都道府県別/語尾方言


更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.3.22日


都道府県別/自慢のご当地言葉
 全国47都道府県にはそれぞれ「ご当地言葉」がある。その土地で培われ、受け継がれてきた、共通語にない微妙なニュアンスや感情を表せる便利なフレーズがいろいろある。これを確認しておく。

北海道

明治時代以降に、日本各地から多くの人が開拓民として移住したため、いろいろな方言が
交じり合って、北海道独特の方言が生まれました。真冬の寒さの感覚をあらわす「し
ばれる」をはじめ、雪に関するさまざまなことばなど、北国の気候風土になくてはな
らない多くの語彙が使われています。

東北

俗に「ズーズー弁」と呼ばれるように、ゆったりとした情緒的な言葉に特徴があります
。「し」と「す」、「ち」と「つ」、「い」と「え」の区別がなく、「煤(すす)」、
「獅子(しし)」、「寿司(すし)」はすべて同じに聞こえます。また、カ行・タ行を
、ガ行・ダ行で発音することが多いものです。

関東

「そうだッペ」(そうだろう)や、「なじょすべー」(どうしよう)、「いやだネェ」、
「行こうジャン」など、語尾に特長のある話し方をします。東京の言葉は共通語の
基盤になっています.

近畿

鎌倉時代を除けば、江戸時代以前の国の中心はほとんど近畿地方であったため、全国の方
言に関西の言葉が残っている例がよくみられます。また、「はし」(橋、端、箸)
、「あめ」(雨、飴)など、アクセントが東京と違うものもいろいろあります。大阪弁
の「~ねん」「~がな」、京都弁の「~どす」「~へん」などが語尾の特徴です。

中部

「~さかい」「行かん」のような関西表現に見られるように、東と西の中間特有の言葉です。
「~ずら」(山梨、長野、静岡)、「~だがや」「~めぁー」「~なも」(愛知)
など、各地でさまざまな語尾に特徴があります。
、「おっかない」(恐ろしい)、「かたす」(かたづける)など、東京独自の方言もいろいろあります。

中国

「~じゃけぇ」(広島)、「~じゃ」(岡山)、「~っちゃぁ」(山口)、というような
語尾表現がよく使われます。また、日本海側の出雲地方の方言は独特で、東北の
いわゆる「ズーズー弁」に近いという不思議な特徴があります。

四国

近畿方言の影響を強く受けています。「~なもし」(愛媛)、「~ちゃ」(高知)、
「~じょ」(徳島)などの語尾に特徴があります。なお、高知県の言葉には、「ず」と
「づ」、「ジ」と「ぢ」に発音の違いが見られ、例えば、「鈴」は「スズ」と言います
が、「水」はどちらかというと「ミドゥ」、「鼓」は「とぅどぅみ」というふうに
発音します。

九州

「ばってん」、「よか~」、「~ばい」、「~たい」、など形容詞や語尾に独特の言い方
が見られ、鹿児島弁をはじめ男性的な印象を受ける言葉遣いが特徴です。

北海道 「なまら」
東北 青森県 「あずましい」
岩手県 「めんこい」
宮城県 「いずい」
秋田県 「んだ」
山形県 「おしょうしな」
福島県 「さすけねぇ」
関東 茨城県 「だっぺ」
栃木県 「だいじ」
埼玉県 「そうなん」
甲信越 山梨県 「ずら」
新潟県 「だっけ」
北陸 富山県 「きときと」
石川県 「あんやと」
福井県 「ほやほや」
東海 静岡県 「だら」
三重県 「やに」
近畿
京都府 「おいでやす」
奈良県 「おとろしい」
和歌山県 「つれもていこら」
中国 岡山県 「ぼっけぇ」  響き的に「ボケ」と似ていますが、岡山県民などから「ぼっけー」といわれても決して怒らないようにしましょう。と、いうのも岡山県などの中国地方で使われる「ぼっけー」には「すごい」「とても」という意味があるからです。「春の桜はぼっけーきれいじゃ」「昨日の映画はぼっけー面白かった」といった使い方をします。

ぼっけーきょうてー

岡山の方言で面白い言い回しの例の三つ目は、「ぼっけーきょうてー」です。「ぼっけー」には「とても、非常に」という意味があります。「きょうてー」には「怖い」という意味があります。

合わせて「ぼっけーきょうてー」で「とても怖い」という意味になります。あまり怖いという感じが伝わってこない、むしろ親しみが感じられる表現です。

「ちばけるばあしょうたらおえりゃあせんで」 という暗号のような言葉は、「ふざけたことばっかりしたらだめですよ」といった意味合いです。

「なんしょん」

「なんしょん」は、標準語では「何をしているの」という言い方になります。

お年寄りの方々では、「なんしょんならー」という人もいます。イントネーションとしては、最初の「な」に一番アクセントをつけると地元の方々が発する「なんしょん」になります。

はよーせられー

岡山の方言で面白い言い回しの例の四つ目は、「はよーせられー」です。これは、「早くしなさい」という意味になります。岡山では「しなさい」の代わりに「しねー」という表現をします。

しかし、「はよーしねー」というと早く死ぬように指示しているように聞こえ、他県の方々から誤解されたという話があります。それで、「しねー」の代わりに「せられー」を使う方が一般的になりました。

「めぐ」

面白い岡山の方言の五つ目は、「めぐ」です。「めぐ」を標準語で表すと「壊す」という意味になります。「めげる」といって「壊れる」という言い方もよく聞かれます。

「そんな乱暴に使っとったら、めげてしまうわ」といった使い方がされます。慣れるまで意味が分かりにくいですが、理解するととても親しみ深く感じられます。


金沢弁の一番の特徴は、さまざまな状況に応じて使い分けられる「語尾」にあります。
さまざまな金沢弁の「語尾」を紹介しましょう。

まず、金沢弁といえば、「~しまっし」

~しまっし(~しなさいよ)
「金沢の方言は?」といえば、かなりの人がこの「~しまっし」(~しなさい)という言い方を真っ先に思いつく事でしょう。

項目 音声 例文
来(き)まっし 音声を聴く (AU形式:18kbyte) 「金沢ぁ、いっぺん来まっし
座りまっし 音声を聴く (AU形式:17kbyte) 「そこへ座るまっしね
食べまっし 音声を聴く (AU形式:15kbyte) 「さあ、これ食べまっし

この「~しまっし」はさらに、「~しまっしね」「~しまっしま」となると、さらに『~しなさいよ』『ぜひ~しなさいよ』と意味合いが強くなっていきます。
市内の多くの看板や交通標識にもこの「~しまっし」という言い方は頻繁に使われる程、金沢では日常的に使う方言といえましょう。

濁音が多い金沢弁

金沢弁は、語尾に濁音が混じる場合が多くあります。

~じー(~だよね・~ですよね)

~げんて(~なのだ)

~げんろ?(~なのですよね?)

~がやて(~だそうな)

~(する)がやぞ(~なのだよ・(必ず)~しなさいよ)

~でないがけ?(~ではないのですか?)

項目 音声 例文
~じぃ、~げんて 音声を聴く (AU形式:76kbyte) 「それいいじー
「いいがやろー?」
「うらやましぃじー
「うん、これすっごい、いいげんて

この濁音が混じる言い方を『汚い』とする向きもありますが、ここにも金沢の素朴さが表われています。

「が」「け」「て」

金沢弁には、「が」「け」「て」を含んだ語尾変化が多くあります。

~がや(~なのです)

項目 音声 例文
~がや(語尾上がり) 音声を聴く (AU形式:10kbyte) 「ほんなんがや(語尾あがり)。」(そうなんだよ)
~がや(語尾下がり) 音声を聴く (AU形式:11kbyte) 「ほんなんがや(語尾さがり)。」(そうなのですか)


~が?(~ですか?)
~がけ?(~ですか?)

項目 音声 例文
~が? 音声を聴く (AU形式:15kbyte) 「今日、マチに行くが(け)?」(今日繁華街に行きますか?)


~なんけ?(~なのですか?)
~け?(~なのですか?)

項目 音声 例文
~け? 音声を聴く (AU形式:11kbyte) 「ちょっこし多い?」(少し多いですか?)


~がやて(~だそうですよ)

項目 音声 例文
~がやて 音声を聴く (AU形式:22kbyte) 「どーしても、出れんがやて。」
(どうしても出席(あるいは、外出)できないのだそうです。)


~てんて(~だそうですよ)

項目 音声 例文
~てんて 音声を聴く (AU形式:11kbyte) 「もう先に行ってんて。」(もう先に行ったそうです。)


~ねんて(~ですよ)

項目 音声 例文
~ねんて 音声を聴く (AU形式:13kbyte) そうねんて(ほうねんて・おいねんて)。」(そうなのですよ。)

男女での語尾の変化

ここでは、「男言葉/女言葉」があって話手が男性か女性かで変化する語尾を取り上げました。

男性:~ぞいや

女性:~ぞいね

項目 音声 例文
~ぞいや 音声を聴く (AU形式:25kbyte) 「今日は特に寒いぞいや
(今日は特に寒いですね。)
~ぞいね 音声を聴く (AU形式:18kbyte) 「今日は特に寒いぞいね
(今日は特に寒いですね。)

男性:~がいや

女性:~がいね

男性:~わいや

女性:~わいね

男性:~かいや

女性:~かいね

男性の場合、これらの語尾では「や」で終わる事が多く、また女性の場合や男性でも目上の人との会話では、語尾が「ね」で終わります。

その他

~やさけぇ、~(~なのだから、~なのです)

~やちゃ(~なんだよ)

~やうぇ(~なんだよ)

~しとこ/~しとろ(~しなさい。~していなさい)


金沢の方言(金沢弁)





(私論.私見)