトセリング方式により販売している。ここには、信販ローンの介在する余地もなく、在庫も基本的には不要となる。このようなシステムの元に会員の自主的なリピート購入を誘引し、このシステムに乗数の法則を掛け合わすことになる。その会員勧誘の仕方は愛用者づくりであり、ビジネス パートナーづくりとなる。その結果は、本部と会員同士も又ビジネス.パートナーであり、初期会員と後続会員との間にも極力の公平性に裏打ちされた報酬制度を用意している。 なお、エンドユーザーの消費者に対する満足度を重視している為、製品の一回当りの流通マージンは少なく、ビジネスの初期段階においては労力の方が多い仕組みになっている。ダウンラインが広がり、製品のリピート回数が増すことによりビジネスが本格化することになるが、思うようにダウンラインが広がらない会員にとっても製品の満足度が高いため被害者の生まれる余地はない。これがネットワーク商法システムの基本形である。 ○、ネットワーク商法が良質である根拠 ネットワーク商法がなぜ良質であるのかというと次の根拠に支えられている。ネットワーク商法の良質性の第一は、そもそも商品が値打ちに較べて格段の価格安であることにある。安全、高品質、低価格はネットワーク商法において初めて実現した。 なぜこの商法が良質であるのか。製品が優れていることだけに理由があるのではない。第二の理由は、「頑張れば頑張っただけ組織が広がりやすいシステムづくりに成功している」ことに有る。世の中には頑迷な人もいるが、良いものは良いという眼力又は体感力を持っている人も多くいる。そういう方にビジネス.アプローチするには格好の製品と販売システムと報酬制度になっているというのがネットワーク商法の段階である。 ネットワーク商法良質化の第三は、基本的に会員には在庫が不要のシステムがつくられていることにある。この違いも大きい。但し、古典的なネットワーク企業は毎月のランク維持を科すことにより、結果的に在庫型ビジネスになっている。この点は大いに改善される余地がある。 ネットワーク商法良質化の第四は、企業理念が「共生エバ」を詠っているところに認められる。但し、組織原理が「共生エバ」ビジネスになっているかどうか、まだまだ改善の余地がある。「For You」の精神性も然りである。掛け声倒れに終わっている嫌いが認められる。 ○、現状 ネットワーク商法は様々な問題点を抱えながらも、まだまだこれからのビジネスであると思われる。 |
【「マルチ.レベル.マーケティング」(MLM)についてその1】 | |||
MLMは、前章“MLMのアイデアの端初”で見てきたように、アメリカ人リー.マイティンガーの脳裏に浮かんだあるマーケティングのアイデアから始まったとされている。
続いてアムウェイ社とFTC(連邦取引委員会)との係争で、1979年にアムウェイ社が同社のMLM商法に対し勝訴することになったこともMLM発展の大きな契機となっした。同裁判での審決は次のように結ばれていた。
この勝訴判決判決以降MLMは歴史的正当性を獲得し、正当な商法として認知されることになり、MLMを廻る画期的な動き(ウエーブ)が沸き興ることとなった。
MLMは、1990年代後半の現時点においても、今尚変貌を遂げつつあり、一層最新最先端最有力のマーケティングの一つとして認知されつつある。一部先進的なマスコの支援を受けることにも成功しつつ、今後どのように発展していくのか熱いまなざしが注がれている。21世紀初頭には「インターネット」時代の到来が予想されているが、MLMは「インターネット」時代に一層威力を発揮するマーケティングであることが判っており、今後ますます有力な地位を獲得していくものと思われる。 |
【「マルチ.レベル.マーケティング」(MLM)についてその2】 |
このような歴史的意味を持つMLMとは何か、その定義について明確にしておきます。 |
【MLMの「三方良し理論」について】 |
一般に商売の極意は「売り手、仲立ち、買い手の三方良し」にあると云われている。「MLMは、ダイレクトセリング方式とコンピュ−タ−の諸能力を最大限駆使しながらこの「売り手、仲立ち、買い手の三方最良」のマーケティングを実現している。 |
【「MLMがコンピュ−タ−ビジネスである所以について】 |
MLMを理解する為のもう一つの脈絡に、MLMとコンピューターとの密接な関連性があげられる。MLMは、ますます高性能化しつつあるコンピュ−タ−の諸能力とフィットさせることでコンピュ−タ−の発達と歩調を合わせながら格段の飛躍を遂げてきている。この流れをコンピューター側から見れば、MLMは、コンピューターが推し進める諸革命の一つの現われと理解することが可能である。MLMは、コンピューターを多方面且つ本格的徹底的に活用することで従来流通経費の大幅な削減と複雑を極めるネットワークの拡がりを記帳し、各Dの報酬を算出することに成功している。こうした結果、個人資本の“ノーリスク.ハイリターン”参入を可能にさせており、このことが「ビジネス革命」と呼ばれる所以のものになっている。こうした流れを読み取れば、MLMは最新の「コンピュ−タ−.ビジネス」であり、愈々科学性と合理性を増しつつ、インターネット時代の先取りをしながら、時代の趨勢としての広がりを見せつつあることが首肯けよう。 |
【宅配便の発達とMLMに与えた好影響について】 |
コンピュ−タ−がMLMの真価を一層発揮すべく結びついたが、もう一つ宅配便の発達も注目される。宅配便以前の方式は、有力D単位に製品を配送するいわば代理店的な方式に頼っていたが、宅配便の普及により個別Dとのダイレクトセリング配送方式により製品が届けられることになった。宅配便は、メーカーと消費者を直接つなげたという意味でまさにMLMらしさを強める役割を果たすことになった。 |
【MLM」の現段階.現況について】 |
MLMの凄さは、日々革新されつつある小売業界における最新の販売理論であり、 日進月歩の勢いで失敗事例型から成功事例型へと転換しつつある急成長システムということにある。この商法の有効性は、スーパーマーケット理論及びフランチャイジー理論及びコンビニエンスストア理論の成果を吸収して、カタログ通信販売と訪問販売それら一切の基盤の上に立って花開いた商法と看做すことができる点にある。実務的には、愛用者活用型への転換、ダイレクトセリング方式への転換、最新の高性能コンピューターとのドッキング等により、講組織販売手法の有効性を実証しつつあるマーケティングと云えよう。既に今日の段階においては、MLMは成功事例型が主流であり、先にみたようにアメリカにおける隆盛を見ている。 |
(私論.私見)