憲法改正合唱団に鉄槌を!!

 (最新見直し2007.3.7日)

 イラク派兵推進ご一統及び憲法改正合唱団に鉄槌を!
 憲法改正の足音が高まりつつある。今や理論的には、憲法血肉派と右派系改正派と左派系改正派の三派に分かれて大政争せねばならない。しかし万事世には、姿をくっきりさせる公然派と縁の下の力持ち派と擬態派が必要であるから、そうは分化できない。しかし、抜き差しならない形で理論的に問われているのは「憲法血肉派と右派系改正派と左派系改正派の三派」の論且つ運動であるという視点は持っていなければならない。なお、現下の戦後憲法を超える良質憲法は当分期待できないから実際には左派系改正派というのは有り得ない。ということになると、「憲法血肉派と右派系改正派の争闘」こそ真の政治テーマとなっていることになる。

 不破系日共のその言辞を煎じ詰めていくと、何と!右派系改正派になる。彼らは、憲法改正の呼び水として、先だって既に党内憲法である規約改正を遂行した。この点をも見据えておかねばならない。彼らのヌエ言辞に惑わされてはいけない。従って、憲法血肉派の大共同戦線の構築が急がれていることになる。ちなみに大「共同戦線」はあくまで共同戦線であって統一戦線ではない。我等が運動に下手な「統一」なぞ却って有害無益でしかないから。

 今仮にこの呼びかけが為されているとして、「憲法血肉派の大共同戦線」の参画に逡巡する理論を持つ左派党派があったとしたなら、悪い事は言わないそんな党派は自主的に解党すれば良い。戦後史の特質が何にも分かっていないことを意味するから。併せて、「ポツダム憲法論」を弄ぶような左派党派に対しては、巧妙な左派偽装派であることを見抜かねばならない。この連中は、「憲法血肉派の大共同戦線」には参加させない。これは運動が首尾よく成長する為の掟(おきて)である。この大項目で一致すれば、後は大概において「自由、自主、自律」で宜しい。

 そういえば、60年安保闘争時には逸早く「安保条約改定阻止国民会議」が結成された。「警職法改悪反対国民会議」を受け継いで「安保条約改定阻止国民会議」が結成された。主として、社会党・総評・中立労連が母体となり、これに全日農、原水協、平和委、基地連、日中国交回復、日中友好、青年学生共闘会議など13団体が中央幹事団体となっていた。「社共の意見対立を含みながらも左翼勢力の大同団結による共闘組織であり、我が国の大衆運動史上特筆すべき、大規模なそして強力な反対運動の中心勢力を構成したのである」(「左翼運動」)と評されている。

 日共はオブザーバー資格で参加が認められていたが、このことは、社会党が、社会党より左派的な日共の参加を拒否したという社会党の穏和系運動の為せる技としてのみみなしてはいけない。の頃から既に目立ち始めていた宮顕系運動の胡散臭さを察知した党派及び大衆団体が、日共を煙たがっていた事情も関係していた。しかし、この当時には、宮顕系日共党中央を、「日本左派運動の解体を使命として送り込まれた左からのネオ・シオニスト集団」的に認識し、これと戦闘する状況には無かったので、案の定掻き乱されていくことになる。

 この共闘組織は次第に参加団体を増やしながら全国的な統一行動(安保共闘)を組織していくことになった。全国各地に1573の地方共闘組織が結成されていった。以降「国民会議」は二十数波にわたる統一行動を組織していくことになった。しかも、この共闘組織は、中央段階のみならず、都道府県・地区・地域など日本の隅々にまでつくられ、その数は2千を越えていくことになる。同時に「安保改定阻止青年学生共闘会議」が結成され、社会党青年部、民青、総評青対部、全日農青年部、ブンド指導の全学連によって構成され、この青学共闘会議が安保国民会議に加盟した。

 但し、「ブンド指導の全学連」運動に対して、日共がこれを激しく弾劾し、社会党及び総評がこれに引きずられ他方で裏から全学連運動を支持するという二面的対応を見せていく事になる。(これが社会党の頼りなくも面白いところではある) 興味深いことは、毛沢東が主導する中共は、ブント全学連運動を「日本人民の能力を証する闘争」として高く評価していることであろう。

 さて、それはともかくだ。「『イラク派兵阻止、兵士の出兵拒否、出兵兵士の帰還』の為の日本人民共闘会議」を組織せねばならない。そして何度でも国会を包囲し、米奴派を望み通りに米国へ送りつけてやるか、日本に止まるなら法の裁きをうけねばならない、のどちらかを選択させてやらねばならない。

 2004.2.18日 れんだいこ拝


 (れんだいこのショートメッセージ)
 首相と云うのも馬鹿らしい稀代の自主率先売国奴小泉を引き摺り下ろすことが一刻も早く急がれているというのに、大合唱して憲法改正に向かおうとする我が日本の亡国政治よ。へなちょこ民主党がかようである限り一切の幻想を断たねばならない。今なら間に合う左に舵を切れ。それにしても真の左派政党を創りださねばあかん。それは亡国路線との闘いでもある。

 さすが真紀子である。2004.2.5日付けの「Goo政治ニュース」に、「共同ニュース」情報として次の記事を掲載している。これをれんだいこが概要整理するとこうなる。
 「田中真紀子前外相は5日午後の衆院憲法調査会の小委員会で、冒頭、『私は憲法調査会設立時の最初のメンバーだ。1年2カ月議員を辞していたが、今回皆さまのおかげで復帰した』とあいさつ。続いて、自衛隊イラク派遣について『派遣は本当に間違ったことだ。取り返しがつかず憤まんやる方ない。どう言いくるめても人道支援ではない』、『国連中心で、できるだけの貢献をすることが本当の人道支援』、『一番問題なことは、憲法を変えるうんぬんでなく、日米安保条約改定と地位協定見直しだ』とボルテージを上げ、政府にとっての『タブー』にも切り込んだ。久々の真紀子節を披露した。田中氏は今後、衆院外務委員として小泉純一郎首相や外務省幹部との対決も予想されており、まずは挑戦状を突き付けた形だ」。

 この記事は、他紙では報ぜられていない。ここにも現代マスコミの腐敗が見て取れる。先だって、自衛隊のイラク派兵後の報道について政府側から自粛要請が為され、蚊の鳴くようなか細い声でこれを批判したばかりのマスコミの姿態を見せられたが、この癖ももはや治癒し難しのように思える。

 真紀子の話に戻す。一般的に云って真紀子の方が正論を述べているのだが、その真紀子が寄ってたかってイジメられる。外相排斥過程の喧騒はそれを如実に物語っていた。常識さえあれば、真紀子騒動は政・官・マスの米奴系三者同盟により仕組まれた暴力的罷免事件であることが見て取れる。解任時の様子を思い出そう。確か、NGOの参加問題で真紀子と外務省高官の言い分が決定的に食い違い、真偽を確かめた結果真紀子の云う方が正しい、つまり外務省高官がウソをついていることが明白になった途端に、小泉−福田ラインは何と真紀子を切って捨てたという格好であった。

 こういう明々白々たる不正は教育上宜しくないのは自明である。そういう輩に限って、イラク派兵の疑問を発する子供の趣意書を受け取るや、それを読みもせぬまま学校教育でイラク派兵の正義教育を為すよう感想を述べる癖を持つ。れんだいこに云わせれば、これ一事をもってしてもどうしようもない三流政治家である事が分かる。真紀子の話に戻す。小泉一派はその後、秘書給与問題に絡めて執拗に真紀子の議員辞職を迫った。

 しかし、「真紀子の秘書給与処理」は調べればむしろ合理的であり、小泉の姉の第一政策秘書問題の方が、社民党・共産党のピンはね問題の方が、その他議員の秘書給与流用問題の方が正真正銘の露骨な公金横領であることが判明する。しかし、馬鹿げたことに、正義気取りのマスコミが「真紀子の秘書給与処理」の不正を取り上げ続けてきた。こういう手合いの根性は死ぬまで直らないから、れんだいこは云うのも馬鹿馬鹿しいのでコメントを惜しむ。

 この流れに応じて、反真紀子派の矢面に立っていたムネオが用済みとされ強権逮捕され、史上未曾有の長期拘留されることになったのも記憶に新しい。この過程で、宮顕−不破系日共党中央がはしゃぎ廻り、入手経緯そのものに政治的謀略性が明らかな秘密文書を手にムネオ弾劾−訴追運動を組織していった。日共は今や、こういう際の便利な道具として機能している。角栄もこれにやられた。さて、記録的な長期拘留を経て釈放されたムネオの胸中はいかばかりであろうか。

 それはそれとして、真紀子は復活してきた。その真紀子は今や、自らが政権の生みの親となった小泉に対して、その不明を深く悟ってのことだろう渾身の倒閣運動に向かおうとしているように思える。れんだいこ党はこれを支持する。命を惜しんでいては何もできないからである。史上はそういう人士の屍で連なっており、そのお陰で我々の今日の生活がある。それを思えば、一定の配慮は必要であろうが、身を捨てる時には然るべき態度を採らねばなるまい。後悔するばかりが能ではないからである。

 さて、以下、「憲法改正合唱団」の動きを追跡していくことにする。連中の頭脳がどの程度のものであるのか、そのエエカゲンな頭脳が故にi国際金融資本勢力に上手に利用されている事等々を暴きだしてみたい。我々は何のために何を闘っているのか、この観点を鮮明にする必要がある。今こそ、年がら年中通り一遍の反対屋稼業とは無縁である事を際立てねばならぬ。

 2004.2.6日 れんだいこ拝


目次  

コード 中項目
憲法論議の中身について
読売試案考
戦後憲法理念及び原理の秀逸さ考
戦後憲法について
戦後憲法前文と9条、99条考
「『軍事的自衛・防衛・戦争放棄』その対価としての『国際協調・平和主義的防衛』について」
渡辺治の珍論考
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