Qアノン運動考

 更新日/2021(平成31→5.1栄和元年/栄和3).1.15日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「Qアノン運動考」を確認する。

 2020(平成31→5.1栄和元年/栄和2).12.10日 れんだいこ拝


 米大統領選で劣勢が続くトランプ大統領は、激戦州といわれるペンシルベニアやノースカロライナなどで精力的に集会を開いている。集まる支持者たちの中に目立つのが「Q」の文字を描いたTシャツを着る「Qアノン」と呼ばれる人たち。トランプ大統領を熱烈に支持する彼らいったい何者なのだろうか。
  モーリー・ロバートソン(国際ジャーナリスト)「Qアノンがこの番組を見ると、我々がアメリカの影の政府と結託して真実を隠蔽いると思ってしまう。Qアノンの考えを公言している女性がジョージア州の下院選挙で当選確実になっている。トランプさんが負けても『本当は負けてないのに不正操作をした』となる。ジョージア州女性候補の集会にはアサルトライフルで武装したボランティアスタッフが集まっていて、現実でも暴力とつながっている」。 モーリー・ロバートソン「ロシアがQアノンを積極的に応援しているフシもある。Qアノンを信じている人はロシアからのプロパガンダ情報に敏感であることがわかっている。国際的謀略もしみこんでいてややこしい」

 2020.9.8日、「陰謀論「Qアノン」急拡大 トランプ氏と共鳴―米大統領選」。

 【シリコンバレー時事】
 米国でトランプ大統領を礼賛する極右陰謀論「Qアノン」が勢力を増している。インターネットの匿名掲示板を発祥とする根拠のない主張だが、ソーシャルメディアで増幅。左派政治家やエスタブリッシュメント(既得権益層)を敵視するトランプ氏の言動と共鳴し、政界でも存在感を高めており、11月の大統領選に影響を与えそうだ。「おめでとう。未来の共和党のスターだ」。トランプ氏は、南部ジョージア州で8月に行われた下院選の共和党予備選で勝利したQアノン信奉者の実業家マージョリー・グリーン氏に、ツイッターで祝辞を送り、こう持ち上げた。Qアノンは、民主党の政治家ら社会のエリート層が児童買春や悪魔崇拝の結社を組織しており、トランプ氏がこれとひそかに闘っているとする陰謀論と、こうした主張を支持・拡散する運動の総称だ。グリーン氏はトランプ氏に「あなたが私を立候補に奮い立たせてくれた」と返信。Qアノンが政界の主流に入り込み始めたことを印象付けた。勢力拡大のきっかけとなったのが、新型コロナウイルスの流行だ。外出規制が広がった3月に、ツイッターやフェイスブック(FB)などでQアノン関連のやりとりが急増。8月にはQアノンの主張が国際援助団体を思わせる「セーブ・ザ・チルドレン」のハッシュタグ(検索用の目印)で拡散され、同団体が関係を否定する声明を出した。ツイッターやFBは8月までに、Qアノン関連アカウントを削除したり、表示されにくくしたりする対策に乗り出した。FBが削除したグループの一つは20万人近いメンバーを抱えていたという。トランプ氏は信奉者に配慮を見せる。8月19日には記者会見でQアノンについて問われ、「私がとても好かれているということしか知らない」と強調。陰謀論には立ち入らず、「彼らは国を愛している人たちだ」とたたえた。英シンクタンクの戦略対話研究所は7月に公表した報告書で、大統領選に向けてQアノンが偽情報を拡散する手段になる可能性を指摘。「陰謀論への支持の急拡大を深刻に受け止めるべきだ」と警鐘を鳴らしている。
 2021.1.13日、ツイッター社、Qアノン関連のアカウント7万超を凍結。

 米ツイッター社は11日、陰謀論を展開する集団「QAnon(キューアノン)」に関連する7万以上のアカウントを凍結したと明らかにした。6日に起きた米連邦議会議事堂の襲撃事件では、QAnonに関連した人が多く加わったと指摘されており、SNSでの暴力的な投稿の取り締まりを強める米IT企業の対策の一環だ。QAnonは、「Q」を名乗る正体不明の人物の投稿を信じる人らで構成され、トランプ大統領の支持者の間で広がっている。「トランプ氏に反対する一派が、子供を性的な人身売買の対象にしている」などと陰謀論を展開し、議事堂襲撃事件の前の集会でも「Q」と描かれた服などを着ている人がいた。 ツイッター社によると、議事堂襲撃事件を機に暴力を促す投稿を削除する動きを強めており、8日からQAnon関連の投稿を共有するために主に使われているアカウントを永久停止にする措置をとっている。1人が複数のアカウントで陰謀論を拡散しているケースが多く、停止したアカウントは7万以上に上るという。ツイッター社は8日、8870万人のフォロワーがいるトランプ氏のアカウントを永久停止にした。

 2021.1.17日、「「ニュースが一方的になっていたり、偏りがあると思う」 なぜ「Q」を信奉? “Qアノン”日本人に聞く陰謀論」。
 2度目の弾劾訴追を受けたトランプ大統領。原因となった議会乱入事件では、陰謀論を信じる「Qアノン」と呼ばれる熱烈な支持者が逮捕された。Qアノンとは、陰謀論を展開し、「Q」という正体不明の人物が発信する言葉を信じる集団のこと。例えば、「アメリカは“ディープステート(影の政府と呼ばれる存在)”に支配されている」「トランプ大統領は悪魔崇拝者の小児性愛加害者に対し秘密の戦争を繰り広げている」「トランプ大統領はエリート層が築いた秩序を壊す救世主」「反トランプ勢力は子どもの人身売買を行っている」といった思想を持つ。  彼らはなぜ陰謀論を信じるのか。15日の『ABEMA Prime』では、日本のQアノンであるQ Army Japan Flynn隊員のJさん(仮名)に話を聞いた。

 2019年秋にTwitterで「Q」について知ったJさんは、同年にQ Army Japan Flynnに入隊。2020年5月から全国を回ってQムーブメントを広め、団結を促す活動をしている。入隊のきっかけについて、「日本で生きている中で、ちょっと変だなと違和感を覚えたり、ニュースが一方的になっていたり、偏りがあると思う中で出会った。世界救済計画というものに基づいて行動していて、何がこの世の中に必要なのかを自分で考え出して行動している団体なので、そこに行ってみたいなと思った」と話す。  Jさんは、現段階では“トランプ大統領=救世主”とはみていないという。「トランプ大統領が救世主だと崇めているわけではない。ただ、トランプ大統領の功績、例えば戦争を起こしていないことだとか、Twitterの発信を見ていく中で、今アメリカにはトランプ大統領が必要なんじゃないかと個人的には思っている」との考えを示した。  では、「Q」から発信されるメッセージが本人のものだという真偽は、Qアノンの人々はどのように判断しているのか。「『Qマップ』というQの投稿を集めるところがある。結局それは誰かが集めてくれたものであって、それを(すべて)信じているかというと私は信じていない。必要な情報を精査している」。

 また、陰謀論については「陰謀論を信じるというよりは、自分が何をしたいか、何を伝えていきたいかという形でやっている。この世の中が良い方向に進むような、これは残しておくべきという情報を残していっている。ひとつの事実をどのように考えて、どのように改善していくのかというところになっていくと思う」とした。  議会乱入事件では、「『Q』が私を派遣した」と自称するジェイク・アンジェリ被告ら多数が逮捕され、司法当局に起訴された。そういった“事実”をJさんにぶつけたが、「Qアノンがいたという事実確認ができていないが、仮にいたとしたらそこにいる理由はなかったと思う」と懐疑的な見方を示す。  Jさんはアメリカに行ったことはなく、英語もからっきしだという。そうした中での“事実”の受け止め方に、アメリカ出身のシンガーソングライターのネルソン・バビンコイ氏は「逆にアメリカ人が日本の陰謀論をTwitterでトレンド入りさせる、日本に行ったことがなく日本語もわからない人たちが情報を拡散させているとした時に、Qアノンとか関係なく“一人間”としてどう思うか」と質問。Jさんは「それが必要かどうかで情報拡散をしているので、それを嘘だと思っているかどうかは個人の問題になってくる」と答えた。Jさんとの議論が噛み合わず進む中、ネルソン氏は母国(アメリカ)の陰謀論が日本のTwitterでトレンド入りしていることへの疑問を口にする。「トランプは陰謀論で始まった。2012年にトランプが『オバマはケニア出身だ』と言ったら、4年間でジワジワと支持者が集まってきて大統領になった。そこから今、Qアノンの陰謀論が日本のTwitterで広まっていったら、4年後どうなるか。陰謀論を推している政治家もいる中で、こういう人たちの言葉を取り上げるのは止めるべきだと思う」。その上で、「ネットのコミュニティーというものは、実際の生活で少し外れてしまった人が家族を見つける場所。そこで家族になったら、家族の言うことは信じる。それが2ちゃん、4ちゃん、8ちゃん、Twitter、Facebook、Instagramと年々重なってきているので、今のうちに皆が意識を高くして接していかないといけない」と危機感を示した。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)


 高島 康司(著/文)「Qアノン 陰謀の存在証明」(成甲書房、初版年月日2020年9月11日)
 紹介
 朝日新聞までがついに大きく報道(7/17朝刊)アメリカ最旬の話題=「Qアノン」日本初の解読書!大統領選(11月3日投票)に向けて加熱するアメリカ報道、Qアノン通信(最高機密情報にアクセス可の匿名者による謎のメール)が暴露!「オバマゲート」「ディープステート(影の政府)」から「UFO・宇宙人」「有名人の小児性愛」、そして「大覚醒」まで、すべての秘密が明かされる。その詳細を文化放送「世界地獄耳」で人気の著者が渾身解説!

 「Qアノン」とは?……
 最高度の国家機密へのアクセス権限「Qアライアンス」を有すると主張し、謎に満ちたメッセージをインターネット掲示板に投稿している匿名の人物。アメリカを中心に世界に広がり、日本でも多数の信奉者を集める。その発信は政界の超インサイダー情報から「UFOとエイリアン」「バチカンの秘密」「エリート層の小児性愛醜聞」まで、隠蔽された極秘事項に光を照射する。
目次
序章 資本主義の「グレート・リセット」とQアノンの登場
ダボス会議「ザ・グレート・リセット」の真の目的とは
ジョージ・フロイド氏の死が世界を動かした
暴動を煽るトランプのツイート
「Qアノン」フォロワーによる抗議運動
トランプ岩盤支持層の強固な世界観
米国から欧州・日本へと拡大するQアノン信奉者
トランプ派と反トランプ派の決定的断絶
トランプ再選を支援するQアノンと「大覚醒」
第一章 Qアノン現象と「大覚醒」運動
こうして始まった「Qアノン」の投稿
機密情報にアクセスできる匿名者「Qクリアランス」
Qアノンの謎解きにのめり込む理由
Qアノンが暴露したオバマの黒い過去
「オバマの愛読書」が示唆する秘密
黒人民族主義者がメンターだった
最高権力者・オバマの正体を暴く快感
Qアノンが予告していた「サウジ政変」
Qアノン投稿は何を伝えようとしているのか
第二章 全米が熱狂する「秘密宇宙プログラム」
聴衆を集める「ニューエイジ系スピリチュアル」セミナー
内部告発者コーリー・グッドとは何者か
「秘密宇宙プログラム」を構成する極秘組織
内部告発者としてリクルートされた経緯
人類の進化を支援する「ブルー・エイビアンズ」
「ブルー・エイビアンズ」カルトと「大覚醒」
証拠を求める質問へのQアノンからの回答
Qアノンが流布する「ディープな陰謀論」
政治運動化していくQアノン
トランプ本人も陰謀論者なのか
掲げられた大テーマは「大覚醒」運動
第三章 暴露されたグローバルエリートの「小児性愛嗜好(ペドフィリア)」
「国家規模の改心」を求めるアメリカ国民
エリート弾劾に火を点けた些細なツイート
ロシアゲートと漏洩されたメール群
解読されたメールでついに爆発した怒り
ジェフリー・エプスタインの小児性愛人脈
Qアノン出現の奇跡的タイミング
暴露されたおぞましい秘事とトランプの登場
強権エリート層はサタニスト集団なの
生贄を捧げる秘事「ディナー・パーティー」の衝撃波
Qアノンはやはりホワイトハウス内通者という推測
投稿がもたらした「大覚醒」の新局
第四章 バチカンの秘められた闇とQアノン
バチカンの真の支配者は誰か
巨額の闇資金とロスチャイルド
抹殺されたエブスタインとの知られざる関係
次々と暴露される聖職者のペドフィリア
パリ・ノートルダム大聖堂火災にまつわる疑惑
激増するカトリック教会への破壊行為
放火犯人は誰なのか?
フランシスコの即位と「聖マラキの予言」
「モットー」の謎を解く具体的な記述
最後の教皇と「ローマびとペトロ」
「エノクの預言」はプレアデス人との交信か
第五章 Qアノン支持者がざわめく「UFOとエイリアン情報」
「大覚醒」と「隠されたアジェンダ」
スティーブン・グリア博士が警告する軍産複合体の実態
「影の政府」の途方もない規模
極秘プロジェクトと「影の政府」
「影の政府」の四つの部門とその活動
グレイタイプは「影の政府」が創ったクローン
脳を支配するチップの埋め込み
リンダ・モートン・ハウとエイリアンの使命
魂を移動させる極秘テクノロジー
なぜ魂の移送が必要とされるのか
エイリアンを指揮・監督する「上位存在」
「時間操作」を警告するエイリアンの宇宙観
ジュディー・ドーティーの奇妙な体験
ワシントンの軍関係者の決死の証言
ついに告白した「MJ12」秘密要員
異星の恐竜動物園と「キャトル・ミューティレーション」
魂のリサイクルと人類とのハイブリッド
政府が必死で続ける徹底隠蔽
第六章 「影の支配者ディープステート」の素顔を追うQアノン
全米著名人が信奉する「ディープステート」情報
グローバル支配勢力は「ロスチャイルド家」「サウド王家」「ソロス家」
新しい世界覇権を標榜するグローバルエリート
実際に存在する権力集団「スーパークラス」
スイス連邦工科大学が調査・分析した「世界トップ法人」
世界銀行を追われたカレン・ヒューデス女史の内部告発
日本ではなぜか報道されない「グチファー」のリーク情報
『ガイアTV』が公開したエイリアンのミイラ
エイリアン情報を熱望するカナダからのメール
第七章 Qアノンと「大覚醒」運動が描く未来図
「アメリカ第二革命」と政権内部の情報機関
ファンタジーとリアルの狭間を彷徨うQアノン
誘導すべきシナリオは「民主党は悪魔である」
Qアノンはトランプ陣営のキャンペーンだろうか
民衆の怒りを逸らす「巧妙な装置」
現代アメリカで繰り返される「内乱サイクル」
次の内乱は「二〇二〇年前後」なのだろうか
最新記事「二〇二〇」のなんとも悲観的な未来予測
運動の過激化を図る「ブーガルー」の出現
黒幕としてのQアノンの存在理由
 著者プロフィール  高島 康司  (タカシマ ヤスシ)  (著/文)

 世界情勢アナリスト。1958年、北海道札幌市生まれ。子ども時代を日米両国で過ごす。早稲田大学卒業。在学中、アメリカ・シカゴ近郊のノックス大学に公費留学。帰国後、教育産業のコンサルティング、異文化コミュニケーションの企業研修などのかたわら、多数の著書を著わしている。世界情勢や経済に関する情勢分析には定評があり、「未来を見る!『ヤスの備忘録』連動メルマガ」(まぐまぐ大賞2019年受賞)で日本では報道されない貴重な情報を発信。毎年多くのセミナーや講演に出演し、経営・情報・教育コンサルタントとしても活躍。文化放送『くにまるジャパン極』では「世界地獄耳のヤス」として不定期に出演し、ニュース解説を提供している。

【ツイッター、Qアノン信奉者の共和党新人議員アカウントを凍結】
 2021.1.18日、AFP=時事「ツイッター、Qアノン信奉者の共和党新人議員アカウントを凍結」
 SNS連邦下院議員選挙で初当選を果たした米極右陰謀論「Qアノン(QAnon)」信奉者のマージョリー・テイラー・グリーン(Marjorie Taylor Greene)議員(共和党)のアカウントを一時凍 結した。「複数の違法行為」があったとしている。グリーン氏のアカウントは、地元ジョージア州で選挙不正があったとする主張が投稿された後、12時間のアカウント凍結措置の対象となった。 ツイッターはまた、同氏の投稿のうち少なくとも2件に真偽不明の内容だとする警告ラベルを付け、「暴力を誘発する恐れ」
があるとして共有やリツイートができないようにした。 グリーン氏は17日、措置はツイッターによる検閲だと非難した。同氏はドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の熱烈な支持者で、昨年11月の選挙が不正操作されたとする根拠のない主張に同調している。また、Qアノンを信奉し、トランプ氏に「未来の共和党のスター」と称賛されていた。




(私論.私見)