ことわざ集ナ行(二)

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5)年.5.22日


ナ行ニ

 「煮え湯を飲(呑)まされる
 (読解) 信用して気を許していた者に裏切られて、酷(ひど)い目に遭う。

【二】
 二階から目薬
 (読解) 意のままにならずもどかしいこと。また、遠回りしすぎて、効き目のないことのたとえ。
 (類似諺) (孔雀の羽で太陽をあおぐ、Fanning the sun with a peacock's feather) 

 「二足の草鞋を履く
 (読解) 同じ人が、両立しないような二つの職業を兼ねること。

 「二兎(と)追う者は一兎も得ず
 (英文)He who runs after two hares will catch neither、He that hunts two hares at once will catch neither
 (読解) 兎はうさぎ。一度に二ひきの兎をつかまえようとすると、あっちこっちへにげられて、けっきょく一ぴきもつかまえられない。つまり、よくばって同時に二つのことをしようとすると、どちらもうまくいかないから、一つのことを一生けんめいやれという戒め。同時に二つのことをしようとすれば、結局どちらも成功しないということのたとえ。

 二度あることは三度ある
 (読解) 同じようなことが二度つづいたときには、かならずもう一度くりかえされるものだ。このことわざは、あまりよくないことについて、つかわれることが多い。
 (類似諺) (歴史は繰り消す、History repeats itself

 「二の足を踏む
 (読解) 決断がつかず、ためらう。尻込みする。

 「二の句が継げぬ
 (読解) 相手の言葉にあきれたり驚いたりして、次に言う言葉が出てこない。

 「二枚舌を使う
 (読解) 矛盾したことをいうこと。嘘をつくこと。

【似】
 「似たもの夫婦似たもの同士
 (読解) 夫婦は性格や好みがよく似るということ。また、性格や好みなどが似ている夫婦。
 (類似諺) (若い男には若い女がいるもんだ、Every Jack has his Gill) 

 「似たもの主従。主人が主人なら、家来も家来
 (読解)
 (類似諺) (この主人にして、この家来あり、Like master, like man)

 「似て非なるもの
 (読解) 見かけは似ていても、実質は違うもののこと。(道理に合っているようで、実は正しくない、という意味もある)

 「似てる者は似てる者を引っ張る」(Like draws to like)
 (読解)

 「匂い松茸味しめじ
 (読解) 香りなら松茸が一番だが、味ならしめじが一番であるということ。

 苦虫をかみつぶしたような顔
 (読解) 不愉快な表情の喩え。苦々(にがにが)しい気持ちである様子。また、いつも苦々しいげな顔付きをしていることや、そういう人の形容。

【逃】
 逃がした魚は大きい(Every fish that escapes appears greater than it is)
 (読解) 手に入れ損なったものは、立派なものに思われるものである。

 「逃げるが勝ち
 (読解)
 (類似諺) (かかと2つで手の四つ分、One pair of heels is often worth two pairs of hands
 「逃げるは恥だが役に立つ」
 (読解) ハンガリー語の諺。

 「握れば拳(こぶし)開けば掌 (てのひら) 」
 (読解) 同じ掌でも握れば強力な拳となり、そのまま開いておけば、慈悲に満ちた掌になる。同一のものでもその人の意図によって色々と状態が変わる。ものはその時によって状態が違っていても、そのもとは皆同一だということ。

【肉】
 「肉を切らせて骨を断つ
 (読解) 捨て身で戦う覚悟のことをいう。

【憎】
 「憎い憎いは可愛いの裏」
 (読解) 男女関係で、憎い憎いと言うのは、本当はかわいいとか、愛しているという気持ちの表れであるということ。

 「憎まれっ子 世にはばかる
 (読解) 人からにくまれたり、きらわれたりするような人にかぎって、うまく世の中をわたっていくの意。人に憎まれるような者にかぎって、世間では幅をきかせるものだという意。
 (類似諺) (悪事は絶えず、A bad thing never dies)、(雑草は滅びず、Weeds never die)、(雑草はすぐ伸びる、Ill weeds grow apace (are sure to thrive) 、 (悪魔は自分のことだけ、The devil looks after his own

 日光を見ぬうちは結構というな
 (読解)
 (類似諺) (ナポリを見てから死ね、See Naples then die

 濁りに染まぬ蓮(にごりにそまぬはちす)
 (読解) 汚れた環境にあってもそれに影響されずに、清らかさを保つことのたとえ。

 西も東もわからぬ
 (読解) その土地の地理、事情に不案内であること。また、分別がないこと。

 偽の友は公然の敵より悪い(A false firiend is worse than an open enemy)
 (読解)
 (類似諺) 「公然の敵の方が偽の友より良い」(An open enemy is better than a false friend)。

 「にっちもさっちもいかない
 (読解) にっちは、二進の、さっちは三進の転じた言葉。

 「煮ても焼いても食えぬ
 (読解) 施す手段がなく、手に負えない。
 (類似諺) (老鳥は籾殻では捕らえられぬ、Old birds are not caught with chaff)、(He is too old a bird to be cought with chaff

 「柔和な応答は怒りを静める」(A soft answer turns away wrath)

【女房】
 「女房と畳は新しいほど良い
 (読解) 妻と畳は新しい方がすがすがしくて気持ちが良いということ。

 女房と味噌は古いがよい
 (読解)

 「女房の不作は六十年、亭主の不作はこれまた一生」
 (読解) 女房はとかくやきもちを焼くが、亭主は女房が考えるほどもてることはないということ。

 「女房の焼くほど亭主もてもせず
 (読解) 女房はとかくやきもちを焼くが、亭主は女房が考えるほどもてることはないということ。

 「女房鉄砲仏法」
 (読解) 女は殺気だった空気を和らげ、鉄砲は腕力の強いものを押さえ仏法は人の心を正しく教えこの三つによって世は安泰となる。

 「女房は半身上(はんしんしょう)
 (読解) 女房次第でその家の盛衰が決まるということ。

 「にわか雨と女の腕まくり」
 (読解) にわか雨というのは直ぐに止むし、女性が腕まくりをしても力が知れている。 「どちらも大したものではない」「怖がるほどの物ではない」と言う意味。

 「鶏を割くに焉(いずく)んぞ牛刀を用いん
 (読解) 小事を処理するのに、大人物に頼んだり大げさな方法を用いる必要はないというたとえ。

【人間】
 「人間到る処青山有り
 (読解) 自分の骨を埋めるところはどこにでもあるものだ。一生郷土にいるのでなく、志を立てて遠くへ行く気持ちを表したもの。大志を抱いて、故郷を出て大いに活躍すべきであるということ。

 「人間万事、塞翁が馬
 (読解)
 (類似諺) (悪事は時々変そうして幸福に変わる、An evil may sometimes turn out a blessing in disguise

 「人間の長所は欠点があることである」
 (読解) (ユダヤの格言)

 「忍の一字は衆妙の門」
 (読解) 忍耐は、成功のもとであるということ。






(私論.私見)