Guantanamo Bay(ガンタナモ監獄)での生体実験考 |
更新日/2020(平成31→5.1栄和元年/栄和2).3.25日
「グァンタナモの捕虜たち」考 | れんだいこ | 2003/10/29 |
今年(2003年)ノーベル文学賞の受賞が決まった南アフリカ出身の作家、J・M・クッツェー氏が、2003.10.21日付毎日新聞文化欄「グァンタナモの捕虜たち」で次のような告発している。れんだいこがかなり意訳しているが次のような見解であった。 「9.11同時多発テロ」後の米英軍によるアフガン報復戦争の際に捕らえられたタリバン兵約700名が、キューバ島にあるガンタナモ米軍基地内の収容所に拘束されている。この捕虜は劣悪な環境に置かれており、戦争捕虜への人道的待遇を決めたジュネーブ条約による戦争捕虜収容所の待遇を受けていない。そればかりか米国内の刑務所的取り扱い基準からも見放されている。法的な助言も面会も許されない。容疑も示されず、拘束期限も未定だ。米国市民には収容所内の様子を知る権利が与えられていない。 いわば、タリバン兵捕虜は「法の外」に置かれており、法が及ばなくされている。国外での監禁だからという理由で、米国司法の権限も及ばない。ガンタナモ収容所が法規制の抜け穴として作られていることが判明する。このような行為を指図したブッシュ政府は早晩歴史法廷で裁かれることになるだろう。 第二次世界大戦の際に日系人を収容したことを想起せよ。1988年になってレーガン大統領が謝罪し、一人2万ドルの補償を認める法律に署名したが、それは決して抑止効果を持つものではなかったことが分かる。米国という国は、ほん何でもない日常では「法と民主主義の正義」も説教してくれるが、いざとなると平気でそれらをかなぐり捨てて恥じない。つまり、「法と民主主義の正義」が美名仮面であることを証左している。米国にかって「平和と民主主義」の時代があったのかなかったのかの詮索は別にして、ブッシュ以来「狂気国」への道をひたすらに突き進みつつあることは疑いない。 ガンタナモ収容所内でタリバン兵捕虜がどのような扱いを受けているのか誰も知らされていない。既に捕虜達は2年余にわたって外界から途絶されている。肉体的精神的虐待、生体実験が為されている可能性がある。「正義と人道に背く違法」が今現に為されていることは疑いない。世界の良識ある人達がこれを告発し続けないのは変調である。日本は、かって同様の制裁を受けた当事国でもある。ブッシュに抗議し得る政府として歴史的正当権を有しているというべきだろう。 以下、れんだいこの単独の見解。小泉-川口ラインにこれを期待するのは、海へ山菜を採りに、山へタコを釣りに行くようなものだろう。「政権交代」を目指す民主党ならこれをよく為しえるだろうか。社民党、共産党なら為しえるだろうか。あぁどこの党もそういう姿勢からは千里ほど遠いことが分かる。 真紀子新党ならあり得るか。かも知れないなぁ。云うべきことは云って日米同盟の絆を深める戦略がいるからね。しかし、ブッシュの代では無理だろうな。又、アーミテージ国務副長官にいらまかされ、それを支援するマスコミにより袋叩きにされるのが落ちだろう。 しかし、中曽根が大恥じかかされた上で引退を余儀なくされたのは象徴的だ。80年代からの全く不毛な「日本列島解体計画」と決別するいい機会がやってきているように思う。この間のし上がってきた無能体面士の一族郎党を引き摺り下ろし、有能仕事師に再度国政を預けるチャンスだろう。 上が変われば下も変わる。逆もいえるが、上を替える時には替えるようにせねばなるまいて。のべつくまなく「五十年一日の、半身構えの、腰のひけた、逃げ逃げ鉄砲撃つような、正義論」聞かされて肯くのはもうよしこにしたい。 2003.10.29日 れんだいこ拝 |
【米最高裁判断】 | |
2003.11.14日付け赤旗「グアンタナモ海軍基地収容所 アフガン拘束者の処遇 内外の批判強まり 米最高裁が判断示す方針」を転載する。
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【グアンタナモ当局が被拘束者と取引(http://www.asharqalawsat.com/ )】 |
サウジアラビア資本の(ロンドン発行)同紙は、次のように報じた。キューバのグアンタナモ基地の被拘束者たちの弁護士は、「同基地の取り調べ当局者たちと、罪を軽減する見返りに、被拘束者たちがアルカイダ或いはタリバンに所属していることを認めるという合意到達に関して、交渉をしている」と語った。
情報筋によると、アメリカの高官たちは、英国人(二人)とオーストラリア人(一人)の被拘束者たちとのこのような合意することにより、裁判所前で彼ら3人が後悔している旨の発表する結果になることを望む」と述べた。 【投稿者注】 要するに、基地の当局者が非拘束者3人の弁護士たちに次のような取引を持ちかけたもの。彼らを皆の前で(マスコミでも呼ぶのか)「我々はアルカイダかタリバンに所属していた。そのことを後悔している」という声明をしてもらえないか。そうすれば罪を減じてやるんだがなあ。 |
2006.6.29日、米連邦最高裁が、ブッシュ政権が米中枢同時テロ後にキューバのグアンタナモ米軍基地に設置した特別軍事法廷でテロ容疑者を裁くことの正当性を認めず、米国内法と戦争捕虜の取り扱いを定めたジュネーブ条約に照らし合わせ、「違法」との判決を言い渡した。 通常の司法手続きを経ない同法廷の違法性を主張した国際テロ組織アルカイダのメンバーの主張を認め、下級審の判決を覆す内容。政権には逆転敗訴で、「対テロ戦」を優先課題と位置付け、テロ容疑者に対し超法規的な措置を取り続けたブッシュ政権には大打撃となる重要判決だ。 同法廷の違法性が明確に指摘されたことで、欧州連合(EU)諸国から閉鎖要求が高まるグアンタナモ基地のテロ容疑者収容施設をめぐり、ブッシュ大統領は施設閉鎖も含め、大きな政治判断を迫られることになりそうだ。 |
「北米 : グアンタナモ:収容状況がますます悪化 」を転載しておく。
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【収容者の告発証言】 | ||
「アムネスティ情報」、「アムネスティ情報」その他を参照する。 国際的な人権侵害監視告発機関としてアムネスティ・インターナショナルがあり、過去それなりの告発をしてきたことで知られている。そのアムネスティが遅まきながら、キューバのグアンタナモ米軍基地に最初の被収容者が移送されてから4年が経過した2006.1.16日、グアンタナモ問題告発に向かい、米国が運営する拘禁施設内での被収容者に対する拷問や虐待に関する新たな証言と、その他の被収容者に関する詳細について発表した。 報告書には、グアンタナモに初めて移送された、バーレーン国籍で32歳のジュマ・アルドサリ氏の証言が含まれている。アルドサリ氏は、アフガニスタンのカンダハル空軍基地に駐留する米軍によって拘束され、2002.1月、グアンタナモ基地に移送された。ジュマ・アルドサリ氏は次のように証言している。
アムネスティはまた、バグラムとカンダハルの施設に収容された後の2002年6月にグアンタナモに移送されたアルジャゼラ氏とジャーナリストのサミ・アルハジ氏の件、またイエメンの実業家で、グアンタナモに移送される前に秘密収容所に収容されていたアブドゥルサラム・アルヘラ氏のケースについても、さらなる詳細を発表した。 アムネスティは次のように訴えている。
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【グァンタナモ米軍基地】 |
「グァンタナモ米軍基地」。
グァンタナモ米軍基地とは、キューバ東南部のグァンタナモ湾に位置するアメリカ海軍の基地をいう。管理者はアメリカ南方軍。面積は116平方キロメートル。1903年以来、アメリカ合衆国がキューバより租借している。 1898年の米西戦争でアメリカ軍が占領し、1903.2.23日、アメリカ合衆国の援助でスペインから独立したキューバ新政府が、グァンタナモ基地の永久租借を認めた。国家主権はキューバにあり、アメリカ合衆国は租借料として毎年金貨2000枚(今日の価格で約4000米ドル)を支払ってきた。キューバ革命によって成立したフィデル・カストロ政権は、アメリカ合衆国の基地租借を非合法と非難しており、租借料は1度受け取った以外は受け取りを拒否している。 アメリカ合衆国・キューバ双方が基地周辺を地雷原としていた(アメリカ合衆国側は1996年に撤去)。周囲が地雷だらけで脱走が不可能な上、マスメディアにも実態が見えない海外基地、更にはキューバ国内でもアメリカ合衆国内でもない、国内法でも国際法でもない軍法のみが適用される治外法権区域ということで、20世紀後半からキューバやハイチの難民を、不法入国者として収容した。2002年から、基地内に対テロ戦争でのアフガニスタンやイラクで拘束した人物を収容するグアンタナモ湾収容キャンプが設けられている。 2008年、バラク・オバマ大統領は、大統領選挙の際、グアンタナモの収容施設を閉鎖すると公約した。しかし、共和党を中心とする議員の反対にあい頓挫した。 |
「★阿修羅♪ > 国際28 」の赤かぶ氏の 2020 年 4 月 07 日 日付投稿「米軍の戦争犯罪を明らかにする映像が公表されて10年、告発者への制裁が続く(櫻井ジャーナル)」。
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(私論.私見)