ことわざ集ア行(イ)

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5)年.5.22日

 「あ行のことわざ」その他参照。


ア行イ

威あって猛からず
(読解)威厳はあるが威張っていない。

井に坐して天を見る
(読解)井戸の中から上を見上げると、極僅かの範囲しか見えないことから、思慮・見識の狭いこと。

「井の中の蛙(かえる、かわず)大海(たいかい)を知らず」
(読解)井戸の中のカエルは広大な海を知らないように、狭い世界に閉じこもっている者は、広い世界を知らない為に狭い世界の知識や経験にとらわれ、広い視野や考え方ができないことを指摘する言葉。ものごとを自分のせまい知識や経験だけで考え、もっとほかに大きな世界があることを知らずに得意になっているさまをいう。見聞の狭いこと。
(類似諺)「地獄にいるものは天国を知らない」(He who(that) is in hell knows not what heaven is)、(谷にいるものは丘の向こうを知らない、He that stays in the valley shall never get over the hill)
 【荘子・秋水の故事】
 ある古井戸に一匹の蛙が住んでいた。蛙が井戸のそばで遊んでいると、一匹の海亀に出会った。蛙は得意げに海がめに言った。「僕が住んでいるこの井戸は楽しいとこだよ。井戸の縁からジャンプして遊ぶんだ。疲れたら井戸の中の壁の窪みで休めばいい。鼻だけ出して水にぷかーと浮かんでいるのも悪くないね。柔らかい泥の中を散歩するのなんて最高だね。他の蛙やオタマジャクシは僕にはかなわない。なんてたってここは僕の井戸なんだから自由自在なんだ。君もいつでも遊びに来てよ」。ところが、海亀が井戸に左足を突っ込んだだけで右足がつかえて入らない。彼はためらって後ずさりすると海について蛙に語った。「海はどこまでも広くて、どこまでも深い。昔、禹王の頃、10年間に9年もの間、大雨が降りつづいたけど、海の水はほとんど増えなかった。それから後の湯王の頃、8年間のうち7年間もひでりが続いたけど、海の水はちっとも減らなかった。海に住むのはほんとに楽しいよ」。蛙はびっくりして、口もきけなかった。

【衣】
「衣食足りて礼節を知る」
(読解)人は、生活が楽になってはじめて、礼儀に心を向ける余裕ができてくる。
(類似諺)「富は徳の継母である」(Wealth is stepmother to virtur)、「十分養われて、十分なしつけ」(Well fed, well bred)、食欲は耳を持たない(The belly has no ears)

「衣は新に如くは莫く人は故に如く莫し」
(読解) 

「衣鉢(いはつ)を伝(つた)う」
(読解)師から弟子へその奥義を伝える。

【医】
 「医食同源」
 (読解) 中国のことわざで食事は医療と同じくらい生命にとって大切であるという意味。正しい食生活は病気を予防するが、まちがえば命をも落とす。3度の食事をもっと大切にということ。

【医者】
「医者、坊主物識りで物知らず」
(読解) 

「医者の只今」
(読解) 

医者の不養生(Doctors often neglect their own health)
(読解)他人には立派な事をいっても自分はやっていなかったりする事。健康管理を教える医者が我が身には不養生なのをあてこすり、立派なことを云っても行動が伴わないことを揶揄している。
(類似諺)「紺屋の白袴」、「坊主の不信心」。

【言(い)、云(い)】
「云いたいことは明日云え」
(読解)言いたいことがあったら、すぐ口に出さず、一晩じっくり考えてから言ったほうが、失言をせずにすむということ。

「言いたい事を言う者は、聞きたくないことも聞かねばならない」
(読解)(イギリスの諺)

「言うだけ野暮」
(読解) 

「言うは易し、行うは難し」(Easy to say, hard to do)、((It's) Easier said than done)
(読解)口に出して言うのは簡単だが、それを実行することは難しい。
(類似諺)「言うことと行うこととは別」(Saying and doing are two things)

「言わずと知れる」
(読解) 

「云わぬが花の吉野山」、「云わぬが花知らぬが仏」
(読解) 口に出してはっきりいったほうがよい場合と、いわないほうがよい場合とがある。「美しい」、「りっぱ」、「おくゆかしい」ものを下手に形容せぬ方が良いという諭し。
(類似諺)「沈黙は言葉より雄弁である」(Silence is more eloquent than words)、「語るのは銀、黙するのは金」(Speech is silver, silence is gold)

言わぬは言うにまさる
(読解)沈黙を守るほうが、深い思いや意志を相手に伝えるのに効果的な場合が多い。言外の意味を強調することば。

「烏賊の甲より年の功」
(読解) 

【家】
「家で糖尿、外でピンピン」
(読解) 

【怒り】
「怒りは敵と思え」
(読解)怒りはその身を滅ぼす敵と思って慎まなければならない。

【生】
「生き馬の目を抜く」
(読解)生きている馬の目をもくりぬくような悪どさと素早さで利益をえることにいう。せちがらいことのたとえ。

「生きている限り、苦しいことがある」
(読解)
(類似諺)「誰も死んでしまうまでは、幸せとは言えない」(Call no man happy till he is dead)。

「生きての恨み、死しての嘆き」
(読解)

「行きがけの駄賃」
(読解)

【息】
「息の臭さ主知らず」
(読解)

「息を吹き返す」
(読解)

「いくつになっても学ぶことはある」(One is never too old to learn.)
(読解)

「いざ鎌倉」
(読解)一大事が起こった場合。行動を起こすべき時。

【石】
「石が流れて木の葉が沈む」
(読解)物事が逆さまになるたとえ。
(類似諺)「お日さんが西から出る」。

石地蔵に蜂
(読解)痛くも痒くもないことのたとえ。

「石にお灸」
(読解)石に灸をすえるように、効き目のないことのたとえ。
(類似諺)「カエルのツラにションペン」。

「石に口を漱(すす)ぎ、流れに枕す」
(読解)負け惜しみが強いこと。また、屁理屈を並べ、言い逃れることのたとえ。中国の晋(しん)の孫楚が、「石に枕し流れに漱ぐ」と云おうとして、「石に漱ぎ流れに枕す」と言い間違えたのを咎められた時、石に漱ぐのは歯を磨く為で、流れに枕するのは耳を洗う為であると言い逃れした故事による。夏目漱石のペンネームはこれにあやかっている。

石の上にも三年
(読解)冷たい石の上にも三年座り続ければ、自然に暖かくなり座りごこちが良くなる。人には、辛いことや苦しいことがたくさんあるが、それに負けず、辛抱してやっていけば、いつかは報われる。 何事もしんぼう強く努力すれば、かならずよい結果がえられるものだ、という意。
(類似諺)「忍耐が勝つ」(Preseverence prevails)、(Perseverance will win in the end.)、「忍耐と勤勉があれば事がなしえる」(Patience and application will carry us through Pity is akin to love)

「石橋をたたいて渡る
(読解)石でできた橋は、木の橋よりずっとじょうぶで安全なはず。それでも、くずれないかとたたいて、たしかめてからわたる。なにごとにも用心深いことのたとえ。
(類似諺)「跳ぶ前に気を付けよ」(Look before you leap)

「石部金吉鉄兜」
(読解)ただでさえ堅い人が、さらに鉄の兜をかぶっているという意味。まったく融通の利かない人のたとえ。

意志のある所には道があるWhere there is a will, there is a way)、()
(読解) 

【出雲】
出雲の神の縁結び
(読解)

「出雲の神より恵比寿の紙」
(読解)

「いずれが菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」
(読解)どちらがアヤメでカキツバタか区別がつかないことに似せて、勝れた者同志故にどちらを選ぶのかに苦労する例え。

「いずれそのうちという日はない」
(One of these days is none of these days)
(読解)

磯際で船を破る
(読解)波打ち際まで来たのに、上陸できずに船を壊してしまったということ。物事を達成直前に失敗するたとえ。

急がば廻れ 
 (読解) いそぐときには近道をしたくなるものだが、かえって道にまよったり工事中でとおれなかったりすることがよくある。それよりも、よく知った安全な道をいったほうが早くつく。いそいであせると却って遅くなるという諭し。
 (類似諺) 「近道には誤り多し」A short cut is often a wrong cut)、「ゆっくり急げ」(Hasten slowly、Make haste slowly)、「もっと急ぐなら、スピードは遅く」(More haste, less(worse) speed)、(あわてれば無駄になる、Haste makes waste.)

「居候の三杯目」
(読解)「居候、三杯目はそっと出し」が、よく使われている。遠慮がちに三杯目のお茶碗を差し出す姿を風刺しており、居候の肩身の狭さとずうずうしさを皮肉っている。

「伊勢へ七度熊野へ三度」
(読解)

「偉大なる者には安まる時はない」
(読解)
(類似諺)「冠をいただく頭は、安んぜず」(Uneasy lies the head that wears a crown)

【痛】
痛い目にあった者は慎重になる
(読解)

「痛くも痒(かゆ)くもない」
(読解)かけば痛いし、かかないと痒いということから、二つの方法のどっちにしても差しさわりがあり、どちらを選択するか迷うこと。

「痛くもない腹を探られる」
(読解)腹痛でもないのに、痛むところはどこかと探られる。自分は何のやましいこともしていないのに、疑いをかけられること。

板子一枚下は地獄
(読解)船乗りの仕事は危険と隣り合わせだということのたとえ。

【鼬(イタチ)】
鼬(いたち)ごっこ
(読解)互いに同じことを繰り返すだけで、いつまでも決着がつかないこと。「鼬ごっこ」は、本来は子供の遊びの一つ。二人が「いたちごっこ、ねずみごっこ」と唱えながら、互いに相手の手をつねって自分の手をその上にのせ、それを交互に繰り返す遊び。

鼬(いたち)の最後っ屁
(読解)イタチは敵に追い詰められると、悪臭を放って敵をひるませて逃げることから、せっぱつまって非常手段に訴えて打開しようとすること。

【一】
「一瓜実(うりざね)に二丸顔、三に平顔、四長顔、五まで下がって馬面顔」
(読解)女の顔かたちに優劣の順番をつけた諺。

「1オンスの思慮は1ポンドもの機知に値する」
(類似諺) (An ounce of discretion is worth a pound of wit)

一か八か」、「一か八かの出たとこ勝負
(読解)結果はどうなろうと、運を天に任せて、思い切ってやってみること。

「一を聞いて十を知る」
(読解)少しの事を聞いただけで、その全部を理解するほどの賢さを指す。物事の一端を聞いただけで、全体を理解できる。賢明で察しのいいことのたとえ。
(類似諺)「一部を聞いて全体を知る」(To know all by hearing a part)

「一巻の終わり」
(読解)

「一気に出来ることは、一気にやれ」
(類似諺)「サクランボを2口に食べるな」(Never make two bites of cherry)

「一芸に名あれば世に遊ぶ事なし」
(読解)

一芸は道に通ずる
(読解)どのような芸でも、その芸を極めた者は、その他の事柄においても物事の道理がわかるようになる。

「一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ」
(読解)一匹の犬が、何かの影を見て吠え出すと、あたりの多くの犬が、その声につられて吠え出す。一人の人がいい加減なことを言い出すと、世間の人がそれを事実として広めてしまうこと。

「一期一会(いちごいちえ)」
(読解)一期とは仏教語で一生のこと。一会とは仏事の集まりを言う。生涯に一度の集まりを大切にすること。茶道での用語。

「一事が万事 」(One instance shows all the rest)
(読解)一事を見れば、他のすべてのことが推察できる。わずか一つの物事から、他のすべてのことを推察できるということ。
(類似諺)「ピンを盗むものは何でも盗む」(One who steals a pin will steal everything)

一字千金
(読解)

「一心同体」
(読解)心が一つになるほど強く結びついている様子。

「一石二鳥」(kill two birds with one stone)
(読解)

「一炊の夢」(一炊の夢
(読解)人生の栄枯盛衰の儚(はかな)さの例え。唐のろ生という青年が、道士に枕を借りて借り寝をし、栄華を極めた生涯の夢を見たが、目が覚めると、宿の者が炊(た)いていた飯がまだ炊きあがっていないほどに短い時間だったという故事から由来している。

「一寸先は闇(やみ)」
(読解)「一寸」は約三センチで、わずかな距離(きょり)という意味。「一寸先」はすぐ目の前のことで、そこが闇(まっくら)だということで、人間はいつどうなるかわからないということを例えている。ほんの少し先のことも何が起こるか予知できない。未来のことは予測できないというたとえ。

「一寸の光陰軽んずべからず」
(読解)月日がたつのは早いのだから、わずかな時間でも無駄に過ごしてはいけないということ。

「一寸の虫にも五分の魂」
(読解)どんなに小さく弱いものにも、それ相応の魂があるから、侮ってはいけないとの諭し。わずか一寸の小さな虫でも、五分ほどの魂を持っているということから、弱い者や貧しい者でも、それ相応の意地や考えを持っているのだから、決して馬鹿にしてはいけないということ。略して、「五分の魂」ともいう。
(類似諺)「虫けらでも向き直る、ウジ虫さえも反抗する」(Even a worm will turn)

「一寸法師の背比べ」
(読解)

「一矢報いる」
(読解)

 「一尺の薪をくべるより一寸のふたをしろ」
 (読解) 煮炊きをする時、火加減も大切であるが、落としぶたをすることはもっと大切であるということ。落としぶたをすることによって、材料の形も崩れず、まんべんなく柔らかく味を染み込ませることができる。また、燃料の節約にもなるので一石二鳥。ちょっとしたこつで、煮物の味もぐんとよくなるという意味。

 「一生の得は良い女房を持った人」
 (読解)

「一将功なりて万骨枯る」
(読解)一人の将軍の輝かしい功名の陰には、多くの兵士の痛ましい犠牲があるということ。指導者・代表者ばかりが功名を得ることを嘆く言葉。

「一汁一菜」
(読解)

一寸先は闇
(読解) 真っ暗闇では、つい目の前の物でも見えない。人生もこうした状況と同じで、間近な未来でもまったく予測できないことのたとえ。

一寸の虫にも五分の魂
(読解) 生き物である限り、どんなに弱小であっても、それ相当の意地や根性があるから決して軽蔑してはならないという戒め。

一銭を笑う者は一銭に泣く
(読解)一銭をおろそかにする者は、その一銭がなくて困るはめになる。わずかな額でも、お金は大切にしなければならないという戒め。

「一旦緩急あれば」
(読解)

一度有ることは二度有る。二度有ることは三度有る」
(読解)

「一度に二カ所には居られない」(One cannnot be in two places at once)
(読解)

「一度ひどい目にあうと、慎重になる」
(類似諺)「やけどした子どもは火を恐れる」(A burnt child dreads the fire)

「一度不法に甘んずれば、また不法を招くことになる」(Submitting to one wrong brings on another)
(読解)

「一頭が溝を飛び越せば、すべての羊があとから続く」
(If one sheep leaps over the ditch, all the rest will follow)

「一頭地を抜く」
(読解)他の人より頭一つ抜きんでている。傑出していること。

「一難去ってまた一難」
(読解)災難が次々と襲ってくること。
(類似諺)「プライパンから出て、火の中に入る」(Out of the flying pan into the fire)

「一に養生、二に薬」
(読解)具合が悪いからといってやたらに薬に頼ってはいけない。ちょっとぐらいの不調ならば栄養をとって寝て治すのが一番ということ。「薬より養生」も同じ意味。

「一日の苦労は一日にして足れり」
(読解)

「一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり 」
(読解)一日の計画は朝のうちに立て、一年の計画は元旦に立てるべきだ。物事は何事も最初が肝心だということ。
(類似諺)「一日の計画は朝早く立てなければならない」(The day's plan should be made out early in the morning)、(一年の計は元旦にあり、The whole year's plans are made on New Year's Day)

「一日の長」
(読解)他人よりも、少しだけ能力が勝っていることの例え。

「一念天に通ず」
(読解)

一年の計は元旦にあり
(読解)一年の計画は元旦に立てるべきである。物事は初めが肝心で、まず計画を立て、それに沿って事を進める方がうまくいくという意味。

「一の馬鹿、子を誉める。二の馬鹿、嬶(かか)誉める」
(読解)

「一富士二鷹三茄子(なすび)」
(読解)初夢に見ると縁起のよいとされているものを順に挙げた句。

「一杯くわせる」
(読解)

「一番自慢する者が一番出来ない」(They brag most who can do least)
(読解)

「一引き、二才、三学問」
(読解)

一念天に通ず
(読解)やり遂げようとする堅い決意があれば、その意志は天に通じ、必ず実現できる、ということ。

「一敗地に塗(まみ)れる」
(読解)戦いに負けて臓器や脳が飛び出し、泥だらけになるなるという意味。完全に負けて見る影もないという形容。再起できないほど大敗してしまうこと。「史記・高祖本紀」

一斑を見て全豹を卜す
(読解)物事の一部を見てその全体を推し量ることのたとえ。

「一姫二太郎」
(読解)子供を持つなら、最初に女、二番目に男となるのが育てやすくて理想であるとの教え。

一目置く
(読解)囲碁で、実力の劣る者が何目(なんもく)かの置き石をすることから出た諺で、相手が自分より勝っているとして敬意を払うことの意。

「一文惜しみの百損」「一文惜しみの百知らず」
(読解)  
(類似諺) 「安物買いの銭失い」、「ペニーには賢くポンドにはバカ」(Peny wise and pound foolish)

「一文銭は鳴らぬ」
(読解)

「一葉落ちて天下の秋を知る」
(読解)落葉が早い青桐の葉が一枚落ちるのを見て、秋の訪れを知る。わずかな前触れから、物事の衰えやその後の大勢を予知するたとえ。

「一利あれば一害あり」、「一利を興すは一害を除くに如かず」
(読解)

「一蓮托生(いちれんたくしょう)」
(読解)死後まで運命や行動をともにすること。極楽浄土で同じ蓮花の上に生まれる意味から。
「一日一個のリンゴを食えば、医者は要らない」
(An apple a day keeps the doctor away)
(読解)英語の諺。

市(いち)に虎あり」(市に虎あり
(読解) 町に虎がいるという虚報を、一人から聞いても信じないし、二人から聞いても疑わしいと思う。が、三人から聞くと信じてしまう。根も葉もないうわさやあり得ぬことでも、大勢が口にすれば信用されるようになるということの例え。
 【戦国策・魏策の故事】
 戦国時代の魏の龐葱(ほうそう)が太子と共に邯鄲(かんたん)へ人質となって行くことになり、魏王に目通りをして言った。「今一人の者が市場に虎がおりますといったら、王はお信じになりますか」。魏王は言った。「信じぬ」。「では、二人の者が市場に虎がいますと言ったら、王はお信じになりますか」。「半信半疑であろう」。「それでは、三人の者が市場に虎がいますと言ったら、王はお信じになりますか」。「信じるであろう」。「そもそも、市場に虎などいないのはわかりきったことです。しかし、三人の者が言えば虎がいることになってしまいます。私はこれから邯鄲へ参りますが、大梁(たいりょう)から邯鄲までの距離は、王宮から市場までの距離よりはるかに遠く、また、私のことを悪く言うものも三人にとどまりますまい。王におかれましては、なにとぞこの点をよくお考え下さいませ」。「わしは自分で判断するとしよう」。そこで、龐葱は出かけて行ったが、さっそく龐葱の讒言をする者が現れた。後に太子が人質を解かれたが、龐葱は、結局、王に目通りすることもかなわなかった。

【いつ】
「いつまでもあると思うな親とカネ」
(読解)親はいつまでも生きているわけではない。金も使うとなくなってしまう。自立と倹約を心がけるべきだと言う戒め。

「いつも来る客は歓迎されない」(A constant guest is never welcome)
(読解)

「いつも月夜に米の飯」
(読解)

「いても立ってもいられない」
(読解)

【糸】
糸はそれが一番弱いところで切れる
(The thread breaks where it is weakest)
(読解)

【犬】
「犬が西向きゃ尾は東」
(読解)当たり前のこと。当然であること。

「犬に論語」
(読解)犬に論語を説明しても理解できないように、いくら道理を説いて聞かせても無駄なことのたとえ。

「犬の川端歩き」
(読解)金を持たずに店先をぶらつくこと。また、どんなに歩きまわっても何も得られないことのたとえ。

「犬の遠ぼえ」
(読解)弱い犬は強い犬に対してはそばへ行かず遠くから吼える。そのように臆病者や無力な者が陰で人の悪口をいったり、からいばりをしたりすること。

「犬は人に付き猫は家に付く」
(読解)引越しの時、犬は主人について行くが、猫は主人についていかず、その家に残る。犬と猫の性質を言い表したことば。

「犬は三日飼えば三年恩を忘れず」
(読解)犬は三日飼えば三年恩を忘れないとして、まして人間は生涯恩を忘れてはならないとする諭し。

「犬も歩けば棒にあたる」
(読解)外に出歩くと、思いがけぬことに出会うことの諭し。でしゃばると思わぬ災難にあうという戒め。
(類似諺)「飛ぶ鳥は常に何かをつかむ」(A flying crow always catches something)

【命】
「命あっての物種」
(読解)何事も命があってこそできることで、死んでしまっては何にもならないということ。
(類似諺)「命ある間は希望がある」(While there is life, there is hope)

「命に過ぎたる宝なし」
(読解)

「命の洗濯」
(読解)普段の苦労から解放されて、のんびり楽しむこと。

「命長ければ恥多し」
(読解)長生きすれば恥も多いという例え。

「命は食にあり」
(読解)

「命より名を惜しむ」
(読解)

【祈る】
 「祈らずとても神や守らん」、「祈るより稼げ」
 (読解)

衣鉢を継ぐ
(読解)学問や芸術などで、奥義を師から弟子に伝授すること。

衣鉢を伝う
(読解)

「威張るやつは、きまって臆病者だ」(A bully is always a coward)
(読解)

【嫌】
「嫌がることはさせられない」
(読解)
(類似諺)「馬を水辺に連れて行くことは出来るが、馬に水を飲ませることは出来ない」(You can take (lead) a horse to water, but you can't make him drink)

「嫌じゃ嫌じゃは女の癖」
(読解)

「嫌な男の親切よりも好いた男の無理がよい」
(読解)

「嫌なことも、いつかは終わる」
(読解)
(類似諺)「どんなに長い日にも終わりはある」(The longest day must have an end)

「嫌よ嫌よも好きのうち」
(読解)

「煎り豆と間男は食いかけたらやめられぬ」
 (読解)

炒り豆に花
(読解)炒った豆から花が咲くように、奇跡が起きる事のたとえ。

【入】
「入り鉄砲に出女(でおんな)」
(読解)徳川幕府時代、諸大名の謀反を防ぐために、関所を置いて、江戸に鉄砲が入ることと大名の人質である女性が江戸から出ることを禁じたことを指す。

「入り船あれば出船あり」
(読解)

「入るを量りて出るを為す」
(読解)収入を計算して支出とのつり合いを調整する。経済状態を整えること。

【色】
「色男金と力は無かりけり」
(読解)

「色気より食い気」
(読解)

「色と欲とは死ぬまで連れそう」
(読解)

「色気と欲は灰になるまで」
(読解)

「色の白いは七難隠す」
(読解)色白の女性は、多少欠点があっても、美しく見えるということ。

「色は思案の外」
(読解)

「色めがねで見る」
(読解)人やものごとをありのままに見せようとせず、かたよった見方をすること。色めがねをかけて見ると、あたりがそのとおりに見えず、色めがねの色にそまって見えることから例えられている。

「色をつける」
(読解)もともとあったものに色をつけて、もっとよくするという意味で、「おまけする」、「ねだんを安くする」などということを、やわらげていうときに使う。

【鰯(いわし)】
「イワシ七度洗えばタイの味」
(読解)イワシも不要な油脂を落とせばタイに勝るとも劣らない味があるという意味。イワシの油脂は変質しやすく特に干し物にすると油焼けを起こす。

「鰯(いわし)の頭も信心から」
(読解)つまらないものでも信心の対象となればひどくありがたく感じるということ。エセ宗教を信じる人に対して皮肉たっぷりな警告、ではなく「白紙も信心次第」と言うこと。また、「鰯の頭」はつまらないものの筆頭として、よく引き合いに出されるので、信仰心が不思議な力を持つことにいう。
(類似諺)「信仰は山をも動かす」(Faith moves a mountain)

「曰く云い難し」
(読解)

「言わぬが花」
(読解)口に出して言わない方が趣がある。
(類似諺)「沈黙は言葉より雄弁である」(Silence is more eloquent than word)、「語るのは銀、黙するのは金」(Speech is silver, silence is gold)

「慇懃過ぎる者には巧知あり」
(類似諺)「丁重すぎる行為には狡猾さも多い」(Full of courtesy, full of craft)

【因果】
「因果応報」
(読解)
(類似諺)「種をまいたように収穫はあるもんだ」(As you sow, so you shall reap)、「噛み殺した犬は噛み殺される」(The dog that kills wolves is killed by wolves.)

「因果の小車」
(読解)人の世のまわり合わせを、小さい車の輪にたとえて、悪い行いをすれば、やがて、悪い報いを受けるというように、回り回って我が身に帰ってくるという意味。悪を戒めることわざ。

殷鑑遠からず
(読解)《「詩経大雅・蕩から》殷が鑑 (かがみ) とすべき手本は、遠い時代に求めなくても、同じく悪政で滅んだ前代夏 (か) にある。戒めとすべき例はごく身近なところにあるものだというたとえ。 

「引導を渡す」
(読解)葬式のときに死者が成仏するように導師が教え諭す言葉で、もうどうにもならない手遅れであるという意味。本来は迷っている人を仏道に引き入れ、導くことをいった。

陰徳あれば陽報あり
(読解)人知れず善行を行えば、必ずよい報いがあるということ。




(私論.私見)