れんだいこの時事評論 |
(最新見直し2015.11.28日)
Re::れんだいこのカンテラ時評608 | れんだいこ | 2009/09/28 |
【朝青龍相撲の醍醐味考】
2009大相撲秋場所千秋楽の両国国技館での西横綱・朝青龍と東横綱・白鵬との優勝決定戦は、相撲史に残る名勝負であった。これを確認するため記憶の定かなうちに以下印象記を記しておく。 9.28日、14戦全勝で迎えた朝青龍と13勝1敗の白鵬が、横綱の意地と威信を賭けて両者気合い十分でぶつかった。本割は、白鵬の頬が良い感じで紅潮させており、気合い十分万全の立ち合いで激突した。朝青龍はやや半身気味の受けに回り、この差が白鵬の怒涛の押しに繋がり、体制の崩れた朝青龍をそのまま投げ切った。朝青龍の裏返しはめったに見られるものではない。白鵬の集中力が勝り、且つ地力で既に朝青龍を超えている強さを見せつけた。僅か数秒の決着ではあったが見応えのある一戦だった。この時点で、朝青龍もそれまでかと思わせられた。 暫し間を置いて後、14勝1敗同士の優勝決定戦となった。朝青龍の心境や如何に。れんだいこは固唾をのんで見守ることになった。決定戦は、ゆっくり落ち着いた睨みあい仕切り直しの数次を経て雰囲気も最高潮に盛り上がった。又も両者気合い十分でぶつかった。まことに圧巻の両者の立ち合いで幕が開き、観ていて気持ちの良い相撲の醍醐味を堪能させてくれた。結果は、本割とは逆に朝青龍の俊敏さが勝り、粘る白鵬を終始先手で撹乱翻弄し、息もつかせぬ数秒の攻防戦を制し投げつけ返した。 かくて、朝青龍の渾身劇的な勝利となった。良い立ち合いで激突し横綱相撲を取ったからして、負けたことに白鵬に非はない。問題はむしろ、ここ一番に見せる朝青龍の予想を上回る非凡な敢闘能力ではなかったか。こういう力がどのようにしたら生まれるのか分らないが、朝青龍の天賦の才であろう。白鵬も魂消る異常能力ではなかろうか。そう認めるからこそ、負けて悔いなしのさばさばした白鵬の姿が見られたように思う。 朝青龍も又白鵬の強さを認め、尋常では勝てぬほどに地力を増した白鵬に正面から闘いを挑み勝ったことの喜びを自然と湧かしたのであろう。平凡が非凡を評するには弁えがいるのではなかろうか。込み上げる歓喜が例のポーズを生んだ。しかし、誰が咎められようか。と、れんだいこは思う。これだけ良い相撲を見せてくれたのだから、そう野暮な批判はしなさんな。又もパッシングが始まるのかと思うと、この連中とは通じないことおびただしい。この取り組みは大相撲史の新しいページを飾ったように思う。数々の名場面の中でも特筆の勝れものとなったのではなかろうか。これが云いたかった。このことを確認したかった。 翌日の、というのは今朝のことになるが、出勤前のテレビでこの名勝負を確認したかった。ところが、どのチャンネルひねっても放映されていない。これを偶然と見る者はおぼこ過ぎよう。れんだいこには、圧力が働いているとしか思えない。誰が何の為に。それは本稿では触れない。テレビ番組がそれほど意図的故意に邪悪な勢力の者に操作されていることを確認すれば良い。 それはそうと、場所中の内館牧子発言の度が過ぎていやしなかったか。発言の一言一句の再現は譲るとして、あのチンクシャミが何でこう朝青龍を目の仇にしたがるのか不自然過ぎる。どういう経緯で日本相撲協会横綱審議委員になったのかも分らない。彼女なりに大相撲を愛しているつもりかも知れないが、れんだいこには逆の印象に映る。早く辞めさせるに越したことはない。やく某と杉山元アナが三馬鹿トリオであるが、大相撲を愛しているポーズで内部から壊そうとする輩はさっさと引きずりおろさねばならない。これはどこの世界でも云えることだ。 もとへ。それにしても朝青龍は凄い。大相撲史の記録を全て塗り替えようとしていた全盛期に理不尽に休場を言い渡され、二場所明けで戻ってきたものの以来微妙にリズムを狂わされていた。朝青龍相撲を愛する者にはまことに惜しい休場命令であった。その朝青龍の今場所は別バージョンで復調した感がある。しかし、強さに於いてはもはや既に白鵬に席を譲っているのではないかと思わされた。その両者が大相撲の醍醐味を見せつけてくれた。モンゴル出身の非日本人力士ではあるが、もうそんなことはどうでも良い。相撲たるものの圧倒的な臨場感を遺憾なく発揮してくれた。日本の国技の素晴らしを堪能させてれた。このことを感謝したかった。白鵬、朝青龍、その他関係者の皆さん有難う。これが云いたかった。 2009.9.28日 れんだいこ拝 |
Re:れんだいこのカンテラ時評316 | れんだいこ | 2007/08/02 |
【朝青龍出場停止処分騒動】 大相撲横綱・朝青龍が来期二場所続けて出場停止処分を食うという「朝青龍出場停止処分騒動」が持ち上がっている。マスコミが相変わらず正義のペンと解説を能弁にまくし立てている。れんだいこは意見が違うので発信しておく。 れんだいこは、朝青龍(26歳、本名ドルゴルスレン・ダグワドルジ、モンゴル出身)の人となりは知らない。テレビで見るだけのことであり、先の名古屋場所で21回目の優勝を遂げ名横綱の実績を積み重ねつつあることを知るばかりである。 その朝青龍が、「腰の疲労骨折と左ひじの靱帯(じんたい)損傷で全治6週間」との診断書を添えて夏巡業の休場届を協会に提出し、この間モンゴルに凱旋帰国していた。この時サッカー元日本代表の中田英寿氏らと身も軽やかに嬉々としてサッカーに興じていたことが発覚した。 2007.8.1日、日本相撲協会は東京・両国国技館で緊急理事会を開き、朝青龍を9月の秋場所と11月の九州場所の2場所出場停止と減俸30%(4カ月)、この日から九州場所千秋楽(11月25日)まで謹慎処分にすることを決めた。師匠の高砂親方(元大関・朝潮)も、監督不行き届きで減俸30%(4カ月)の処分となった。同協会によると現役横綱の出場停止、減俸は初めてであり、異例の厳罰処分と云える。 日本相撲協会もマスコミもこぞって、「横綱としてあるまじき朝青龍の非行、軽率」を批判し、「強いだけの力士で良いのか」論に依拠して横綱としての品位と義務と責任を説いている。れんだいこは、この論調は違うと思う。最近流行りの気難しい且つ安上がりの正義批判に便乗しているだけではないかと思う。よって以下棹差す。 日本相撲協会も日本のマスコミも、横綱の品位を頻りに説き、横綱の出場停止処分を正当とするが、横綱をしてそのような処分に付すことこそ横綱という地位を侮辱し、ひいては相撲界の品位を貶める椿事ではなかろうか。裏にどういう事情があるのか知らないが、やって良いことと悪いことがあり、横綱の出場停止処分なぞその域を越えていると云うべきではなかろうか。 なぜこの式の正義が罷り通るのか。それは最近の風潮に関係があると見立てる。ネオシオニズム・イデオロギーが主流となっている現代らしい説法であり、1970年代の在地型社会主義とも云うべき戦後保守本流の角栄-大平同盟が覇権を確立していた時代には登場しなかった正義ではなかろうか。無内容なところに拘り、正義を強調し、肝心要のことはさほど重視せず言及しないという倒錯事象ではなかろうか。 この種の病的正義が横行し始めている。例えば、著作権「要通知・要承諾」強制論も同じだ。ごく最近の「川内による森歌わせない事件」も然りだ。マスコミは、前者の例では「要通知・要承諾」当然論に与し、後者の例では川内にエールを贈っている。しかし、本当にそうだろうか。れんだいこには、単に気難しく云い始めているだけの気がしてならない。何事も本筋が第一に評価されるべきで、本筋以外はなるべく穏便に済ますがよろしいのではなかろうか。今はその逆の方にばかり関心が向けられている。 分かり易く云うと、相撲取りは土俵の上で良い相撲を取り、ファンをうならせるのが仕事であるべきだ。歌手は聞かせて何ぼの商売だ。スポーツ選手は見せて何ぼの商売だ。ところがいけない。今は、それらが当たり前とされ、次の要件である1・品行方正であること、2・清廉潔白であること、3・組織に従順であることの三つが異様に重視されている。しかし、それらがいくら間に合っていても下手な相撲取り、下手な歌手、下手な選手では意味ないのではないのか。まずは本業精進充実であり、三つの要件は、そうであれば望ましいと云うぐらいにして手加減評価されるべきではないのか。 このことは政治にも当てはまる。かってクリーン三木と呼ばれるへなちょこ首相が居た。徳島出身であるが地元に何ら寄与せず、政界でいつもキレイゴトばかり云いながらバルカン政治家としてウグイスの谷渡りで名を馳せた。彼は死して何を残したか。日本の国益にかなうものは殆どない。ロッキード事件で異様にはしゃぎ、ネオシオニズム奥の院の指令に忠実に立ち回っただけの履歴を晒している。マスコミは、よほどウマが合ったのか、クリーン政治家として今も称えている。 果たして、そういうクリーンが本当に素晴らしい事だろうか。そう問う姿勢が微塵もない。それに比して、悪の権化として悪し様に云われ続けている角栄の生き様と業績を見よ。今日曲がりなりにも日本が経済的余力を残しているのは、角栄ご一統のたゆまざる社会基盤整備のお陰ではないのか。彼は企業家であり事業家であった。政界に進出することで、日本を企業と見立て、その経営事業に邁進した。批判されるべきことよりも、評価されるべきことが断然多い。 その角栄を悪口三昧した口調が、著作権「要通知・要承諾」強制論、「川内による森歌わせない事件」、「朝青龍出場停止騒動」にも乗り移っている気がしてならない。れんだいこに云わせれば、それらは安上がりの正義論でしかない。そういう軽薄な正義を尊び、本当の正義に向かわないのが今の時代の風潮のような気がしてならない。 補足すれば、物事の考え方、行い方には常に幾通りも方法があり、どの道を通っていくのが望ましいのか常に吟味しなければならない。これが絶対などと云う論法や正義や方法は滅多にない。そうなのに、いとも容易く一つの型の論法、正義が押し付けられ、それに提灯する者が多い。翻って考えてみるのに、我々は、そういう偏狭な論理と闘っているのではなかろうか。 こう考えずに、「一つの真理」を振りかざし、云うこと聞かなければ刺客攻めにあわす手法に耽る馬鹿者よ、それにソウダソウダと相槌を打ち提灯する幸せ者よ、れんだいこがこれから君たちの不正義の成敗に向かう。心しておけ。 もとへ。朝青龍をして本国凱旋を許さない仕組みこそおかしいのではないのか。英気を養って土俵の上で良い相撲をとらせることが、横綱に対する配慮ではないのか。日本相撲協会よ、国技まで偏狭な論理に染まらないでくれ。日本の美徳はある意味でおおらかさにある。この伝統を育んでくれ。その上で、朝青龍に暴力癖があるなら、いけないことはいけないとして対処してくれ。しかしなぁ、横綱を出場停止に追い込むなら、同時に理事長辞任の覚悟で言い渡せ。これが道理というものだろう。 それはそうと、小沢が、この選挙に過半数取れず負けたら党首を降りるのみならず議員も辞めると背水の陣を敷いたのはかっこよかったなぁ。他の党首のちまちました弁明ほど醜いものはない。確かにオウンゴールで拾った面もあるが、あの決意が度肝を抜いて投票に向かわせたのも事実だろう。評するならこういうところを評したいと思う。 2007.8.2日 れんだいこ拝 |
【放駒理事長の逆裁定考】 |
2011.2.6日、八百長メール事件で揺れる日本相撲協会(放駒理事長、62、元大関魁傑)は、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、問題が解決するまで無期限で本場所は開催しない方針を打ち出し、大相撲春場所(3月13日初日、大阪府立体育会館)と、年内の全巡業の中止を決めた。本場所の中止は、1946年(昭21)夏場所以来、65年ぶり。前回は戦争で被災した国技館改修の遅延が理由で、約1カ月後に大阪で本場所と同形態の準場所を開催した。不祥事による本場所中止は初めて。奉納相撲や参拝は未定だが、地方巡業は江戸時代から約300年の歴史を持つ、相撲興行の柱の1つ。こちらもまた、前代未聞の汚点を残した。これを愚考する。
八百長メール事件を確認する。警視庁が昨年7月に野球賭博捜査で力士から押収した携帯電話に、勝ち星を数十万円で売買したと思われるメールがあったことが2日、明らかになった。野球賭博の捜査で力士らの携帯電話を押収して、削除されたメールを復元してみたら、八百長をしているようなメールが出て来て、「70万の支払いがある」とか書いてた。現役力士の千代白鵬ら二人と引退した親方一人は、相撲協会の調査に対し「故意に負けて数十万円を受け取った」として八百長行為を認めた。3人は昨年3月の春場所と5月の夏場所で、携帯電話のメールを通じ、相手に取り口をあらかじめ伝え「押し出しで負けてくれ」、「あすはどうするか」、「うまくいかなったら20万円は返してくれ」といったやりとりをしていたことが分かった。 八百長行為には千代白鵬ら3人のほかにも11人が関与した疑いが浮上している。力士らの携帯電話には似たような内容のメールが残っていたことが分かった。相撲協会は調査が終わり次第、14人に対し除名などの処分を下す方針。相撲界は昨年も、力士や親方など約60人が、暴力団と関わりがある野球賭博に参加したことが発覚し大波乱に見舞われた。今回の八百長行為も野球賭博事件に対する警察の捜査の過程で明らかになった。 警視庁は警察庁を通じて文部科学省に情報提供した。調査委は5日に当該の14人からの聴取を終え、前回の理事会と同様に竹縄親方(35、元前頭春日錦)、十両千代白鵬(27、九重)、三段目恵那司(31、入間川)の3人から八百長関与の供述を得た。残り11人は否定し新たな名前は挙がらなかったという。14人の親方、力士に疑惑が持たれた。うち3人は関与を認めた。八百長を認めた竹縄親方、、十両千代白鵬、三段目恵那司への処分は先送りにした。問題解明を担う特別調査委員会の調査が難航している。親方や力士ら990人の全協会員を対象とした八百長の実態調査アンケートを実施し、979人から回答を得た。膨大な資料の分析に加え、14人から任意提出される携帯電話のメール解析に約2カ月を費やす。会見した伊藤滋座長は「(3日前から)72時間で14人に聞き取るということは、時間切れです」と話し、今回は1回目の中間報告だということを強調した。「その疑惑が拭い去られるまでは、膿(うみ)を完全に出し切るまでは、恐らく土俵上で相撲をお見せすることはできないと考えております」と、無期限での本場所中止を示した。 放駒理事長は東京・両国国技館で記者会見し、約400年の歴史の中で今回の中止は「最大の汚点」と表現し、謝罪した。れんだいこは、この決定こそ「最大の汚点」と思う。 横綱白鵬「協会も大変だな。昔、こんなに角界が騒がれたことある? どうしてこうなっちゃったんだろうな。時代が変わったから? どうして…」 。朝青龍ぶ然「記念日だって言ってるだろ」。角界が八百長疑惑に揺れる4日、元横綱朝青龍関(30)が来日した。ちょうど1年前のこの日は、自らの不祥事によって強制引退に追い込まれた日。「あれから1年だよ」と懐かしそうに笑った。 |
れんだいこのカンテラ時評№1279 投稿者:れんだいこ 投稿日:2015年11月28日 |
北の湖理事長急逝考 ここで、北の湖理事長急逝考をものしておく。冒頭で、力士北の湖、親方北の湖、理事長北の湖の急逝に心から追悼、合掌。 2015年11.20日午後6時55分、相撲取組のNHK中継が終わるのに合わせたかのような時刻、「昭和の大横綱」にして日本相撲協会現役理事長の北の湖(本名/小畑敏光)が福岡市内の済生会福岡総合病院で急死した(享年62歳)。理事長在職中の死去は1968年の時津風理事長(元横綱双葉山)の逝去以来である。理事長が本場所中に急逝するのは前例がない。この経緯を確認しておく。 北の湖は初日から連日、福岡国際センターの役員室で報道陣との囲み取材に応じていた。そのやり取りを窺うのに協会トップとしての自負に満ちた発言が続いている。今から思うのに、特段のイザコザもなく北の湖体制の絶頂期を迎えていたのかも知れない。11.13日、九州場所6日目、早くも全勝は休場明けの横綱白鵬ただ1人、1敗で7人が追う展開となった。北の湖は今後の賜杯レースについて次のように言及した。「(白鵬の)逃げ切りでしょう。危ない相撲もないし、先場所、今までになかった休場を経験している。プライドがある。他の横綱もついて行けない。よほどのことがない限り連敗もしないでしょう。優勝確率80%」。 11.17日、九州場所10日目、白鵬-栃煌山戦に白鵬が二度の猫だましを繰り出し得意の右四つに組み止めて寄り切った。その取り口に対して、「(猫だましを)やるってのは、なかなかありえない。やられる方もやられる方だけど、やる方もやる方。横綱としてやるべきことじゃない。横綱がやるのは前代未聞なんじゃないの? 拍手がないじゃない。お客さんはどう見ているか分からないけれど。しかも横綱だから、負けていたら笑いものだった。白鵬はせっかく全勝で走っても、これではいい感じに見られない。みんな(モヤモヤした)気持ちが残っちゃうでしょ? 横綱はそういう風に見られちゃだめ」と苦言を呈した。これは、北の湖が現役時代、「1978年1月、大関三重ノ海の立ち合い時の奇手猫だましに動じず」そのまま押し切った経緯を踏まえての薀蓄であった。 11.19日、白鳳が9年連続の年間最多勝を決めると、「立派だが他の横綱は何をしているのか」とコメントしている。北の湖は朝青龍然り、白鵬然りで、両者を名横綱と称えた上での愛情のこもった辛口批評を遺している。それにしても、「朝青龍-白鵬」戦をもう少し見たかったのは、れんだいこだけだろうか。朝青龍の相撲の切れ味は史上天下一品の国宝級のものだった。それを見れなくすることに精出した杉山アナ、中沢アナ、やく何とか、チンくしゃみの正義弁が許し難い。 北の湖理事長は、急逝の1週間前から各部署へ事細かな指示を入念すぎるほどに出していた。第二次北の湖理事長時代、好取組が続出し相撲人気が盛り上がっていた。九州場所の18年ぶりの大入り2桁が確実で満員御礼の波を引き寄せていた。北の湖理事長は「来年も流れに乗りたい。何といっても魅力のある相撲。拍手の続く相撲。これでしょう」と力士の奮闘を称え、再び相撲ブームが訪れていた。 その北の湖理事長が、19日夜、持病の貧血の症状を訴え、20日朝に救急車で福岡市内の済生会福岡総合病院に運ばれて入院した。点滴治療などで容態は安定した。昼過ぎ、日本相撲協会が、「血圧が低くて病院に行った。14日目以降の職務復帰については回復次第で判断する」と発表した。北の湖部屋関係者は、「意識はしっかりしている。昼過ぎまでは病室で今後の業務について思案していた」と証言している。かく容態が安定していたが夕方になって急変、急逝した。やましいことがなければ隠すこともなかろうに、この時の担当医師名が明らかにされていない。よって医師による経過説明が一切ない。司法解剖にも付されていない。既に記したがご丁寧なことに病院名までが伏せられている。これは相撲協会理事長職たる者に対する冒涜ではないのか。 北の湖理事長が死去した病院には50人を超える報道陣が詰めかけた。その誰一人として病院ないしは担当医師の所見を聞き出す取材をしようとしていない。これも不自然過ぎる。午後8時半頃、出来山広報部長(元関脇出羽の花)が「理事長も無念だと思う」と話した。理事長代行を務める八角親方(元横綱北勝海)、審判部長の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は無言で病院を後にした。病院に駆けつけた山響親方(元幕内・巌雄)によれば、最期に言葉を発することもなく息を引き取ったと云う。千賀ノ浦親方(元関脇舛田山)の目は真っ赤に腫れあがっていた。福岡市内にある北の湖部屋の宿舎前にも大勢の報道陣が詰めかけ、応対した序二段の北斗龍は言葉を詰まらせながら「頑張ったと思う。(これ以上は)察していただければ」と語った。 11.20日夜、玉ノ井広報部副部長(元大関・栃東)が件の病院で報道陣に対応し、涙を浮かべて言葉を詰まらせながら次のように語っている。「死因は直腸がん。多臓器不全。容体が急変しました。きのう(19日)も元気に公務をこなしていた。いきなり、こういうことになって残念。何とも言えない」。しかしそれにしても玉ノ井広報部副部長ではなく何で医師が説明しないのだろう。広報部発表の死因説明では死因が定まっていないと受け取るべきだろう。 大まかではあるが北の湖理事長の急逝経緯は以上である。れんだいこはこれを変死事件しておく。真性の容態急変による病死の場合もあろうし、点滴や注射等の医療ミスによる容態急変致死の場合もあろうし、治療に名を借りた毒殺事件の場合もあろう。今は判定不能故に変死事件としておく。こう態度しておくのが正解で、マスコミの病死報道は犯人側が裏から手を回した作為の虚偽報道と心得たい。 北の湖理事長急逝に対し、「理事長は白鵬に殺されたようなものだ。『猫だまし』の参列はお断りします」なる弁がなされている。名横綱に間違いなく、その職責を十分に果たし続けている白鵬に対する濡れ衣冒涜であり許せない。大阪中1事件に於けるY容疑者仕立と同じ臭いのする犯人すり替えである。胸糞が悪くなるこういうへんてこりんな評論が意図的故意に流され過ぎている。 |
れんだいこのカンテラ時評№1278 投稿者:れんだいこ 投稿日:2015年11月27日 |
北の湖理事長の後継闘争その1 11.22日、日本相撲協会は、北の湖理事長の死去に伴い、事業部長の八角親方(元横綱・北勝海、52歳)を理事長代行に据えた。12.18日の定例理事会で、新理事長を互選すること、新理事長の任期は北の湖理事長任期残りの来年3月までとすることを申し合わせた。具体的には来年1月の初場所後に理事が改選されて新体制が発足し、4月以降に就任する理事長が選ばれることになる。ここで、次期理事長及びその体制を予測しておく。「九重親方に貴乃花親方…北の湖理事長死去で協会の権力闘争が激化」等を参照する。 北の湖理事長の急逝後の次期理事長を廻る暗闘を確認しておく。なぜ関心を持つのか。それは、大本教的教理「大本を廻り発生する型が、明日の日本の型になる」に似せて「出雲王朝の御代から連綿と続く国技たる大相撲の在り姿が、明日の日本の型になる」と思うからである。こういう捉え方をオカルト的とみなすのではなく、永遠にないのかも知れないけれども今の科学ではこれを説明し得る能力がないだけではないかと思っている。 八角理事長代行は暫定であり、追って九重親方(第58代横綱千代の富士、60歳)と貴乃花親方(第65代横綱貴乃花、43歳)決戦が待ち受けている。年齢等の履歴による人選順当であれば、かって北の湖理事長の下で事業部長を務め協会のナンバー2に位置していた九重親方が後釜に相応しい。ところが、北の湖理事長体制下に侵入した協会顧問派が貴乃花親方を担ごうとしている。 この抗争の根は深い。分かり易く云えば、九重派は国粋国技派、顧問派は国際ユダ屋プロ相撲派である。日本大相撲が、九重派が大事にしようとする古式通りの型を維持しつつ発展を目指すのか、国際ユダ屋が狙う通りのプロレス並のプロ相撲興行を目指すのか、ここが問われている。マスコミは国際ユダ屋によって雇われているので、政治も然り、沖縄問題も然り、原発問題も然り、是非を全て逆に描く。即ち、件の協会顧問なぞ、日本大相撲協会を食物にする為にのみ送り込まれた国際ユダ屋の御用聞きであるのに、これを咎める筆には向かわず、その代わりに九重親方批判に健筆を振るう。当分、こういう浅ましい記事に苛(さいな)まされることになろう。これを今から予見しておく。 協会顧問とは何者か、これを確認しておく。この御仁の本名は小林慶彦(58歳)。経営コンサルタントの肩書きを持つが経歴不詳である。経歴不詳の者が日本相撲協会の顧問になれるのがオカシイのだが現になっている。北の湖が理事長に返り咲いた時に顧問として相撲協会に入ったという。何やら裏取引があって送り込まれた人物であることが容易に推理できる。「台湾出身。立命館大卒、兵庫県警のマル暴だったらしい。2004中国巡業、2006台湾巡業、2008モンゴル巡業、2013インドネシア巡業の勧進元。株式会社エーティーアンドシージャパン社長」とある。 2014.1月、この小林顧問が、2013年夏頃、相撲協会が大手パチンコメーカーと結んだライセンス契約に関連して、パチンコメーカーから2度にわたって計1700万円の裏金を受け取っている。その様子がネット動画サイトで暴露された。帯封つきの現金500万円を紙袋から取りだし、札束を数える顧問の顔、袋に戻す様子などが映っている。おまけに「絶対にこれ、バレんようにしてくれよ」と言っている。 当時、相撲協会NO2にして事業部長を務めていた九重親方が、北の湖理事長に、「大変なことになっている」と進言。1.6日、理事会で、九重親方が、小林顧問の裏金授受疑惑を問題にして「外部で調査委員会をつくるべき」と発言し、責任追及音頭を取った。小林顧問は裏金受領を渋々認めものの、「お金を返したから問題ない」と居直った。調査委員会をつくることになったが、小林顧問派は委員会の開催時期を理事改選の後にするよう図った。これが癖だまであったが、その時は誰も気づかなかった。 ところで、日本相撲協会内のこの大ニュースを大きく報じたメディアは日刊ゲンダイを含めてごくわずか。スポーツ紙は申し訳程度の記事しか掲載しなかった。マスコミは要するに国際ユダ屋の意向通りにしか書けない書かない。実のところ、そういう風には研究されていないが戦前も然りであった。戦後はなおさらで、勝ち馬にしか乗らない、長い物に巻かれろでしかない。 1.30日、相撲協会は新公益財団法人へ移行。1.31日、理事選が行われた。この際、小林顧問派が九重親方落選を企画、「まさかの落選」を演出し、「11人中ただ1人落選」という不名誉な憂き目にあわせた。九重親方は理事から委員に降格となった。「顧問はお咎めなし、咎めた九重親方の方が逆に理事選落選」となった。 次のように証言されている。「前回の理事選は友綱親方に票を集めて九重親方をはじき飛ばした。北の湖理事長の右腕といわれた協会顧問の策略であった。九重親方は今回の選挙で理事に再選されていたら、外部理事も出席して話し合いが行われる新公益法人に移行した最初の理事会で、小林顧問の悪事を暴露して解任の緊急動議を出す腹づもりだった。その計画がパーになった。九重親方は理事落選により2年間、冷や飯を食わされることになった。手にしたのは5票。あと2票取っていれば友綱親方に理事職を持って行かれることはなかった。実は北の湖理事長をドンとする出羽一門筋の水面下での『票を回してやる』口約束を信じて買収工作せず落選につながった。要するに一杯食わされたんですよ」。 陰謀通りに事が運び、協会の危機管理委員会(委員長/宗像紀夫・元東京地検特捜部長、外部理事)が開かれたものの、「すぐに返却したので問題なしのお咎めなし」結論を下し、理事会に報告、承認された。「宗像紀夫」と云えばロッキード事件で公判担当検事を務めており、それ以来、検察裏街道一直線に出世街道を歩み詰めている面汚しでしかない。こんな御仁が人選されているだけで碌なことにならないのは自明であろう。 この逆裁定により小林顧問は引き続き北の湖体制に食い込み協会内で権力を持ち続けることになった。協会を所管する内閣府が、相撲協会に理事会の議事録と危機管理委の報告書の提出を要請したものの、真相はどうやら「現金授受を問題なしと結論づけた報告書の提出を協会に求めた」のであって、真相解明に愛の鞭を振るった訳ではない。公益法人の認定の可否などを審査する公益認定委員会に協会提出資料を添えて経緯を報告、協会の一連の対応に問題がなかったかの判断を形式的に求めただけのようで何事もなく経過している。もっとも取上げただけで偉いと云うべきかもしれない。 小林顧問の利権活動は他にもある。理事会の承認を得ないままの独断専行で、相撲協会が別のメーカーと過去現在すべての力士の肖像権を1億円でライセンス契約させており、これも発覚している。他にも、国技館の改修工事やパソコンの入れ替え、エアコンの施設工事などに関わっている。 2014年、3.24日、横綱審議委員会(内山委員長)が開催され、大相撲春場所を14勝1敗で優勝した鶴竜の横綱昇進を満場一致で推薦答申した。同時に北の湖理事長の理事長再選を決め北の湖理事長体制が信任された。 8.30日、朝日新聞に「相撲協会顧問の小林の現金授受問題、内閣府が対応を検証へ」という記事が掲載された。何でこの時期の記事なのかは分からない。 |
(私論.私見)