石好み(10)、ヒカルの碁のヒカルの快進撃考

 (最新見直し2015.04.04日)

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 2015.04.04日 囲碁吉拝


 「トピック:ヒカルの碁 最新の出来事」を転載する(「ヒカルの碁」)。

 『ヒカルの碁』(ヒカルのご)は、ほったゆみ(原作)と小畑健(漫画)による囲碁を題材にした日本の少年漫画。日本棋院所属の女流棋士・梅沢由香里が監修を務めた。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、1999年(平成11年)2・3合併号から2003年(平成15年)33号にかけて連載された。話数カウントは「第○局」。テレビアニメ、小説、コンピューターゲームなど様々な形でのメディアミックスも行われている。 単行本は全23巻(完全版では全20巻)。累計発行部数は2500万部。2000年に第45回小学館漫画賞 、2003年に第7回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した。

 作品解説:
 平凡な小学生の少年が天才囲碁棋士の霊に取り憑かれたことで囲碁の世界に巻き込まれ、「神の一手」を目指す姿を描く作品。日本国外でも出版され韓国では『ゴースト囲碁王』、中国では『棋魂』というタイトルである。その他、タイ、シンガポール、フランス、アメリカなど、数多くの国、言語で翻訳されている。 少年漫画としては異色の囲碁漫画だったが、話の主軸は少年の成長であり、緻密で繊細な作画と熟考されたストーリーで人気を博した。 以前までは年配の愛好家が主だった囲碁を小学生・中学生を中心に浸透させ、囲碁ブームを引き起こした。中には1989年(平成元年)生まれの関達也初段のように、この作品をきっかけに囲碁を始め、プロ棋士になった者もいる。本作は日本棋院が全面バックアップをしており、作中にも棋院内部や関連施設、イベントなどが登場している。連載開始時に「世界初」と銘打たれるほど囲碁漫画は珍しいジャンルだった。囲碁漫画は地味になりがちなこと、また動きが碁石を置くだけ等で単調になりがちなことから、青年誌を含めても皆無に近く少年誌での連載はこれが初めてだった。結果的に作品が成功したため、棋院自身も『ヒカルの碁』にちなんだイベントを数多く行った。 また、先述のように日本国外でも翻訳刊行され、少年少女の囲碁ファンを増やす効果を呼んでいる。
 本作は二部構成に分かれており、主人公ヒカルと佐為の出会いやアキラとのライバル関係を描いた第一部「佐為編」、その後のヒカルの活躍を描いた第二部「北斗杯編」となっている。この間に一時中断があり、定期的に「番外編」と銘打たれた30ページほどの読切が6話掲載された。 肝心の囲碁については、初心者にもわかる程度の基本ルールの説明にとどまり、対局の進行描写や技術解説のほとんどは省略されていた。しかし、囲碁の専門用語やルールを知らない読者でも、ストーリーが理解できるように工夫されており、またわからない用語を敢えて用いる事で、逆に雰囲気を盛り上げる効果も狙っている。また盤面の状態は厳密に考証されており、囲碁を覚えてから読み直すと物語をさらに深く楽しめる、二度おいしい作品となっている。単行本第17巻での海外取材記事の中でも少し触れられているが、プロ棋士にも、日本国内外を問わず愛読者が多い。 棋界の構造についても概ね現実に対して忠実に描かれているが、解りやすさ、描きやすさを重視して改変が加えられている設定も存在する。コミが連載を通して5目半に統一されていること、日本・韓国など各国の棋界に自国籍の棋士しか所属していないことなどがその一例。 作中に描かれる対局はほぼ全て実在の棋戦の棋譜を元にしており、第22期名人戦リーグや本因坊算砂の三コウ、本因坊秀策の耳赤の一局などが作中で登場している。 また、本作の前身として、『週刊少年ジャンプ』の新人漫画家募集企画「ストーリーキング」第2回ネーム部門の準受賞作「九つの星」がある。約100ページにわたるネーム状態の読切作品で、あらすじは連載版とほぼ同じである。

 作品誕生のきっかけは、原作者のほったゆみが趣味でやっていた囲碁が上手くならず、「囲碁の神様がいてくれたらなぁ」と思ったことだと、単行本第1巻に記載されている。 2009年2月4日から2010年4月30日まで完全版が刊行された(全20巻)。なお、当初は1か月毎に2冊ずつ刊行と告知されていたが、第9巻より1か月1冊となった。
 あらすじ:
 主人公・進藤ヒカルは、ごく普通の小学校6年生。小遣いをカットされたために祖父の家を物色していた際、蔵にあった古い碁盤に血痕を見つけたヒカルは、その碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原佐為(ふじわらのさい)の霊に取り憑かれる。囲碁のルールも、佐為がかつて憑いていた碁聖・本因坊秀策の強さも知らないヒカルは、「神の一手を極める」という彼の壮大な目標に付き合わされ、彼にせがまれるままに碁を打つことになる。以降、佐為はヒカル以外には姿も見えず会話もできず、物を動かすことすら出来ない存在であることを前提に物語は進む。

 一方、ヒカルと同年齢の少年・塔矢アキラは、名人の父・塔矢行洋から英才教育を受け周囲から一目置かれる天才少年で、プロ試験を合格する力を持ちながらも、更なる実力をつけたいという理由から、その年もプロ試験を受けないでいた。ある日、佐為にせがまれ碁会所に入ってきた初心者のヒカルと軽い気持ちで対局するが、圧倒的な差を見せつけられ負かされてしまう。生まれて初めて、全力で戦ったのに同い年でしかも初心者の少年に敗れるという悔しさ、挫折を味わったアキラは、ヒカルの謎めいた強さに疑問を持つと共に、ヒカルに注目していくことになる。 実はアキラが戦ったのはヒカルではなく佐為の方だった。2人の対局するさまを目の前で見ているだけだったヒカルは疎外感を覚え、碁を自分で打てないことを歯痒く思う。その後出会った塔矢行洋の打ち様に心惹かれたヒカルは、佐為に頼らずに1人で碁を打とうと決心する。佐為もまた、ヒカルのその姿勢に感心し、彼の成長の助力になれることを素直に喜ぶのだった。この物語は、季節も時間も週刊連載に沿ってリアルタイムで進行し、ヒカルの成長とさまざまな人物との出会い、その途上で訪れる別れを淡々と描き終幕する。
 主要人物:
 進藤ヒカル(しんどう ヒカル) 声 - 川上とも子 本作の主人公。性格はやんちゃで無鉄砲、思ったことをすぐ言ってしまうトラブルメーカー。佐為と邂逅したばかりの頃は、場所を考えず声を出して佐為と会話するため、他人に変な目で見られることもしばしばだったが、途中から言葉を交わさず心で会話することが出来るようになった。敬語が少し苦手(1学年上の和谷、2学年上の加賀や奈瀬を呼び捨てにしている。2学年上の筒井や3学年上の本田、4学年上の伊角には“さん”づけで呼んでいるもタメ口である)で、篠田院生師範などに注意されることが多い。囲碁に興味を持つ以前から、「5」や「GO」の文字が入った服を着ていた。連載開始時は丸顔だったが、成長するごとにシャープな顔つきになっていった。小学生時代は社会科が苦手でテストで低い点数を取るほどだったが、佐為と出会ってからは彼の霊魂となった後の長い人生経験からの知恵を貰うことで徐々に克服していく。 小学6年の冬に祖父の蔵で見つけた古い碁盤に宿っていた佐為に取り憑かれる。最初の頃は佐為に言われるがままに仕方なく碁を打っていたが、ライバル・アキラとの出会いや中学囲碁部への参加などで囲碁の楽しさに目覚め、以降佐為を師として自らの手で打つようになっていく。当初は嗜み程度で満足していたがアキラに刺激され奮起、プロを目指すため院生(日本棋院のプロ養成機関の生徒)になり、自身の素質・努力と佐為の指導によって著しく棋力を伸ばす。

 院生2組25位から始まり、院生1組7位までに上がる。プロ試験予選では、椿と外来男性に敗れるも、福井、院生1組下位の少年に勝利し、組み合わせの抽選で手明きとなり、結果3勝2敗で通過する。プロ試験では体調不良により外来・大島に敗北、精神の乱れから格下の福井に敗北、技量の僅差で本田に敗北と3敗してしまう。本戦において、予選で対局した外来男性や椿に勝利し、伊角や和谷、越智などのライバルにも勝利し、通算24勝3敗でプロ試験に次席で合格。院生入りして1年でプロ入りした。憑いた佐為により時折類稀な棋力を見せていたため、塔矢名人や緒方、桑原などのトップ棋士から注目されるようになる。囲碁界の常識については無知であり、プロのタイトルをも知ろうとしないなど、周りを呆れさせることも多い。佐為が消えた後は彼に自由に碁を打たせなかったことへの自責の念から一時碁から離れたが、家に訪ねてきた伊角と対局することにより自分の碁の中に佐為がいると知り、立ち直った。その後はさらなる成長を重ね、塔矢アキラとの直接対決では彼に「生涯のライバル」と認めさせている。夢の中で一度だけ再会した佐為から扇子を渡され、その後実際に売店で扇子を購入し愛用している(森下九段からは「ただの扇子ではない」と見抜かれている)。

 佐為が消えた後は彼(本因坊秀策)へのこだわりが強くなり、後に北斗杯の代表を勝ちとった後、ヒカルを挑発するために秀策を侮辱した発言をした高永夏への敵愾心から、周囲からの評価では格上である彼と互角に渡り合い、半目差で敗北したもののその名を知らしめる。1986年9月20日生まれ、O型。プロ試験合格時の身長は155cm。好きな食べ物はラーメン。
 藤原佐為(ふじわらの さい) 声 - 千葉進歩 ヒカルの祖父の蔵にある本因坊秀策所縁の碁盤に眠っていた平安時代の天才棋士の霊。身長、体重、生年月日、血液型、年齢、血縁関係、すべてが不明。ガマガエルが苦手。かつては内裏で天皇の囲碁指南役として活躍していたが、指南役仲間だった菅原顕忠(すがわらの あきただ)の謀略に嵌められ都を追放、失意のうちに入水自殺してしまった。その後江戸時代に本因坊秀策(佐為は幼名の虎次郎で呼んでいる)に憑依し、作中では本因坊秀策の対局の実績は全て彼によるものという設定になっている。その後秀策が流行り病で夭逝してしまい、悲しみのうちに佐為は盤面の秀策の血を媒介にして碁盤へ宿り、およそ140年の時を経てヒカルと巡り会った。

 平安貴族らしくたおやかな性格で、喜怒哀楽を惜しげもなく表現する子供っぽい一面も持つが、囲碁となると鬼神のごとき強さを発揮する。ただ自身が霊体のため、物を持つことも話しかけることもできず、媒体となるヒカルを通してでないと周囲との接触も碁を打つこともできず、自分の存在を知らしめることは不可能である。そのためヒカルを介して対局したり、ネット上でハンドルネーム「sai」を名乗ってネット碁を打ったりしていた。その棋力から、ネット碁を行う世界中のアマ棋士の間で正体を探られる程に認知されることとなる。当初は「神の一手」を極めるために現世に固執していたが、ヒカルの成長を見守るうちに段々保護者のような存在になっていった。現代では、塔矢行洋を「あの者」と呼んでライバル視しており、どうにかして対局したいと機会を窺っていた。しかし行洋との対局という宿願が果たされた後、ヒカルの思いがけない一言で佐為は自分が魂魄として生き永らえた時の意味を悟ると同時に急激な魂の寿命の磨耗を感じ取った。やがて5月5日の麗かな春の陽光の中、ヒカルと最期の対局をし、囲碁界の行く末を祈りながら静かに成仏した。後にヒカルの夢に現れた時にヒカルに扇子を手渡した。 女性的で美しい外見と穏やかな性格だが、正真正銘歴とした男性である。大阪出身。
 塔矢アキラ(とうや アキラ) 声 - 小林沙苗 ヒカルと同い年の天才少年棋士。父に名人の塔矢行洋を持ち、2歳の頃から直々に囲碁の教育を受けてきたエリート中のエリート。誰よりも囲碁を心から愛している。同じ年頃のライバルの不在に漠然とした不満を持っていた頃にヒカル(佐為)に敗れ、ヒカルを猛烈にライバル視して追いかける。おかっぱ頭がトレードマーク。碁を侮辱されたり、ヒカルを意識したりすると周りが見えなくなり、他人に対して無礼な行動を取ってしまうことがある。 同年代とは別次元の強さを誇ることから、海王中囲碁部では先輩部員から反感を持たれたり嫌がらせをされたりしたこともある。中学囲碁部の大会では顧問から大将に指名されていたがヒカルと対局するために、大会後の退部を条件に三将として出場した。中学囲碁部の大会での対局でヒカルの棋力の低さに失望し、その後彼に二度と会わないと決心する。 そしてプロ試験に合格する(予選は3勝無敗で通り、本戦では初戦不戦敗後、伊角や和谷に勝利、同期の辻岡に中押し勝ち、真柴に4目半勝ちし、1敗のまま首席で合格する)が、目標が無くなり消沈する彼を見かねた緒方の計らいで、院生となったヒカルと再会。ヒカルに眼中が無いという態度を装いつつも内心では強く意識するようになり、特にプロ試験本選で勝ち星積み重ねるようになってからその様子は顕著になり、ヒカルと秀英の棋譜を見た後は彼をしっかり評価し直し、自身の息が掛かった越智との戦いでヒカルが勝利したことを知ると、ヒカルの力は自分でしか測れないと確信する。 ヒカルが囲碁から離れた時には苛立ちを募らせ、「決して顔を合わせない」という不文律を破って学校にまで押しかけ、彼の説得にかかった。ヒカルが復帰した際には「追ってこい!」と力強く後押しした。 第一部のラストで、名人戦1次予選において2年4ヶ月振りにヒカルと対局。その真の実力を認め、彼を生涯のライバルと確信するとともに、彼の打ち筋の中に見え隠れするsai(=佐為)の姿に気付く。saiと「出会った頃の進藤ヒカル」が同一人物であることを作中でただ一人看破し、かなり真相に近いところまで佐為の正体に迫るに至った。 第二部では囲碁サロンでヒカルと頻繁に対局するようになっているが、小学生並みの口喧嘩ばかりしている。しかし忌憚なく素直な気持ちで話せる所から、ヒカルを一人の友としても、共に棋道を極める仲間としても信頼していることが窺える。 後に北斗杯の代表メンバーに選ばれ(しかもシード枠)、これからの国際戦を見据えて、北斗杯編の頃から中国語と韓国語を勉強し始めた。当初は2つの言語を同時に習っていたため混乱していたらしいが、終盤では洪秀英などと通訳無しで会話できるほどに上達する。1986年12月14日生まれ、AB型。身長は164cm(ヒカルのプロ試験合格時)。
 日本のプロ棋士:
 登場当時は院生等であっても後にプロとなった者はこちらに含まれる。 塔矢行洋(とうや こうよう) 声 - 津田英三 アキラの父で囲碁界の頂点に君臨する棋士。名人をはじめとする多くのタイトルを持ち、一時は五冠(名人・十段・碁聖・天元・王座)を持っていた(引退時は四冠)。神の一手に一番近い人物と言われ、佐為に並々ならぬライバル心を向けられている。棋士業の他に碁会所の経営も行っている。アキラに勝ったヒカルに非常に強い関心を寄せていて、いつも多忙で断っていた新初段シリーズにヒカルを指名して参加する。その際はヒカル(佐為)が自らハンデをしょっていたこともあって中押し勝ちするが、佐為の気迫を感じとり、ヒカルの評価を下げずに次は互戦で打つことを約束した。 緒方との十段防衛戦のシーズン中、ヒカルがアキラと対局するはずだった大手合の日に心筋梗塞で入院。その際に緒方に勧められ、手慰みでネット碁を打つようになる。それを知ったヒカルに、「sai」と対局するよう頼まれる。最初は正体を隠している「sai」を胡散臭い輩と思いつつも十段戦の気休め感覚で打つことを承諾したが、ヒカルが「行洋が負けるかもしれない」と思ってることを悟り、「負けたら引退、勝ったら「sai」の正体を明かす」という条件で本気で打つことを決める。そして一進一退の攻防を繰り広げたが、自身の半目負けを確信し投了。対局の最中に新初段シリーズの時と同じ空気を感じたことからヒカルが「sai」であると疑ったが、深くは追求せず、ヒカルにもう一度「sai」と打たせてもらうよう嘆願した。この時行洋は引退を引き留めようとしたヒカルに「プロでなくとも、この身があれば本気の碁が打てる。」と諭し、十段戦後に宣言通り引退する。引退後は後進の育成と新人の発掘のため各国を飛び回っているが強さは衰えを見せることがなく、新しい自分の碁を打つようになった。現在は最善の一手の追求を目標とし、自分の碁の新たな可能性を示してくれた「ある相手(sai)」との再対局を望んでいる。息子のアキラが通う海王中学の校長は、塔矢行洋の海王中学時代の担任教師。7月29日生まれ、B型。
 緒方精次(おがた せいじ) 声 - 藤原啓治 塔矢門下で、アキラの兄弟子にあたる若手棋士。九段。初心者時代のヒカルを知る数少ない関係者の一人で、一旦門前払いされたヒカルを院生試験に推薦したり、塔矢門下の研究会に誘ったりしている。ネット碁の心得もあり、「sai」には勝負師として大いに関心を持っている。行洋とヒカルの病院での会話を偶然聞いたことから、ヒカルが「sai」と関係があるのではないかと疑い、ヒカルに「俺にも打たせろ」と度々迫っている。後に十段と碁聖を獲得。非常に野心家でもある。一見クールに見えるが、実際は激情型で挑発に乗りやすい性格でもあり、そのため桑原からその心理を逆手に取られて本因坊戦で苦汁をなめる結果に終わっている。だが、タイトルを取るにつれて徐々に貫禄をつけていき、現在は桑原の挑発も涼しい顔で受け流すようになった。前述の一件もあり、桑原のことはあまり快く思っておらず、たまに彼を正面から「ジジイ」と呼ぶ。その後、アキラや座間王座を退け本因坊リーグを突破し、再び桑原と対決する。名前は、内田康夫の『本因坊殺人事件』の登場人物に由来する。外国語も話せる。愛車はRX-7。1月17日生まれ、A型。
 桑原仁(くわばら) 声 - 納谷六朗 本因坊のタイトルホルダーで、連続防衛記録を保持している。飄々とした陽気な好々爺だがその実思慮深く、傍観者でありながら唯一人、対局者であった塔矢行洋と同様に、ヒカルの新初段シリーズでの打ち回しの真意を見抜いた程の棋力の持ち主。盤外戦(精神戦)にも長けた老獪な勝負師であり、作中で緒方や倉田ら若手トップ棋士の挑戦を退けた。また、ヒカルに「ただならぬ気配(佐為)」を感じた不可思議な人物でもある(本人いわく「シックスセンス」)。若手達の台頭を喜びながらも、自身がその壁となることを決めている。姓は本因坊秀策の元姓に由来する。下の名前は明確ではないが、単行本8巻で色紙に書いたサインによると、漢字で「仁」と書く様子(読み方は、そのまま「じん」や「ひとし」が考えられるが、正確には不明)。
 座間(ざま) 声 - 石住昭彦 王座のタイトルホルダーで、新初段シリーズでアキラと対局したプロ棋士。新初段シリーズの際、当初はアキラに華を持たせて負けるつもりであったが、アキラの物怖じしない態度が気に入らなかったため予定を変更。アキラも健闘したが、最終的に座間が中押し勝ちした。真剣に思考すると扇子をかじる癖がある。一時期王座のタイトルを行洋に奪われるが、後年奪取。小畑健お気に入りのキャラの一人である。
 一柳(いちりゅう) 声 - 楠見尚己 棋聖のタイトルホルダーだったが、防衛に失敗し無冠になる。頭は禿げており、落語家のようにべらべらと喋る話好き。気さくで優しい性格だが、アキラに本因坊リーグで敗れた際には露骨に悔しがるなど大人気ない一面もみせた。
 畑中(はたなか) 桑原からは若造と呼ばれているが、 緒方・倉田に並ぶ次世代トップ棋士候補の一人。痩せ型でメガネをかけている。塔矢行洋引退によって空位となった名人位を一柳と争い、勝ち取った。
 倉田厚(くらた あつし) 声 - 岩田光央 20代前半の七段(名前が挙がった当初は四段)のプロ棋士で、緒方と並ぶ次世代のタイトルホルダー筆頭候補。ヒカルらより7 - 8歳年上。ビッグマウスだが決して自信過剰なわけではなく、実力も伴っている。大食漢で太っている。自己顕示欲が強くデリカシーゼロだが、どこか憎めない愛嬌がある。囲碁を始めて2年でプロになった天才で、アキラやヒカルを退けている。中学生時代には競馬の1着を当てることに熱中していた。その後、碁に興味を持ちプロ棋士になる。競馬・囲碁ともに非凡な勝負勘の持ち主。上に立つ者よりもアキラやヒカルのような下から来る者こそが脅威だと語っている。不調時に国際手合で安太善に敗れ、その際に彼に失礼な発言を受けたことから強いライバル心を向けていて、北斗杯で安太善が韓国の団長になったと知るや否や、無理やり日本選手団の団長となった。そして韓国戦では非難を承知でヒカルを敢えて高永夏と対戦させてヒカルの成長を促す。モデルは大仁田厚。
 芹澤(せりざわ) 九段。本因坊リーグ戦で塔矢アキラと対局、勝利する。のちに北斗杯でのヒカルの健闘を知り、自身の研究会に誘う。
 芦原弘幸(あしわら ひろゆき) 声 - 小西克幸 塔矢門下の若手棋士(アキラを除けば最年少)で倉田と同い年。ヒカルやアキラより7歳年上。四段。アキラとはライバルと言うより友達の関係。明るく能天気な性格で、塔矢門下ではムードメーカー的存在である。森下の言いつけで自分をライバル視している冴木のことはあまり意識していない。プロ試験に合格したばかりのアキラには3回に1回は負けているらしい。
 笹木(ささき) 段位不明だが、芦原より上ととれるセリフがある。塔矢行洋門下で研究会にも参加。本因坊秀策が現代に甦ったら塔矢名人とどちらが上か、芦原と噂していた。
 冴木光二(さえき こうじ) 声 - 清水敏孝 森下門下で和谷やヒカルの兄貴分で四段。森下の塔矢門下に対する対抗心から芦原をライバルにされ、半ば強迫観念で彼を意識している(塔矢門下はそのように思っていない)。ヒカルが中学2年生の時の若獅子戦に参加していたため、芦原より年下。復帰したヒカルと対局し力負けした。
 真柴充(ましば みつる) 声 - 吉野裕行 アキラと同期のプロ試験合格者。二段。元院生だが、嫌味な性格で院生達(特に和谷と奈瀬)から嫌われている。その一方で小心者でもある。プロ試験ではアキラに4目半差で負け、伊角にも負けたがリズムに乗って3位で合格した。若獅子戦で伊角と対局、彼を挑発するもあっけなく敗れる、負け惜しみで伊角を馬鹿にしたことで激高した和谷に殴られそうになった。伊角の棋力が高いことは公に認めており、レベルの高い棋士が次々に出てくる事に、自分の棋力の低さも手伝って内心焦っている。伊角と同い年だが、彼には「さん」をつけて主に敬語で話す。溝口九段門下。新初段シリーズでは桑原本因坊に気後れして敗れた。 ゲーム『ヒカルの碁2』では奈瀬との対立が目立った。
 森下茂男(もりした しげお) 声 - 北川勝博 和谷、冴木、白川らの師匠。九段。ヒカルが通う森下研究会の主宰者であり、ヒカルとは第二部で一度対局。塔矢行洋とは同期で、「(冴木に対して)芦原より先に五段になれ!」「(ヒカル、和谷に対して)塔矢アキラを何とかせいっ!!」と無理やり発破をかけるなど、何かと塔矢門下を一方的にライバル視している。自身もタイトル戦の挑戦者となった経験を持つ実力者である。長男・一雄と長女・しげ子(声:町井美紀)を棋士にしようとしていたが、2人とも囲碁の才がない上(本人曰く「棋士の子供なのにヘボ碁しか打てない」)囲碁に関心がないため、諦めている。ヒカルが碁を離れたときには彼に怒りを見せていたが、復帰した後は彼の才能と碁に対する姿勢を高く評価している。その後本因坊戦二次予選でヒカルと対局し勝利する。名前の由来は長嶋茂雄から。
 白川道夫(しらかわ みちお) 声 - 遊佐浩二 囲碁のいの字も知らなかったヒカルが初めて訪れた初心者囲碁教室の講師だったプロ棋士。七段。温厚な性格。1年後、院生になったヒカルと再会し、その成長の早さに驚く。森下門下。モデルについては諸説ある。7月3日生まれ。
 都築(つづき) 日本棋院七段。森下九段の研究会に通う棋士の中では最年長。上に進めないことで悩むヒカルに「伸びる時は伸びる」と励ました。
 柿本(かきもと) 声 - 水野龍司 プロ棋士。全国こども囲碁大会でヒカルを叱るも、その才能に驚く。その後プロ試験にて篠田師範の代理として登場、塔矢名人ほか多数の棋士がヒカルに期待していると語った。
 桜野千恵子(さくらの ちえこ) 女流棋士、二段。九星会出身。日本棋院足立支部主催ふれあい囲碁まつりに欠席したところで初めて名前が登場した。実際の登場は伊角の中国修行編にて同行者としてが最初。外見は20代半ば~後半、肩にかかる程度のクセのある髪、濃い化粧をしている。 師匠の成澤(体調不良で引退した棋士)同様伊角を高く買っており、手合いでも幾度となく伊角に負けている。中国棋院に行った帰りでは、観光より買い物を優先しようとした。和谷とも面識がある。
 篠田(しのだ) 声 - 坂東尚樹 院生師範を務めるプロ棋士、入段して30年のベテラン。礼儀作法には厳しいが普段は温厚な性格で、プロ試験に臨む人々を温かく見守る。院生たちからは「先生」と呼ばれている。
 村上信一(むらかみ しんいち) 声 - くわはら利晃 プロ二段。塔矢名人門下。プロではあるが佐為の分析によると棋力は院生とさして変わらない。若獅子戦1回戦にてヒカルと対局。悪手を好手に化けさせたヒカルの打ち回しに驚愕するも、ヨセで先手を取って勝ちをおさめる。その後ヒカルについてしつこく聞くアキラに憤慨するが、2回戦でアキラに苦もなくひねられる。その後、大手合にて佐為の成仏から立ち直ったヒカルと対局。攻め立てるはずが手をかけすぎて差が広がり戦意喪失し投了した。
 門脇龍彦(かどわき たつひこ) 声 - 高瀬右光 アマチュア界では知る人ぞ知る実力者で、学生タイトルをすべて取った実績を持つ天才。軽く受かると思ってプロ試験を受けようとしたが、肩慣らしで対局したヒカル(実際は佐為)に完膚なきまでに叩きのめされ、自分の甘さを実感し受験を諦める。1年の修練の後にプロ試験に望み、本選では伊角の1敗以外は全勝して合格する(伊角、本田と同期)。 その後、偶然再会したヒカルと対局。再び敗北するも、昔の方が強かったという感想をもらしたが、それに納得しているヒカルに困惑していた。伊角に誘われ和谷の研究会に参加する事になる。
 和谷義高(わや よしたか) 声 - 高木礼子 ヒカルの院生仲間で、1つ上の兄貴分。森下茂男九段の門下生。ヒカルが院生に入りたての時は1組6位の成績だった。また、3度目のプロ試験では予選からだったが、4度目では本戦からの参加だった。後輩思いの素直で優しい性格で、「打倒塔矢」発言をしたヒカルを小馬鹿にしながらも、彼を森下の研究会に誘ったり、プロ試験対策と称して碁会所に連れて行ったりと、ヒカルのことを常に気にかけてる。その一方で偽者のsaiをネット上で発見して憤慨したり、伊角を小馬鹿にする真柴に掴みかかったりと気性が激しい一面も見せる。プロ試験では足立、越智(2目半差)、ヒカル(中押し)に敗北するも、相性が悪かった福井に最終戦で勝利したことで24勝3敗で次席の合格。ヒカルと同期のプロ試験合格者。ネット碁編のキーパーソンでもある。ハンドルネームは「zelda」。saiの事がかなり気になっており、ヒカルのことをsaiの弟子などと言ったりと、勘の鋭さを見せている。伊角とは仲が良く、他にも誰とでも仲良くできるムードメーカー。北斗杯編では、急激に伸び始めたヒカルの力を内心恐れるようになる。後に、自分の部屋で行っている研究会でリーグ戦を行いヒカルや伊角・本田らを誘っている。同時に越智をその研究会に誘うなど彼を自らのライバルとして認めるようになっていく。北斗杯予選では、ヒカルや社と当らないことに内心有難いと思っていたが、代表を決する対局で越智に敗れ、更に越智が社との対局を望み高いプライドを示したことで、自身のプライドと向上心の低さを痛感する。その後、開会式の当日出逢った揚海に中国棋院へ修行に行く約束をし、自身を高めることを誓う。1985年8月12日生まれ、O型。
 伊角慎一郎(いすみ しんいちろう) 声 - 鈴村健一 ヒカルより4つ上で院生1位の成績を誇り周囲から期待の新星と言われながらも、精神面の脆さから何度もプロ試験を落ち続け、ヒカルが院生になった年に院生でいられる最後の年を迎えた崖っぷちの最年長の院生。温和で誠実な気質で年長のため、皆からも碁以外でもいろいろと頼りにされている。ヒカルと英秀の対局を見てからヒカルの成長の早さに一抹の不安を覚え、更に越智からアキラがヒカルを気にかけているということを聞き、プロ試験のヒカルとの対局時に彼を強く意識してしまい、その事で計らずもハガシの反則を犯してしまう。その敗北で調子を崩してしまい和谷、福井に痛恨の連敗を喫する。だが越智の挑発に対する対抗心で自身を取り戻し彼に勝つも、本田に中押しで負け、23勝4敗。2敗の越智、3敗のヒカルと和谷がいるため、プレーオフなく4位の成績でプロ試験不合格となる。一時期消息不明になっていたが、中国棋院での楊海による武者修行で唯一の欠点だった精神面を克服。秘めていた才能の開花に伴い、翌年のプロ試験に全勝でトップ合格。新初段シリーズでは桑原本因坊と対局し、彼の精神攻撃に屈せず6目半差で勝利し、桑原自身も伊角の実力を認めている。佐為と別れたショックで目的を失っていたヒカルを立ち直らせる原動力となる。北斗杯編では、楽平にそっくりな和谷を楊海に会わせるのを楽しみにしていた。18歳以下限定の大会の北斗杯に、既に満19歳だったのに自らも出ようとしていたりと、少し抜けている一面もある。和谷の研究会に誘われ、その時、門脇にも声を掛けた事で彼を研究会に招いた。ジャンプ誌上で行われた読者の人気投票では、2位以下に約7500票近い大差をつけ1位となった(獲得票数11366票)。1982年4月18日生まれ、A型。
 越智康介(おち こうすけ) 声 - 松岡洋子 ヒカルの1つ下の院生仲間。ヒカルより3カ月早く院生になる。実業家で囲碁好きの祖父の傍らで育ち、自邸にプロを呼んで指導碁を受けるといった非常に恵まれた環境で育つ。自分に厳しく、対局に負けるとトイレにこもり検討をする癖がある。その性格から自分より強いと思う者には敬意を払う。院生時代では伊角が一番のライバルで祖父もそのことを知っている。自尊心が高いために少し無作法なところもある。院生1組3位の頃に、院生2組25位のヒカルと出会う。プロ試験の目標は、「全勝のトップ合格」だが、「打倒新藤」へと変わる。プロ試験で伊角と進藤に負けるも、25勝2敗でトップ合格している。院生時代の若獅子戦で2回戦を勝った事があり、新初段シリーズでも勝利をした。北斗杯予選では代表に選ばれたものの、実力者の社と当たらずに組み合わせの運で勝ち上がってしまった事に不満を感じ、プライドのため、代表の座を賭けて社に再戦を申し込み敗北。代表決定戦後に和谷の研究会に誘われる。その高い向上心により和谷に少なからず影響を与える事で彼にライバル心を持たせており、ある意味和谷におけるヒカルに対する塔矢アキラのような存在と言える。眼鏡をかけていて、キノコのような髪型をしているので、作中で「メガネキノコ」と呼ばれた事がある。1987年11月2日生まれ、A型。
 本田敏則(ほんだ としのり) 声 - 櫻井孝宏 ヒカルの3つ上の院生仲間、船村門下。唇が厚い。ヒカルや伊角の陰に隠れているが、実際は相当の実力を持っており、時々越智や伊角に勝利したり、若獅子戦で2回戦を勝ちあがったこともある。ヒカルが合格した年のプロ試験では進藤や伊角に勝つも、和谷、越智、椿、奈瀬に負けて18勝4敗でプロ入りの目が残っていたが、第26戦で片桐に負けて試験落ちが確定(最終結果は21勝6敗)。翌年のプロ試験では伊角、門脇に負けるも6敗で合格する(伊角、門脇と同期)。プロ試験後も度々登場し、プロの世界を「一生身を置く世界」であるとしている。
 御器曽(ごきそ) 声 - 廣田行生 七段。株で失敗した損失を補填するため、囲碁フェスティバルに碁盤の材質を偽って売る悪徳業者を参入させ、さらには自ら碁盤に書いた「本因坊秀策」の署名を秀策自筆のものであるとして佐為を激怒させた。ヒカルの言葉で碁盤の購入をためらった客との指導碁においては、一方的に相手をいたぶる酷い碁を見せ、佐為だけではなくヒカルの怒りも買う。その後ヒカルが引き継いで打ち、怒りに燃える佐為に逆転負けを喫する。 その後、プロとしてのキャリアをスタートさせたヒカルと再戦し負ける。本人曰く「華麗な打ち回し」で中盤までは気持ちよく打てていたようだが、最終的には地に走りすぎたことが敗因となった。「下の連中に踏みつけられていくのは慣れっこ」と語っているが、それでも「初段」に負けたことはかなりショックだったようである。
 岩崎(いわさき) プロ七段。越智家へ出張指導碁に赴き、康介に指導を行う。教え方が上手だと評価を受けた。
 萩原昌彦(はぎわら まさひこ) プロ九段。7年ぶりのリーグ戦がかかった本因坊戦三次予選決勝で塔矢アキラに敗れる。リーグ入りしたアキラを「さすがは塔矢先生の息子」と言った若い棋士に「さすがは塔矢アキラ、だ。塔矢先生は関係ない」とたしなめ、アキラのことを一人の棋士として認めた。
 乃木(のぎ) 作中に段位は出てこないが、ほぼ間違いなく九段。塔矢行洋引退によって空位となった碁聖タイトルを緒方九段と争い、敗れた。10年前に名人位3連覇を果たしたほどの実力者。後に天元のタイトルを奪取する。
 中山(なかやま) 段位不明、2年前まで院生だった。第9回若獅子杯1回戦で和谷と対戦、勝利。しかし和谷の成長も見てとり、激励する。のちに和谷の部屋での研究会にも参加する。
 辻岡忠男(つじおか ただお) 声 - 斉藤瑞樹 プロ二段。塔矢アキラ、真柴充と同期。アキラの新初段シリーズを観戦した一人。佐為成仏の傷心から復帰したヒカルを見て、アキラがライバルと目しているヒカルと打ちたかったと語る。その後のヒカルとの対局で一方的な展開にされ、中押し負けを喫した。
 石原(いしはら) 日本棋院中部総本部所属の棋士、段位不明。塔矢アキラと対戦し、中押し負け。その圧倒的な力量差に「一生勉強してもあいつ(塔矢)には勝てない」と漏らした。
 西川恵美(にしかわ えみ) 日本棋院三段の女流棋士。囲碁ゼミナールで解説の聞き役を担当。ショートカットでメガネをかけており、緒方九段の対戦相手である春木初段を「良子ちゃん」と呼んでいた。
 春木良子(はるき りょうこ) 日本棋院初段の女流棋士。囲碁ゼミナールで緒方九段と公開早碁で対局。力技で相手をねじ伏せる棋風。
 社清春(やしろ きよはる) 声 - 石塚堅 関西棋院所属のプロ棋士。ヒカルやアキラと同い年。東京生まれの大阪育ちで関西弁を使う。初手天元、五の五など奇手をよく使うが、倉田にその手を使うにはまだ実力不足であることを指摘された。ヒカル、アキラと同じ北斗杯の日本代表。北斗杯では、慣れないカメラに緊張していたが、代表になるきっかけを作った越智に会う事で冷静さを取り戻し、対局に臨む。結果は全敗だったが、非常にレベルが高いと評価された。父親がプロ碁界に否定的なため高校を卒業することを条件にプロ活動をしており、いつか彼に自分を認めさせることを目標としている。
 吉川(よしかわ) 関西棋院八段、社の師匠。本田の師匠と交流があり、その縁で社を紹介した。その後、北斗杯会場で社の父と出会い、彼に囲碁界の将来の危うさを指摘され、反論できずに気を落としてしまうが、北斗杯の盛況ぶりや、ヒカルやアキラの様な若く立派な棋士が育っていることで不安を払しょくした。
 渡辺(わたなべ) 声 - 石波義人 日本棋院八段。北斗杯日本チーム予選から立ち会う。北斗杯の事を「才能のむき出しの戦い」であるとし、非常に期待している。 北斗杯本戦でも大盤解説役となり、倉田に引きずられる形でヒカルの応援に近い解説を行った。
 船村(ふなむら) 日本棋院所属のプロ棋士、本田の師匠。段位不明。吉川と交流があり、その縁で社と本田を対局させた。社に負けた本田に「棋士は一生勉強だ」と諭した。
 松永利之(まつなが としゆき) 日本棋院六段。王座戦二次予選二回戦で塔矢アキラに敗れる。
 上前津宏(かみまえづ ひろし) 日本棋院七段。天元戦二次予選一回戦で塔矢アキラに敗れる。
 川崎(かわさき) 声 - 川村拓央 日本棋院三段。本因坊戦一次予選でヒカルと対局、敗北した。その見事な打ちまわしにヒカルを「最強の初段」と称した。
 稲垣(いながき) 日本棋院三段、18歳。北斗杯予選で社と対局、敗北。東京組の中で一回戦で負けたのが自分だけだと知って落胆した。
 秋山(あきやま) 日本棋院関西総本部所属、初段、17歳。北斗杯予選で和谷と対局、敗北。どう打っても一局だと手拍子で打つなど、かなり迂闊な性格。
 韓国のプロ棋士及び韓国棋院関係者:登場当時は研究生等であっても後にプロとなった者はこちらに含まれる。
 徐彰元(ソ チャンウォン) 韓国棋院所属のトッププロ。塔矢行洋と同等の実力者として描かれている。韓国囲碁タイトルの一つである「国手」のタイトルホルダー。高永夏の挑戦を退ける技量の持ち主。中国の深圳団体チームに所属している。塔矢行洋と親交がある。その塔矢行洋が日本囲碁棋士を引退したことを知り、韓国棋院の客員棋士として迎え入れるよう働きかける。 日本棋院を逐電した塔矢行洋の目的が「最善の一手の追求」以外にもあることを見抜いていた。外見は塔矢行洋をやや若くし目を細くした印象。
 高永夏(コ ヨンハ) 韓国棋院所属の新進気鋭のプロ棋士。既に韓国の国内でタイトルを争っている。北斗杯の韓国代表の一人。 通訳トラブルのため、秀策を褒めたつもりが逆に秀策を侮辱したと取材した古瀬村に誤解され、その話を聞いたヒカルを激怒させることになる。 秀策だけでなく道策や丈和まで研究している勉強家だが、高慢な自信家で子供っぽい一面もある。秀英を通して通訳が自分の言葉を誤訳したのだと気付いたが、弁明せずに逆に便乗して秀策の価値を切り捨てるような発言をし、ヒカルに挑発的な態度をとる。そして大将戦でヒカルと対局、半目差で勝利する。この時もヒカルを軽くみた発言をしていたが、内心ではヒカルを「自分と対等の棋士」であると認めた。長身長髪で、この作品中では美形ポジションに位置し、まつげが異常に長い。作中に登場した彼の自宅は韓国棋士・朴永訓三段(当時)の自宅がモデルである。
 洪秀英(ホン スヨン) 声 - 伊東みやこ 韓国棋院所属の研究生(日本でいうところの「院生」)。手合での負けが続いた事がきっかけでスランプに陥り、日本で碁会所を経営する叔父を頼って来日、偶然出会ったヒカルと対局するが敗北、負けた悔しさでスランプから抜け出す事に成功した。後にプロになり、北斗杯の韓国代表の一人に選ばれる。院生時代、ヒカルに敗れた事を今でも忘れておらず、ヒカルに勝利し自分の名前を名乗りたい一心で日本語も話せるようになった(その事をヒカルに感心された為、思わず照れてしまった)。先輩として高永夏を尊敬しているが、彼が秀策に対する発言への誤解をわざと拗れさせたことや、ヒカルの力を認めようとしない言葉に関しては怒りを顕にしていた。 北斗杯ではヒカルと当たらなかったが、その後プライベートでヒカルとの対局が実現し、その際はヒカルが勝利していた事をアキラが語っている。
 安太善(アン テソン) 韓国のプロ棋士、八段。国際手合で倉田を退ける実力者。中肉中背でマッシュルームカットの頭髪、高永夏ほどではないがまずまずの美形。穏やか且つ人を気遣う温和な性格だが、倉田に対するある意味失礼な態度を悪気なく見せてしまうような天然な一面もある。後に北斗杯の韓国代表戦手団団長に任命された。その際倉田に異様に敵対心を燃やされ子供じみた言動を連発され、終始困惑していた。初めは日本チームを歯牙にもかけていなかったが、中国戦を見て考えを改める。高永夏の日本チームに対する挑発的な態度に頭を抱える様子も見えた。
 林日煥(イム イルファン) 北斗杯韓国代表メンバーの一人で副将。3人の中では最も好戦的で、塔矢アキラ相手にも善戦したが結局敗れ去る。通訳トラブルには「ばかばかしい」と余り関心を持たなかった。
 金康日(キム カンイル) 韓国のプロ棋士、九段。名前のみの登場。秀英に敗れる。
 愈(ユ) 韓国のプロ棋士、七段。名前のみの登場。ネット碁でsaiに敗北。友人である金氏がアマチュア囲碁大会出場のため日本へ行くことを知り、saiの情報を集めるよう依頼した。
 金相烈(キム サンヨル)・張成豪(チャン ソンホ) 両名とも韓国のプロ棋士、「十代の実力者」として名前のみ登場。
 相勲(サンフン) 北斗杯韓国代表の随行員。中肉中背、短めの髪にメガネと誠実そうな印象。永夏の問題発言への対処に奔走させられた。
 金(キム)、朴(パク) 韓国棋院の職員。古瀬村からの北斗杯選手インタビューを金が受け、その内容を朴が聞き、準備していたものの予定より一日早く古瀬村が来た。この食い違いを「古瀬村が間違えたせい」と結論付けた。





(私論.私見)