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玄覧 |
1846(弘化3)年、12世井上節山因碩が赤星因徹(あかぼし いんてつ)の「棋譜玄覧」、「手談五十図」を1冊にして発行したものである。 |
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活碁新評 |
1848年、江戸時代の名棋士岸本左一郎が遺した手筋教本。実戦から採られた130の筋と形が纏められている。秋山次郎監修「名著再び活碁新評」(日本棋院、2018/09/05初版) |
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死活妙機 |
1910年、秀哉名人が明治時代の「時事新報」に掲載された懸賞詰碁120題を増補訂正して一巻にまとめ「新案詰碁死活妙機」として刊行したものである。実戦形がそのまま出ているため相当のヨミが必要だ。深刻なヨミで一世を風靡した秀哉先生ならではの問題集。 |
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呉清源(Go Seigen) |
棋風と同様にキレがある作品が多い。実戦的で自然な形からヒネリのきいた結末に導く過程は上の二人と同様にセンスの良さを感じさせる。「呉清源の詰碁1,2」、「100万人の詰碁3」、「寿石不老」
(1995 誠文堂新光社)。 |
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趙治勲 |
実戦形を網羅した名作。即戦力、という言葉がふさわしい本だ。これをマスターすれば、誰でもアマ高段者になれるかも。基本の大切さを教えてくれる。「基本死活事典上下2巻」。 |
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橋本宇太郎 |
「西の詰碁の大家」と云われる。石を碁盤にパラパラと置くだけで詰碁ができあがったという伝説を持つ。コラムもひねりがきいており面白い。「風と刻・上
(1993 松籟社) 」、「風と刻・中 (1993 松籟社) 」、「風と刻・下 (1994 松籟社) 」、「100万人の詰碁2 」、「詰碁歳時記」等々。 |
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加田克司(Kada Katsushi ) |
実戦的ではないが奇想天外な形を次々と世に送り出した功績は偉大だ。形も複雑なら難易度も激しく高い、答えを見ても分からない難問を連発している。マニア向け。「傑作詰碁1-8
」、「衆妙詰碁1-4 」。 |
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前田陳爾 |
「詰碁の神様」と呼ばれたのはこの人だけである。鬼童丸と言われた怪腕の持ち主でユーモアのセンスも抜群だった。 |
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石榑郁郎(Ishigure Ikuro) |
前田陳爾の流れをくむ作風。形はすっきりしていて小粒ながらピリリと辛い。「基本詰碁123(1996 棋苑図書)」、「六段挑戦の詰碁」。 |
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佐藤直男(Sato Sunao) |
橋本宇太郎と加田克司の中間あたりの作風。 「さわやか詰碁 (1999 誠文堂新光社) 」、「佐藤詰め碁120題」。 |
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張栩 |
傑作の数々。変化図も、そのまま問題になってしまうという奥の深さ。どこをとっても超一流の名に恥じない、すばらしい作品群だ。「張栩の詰碁」。 |
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塚本惠一(Tsukamoto Keiichi )。 |
アマチュアでありながら詰碁作家として名を馳せる有名人。(参考:詰碁を楽しむ会) 「算月」 (1998 亘香通商/星雲社)。 |
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その他に次のものがある。瀬越憲作『詰碁辞典』 - 実戦形の詰碁集として究極。1000図を筋で分類。関山利一『傑作詰碁辞典』 - 難解なことで有名。加藤正夫『死活小辞典』。リファレンス的内容。江場弘樹『基本死活辞典』 - 実戦死活でハネ・ダメの有無に焦点を絞った。東野弘昭 Tono Hiroaki。岩田昇二 Iwata Shoji。
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