安部政権瓦解と総裁選考

 (最新見直し2007.9.27日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 稀代のシオニスタン首相小泉の後継として安倍が登場した。今やシオニスタン以外は首相になれない構図が定着した。れんだいこは、小泉政権に続いて安倍政権の挙動をウォッチしていくことにした。書きつけておけば、後で見直すのにとても役に立つ。折々の出来事を記しておこうと思う。

 2006.11.29日再編集 れんだいこ拝


【参院選で大敗北するも続投】

 2007.7.29日、参院選が投開票され、自民党が大惨敗。安倍首相が引責辞任を余儀なくされつつあるところ、続投の流れを決めたのが麻生だった。「福田後継」も考慮していた元首相・森喜朗、前参院議員会長・青木幹雄らは先手を打たれ、不快感を募らせた。


【安倍政権の内閣改造】

 2007.8.27日、安倍首相は、政権発足後初めて内閣改造を実施した。内閣改造に先立ち、党幹部人事を行い、幹事長に麻生太郎前外相、総務会長に二階俊博前国対委員長、政調会長に石原伸晃前幹事長代理をあてた。国対委員長には大島理森元農水相、幹事長代理に細田博之元官房長官、選対総局長に菅義偉前総務相を起用した。官房長官に与謝野馨元通産相を起用、厚生労働相に舛添要一参院議員を抜擢した。増田寛也元岩手県知事は総務相での入閣となった。

 町村信孝外相、高村正彦防衛相、額賀福志郎元防衛庁長官が財務相らが起用された。伊吹文明文部科学相、冬柴鉄三国土交通相、渡辺喜美行革担当相、大田弘子経済財政担当相、山谷えり子・教育再生担当、中山恭子・拉致問題担当らが留任した。農水相ポストには、初入閣の遠藤武彦元農水副大臣をあてた。女性は大田氏と初入閣の上川陽子少子化担当相の2人。政権発足時に5人を任命した首相補佐官は2人に絞った。

 安倍首相は同日午後の臨時閣議で閣僚の辞表を取りまとめた後、組閣本部を設置し、新閣僚を任命。皇居での認証式を経て、同夜、初閣議を開き、安倍改造内閣が正式に発足した。

 9.3日、農相・遠藤武彦が更迭される。


【安倍首相が突如辞任表明】
 2007.9.12日、安倍首相が突然辞任表明した。小泉前首相の後継者として登場した安倍首相は就任後わずか約1年で退陣に追い込まれたことになる。この辞任表明の裏に何が有ったのか。これを詮索せねばならない。

 れんだいこが思うに、御用マスコミと評論家は語らぬが、直前のオーストラリア・シドニーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場での日米首脳会談が怪しい。席上、ブッシュは尋常ならざる何事かを安倍に迫ったのではなかろうか。れんだいこが見るところ、安倍首相はこの時以来うわ言を言い始め精神の平衡を失った。

 帰国後直ちに所信表明演説に臨んだが、今日判明するところ安倍首相はこの時点で既に身も心もへとへとであった。安倍首相に対するトドメは、翌日早朝の駐日米国大使の圧力であったように思われる。何ゆえにブッシュ派がそうまでして安倍首相の引き摺り下ろしを強権発動したのかは分からない。はっきりしていることは、安倍首相は無理やり辞任表明させられたことであろう。

 かくて、安倍首相は、2007.9.12日、突然辞任表明した。国会を開会し、所信表明演説を済まし、午後から質疑応答が始まる直前での首相辞任表明は前代未聞の不祥事である。今、この種の不祥事が各界で案外と横行し始めている。為に、我々は少々慣れっこになっているのかも知れない。それはともかくこの時、安倍首相は恥の上塗りをした。体調不良を訴え手短に釈明すればよいのに、民主党の小沢党首との党首会談が出来なかった無念を語り、辞任することにより政局打開を期す云々と述べ、辞任理由をこちらへ横振りした。

 これも、そう述べるよう指示されていたのか、この発言の裏にどういう意味意図があるのか不明であるが、通用しない駄々っ子理論であり解せない。安倍首相自身の発案による横振りだとすれば、安倍首相は朝青龍同様の心身症に陥っていたことになる。思うに、安倍首相は、ブッシュ派の圧力で強権発動的に辞任させられたことを隠すべく小沢党首との党首会談拒否問題を持ち出すよう示唆されていたのではなかろうか。ちなみに安倍首相はこの後入院し、今日に至るも未だ入院中であり語るべくもない。


 もう一つ、立花隆の動きもウオッチせねばならない。立花は、週刊現代9.23日号に緊急寄稿し、週刊現代前号9.15日号の「安倍晋三首相『相続税3億円の脱税』疑惑」を次のように後押ししている(「立花隆『週刊現代』に寄稿 安倍首相「三億円脱税疑惑」水面下の攻防 (権力とマイノリティ)」)。

 偶然の機会から、この騒動のはじめから終わりまで、核心に近いところからウォッチしてきた私が、いま確信をもっていえることは、さまざま他の要因があったにしろ、最後にとどめをさしたのは、「週刊現代」前号の「安倍晋三首相『相続税3億円の脱税』疑惑」だったということである。

 発売日まで、安倍事務所と週刊現代の間で激烈な暗闘が2日間にわたってつづいた。金の流れのデータがたっぷりつまった質問状に安倍事務所は動転した。安倍事務所は週刊現代の質問状を内々で全公開して、それに安倍事務所の全否定論をつけて配布するということをはじめた。

 編集長を口説いて、週刊現代がつかんでいるネタは、かつて安倍(晋太郎)事務所にいた人物など内部から出たもので、きわめて信頼性が高いこと。ほとんど帳簿を再現したに等しいぐらいの内容があること、財務省の相続税の専門家に見せて「それは脱税です」のコメントを得ていることなどを聞き出し、これを雑誌が出る2日前から、日経PBの私のブログのページで次々明かしていった。


 問題は、「ジャーナリズム精神を取り戻せ」と題して、週刊現代(9.15日号と立花のウェブ記事を礼賛し、「週刊現代あっぱれ! こうした権力に媚びないスクープこそが、週刊誌の醍醐味ではないか。新聞も「マスゴミ」なんて言われないように、本来のジャーナリズム精神を取り戻して欲しいものだ」などと云う者が現れることにある。

 れんだいこが見立てるところ、週刊現代と立花の連携告発それ自体は言論の自由、表現の自由に照らして事実に基づくものであればそれで良い。問題は、その記事がどういう政治的背景でどういう狙いをもって為されているかにある。安倍潰し-小泉再登板のシナリオに沿ってペンの正義を振るっているとしたら、胡散臭く思うことこそ我々の態度とすべきではなかろうか。

 不審に思う者は、次のことを思い巡らせばよい。週刊現代こそは、先の松岡農相変死事件に対して一貫してダンマリした。報じた各社とも及び腰で周辺情報を書き付けるばかりで、事件の不審を語る社はメジャーでは一社も無い。その精神たるやなにぞ。立花も黙殺しているが偶然だろうか。れんだいこが指摘しておこう。今やマスコミ機関は、立花その他評論家のその多くも極めて政治的に動く連中であり、事実問題のみならず政治的意図をも詮索せねば情報を正しく知ることができない。これらのことに気づかぬ礼賛者よ、れんだいこの爪の垢でも煎じて飲め。

【後継総裁戦始まる】

 安倍首相の辞任表明により後継騒動が持ち上がった。当初は麻生幹事長が有力視されていた。ところが、内閣改造人事や政権運営で首相の実権を奪い取り、安倍は「だまされた」と叫んで政権を投げ出した云々とする「麻生クーデター」説が流れ、一夜にして麻生を劣勢に追いやった。津島派の額賀が立候補含みの声明をし、小泉チルドレンによる小泉前首相の担ぎ出しが始まった。この状況下で森前首相が帰国し、福田元官房長官を押し立てての中央突破作戦が始動した。結果的に、小泉前首相、額賀、その他各派閥の代表が降り、福田対麻生の対決による総裁選へと向かう構図が確定した。

 この裏で何が進行したのだろうか。れんだいこは、「小泉前首相担ぎ出し劇の頓挫」を注視する。安倍首相辞任表明後、飯島勲元首相秘書官が陰で動き、中川秀直前幹事長-武部勤元幹事長を仕切役として「小泉担ぎ出し」に動いた。「小泉前総裁の再登板を実現させる会」を結成し、片山さつき、佐藤ゆかり、猪口邦子、小池百合子前防衛相らの小泉チルドレンが小泉アンコール運動を開始した。9.13日、総務会が開かれ、両院議員総会では麻生執行部が提示した19日投票案に小泉チルドレンが反対し、選挙期間を長くしろと迫った。結果、9.23日に投開票と決定した。ここまでは、飯島勲元首相秘書官のシナリオ通りであった。

 この時、ナベツネを総帥にいただく日テレ-読売連合が、麻生潰しを仕掛けている。10日夜都内のホテルで開催された「太郎会」の日テレ報道は、逸早く安倍辞任を知った「太郎会」の抜け駆け決起かの如く印象操作した。この映像が繰り返し流された。読売グループの総力あげての麻生潰しの始まりであった。この時点では、小泉再登板の後押しであったと思われる。

 ところが、福田元官房長官が麻生派を除く各派閥を連衡させて出馬を表明する。この流れが勝ち馬と見てとった小泉首相が逸早く支持表明し、立候補の意思が無いことを明らかにした。これにより飯島シナリオが崩れた。してみれば、福田元官房長官の担ぎ出しと各派閥の呼応は、飯島シナリオ崩しの動きでもあったことになる。36人まで署名集めを進めていた小泉チルドレンの努力は水泡に帰した。

 ポスト安倍の自民党総裁選は、福田康夫元官房長官(71)と麻生太郎幹事長(66)の一騎打ちとなった。国会議員387名(衆院304、参院83)に各1票、都道府県連に各3票の計528票で争われ、9.23日に投開票となる。

 しかし、ポスト安倍の自民党総裁選の真の意味は飯島シナリオに有り、これを為し遂げた以上既に役目を終えている。福田が選出され総理総裁になるのであろうが、その政治能力は稚拙である。民主党の政権盗りに拍車をかけることになろう。

 福田氏は衆院当選6回(群馬4区選出)の71歳。故福田赳夫元首相の長男。00年10月、第2次森内閣の官房長官に就任し、続く小泉内閣でも官房長官を務め、歴代最長の1289日の在任記録を作った。06年の「ポスト小泉」の総裁選では、同派閥の安倍晋三首相が出馬したため、立候補を見送った。


【後継総裁戦で福田氏が選出される】

 2007.9.23日午後2時、党本部で両院議員総会が開かれ、自民党総裁選が実施された。開票の結果、福田康夫元官房長官(71)が330票、麻生太郎幹事長(67)が197票となり、福田氏が第22代総裁に選出された。福田氏の任期は、安倍晋三首相(党総裁)の残り期間の2009.9月まで。

 麻生氏は予想を上回る197票を獲得し善戦した。地方票は、福田氏が76票(53・9%)、麻生氏が65票(46・1%)となり、大きな差はつかず麻生氏の健闘の一因となった。党員投票を実施した35都道府県連の党員票の合計は、麻生氏が25万3692票(50・3%)、福田氏の25万613票(49・7%)となっており、麻生氏がわずかに福田氏を上回る結果を見せている。この35都道府県連で福田氏が獲得した票数は54票、麻生氏は51票だった。都道府県別では、福田氏が上位だったのは26道府県、麻生氏は21都府県だった。地域別に見ると、福田氏は中国地方で5戦全勝、北陸信越地方で4勝1敗と麻生氏に大差をつけ、他の地方でも着実に票を集めた。対する麻生氏は、地元の九州で5勝3敗、四国で3勝1敗、東北でも4勝2敗と勝ち越した。同時に、東京、神奈川、千葉や大阪、愛知を制するなど、都市部で強かった。

 福田氏は幹事長をはじめとする党役員人事に着手し、9.24日に幹事長など党の新役員を指名し、公明党の太田昭宏代表らとの政策協議で公明党との連立政権維持を確認する。安倍内閣は9.25日に総辞職し、福田氏は同日の国会で首相指名選挙を経て第91代、58人目の首相に指名され、同日中に新内閣を発足させる考えだ。「福田新政権」の党役員・閣僚人事が当面の焦点となる。

 福田政権には、インド洋での海上自衛隊による給油継続問題が当面の最大の課題となって立ち塞がっている。参院選惨敗の原因なった政権不信や年金不信を払しょくできるかどうかも問われる。参院で与野党が逆転した「ねじれ国会」の下、極めて厳しい政権運営を強いられるのは必至だ。 


Re:れんだいこのカンテラ時評324 れんだいこ 2007/09/26
 【「日テレの国会議員総裁選投票行動盗撮事件」考】

 先の総裁選に於ける杉村太蔵・衆議院議員の投票行動を日テレが盗撮するという事件が発生している。「日テレの盗撮により、杉村太蔵は麻生に投票した事が判明 」のソース、ミラーとも現在封鎖されている模様である。ここで見れるということであれば教えて欲しい。放映された画像は、次の通り(略)。

 れんだいこは、この事件を重視する。これを仮に「日テレの国会議員総裁選投票行動盗撮事件」と命名する。本事件は、国会議員の尊厳を軽視し抜いているという意味で、最近では松岡農相変死事件を各社一斉に自殺として報道した事件に次ぐ有り得てならない事件と判ずる。この事件が大きく採り上げられないなら、それは又もや言論、報道界の脳死痴態であろう。

 日テレは新聞機関としては読売系列にあり、どちらもネオシオニズムの配下機関として、読売が言論大砲、日テレが報道大砲という役割を果たしている。この系列は日頃憲法改正を唱え、いわば憲法テロリストとして立ち働いている。著作権強権派としても知られており、あらゆる情報に権利網を被せようとしている。法治主義を遵守する立場に有りながら、こと憲法になると蹂躙して恥じないアウトローぶりを発揮している。このアウトローテロリストは、ブッシュと口裏を合わせてイスラムテロリストに対しては批判の舌鋒が厳しい。が、憲法テロリストとしての手前の行状については無痛なようで、便利な頓馬性格を晒し続けている。

 ところで一体、日テレ-読売、その総帥ナベツネは何ゆえに全てが許され天下往来なのか。他にこのような天下無頼ぶりを求めるとするならば、中曽根-小泉-飯島連合のそれしか見当たらない。いずれも、現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義に自ら迎合し、「シオン長老の議定書」を古典マニュフェストとして信奉するロスチャイルド派ネオシオニズムの下僕として立ち働いていることで共通している。そうした国際的権威をバックに我が世の春を謳歌していることで知られつつある。

 もとへ。「日テレの国会議員総裁選投票行動盗撮事件」は、度を越していやしないか。本件に付き、司直は直ちに捜査を発動せねばならないのではないのか。もし発動しないなら、日テレ-読売、その総帥ナベツネなら何ゆえに全てが許され天下往来なのかその法理を弁明陳述せよ。他のマスコミ各社は、こたびの「日テレの国会議員総裁選投票行動盗撮事件」に対し、身内を庇うかの如く蓋をし続けるなら、以降一切政治腐敗批判のペンを舌を振るうな。君達には資格が無さ過ぎる。今後は利権ペン屋、利権舌屋と名乗ってから登場せよ。

 それにしても、杉村議員自身が端的に自ら、続いて国会自体が日テレを告発すべきだろう。制裁として最大で免許取り消し処分、少なくとも経営者及び責任者更迭、どう低く見ても担当部署の営業停止が相応しかろう。こたびのような事件を曖昧にするなら、今後議員は盗聴盗撮なんでも有りの監視下に置かれることを覚悟し甘受せねばなるまい。

 れんだいこは、本事件を機に再度訴える。松岡農相変死事件を再調査し報告させよ。聞くところによると、安倍前首相はこの事件に痛く消耗し寝つきが悪くなったと云う。しかし彼は、事件の徹底調査を命ずる勇気と決断を持たなかった。そういう軟弱な彼であるからして、何事かを為さんとすれば決まって「ズボンの裾を踏まれた」。彼は、田中真紀子のように踏む者を見抜けず、あるいは見抜いてもあらがうことができなかった。安倍の場合にはそれで良かったにせよ、一国の首相のズボンの裾を踏み続けた裏勢力はいずれ炙り出されるべきであろう。

 「日テレの国会議員総裁選投票行動盗撮事件」を問責し、関係者を国会喚問させよ。れんだいこは万事に於いて極力取締り強化は好まぬが、この両事件に対してはそういう訳にはいかぬ。どうしてこのような事件が起こったのか検証し、ウミを出すべき時に出ささねばならぬと思う。

 こういう重大事件が発生しながら、何事も無かったかのように次の話題に転じて行くのだろうが、そういう手合いの言論が正鵠を射る試しが無い。どうでもいいようなことを長たらしく聞かせるばかりで、何の役にも立たない。やっぱ大事なことはその都度それなりに片付けようや。太蔵吼えろ、君には資格と責任がある。

 2007.9.26日 れんだいこ拝

 総裁選に於ける杉村太蔵・衆議院議員の投票行動を日テレが盗撮するという事件が発生している。ソースは「http://www.vipper.org/vip625047.jpg 」、ミラーは「http://up2.viploader.net/pic/src/viploader483595.jpg」。「日テレの盗撮により、杉村太蔵は麻生に投票した事が判明 」は「http://news23.2ch.net/test/read.cgi/news/1190538543/l50」。

 放映された画像は、次の通り。

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(私論.私見)