小目&小ケイマがかり&2間ハサミ定石

【小目&小ケイマがかり&2間ハサミ】
(2−1-7−)
 2間バサミ。1間バサミに比べてゆっくりしているが3間ハサミに比べれば白にヒラキの余地を与えない点で厳しい。二間バサミは緩急の中庸を得た挟撃手段と云うことになる。50年位前には互先の碁の黒として一番多く用いられたが、焦点がはっきりしないためか現代では打たれることが少ない。これを元図とする。
 応じ手として、A(1間トビ)、B(2間トビ)、C()が考えられる。
A(1間トビ) B(2間トビ)
(2−1-7−1) (2−1-7−2)

元図のA(1間トビ)選択
(2−1-7−1)
 1間トビ。応じ手として、A(ケイマ)、B()、C()が考えられる。
A(ケイマ)
(2−1-7−11)

上図のA(ケイマ)選択
(2−1-7−11)
 小ケイマ。応じ手として、A(1間高ハサミ返し)、B(三三ツケ)、C()が考えられる。
A(1間高ハサミ返し) B(三三ツケ)
(2−1-7−111) (2−1-7−112)

上図のA(1間高ハサミ返し)選択
(2−1-7−111)
 1間高ハサミ返し。

 指了図
 (2−1-7−1111)

上図のB(三三ツケ)選択
(2−1-7−112)
 三三ツケ。

 (次の着手) ハネ&下がり&出&ツギ
(2−1-7−1121)
 ハネ&下がり&出&ツギ。応じ手として、A(大ゲイマヒラキ)、B()、C()が考えられる。
A(大ゲイマヒラキ)
(2−1-7−11211)

上図のA(大ゲイマヒラキ)選択
(2−1-7−11211)
 大ゲイマヒラキ。

指了図
(2−1-7−112111)
 白12は肝要な手で急がなければならない。しかし、黒を固めた上で後手を引くようでは不満である。

元図のB(2間トビ)選択
(2−1-7−2)
 2間トビ。応じ手として、A(2間トビ)、B(ケイマツケ)、C()が考えられる。
A(2間トビ) B(ケイマツケ)
(2−1-7−21) (2−1-7−22)

前図のA(2間トビ)選択
(2−1-7−21)
 2間トビ。黒の位は低いが一応安定している。白はこの後、星下のヒラキが大きい。
 応じ手として、A(1間ハサミ返し)、B()、C()が考えられる。
A(1間ハサミ返し)
(2−1-7−211)

上図のA(1間ハサミ返し)選択
(2−1-7−211)
 1間ハサミ返し。白はハサミツケの方から迫って左上との間に形勢を張ろうとしている。
 応じ手として、A(ケイマ)、B()、C()が考えられる。
A(ケイマ)
(2−1-7−2111)

上図のA(ケイマ)選択
(2−1-7−2111)
 ケイマ。応じ手として、A(ツケ)、B()、C()が考えられる。
A(ツケ)
(2−1-7−21111)

 上図のA(ツケ)選択
(2−1-7−21111)
 ツケ。

(次の着手) ハネ&ふくらみ
(2−1-7−211111)
 ハネ&ふくらみ。応じ手として、A(ヒキ)、B(下から当たり)、C()が考えられる。
A(ヒキ) B(下から当たり)
(2−1-7−2111111) (2−1-7−2111112)

上図のA(ヒキ)選択
(2−1-7−2111111)
 ヒキ。応じ手として、A(出)、B(失敗の下がり)、C()が考えられる。
A(出) B(失敗の下がり)
(2−1-7−21111111) (2−1-7−21111112)

 上図のA(出)選択
(2−1-7−211111111)
 出。この出が大切な手順である。

指了図
(2−1-7−2111111111)
 以下白16まで。

 上図のB(失敗の下がり)選択
(2−1-7−21111112)
 失敗の下がり。この手を先にすると以下のようにマクワレてしまう。

指了図
(2−1-7−211111121)
 黒11のツケコシの手筋により本図のようにマクラレて封鎖され白が悪くなる。

上図のB(下から当たり)選択
(2−1-7−2111112)
 ハネ。昔は引いて打つのが定石になっていたが現代はハネて地にからい定石を選択するようになった。

 (次の着手) 当て返し&抜き&当たり&ツギ

黒13ツギ
(2−1-7−21111121)
 当て返し&抜き&当たり&ツギ。
 応じ手として、A(カケツギ)、B(悪手の突き当り)、C()が考えられる。
A(カケツギ) B(悪手の突き当り)
(2−1-7−211111211) (2−1-7−211111212)

上図のA(カケツギ)選択
(2−1-7−211111211)
 カケツギ

上図のB(悪手の突き当り)選択
(2−1-7−211111211)
 悪手の突き当り

指了図
 
黒21ツグ
 白14をツキアタるのは白22まで黒の味が良すぎる。

前図のB(ケイマツケ)選択
(2−1-7−22)
 ケイマツケ。
 応じ手として、A(外ハネ)、B()、C()が考えられる。
A(外ハネ)
(2−1-7−221)

 上図のA(外ハネ)選択
(2−1-7−221)
 外ハネ。応じ手として、A(ヒキ)、B(ハネ)、C()が考えられる。
A(ヒキ) B(ハネ返し)
(2−1-7−2211) (2−1-7−2212)

上図のA(ヒキ)選択
(2−1-7−2211)
 ヒキ。応じ手として、A(2間バサミへのツケ)、B(下がり)、C()が考えられる。
A(2間バサミへのツケ) B(下がり)
(2−1-7−22111) (2−1-7−22112)

上図のA(2間バサミへのツケ)選択
(2−1-7−22111)
 2間バサミへのツケ。手筋である。

指了図
(2−1-7−221111)
 白13まで互いに一子を抱えて一段落。

 上図のB(ハネ返し)選択
(2−1-7−2212)
 ハネ返し。応じ手として、A(キリ)、B(当たり)、C()が考えられる。
A(悪手のキリ) B(下当て)
(2−1-7−22121) (2−1-7−22122)

上図のA(無理筋キリ)選択
(2−1-7−22121)
 無理筋のキリ。この手が成立するか。

 (次の着手) ヒキ&キリ
 (2−1-7−221211)
 ヒキ&キリ。

指了図
(2−1-7−2212111)
 こうなると黒の隅の地が大きい。周囲の状況にもよるが、白のキリは誘いに引き込まれたハマリである。

上図のB(下当て)選択
(2−1-7−22122)
 下当て。白が上図を嫌うなら、下図の下当てが簡明。

 (次の着手)
(2−1-7−221221)

指了図
(2−1-7−2212211)
 白2とこちらからアテて逆にキッてゆくのが黒の強引な遮断への反発で正解になる。

上図のB(ヒキ)選択
 (2−1-7−22112)
 ヒキ。応じ手として、A(キリ)、B(当たり)、C()が考えられる。
A(キリ)
 (2−1-7−221121)

 上図のA(キリ)選択
 (2−1-7−221121)
 キリ。応じ手として、A(カケ)、B(ノビ)、C()が考えられる。
A(カケ) B(ノビ)
(2−1-7−2211211) (2−1-7−2211212)

上図のA(カケ)選択
 (2−1-7−2211211)
 カケ。

指了図
(2−1-7−22112111)
 白の簡明策である。

上図のB(ノビ)選択
 (2−1-7−2211212)
 ノビ。

 次の着手
(2−1-7−22112121)

 次の着手
(2−1-7−221121211)

指了図
 (2−1-7−2211212111)

手抜き系

手抜きに対する攻め方

(手抜き咎め1)ツケ

(手抜き咎め1の1)内割り込み

(手抜き咎め1の1)内を利込み後の指了図
 黒の二間バサミに白が手抜きした場合のツケの手。白2はシチョウが良い場合の手で悪い時は打てない。白10で一路下にアテて一旦先手を取ることも可能である。

(手抜き咎め1の2)外割り込み

(手抜き咎め1の2)外割り込み後の指了図
 白はシチョウが悪い時は2以下隅にフリカワるように打つ。

(手抜き咎め2)コスミツケ

(手抜き咎め2の1)タチ

(手抜き咎め2の1の1)上小ケイマ

(手抜き咎め2の1の1)上小ケイマ後の指了図
 黒は1、3と打って隅に地を確保しながら白を攻める。





(私論.私見)