4472 | 多国籍企業考 |
(私論.私見)
1960年代にアメリカの初代原子力委員長D・Eリリエンソールがこの言葉をはじめて使った。
1972(昭和47)年.2月、チリのアジェンデ大統領が国連本会議において、「多国籍企業は一国の主権と自立を踏み越えて、世界の秩序を掘り崩している」と非難演説。
1973.8月、国連が「多国籍企業報告書」を発表し、「多国籍企業」の定義を、「二つ以上の国で、資産(工場、鉱山、販売その他の事務所)を支配するすべての企業」とした。
産軍複合体。
「今や一国の主権では統御できない巨大企業になり、外交を動かし始めている。世界を支配する新植民地主義を生み出し、世界の変革に乗り出している」。
R・J・バーネット、R・E・シュラー共著「地球企業の脅威」で、概要「これらの人々は地球主義者であり、組織、技術、資金、イデオロギーでもって、地球を一つの統合体として実際に管理しようと試みる史上最初の人々である」。
世界は数千年にわたって国民国家体制を中心に組織されてきた。多国籍企業はこの体制を変革し始めており、主権国家を多国籍企業に奉仕する機関に変革しようとしている。
新しい世界支配による新植民地政策に乗り出している。
石川博友「多国籍企業」。