ことわざ集ア行(ア)

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5)年.5.22日

 「あ行のことわざ」その他参照。


ア行ア

「ああ云えばこう云う」
(読解)相手の意見や忠告に理屈をつけて反論し手玉に取るサマを云う。

【開】(あ)
開いた口が塞がらない
(読解)

開いた口へ牡丹餅(あいたくちへぼたもち)
(読解)開いた口に、向こうからおいしい牡丹餅が入ってくるように、思いがけない幸運が舞い込んでくることのたとえ。

【空】(あ)
「空き家で声枯らす」
(読解)いくら努力しても人に認められないこと。

「空き家の雪隠(せっちん)」
(読解)返事がないことのたとえ。

【相】(あい)
「相槌を打つ」
(読解)相手の話に合わせて受け答えの言葉をはさんだり、うなずいたりすること。「つち」とは、鍛冶(かじ)で、師匠の打つ鎚に合わせて弟子が鎚を入れること。

「相手変われど、主変わらず」
(読解)相手は次々代わっても、こちらはいつも変わらず、同じことを何度も繰り返すこと。

「相手のいない喧嘩はできない」(It takes two to make a quarrel)
(読解)どんなに強い者でも、相手がいなくては喧嘩にならない。

相反するものは互いに引き合う
(読解)磁石の両極が引きつけあうように、性格や好みが全く反対と思えるような者同士が結びつくこと。

「相惚れ自惚(うぬぼ)れ片惚れ岡惚れ」
(読解)

【愛】(あい)
「愛多ければ憎しみ至る」、「愛深ければ憎しみ生ず」
(読解)

「愛は惜しみなく与う」
(読解)

「愛は多くの罪を覆う」(Charity covers a multitude of sins)
(読解)

「愛想尽かしも金から起きる」
(読解)女性が男性に対して冷たくなり、別れ話を持ち出したりするのは、お金をあまりもらえなくなったりした時に起こる場合が多いと云うことの例え。

「愛想も小想も尽き果てる」
(読解)あきれはてて、その人に対する愛情や好意などがすっかりなくなること。

「愛されるより愛する方がすばらしい」
(There is more pleasure in loving than in being loved)
(読解)字句通りの意味。
「愛情は胃を通ってしみこむ」
(liebe gent durch den magen)
(読解)ドイツ語の諺)

「挨拶は時の氏神」
(読解)けんかや口論の仲裁をしてくれる人は、ありがたい氏神のようなものだから、その調停に従うのが良いということ。ここでの挨拶は仲裁の意味を持つ。

曖昧(あいまい)な友であるよりも、はっきりした敵であれ
(読解)ユダヤの格言。

匕首に鍔(あいくちにつば)
(読解)不釣合いなことのたとえ。釣り合わないものやふさわしくないもののこと。

【青】(あい、あお)
「青は藍より出で藍より青し」
(読解)弟子が教えを受けた師よりも選れた人になる例え。青色の染料が、藍という草の葉から取ったにも拘わらず元の藍より青い色出すところから由来している。「出藍(しゅつらん)の誉(ほま)れ」は、これに基づく故事である。
 (類似諺)(A disciple sometimes outshines his master)

「青田買い」
(読解)(1)青田の時期に収穫を見越して先買いすること。(2)企業が、翌年卒業見込みの学生の採用を早い時期に内定すること。青田刈り。

「青菜(あおな)に塩」
(読解)青菜に塩をふると、塩の脱水作用のため、水分が外へ出てしおれたようになる。このように、今まで元気だった人が、急に元気をなくしてしょんぼりしてしまうさま。

「青葉は目の薬」
(読解)みずみずしい青葉の色を見ると、目が疲れを回復できるということ。

 「会うは別れの初めなり」(We never meet without a parting)
(読解)会った人とは必ずいつか別れなければならない、という無常のたとえ。

逢い戻りは鴨の味 
(読解)

阿吽の呼吸
(読解)二人以上で協力して物事を行うときの、お互いの微妙な呼吸や調子。また、それが一致すること。

仰いで天に愧じず
(読解) 心に少しもやましいところがない。潔白であるということ。

【赤】(あか)
「赤子の手を捻る」、「赤子の手ひねり」
(読解)容易にできることのたとえ。また、力量が劣る者をたやすく打ち負かすこと。

赤子は泣きながら育つ
(読解)子供が泣くのは健康な証拠なので、心配はいらないということ。

【秋】(あき)
秋風が立つ
(読解)男女間の愛情がさめること。

秋鯖嫁に食わすな
(読解)旨い秋サバを憎い嫁に食べさせたくない、という姑の意地悪説。サバは鮮度低下が早く、中毒を起こしやすい事から、可愛い嫁の身を案ずる姑の親心説がある。

「秋茄子(なすび)嫁に食わすな」
(読解)ナスビは水分が多く、食べると体を冷やすことになる。そこで、お嫁さんの体を気づかってできた諺。但し、嫁いびり説もある。他に、ナスビは種がないと思われていたので、食べると子供ができにくくなるというジンクスから云われたとの説もある。

「秋の扇」
(読解)愛情が薄らいで捨てられた女性の例え。夏の間には大切にされた扇が、涼しい秋になると片づけられて顧みられなくなる意から来歴している。

「秋の日は釣瓶(つるべ)落とし」
(読解)秋の日の日が落ち暗くなる様を云う。ツルベとは、井戸で水を汲む時に使う紐のついたバケツのこと。

「空き樽は音が高い」
(Empty vessels make the most sound)
(読解)よくしゃべる人は考えが浅いという例え。中味のない空っぽの樽を叩くと高い音を立てることから来歴している。

【商い】(あきない)
商い三年
(読解)商売というものは、利益を上げるまでには三年かかる。三年は辛抱せよということ。

「商い上手の仕入下手」
(読解)客に物を売るのは上手だが、仕入れが下手なために、儲からないということ。

商いは牛のよだれ
(読解)商売は牛のよだれのように気長く辛抱することが大事で、細く長く僅かな利益を積み重ねて行くべきだという諭し。

「商いは数でこなせ」
(読解)商売は薄利多売だということ。利益を少なくして、たくさん売るのが商売のこつだということ。

「商いは門々(かどかど)」
(読解)商売を成功させるには、客それぞれに適した商品を売るのがこつだということ。

「商いは吉相」
(読解)商売は愛想よく客に接することが大切だということ。また、商売は縁起をかつぐものだという意味。

商人と屏風は曲がらねば世に立たず
(読解)商人は自分の意志を曲げてでも客の意に添うようにしないと繁盛しないということ。

商人の空誓文
(読解)商人は駆け引きが多く信用できないということ。 

商人の元値
(読解)商人が物を売る時に、原価を高めに言うことが多く、信用できないということ。 

「諦めは心の養生」
(読解)

【悪】(あく)
悪に強ければ善にも強い
(読解)大きな悪事を働くような精神力の強い人間は、いったん心を改めると、その精神力で非常に善いこともする、という意味。

「悪の道に入るのはたやすい」
(読解)
(類似諺)「地獄と裁判所の入り口はいつも開かれている」(Hell and chancery are always open)

「悪妻は百年の不作」
(読解)妻選びは慎重にせよという意。

「悪妻家を滅ぼす」(A bad wife ruins the house)
(読解)

「悪事千里を走る」(Ill news travels(runs) apace(fast))
(読解)良いうわさはなかなか人には伝わらないが、悪いうわさになるとたちまちあちこちに広がり世間に知れ渡るということ。
(類似諺)「悪い噂は翼を持つ」(Bad news has wings)

「悪事身にかえる」
(読解)

「悪女の深情け」
(読解)醜い女は愛情や嫉妬心が深いことを諭している。転じて「有難迷惑」の意味もある。

「悪銭身につかず」(Easy money is easy to spend)
(読解)盗みや賭け事など不当な方法で得たお金は、浪費してすぐになくなってしまうということ。
(類似諺)「ものは不正に得られると無駄に消費される」
(Easy come, easy go)、(Ill got, ill spent)、(Ill-gotten(got),ill spent)

「悪貨は良貨を駆逐する」(Bad money drives out good)
(読解)貨幣に例えて、質(たち)の悪い人間が蔓延(はびこ)って優れた人間が姿を消すということ、悪が栄え善が滅びるということを寓意している。

「悪党よりバカがまし」 (Better be a fool than a knave)
(読解)

「悪評の力は恐ろしい」
(読解)
(類似諺)「一度悪名を取ったら最後だ」(Give a dog a bad name and hang him)

悪友の笑顔より、善友の怒り顔
(読解)悪い友はご機嫌取りに笑顔を浮かべ、耳に快いことばをささやくが、いい気になっているとどこかで裏切られ災難がやってくる。良い友は、悪いところを戒め怒ることがあるので、不愉快に思うかもしれないが、結局はそれが益になる。そのような友こそ大事にすべきであるということ。

【灰汁】(あく)
 「灰汁が強い」
 (読解) 人の性質、言動や表現などに独特のしつこさや癖があること。

 「灰汁(あく)が抜ける」
 (読解) 人の性質や、趣味、容姿などが洗練されること。

 「上げ膳据え膳」
 (読解)

【挙(あ)げ】
「挙げ足を取る」
(読解)人の言葉尻や言い間違いを取り上げて、非難したり、からかったりすること。

「挙句の果て」
(読解)物事の最後のこと。

【開け】
「開けっ放しの根性良し、根性悪の無駄口きかず」

「あごで使う」
(読解)ものを運んでもらう時、指でさして頼むのではなく、あごで指図する様をいう。その様子から、いばって人を使うことを意味する。

【朝】(あさ、あした)
朝起き千両、夜起き百両
(読解)「朝(早)起きは三文の得」とも云う。

「朝起き、働き、正直」
(読解)

「朝顔の花一時」
(読解)

「朝から歌っていると、日暮れまでには泣くことになる」(If you sing before breakfast, you will cry before night」)
(読解)はしゃぎすぎを、戒める言葉。

「朝茶は七里帰っても飲め」
(読解)

「朝の果物は金」
(読解)朝に果物を食べると爽快感が味わえるだけでなくビタミンの補給にもなり大変効果があるという意味。

「朝の蜘蛛は福が来る、夜の蜘蛛は盗人が来る」
(読解)朝の蜘蛛は福を持ってくるので殺してはいけないが、夜の蜘蛛は泥棒が来る前ぶれなのでかならず殺しなさいという言い伝え。

「朝寝坊の宵っぱり」
(読解)

「朝飯前」
(読解)

「朝飯前のお茶漬け
 (読解)朝食前の一働きで済む、という意味から、容易にできることのたとえ。

「朝飯前の一仕事」
(類似諺)「早起きは三文の得」、「早起き鳥は虫を捕まえる 」(The early bird catches the worm)

「朝(あした)に紅顔あり、夕(ゆうべ)に白骨となる」
(読解)人生は無常で、生命ははかないものであるという気持ちを歌ったもの。(「和漢朗詠集・下」)

「朝(あした)に道を聞かば夕(ゆうべ)に死すとも可なり」
(読解)朝に道を聞くことができたら、夕に死んでも心残りはない。「論語・里仁」

「浅い川も深く渡れ」
(読解)浅い川も深い川と同じように、用心して渡れということ。

【麻】(あさ)
「麻の中の蓬(よもぎ)」、「麻に連るる蓬」
(読解)麻はまっすぐに伸びる。曲がり易いよもぎがその中に生(は)えれば、自然にまっすぐ伸びるようになる。このことから、善良な友人と交われば、その感化で自然に善人になるという例え。

【明日】(あす、あした)
「明日ありと思う心の仇桜」「明日知らぬ身」、「明日知らぬ世」
(読解)明日が有ると思っていると、桜の花のように夜半の風ではかなく散ってしまわないともかぎらない。今日の機会を失うなという戒め。 仇桜とは、儚く散る桜の花の意味。

「明日のことは明日案じよ」
(読解)

「明日の百より今日の五十」
(読解)
(類似諺)「手の中の一羽の鳥は藪の中の2羽の価値がある」 
(A bird in the hand is worth two in the bush)

「明日のことを云えば鬼が笑う」
(読解)未来のことは前もって知ることはできないのだから、とやかく言っても意味がないということ。

「明日は明日の風が吹く」
(Tomorrow is another day)(Tomorrow will take care of itself)
(読解)今吹いている風は、いつまでも続くわけではない。あしたになれば、また違う風がふく。この例えから、あしたになれば今日とはようすが違ってくるのだから、今クヨクヨするのはやめようという戒め。

「明日は我が身」
(読解)

飛鳥川の淵瀬
(読解)世の中のことや人の身の上は移り変わりが激しく、明日はどうなるかわからないというたとえ。

【東】(あずま)
「東男に京女」
 (読解)江戸の男は威勢がよく、たくましくて、粋。京都の女は洗練された古風な美しさと、優しさが特徴。男なら江戸、女なら京都、似合いの男女をいう言葉。

【足】
「足が重い」
(読解) 

「足が地につかない」
(読解)興奮して、落ち着かないさま。また、考えや行動がしっかりしていないこと。

「足がつく」
(読解)犯人の逃げた足取りがわかること。また、犯罪など隠していたことの糸口がつかめたことにも例えられる。

「足が棒になる」
(読解) 

「足下から鳥が立つ」
(読解)鳥は離れていても人が近づくと敏感にさとって逃げる。その鳥がまったく思いもよらない足下から飛び立つことから、身近なところで急に変事が起こる。意外な事が突然身近な所で起こるたとえ。また、急に思いついてあわただしく行動を起こすたとえ。

「足下に火がつく」、「足下から火がつく」
(読解)危険や災難が身に迫る例え。危険や災難が身辺に迫ること。

「足元(下)を見る。又は見られる」、「足元につけ込む」
(読解)江戸時代の駕籠(かごかき)が、旅人の足の疲れを見て料金をふっかけた由来。人の弱みを見つけて、それにつけこむこと。

「足を洗う」
(読解)

「足をひっばる」
(読解)

【味】
「味をしめる」
(読解)一度うまくいったことかが忘れられないこと。また、その味を覚え、次にも同様のことを期待すること。

「遊ぶに師無し」
(読解)

【頭】
「頭かくして尻隠さず」(Protect yourself at all points)
(読解)人にわからないようにしたつもりでも、人にはちゃんとわかっているというような場合のことをたとえていう。悪事や欠点の一部を隠して、全部を隠したつもりでいることの愚かさをあざける言葉。キジが草むらに頭だけを入れて、全身を隠したつもりでいる様子から来ている。
(類似諺)「駝鳥のごとく、砂の中に頭を隠す」(To bury one's head ostrich-like in the head)

「頭でっかち尻つぼみ」
(読解)初めは大きいが、終わりは小さいこと。
(類似諺) (To go up like a rocket and come down like a stick)

「頭の上の蝿を追え」
(読解)人はとかく人の世話を焼きたいものだが、まずは自分のことの始末をしてからにせよとの戒め。

「頭禿げても浮気はやまぬ」(What is learned in the cradle is carried to the tomb)
(読解)

【当(中、あた)る】
「当たって砕けろ」
(読解)成功するか失敗するかはわからないが、思い切ってやってみよということ。
(類似諺)(Go to the sea, if you would fish well)、(海に行けば魚が獲れる、Go to the sea, if you would fish well.)、(Nothing ventured, nothing gained)

「中(あた)らずといえども遠からず」
(読解)的中はしていないが、だいたい推測どおりであること。

「当るも八卦当らぬも八卦」
(読解)

【新(あたら)しい】
「新しい酒は新しい革袋に盛れ」「新しい葡萄酒は古い皮袋に入れてはならない」
(Do not put new wine into old bottles)
(読解)新しい内容や思想は、新しい形式で表現すべきだということ。新しい思想や内容は新しい形式で表現すべきだ、という意味。(キリストの言葉。新しい葡萄酒を古い革袋に入れれば袋は裂ける。「新しい酒」はキリスト教、「古い革袋」はユダヤ教の意。)

「仇花に実はならぬ」
(読解)雄花(おばな)に実は成らないことから、着実性を欠く計画は成功しないの例え。見かけがよくても値打ちのないものは成果を上げることはできないとの意。

仇も情けも我が身から
(読解)人から恨まれたり愛情を示されたりするのは、全て自分が招いたものである、ということ。

「暑さ寒さも彼岸まで」
(読解)秋の彼岸の頃になれば残暑も衰え、春の彼岸の頃になれば寒さも薄らぎ、しのぎやすくなること。

「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)吹く
(読解)熱い吸物を吸って口の中を火傷した経験のある人は、冷たいなますを見ても警戒して吹いて冷まそうとしてしまう。前の失敗にこりて無益な用心をする愚かさのたとえ。一度失敗したのに懲りて、必要以上の用心をすることのたとえ。

「あちら立てればこちらが立たず(ぬ)」
(読解)一方に良いようにすれば他方に悪くなる。両方同時に良くすることが難しいさまをいう。

【後】(あと)
「後足で砂をかける」
(読解)世話になっておきながら恩を裏切り、更には別れる時に迷惑をかけて行くこと。

「後釜に座る」
(読解)後釜とは、前任者が退いて代わってつく地位、又はその地位につく人を意味し、その地位に就任することを云う。

「後から剥げる(はげる)正月言葉」
(読解)よそいきの言葉や本心から出ていない言葉は、すぐにひとにわかってしまうものだ。

「後で気の付くかんしゃく持ち」、「後で気がつく癲癇(てんかん)病い」
(読解)

「後の祭り」
(読解)祭りの日の翌日のこと。祭りのあとの山車の意から、時機を逸して、役に立たないことのたとえ。また、後悔しても遅いこと。時期が遅れてしまうと後悔しても間に合わないことから、時期を失すること、手遅れの意。
(類似諺)「市の済んだ次の日」(A day after the fair)、「死後に医者」(After death a docter)、(To dig a well to put out a house on fire)

「後は野となれ山となれ」(I don't care what follows)
(読解)いまさえよければ、後は野原になろうが、山になろうがかまわない、つまり、どうなってもいいという意味。自分はするだけのことはしたのだから、あるいは自分には利害関係が及ばないから、後はどうなろうとかまわないということ。
(類似諺)「自分の後に大洪水」(After me the deluge)

【穴】(あな)
「穴があれば入りたい」
(読解)恥ずかしくてたまらないこと。恥ずかしい時は顔を見られたくないので隠れてしまいたいような気持ちになる。そこで「穴があったら入りたい」となる。

「あなたは二つの耳と一つの口を持っている」
(読解)ユダヤの諺。

「姉さん女房は身代の薬」又は、「姉女房は倉が建つ」

「あの手この手」
(読解)

「痘痕(あばた)もえくぼ」(Love blinds a man to all imperfections)
(読解)醜いあばたも愛する人の眼にはえくぼに見えることから、欠点でも美点に見えるの意。
(類似諺)「惚れた欲目」

「虻蜂取らず、鷹の餌」
(読解)虻と蜂をいっぺんにつかまえようとして、結局どちらにも逃げられてしまう。二つのものを一度に取ろうとして両方ともだめになる。
(類似諺)「皆つかめば皆失う」(Grasp all, lose all)。「二つの椅子に座ろうとすれば地面に倒れる」(Between two stuools you fall to the ground)。「二兎追う者は一兎も得ず」。

「アヒルの水掻き」
(読解)上から見ていると、何にもしていないように見えるが、水面下では、しきりと足を動かしていることの例え。

「あぶく銭は身に付かず」(Easy come, easy go)
(読解)

「危ない橋を渡る」
(読解)危険な仕事を請け負うこと。法律や規則に触れるか触れないかのスレスレの事を為す場合などに使う。危険を冒して物事を行う。また、法律に違反するような手段や方法で仕事をする事。

【油】
「油に水」又は「水と油」
(読解)水と油が性質が違う為に解け合わないように、互いにしっくりこないこと。

「油を売る」
(読解)仕事の途中に時間をつぶして怠けること。また、むだ話をして仕事を怠けること。

「油をしぼる」
(読解)人の失敗や欠点を追求して厳しく叱ること。

「阿呆の一つ覚え」
(読解)

【甘】
「甘い汁を吸う」
(読解)

「甘い物に蟻がつく」
(読解)

「甘さ辛さも塩加減」
(読解)

【天】(あま、あめ)
「天下(降)り」
(読解)

 「余りものに福あり」
(読解)人が取り残したものや、最後に残ったもの中に、思いがけないよいものがある。

【雨】
「雨垂れ岩をも穿つ」
(読解)雨だれが長い時間かかって固い石に穴をあける様に根気よくコツコツやれば、 どんな困難な事も成し遂げられるということ。わずかなことでも、根気よく続けてやれば、成功につながるということ。
(類似諺)「念力岩をも通す」

「雨樋を直さない者は、家全部を直すことになる」(Who repairs not his gutters repairs his whole house)
(読解)

「雨の猛きを見て竜の大なるを知る」 
(読解)

「雨降って地固まる」
(読解)雨が降ったことにより地盤が固まるように、悪いことや嫌なことがあったあとで、かえってよくなる例え。
(類似諺)「嵐の後に凪が来る」(After a storm comes a calm)。「雨の後には晴天がくる」(After rain comes fair weather)。「嵐は樫の木にさらに深く根をはらせる」(Storm makes oaks take deeper root)。

 「雨やんで晴れ」、「アメのち晴れ」
 (読解)

【過(あやま)ち】
「過ちのない人はいない」(No man is infallible)
(読解)

「過ちのない者は何も作り出せない」
(He who makes no mistakes makes nothing)
(読解)

「あやまちを改むるにはばかることなかれ」「過ちては改むるに憚ること勿れ」
(It is never too late to mend)
(読解)「はばかる」は、つつしむとか、えんりょするという意味。まちがいをおかしてしまったと気づいたら、まわりの人にえんりょしたり、はずかしいなどと考えず、すぐに改めた方がよいということ。

「過ちをした者は、人が皆、そのうわさをしていると思うものだ」
(He that commits a fault thinks everyone speaks of it)
(読解)

【嵐】
「嵐の前の静けさ」(Coming events cast their shadows before them)
(読解)あらしが始まる前に急に静かになることがある。台風のときなどに経験するが、不気味な静けさが訪れたあと、すさまじいあらしがやってくることがある。この例えで、何か重大なことや、かわったことが起きる前の不気味な静けさを表わしている。

「荒馬のくつわは前から取れ」
(読解)

「改めるに遅すぎること無し」(It`never too late to mend)
(読解)

「在りての厭い、亡くての偲び」
(読解)人の在世中は嫌なところばかり目につくが、いざ亡くなると美点が思い出されてなつかしく思われる。

【蟻】
「蟻の熊野参り」
(読解)熊野三社に参詣する人の長い行列を蟻の行列にたとえたことば。「熊野参り」は、和歌山県の熊野三社に参詣すること。

「蟻の穴より堤の崩れ」、「蟻の穴から堤も崩れる」
(読解)ほんのわずかな不注意や油断、新事象が、取り返しのつかない大事を引き起こすことのたとえ。
(類似諺)「わずかな漏れから大きな船が沈む」(A little leak will sink a great ship) 

【有】
「ありがた迷惑」
(読解)

「有りそうで無いのが金」、「無さそうであるのが借金」
(読解)

「有る袖は振れど無い袖は触れぬ」
(読解)

「有る時払いの催促なし」
(読解)

「あるものに甘んじよ」
(読解)
(類似諺) 「一本足でも二本の松葉杖に勝る」(One foot is better than two crutches)

「合わせる顔がない」
(読解)

「慌てる乞食は貰いが少ない」
 (読解) 乞食が慌てて貰いの手を出すが、却って貰えにくくすることに例えて、慌てると失敗するの意。

「(磯の)アワビの片思い」
(読解)アワビの貝殻が一枚だけに見えることから、片思いを連想させる。

アンコウの待ち食い
(読解)アンコウは、暗い深い海の底にじっとしていて、背ビレをゆらりゆらりとなびかせて魚たちを誘惑し、近づいて来たらその大きな口でパクリとやる。だから、自らはデーンと座っていて、目の前に並べられたものは、片端から平らげるようなのを「アンコウの待ち食い」という。

【安】
「安心出来るまでは喜ぶな」
(読解)
(類似諺) 「森から出るまでは注意をひく声は出すな」(Do not halloa till you are out of the wood)

「安全策とは、もう大丈夫とは思わないこと」
(The way to be safe is never to be secure)
(読解)

「安堵の表情」
(読解)

安に居て危うきを思う
(読解)平和なときにも、危難に対する備えを忘れないこと。

【案】
「案ずるより産むが易し」
(読解)あれこれ悩んで心配するよりも、いざやってみたら解決することが多いことの諭し。
(類似諺)(Fear is often greater than the danger)、「試みは予期したことよりも容易なることあり」(An attempt is sometimes easier than expected)

案ずるより団子汁
(読解)

鞍上(あんじょう)人なく鞍下(あんか)馬なし
(読解)鞍上の人と鞍下の馬とが一体となったように見えるということ。馬を巧みに乗りこなす様子を表した言葉。

「暗黙の了解」
(読解)暗黙とは、口に出しては言わないこと、黙っていること。従って、「暗黙の了解」とは、語らずとも互いが合意することを云う。

「あんまの眼鏡」
(読解)




(私論.私見)