浦上玉堂 |
岡山潘士ですが、そういう意味では山田方谷とは隣近所にいた陽明学者で、いまではミュージシャン、琴の演奏するミュージシャン・琴士として知られています。本職は琴士なんですけど、鴨方藩という支潘の大目付まで出世した人物で、あとは人生50歳を限りに脱藩しまして日本を放浪して生活をするという、琴士であり、なおかつ水墨画の画家としても知られています。川端康成がこの人の「東雲篩雪図」という水墨画をわざわざ買い求めて、それは国宝なんですが、ペンが進まないときにその水墨画の前に正座して、ずーっとその絵をながめていたという、そういういわくつきの絵なんです。川端康成記念館に玉堂68歳の時のこの作品「東雲篩雪図」は今でも保存してあるといいます。とにかく、この人はものすごく面白い陽明学者です。 |
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