ことわざ集1(ア行)

 更新日/2020(平成31→5.1栄和改元/栄和2)年.8.3日

 あ行のことわざ」その他参照。


ア行イ

 「威あって猛からず
 (読解) 威厳はあるが威張っていない。

 「井に坐して天を見る
 (読解) 井戸の中から上を見上げると、極僅かの範囲しか見えないことから、思慮・見識の狭いこと。

 井の中の蛙大海を知らず」(井の中の蛙大海を知らず
 (読解) 井戸の中のカエルは広大な海を知らないように、狭い世界に閉じこもっている者は、広い世界を知らない為に狭い世界の知識や経験にとらわれ、広い視野や考え方ができないことを指摘する言葉。
 【荘子・秋水の故事】
 ある古井戸に一匹の蛙が住んでいた。蛙が井戸のそばで遊んでいると、一匹の海亀に出会った。蛙は得意げに海がめに言った。「僕が住んでいるこの井戸は楽しいとこだよ。井戸の縁からジャンプして遊ぶんだ。疲れたら井戸の中の壁の窪みで休めばいい。鼻だけ出して水にぷかーと浮かんでいるのも悪くないね。柔らかい泥の中を散歩するのなんて最高だね。他の蛙やオタマジャクシは僕にはかなわない。なんてたってここは僕の井戸なんだから自由自在なんだ。君もいつでも遊びに来てよ」。ところが、海亀が井戸に左足を突っ込んだだけで右足がつかえて入らない。彼はためらって後ずさりすると海について蛙に語った。「海はどこまでも広くて、どこまでも深い。昔、禹王の頃、10年間に9年もの間、大雨が降りつづいたけど、海の水はほとんど増えなかった。それから後の湯王の頃、8年間のうち7年間もひでりが続いたけど、海の水はちっとも減らなかった。海に住むのはほんとに楽しいよ」。蛙はびっくりして、口もきけなかった。

【衣】
 「衣食足りて礼節を知る」
 (読解) 人は、生活が楽になってはじめて、礼儀に心を向ける余裕ができてくる。
 (類似諺) 「富は徳の継母である」Wealth is stepmother to virtur)、「十分養われて、十分なしつけ」(Well fed, well bred)、食欲は耳を持たない(The belly has no ears

 「衣は新に如くは莫く人は故に如く莫し」
 (読解) 

 「衣鉢(いはつ)を伝(つた)う」
 (読解) 師から弟子へその奥義を伝える。

【医】
 「医食同源」
 (読解) 中国のことわざで食事は医療と同じくらい生命にとって大切であるという意味。正しい食生活は病気を予防するが、まちがえば命をも落とす。3度の食事をもっと大切にということ。

【医者】
 「医者、坊主物識りで物知らず」
 (読解) 

 「医者の只今」
 (読解) 

 医者の不養生(Doctors often neglect their own health)
 (読解) 他人には立派な事をいっても自分はやっていなかったりする事。健康管理を教える医者が我が身には不養生なのをあてこすり、立派なことを云っても行動が伴わないことを揶揄している。
 (類似諺) 「紺屋の白袴」、「坊主の不信心」。

【言(い)、云(い)】
 「云いたいことは明日云え」
 (読解) 言いたいことがあったら、すぐ口に出さず、一晩じっくり考えてから言ったほうが、失言をせずにすむということ。

 「言いたい事を言う者は、聞きたくないことも聞かねばならない」
 (読解)(イギリスの諺)

 「言うだけ野暮」
 (読解) 

 「言うは易し、行うは難し」Easy to say, hard to do)、((It's) Easier said than done
 (読解) 口に出して言うのは簡単だが、それを実行することは難しい。
 (類似諺) 「言うことと行うこととは別」Saying and doing are two things

 「言わずと知れる」
 (読解) 

 「云わぬが花の吉野山」、「云わぬが花知らぬが仏」
 (読解) 口に出してはっきりいったほうがよい場合と、いわないほうがよい場合とがある。「美しい」、「りっぱ」、「おくゆかしい」ものを下手に形容せぬ方が良いという諭し。
 (類似諺) 「沈黙は言葉より雄弁である」(Silence is more eloquent than words)、「語るのは銀、黙するのは金」(Speech is silver, silence is gold)

 「言わぬは言うにまさる
 (読解) 沈黙を守るほうが、深い思いや意志を相手に伝えるのに効果的な場合が多い。言外の意味を強調することば。

 「烏賊の甲より年の功」
 (読解) 

【家】
 「家で糖尿、外でピンピン」
 (読解) 


 「怒りは敵と思え」
 (読解) 怒りはその身を滅ぼす敵と思って慎まなければならない。

【生】
 「生き馬の目を抜く」
 (読解) 生きている馬の目をもくりぬくような悪どさと素早さで利益をえることにいう。せちがらいことのたとえ。

 「生きている限り、苦しいことがある」
 (読解)
 (類似諺) 「誰も死んでしまうまでは、幸せとは言えない」Call no man happy till he is dead)。

 「生きての恨み、死しての嘆き」
 (読解)

 「行きがけの駄賃」
 (読解)

【息】
 「息の臭さ主知らず」
 (読解)

 「息を吹き返す」
 (読解)

 「いくつになっても学ぶことはある」(One is never too old to learn.)
 (読解)

 「いざ鎌倉」
 (読解) 一大事が起こった場合。行動を起こすべき時。

【石】
 「石が流れて木の葉が沈む」
 (読解) 物事が逆さまになるたとえ。
 (類似諺) 「お日さんが西から出る」。

 石地蔵に蜂
 (読解) 痛くも痒くもないことのたとえ。

 「石にお灸」
 (読解) 石に灸をすえるように、効き目のないことのたとえ。
 (類似諺) 「カエルのツラにションペン」。

 「石に口を漱(すす)ぎ、流れに枕す」
 (読解) 負け惜しみが強いこと。また、屁理屈を並べ、言い逃れることのたとえ。中国の晋(しん)の孫楚が、「石に枕し流れに漱ぐ」と云おうとして、「石に漱ぎ流れに枕す」と言い間違えたのを咎められた時、石に漱ぐのは歯を磨く為で、流れに枕するのは耳を洗う為であると言い逃れした故事による。夏目漱石のペンネームはこれにあやかっている。

 石の上にも三年
 (読解) 冷たい石の上にも三年座り続ければ、自然に暖かくなり座りごこちが良くなる。人には、辛いことや苦しいことがたくさんあるが、それに負けず、辛抱してやっていけば、いつかは報われる。 何事もしんぼう強く努力すれば、かならずよい結果がえられるものだ、という意。
 (類似諺) 「忍耐が勝つ」(Preseverence prevails)、(Perseverance will win in the end.)、「忍耐と勤勉があれば事がなしえる」(Patience and application will carry us through Pity is akin to love

 「石橋をたたいて渡る
 (読解) 石でできた橋は、木の橋よりずっとじょうぶで安全なはず。それでも、くずれないかとたたいて、たしかめてからわたる。なにごとにも用心深いことのたとえ。
 (類似諺) 「跳ぶ前に気を付けよ」(Look before you leap

 「石部金吉鉄兜」
 (読解) ただでさえ堅い人が、さらに鉄の兜をかぶっているという意味。まったく融通の利かない人のたとえ。

 意志のある所には道があるWhere there is a will, there is a way)、()
 (読解) 

【出雲】
 出雲の神の縁結び
 (読解)

 「出雲の神より恵比寿の紙」
 (読解)

 「いずれが菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」
 (読解) どちらがアヤメでカキツバタか区別がつかないことに似せて、勝れた者同志故にどちらを選ぶのかに苦労する例え。

 「いずれそのうちという日はない」(One of these days is none of these days)
 (読解)

 「磯際で船を破る
 (読解)波打ち際まで来たのに、上陸できずに船を壊してしまったということ。物事を達成直前に失敗するたとえ。

 急がば廻れ 
 (読解) いそぐときには近道をしたくなるものだが、かえって道にまよったり工事中でとおれなかったりすることがよくある。それよりも、よく知った安全な道をいったほうが早くつく。いそいであせると却って遅くなるという諭し。
 (類似諺) 「近道には誤り多し」A short cut is often a wrong cut)、「ゆっくり急げ」(Hasten slowly、Make haste slowly)、「もっと急ぐなら、スピードは遅く」(More haste, less(worse) speed)、(あわてれば無駄になる、Haste makes waste.)

 「居候の三杯目」
 (読解) 「居候、三杯目はそっと出し」が、よく使われている。遠慮がちに三杯目のお茶碗を差し出す姿を風刺しており、居候の肩身の狭さとずうずうしさを皮肉っている。

 「伊勢へ七度熊野へ三度」
 (読解)

 「偉大なる者には安まる時はない」
 (読解)
 (類似諺) 冠をいただく頭は、安んぜずUneasy lies the head that wears a crown

【痛】
 「痛い目にあった者は慎重になる
 (読解)

 「痛くも痒(かゆ)くもない」
 (読解) かけば痛いし、かかないと痒いということから、二つの方法のどっちにしても差しさわりがあり、どちらを選択するか迷うこと。

 「痛くもない腹を探られる」
 (読解) 腹痛でもないのに、痛むところはどこかと探られる。自分は何のやましいこともしていないのに、疑いをかけられること。

 板子一枚下は地獄
 (読解) 船乗りの仕事は危険と隣り合わせだということのたとえ。

【鼬(イタチ)】
 鼬(いたち)ごっこ
 (読解) 互いに同じことを繰り返すだけで、いつまでも決着がつかないこと。「鼬ごっこ」は、本来は子供の遊びの一つ。二人が「いたちごっこ、ねずみごっこ」と唱えながら、互いに相手の手をつねって自分の手をその上にのせ、それを交互に繰り返す遊び。

 鼬(いたち)の最後っ屁
 (読解) イタチは敵に追い詰められると、悪臭を放って敵をひるませて逃げることから、せっぱつまって非常手段に訴えて打開しようとすること。

【一】
 「一瓜実(うりざね)に二丸顔、三に平顔、四長顔、五まで下がって馬面顔」
 (読解) 女の顔かたちに優劣の順番をつけた諺。

 「1オンスの思慮は1ポンドもの機知に値する」
 (類似諺) (An ounce of discretion is worth a pound of wit

 「一か八か」、「一か八かの出たとこ勝負
 (読解) 結果はどうなろうと、運を天に任せて、思い切ってやってみること。

 「一を聞いて十を知る」
 (読解) 少しの事を聞いただけで、その全部を理解するほどの賢さを指す。物事の一端を聞いただけで、全体を理解できる。賢明で察しのいいことのたとえ。
 (類似諺) 「一部を聞いて全体を知る」(To know all by hearing a part)

 「一巻の終わり」
 (読解)

 「一気に出来ることは、一気にやれ」
 (類似諺) 「サクランボを2口に食べるな」Never make two bites of cherry

 「一芸に名あれば世に遊ぶ事なし」
 (読解)

 「一芸は道に通ずる
 (読解) どのような芸でも、その芸を極めた者は、その他の事柄においても物事の道理がわかるようになる。

 「一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ」
 (読解) 一匹の犬が、何かの影を見て吠え出すと、あたりの多くの犬が、その声につられて吠え出す。一人の人がいい加減なことを言い出すと、世間の人がそれを事実として広めてしまうこと。

 「一期一会(いちごいちえ)」
 (読解) 一期とは仏教語で一生のこと。一会とは仏事の集まりを言う。生涯に一度の集まりを大切にすること。茶道での用語。

 「一事が万事 」(One instance shows all the rest)
 (読解) 一事を見れば、他のすべてのことが推察できる。わずか一つの物事から、他のすべてのことを推察できるということ。
 (類似諺) 「ピンを盗むものは何でも盗む」(One who steals a pin will steal everything

 「一字千金
 (読解)

 「一石二鳥」kill two birds with one stone
 (読解)

 「一炊の夢」(一炊の夢
 (読解) 人生の栄枯盛衰の儚(はかな)さの例え。唐のろ生という青年が、道士に枕を借りて借り寝をし、栄華を極めた生涯の夢を見たが、目が覚めると、宿の者が炊(た)いていた飯がまだ炊きあがっていないほどに短い時間だったという故事から由来している。

 「一寸先は闇(やみ)」
 (読解) 「一寸」は約三センチで、わずかな距離(きょり)という意味。「一寸先」はすぐ目の前のことで、そこが闇(まっくら)だということで、人間はいつどうなるかわからないということを例えている。ほんの少し先のことも何が起こるか予知できない。未来のことは予測できないというたとえ。

 「一寸の光陰軽んずべからず」
 (読解) 月日がたつのは早いのだから、わずかな時間でも無駄に過ごしてはいけないということ。

 「一寸の虫にも五分の魂」
 (読解) どんなに小さく弱いものにも、それ相応の魂があるから、侮ってはいけないとの諭し。わずか一寸の小さな虫でも、五分ほどの魂を持っているということから、弱い者や貧しい者でも、それ相応の意地や考えを持っているのだから、決して馬鹿にしてはいけないということ。略して、「五分の魂」ともいう。
 (類似諺) 「虫けらでも向き直る、ウジ虫さえも反抗する」(Even a worm will turn

 「一寸法師の背比べ」
 (読解)

 「一矢報いる」
 (読解)

 「一尺の薪をくべるより一寸のふたをしろ」
 (読解) 煮炊きをする時、火加減も大切であるが、落としぶたをすることはもっと大切であるということ。落としぶたをすることによって、材料の形も崩れず、まんべんなく柔らかく味を染み込ませることができる。また、燃料の節約にもなるので一石二鳥。ちょっとしたこつで、煮物の味もぐんとよくなるという意味。

 「一生の得は良い女房を持った人」
 (読解)

 「一将功なりて万骨枯る」
 (読解) 一人の将軍の輝かしい功名の陰には、多くの兵士の痛ましい犠牲があるということ。指導者・代表者ばかりが功名を得ることを嘆く言葉。

 「一汁一菜」
 (読解)

 「一寸先は闇
 (読解) 真っ暗闇では、つい目の前の物でも見えない。人生もこうした状況と同じで、間近な未来でもまったく予測できないことのたとえ。

 「一寸の虫にも五分の魂
 (読解) 生き物である限り、どんなに弱小であっても、それ相当の意地や根性があるから決して軽蔑してはならないという戒め。

 一銭を笑う者は一銭に泣く
 (読解) 一銭をおろそかにする者は、その一銭がなくて困るはめになる。わずかな額でも、お金は大切にしなければならないという戒め。

 「一旦緩急あれば」
 (読解)

 「一度有ることは二度有る。二度有ることは三度有る」
 (読解)

 「一度に二カ所には居られない」(One cannnot be in two places at once)
 (読解)

 「一度ひどい目にあうと、慎重になる」
 (類似諺) 「やけどした子どもは火を恐れる」(A burnt child dreads the fire)

 「一度不法に甘んずれば、また不法を招くことになる」(Submitting to one wrong brings on another)
 (読解)

 「一頭が溝を飛び越せば、すべての羊があとから続く」(If one sheep leaps over the ditch, all the rest will follow)
 「一頭地を抜く」
 (読解) 他の人より頭一つ抜きんでている。傑出していること。

 「一難去ってまた一難」
 (読解) 災難が次々と襲ってくること。
 (類似諺) 「プライパンから出て、火の中に入る」(Out of the flying pan into the fire)

 「一に養生、二に薬」
 (読解) 具合が悪いからといってやたらに薬に頼ってはいけない。ちょっとぐらいの不調ならば栄養をとって寝て治すのが一番ということ。「薬より養生」も同じ意味。

 「一日一個のリンゴを食えば、医者は要らない」An apple a day keeps the doctor away
 (読解)

 「一日の苦労は一日にして足れり」
 (読解)

 「一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり 」
 (読解) 一日の計画は朝のうちに立て、一年の計画は元旦に立てるべきだ。物事は何事も最初が肝心だということ。
 (類似諺) 「一日の計画は朝早く立てなければならない」(The day's plan should be made out early in the morning)、(一年の計は元旦にあり、The whole year's plans are made on New Year's Day)

 「一日の長」
 (読解) 他人よりも、少しだけ能力が勝っていることの例え。

 「一念天に通ず」
 (読解)

 一年の計は元旦にあり
 (読解) 一年の計画は元旦に立てるべきである。まず初めに計画を立て、それに沿って事を進める方がうまくいくという意味。

 「一の馬鹿、子を誉める。二の馬鹿、嬶(かか)誉める」
 (読解)

 「一富士二鷹三茄子(なすび)」
 (読解) 初夢に見ると縁起のよいとされているものを順に挙げた句。

 「一杯くわせる」
 (読解)

 「一番自慢する者が一番出来ない」(They brag most who can do least)
 (読解)

 「一引き、二才、三学問」
 (読解)

 「一念天に通ず
 (読解) やり遂げようとする堅い決意があれば、その意志は天に通じ、必ず実現できる、ということ。

 「一敗地に塗(まみ)れる」
 (読解) 戦いに負けて臓器や脳が飛び出し、泥だらけになるなるという意味。完全に負けて見る影もないという形容。再起できないほど大敗してしまうこと。「史記・高祖本紀」

 一斑を見て全豹を卜す
 (読解) 物事の一部を見てその全体を推し量ることのたとえ。

 「一姫二太郎」
 (読解) 子供を持つなら、最初に女、二番目に男となるのが育てやすくて理想であるとの教え。

 「一目置く
 (読解) 囲碁で、実力の劣る者が何目(なんもく)かの置き石をすることから出た諺で、相手が自分より勝っている賭して敬意を払うことの意。

 「一文惜しみの百損」「一文惜しみの百知らず」
 (読解)  
 (類似諺) 「安物買いの銭失い」、「ペニーには賢くポンドにはバカ」(Peny wise and pound foolish)

 「一文銭は鳴らぬ」
 (読解)

 「一葉落ちて天下の秋を知る」
 (読解) 落葉が早い青桐の葉が一枚落ちるのを見て、秋の訪れを知る。わずかな前触れから、物事の衰えやその後の大勢を予知するたとえ。

 「一利あれば一害あり」、「一利を興すは一害を除くに如かず」
 (読解)

 「一蓮托生(いちれんたくしょう)」
 (読解) 死後まで運命や行動をともにすること。極楽浄土で同じ蓮花の上に生まれる意味から。


 「市(いち)に虎あり」(市に虎あり
 (読解) 町に虎がいるという虚報を、一人から聞いても信じないし、二人から聞いても疑わしいと思う。が、三人から聞くと信じてしまう。根も葉もないうわさやあり得ぬことでも、大勢が口にすれば信用されるようになるということの例え。

 【戦国策・魏策の故事】
 戦国時代の魏の龐葱(ほうそう)が太子と共に邯鄲(かんたん)へ人質となって行くことになり、魏王に目通りをして言った。「今一人の者が市場に虎がおりますといったら、王はお信じになりますか」。魏王は言った。「信じぬ」。「では、二人の者が市場に虎がいますと言ったら、王はお信じになりますか」。「半信半疑であろう」。「それでは、三人の者が市場に虎がいますと言ったら、王はお信じになりますか」。「信じるであろう」。「そもそも、市場に虎などいないのはわかりきったことです。しかし、三人の者が言えば虎がいることになってしまいます。私はこれから邯鄲へ参りますが、大梁(たいりょう)から邯鄲までの距離は、王宮から市場までの距離よりはるかに遠く、また、私のことを悪く言うものも三人にとどまりますまい。王におかれましては、なにとぞこの点をよくお考え下さいませ」。「わしは自分で判断するとしよう」。そこで、龐葱は出かけて行ったが、さっそく龐葱の讒言をする者が現れた。後に太子が人質を解かれたが、龐葱は、結局、王に目通りすることもかなわなかった。


【いつ】
 「いつまでもあると思うな親とカネ」
 (読解) 親はいつまでも生きているわけではない。金も使うとなくなってしまう。自立と倹約を心がけるべきだと言う戒め。

 「いつも来る客は歓迎されない」(A constant guest is never welcome)
 (読解)

 「いつも月夜に米の飯」
 (読解)

 「いても立ってもいられない」
 (読解)

【糸】
 「糸はそれが一番弱いところで切れる.」(The thread breaks where it is weakest)
 (読解)

【犬】
 「犬が西向きゃ尾は東」
 (読解)当たり前のこと。当然であること。

 「犬に論語」
 (読解) 犬に論語を説明しても理解できないように、いくら道理を説いて聞かせても無駄なことのたとえ。

 「犬の川端歩き」
 (読解) 金を持たずに店先をぶらつくこと。また、どんなに歩きまわっても何も得られないことのたとえ。

 「犬の遠ぼえ」
 (読解) 弱い犬は強い犬に対してはそばへ行かず遠くから吼える。そのように臆病者や無力な者が陰で人の悪口をいったり、からいばりをしたりすること。

 「犬は人に付き猫は家に付く」
 (読解) 引越しの時、犬は主人について行くが、猫は主人についていかず、その家に残る。犬と猫の性質を言い表したことば。

 「犬は三日飼えば三年恩を忘れず」
 (読解) 犬は三日飼えば三年恩を忘れないとして、まして人間は生涯恩を忘れてはならないとする諭し。

 「犬も歩けば棒にあたる」
 (読解) 外に出歩くと、思いがけぬことに出会うことの諭し。
 (類似諺) 「飛ぶ鳥は常に何かをつかむ」(A flying crow always catches something)

【命】
 「命あっての物種」
 (読解) 何事も命があってこそできることで、死んでしまっては何にもならないということ。
 (類似諺) 「命ある間は希望がある」(While there is life, there is hope)

 「命に過ぎたる宝なし」
 (読解)

 「命の洗濯」
 (読解) 普段の苦労から解放されて、のんびり楽しむこと。

 「命長ければ恥多し」
 (読解) 長生きすれば恥も多いという例え。

 「命は食にあり」
 (読解)

 「命より名を惜しむ」
 (読解)

 「井の中の蛙(かえる、かわず) 大海を知らず」
 (読解)  ものごとを自分のせまい知識や経験だけで考え、もっとほかに大きな世界があることを知らずに得意になっているさまをいう。見聞の狭いこと。
 (類似諺) 「地獄にいるものは天国を知らない」(He who(that) is in hell knows not what heaven is)、(谷にいるものは丘の向こうを知らない、He that stays in the valley shall never get over the hill)

【祈る】
 「祈らずとても神や守らん」、「祈るより稼げ」
 (読解)

 「衣鉢を継ぐ
 (読解) 学問や芸術などで、奥義を師から弟子に伝授すること。

 「衣鉢を伝う
 (読解)

 「威張るやつは、きまって臆病者だ」(A bully is always a coward)
 (読解)

【嫌】
 「嫌がることはさせられない」
 (読解)
 (類似諺) 「馬を水辺に連れて行くことは出来るが、馬に水を飲ませることは出来ない」(You can take (lead) a horse to water, but you can't make him drink)

 「嫌じゃ嫌じゃは女の癖」
 (読解)

 「嫌な男の親切よりも好いた男の無理がよい」
 (読解)

 「嫌なことも、いつかは終わる」
 (読解)
 (類似諺) 「どんなに長い日にも終わりはある」(The longest day must have an end)

 「嫌よ嫌よも好きのうち」
 (読解)

 「煎り豆と間男は食いかけたらやめられぬ」
 (読解)

 「炒り豆に花
 (読解) 炒った豆から花が咲くように、奇跡が起きる事のたとえ。

【入】
 「入り鉄砲に出女(でおんな)」
 (読解) 徳川幕府時代、諸大名の謀反を防ぐために、関所を置いて、江戸に鉄砲が入ることと大名の人質である女性が江戸から出ることを禁じたことを指す。

 「入り船あれば出船あり」
 (読解)

 「入るを量りて出るを為す」
 (読解) 収入を計算して支出とのつり合いを調整する。経済状態を整えること。

【色】
 「色男金と力は無かりけり」
 (読解)

 「色気より食い気」
 (読解)

 「色と欲とは死ぬまで連れそう」
 (読解)

 「色気と欲は灰になるまで」
 (読解)

 「色の白いは七難隠す」
 (読解) 色白の女性は、多少欠点があっても、美しく見えるということ。

 「色は思案の外」
 (読解)

 「色めがねで見る」
 (読解) 人やものごとをありのままに見せようとせず、かたよった見方をすること。色めがねをかけて見ると、あたりがそのとおりに見えず、色めがねの色にそまって見えることから例えられている。

 「色をつける」
 (読解) もともとあったものに色をつけて、もっとよくするという意味で、「おまけする」、「ねだんを安くする」などということを、やわらげていうときに使う。

【鰯(いわし)】
 「イワシ七度洗えばタイの味」
 (読解) イワシも不要な油脂を落とせばタイに勝るとも劣らない味があるという意味。イワシの油脂は変質しやすく特に干し物にすると油焼けを起こす。

 「鰯(いわし)の頭も信心から」
 (読解) つまらないものでも信心の対象となればひどくありがたく感じるということ。エセ宗教を信じる人に対して皮肉たっぷりな警告、ではなく「白紙も信心次第」と言うこと。また、「鰯の頭」はつまらないものの筆頭として、よく引き合いに出されるので、信仰心が不思議な力を持つことにいう。
 (類似諺) 「信仰は山をも動かす」(Faith moves a mountain)

 「曰く云い難し」
 (読解)

 言わぬが花
 (読解) 口に出して言わない方が趣がある。
 (沈黙は言葉より雄弁である) Silence is more eloquent than words、(語るのは銀、黙するのは金)
  Speech is silver, silence is gold.

 「慇懃過ぎる者には巧知あり」
 (類似諺) 「丁重すぎる行為には狡猾さも多い」(Full of courtesy, full of craft)

【因果】
 「因果応報」
 (読解)
 (類似諺) 「種をまいたように収穫はあるもんだ」(As you sow, so you shall reap)、(噛み殺した犬は噛み殺される、The dog that kills wolves is killed by wolves.

 「因果の小車」
 (読解) 人の世のまわり合わせを、小さい車の輪にたとえて、悪い行いをすれば、やがて、悪い報いを受けるというように、回り回って我が身に帰ってくるという意味。悪を戒めることわざ。

 「殷鑑遠からず
 (読解) 

 「引導を渡す」
 (読解) 葬式のときに死者が成仏するように導師が教え諭す言葉で、もうどうにもならない手遅れであるという意味。本来は迷っている人を仏道に引き入れ、導くことをいった。

 陰徳あれば陽報あり
 (読解) 人知れず善行を行えば、必ずよい報いがあるということ。

ア行ウ

 「卯(う)の日重ね」
 (読解) 十二支の卯の日は、吉事を行なうと重なるからよく、凶事はますます悪くなるという俗信。2度あると困るので、この日は婚礼と葬式は避けた。

【鵜】
 「鵜のまねをする烏 (うのまねをするからす)」
 (読解) 鵜は水に潜って魚を取るのがうまいが、カラスがそれを真似れば溺れてしまう。身の程を知らずに人真似をするのは、失敗のもとであるということ。

 「鵜の目鷹の目」
 (読解) うやたかが獲物を狙うときは、どんらんな目つきで探し求めている。そのように、物や物事の欠点を探したり、自分の利になるものをあちこちと探し求める目つき。

 「有為転変は世の習い(又は習わし)」
 (読解) 人の世というものは移り変わりが激しく、少しの間も変わらないでいることはないという意味。

 「飢えたるの者は食を為(な)し易(やす)し」
 (読解) お腹の空いている人は何でも美味しく食べる。困っているときはちょっとしたことをしてもらうだけで嬉しいものだ。悪政に苦しんでいる者はちょとした善政に大喜びする。

【上】
 「上には上があ(い)る」(Diamond cuts diamond)
 (読解) 最高にすぐれていると思っていても、それ以上のものがある。

 「上を下への大騒ぎ」
 (読解)

【魚】
 「魚心あれば水心」
 (読解) 昔、中国に劉備(りゅうび)という皇帝がいて、孔明(こうめい)という家来を得て、とても気に入り「私に孔明があるのはちょうど魚に水があるようなものだ。」と言ったことが発端。水と魚は離れることができない。それほど親しい関係にあるということからのたとえ。こちらが相手に対して好意をもっていれば、相手もまたこちらに対し好意をもつものであるということ。 相手の出方次第で応対の仕様もあるの意。
 (類似諺) (私をひっかくなら、あなたをひっかく、Claw me, I'll claw thee)、(Scratch my back and I will scratch yours)

 「魚の木に登るが如し
 (読解) 魚が木に登るように、不可能なことをしようとするたとえ。また、勝手が違って何もできないことのたとえ。

 魚の釜中(ふちゅう)に遊ぶが如し
 (読解) 目前に危険や滅亡が迫っているのを知らずに、のんきにしていること。

 魚の水を得たよう
 (読解) その人の能力を発揮できる場を得て、生き生きと活躍するようすのたとえ。

 「うかうか三十きょろきょろ四十」
 (読解) 三十代はしっかりした目的を持たず、ぼんやり過ごしてしまい、四十代になって慌てる。これといった仕事もしないまま、人生を送ってしまうというたとえ。

 浮き沈み七度
 (読解) 人生には浮き沈み、好調な時期もあれば不調な時期もある。不安定で、これの繰り返しが人生だということ。

 浮き沈みは世の習い
 (読解) 栄枯盛衰はこの世の常であるということ。

 浮世渡らば豆腐で渡れ
 (読解) 豆腐が外面四角形で内は柔らかいように、世渡りをするには、生真面目(きまじめ)さと柔軟性の両方を保つことが大切だということ。

 鶯鳴かせたこともある
 (読解) こんなお婆さんになってしまったが、若いころは男性にちやほやされたよ、という言葉。

 「有卦に入る」
 (読解) 有卦という幸運の年回りにはいると、7年間めでたいことが続く。良い運に巡り会う。

 「烏合の衆」
 (読解) 規律も統一もなく集まっている人々のこと。ここでの鳥とはカラスのことを指す。

 「雨後の筍」
 (読解) 雨が降ったあとには、たけのこが勢いよく次から次へと生える。相継いで発生する物事のたとえ。たった一つしかない時には尊重されるが、次々と似たようなものができると値打ちが半減するといった皮肉。

 「うさぎの上り坂」
 (読解) 兎は、前足が短くて後ろ足が長いので坂を駆け上がることが得意。 人も、自分の都合の良い地位につくと得意の力を発揮する、という意味で使われる。

 「兎の角」
 (読解) ウサギに角はない。このことから「うそばなし」または「ほらばなし」の事を云う。

 「胡散(うさん)臭い」
 (読解)

【氏】
 「氏素性は争えない」
 (読解)

 「氏より育ち」 (Birth is much, breeding is more)
 (読解) 家柄や身分よりも、育てられた環境の方がより強い影響を与えるとの意。

【牛】
 「牛に経文」
 (読解)

 「牛に引かれて善光寺参り」
 (読解) 信州(長野市)にある善光寺の近くに住んでいた老婆が、晒していた布を、隣家の牛が角に引っ掛けて走って行くのを追って行くうちに善光寺に達し、日頃は不信心だったが、それが縁で信仰するようになったという故事に基づく。本心からではなく、他の者に誘われて善いことをし始めるの意。思ってもいなかった出来事や他人の誘いによって、よい方に導かれることのたとえ。

 「牛と闘うには、角をつかめ」
 (読解)
 (類似諺) 「恐るべき者に対するには、まともにぶつかる方が、かえって良い」(The bull must be taken by the horns)

 牛は牛連れ
 (読解)

 「牛を売っては、牛乳は飲めない」(You cannot sell the cow and drink milk)

 「牛を馬に乗り換える」
 (読解)
 (読解) 牛は歩みが遅いので、足の速い馬に乗り換えるように、人は地味で堅実なものより、表面上は華やかなものや、すぐ自分の利益になるほうにいきやすい。不利なものを捨てて有利なものを選ぶ。

【後】
 「後ろ足で砂かける」
 (読解) 世話になった人の恩を裏切るだけでなく、去り際に更に迷惑をかけて去る人。

 「後ろ髪を引かれる」
 (読解) 何かが気になること。「みれんがのこる」ともいう。「後ろ髪」は頭の後ろにはえた毛のことで、この毛が引かれるの例えで、心配事を表現している。

 「後ろ別嬪前びっくり」
 (読解)

 「後ろ指を指される」
 (読解) 陰で悪口を言われること。

 「臼(うす)から杵(きね)」
 (読解) 普通の考えとは反対になることのたとえ。女の人から男の人に働きかけをすること。

【嘘】
 「嘘から出た誠」
 (読解) 最初は、嘘・冗談だったのが、結果的に本当になってしまうこと。
 (類似諺) (Many a true word is spoken in jest)

 「嘘つきは泥棒の始まり」
 (読解)
 (類似諺) 「卵を盗むものは雄牛を盗む」(He that will steal an egg will steal an ox)

 「嘘で固める」
 (読解)

 「嘘と坊主の髪はゆわん(ゆえん)」 
 (読解)

 「嘘は一時」 
 (読解)

 「嘘八百」
 (読解)

 「嘘も隠しもない」
 (読解)

 「嘘でもたくさん言いかければ、多少は信じられる」
 (読解)
 (類似諺) 「泥をいっぱい投げつければ、いくらかくっつく」(Fling dirt enough and some willl stick)

 「ウソも方便」(A necessary lie is harmless)
 (読解) うそはよいことではないが、場合によっては、物事を円滑に運ばせる方法として必要なこともあるという諭し
 (類似諺) (The ends justifies the means)、(A lie is often expedient)

 「歌は世につれ、世は歌に連れ」
 (読解)

 「ウダツが上がらぬ」
 (読解) 立身出世ができない。

【内】
 「内孫より外孫」
 (読解) 息子の嫁が産んだ孫より、嫁に行った娘が産んだ孫のほうがかわいいということ。

 「内股膏薬」
 (類似諺)「兎と一緒に逃げて犬と一緒に狩りをすることは出来ない」 (You cannot run with the hare and hunt with the hounds 

 「内輪もめ」
 (読解)
 (類似諺) 「内輪もめしている一家は立ちいかない」(A house divided against itself cannnot stand) 

【打つ】
 「打ち合わせ」
 (読解)
 (読解) 雅楽で、太鼓や鉦(かね)の打楽器と笛や鉦(しょう)などの管弦楽器の音合わせ(チューニング)に由来。

 「打てば響く」
 (読解)

 ウツボとタコ
 (読解) 「犬猿の仲」。生来の敵同士。会えば必ず戦う。タコの足が切れていたり、数が足りないのは、大抵の場合ウツボと戦って噛み切られた負け跡。よく、タコが自分の足を食った後と言われるが共食いはともかく、自分食いは消化しないという。

【美しい】
 「美し過ぎる話には必ず嘘がある」
 (読解)

 「美しいものには棘がある」
 (読解)
 (類似諺) 「棘のない薔薇はない」(No rose without a thorn)

【腕】
 腕(うで)が立つ
 (読解) 腕まえがすぐれていること。

 「腕によりをかける」
 (読解)

【うど】
 「独活(うどの大木(たいぼく)柱にならぬ)」
 (読解) なりばかり大きくて、何の役にも立たないものや人の例え。うどは日本全国の山野に自然にはえている草だが、1mから3mにも生長する。うどの芽(め)はおいしいが、成長して木のようになったものは食べられないので例えられた。うどの茎は弱くて木材にもならない。何の役にもたたないので、大きくても弱くて役立たずの例えとしても使われる。「大きな大根辛くなし」も同じ意味。

 「独活(ウド)と鰊(ニシン)
 (読解) ウドの酢味噌和えにニシンを添えると、一層美味であることから転じて、夫婦仲の良いことの例え。

 「姥桜の狂い咲き」
 (読解)

 「産湯ごと赤ちゃんを流す」
 (読解)

【馬】
 「馬が合う」
 (読解) 馬と騎乗者の呼吸が合うという意から、どことなく気性が合う、意気投合することを云う。

 「馬に乗って馬を探す」
 (読解) 近くにいるのに気づかないで無駄骨を折るという意味。

 「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ
 (読解) 何事も自分で直接確かめて見るのが良いという意。

 「馬の耳に念仏」(馬耳東風)
 (読解) 馬が念仏聞いても、少しも有り難がらず、一向に効き目がないこと。
 (類似諺) 「アヒルの背に水をかける」(To pour water on a duck's back)、(preaching to deaf ears)、(壁に話しかける、Talking to a brick-wall.)、「馬耳東風」「猫に小判」、「豚に真珠」

 「馬を水辺に連れて行けるが、飲ますことは出来ない」(You can lead a horse to water, but you can’t make him drink
 (読解)

【上手い】
 「上手い言葉は、空のスプーン」
 (読解)
 (類似諺) 「魅力的な言葉を言う者は、空のスプーンであなたに食べさせている」(He who gives fair words feeds you with an empty spoon.)

 うまい話に気をつけろ「旨い事は二度考えよ」
 (読解)

 「うまいまずいは塩かげん」
 (読解) 調味料もいろいろあるが、微妙な違いで塩ほどに味を左右させる調味料は他にない。「包丁10年、塩味10年。」と言われるように、塩の味つけをマスターするには、よほど熟練を要するらしい。味のきめては塩かげんであるという意味。

 「旨いものは宵に食え」
 (読解) 料理には食べておいしいと感じる適温や状態があって、それを逃すとどんなごちそうでも味が落ちてしまう。宵に食えというのは、おいしいタイミングを逃すなという意味。
 (類似諺) 「食べて飲もう、明日は死ぬかもしれないんだから」(Let us eat and drink,for tomorrow we die)

【海】
 「海行かば水漬く屍」
 (読解) 大伴家持の長歌の一節。海山で戦死することがあっても、後退しないという歌の一節。

 「海背川腹」
 (読解) 魚の焼き方の順序で、海の魚は背から焼き、川の魚は腹から焼くという言い伝え。海の上層を回遊する背の青い魚は脂肪分に富み、肉質に多量の水分が含まれているので背の方から焼くと脂肪分がある程度流れだし、さっぱりして美味しくなる。一方、川の魚は比較的淡泊な味で腹の方から焼くと脂肪分を流さずにすみ、これまた美味しくいただけるという意味。

 生(う)みの親より育ての親
 (読解) 何かの事情で、産んだ親が育てず他の人が親として育てることがある。そんな時、生んだ親よりも育てた親のほうが子との結びつきが強い、あるいは大事にすべきだという諭し。

【梅】
 梅にうぐいす
 (読解) 日本画の題材には、取り合わせに型があり、梅にうぐいす、も代表的な一例。二つの物が、調和したり似合ったりするたとえ。同じ意味で「梅に鴬、柳に燕」がある。

 「梅はその日の難逃れ」
 (読解) 朝、出掛ける前に梅干を食べると、その日は災難をまぬがれるという云い伝え。昔、旅人が、その土地特有の熱病や風土病にかからないように梅干を「薬」として携帯していたことが裏付けている。梅に殺菌効果があることは、学問的にも認められている。今でも旅館などで、朝食に梅干が出されるのは、この説が生きているためとも云われている。

 「梅を望んで渇きを止む
 (読解) 一時的にのどの渇きをこらえること。連想によって、一時的に欲望を抑えさせること。
 【世説新語・仮譎(かけつ)の故事】
 曹操(そうそう)、字は孟徳(もうとく)。三国における魏政権の創建者である。後漢で将軍、丞相をつとめ、後に魏王となった。息子曹丕(そうひ)が魏の初代皇帝となった後、武帝と諡された。曹操は行軍の途中、飲み水が手に入らないところを通った。全軍の兵士たちがのどの渇きに苦しんでいた。そこで、曹操は号令して言った。「前方に大きな梅林がある、甘酸っぱい実がたわわに実っておる。それでのどの渇きが癒せるぞ」。兵たちはそれを聞くと、たちまち口の中に唾がわきだした。そのおかげで、渇きが癒され、無事前方の水源までたどり着くことができた。

 「裏には裏がある」
 (読解) 表からは判らない、裏事情を見抜いたつもりでも、さらに裏がある、という意味。物事は裏で複雑な事情が入り組んでることが多く、単純に考えない方がよい、という戒め。

 「瓜(うり)の蔓(つる)に茄子(なすび)はならぬ」
 (読解) 平凡な親からは非凡な子は生まれないとの諭し。「鳶(とび)が鷹(たか)を生む」の反対語。「カエルの子はカエル」。

【売る】
 「売られた喧嘩は買わねばならぬ」
 (読解)

 「売り家と唐様で書く三代目」
 (読解)

 「売り言葉に買い言葉」
 (読解) 「ばか!」「おまえこそあほ!」というように、悪口を言われて悪口を言い返すこと。

 「売り出し三年買い手なし」
 (読解)
 (類似諺) 「玉葱から薔薇は出来ない」(An onion will not produce a rose

 「瓜の蔓には茄子はならぬ」
 (読解) 「うり」も「なすび」も野菜だが、同じつるにはならない。「とくにすぐれたところのない並(なみ)の親から、きわだってすぐれた子が生まれるはずはない」という例え。

 「憂いの反面には喜びがある」
 (読解)
 (類似諺) 「黒雲にも銀白の裏付けがある」(Every cloud has a silver lining

 「烏鷺の争い
 (読解) 囲碁で勝負を争うことをいう。

【噂】
 「噂が噂を呼ぶ」
 (読解)
 (類似諺) 「天使の話をすると、翼の音を聞く」(Speak of angels and you hear their wings) 、「悪魔の噂をすれば、悪魔が現れる」(Talk of the devil and he will appear) 、「狼の話をすると狼が現れる」(To mention the wolf's name is to see the same) 

 「噂をすれば影(が射す)」
 (読解) 人の噂をしていると、その人が丁度やって来るものであるとの諭し。
 (類似諺) (天使の話をすると、翼の音を聞く、Speak of angels and you hear their wings)、(悪魔の噂をすれば、悪魔が現れる、Talk of the devil and he will appear).

 「雲泥(うんでい)の差」
 (読解) 「雲泥」は「雲」と「泥(どろ)」のこと。いっぽうは空にうかんでいるし、いっぽうは地べたにあって、まるでちがう。うんと違うという意味。

【運】
 「運を天に任せる」
 (読解)

 「運命の女神は勇者に味方する」 (Fortune favors the bold(blave))
 (読解)

ア行エ

 「餌は釣り針を隠している」(The bait hides the hook)
 (読解) 誘いに乗るのを戒める言葉。

 「絵に描いた餅
 (読解) 観念的、空想的なものは役立たないことの例え。

 「栄耀の餅の皮」
 (読解) もち菓子の皮を捨てて、中のあんだけ食べるということで、ぜいたく三昧をつくすこと。

【英】
 「英雄色を好む」
 (読解) 英雄と言われる人は、何事にも精力的で、女色を好む傾向が強いということ。

 「英雄、英雄を知る」
 (読解)

 「笑顔に勝る化粧なし」、「笑顔に敵なし」
 (読解)

 「易者の身の上知らず」
 (読解) 自分の事となると欲が伴い、適正な判断ができないことの例え。

 「えぐい渋いも味のうち」
 (読解) えぐみはタケノコなどのアクの強い野菜に含まれ舌やのどにざらざらするような刺激がある。また、渋みは渋柿を食べた時のように口の中が収縮してしまうような感じを覚える。どちらも歓迎されるような味とはいえないが、それもその食品の持ち味でなくてはならないものであるというたとえ。

 「得手に帆を上げる」
 (読解) 帆を揚げても、船が走るか走らないかは風次第である。追い風を捉えて、うまくそれに乗っていくと絶好の帆走ができる。機会をうまくつかんで自分の得意とすることを十分に発揮すること
 (類似諺) (順風に帆を上げよ、Set your sail according to the wind)、(幸福の神がノックしたらドアを開け、When fortune knocks, open the door

【江戸】
 「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し」
 (読解) 江戸の人は、言葉づかいは荒いが、腹の中はさっぱりしているということ。また、口先ばかりで内容がないという意味もある。

 「江戸っ子は宵越しの銭は使わぬ」
 (読解) 江戸っ子は、稼いだ金はその日のうちに使ってしまうということ。

 「江戸と背中が見て死にたい」
 (読解) 死ぬまでに一度は、江戸見物をしたい。

 「江戸の敵を長崎で討つ」
 (読解) 江戸と長崎は非常に離れているところから、昔の恨みを意外な所や全く別のことで仕返しすること。

 「江戸の八百八町、大阪の八百ハ橋」
 (読解)

 「海老で鯛を釣る」
 (読解) 海老のような小さな餌で、鯛のような立派な大きな魚をつったということで、少しの元手で大儲けをすること、わずかなどりょくで、ねうちのあるものを手に入れることのたとえ。海外にも「小鰯を投げて鯨をとる」などということわざもある。一般に略して「えびたい」という風に使われる。他に、「雑魚で鯛をつる」「麦飯で鯉をつる」というのも同じ意味。
 (類似諺) 「鯨を捕まえようと小魚を投げる」(Throw a sprat to catch a whale)、「鱒を釣るのに生き餌を無くす」(You must lose a fly to catch a trout)、Use small fry to catch a big fish

 「得やすきは失いやすし」
 (読解)
 (類似諺)  「たやすく得たものは、ちょとだけ持っている」(Lightly won, lightly held)

【縁】
 「縁起をかつぐ」
 (読解)

 「縁なき衆生は度し難し」
 (読解) 「縁なき衆生」とは「仏と関係ない人たち」のこと。「度す」は「救う」の意。仏の教えを聞き入れようとしない者を救うのはむずかしい――これが本来の意味である。仏は人知で測り知ることもできないほど大きな智恵と慈悲心で、一切の衆生を救うが、仏に縁のない人には、尊い仏法をいくら説いても救うことができない。どのようにいいことをいっても、人の言葉を聞き入れない者は救うことができない。

 縁の切れ目を子で繋ぐ
 (読解) 夫婦の間が冷たくなり、分かれそうになっても、子供の存在が夫婦の仲をつなぎとめてくれるということ。

 縁の下の力持ち
 (読解) 人目につかないところで努力、苦労すること。または、そのような人。

 「縁は異なもの味なもの
 (読解) 縁とはおもしろいもので、常識や理屈では分からない不思議なことがあるとの諭し。
 (類似諺) (Destiny is a strange thing.)

 「縁もゆかりもなし」
 (読解)

【遠】

 「えんおうの契り」
 (読解) えんおうはおしどりのこと。夫婦がおしどりのように仲睦まじいことの例え。

 「猿猴(えんこう)月(つき)を取(と)る」
 (読解) できないことをしようとして、失敗すること。身の程知らずの望みを持ったばかりに、却(かえ)って失敗すること。

 「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らん」
 (読解) 

ア行オ

【老いる】
 「老いたる馬は路(道)を忘れず」
 (読解) 道に迷ったときには老馬放して、その後からついて行くと必ず目的地にたどりつくという。 老いた馬=ボケ馬と考えてはいけない。経験を積んだ人は、何をなすべきかという事を知っている。

 「老いては子に従え」(Follow your children's advice when you grow old)
 (読解) 誰でも年をとってくると体も心も衰えてくる。そのころになると、子どもは立派な大人になっている。そうなったら、すべて子どもに任せ、子どものいうとおりにしたほうが賢明という諭し。親にたいする戒め。
 (類似諺)  "年寄りと釘の頭は引っ込むがよい"、"三従"。

 「老いては益々壮んなるべし」
 (読解) 歳をとったから、と自分で老けこんではダメで、むしろ若い者をしのぐほど意気盛んであれ、ということ。

 「老いの一徹」
 (読解)

 「老い木に花」
 (読解) 一旦弱ったものに再び勢いがつくこと。 

 老いらくの恋
 (読解)

 「負うた子に浅瀬教わり」(負うた子に教えられて浅瀬を渡る)
 (読解) 文句の通りで、賢い者も老練な者も、時には愚かな者や未熟な者に逆に教えられることがあると云う寓意。時には自分よりも経験の浅い年下の者や、未熟なものから教えられることもあるというたとえ。
 (類似諺) (ヒヨコが親鳥に忠告する、The chicken gives advice to the hen

【大(おお)】
 「大男総身に知恵が回りかね」
 (読解) 文句の通りで、図体ばかり大きくて愚かな男をからかう言葉。
 (類似諺) (大頭の子知恵、Big head, little wit.、A tall man is fool.

 「大風吹けば桶屋が儲かる」
 (読解) 大風が吹くと砂埃が目に入って盲人が増える。それが三味線を習うので猫の皮が必要。猫が殺されるのでネズミが増え、桶をかじるので桶屋が繁盛するという三段論法。

 「大きい顔をする」
 (読解) いばること。また、悪いことをしたのに、反省(はんせい)せずに平気でいること。

 「大げさなことはするな」
 (読解)
 (類似諺) (蝶一匹殺すには、銃は要らぬ、Take not a musket to kill a butterfly)

 「大勢かかれば、仕事は楽になる」
 (読解)
 (類似諺) (たくさんの手は仕事を軽くする、Many hands make light work)

 「大手(おおで)をふる」
 (読解) 人にえんりょや気がねをせず、どうどうとした態度(たいど)をとることをいう。

 「大船に乗る」
 (読解) 何の心配もなく、すっかり安心できる状態になる。

 「大ぶろしきをひろげる」
 (読解) ふろしきは、なんでもつつめるし、いらないときはたたんでしまっておける、とってもべんりなものだ。大ぶろしきをひろげると、大きな物でも入る。だから、このことばは、大きなことをいったり、大げさにいったりすることのたとえに使われる。

 「大目玉を食う」
 (読解) ひどく叱られること。人を叱りつける時、目を大きく開いて睨むようにする。叱られる方は、大目玉を食わされるような気分になることからこういう比喩が生まれたと思われる。

 「大雪は豊年の兆」
 (読解)

【多(おお)】
 「多くの事に手を出す者は、仕上げるのが少ない」(He who begins many things, finishes but few)
 (読解)

 「多くの真実は常にユーモアによって語られる」
 (読解) ユダヤの諺。

【横(おお)】
 「横死(おうし)の九法」
 (読解) 横死する九つの原因を述べたもの。九つのすべてが食事の方法に関係する。「釈氏要覧」

 「横着者の節句働き」
 (読解)

 「黄金時代が現代であった試しはない」(The golden age was never the present age)

 「応接に暇あらず」
 (読解)

 「岡惚れも三年すれば情人(いろ)の内」
 (読解)

 「傍目八目(おかめはちもく)」
 (読解) 他人が打っている囲碁を、傍目から見ていると8手先まで読めるということで、当事者よりも第三者のほうが、そのものの深層をよく把握できるものだということのたとえ。
 (類似諺) (観客は試合をよく見る、On-lookers see most of the game

【起】
 「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」
 (読解) 人一人が占める広さは起きている時には半畳あれば足り、寝る時には一畳あれば足りるという意味で、むやみに富貴を求めないと云う反骨の精神を語っている。

 「起きて働く果報者」
 (読解) 体が丈夫で働けるのは幸福であると云う意。 

 「沖のハマチ」
 (読解) あてにならないことのたとえ。ハマチはアジ科のブリの幼名。ブリは非常に神経質な魚で、小さな物音にも敏感に反応し深く潜ってしまう。したがって、収穫が難しく網を投げても必ずとれるとは限らない。特にハマチは、沖合いに遊泳し、手にするまであてにならないことからこのたとえが生まれた。

 「屋上屋を架す」
 (読解) 屋根の上にさらに屋根をかける。無駄なことをするたとえ。
 (類似諺) (ニューカッスルに石炭を運ぶ、To carry coals to Newcastle)

 「奥歯にものが挟まる」
 (読解) 事実をはっきり云わず、思わせぶりな云い方や、嫌味な言い方をする意。

 「おくびにも出さず」
 (読解) やったこと、考えていることを心の底に隠して、ことばにも素振りにも出さず、知らぬ顔をしていること。「おくび」は、ゲップのこと。

【臆病】
 「臆病な奴ほどよくしゃべる」
 (読解) ”弱い犬ほどよく吠える”と同様。

 「臆病者は死ぬ前に幾度も死ぬ」 (Cowards die mane times before their death)

 「遅れをとる」
 (読解)

 「奢る平家は久しからず」「おごれる者久しからず」
 (読解) 歴史上の平氏の例に例え、栄華を極め、勝手なふるまいをする者も、長くはその地位を保つことができず滅亡してしまうとの諭し。有頂天になっていると、いずれその座から降ろされることになるという例え。
 (類似諺) (朝日は終日続かない、The morning sun never lasts a day)、(高慢jは失脚する、Pride will have a fall、Pride goes before destruction(a fall))

 「お里が知れる」
 (読解) その人の言葉遣いや態度で、生まれ育った環境がわかるということ。

 「お産は女の大役、生死の境」
 (読解)

 「幼きは親に従い、嫁いでは夫に従い、老いては子に従え」
 (読解) 「女大学」の三従の訓え。

 「おしどり夫婦」
 (読解)

 「押してもだめなら引いてみな」
 (読解) 目的に対してがむしゃらに押し進めるだけではダメ。原理/状況を見極めて、場合によっては引く事も必要という諭し。

 「押しの一手」
 (読解)

 「お節介焼き」
 (読解)

 「遅くてもしないよりはまし」(Better late than never)

 「遅かりし由良之助
 (読解) 待ちかねた場合、また、時機を逃して用をなさないことにいう。

 「恐れているより一か八かやってみるが良し」(Better hazard once than be always in fear)
 (読解)

 「お多福こけても鼻打たぬ」
 (読解)

 小田原評定
 (読解)

【お茶】
 「お茶の子さいさい」
 (読解) 『お茶の子』は、お茶とともに出されるお茶菓子のこと。 『さいさい』は、はやしことば。よく民謡などで、「はいはい」「それそれ」とか 歌の合間に入れる言葉。 たやすくできるという意味。

 「お茶をにごす」
 (読解) ごまかしてその場をとりつくろうこと。お茶のにごりぐあいなど、どうでもいいことを話題にして、大事なことをごまかすことからともいう。いい加減なことを言って、その場をごまかすこと。

 「お手は長者の娘さん」 
 (読解) 手に職をつけておけば、いざの場合長者の娘さんよりも立派に暮らしていける。

【夫】
 「夫よければ妻もよし」
 (読解)

【男】
 「男心と秋の空」
 (読解) 秋の空がとても変わりやすいように、男の女にたいする気持ちが変わりやすいことをいう。これとはぎゃくに「女心と秋の空」ということわざもある。

 「男に青菜を見せるな」
 (読解)

 「男の中の男」
 (類似諺) 「男の年は気持ちの通り、女の年は見かけのとおり」(A man is as old as he feels, and a woman as old as she looks)男に青菜を見せるな

 「男の目には糸を引け女の目には鈴を張れ」
 (読解)

 「男は当たって砕けろ」
 (読解)

 「男は家屋を作り、女は家庭を作る」(Men make houses , women make home)
 (読解)

 「男は金玉、女は乳房」
 (読解)

 「男は敷居をまたげば七人の敵あり」
 (読解) 男が社会で活動するときには、必ず多くの敵や競争相手があるということのたとえ。

 「男は度胸、女は愛嬌」
 (読解) 男には度胸が、女性には愛嬌が大切だということ。

 「男は松女は藤」
 (読解) 男性は大地にしっかりと根をはる松のようで、女はその松の木にからむ藤のようであるということから、女は男を頼りにするものだというたとえ。

 「男やもめに蛆がわき、女やもめに花が咲く」
 (読解) 男の独り暮らしは、家の中や身だしなみが不潔になりがちだが、女の独り暮らしは、小奇麗にして男たちからもてはやされるということ。

【同じ】
 「同じ穴の狢(むじな)」
 (読解) 一見、関わりがないように見えて、本当は仲間であることを云う。むじなはタヌキ又はキツネのことを指している。、

 「同じ釜の飯(めし)を食う」
 (読解) 「同じかまの飯」を食い合うという表現で、一緒に生活する親しい仲間を言い換えている。

 「同じ話ばかりするな」
 (読解) 
 (類似諺) (すり切れた弦を弾くな、Not good is it to harp on the frayed string)

 「驚き桃の木山椒の木」
 (読解)

【鬼】
 「鬼が出るか蛇が出るか」
 (読解) 前途にはどんな運命が待ち構えているのか予測しがたいことのたとえ。

 「鬼が笑う」
 (読解) 
 (類似諺)

 「鬼に金棒」
 (読解) 元々強いのに、更に強いものが加わるの意。
 (類似諺) (二倍確かなものにする、That makes it double sure

 「鬼の居ぬ(来ぬ)間に洗濯」  
 (読解) 気を使ったり怖い人が居ない間に、ゆったりくつろぐこと。
 (類似諺) (猫が居ない時は、ネズミが遊ぶ、When the cats away, the mice will (do) play

 「鬼の霍乱(かくらん)」
 (読解) 体が丈夫で、普段は病気などしたことがない人が、珍しく病気になることの例え。

 「鬼(おに)の首(くび)を取ったよう」
 (読解) まるで鬼を討ち取ったとでもいうようにという意味で、偉業を成し遂げたと言わんばかりに得意になること。

 「鬼の目にも涙」
 (読解) 鬼のように情けがない酷い人でも、時には優しい気持ちを持つこともあるの意。
 (類似諺) (頑固な心からも涙が出る、Tears from the hardest heart

 「鬼の念仏」
 (読解) 鬼のように無慈悲で冷酷な人が、表面だけ神妙に振る舞うこと。また、柄(がら)にもなく殊勝に振る舞うこと。
 (類似諺) 

 「鬼も十八、番茶も出端」
 (読解) 鬼のように器量の悪い娘でも18歳位になると、娘らしさがでてくる。あまり上等でない番茶も、熱湯を注ぎ手早く煎じて熱いうちに飲めばおいしいものだという意味。ものごとにはタイミングがありタイミングをよくすればうまくいくという意味。

 「小野小町か楊貴妃か」
 (読解)

【己】
 「己のまぶたは見えぬ」
 (読解)

 「己の欲せざるところを人に施すことなかれ」
 (読解)

 「己を責めて人を責むるな」
 (読解)

 「己をもって人を量るな」
 (読解)

 「尾羽打ち枯らす」
 (読解) たかは非常に雄々しく気位の高い鳥である。しかし、そのたかでさえ、尾と羽が傷つき痛んでは、いかにもみすぼらしく見えるものだ。昔の威厳と勢力を失い、衰退した者のあわれさをたとえる。

 「尾ひれをつける」
 (読解) 魚の尾とひれは数が決まっている。これにさらに尾とひれをつけるということで、実際にはありえないことを、話ではいかにもあったことのように付け足して大げさに話すこと。評判やうわさなどは、人から人へ伝わる時、とかく何か付け足されて大げさになっていくもの。「話に尾ひれをつける」ともいう。

 「帯に短し襷(たすき)に長し」
 (読解) 文句通りで、ちょうどでなく中途半端なので、どちらの役にもたたないこと。
 (類似諺) (多すぎるのは無駄、Too much is stark naught

 「溺れる者は藁をも掴む」 (A drowning man will catch( clutch) at a straw)
 (読解) 言葉通り、人は危急の際には頼りないものでもすがって助かろうとするの意。
 (類似諺) (嵐の時にはどんな港でもいい、Any port in a storm

 「お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」
 (読解)

 「御忌参りの衣装較べ」
 (読解) 親や祖先の法事に集まった人が、衣装を競う合うこと。物事の本質を忘れること。

 「お前百までわしゃ九十九まで」
 (読解)

 「御神酒上がらぬ神は無い」
 (読解)

【思い、思う】
 「思いは口に出る」
 (類似諺) 「心で思うと、口が話す」(What the heart thinks, the mouth speaks)

 「思い込んだら命がけ」
 (読解)

 「思い立ったが吉日」
 (読解) しようと思い立った日が、それをするのに良い日である。思い立ったらすぐにやるのが良いと云う諭し。
 (類似諺) 「今日できることを明日に延ばすな」(Never put off till tomorrow what you can do today)、「今のような時はない今にまさる好機はない」(There's no time(No time) like the present)

 「思い半ばに過ぐ」
 (読解)

 「思うこと言わねば腹ふくる」
 (読解)

 「思うこと一つ叶えばまた一つ」
 (読解)

 「思えば思わるる」
 (読解)

【親】
 「親思う心にまさる親心」
 (読解) 子が親を思う心よりも、親が子を思う心の方が深いと云う意。

 「親苦労、子楽、孫兵衛(乞食)」
 (読解)

 「親が親なら子も子」
 (読解)

 「親が憎けりゃ子も憎い」
 (読解)

 「親子水入らず」
 (読解)

 「親子は一世、夫婦は二世、主従は三世、他人は五世」
 (読解)

 「親の意見と冷酒は後で効く」
 (読解)

 「親の意見と茄子(なすび)の花は千に一つの無駄(仇)もない」
 (読解) なすびの花は咲くと必ず実がなる。親の意見も子にとって何か得るところがある。

 「親の恩より義理の恩」
 (読解)

 「親の因果が子に報い」
 (読解) 親のした悪行の報いがその子に及んで、罪もないのに災いを受け苦しむこと。
 (類似諺)「親の罰は子に当たる」。

 「親の七光り」Ride on one’s father’s coattails)、「親の光は七光」
 (読解) 子供の出世に及ぼす親の力の大きいことを云う。

 「親の心子知らず」No child knows how dear he is to his parents
 (読解) 親は子どものことを心配しているのに、子どもはそれを知らず、親にさからったり、かってなことをしたりするものだの意。

 「親の欲目、ひいき目」
 (読解)

 「親は無くても子は育つ」
 (読解) 親が死んでも、残った子供は何とかして大きくなっていくものであるとの意。
 (類似諺) (Nature is a good mother)

 「親馬鹿ちゃんりん、そば屋の風鈴」
 (類似諺) 「母親には子は眉目秀麗」(Every mother's childr is handsome)、「自分の子供を醜く思う親はいない」(No fathers or mothers think thier own children ugry)

 「及ばぬ鯉の滝登り」
 (読解) 「鯉の滝登り」とは立身出世のたとえ。だが、このことわざは「鯉」と「恋」をかけたもので、「及ばぬ恋」、 つまり身分などがかけ離れていて実現不可能な恋のこと。また到底不可能な意味にも使う。

 「尾張名古屋は城で持つ」
 (読解) 

 「終わりよければすべて良し」(All's well that ends well.)
 (読解)

 「恩を仇で返す」
 (読解) 「あだ」は、害(がい)をくわえるという意味。さんざん恩を受けていながら、よいことでお返しをするのではなく、かえって害をくわえたり、めいわくをかけたりすること。

【女】
 「女心と秋の空」
 (読解) 女の心は、秋の空模様のように変わりやすいということ。
 (類似諺) 「女心と冬の風は良く変わる」(A woman's mind and winter-wind change often)

 「女、賢(こざか)しうして牛売りそこなう」
 (読解) 女性は賢くても、物事を大局的に見る目が欠けるので、つまらないところで失敗すると云う評論。

 「女が三人寄れば姦(かしま)しい」
 (読解) 女性はおしゃべりだから、三人も集まるとやかましいということ。

 「女の堅いは膝頭だけ」
 (読解)

 「女の猿知恵」
 (読解)

 「女の立ち話、騒動の元
 (読解)

 「女の長電話」
 (読解)

 「女は一途
 (読解)

 「女は弱しされど母は強し
 (読解)

 「女は三界に家なし
 (読解) 女は三従といって、幼少のころは親に、嫁いでからは夫に、老いては子に従わなければならないとされるから、女には広い世界のどこにも安住できる場所がないということ。

 「女は三日殴らないと狐になる」(韓国諺)
 (読解) 




(私論.私見)