小野川親方の師匠の阿武松親方(元関脇・益荒雄)は貴乃花親方の相談役的な立場。2階級降格の処分で役員待遇委員となった貴乃花親方だが、初場所後、2月の理事候補選挙の立候補は可能。3票を持つ阿武松部屋を支えることで、理事当選への協力を取りつけるための決断だと語る関係者もいる。
◆音羽山 貞賢(おとわやま・ただけん)本名・峯山賢一。1973年8月18日、鹿児島・南種子島町出身。44歳。宮城野部屋から89年「峯山」のしこ名で初土俵。96年九州で「光法(こうぼう)」に改名。最高位は西前頭9枚目で07年九州場所限りで引退。当初は安治川として宮城野部屋付き親方だったが、10年の理事候補選挙を機に貴乃花部屋付きに。その後名跡変更を繰り返し、15年7月に音羽山を襲名した。
◆年寄名跡 日本相撲協会が定めている資格で、現役を引退した力士は、この年寄名跡を取得襲名して初めて協会の年寄(親方)になれる。襲名資格は、日本国籍を有する者で、幕内通算20場所以上、幕内・十両を通算28場所以上、三役を1場所以上、また横綱・大関を務めた力士に限られる。協会の「年寄名跡目録」に記載されているのは105で、空き名跡は5つ。著しい功績のあった横綱に対しては、その個人一代限りにおいて年寄待遇される「一代年寄」がある。現在は貴乃花親方のみ。