貴乃花親方自作自演失脚事件考その2

 更新日2017(平成29).11.20日

 11.26日、「貴親方、貴ノ岩を元旭鷲山に会わせん!協会の聴取要望も再び拒否 」。
 貴乃花親方(45=元横綱)が日本相撲協会に対し、弟子の貴ノ岩(27=貴乃花部屋)を元旭鷲山のダバー・バトバヤル氏(44)と面談させないことを伝えていることが分かった。春日野広報部長(55=元関脇・栃乃和歌)が25日、明らかにした。また、貴乃花親方は、前日24日に続いて協会から危機管理委員会の貴ノ岩への聴取に協力するよう要望を受けたが、貴ノ岩の体調が悪いとして再び断った。

 その態度は一貫していた。午後1時20分すぎに九州場所の会場に到着した貴乃花親方は、前日に続いて協会の役員室に呼び出された。滞在時間は前日よりも長く約10分。退室の際には報道陣に囲まれたが、無言で巡業部の職場に戻った。

 春日野広報部長によると、八角理事長(元横綱・北勝海)ら執行部のメンバーは貴乃花親方に「2つのことを確認した」という。一つは暴行を受けた貴ノ岩とバトバヤル氏の会話の事実。バトバヤル氏は23日に貴ノ岩と電話でやりとりしたとして、自らのSNSに「灰皿やカラオケのリモコンなども使い40〜50発殴られた(と言っている)」などと書いた。翌24日にはテレビのワイドショーに“はしご”出演。さらに「モンゴルでは貴ノ岩が悪者になっている。俺が本当の話を伝えれば変わる」と、貴ノ岩との面談を希望し、この日福岡入りしていた。

 これに対し貴乃花親方は「(2人が話を)したのは本当だが(バトバヤル氏が流布している)貴ノ岩の話は不正確」と説明。さらに「2人を会わせることはない」と明言したという。危機管理委員会による貴ノ岩への聴取に応じない以上、同氏との面談も認められないのは当然の理屈だ。

 そして、2点目は同委員会の聴取に対する、貴乃花親方の協力の意思確認だった。協会側は「県警は貴ノ岩に協会が話を聞くことは差し支えないと言っている。それでも協力してもらえないのか」と尋ねた。前日に続いての協力要請だったが「貴ノ岩の状態が良くないという理由で応じてもらえなかった」と春日野部長は説明した。

 被害者から事情を聴くことができなければ協会の調査は進まない。春日野部長は、今後も協力を求めていくのかとの質問には「もちろん」と即答。しかし、その他の問いかけには「それ以上余計なことは言わない」とナーバスな様子も見せていた。

「貴乃花親方『正当な裁きを…』 貴ノ岩を初場所も休ませる意向」
 11.26日、横綱・日馬富士に暴行を受けた前頭8枚目・貴ノ岩が来年初場所(1月14日初日・両国国技館)も休場する可能性が浮上した。関係者によると、師匠の貴乃花親方(元横綱、45)が、早くも初場所を休ませる意向を明かしているという。日本相撲協会の聴取も貴ノ岩の体調を理由に拒否し続けており、初場所休場となれば真相究明が遅れるのは必至だ。九州場所が終わり、今後は出場していた横綱・白鵬らへ鳥取県警などの聴取が順次行われるとみられる。渦中の貴ノ岩は初場所にも姿を見せないかもしれない。関係者によると、貴乃花親方は来年初場所も休場させる意向をもらしているという。前頭8枚目で九州場所を全休し、初場所の十両落ちは決定的。連続全休なら幕下に陥落が避けられなくなる。貴乃花親方が出場を許可しないのは、貴ノ岩の体調不良が深刻で、その状態が初場所まで続くと考えているから。危機管理委員会は9日の時点で、貴ノ岩が相撲を取れることを確認したと発表。だが同委の再三にわたる聴取要請を拒否。貴ノ岩の状態が同日から悪化したと考えなければ説明がつかない。ただ、貴ノ岩は所在不明で病院に行ったなどの情報はなし。相撲協会の要請に応じぬ一方で、元小結・旭鷲山氏が貴ノ岩と電話で話すことを許しており、相撲協会側への不信感の表れとみられてもおかしくない。この背景にあるものを、ある親方は「貴ノ岩は初場所も出ないでしょうね。出てこなければ(協会の)調査も進まないんだから」と長期化を画策する動きだと指摘した。被害者として警察の捜査を最優先したい考えだろうが、結果的に場所中から早期解決を目指す相撲協会側にとって障害となっている。解決が長引けば協会執行部の責任問題にも発展しかねず、協会幹部は「あの人が何を考えているか分からない」と嘆く。 初場所初日までは1か月半以上ある。その間、冬巡業(来月3日~)もあり診断書はその都度必要だ。千秋楽のこの日も、貴乃花親方は無言。本紙の取材には答えず、異例の早さで休場を決めようとする動きも含めて真意は不明だ。

 ◆九州場所後の流れ 27日には東京・両国国技館で横綱審議委員会の定例会合があり、現時点での日馬富士の問題に関して協会側から報告する。早ければ同日に問題の酒席にいた白鵬と十両・石浦が場所中は対応できなかった警察の事情聴取を受ける。28日には八角理事長が鈴木大地・スポーツ庁長官の元を訪れ、今回の問題を報告。午後には福岡に戻り、全関取を対象に暴力問題再発防止の講話を行う。30日は両国国技館で理事会。同理事長だけでなく、伊勢ケ浜親方、貴乃花親方と問題を起こした2人の力士の師匠も理事として出席する予定。12月3日からは冬巡業が始まり、貴乃花親方は巡業部長として参加することになっている。

 ◆貴乃花親方、打ち上げで激白「正当に裁きを」

 沈黙し続ける貴乃花親方が、福岡・田川市で行われた千秋楽後の部屋の打ち上げパーティーで、後援者らに対し一連の暴行騒動について語っている映像を日テレが26日深夜に流した。「貴ノ岩の容体は普通の転んだり普通に殴られたりしてできる傷ではありません」、「正当に裁きをしていかなければいけない。これが巡業部長の責任になります」などと語った。渦中の貴ノ岩の姿は見られなかった。貴乃花親方はパーティー後、深夜の航空便で北九州空港から帰京。同日深夜1時前に羽田空港に到着したが、何も話さなかった。


【石原慎太郎氏が貴乃花親方の行動を擁護】
 11.27日、「石原慎太郎氏、貴乃花親方非難の声に『ブラックボックス開かす気はないのか』」。
 元東京都知事で作家の石原慎太郎氏が27日、ツイッターを更新し、再度、貴乃花親方の行動は「当たり前だ」と擁護した。石原氏は22日のツイッターでも「貴乃花親方の勇気は素晴らしい」など、弟子が暴行されたことで警察に被害届を出した貴乃花親方をの行為に理解を示していた。石原氏は「立場の上の人間に金物で殴られて怪我をした子分を保護者の親方が被害者としてまず警察に訴えるのは世間では当たり前のことだ」と、日馬富士暴行事件で警察に被害届を出した貴乃花親方の行動に持論を展開。そして「常識的な措置を選んだ貴乃花親方を非常識のように非難する世間は相撲協会というブラックボックスを開かす気がないのだろうか」と、一部で貴乃花親方の行動を非難する声に異論を唱えた。石原氏は22日にもツイッターを更新し、「横綱の目下の者への暴力は相撲道の恥だ。それを正式に告発した貴乃花親方の勇気は素晴らしい」などとつぶやいていた。

横綱・白鵬の九州場所千秋楽での万歳三唱に関する論
 11.27日、TOKYO MX「5時に夢中!」(月~金曜・後5時)で、コラムニストのマツコ・デラックス(45)が、九州場所千秋楽で横綱・白鵬(32)=宮城野=が万歳三唱で締めくくったことに言及した。「あの場で適切だったかは別にして、あの時見に来ていた何千人というお客さんに関してだけいえば、世間でどんな騒ぎが起きていようが、すごく楽しみに見に来てたわけじゃない? (騒動を)持ち込まれるよりは、あっけらかんと万歳三唱してくれたほうが、あの場にいてくれたお客さんに対してはすごいサービスだった気がする」と持論を語った。「それなりの対応をしなければいけなかったという意見も分かる。少なくともあの場にいたお客さんに関して言えば、あの締め方というのも、そんなに間違いじゃなかったかなと思う」。株式トレーダーの若林史江(40)も「不安を抱えながら見に来ていた人たちもいたと思う。士気を高めるという行動としてはすごく効果的だったし、お客さんはすごく喜んだんじゃないかと思う」と同意した。「ほかにネタがないからずっとやってるのかもしれないけど、白鵬関が事情聴取を受けて、警察から何らかの答えを出してもらわない限りは、結局予想でずっとしゃべってるだけの話」とマツコ。「シンプルに考えれば暴行事件ですよ、っていうだけ。そこをすっ飛ばして臆測を広げてしまえば、おのおの全てが傷ついてしまう。警察の判断を待てば? って言いたくなる」と若林も警察の動きを見守ることを優先すべきとしていた。

 しかし、違和感を覚えたファンが多かったようだ。今場所中に明らかになった問題は、何も解決していないのに、白鵬は勝手に幕引きを促すような態度。NHKでテレビ解説を務めた北の富士勝昭氏(75)=元横綱=は、「彼らしいと思うけどやりすぎたな」と苦言。ネット上でも「何様だ」「傲慢な態度だ」「同罪だ」などと厳しい意見も飛び交った。

 スポーツライターの玉木正之氏は「万歳はすべきでなかった。部屋に帰ってからすればいいこと。何も決める権限がないのに大きな意見であるかのようにしゃべるべきではない。(観衆まで万歳三唱に応じ)日本人も相撲のことが分からなくなってきている」と述べた。


横綱審議委員会(横審)が、東京・両国国技館で定例会合
 11.27日、日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)が、東京・両国国技館で定例の会合を開いた。委員会は1時間以上にわたって行われ、日本相撲協会の危機管理委員会から日馬富士の暴行問題についての中間報告を受けた。報道陣は100人以上、テレビカメラ8台が集まった。横綱日馬富士が貴ノ岩に対して起こした暴行問題について報告されたが、横審としての処分は出なかった。通常10~15分ほどで終わる横審の定例会合は60分にも及んだ。横綱の諸案件を議論する場だが、関係者によれば、議論は日馬富士ではなく真意を測りかねる貴乃花の言動について、ほとんどの時間を割いたという。閉会後恒例の食事会も中止になった。

 北村正任横綱審議委員長(毎日新聞社名誉顧問)が会見し、暴行事件を起こした日馬富士について言及し、「具体的にどの処分になるという話にきょうはなっていません。ただ、非常に厳しい処分が必要だろうという、そういうことは委員会全体でありました。わたしも同じような意見です」と厳しい表情で語り、最悪の場合は引退勧告になる可能性を示唆した。前日の横綱・白鵬の優勝インタビューに言及し、「相撲界の膿を出すとか言ったが、何を意味するのか分からない。何か横綱としておかしいのではないかという意見が多かった」と述べた。優勝インタビューを観客と異例の万歳三唱で締めくくったことにも「これだけ相撲界が厳しい中で、何で万歳ができるんだろう」と首をかしげた。

 横綱審議委員会(横審) 

 1950年5月に設置。横綱昇進の推薦および激励、注意、引退勧告など横綱に関する案件について、日本相撲協会の諮問に答申し、また進言する機関。委員の定員は7人以上15人以内、任期は2年で5期10年まで。委員会は理事長が委嘱する協会外の有識者(15人以下)によって構成される。現在は9人。今年1月から北村正任氏(毎日新聞社名誉顧問)が委員長に就任した。横綱の「お目付け役」を務め、体面を汚したり、不成績が目立ったりする場合に、「激励、注意、引退勧告」などを出す。朝青龍が2010年初場所中に泥酔し暴行問題を起こした際には引退勧告書を相撲協会に提出した。
 26日の九州場所千秋楽での優勝力士白鵬のインタビューの中での発言。横綱・日馬富士の暴行問題について謝罪したあと、「うみを出し切って日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたいと思います」と述べたほか、最後に観客に万歳三唱を促した。27日の横綱審議委員会の会合のあと、北村正任委員長は記者会見で、「これだけ日本相撲協会が厳しい状況にあり、大変な中でなぜ万歳できるのか。優勝40回というのは白鵬にとっては記念すべきことだろうが、みんなで万歳しようという空気はよくわからない」と指摘しました。また、「うみを出すというのが何を意味するのかわからない。横綱といえども、まるで自分が何かを進めるかのようなことは言えないと思う。委員からは横綱としておかしいのではないかという意見が多かった」と苦言を呈した。

 北村正任委員長は会見で、協会の調査に非協力的な貴乃花親方(元横綱、45)の、調査と早期解決を望む協会の協力依頼に応じない姿勢について次のように批判した。「理事の立場で、協会全体が進めることに対し、ぶち壊す動きをしている。みんな『疑念がある』、『不可解だ』と言っている」と語気を強めた。会合での意見はほぼ一致していたそうで、出席者を代表して「納得できない。その結果、弟子である貴ノ岩がどうなっていくのか?と考えると、おかしい」と疑問を投げかけた。横審が特定の理事、親方に苦言を呈するのは極めて異例だ。

 貴乃花親方は日馬富士の暴行に憤り、10月29日に鳥取県警へ被害届を提出。協会による再三の取り下げ要請にも応じない。体調不良を理由に貴ノ岩を保護し、危機管理委員会聴取を拒絶しているだけでなく、初場所(1月14日初日・両国国技館)も休場する意向さえ持っているという。態度を硬化させたまま千秋楽を迎えた。北村委員長は「親方の意思と本人の意思が一致しているのか。親方が力士一人の先行きを決めていいのか」と指摘。立場を超え、貴ノ岩の相撲人生を左右しかねない状況を憂慮した。会合では「いつまでも調査できないと協会のガバナンス(統治)の問題になる」と聴取の早期実施を促す声もあったという。鳥取県警の事情聴取も進んでいるが、北村委員長は「協会は自助努力で警察の調査より早く事実を確認したい。横綱審議委員会が基礎とするのは協会の調査結果だけ」と強調。最終報告を受けた後、横審の臨時開催も示唆した。


【脳科学者の茂木健一郎氏が貴乃花批判】
 茂木健一郎氏、貴乃花親方に「敢えていえばカルト」」。
 脳科学者の茂木健一郎氏(55)が、横綱日馬富士の暴行問題渦中にある貴乃花親方について「大相撲全体のことを思っていらっしゃるとは思えない」と批判した。

 茂木氏は27日、ツイッターを更新。「ぼくは、大相撲を愛していて、炎上してもいいから、これから、いくつかツイートします」と意を決した上で、「まず、貴乃花親方、おかしいです。人を告発するならば、透明性がないといけない。貴ノ岩関への協会の事情聴取を拒否するなど、人を告発している、ましてや横綱の引退につながるかもしれない事態において、フェアではありません」と指摘した。さらに茂木氏は「貴乃花親方は、お父さまの貴ノ花関の、あの、おおらかさ、人の痛みを感じるやさしさを、ふりかえっていただきたい」と呼びかけるようにつづり、日本相撲協会の危機管理委員会による貴ノ岩への聴き取りを拒否していることなど、親方の行動について「今の親方の姿勢は、単なる教条主義、敢えていえばカルトにしか見えません。大相撲全体のことを思っていらっしゃるとは思えない」と私見を述べた。


【横綱・白鵬への鳥取県警の参考人聴取始まる】
 11.28日、横綱・白鵬への鳥取県警の参考人聴取始まる。横綱・日馬富士の幕内・貴ノ岩への暴行事件で、酒席に同席していた横綱・白鵬への鳥取県警の参考人聴取が28日、午前9時過ぎから福岡市内で始まった。問題の事件は日馬富士が10月25日夜に鳥取市内のラウンジで、貴ノ岩の生活態度などに激高して頭部を殴ったとされる。白鵬や横綱・鶴竜や関脇・照ノ富士らも同席していた。前日27日に白鵬は大相撲九州場所の優勝一夜明け会見で28日に聴取を受けることを明かしていた。聴取場所に入ってから約7時間半後に出てきた白鵬は「自分の知っているものをすべてお話しました。あとは協会と警察のみなさんにお任せしたいと思います」と話し、車に乗り込んだ。
 2017年11月29日付「白鵬 7時間半聴取、当事者日馬より長く 凶器は『リモコン』」。

 大相撲の横綱・白鵬(32=宮城野部屋)が28日、福岡市内のホテルで約7時間半にわたり、鳥取県警による参考人聴取を受けた。白鵬は横綱・日馬富士(33=伊勢ケ浜部屋)が鳥取市内で平幕・貴ノ岩(27=貴乃花部屋)に暴行した問題で現場のラウンジに同席していたため、経緯説明などを求められた。29日には日本相撲協会の危機管理委員会(高野利雄委員長・元名古屋高検検事長)の聞き取り調査を受ける。異様な雰囲気に包まれた。白鵬は宿泊していた福岡市内のホテルから数分の距離にある別のホテルに午前9時ごろ到着。50人を超える報道陣に囲まれながら、中に入っていった。出てきたのは午後4時半すぎ。約100人に膨れ上がった報道陣の前で、聴取を終えた横綱は静かに口を開いた。「自分が知ったものを全てお話ししました。あとは(日本相撲)協会と警察にお任せしたいと思います」。休憩を何度か挟んでいたとしても、実に約7時間半に及ぶ聴取時間。これは17日に東京・両国国技館で任意の事情聴取を受けた日馬富士の約7時間を超えている。すでに県警の聴取を終えている加害者の日馬富士、同席していた横綱・鶴竜、関脇・照ノ富士、被害者の貴ノ岩らから聞き取った内容と、白鵬の証言を照らし合わせたことで時間を要したとみられる。当初、暴行の凶器とされたビール瓶の使用や事件のきっかけについては、関係者の証言に食い違いがあるとされ、慎重に事実関係を確認したもよう。聴取を終え、車に乗り込んだ白鵬はその後、八角理事長(元横綱・北勝海)の講話が行われる会場に向かった。

 捜査関係者によると、日馬富士は県警の聴取に「(カラオケの)リモコンで殴った」と話しており、ビール瓶の使用を否定している。白鵬は九州場所中の16日に「(日馬富士は)ビール瓶で殴っておりません。持ったのは持ちましたけど滑り落ちました」と報道陣に説明。リモコンについては触れていなかったが、この日の聴取では「カラオケのリモコンで殴っていた。自分が制止した」などと、日馬富士とおおむね同じ説明をしていたことが捜査関係者への取材で分かった。29日には危機管理委員会の聴取を受ける。

 関係者によると、聴取を受けた場所は、このホテルの宴会場。日本相撲協会が用意したという。また、同部屋の十両・石浦もこの日、別の場所で参考人聴取を受けたもようだ。これで県警は、酒席に同席した現役力士全員の聴取を終えたことになる。さらに県警は日馬富士や貴ノ岩の再聴取も検討している。捜査関係者によると、年内にも傷害容疑で日馬富士を書類送検する方針。九州場所を終え、暴行問題の全容解明に向け事態は動きだした。

 ▼大沢孝征弁護士(元東京地検検事)7時間半といってもトイレや食事、休憩もあるし、異例の長さということはない。目撃していた人が全て同じことを言うことはないだろうし、一つ一つの出来事を確かめながら調書はつくられる。社会的な事件になっているので、より慎重に参考人聴取を行ったということはあるだろう。

 【白鵬16日の発言】
 ―ビール瓶で殴っていないのは実際に見た?
 「はい。ビール瓶が滑り落ちたのを私その場で見ましたので、それは事実です」
 ―日馬富士が貴ノ岩を殴っている場面を目の前にして止めに入ったという形か。
 「ビール瓶が滑り落ちた時に自分がすぐ止めに入って部屋から連れ出しました。やっぱり物を持っては危ないので」
 ―日馬富士は張り手だったか、グーで殴ったのか。
 「それは私は…」 

【旭鷲山が貴ノ岩の頭部写真公開】
 11.28日、TBS系「ビビット」(月~金曜・前8時)で、旭鷲山が貴の岩関係者から独自入手したという貴ノ岩の頭部の写真が公開された。医療用ホチキス9針で傷を止めていることが判明した。旭鷲山MCの国分太一(43)は衝撃の写真に驚きながら「謎は深まっていく一方ですね」と真相究明が遅れている問題を指摘した。元NHKのフリーアナウンサー・堀尾正明(62)は「傷にはびっくりしましたよね。生々しい。そうとう出血もしただろうに、翌日から巡業に参加しているんでしょう。にわかに信じられない気がする」と見解を語った。

【八角理事長が、東京都内のスポーツ庁で鈴木大地長官に謝罪と経過報告】
 11.28日、八角理事長が、東京都内のスポーツ庁で鈴木大地長官に謝罪と経過報告を行った。鈴木長官には「お騒がせして申し訳ありません」と頭を深々と下げ、早期の解決に向けて努力する考えを伝えた。鈴木長官は面会後、「早さより真実を明らかにすることが大事。事実が解明されて、協会の健全な運営が行われていくことを願う」と語った。

 その後、八角理事長が報道陣の質問に答え、日本相撲協会の危機管理委員会の調査に対し、日馬富士が「そこ(数十発)までやっていない」と話していることを明らかにした。貴ノ岩関について、師匠の貴乃花親方(元横綱)から「話ができる状態ではない」と報告を受けているとも説明した。危機管理委が実施できていない貴ノ岩関への調査は「(貴ノ岩関の)体調が一番。治ってからやりたい」と述べるにとどめた。

【八角理事長の講話後の白鵬発言】
 11.28日、日本相撲協会の八角理事長が、福岡市内で横綱・日馬富士の暴行問題を受けて再発防止のための講話が終わった直後、白鵬関が手を挙げて発言を求め、「ひとついいですか。貴乃花親方は冬巡業に行くのでしょうか」と質問した。さらに「巡業部長を代えてください。冬巡業に行くなら、巡業に行きたくありません。貴乃花巡業部長のもとでは冬巡業に参加できない」と訴えた。これに理事長は「力士会で話をまとめ、ルールに則ってやってください」と返答したという。

 この発言に関連して番組では相撲取材歴30年の横野レイコリポーター(55)は、貴乃花親方とモンゴル出身力士の過去の対立を紹介し、「モンゴル力士たちへの貴乃花親方の態度がすごく冷たい」とコメントし、巡業の稽古でも「モンゴルの横綱が稽古をしても見ずに引き上げてしまう」、さらに「挨拶しても無視されたと感じている力士が多い」とし、巡業中のドライブインで貴乃花親方が同乗していた白鵬を置き去りにしてバスを出発させたことなどを明かしていた。

【日馬富士引退会見速報】
 11.29日、暴行問題を起こし、29日に現役を引退した大相撲の横綱日馬富士(33、本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋)が、福岡県太宰府市で記者会見を開いた。伊勢ケ浜親方は会見の冒頭で「本日、引退届を提出しました」と発表し、経緯を涙ながらに説明。日馬富士とともに深々と頭を下げた。  

 伊勢ケ浜親方は次のように語った。
 「私は横綱を16歳という少年のころから見てきたが、稽古で精進したのみならず、社会貢献にも目が届く本当に珍しいタイプの力士だった」と回顧。さらに「酒癖が悪いとかというような話は聞いたことがなく、今回なぜこのようなことになったのか、ただただ不思議でなりません」と話したが「本人が一番悪い。他人のせいにするようなことでもありません。これまで支えていただいたファンの皆さま、相撲界の方々に心から感謝とお詫びを申し上げます」。

 日馬富士は
引退の弁を次のように語った。
 「このたび、貴ノ岩関にけがを負わせたことに対し、横綱としての責任を感じ、本日をもって引退をさせていただきます。国民の皆様、相撲ファンの皆様、相撲協会、伊勢ケ浜部屋の後援会の皆様、親方、おかみさんに大変大変迷惑をかけたこと、心から深くおわび申し上げます」と約27秒間深々と頭を下げた。会見には師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も同席し、「横綱の権威を汚すようなことをした。本人が一番悪い。申し訳ないと言うしかない」。
 伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)の顔は、日馬富士を連れて会見場に入ってきたときからゆがんでいた。報道陣の正面に立ち、まず最初に、眼鏡をあげてハンカチで涙をぬぐった。

 「引退したいと本人から早くから言われていたが、相撲を楽しんでいただく場所中は控えさせていただきました」「稽古、稽古で精進したのみならず、いろんな勉強もし、社会貢献にも目が届く珍しいタイプのお相撲さんだと思っていました」「なぜこんなことになったのか、ただただ不思議というか、残念でなりません」

 自身の引退表明は1992年初場所3日目。部屋に帰ってからの会見で「涙? 我慢してるんです」ともらしている。その伊勢ケ浜親方がこの日は泣いた。

 引退した今の心境は
 「本当に国民のみなさまに、騒がせて、相撲協会、支えてくれた方に迷惑をかけて、心から申し訳ないと思っている」。
 引退はいつ決めたのか
 「このことがマスコミに報じられ、(伊勢ケ浜)親方と話して、横綱として横綱の名が傷つかないよう責任を持ちたいと伝えた」。伊勢ケ浜親方「やった事実はあるので、責任はとらないといけないと。横綱という名前を汚してはいけない。私の指導不足もあるが、本人も反省して、社会貢献していければいい」。
 一体、何があったのか
 「先輩力士として、弟弟子の礼儀礼節を正すことは先輩としての義務だと思う。叱ったことで彼(貴ノ岩)を傷つけ、ファン、世間を騒がせてしまった」。
 横綱は常々お客さんを喜ばせる相撲を取りたいと話していた。ファンにはどんな思いか。
 「16歳で母国を離れて、海を渡って日本にやってきて、親方、おかみさんの下で相撲、そして人様に迷惑をかけないよう、人としてちゃんと生きる道を教えていただきながら育ちました。相撲を通じて縁があった方々、私を支え、応援していただいたファンのおかげで第70代横綱になることができました。私は日本を愛しています。日本の国民も愛しています。ファンの皆様に心からお礼申し上げ、感謝を申し上げたいです」。
 相撲界はどんな世界だったか
 「私は相撲を愛しています。そして相撲道というのは、ただ強いだけでなく、人として、相撲を通じて国民の皆様に感動を届け、社会に何かできることを一生懸命やっていくことを親方、おかみさんから学びながら、相撲を通じて皆に希望を与えることを考えて、自分にできるだけのことをやってきた。そういう意味では私にとっての相撲は、ただ強いわけでなく、人々に感動、勇気、希望を与えること」。
 17年間の相撲人生をどう振り返るか
 「相手がいての相撲。今まで戦ってきたライバル、相手たち。相撲を通じて縁があって出会った方々の支え、親方の教えの下、おかみさんにも支えられ、素晴らしい17年間でした」。
 5年前の九州場所で昇進した横綱とはどういうものか
 「昇進時に話したが、皆の見本になる、そして横綱の名前に傷がつかないよう、一生懸命精進して頑張りますといった。一生懸命、横綱として土俵に上がり、お客さんに楽しんでいただける、喜んでいただける相撲だけを考えて、横綱としての責任を果たしました」。
 どの相撲が一番の思い出か
 「たくさんの思い出があります。この場を通じて、一緒に戦った力士の仲間たちに、本当に申し訳ないって伝えたいです。そして今、思い出に残っているたくさんの相撲の中では、初土俵で序ノ口で優勝したことが(一番)。初心を忘れちゃダメなので、その気持ちを忘れず頑張ってきました」。
 伊勢ケ浜親方に。日馬富士関の土俵人生はどんなものだったか
 伊勢ケ浜親方「とにかく稽古、稽古ですね。弱音を吐かずずっと頑張り続けて、今日までやってきた。その相撲を見てもらうことによって、みなさんに喜んでもらえたんじゃないか」
 親方が流した涙をどう受け止めたか
 「今から10年前、父を亡くし、僕の『お父さん』であり、師匠であり、憧れでもある親方とおかみさんに恩返ししていきたい、おかみさんを喜ばせたい、親方に評価されたい、いい『息子』でいたい気持ちが強かった。最後に世間を騒がせて申し訳ない」
 今後はどういう人生を歩みたいか
 「相撲があっての私なので、相撲と生きていきたい。人様に迷惑をかけないように、ちゃんと生きていくつもり」。
 貴ノ岩に対して思うことは
 「心も体も傷ついていると思うが、礼儀と礼節を忘れずちゃんとした生き方をして、頑張ってもらいたい。考えながら、頑張っていけるんじゃないかなと思ったうえで、行きすぎたことになってしまった」
 九州場所2日目までは土俵に上がっていた。どんな気持ちだったか
 「普通に相撲に集中して頑張っていました。新聞に出ることも分からなかったので、(10月)26日に彼(貴ノ岩)が僕のところに謝りに来て、握手して別れたわけですから、こんなに大きくなるとは思わなかった」
 ほかに収拾の仕方はなかったと思うか
 伊勢ケ浜親方「よその部屋の力士に指導し、その指導が行き過ぎてしまったことに責任はとらなければいけないと思っています。私は知ってすぐに謝罪しました。電話もしました。そういうことはきちんとやりました」
 事の重大さをどう感じているか
 「今回のことで、彼(貴ノ岩)のためになると、そして僕は正しいことしているという気持ちが強すぎ、行きすぎたことになると思いました。本当にそれだけです」
 酒を飲んだときの自身の性格は
 「私は今までお酒を飲んで、何かの事件を起こしたことはありません。人を傷つけたり、暴れたり、酒癖が悪いといわれたことは一度もないです。お酒を飲んだからの事件ではありません」
 このような指導は今までもあったのか
 「今までこういう指導をしたことはありません。土俵の上、稽古場で教えていくことが相撲道なので」
 悔いはないか
 「横綱としてやってはいけないことをしてしまったので、横綱らしく責任を取って、責任を持つのは横綱なので。こうしたいなっていうのはないです」
 厳しい上下関係があったのか
 伊勢ケ浜親方「冒頭で述べたように、なぜこういうことになったか不思議で仕方ありません」
 今後、相撲との関わりは
 (無言の日馬富士に対し)

 伊勢ケ浜親方「今日やめたばかりで(言葉が)出ないよな? 黙ってていいよ」

 まず何があって、どういう経緯だったのか
 伊勢ケ浜親方「まだ捜査も続いていますので、そういったことについては答えられないです」
 白鵬が九州場所の千秋楽で「日馬富士と貴ノ岩をまた土俵に上げたい」と話したことについては。
 「今もいいましたが、相手をけがさせたことに責任を持つのは横綱なので。(白鵬の)その気持ちはうれしかったです」

日馬富士関が報道陣からの質問に答える中、スマホ(携帯)の着信音が数回鳴る
 11.29日、 日馬富士関が報道陣からの質問に答えるなか、今回の騒動の引き金となった「スマートフォン(携帯電話)」が、ここでも物議を醸すこととなった。会見が厳かに進められるなか、大量のカメラのシャッター音に紛れて、スマホ(携帯)の着信音が数回響き渡ることとなった。日馬富士関が話している最中に鳴ったものもあった。その場に相応しくない音だったため、中継を見ていた視聴者からは「会見中の携帯の音とかさ。マナー悪いよ」、「スマホの電源はお切りにならないのですか?もしくはマナーモードにはしないのですか?記者様」、「マナーモードにして、会見のジャマしないようにするのは当然では??」などといった意見が相次いでツイートされた。また、今回の騒動が「スマホの着信」が発端とされているため、「着信音鳴ってばっかで、、、わざと??」、「煽ってるのかな?」、「どういう騒動なのか少しは考えろよ...」、「すさまじい嫌がらせ」という指摘もされた。なかには「ビール瓶で殴って差し上げろ」と強く非難する声もあった。報道陣に対してこうした諸注意がされる会見もあり、例えば、内閣官房長官記者会見では、「携帯電話やパソコン、ICレコーダー等は音が出ないようにご確認願います」というアナウンスがされる。

【八角理事長の日馬富士引退コメント】
 11.29日、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、東京・両国国技館で取材に応じ、日馬富士の引退に対し次のようにコメントした。
 「日馬富士は肉体と精神の力を振り絞って、長年にわたり土俵を務めてくれました。このような形で土俵を去ることは、日本相撲協会としても大変な損失であり、非常に残念です。しかし、どのような理由があろうとも、暴力を肯定することはできません。今後も事実の解明に向け、全力を挙げる所存です」。
 「9月場所でも、3横綱が休場の中、1人で頑張ったことを思えば、本当に断腸の思いです」。

【日本相撲協会の評議員会の池坊保子議長の日馬富士引退コメント】
 11.29日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」で、日馬富士の引退に関して、生出演した日本相撲協会の評議員会の池坊保子議長(75)が次のようにコメントした。
 概要「(引退について)残念に思います」。「(日馬富士が貴ノ岩に目をかけていた秘話を明かし)ただ、叩いたのは事実。その責任を横綱として取らないといけない。相撲を愛しているんですね。これだけ、あることないことではなく、ないことないことを書かれ、協会、相撲の信頼を失わせる迷惑をかけてはいけない、その一途な思いなんです」。「(暴行は)確かに悪い。でもその内容が分からない。内容で情状されることはなかったのかな」。「貴ノ岩さんと貴乃花さんが率直に真実を話していただければ、ここまでのことはなかったのではと思うと私は非常に残念です」。

【朝青龍の日馬富士擁護コメント】
 11.29日、元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏がツイッターを更新。「これから朝青龍の出番だ!」で、が日馬富士引退に関してツイッター連投。引退を表明した横綱日馬富士がモンゴルに建設中の学校の写真を掲載し、「新モンゴル日馬富士中高学校!!来年9月に予定建設!!彼はこんな人間です!!」と援護した。また、日本のマスコミに対して、「さー日本のマスコミ今どこにいる?」、「これから朝青龍の出番だ!」とつぶやいた。そして「田舎から都会に来たけど、日本マスコミ無いし、田舎に今から戻る!!」と道路の写真を掲載していた。(「」は原文まま)

【貴乃花親方の日馬富士引退コメント】
 11.29日、貴乃花親方はスポーツニッポンの取材に応じ、日馬富士の引退について「残念なことです」と語る一方、「現役のときに違う部屋の力士が酒席などをともにするのはどうなのか」とコメントしている。貴乃花親方は、弟子たちに他部屋力士との交流を厳しく制限していることで知られている。現役時代は“ガチンコ相撲”の力士として知られ、当時は他の部屋との力士との交流は控えていた。酒席を一緒にすることなどを通じて力士同士が“馴れ合い”になれば、土俵上での取組に「私情」が入ることにつながるとしている。

【日馬富士引退模様】
 貴ノ岩への暴行が発覚してから約2週間。次第に追い詰められた日馬富士は鳥取県警、日本相撲協会の危機管理委員会の調査が継続中だが、自ら身を引く覚悟を固めたという。暴行事件があった酒宴に同席した力士が次々と鳥取県警に呼ばれており、横綱白鵬は7時間近く事情聴取を受けた。鳥取県警の厳しい姿勢に呼ばれた力士は驚いている。「ドラマの調べとは違って細かいことまですごく聞かれる。ごまかしたりとかできない。徹底して聞かれ大きなことになりそうだ」との感想を伝えている。貴ノ岩の兄が頭部のケガの写真を公開し暴行の跡がハッキリしたこともショックだった。日馬富士は、「最悪は警察に捕まり裁判になる。そこまでなったらとても相撲は無理。(後援者の『処分が出るまで待て、まだ相撲はとれる』の慰留に対し)警察に捕まるかもしれない。横綱なのにそういうことしてしまった。甘かった。責任をとるしかない。もう無理です」と述べている云々。

 相撲協会関係者が次のように述べている。

 「引退して社会的な責任、制裁を受ければ、貴ノ岩と話して和解に持ち込める、起訴されずに済むというアドバイスが周囲からあったそうです。というのも、県警が同席した力士に『鳥取のスナックで現場に立ち会ってもらい検証するかも』と通告したそうです。そうなると事件解明が進み、これまでの日馬富士側の主張がひっくり返されるかもしれません。モンゴル仲間が『貴ノ岩の態度も悪い。だから注意の意味で殴った。しかし、白鵬が入ってその場で和解し、酒の席上のことなので双方、悪い』という感じで状況をマスコミに喋って援護射撃しても、警察の調べが進むとそんなごまかしでは通じない。同席した力士らが『もう今までの話では通せないですよ』と言い出したそうです」。
 「あそこまで頑なで、被害届だなんてまったく思っていなかったというんですね。日馬富士は貴乃花親方の態度で思い知り、もうごまかしはきかないと。辞めることで、なんとか貴ノ岩や貴乃花親方に許しを請いたいと思ったようです。場所前から後援者や関係者がいろいろと手段を尽くして、貴乃花親方に貴ノ岩との示談、和解を探ったようですが全く通じなかった。それどころか、貴ノ岩側が態度を硬化させ、ケガの写真まで出してきた。『自分で決着をつけて混乱を収めたほうがいい』と伊勢ケ浜親方に相談し、引退になったようだ。だが、その気持ちが貴ノ岩、貴乃花親方に通じるのかわからない。引退と事件は別、県警は捜査を続けるので、今後も苦しい状況が続くでしょう」。

【日本相撲協会の定例理事会】
 11.30日午後1時頃、小雨降る曇天の中、日本相撲協会の定例の理事会が東京都墨田区の両国国技館の2階にある大会議室で開かれた。正午前には報道陣約80人が集まり、理事の親方たちが次々と会場入りした。警察車両も待機し、規制線が張られて“厳戒態勢”。駐車場内の取材禁止など、2011年の八百長問題が発生した際にもなかった緊張感が漂い国技館は異様な興奮に包まれた。

 会場の会議室内は冒頭が報道陣に公開されたがピリピリムード。理事は10人いるが、入院中の二所ノ関親方(元大関若嶋津)は欠席となったため、出席したのは9理事で、副理事、役員待遇の親方、外部理事計24人が二列に分かれて対面するように着席した。会場中央に陣取ったのは八角理事長。そして、その反対側の真正面に貴乃花親方が座った。貴乃花親方の両脇は尾車親方(元大関琴風)と春日野親方(元関脇栃乃和歌)。理事会冒頭、写真撮影で、貴乃花親方が眼光鋭く八角理事長をにらみつけた29日に引退届を提出した横綱日馬富士や、九州場所中の横綱白鵬の行動や言動について話し合った。理事会には日馬富士に暴行されたとされる貴ノ岩の師匠、貴乃花親方も出席。横綱白鵬も呼ばれた。

 午後4時30分頃終了した。張りつめた空気の中、激しい攻防が3時間半近くにも及んだと云う。平時なら30分〜1時間程度の理事会が異例の長さとなった。八角理事長(元横綱・北勝海)ら執行部と貴乃花親方(元横綱)の間で意見が鋭く対立した。「あんなに荒れて長時間になった理事会は初めてだよ。九州場所の入場者数など色々と最初に報告があったが、一触即発というかすごい雰囲気で、中身を忘れてしまった」。

 これを確認するのに、議事は淡々と進行していつた。千秋楽の26日、土俵わきでの優勝インタビューの中で暴行問題に触れ、「日馬富士関と(殴られたとされる)貴ノ岩関を、再びこの土俵に上げてあげたいと思います」などとファンに訴えた白鵬発言、さらに観客に呼びかけて万歳したことに対し、横綱審議委員会の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)が翌27日、「何か自分でできるような感じでね。そういうことを言うのは横綱としておかしいのではないか」と苦言を呈した。11.28日にも「貴乃花巡業部長のもとでは冬巡業に参加できない」などと発言し八角理事長からたしなめられたが、この日に厳重注意を受けた。

 日馬富士の暴行事件が議題として取り上げられたのは、開始から1時間以上が経過した頃だった。まず、危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)が事件に関する中間報告の内容を読み上げ、貴乃花親方に改めて調査への協力を依頼した。「お断りします」。落ち着き払った様子でそう答えた貴乃花親方に対し、八角理事長が、「貴の岩の聴取に協力してください」。貴乃花「警察の捜査に任せている」。芝田山「協会が大変な時なんだから理事として協力しようよ」。貴乃花「拒否します」。八角理事長「その理由を聞いているんだ!」と声を荒らげた。他の出席者からも協力すべきだとの声が上がつた。「貴乃花親方が協会の聴取に協力すると、捜査の妨害になるのか?」と、貴乃花親方が聴取に協力しない理由を問われ、鳥取県警の捜査を理由に平幕貴ノ岩の聴取に応じないことを記した用意してきた書面を読み始めた。これまで同様、鳥取県警の捜査に任せている趣旨の主張だった。調査への協力を拒否する貴乃花親方に何人もの親方が「どうして協力できないんだ」、「あなたも理事ですよ」、「そんなことだとますます混乱するじゃないか」と詰め寄り、険悪な雰囲気になった。貴乃花親方は協力を拒否したままポーカーフェイスを貫いた。理事会の席上で貴ノ岩の聴取を拒む貴乃花親方と、聴取を進めたい執行部との間で激しい“バトル”が繰り広げられた。

 八角理事長の正面の席に陣取った貴乃花親方が「警察の捜査に支障があってはならない」と主張して反論すると、理事の一人が「それなら県警に電話をして聞いてみよう」と声を上げた。理事長が「構わない」と裁定したので、その場で鳥取県警に電話をかけることになった。暴行問題を捜査中の鳥取県警にその場で電話するという異例の展開になった。県警の人の名前を確認して、「貴乃花親方が協会の聴取に協力すると、本当に捜査の妨害になるのか?」と問うと、対応した捜査幹部は「そちらの判断で決めてくれていい。(協会側が)聴取されても差し支えない。協会の聴取に協力するのかどうかはお任せします。外部に向けて話すのはちょっと困るが、協会なら構わない」と回答した。高野危機管理委員長「県警は協会の聴取に協力しても差し支えないと言っているよ」。貴乃花親方が自分で確認したいというので、電話をしていた理事が電話を貴乃花親方に代わり、貴乃花親方も同様の質問をしたが捜査幹部は同じ返答をした。 

 貴乃花親方は、「(県警が)『そちらの判断に任せる』ということなので、私は協力しません」と突っぱねた。伊勢が浜「組織の一員なんだよ。理事として答えてくれ」。複数の親方が「なんでなんだ」と声をあげ、一触即発の緊張感に包まれた。このまま決裂かとも思われたが、外部理事の一人で危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)が、「心情はわかるが、理事、親方として説明する責務があるはず」と迫った。貴乃花親方は「警察の捜査が終わった時点で協力する」と“折れた”。高野委員長は、捜査終了について傷害容疑で「書類送検」した時点と判断。書類送検は12月初旬とみられ、早ければ来週中に危機管理委による貴ノ岩への聞き取りが実現する。これを受け、12月20日に臨時の横綱審議委員会と理事会を開き、危機管理委が最終報告を行う方針も決まった。


 そんな中、八角理事長が理事らを指して「どう思いますか」と問い始めた。当てられた人は「協会員としては協会に協力すべきじゃないか」といったことを次々と述べていった。そうして八角理事長が貴乃花親方を追い詰めていった。但し、「週刊新潮」2017年12月14日号掲載によると、次に指名された出席者の発言により場の空気は一変した」と云う。その発言は、以下のようなものだった。理事長らは危機管理マニュアルの19条に記された「問題が起こった際、危機管理委員会は協会員に指示命令することができる。協会員はそれに従わなければならない」という項目に則(のっと)って貴乃花親方を追及しているが、同じマニュアルの5条には「問題が起こった際、危機管理委員会はリスクを予見して適切に行動すべき」だともある。協会は11月2日には事態を把握していたのに、11月11日の理事会でそれを一切報告しなかった。これは重大な危機管理ミスだ――。「八角理事長らはこの指摘に答えることができず、“今日のところは警察の捜査の後に貴乃花親方に協力してもらうということで”と話をまとめた」(同)。その後、八角理事長が白鵬(32)と宮城野親方を厳重注意。異様な雰囲気のまま、理事会は終了した。

 一連のやり取りは、協会執行部と貴乃花親方の相互不信が決定的であることを浮き彫りにした。今後の協会による調査も難航することが予想される。親方たちの間でも、不穏な空気が漂ったという。「理事会が終わってからも、親方たちから貴乃花親方に対する愚痴、ブーイングが出ていた。「外部の理事まで来ているのに、あのふてくされた態度はなんだ」、「日馬富士は責任とって辞めたんだよ。どう思ってるんだ」、「そこまで協会とケンカしたいのか」と。来年2月の理事改選で何とか貴乃花親方を落とせないかという話をしている親方衆もいる。親方たちによる“包囲網”ができつつある中、沈黙を貫く貴乃花親方はどんな決着を考えているのだろうか。貴乃花親方は強硬姿勢を崩しておらず、騒動が収束する気配はない。

 貴乃花親方の処分をめぐっても外堀は埋められた。協会の規定では、リスクが発生した場合、理事は速やかに報告や協議を行うと定められているが、罰則はない。そこで、この日の理事会の決議で「必要な懲戒」という文言が盛り込まれた。高野危機管理委員長は記者会見で、暴行を把握しながら報告をしていなかった貴乃花親方について「協力していただくことに理事としての責務があるのではないかと思っている」と強調した。日馬富士の師匠だった伊勢ケ浜親方とともに処分が検討される。

 巡業部長の貴乃花親方は、12月3日の長崎県大村市から始まる冬巡業に帯同させず、代わりに春日野広報部長(元関脇栃乃和歌、55)が担当することを決定した。協会は「混乱防止と問題対応のため」としている。尾車事業部長(元大関琴風)は「今の騒動の中で、多くのマスコミの方も押しかけるでしょうから、本来、巡業を見に来てくれるお客様や土俵の方がそっちのけになってはいけないということで、春日野広報部長に行ってもらうことになりました」と説明した。八角理事長(元横綱北勝海)からは「対応がありますから。そういうこともあって休んでもらうことになりました」と付け加えた。貴乃花親方もこの措置には納得しているとした。この担当交代については、貴乃花親方は反論もなく淡々と受け入れたという。関係者によると、玉ノ井巡業部副部長(元大関栃東、41)はこれまでどおり同行する。

 理事会

 日本相撲協会で重要事項について議決する最高機関。理事長を含む理事(定員10人、入院中の二所ノ関親方=元大関若島津=は欠席)によって構成され、理事長が議長を務める。この日は副理事、役員待遇の親方、外部理事ら計24人が出席。会合は理事在籍数の3分の2以上の出席、または委任状をもって開催される。監事は理事会に出席して意見を述べることはできるが、評決に加わることはできない。

 11.30日、日本相撲協会は、元横綱日馬富士の暴行問題を調査している協会の危機管理委員会(高野利雄委員長=元名古屋高検検事長)による中間報告の要旨を公表した。公表された要旨の全文は以下の通り。(時事ドットコム編集部)
 (はじめに)
◇現時点では残念ながら、貴ノ岩からの聞き取りができていないが、日馬富士をはじめ、白鵬、鶴竜ら多数の関係者から聞き取りを行った。
◇中間報告ではあるが、相当程度、解明は進んだと考えている。
(1)これまでに把握した概要
◇10月25日の食事会は、鳥取城北高校の関係者が、秋巡業に参加していた卒業生の力士を激励するために開いた。食事会には、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、貴ノ岩、石浦のほか、高校の関係者も参加した。モンゴル出身者だけの集まりではなかった。
◇一次会の終わりごろ、白鵬が、貴ノ岩に対し、9月、都内の飲食店で貴ノ岩が粗暴な言動をしたことについて説教を始めた。その場は、日馬富士が貴ノ岩をかばい、収まった。
◇貴ノ岩は両親を亡くし、日馬富士も父親を亡くしている。日馬富士は、境遇が似ている貴ノ岩を日ごろから可愛がり、相談に乗ったり、食事に誘ったりしていた。
◇二次会は、高校関係者側が企画して横綱たちを誘って行われた。二次会を開くことは、事前には決まっていなかった。一次会に参加した者のほとんどが二次会に参加した。本件が起きた現場の個室には、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、貴ノ岩、石浦のほか、高校の関係者らおよそ10名が入った。
◇二次会で、白鵬が貴ノ岩と照ノ富士の2人に、高校の恩を忘れないようにと説諭した際、貴ノ岩がスマートフォンをいじっていた。日馬富士が注意したところ、貴ノ岩は「彼女からのメールです」と苦笑いを浮かべた。日馬富士は、大横綱の白鵬が説教をしているさなかにスマホをいじったことに腹を立て、貴ノ岩に謝罪させようと、平手で顔面を殴った。
◇しかし、貴ノ岩がにらみ返したうえ、謝罪もしようとしなかったため、日馬富士は、貴ノ岩に対し、謝罪するように言いながら、平手で多数回殴り、さらにカラオケのリモコンで頭を数回殴った。
◇日馬富士はこの間、シャンパンのボトルをつかんで振り上げたが、手から滑り、ボトルでは殴っていない。馬乗りになったこともない。ほかの物も投げていない。白鵬が止めに入り、日馬富士の暴行は止まった。
◇日馬富士は、日本酒を飲んでいたが、泥酔している状態ではなく、当日の状況は記憶している。日ごろ酒癖が悪いということもない。
(2)貴ノ岩の負傷
◇頭部の裂創は、ステープラーと呼ばれる医療用ホッチキスで縫うケガ。
◇診断書を出した病院に確認したところ、頭蓋底骨折、髄液漏れはいずれも疑い。
◇全治2週間は、負傷した10月26日から11月8日まで2週間という意味で、病院は状態が安定したと判断して翌9日に退院させた。
(3)モンゴルカ士の交流
◇モンゴルカ士会と呼ぶ生活互助会があり、会費を集め、ケガをした力士の見舞金や冠婚葬祭の費用などに充てている。モンゴルの病気の子供に寄付するなどのボランティア活動もしている。モンゴル力士は例外なく参加している。
◇モンゴルカ士会の趣旨は生活互助であって、食事会ではない。モンゴル力士を集めた定例的な会合は、少なくとも近年は開かれていない。(したがって、そうした会合に出席する、しないが問題になるようなことはない)

【八角理事長(元横綱北勝海)の理事会後の会見】
 11.30日、理事会後の会見で、八角理事長(元横綱北勝海)が「世間のみなさまには大変申し訳なく思っております。どうも、すいませんでした」と謝罪し、頭を下げた。貴乃花親方が巡業に来るのなら巡業に参加しないと力士から声が上がったと一部で報じられているが、八角理事長は同様の要望は力士、行司、呼び出しらそれぞれの会から代表者が出席する「経営協議会」で話し合うべきものとし、「そこに諮るのがルールになっているのでそこに出してほしいと話をしました」と語った。また、白鵬が貴乃花親方を巡業から外してほしい、という趣旨の発言をしたのか、という点には八角理事長は「ここでは控えさせていただきたい。(個人ではなく)力士会として持っていかないといえない」とした。

【旭鷲山がモンゴルのバトトルガ大統領の補佐官職を解任される】
 11.30日、大相撲の横綱・日馬富士の暴行問題に関連して、モンゴルから来日していた元小結・旭鷲山のダバー・バトバヤルが、モンゴルのバトトルガ大統領の補佐官職を解任されたことが分かった。日刊紙ウヌードゥル(電子版)などのモンゴルの複数のメディアが報じた。解任の理由は、明らかになっていないが、事件発覚後、同氏が日本の複数のテレビ情報番組に出演して、発言していたことに関係があるとみられる。幕内・貴ノ岩(貴乃花)が負傷した写真を公開するなどしていたが、証言の信ぴょう性には疑いの声が上がっていた

 大相撲の元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(37)が、自身のツイッターを更新し、「モンゴルのヒーロー偽物名刺対してモンゴル大統領長官が今先にクビにしました!詳しくはモンゴルのニュース見て下さい!!」とツイート。詳細は不明だが、元横綱・日馬富士の暴行問題に関連して、モンゴルから来日していた元小結・旭鷲山のダバー・バトバヤルが、モンゴルのバトトルガ大統領の補佐官職を解任されたことを指しているものと見られる。さらに「明日に在モンゴルにいる日本マスコミに一言うかな?」と日馬富士の引退などについて日本のメディアの取材に応じる意向を示唆していた。(ツイッターは原文のまま)


【貴乃花の理事会後の話】
 11.30日、東京・両国国技館で開かれた日本相撲協会定例の理事会に出席した貴乃花親方から理事会後に電話を受けたという友人の50代男性が1日放送のTBS系「ビビット」(月~金曜・前8時)にVTR出演し、貴乃花の理事会後の話を伝えた。理事会後に番組の取材を受けていた男性に貴乃花から電話があり、10分ほどの会話があったという。男性は「親方もかなり興奮されていました」と言い、親方は「理事会は誰か1人の人が主導で、自分の意見を聞き入れてもらえない」、「たくさんの、知らない人もいて、しゃべる機会も与えてもらえない」と話していたという。男性によると、貴乃花親方は横綱・日馬富士の引退については「日馬富士は引退する必要はなかった」とし「何かの陰謀で辞めざるを得なかった。圧力があったのでは」という旨のことを話したという。また「日馬富士を処分するなら、自分の処分も覚悟していた」というが「何の処分も言い渡されることはなかった」という。番組MCのTOKIO・国分太一(43)は「かなり衝撃的な内容でしたね」とコメントした。

【自民党の伊吹文明・元衆院議長が白鵬の言動批判】
 11.30日、自民党の伊吹文明・元衆院議長が、所属する二階派の会合で、横綱白鵬関について「大横綱だからなんでもできると思い上がっているんじゃないか」などと痛烈に批判した。伊吹氏は九州場所千秋楽の優勝インタビューで「日馬富士関と貴ノ岩関を再び、この土俵に上げてあげたい」と述べたことについて、「矩(のり)(守るべき事柄)をこえている」と指摘。観客に万歳を要求したことも「TPO(時と場所、場合)がよく分かっていない」と苦言を呈した。さらに伊吹氏は、三権分立を引き合いに「内閣は内閣の、国会は国会の矩をこえないという気持ちを持っていないと謙虚さを失ったと言われる」とも述べ、横綱批判は返す刀で居並ぶ議員への講釈にもなった。

【俳優の梅沢富美男の六角理事長批判】
 11.30日、俳優の梅沢富美男(66)が、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。暴行問題の責任を取って現役を引退した大相撲の横綱日馬富士に対する、日本相撲協会の八角理事長の対応についてコメントした。八角理事長が日馬富士の引退について「断腸の思い」などと語ったことに触れ、「断腸の思いなんて、なんで理事長が言うんですか。断腸の思いというのは(伊勢ケ浜)親方であって横綱なんですよ」と一言。続けて「理事長だったら『待て』と。『理事会があるから、俺が話をつける。まとめるから、その後に俺が断を下すからそれまで(引退は)待て』と何で理事長が言えないんですか」と暴行事件の全容解明を待たず、協会が引退届を受理したことに語気を強めた。いまだ事件の全容がはっきりしない状況に「理事長だったら貴乃花親方を呼べばいい。しゃべらなくても呼んでくりゃいい。『何でしゃべらないんだ、お前は』と。それが理事長でしょ。商店街の親父じゃないんだから」と語り、理事長のリーダーシップに疑問を投げかけた。

【貴乃花親方と池口恵観の親交】
 11月末、貴乃花親方が池口氏に次のような書き出しのメールを阪神タイガース監督の金本知憲氏なども信頼を寄せることで知られ、貴乃花の支援者の一人である高野山別格本山清浄心院住職の池口恵観に送っている。(週刊朝日2017年12月22日号(本誌取材班)記事「貴乃花親方が池口恵観氏にあてたメール全文」参照)
 「〝観るものを魅了する〟大相撲の起源を取り戻すべく現世への生まれ変わりの私の天命があると心得ており、毘沙門天(炎)を心にしたため己に克つを実践しております。国家安泰を目指す角界でなくてはならず〝角道の精華〟陛下のお言葉をこの胸に国体を担う団体として組織の役割を明確にして参ります。角道の精華とは、入門してから半年間相撲教習所で学びますが力士学徒の教室の上に掲げられております陛下からの賜りしの訓です、力と美しさそれに素手と素足と己と闘う術を錬磨し国士として力人として陛下の御守護をいたすこと力士そこに天命ありと心得ております。今の状況、若い頃から慣れております。報道とは民衆が報われる道を創るのが本分であると思いこれまで邁進してきております。角道、報道、日本を取り戻すことのみ私の大義であり大道であります勧進相撲の始まりは全国の神社仏閣を建立するために角界が寄与するために寄進の精神で始まったものです。陛下から命を授かり現在に至っておりますので“失われない未来”を創出し全国民の皆様及び観衆の皆様の本来の幸せを感動という繋ぐ心で思慮深く究明し心動かされる人の心を大切に真摯な姿勢を一貫してこの心の中に角道の精華として樹立させたいと思います。敬白」。

 池口恵観が貴乃花親方についてこう語っている。
 「貴ノ岩は自身の部屋から出した初の関取で、一番かわいがっていた弟子。ケガをさせられた怒りは相当なもので、協会に対してかたくなになるのも無理はない。親方からは『自分の道を貫きたい』という趣旨のメールをもらったので、私も応援したいと思っています」
 池口恵観とは?

 池口は北朝鮮をたびたび訪問し、朝鮮労働党や北朝鮮外務省の高官やよど号ハイジャック犯と会談をしているほか、2012年に開催された金日成生誕100年祭にも出席している。 池口は数多くの北朝鮮への貢献により、同国から勲章も授与されている。 池口が法主を勤める、鹿児島県鹿児島市平川町にある単立烏帽子山最福寺には、北朝鮮の初代指導者である金日成主席を尊敬する意味から金日成主席観世音菩薩が鎮座している。

【上西小百合前衆議院議員ツイッターが、貴乃花親方を女々しい奴、親が悪いんだろうなとつぶやく】
 11.30日、上西小百合前衆議院議員ツイッター。前日に行われた日馬富士の引退会見について次のように言及した。

 日馬富士さんの会見をみた。とりあえず謝っとけばいいだろうといういい加減なものではなく、無念がにじみ出ていた。事の善悪はともかく人前に出てきて説明した。それに比べて貴乃花親方。自分の信念だかなんだか知らないけど女々しい奴だ。親が悪いんだろうな。


【女性セブン2017年12月14日号が花田景子の手腕の好評記事を掲載】
 2017.12.1日、女性セブン2017年12月14日号記事「花田景子さんの手腕で貴乃花支持拡大 親方衆の約半分確保か」。
 ついに横綱・日馬富士(33才)の引退にまで発展した暴行事件。事が起きたのは、10月25日の夜だった。巡業先の鳥取にあるカラオケラウンジで日馬富士は、モンゴル出身の後輩力士・貴ノ岩(27才)を殴打し、けがを負わせたのだ。貴ノ岩の師匠である貴乃花親方(45才)は事件の4日後、鳥取県警に被害届を提出。そこから2週間後にスポーツ紙が事件を報じ、日馬富士は九州場所を休場した。九州場所千秋楽の2日後の朝、東京の自宅前で慌ただしく荷物を車に積み込む貴乃花親方の夫人・景子さん(53才)の姿があった。グレーのタートルニットに、黒い細身のパンツ、黒い低めのヒールのショートブーツ。肩までの栗色の髪がふわりと揺れる。

 --おかみさん、騒動についておうかがいしたいのですが。

 「すいませんね、ごめんなさいね。何も言えないんですよ…」>

 本誌・女性セブンの直撃に、口元には柔らかい笑みを浮かべつつ、困ったように眉毛を下げ、自宅に入っていった。

 「連日の報道は本筋とずれている気がします」、「たくさんお話ししたいことはありますが、警察にも言われており、コメントは控えております」。暴行問題で角界が揺れる11月23日、景子さんは愛媛県西予市で行った講演でキッパリとこう話した。「被害者である貴ノ岩や、貴乃花親方をバッシングする報道に一言モノを申したかったのでしょう。見ての通り親方はまっすぐ頑固一徹。だから景子夫人が親方に上からモノを言うことはありません。でも、親方の手綱を握れるのは、8才年上の才媛の景子夫人ただ1人。親方を裏で支え、相撲改革の旗手、理事長候補へと導いているともっぱらの評判です。マスコミの報道では親方は味方もおらず孤軍奮闘で、景子夫人も肩身の狭い思いをしていそうですが、実際は違う。イザとなったら景子夫人につくというおかみさんたちは意外にも多いんです」(後援会関係者)。

 ■“おかみの会”の中心に存在

 景子さんのおかみさんとしての手腕は実際、「さすが!」といったところ。3人の子育てをしながらも、若手力士の精神的ケア、親方のスケジュール管理やタニマチとのつきあい、お礼状を欠かさないなどの、おかみさんの仕事は完璧。その上で、「笑顔の子育て術」、「相撲と日本人の心」、「心を掴むコミュニケーション術」などさまざまなテーマで日本各地で講演。1か月で10本以上こなすことも。貴乃花親方が打ち出す「和装デイ」やサイン会といった思い切ったファンサービスは、景子さんのきめ細かい女性目線のアイディアだといわれる。「景子さんが中心になって、一門を超えたおかみさんの集まりを催しています。いわゆる“おかみの会”ですね。そこでは部屋運営について話したり、新米おかみさんの悩みを聞いたり。その中で、貴乃花親方の角界改革の考えをわかりやすく説明することもあるそうです。それを各おかみさんが部屋に持ち帰り、親方に伝えていく。実は“おかみの会”によって、角界に貴乃花親方を支持する輪が拡がっているという側面もあるんです」(前出・貴乃花部屋に近い関係者)。錣山親方(元関脇・寺尾)や立浪親方(元小結・旭豊)の妻たちも“おかみの会”に参加しているという。

 「景子さんの手腕に加えて、貴乃花と同世代で、彼のガチンコ相撲に惚れている親方衆は少なくない。山響親方(元前頭・厳雄)や玉ノ井親方(元大関・栃東)などは“貴乃花グループ”の若手親方リーダーたち。また、長男の優一さんは、現理事長・八角親方(元・北勝海)部屋付きの陣幕親方(元前頭・富士乃真)の娘と結婚しました。貴乃花は一門を超えた親方衆を集結させていて、今や貴乃花を支持する親方は全親方衆の約半分の50人に迫るともいわれます。暴行事件をきっかけに“どっち派?”と確認する動きもあります」(若手親方)。

 景子さんが盤石の布陣を敷く一方で、日馬富士の師匠である伊勢ヶ濱部屋のおかみさん・淳子さん(55才)も負けてはいない。「淳子夫人は、元春日山親方の姪。白百合女子大出身の才女で、親方と出会った時は銀座の画廊で働いていました。伊勢ヶ濱部屋が横綱・日馬富士以下、関脇・照ノ富士、幕内・安美錦など関取6人を擁するまでになったのは、弟子の信頼厚い淳子夫人の“内助の功”も大きい。淳子夫人も3人の子供を育てながら、力士29人の大所帯を切り盛りしてきました。夫人は、弟子の誕生日にはプレゼントに“うちの部屋に来てくれてありがとう”というバースデーカードを添えて贈るそうです。日馬富士の横綱への昇進伝達式の口上に『自覚』という言葉を入れたのも淳子夫人でした」(伊勢ヶ濱部屋に近い関係者)。角界に嫁入りする女性にとっての「二大名誉」は、まず横綱に嫁ぐこと。そして角界のトップである「理事長夫人」になることだ。八角理事長の妻はひと回り以上年下の桃好夫人。前のおかみさんと離婚後の再婚だ。「今回の因縁もあり、青山学院の“ママ友”であるはずの景子さんと淳子さんの間に、すきま風が吹いています。“次期理事長夫人候補”のおかみさん同士のガチンコ対決も見ものです」(相撲担当記者)。待ったなしだ。

 冬巡業は異例の“夜間外出禁止令”か

【藤田紀子が白鵬の言動批判】
 12.1日、貴乃花親方の母でタレントの藤田紀子(70)が、テレビ朝日系「ワイド!スクランブル」に出演し、横綱白鵬の言動について「『自分が天下をとっちゃった』というような態度に見える」と指摘した。白鵬の一連の言動について、「皆さん『最近、白鵬関がちょっと変わってきた』っておっしゃるんですけど、私は若い時からとてもこの方の言動に注目しておりました」と以前から問題視してきたことを明かし、「32回目の優勝の後ぐらいから、『自分が天下をとっちゃった』、『協会を牛耳ってやろう』というような態度に見えます」、「(優勝)回数を増やせば自分はそういう立場にいられるんだという、なんだか勘違いを起こしている気がする」と私見を述べた。自身は横綱に育て上げた2人の息子に対し「トップになればなるほど『実るほど頭を垂れる稲穂かな』この言葉を常に頭に置いて、皆さんより腰を低く生活することが1番大事。この言葉を胸に刻むよう言い聞かせてきた」と語った。

 モンゴル力士会は元々、モンゴル出身力士の生活の互助会だったり、祖国の子ども達を支援するボランティアをするために結成された。これについて藤田は「モンゴル力士会が福祉的なものだったら反対しない。(モンゴル力士会には)それ以外のものがあるから、貴乃花親方は出るなと言っていたと思う」と私見を述べた。貴ノ岩が礼節、礼儀をわきまえなかったから殴ったと言われていることについて「相撲部屋では、礼節・礼儀の前にまず雪駄の並べ方からしつける。一連の経緯を見ていると、貴乃花親方が自分の弟子の生活態度を見ていないと言われているようで非常に不愉快です」とまくし立てた。


【最福寺法主・池口恵観氏の虚言登場】
 12.1日、読売テレビの報道・情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」が、「被害を受けた貴ノ岩の師匠の貴乃花親方が暴行事件を八角理事長(元横綱・北勝海)に報告してから、警察に被害届を出した」と知人に話していたと証言した最福寺法主・池口恵観氏のインタビュー映像を放送。さらに「八角理事長に報告した後、警察に被害届提出か」などのテロップも表示した。

 12.11日、日本相撲協会は、12.1日の放送内容に対して、不十分な取材で事実と異なる内容を放送したとして読売テレビに抗議文を送付した。協会によると、協会が元日馬富士関の暴行を知ったのは鳥取県警からの電話であり、池口氏の証言は貴乃花親方の知人からの間接伝聞で、裏づけ取材を十分に行わない無責任な姿勢・態度であると批判している。貴乃花親方からも「心当たりはございません。いずれもマスコミから出ている根拠のない、伝え聞いたような情報である」と協会側は回答を得ているという。相撲協会は読売テレビへ速やかな謝罪、訂正を求めた。同協会は9日にも事実無根の番組内容で名誉を傷つけられたとして、フジテレビにも抗議文を送付したと発表している。

【鳥取県警が元横綱・日馬富士を再聴取】
 12.2日、元横綱・日馬富士は早朝、マスクをして着物姿で羽田空港に到着した。報道陣の問い掛けに「もう話すことはありません」とだけ述べた。午前8時過ぎに鳥取空港に到着。目頭押さえ「しっかり話したい」。午前8時40分、弁護士とともに鳥取県警本部に入った。東京の羽田空港では、記者が「お世話になった方々に何か一言」と問い掛けると、涙ぐんで目頭を押さえながら「しっかり話をしたい」と語った。鳥取県警は元横綱・日馬富士が10月下旬、鳥取市内の飲食店で貴ノ岩関をカラオケのリモコンで殴るなどしてけがをさせた傷害の疑いで捜査している。捜査関係者によりますと、先月28日と29日の2日間にわたって横綱・白鵬から聴取したことで、現場で同席した力士ら全員の聞き取りが終わった。県警は2日朝から最終的な確認をするため、元横綱・日馬富士に再び事情を聴いている。聴取開始から約3時間が経過していて、夕方まで続くとみられている。鳥取県警は今月前半に元横綱・日馬富士を傷害の疑いで書類送検する方針。
 鳥取県警の再聴取は午後6時19分に出て来て車で後にするまで約9時間半。11月17日に東京・両国国技館で行われた鳥取県警による約8時間の聴取に続いての長丁場となった。早ければ今週にも傷害容疑で書類送検する方針。また、現場となったラウンジでの実況見分は行われなかった。2度にわたる長時間の聴取で、元横綱の口から何が語られたのか。県警は今週にも傷害容疑で書類送検する方針で、同席していた横綱白鵬らの聴取内容と突き合わせ、事実関係に矛盾がないか、最終確認を進める。

【貴乃花親方処分の動き】
 貴乃花親方が土俵際だ。元横綱日馬富士の暴行問題をめぐり、日本相撲協会は理事会の決議で関係者の「懲戒」に言及、巡業部長の職務を怠ったとして12月20日の臨時理事会で「降格」などの処分が検討される。日馬富士のクビを取った貴乃花親方だが、返り血を浴びることになる。親方の処分には除名、解雇、降格、停職などがある。懲戒には理事の3分の2以上による決議が必要で、現在理事の貴乃花親方は、副理事や役員待遇委員、委員などへの降格も予想される。冬巡業からも外された貴乃花親方だが、反執行部の姿勢を明確にした時点でこうした状況はある程度想定していたはずで、「第三者を立てた法的手段」を示唆しており、徹底抗戦を貫くとみられる。

【力士団が巡業に旅立つ】
 12.2日、大相撲の元横綱日馬富士による暴行問題に揺れる中、現場の酒席にいた白鵬、鶴竜の両横綱らの一行が長崎県大村市で3日に始まる冬巡業に備え、九州場所が行われていた福岡市を2日午後に出発した。横綱稀勢の里、元日馬富士に殴られて負傷した幕内貴ノ岩らは休場する。貴乃花巡業部長(元横綱)に代わり、責任者として同行する春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)によると、貴ノ岩は診断書を提出していない。元日馬富士の暴行問題をめぐる発言などに関し、11月30日に開かれた日本相撲協会の理事会で厳重注意を受けた白鵬は、移動のバスに無言で乗り込んだ。春日野広報部長は、今回の問題が酒席で起きたことを踏まえ、力士らに外出は「常識ある範囲」で深夜は控えるよう指導を徹底し、各巡業先で謝罪を含めた協会あいさつを行う方針を示した。

【貴ノ岩が診断書不提出の怪】
 12.2日、元横綱・日馬富士関による暴行で負傷し、大相撲冬巡業(3~17日)を休場する幕内・貴ノ岩が診断書を相撲協会に提出していないことが分かった。暴行問題への対応で帯同しない貴乃花巡業部長(元横綱)の代理を務める春日野広報部長(元関脇・栃乃和歌)が「2人が診断書を提出していない。貴ノ岩と(十両)大成道。貴ノ岩については何も聞いていない」と明かした。貴ノ岩サイドには、休場の説明も受けていないという。巡業の休場には、けがなど「正当」と判断される診断書が必要。師匠の貴乃花親方は九州場所の終盤に貴ノ岩の体調が悪化したと明かしていた。提出は巡業初日まで猶予が与えられ、内容が注目される。

 貴ノ岩は2種類の診断書を作成していた。1枚目は10月29日に鳥取県警に提出。2枚目は九州場所を休場するために作成し「右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」で全治2週間程度と記されていた。危機管理委員会が医師に作成根拠を確認すると、場所前の時点で相撲がとれる状態だったという事実が判明した。暴行問題を引きずっての巡業になり、春日野部長代理は「注目を集めているわけだから、私生活も含めてね。深夜(遊ぶの)はいただけない」と襟を正す姿勢を強調し、長崎・大村へ向けて福岡市内を出発した。


【大相撲の冬巡業が長崎・大村市で始まる】
 12.3日、大相撲の冬巡業が長崎・大村市での巡業から始まった。引退した元横綱日馬富士(33)の暴行問題を受けて、さきの日本相撲協会の理事会で貴乃花巡業部長(元横綱、45)を今案件に対応することを理由に同巡業から外し、春日野広報部長(元関脇栃乃和歌、55)が責任者として代役を務める。届を出した休場者は13人。暴行を受けた幕内貴ノ岩(27)も含まれるが、2日の時点で休場に必要な診断書は提出されていない。

【春日野親方が巡業部長代理】
  週刊ポスト2017年12月22日号「冬巡業、貴乃花親方の代役に確執ある兄弟子親方送り込む深謀」。

 巡業部長の貴乃花親方は日馬富士事件への対応を理由に帯同を外された。春日野巡業部長代理。その脇を巡業部副部長の玉ノ井親方(元大関・栃東)、審判部から派遣された高田川親方(元関脇・安芸乃島)が固めている。高田川親方は、貴乃花親方とは二子山部屋時代の兄弟弟子。但し、引退後は指導方針などを巡って対立して確執が生まれ袂を分かった。「亡くなった二子山親方(元大関・貴ノ花、貴乃花親方の実父)は、貴乃花部屋にいられなくなった安芸乃島を、一門には所属せずに部屋を運営していた先代の高田川親方(元大関・前の山親方)に預けた。貴乃花との対立は根深い。貴乃花が一門を割って“独立”したのを見計らうように、安芸乃島が二所ノ関一門に戻っている。巡業部には一門の枠を超えて貴乃花親方に共鳴する親方が集まっている。同じ一門の阿武松親方(元関脇・益荒雄)、副部長の玉ノ井親方、木瀬親方(元前頭・肥後ノ海)、尾上親方(元小結・濱ノ嶋)、立田川親方(元小結・豊真将)らの若手親方衆ばかり。今回の巡業に審判部から派遣された浅香山親方(元大関・魁皇)も人望が厚く、貴乃花親方に近いとされている。

 貴乃花親方派といわれる親方は、乃花親方が二所一門の反対を押し切って理事選に立候補した際に行動を共にして、貴乃花支持を表明して二所一門からの離脱を表明したのは以下の6人。

間垣(2代目・若乃花)
大嶽(貴闘力)
阿武松(益荒雄)
音羽山(貴ノ浪)
常盤山(隆三杉)
二子山(大竜)

選挙後、立浪一門の安治川(光法)が貴乃花に投票したことを発表した。立浪一門からもう1票、二所から1票流れたと推定されている。





(私論.私見)