金沢弁の一番の特徴は、さまざまな状況に応じて使い分けられる「語尾」にあります。
さまざまな金沢弁の「語尾」を紹介しましょう。
まず、金沢弁といえば、「~しまっし」
~しまっし(~しなさいよ)
「金沢の方言は?」といえば、かなりの人がこの「~しまっし」(~しなさい)という言い方を真っ先に思いつく事でしょう。
この「~しまっし」はさらに、「~しまっしね」「~しまっしま」となると、さらに『~しなさいよ』『ぜひ~しなさいよ』と意味合いが強くなっていきます。
市内の多くの看板や交通標識にもこの「~しまっし」という言い方は頻繁に使われる程、金沢では日常的に使う方言といえましょう。
濁音が多い金沢弁
金沢弁は、語尾に濁音が混じる場合が多くあります。
~じー(~だよね・~ですよね)
~げんて(~なのだ)
~げんろ?(~なのですよね?)
~がやて(~だそうな)
~(する)がやぞ(~なのだよ・(必ず)~しなさいよ)
~でないがけ?(~ではないのですか?)
この濁音が混じる言い方を『汚い』とする向きもありますが、ここにも金沢の素朴さが表われています。
「が」「け」「て」
金沢弁には、「が」「け」「て」を含んだ語尾変化が多くあります。
~がや(~なのです)
~が?(~ですか?)
~がけ?(~ですか?)
~なんけ?(~なのですか?)
~け?(~なのですか?)
~がやて(~だそうですよ)
~てんて(~だそうですよ)
~ねんて(~ですよ)
男女での語尾の変化
ここでは、「男言葉/女言葉」があって話手が男性か女性かで変化する語尾を取り上げました。
男性:~ぞいや
女性:~ぞいね
男性:~がいや
女性:~がいね
男性:~わいや
女性:~わいね
男性:~かいや
女性:~かいね
男性の場合、これらの語尾では「や」で終わる事が多く、また女性の場合や男性でも目上の人との会話では、語尾が「ね」で終わります。
その他
~やさけぇ、~(~なのだから、~なのです)
~やちゃ(~なんだよ)
~やうぇ(~なんだよ)
~しとこ/~しとろ(~しなさい。~していなさい)
金沢の方言(金沢弁)