【統一協会ー勝共連合の企業の活動の実態】 |
韓国では、日本から送られる資金をもとに統一重工業や一信石
材、一和、世界日報などの企業を有し、財閥のひとつと言われていました。文鮮明は経済的な成功者と見なされていました。しかし、1997年からの韓国経済の破綻と日本の統一協会組織からの送金が減少したため、統一協会系の企業のほとんどが倒産してしまいました。統一協会の企業で生活していた韓国人たち(信者も多い)は文鮮明にとって今では邪魔者のようです。 日本では、1970年頃から目立った存在になり、1975年頃から大理石壺や人参液を霊感商法の手口で高額価格で売って潤沢な資金を手にするようになりました。1975年から約10年間余りにわたって、日本の統一協会は、文鮮明のもとに、毎月50ないし100億円の資金を送りつづけたと言われています。今でも、日本人信者は毎年100億円以上の資金を文鮮明に送りつづけています。 この資金を使って文鮮明やその手下は、ソ連のゴルバチョフや北朝鮮の金日成、更には中国の要人と会っています。文は朝鮮半島の南北統一に寄与したいと述べていますが、本音は金日成のように国の支配者帝王になりたかったのではないでしょうか。今では南米のブラジルに広大な土地を買って、そこに地上の楽園を造ると言っています。しかし、これも実現するはずがありません。 |
【統一協会ー勝共連合の合同結婚式】 |
4.合同結婚式や海外宣教の問題 統一協会は、92年8月、95年8月、97年11月、98年6月、99年2月と頻繁に合同結婚式をしています。日本人の参加者は参加する度に1人140万円の献金と30万円の経費を出すように指示されます。99年2月には36000万組の男女が参加したと宣伝していますが誰も信じていません。むしろ実際の参加者は減っているようです。しかし、参加者の献金は貴重な収入源ですし、合同結婚式の派手なイベントは勢力誇示の機会です。 信者たちは、原罪をかかえた自分が唯一救われる方法がメシアである文鮮明の祝福を受けて、メシアが選んだ異性と家庭を持って子をつくることと信じ込まされています。その参加のために伝道や資金集めに努力し、参加後も統一協会の指示通り活動します。 合同結婚式に参加しても、統一協会が認めるまで入籍させませんし、SEXもさせません。勿論家庭ももたせません。 しかし、これは本当に自分の意思で相手を選び本当に結婚をしたとは言えません。 最高裁判所は1996年4月25日、合同結婚式に参加して入籍した後脱会した日本人女性と日本人男性信者の結婚は有効な結婚だとは認められないと判決しました。入籍した後脱会した元信者による婚姻無効の確認を求める裁判は、これまで約50件程がその主張通り認められています。 日本人女性信者約3000人が今でも世界各国に派遣されて伝道活動をしています。世界平和女性連合のボランティアだと正体を偽って市民に近づき、合同結婚式への参加者を募っているのです。日本の女性の家庭では、幼い子が老祖父母や夫の手に委ねられ、寂しい思いをしています。
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【統一協会ー勝共連合を廻る訴訟】 |
6.統一協会問題に取り組む団体 全国霊感商法対策弁護士連絡会は、1987年5月に全国約300名の弁護士で結成されました。霊感商法の被害者救済と根絶のために活動しています。現在でも全国で約300名の被害者のために合計約70億円の損害賠償請求をしています。当然信者たちの家族とも協力しています。 統一協会がキリスト教の一派と名乗っていることもあって、全国約200名の牧師などの宗教家やボランティアも、信者の家族や信者の脱会カウンセリングを担当しています。 全国にいる信者の家族たちも全国的な統一組織ではありません
が、各地にミニ集団を作っています。元信者の集まりもありますが全国的な組織にはなっていません。 しかし、これらの団体が協力しあってマインドコントロールの問題や破壊的カルトの危険性を日本社会に訴えてきました。オウム真理教による地下鉄サリン事件の時にも、これらの団体の活動があったので、不十分ですが一般社会の理解も深まりました。 しかし、日本には多くの破壊的カルトや宗教の名をかたる悪質な金集め集団が次々と生まれています。日本社会特に政治や行政、マスコミの対応も遅れています。 破壊的カルトの問題をより広く理解されるよう、また適切な対応がされるよう、世界各地の皆さんと協力していきたいと思っています。
2.日本での被害の実態 まず、1997年9月18日の最高裁判決で、統一協会の法的責任が確定した事例を紹介しましょう。これは全国で発生している極めて典型的事例であり、我々日本の弁護士は同種の被害相談を多数担当してきました。 1987年8月に夫が死去した46歳のA女は娘と2人で失意の生活をおくっていました。1988年2月、統一協会の信者Bは、戸別訪問をして知り合ったA女を、統一協会信者が運営している絵画展に誘い、担当信者らがしつこく勧めて22万円の絵画をA女に買わせました。BらはA女方に再三訪問してめったに会えないえらい先生に家系図を見てもらうよう勧め霊場に連れ出します。そこで先生(実は信者C)が、「あなたの夫が地獄で苦しんであなたの救いを求めている。すべてを投げうって天にささげる気持ちで献金しないと娘も不幸になる」などと脅して長時間説得し、結局500万円を献金させます。BらはA女をその後もビデオセンターに通わせて、統一協会の教義を教え込み、霊界の恐怖をうえつけて、A女に弥勒像の代金として700万円、印鑑3本セットの代金20万円を支払わせました。その上で別の先生役の信者がA女を説得して、A女の夫の生命保険3000万円も「今こそ天にささげなければならない。夫も霊界でそれを望んでいる」などと述べて、献金させたのです。 このような手口による資金集めは、日本では霊感商法と言われています。 このように統一協会による金銭被害は一回で終わりません。まだ財産があるし、家族の悩みや将来の不安があると判ると(誰でもこのような悩みや不安は多少ともありますが)、しつこくつきまとってサロンのように作られているビデオセンターに通わせて、統一協会の教義と判らないように教義を教え込んでいくのです。こうして真理を学ぶことで初めて先祖の因縁から解放されると言われると、人の良いA女のような人は断われないのです。 こんなA女の加害者側になったBもある意味では統一協会によるマインドコントロールの被害者です。典型例を紹介しましょう。 Bは25歳の看護婦でした。毎日が忙しく、心に満たされないものを感じていました。アパートに帰ってもテレビを相手に一人で寂しい夕食の毎日。駅頭で青年の意識アンケートに答えたのがきっかけでビデオセンターに通い始めたのです。聖書の話が出てきましたが、スタッフは「宗教とは関係ない」「人生について勉強するところ」と話していました。スタッフに励まされて通ううちにそこが悪名高い統一協会の勧誘施設と知った時には、「でも皆まじめで親切だし、うそを説明しているのでもないから、もうすこし通ってみよう」と考えるようになっていました。日本の若者は宗教についての教育をほとんど受けていませんし、ふだん触れる機会もないので、その教義の矛盾や聖書のごまかしに気付きにくいのです。Bは、毎日帰宅が遅くなり、職場を休むことも増え、献身を勧められて、当然のように退職し、信者が共に住むホームに転入しました。献身前には統一協会のためにサラリーローンから多額の借金をし、退職金も全て統一協会に献金しました。アパートの家財道具も全てホームに寄付しました。Bの両親が心配して連れ戻すのを防ぐため、Bはホームを移り住みつつ、毎日物品販売や伝道に睡眠時間をおしんで奔走しています。それが地獄に行って苦しまず、メシアによって救われる唯一の方法だと信じ込まされているのです。毎月15000円の小遣いをもらうだけですし、休日は月に1日だけ。Bは、合同結婚式に参加して真のメシア文鮮明(お父さまと呼んでいます)が選んでくれた男性と理想の家庭をつくること、そして地上天国をつくることを夢見ています。
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参考にした文書
広瀬隆、太田龍著作、日本弁護士会のHP(霊感商法対策)
統一協会のHP 笹川良一著作 あとは自分の記憶