贖罪転嫁論法 |
(最新見直し2006.8.23日)
Re:Re3:れんだいこのカンテラ時評215 | れんだいこ | 2006/09/19 |
【「贖罪転嫁論法」考】 世に「贖罪転嫁論法」というのがある。れんだいこの実践論理学ならでは注目する話法であるかも知れない。「贖罪転嫁論法」とは、過去のある時期に於ける相手の非を咎めることにより、咎める方に歴史的正当権を生み出し、以降咎める方が何をなしても大抵免責されるというご都合主義的な免罪符論法のことを云う。 例として、ホロコーストに纏わる論法を挙げておく。ネオ・シオニストは、第二次世界大戦後、ホロコースト論に基づく免罪符論法を弄んでいる。これにより、イスラエル建国過程の有責行為を免罪し、その後のイスラムに対する加虐行為に対しても免責している。御用家達はもっともだと唱和しているが、やはりおかしい。 仮にホロコーストが史実だとしても、そのような残虐行為を二度と起さないように手立てする被害者ゆえの権利が生まれるのであって、報復権まで生み出す必要は無い。報復行為免責権までは許容されない。そう判別するべきなのに、ネオ・シオニストは、ホロコースト論を声高にすることにより、彼らの悪事を隠蔽しようとする。それは悪用詭弁論法であろう。まして、ホロコーストの史実性が否定されたらどういう事になるか。ネオ・シオニストこそ真性の罪作り派だということになる。 2005.12.8日、イランのアハマディネジャド大統領は、「イスラエル、ユダヤ人、ホロコースト問題」につき次のような鋭い発言をした。 意訳概要「いくつかのヨーロッパ諸国は、ヒトラーが無実のユダヤ人数百万人を焼却炉で虐殺したと主張している。そして彼らは、もし誰かが何がしか反対の見解を論証しようとしたら、そういう人たちを非難し、監獄にぶち込んでいる。我々は、彼らの主張を認めないのだけれど、それが真実だと仮定した場合でさえ、我々は連中に次のように質問してみたい。ヒトラーによって無実のユダヤ人が殺されたとして、そのことが、ユダヤ人のエルサレム占領を支持する理由になるのか。もし、君たちが自分たちの論に正直であるなら、イスラエル国家は虐殺が行われたとされているドイツとオーストリア両国の領内に建設されてしかるべきだ。罪滅ぼしでヨーロッパの田舎のどこぞの地域をシオニストどもに与えるべきではないのか。例えば、ドイツ、オーストリア、その他の。シオニストどもは、ヨーロッパにこそ彼らの国家を樹立すべきだ。君たちはヨーロッパの一部を提供することを申し出よ。そしたら我々はそれを支持しよう」。 アハマディネジャド大統領は、「贖罪転嫁論法」の非をひねりを利かせた形で鋭く衝いている。即ち、シオニストがホロコースト贖罪を持ち出すにせよ、ならば当事者にぶつけてくれ、イスラムの地で恨みを晴らすのはお門違いではないかと皮肉っている。これを逆に考えれば、なるほど「贖罪転嫁論法」は万能な鬼に金棒的で、相手構わず振り回せられるご都合主義論法という事になる。このバットに当った者が災難という事になる。 「贖罪転嫁論法」(manabu_ronrigaku_syokuzaironpo.htm) 2006.9.19日 れんだいこ拝 |
(私論.私見)