乗員乗客遺書考

 更新日/2017(平成29).8.12日

 (れんだいこのショートメッセージ)


乗員遺書考
 日航機墜落事故で亡くなった人の遺書とメモ書き」、「日航機墜落事故(日航ジャンボ機墜落事故)、犠牲者の遺書とメモ」。死を覚悟して家族宛に書かれた遺書、不時着に備えて、機内アナウンス原稿を書いたメモが残されていた。これらは現在、羽田空港内の日本航空安全啓発センターで展示されている。(現物または写真)
 河口博次 さん(52)
 兵庫県芦屋市。大阪商船三井船舶神戸支店長。遺体の上着の胸ポケットに入っていた手帳に7ページにわたって、219字。
 マリコ、津慶、知代子。どうか仲良く がんばってママをたすけて下さい。パパは本当に残念だ。きっと助かるまい。原因は分らない。今五分たった。もう飛行機には乗りたくない。どうか神様 たすけて下さい。きのうみんなと 食事をしたのは。最后とは。何か機内で 爆発したような形で煙が出て 降下しだした。どこえどうなるのか。津慶しっかりた(の)んだぞ。ママ こんな事になるとは残念だ。さようなら。子供達の事をよろしくたのむ。今六時半だ。飛行機は まわりながら急速に降下中だ。本当に今迄は 幸せな人生だったと感謝している。
 谷口正勝 さん(40)
 大阪府箕面市。チッソ株式会社ポリプロ繊維部主任。機内に用意されている紙袋にシャープペンで、20字。袋に自分の運転免許証が入っていた。
 まち子。子供よろしく。大阪みのお 谷口正勝。6 30
 松本圭市 さん(29)
埼玉県狭山市。阪急電鉄社員。愛用の中型ノートにボールペンで、60字。
 PM6・・・30。知子、哲也(両親を)をたのむ。圭市、突然 ドカンといってマスクがおりた。ドカンといて降下はじめる しっかり生きろ 哲也 立派になれ
 村上良平さん(43)
 千葉県柏市。富士電機サービス課。社名入り封筒に。
 機体が大きく左右にゆれている。18・30 急に降下中。水平ヒコーしている。日本航空18・00大阪行事故。死ぬかもしれない 村上良平。みんな元気でくらして下さい。さようなら 須美子 みき 恭子 賢太郎。18・45 機体は水平で安定して酸素が少ない気分が悪るい。機内よりがんばろうの声がする。機体がどうなったかのかわからない。18・46 着陸が心配だ。スチュワーデスは冷せいだ。
 吉村一男 さん(43)
 横浜市金沢区。日建設計社員。吉村さんの遺体は16日早朝、自宅に帰ったが、遺族が同日、遺品の整理をしていて、遺書が見つかった。社用の便せんらしい紙にボールペンで走り書きされており、勤務する会社の茶封筒の中に入っていた。(毎日新聞記事抜粋)
 しっかり生きてくれ。(二人の)子供をよろしく頼む。
 白井まり子 さん(26)
 大阪府豊中市。日本航空大阪支店。フライト時刻表の余白に、24字。
 恐い恐い恐い助けて。気もちが悪い、死にたくない、まり子
 対馬祐三子 さん(29)
 東京都目黒区。アシスタントパーサーの一人。不時着を想定して書いた緊急アナウンス用のメモ。ところどころ英文をまじえて、書いてあった。
 おちついて下さい。ベルトをはずし身のまわりを用意して下さい。荷物は持たない。指示に従って下さい。PAX(乗客)への第一声。各DOORの使用可否。機外の火災CK(チェック)。CREW(乗員)間CK。ベルトを外して。ハイヒール。荷物は持たないで。前の人2列、ジャンプして機体から離れて下さい。ハイヒールを脱いで下さい。荷物を持たないで下さい。年寄りや体の不自由な人に手を貸 火災 姿勢を低くしてタオルで口と鼻を覆って下さい。前の人に続いてあっちへ移動して下さい。
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(私論.私見)