東京都の中央区では、全国的にも珍しい囲碁を取り入れた授業を小学校でスタートさせたという。先月の27日に日本橋本石町の常盤小学校で、日本棋院の水間俊文七段を迎え、6年生の児童25人に囲碁の歴史やルールなどの解説を行ったそうである。"子どもの思考力や判断力を養い高めよう〟とのこころみで、囲碁を学習にとりいれるのは大賛成である。すでに中国や韓国では取り入れられており、その成果は顕著である。むしろ日本はそれに気づくのが遅かったと思う。授業は日本棋院が全面的に協力。総合学習の時間を活用して、年に5回から9回にわたって実施。今後は順次、区内の小学校に拡大していく予定とのことである。
読売新聞の記事では「この日の授業では、水間七段がまず囲碁の歴史から説明。3.4000年前から、ほぼ形を変えずに続いてきたことを簡単に紹介したあと、"相手の石の逃げ道を塞ぐように置いて〟などと、碁石の打ち方をかみ砕いて説明した。最初は硬い表情だった児童たちも、盤面を前にすると、目を輝かせ、囲碁の魅力にぐいぐいと引き込まれていった」と紹介されていた。区の教育委員では、「児童たちが囲碁に取り組むことで、集中力を高め、相手の次の手を読むことで、考える力が養えるのでは」と期待しているという。
商業ペースにはまり込んで、ゲーム器を抱えて一心不乱で言葉を交わすこともなく熱中する子どもたちの姿を見るたびに、この熱意を囲碁に生かしたら素晴らしいであろうと語り明かした在り日を思い、小躍りする気分である。日本人の特性が必ずや開花すること間違いない。
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