小沢パッシング考その7、小沢不起訴後の流動2

 (最新見直し2010.02.08日)

 (れんだいこのショートメッセージ)

 ここで、第6ラウンド、「小沢不起訴後の流動その2」を確認しておくことにする。

 2010.02.08日 れんだいこ拝



Re::れんだいこのカンテラ時評666 れんだいこ 2010/02/06
 【日共式企業、団体献金禁止論に疑義あり】

 日共が、政治資金工面法としての企業、団体献金禁止を声高にしているが、本当に有益な理論なのだろうか。一見正義派の主張のようで実は百害あって一利なしなのではなかろうか。かく問いかけたい。小沢キード事件の解析を通じて、情けないことにマスコミはむろん、野党に転落した自民党の野卑なマロ達が日共理論に引きずられていることが見えてきた。ついでに世話を焼いておこうと思う。

 日共理論のウソは数々ある。北方領土問題における千島列島返還論も右翼顔負けの圧巻であるが、公共事業抑制論も然り。何度も食いつかせては引っ込め又出す民主連合政府論も然り。ここでは、もう一つ小沢キード事件に関連したそもそもの観点の相違でしかない企業、団体献金禁止論を槍玉に挙げておく。

 れんだいこが体験するのに、個人献金ほど、つまり身銭を切るほどつらいことはない。一度ならまだ良い。二度三度と請われると、いい加減にして貰いたいと思う。それでいて、外向きにクリーンな政治家として売り出しているのは、少し違うのではないかと思っている。

 個人献金は良い。これを排除するものではない。しかし、個人献金には限界があり、これのみに頼るようでは碌な政治活動ができないのではなかろうか。それでも個人献金オンリーにするという法理は、結果的に政治活動を衰退せしめることになるのではなかろうか。資金を持たない議員は党中央に生殺与奪権を握られ、党中央に拝跪するしかできなくなる。企業、団体献金禁止論は一見キレイごとのようで、実は無責任冷酷な物言いなのではなかろうか。

 れんだいこが体験するのに、業界献金ほど出し易いものはない。大概の業界は、会員料と政治連盟費の二本立てで年度徴収している。このうち会員料は業界団体の経費に充て、政治連盟費は業界的政策の推進に充てる。業界的政策が悪いとみなすのは子供の言で、業界的政策は時の政府の政策に対する提言であったり、訂正であったり、反対の意思表示に使う。これを働きかけるのに最も有効な政党ないしは議員に政治献金し、ひいては政策の実現に期待することになる。これは真っ当な営為であり、これを否定するようでは市場経済の社会的経済活動そのものが成り立たない。

 問題は、業界の政治献金を受け取る政党が、今までのところ自民党オンリーになっていたことにある。最近になって民主党が登場し覚束ないながらも食指を伸ばしているが、これは臆することではなく堂々と受け取るべきではなかろうか。業界の会員は、政治連盟費の使途と効果に関心を持つ。個々の会員の意思としては自民党オンリーにする必要はないのだが、業界献金を堂々と受け取るのが自民党しかなく、他の諸党がキレイ潔癖病に侵されて受け取ろうとしないのだから仕方ない。そういう状況にある。

 業界献金ほど出し易く額も大きいと云うのに勿体ないことである。れんだいこに云わせれば、労働組合本部も業界別になつているのだから一種の業界と看做す。社会党は、数々の労働組合団体から政治献金を受け取る。これはこれで何ら問題ない。ついでに業界献金も貰えるところからは貰えば良いだけのことである。労働組合本部から貰うことは是だが、業界献金は非とする論法が理解できない。それをマジで云うのなら労働組合献金も禁止すれば良い。

 次に、個別企業献金、個別労働組合献金がある。これも業界献金と良く似ており、貰えるものは貰うが良いと思う。但し、特定権益の請負献金的な要素が強まるので、一企業、一労働組合当りの上限額を設定するが良かろう。問題は、こういう献金を堂々と認めた方がよいのではなかろうかというところにある。一企業、一労働組合が、特定権益の請託的なものではなく単純に政党、議員の総活動に対して支援する場合は、上限額設定の上で無条件に認められるようにするべきではなかろうか。

 れんだいこはそのように考えている。政治家がある程度の資産を形成したとして何ら悪くない。良い政治をしてくれれば国民的には却って良い。貧すれば鈍すとなるのが一番良くない。政治を売り言論を売る罠に嵌り易くなる。懐を裕かにすることで、目をかけた落選議員一統の面倒を見れるようになる。これと思うところへ寄付もできるようになる。そういう為の財産だと思えば良い。

 肝心なことは、受け取った方の政党、議員が、これを漏れなく収支報告することにある。当然支出した方も然りである。追って監査報告を受けることになり、ダメなものは翌年度は削られるだろう。政治資金規正法の元々の趣旨はそういうものであったのではなかろうか。収支報告は年次ごとに公開されるべきであり、これをチェックする機関が総務省内に設けられ、記載漏れ政治献金に目を光らせるべきである。不断に指摘され訂正されるべきである。この経緯を経てなお悪質な時、検察特捜部が登場したとしても、それは不偏不党的立場で徹底してやるべきであろう。

 この基準に照らす時、こたびの小沢キード事件、その昔のロッキード事件なぞ大騒ぎするほどのものではないと思う。付言すれば、ロッキード事件に於ける角栄の5億円授受説は冤罪であったと、れんだいこは思っている。ここではこれを問うところではないのではしょる。むしろ、検察が挑むのは、岸政権の日韓疑獄、児玉-中曽根の数々の悪事疑獄、中でもグラマン疑獄などは徹底捜査されるべきであっただろう。その後の例で云えば、リクルート事件、防衛省汚職事件、小泉政権時の数々の不祥事件、中でも郵政民営化疑獄なぞ徹底的に捜査のメスが入るべきであっただろう。

 ここまで書けば、東京地検特捜部の逆対応、それゆえの政治主義的国策捜査ぶりが露わになるであろう。東京地検特捜部は、法の番人としての正義の鉄拳を振るうが、その鉄槌が下されるのはいつも内地主義的利権政治家であり、公共事業利権絡みが狙い撃ちとなる。他方、外地主義的利権即ち軍事防衛費的利権政治家に網がかかることはない。原子力利権は、その導入過程から見ても外地主義的利権に列なっている。こちらの利権にメスが入ることはない。ここに、東京地検特捜部が解体再生されねばならない理由がある。

 もとへ。日共式企業、団体献金禁止論は一見正義なようで胡散臭いのではなかろうか。その理由は、政治実態、経済実態に即しておらず、余りにも机上のキレイごとに過ぎないから。聞くところによると、個人献金オンリーの日共の財政状態は悪く、本部職員、地区専従者への給与額は不当に低い。あるいは遅配しているとも云う。幹部辺りになると優先的に支給されているようだが、これが又臭い話ではなかろうか。本部職員、地区専従者優先、幹部後回しという作法もあると思う。

 一応以上のことを述べ、個人献金、業界献金、企業献金、組合献金いずれも可論、但し、適正な上限額を設け必ず収支報告せよ、収支漏れは罰せられるという風にしたいと思う。中でも税金簒奪の罪は重いとすべしであろう。このやり方には副産物がある。政党、議員の収支報告書を見れば、どういうところと関係が深いのか一目瞭然となる。選挙民は、それを見て支持したり後ずさりするようになる。この方が良いのではなかろうか。

 問題は、誰でも気づくこの在り方をさせないところにある。一方で自民党が企業、業界献金を受け取り、他方で政党交付金さえ受け取らない日共が居て、その他の政党がその真ん中に位置すると云う構図で、それぞれが自画自賛し合う。そういう馴れ合いの中で、せっかくの国会を意義のある質疑ではなく漫談の場にする欺瞞性にある。これを質すことこそが本当の意味での政治責任であり道義的責任なのではなかろうか。れんだいこはそう思う。小さな正義論、すり替え正義論は聞きとうない。

 2010.02.06日 れんだいこ拝

Re::れんだいこのカンテラ時評667 れんだいこ 2010/02/07
 【日本政界における「ガラパゴス化現象」考】

 最近流行りの政治的道義的責任論、企業・団体献金禁止論、公共事業抑制論等々はガラパゴス化現象であり、その理論なのではなかろうか。以下、これを確認したい。

 「ガラパゴス化現象」とは、直接的には、南米エクアドル沖の太平洋上に浮かぶガラパゴス諸島に生息する生物のの孤島的進化を指す。それはそれで注目されるべきであろうが、社会学的な意味合いでは評価が変わり、ガラパゴス的進化のように世界標準からかけ離れたところで特殊的に進化し続ける現象を指す。世界標準からかけ離れることが一概に悪いとは云うことにはならないが、狭い視野に基づくタコ壺的営為を揶揄している面もあり、こうなると「井の中の蛙」から脱せよ的裏意味が込められていることになる。いずれにせよ特殊的進化がキーワードである。

 この「ガラパゴス化現象」略して「ガラパゴス」と云う寓意は様々な場面に使われている。「ウィキペディアのガラパゴス化」は、野村総合研究所の「『ガラパゴス化』」する日本」を参照して、パーソナルコンピュータ、携帯電話、デジタルオーディオプレーヤー、デジタルテレビ放送、コンピュータゲーム、カーナビゲーションシステム、IDカードの例に於ける「ガラパゴス」事例を解説している。

 れんだいこは、機械のメカニズムのことは分からないのだが、政治のことなら分かる。「ガラパゴス化現象」は政治の世界でも蔓延していると思う。冒頭の政治的道義的責任論、企業・団体献金禁止論、公共事業抑制論はいずれも日本型「ガラパゴス化現象」に他ならないと思う。それが証拠に、世界標準は日本ほど偏執的にそういう主張をしていない。なぜなら、過度の衛生思想は危険であると弁えているからだと思われる。人の社会的評価は本業のでき不できを問うべきだと心得ているからだと思われる。

 俗に「賢こバカ」と云う言葉がある。過度の衛生理論を唱える論者の大抵は「賢こバカ」なのではなかろうか。この「賢こバカ」が政財官学報司の国家権力中枢六機関を汚染しており、日本をどんどんガラパゴス化へ向かわしめているのではなかろうか。今一度、論の根拠、妥当性を吟味する必要があるのではなかろうか。

 中曽根―小泉式民営化論も然りである。目先の利益性のソロバンを弾き続けた結果、見るも無残に地方が疲弊し、これを再開発するとなると天文学的な再開発費を要することになる。原子力発電も然り。「目先の利益性のソロバン」論理そのものがガラパゴスだったのではなかろうか。今頃気づいても遅いのだが、気づかないとどうしようもないので、まずは気づくべきであろう。

 こうしてみると、今我々に必要なことは、一見正義の美名に隠れたガラパゴス性を見極め、良いものは良い、その中でも漸次改良、悪いものは悪い、その中でも漸次改良と判断して徒にブームの尻馬に乗らないことではなかろうか。「賢こバカ」が世の中を指導すると、世の中が変にギクシャクし始め小難しくなる。そうだ、強権対価式著作権論もこれに当てはまろう。あれをこのまま定向進化させ続けると、終いには著作権士を抱えないとものが言えなくなってしまう。

 我々には、こういう「ガラパゴス化現象」に毅然と立ち向かう新たな知性が要るのではなかろうか。満場一致や一枚岩や抵抗勢力なぞ云い始めたら、臭いと思う習慣を身につけるべきではなかろうか。小沢や朝青竜を止めさせたら世の中が良くなると思っている者は相当にガラパゴス化していることを悟り、勘違い矯正薬を服用すべきだろうふふふ。

 2010.02.07日 れんだいこ拝

Re::れんだいこのカンテラ時評668 れんだいこ 2010/02/09
 【小沢キード事件の真の抗争軸考】

 小沢キード事件第一ラウンドが終章し第二ラウンドの幕が開いた。とはいえ第二ラウンドは仕掛け人側が息切れし、いきなり最幕する可能性が大である。そのうち第三幕が開くのかも知れない。ここまでの検証で、れんだいこが気づいたこと、確認すべきことを発信しておくことにする。

 設問は、小沢が何故に執拗に攻撃されているのかである。この解を見出さなければならない。れんだいこが見るところ、諸氏の秀論が数多く提起されているものの、この解に対して正面から向き合っているものは少ないように見える。れんだいこが試論を投ぜねばならない理由がここにある。

 れんだいこが見るところ「小沢攻撃」の根は深い。こたびの政治資金法違反による事件化自体は矮小なもので、立花が何とかして針を棒に仕立てようとしているが、いくら論理マジックを駆使しても針は針の束にはなっても棒にはならない。政治資金法違反容疑での秘書逮捕、起訴に向かったのは小沢パッシングの口実に過ぎず、狙いはあくまで「小沢潰し」であった。その為なら理由は何でも良い、他になかったから政治資金法違反で秘書を縛り、自供誘導から一挙に小沢逮捕に繋げたかった。そのシナリオが崩れたというのが実際ではあるまいか。こたびの小沢キード事件は、何としてでも「小沢潰し」せんとする魂胆だけが透けて見えてくるものでしかなかった。

 これを指揮した検察、これに合唱したマスコミ、これを応援した自、公、共、その他諸党、民主党内反小沢派の行動には、実は深い政治的意味がある。「小沢潰し」は、戦後日本の政治が抱える質そのものを体現していると見立てたい。かく捉えれば、何と何が対立し抗争しているのかを問わねばならないことになろう。

 れんだいこがこれを紐解くと次のように云える。戦後政治は分かり易く云うと、象徴的には「角栄対中曽根政治」を廻って暗闘している。この流れが目下「小沢対小泉政治」へと結実している。興味深いことに角栄と中曽根は大正7年、小沢と小泉は昭和17年の同年生まれである。歴史はこういう摩訶不思議な立て合いをさせる。

 両者の抗争軸を確認しておく。角栄-小沢ラインの政治は究極、内冶優先政治に特質がある。中曽根―小泉ラインの政治は究極、外冶優先政治に特質がある。前者の活動が公共事業と絡む必然性がここにある。角栄-小沢ラインの公共事業は、国家百年の計を見据えたまさしく文字通りの公共事業を得手としている。これが真相である。この真相を歪めて、角栄-小沢ラインの公共事業政治を利権政治と評判立てるのは為にする批判に他ならない。これを論証せんとすれば、角栄-小沢ラインが手掛けた公共事業を精査すれば良い。どの事業も国家百年の計に資したものであることが分かる。これに伴い多少の利権が生まれるのは致し方なかろう。むしろ健全と云うべきではなかろうか。

 後者の外冶優先政治に軍事防衛、原子力事業が絡むのも必然である。中曽根―小泉ラインの軍事防衛、原子力事業関与は、現代世界を牛耳る国際金融資本の御用聞きを専らとしており、巨額の利権を生みだしている。これが真相である。この真相を歪めて、中曽根、小泉を名宰相、角栄、小沢を諸悪の元凶と評判立てるのは為にする評論に他ならない。これを論証せんとすれば、中曽根―小泉ラインが手掛けた軍事防衛、原子力事業を精査すれば良い。どの事業も国際金融資本の思惑に資したものであることが分かる。

 戦後政治は、両者の内冶優先政治と外冶優先政治の確執に特徴が認められる。れんだいこは、前者をハト派、後者をタカ派と命名している。両者の政治史及びその絡みを見ておくことは興味深いが、これは長くなるので別稿に譲る。要点は、角栄-小沢ラインの政治の方が戦後日本政治の基調であり、戦後の保守主流派を長らく形成し、この政治は国内外から高く評価されている善政であったということであろう。

 この政治が意図的故意に壊された時から戦後日本の低迷が始まる。1976年のロッキード事件がその幕開けとなる。ロッキード事件は、この政争を通じて内治派の角栄-大平同盟が掣肘され、外治派の福田-中曽根同盟が主流派に転じたことに政治史的意味がある。両派の抗争は1980年代初頭まで続き、結果的に中曽根政権の登場により外治派が勝利する。この時、角栄が中曽根政権登場に加担したことをもって中曽根政権に角影色を見立てる評論もあるがピンボケも甚だしい。中曽根は確かに政権を執るまでは角栄に媚びたが、政権を取って以降は悉く反角栄政治にシフトし、角栄に煮え湯を飲まし続けた。これが真相である。未だに「田中曽根政権論」なるものを振りまくのは為にする評論でしかない。

 中曽根政権の登場以来、政府自民党内の主流派が交替した。内治派は外治派の軍門に下り、外治派に媚びを売る形でのみ生息を許されるようになった。この時期以降の公共事業は、不要不急の利権型に大きく変質し、今日の公共事業批判の遠因となっている。だがしかし、これをもって公共事業抑制論を唱えるのは早計とすべきだろう。これより出てくる結論は、本来の公共事業の在り方へ軌道を戻すべし論ではなかろうか。  

 中曽根から小泉政権へ至る20年史は、公共事業の腐敗の他方で軍事防衛費の突出に特徴が認められる。この間、日本は一体幾らの天文的金額を拠出せしめられたのであろうか。国際金融資本の仕掛ける戦争の度に、国際責務論、日米運命共同論で打ち出の小槌を振り続けてきた。連動する形で国債が大量発行され、巨額の債務となってのしかかってきている。いつの間にか消費税が創設され、財源中毒に陥るようになっている。ハト派時代の政治が保護育成した中小零細企業は切り捨てられ、大企業は豚の子戦略で太らせられた挙句ハゲタカファンド系外資に召しとられた。その他その他政治の歪みを取り上げればキリがない。

 小泉-安倍-福田-麻生と続いた政権は、中曽根から小泉政権へ至る20年史の腐敗を更に増長させ、国民的信を失った。この時、受け皿として登場していたのが民主党であった。民主党は、自民党からドロックアウトした角栄チルドレンを抱え込むことで政権能力と国民的信を得た。つまり、政府自民党内の旧主流派としてのハト派の嫡出子が紆余曲折の末に民主党と歴史的に合流したことになる。

 この政治過程を主導したのが小沢であり、民主党は小沢戦略の下で政権交代を実現した。この前夜、小沢は民主党代表の座を降ろされ、鳩山代表の下で幹事長として采配を振るうことになった。先の衆院選で圧倒的勝利を呼び寄せ、鳩山政権が誕生した。小沢は引き続き幹事長として党務を任された。

 ここに襲ってきたのが小沢キード事件である。この事件の仕掛け人は、既に述べたことから分かるように、日本政治の真の支配者にして表から裏から糸を引く国際金融資本帝国主義である。ロッキード事件前の御しにくい政権から、脛に傷持つ御しやすい政権へ移行さすべく強権発動したように、再度御しやすい政権作りに向けて仕掛けた謀略事件であったと看做すべきだろう。この視点を獲得することにより、東京地検特捜部、マスコミ、自、公、共、その他諸党、民主党内反小沢派の結託した行動が見えてこよう。マスコミの懲りない執拗な小沢攻撃の意図が透けて見えてこよう。

 陰謀論は陰謀論故に却下されるが、透けて見えてくるのは陰謀論の正しさばかりである。国際金融資本帝国主義とそれに列なるシオニスタンの動きは陰謀論なしに解くことは難しい。彼らの国際戦略が存在し、その戦略の下で邪な政治が敷かれているとみなした方が事象を正しく説明できる。陰謀論を陰謀論故に却下するのは論理学上何も論じておらず小児病論でしかない。

 かく構図を構えることができたなら、今後起こる政治事象も見立ては容易である。国際金融資本帝国主義が次にどういう手を打つのか。誰と誰を使うのか。どういう機関がどういう役割を担うのか等々。これが分かれば対応も的確になる。政治は、政治目的と手法の不断の闘争である。タカ派の統一戦線に対するハト派の共同戦線の闘いでもある。どちらの知力と精神力と財力が勝っているのかが問われる。キレイごとではない真の実力が問われる。これを引き受けるのを政治責任と云う。道義的なものだけを突出させて問わないのを政治と云う。これが政治のいろはではなかろうか。

 目指すべきは、日本には日本なりの在地的土着的民主主義に基づく自律自存の政治である。各国がこういう政治を確立することにより真に対等互恵の国際協調友好親善平和を迎えることができるのではなかろうか。米英ユを基軸とする序列的国際論、これに基づく不断のテロリスト退治政治は絶えざる緊張を強いる悪徳残虐非道政治であり、一刻も早く訣別すべきではなかろうか。

 2010.02.09日 れんだいこ拝

【仙谷戦略相が、石川議員に離党促す】
 2.9日、 仙谷由人行政刷新・国家戦略担当相は、閣議後の記者会見で、石川知裕衆院議員の責任問題について「離党というのもあるんじゃないか。そういう判断をした方がいい。わたしならばそうするだろう、最低限」と、民主党離党を促した。前原誠司国土交通相は不起訴処分になった小沢一郎幹事長に「国民は世論調査からすると、説明を果たしていないと思っている方がかなりいる」と一段の説明を求めた。

【社民党が、石川議員に衆院政治倫理審査会での弁明を求めることを協議決定】
 2.9日、社民党は、国会内で重野安正幹事長、照屋寛徳国対委員長ら幹部が協議し、政治資金規正法違反罪で起訴された石川知裕民主党衆院議員に衆院政治倫理審査会での弁明を求めることで一致した。10日の常任幹事会で正式に確認する。

 石川議員の進退をめぐっては、野党3党が議員辞職勧告決議案を衆院に共同提出し、社民党は、自発的な辞職を求めている。同党としては、石川議員が議員にとどまる意向を関係者に伝えていることから、政倫審でまずは弁明を求めることにした。これに関連し、照屋氏はこの後の与党国対委員長会談で、「石川議員は辞職に値する。自ら出処進退を決めるべきだ」と述べた。社民党内には、民主党の小沢一郎幹事長に政倫審への出席を求めるべきだとの意見があり、常任幹事会では小沢氏への対応についても協議する。

Re::れんだいこのカンテラ時評669 れんだいこ 2010/02/10
 【れんだいこのネチネチ節】

 信じられないことだが、石川議員が急きょ民主党を離党する意向を示していると云う。自、公、共が「離党で幕引き許さず」として更なる追撃に向かうと云う。こうなると民主党のだらしなさが際立ってくる。こたびの小沢キード事件における東京地検特捜部の暴走振りが明らかになりつつあるこの時点で、釈放された石川議員を庇えず、野党に人身御供して恥じないようでは先が思いやられる。

 阿修羅で「ネチネチネチネチ、自民党はネオネチか」が投稿されている。言い回しが気に入ったので、れんだいこが引き継ぐ。ネチネチ節を作った。誰か節をつけてくれ。

 ネチネチネチネチ、ネオネチ自民党、チネチネチネチネ、ネオチネ共産党。
 こいつらどこかでつるんでる。 (合いの手囃し ソウヤロナァ ソウダヨネェ)
 ネチネチネチネチ、ネオネチ東京地検、チネチネチネチネ、ネオチネ新聞社。
 こいつらリークでつるんでる。 (合いの手囃し ソウヤロナァ ソウダヨネェ)
 ネチネチネチネチ、ネオネチ七奉行、チネチネチネチネ、ネオチネ社民党。
 こいつらどこかでつるんでる。 (合いの手囃し ソウヤロナァ ソウダヨネェ)

 正体明かせばシオニスタン。いつでもどこでも御用聞き。
 道義責任云うけれど、お前らこそが恥ずかしい。
 ロッキードの昔からネチネチネチネチ三十年、お国を裏切るシオニスタン。
 こいつらみんなつるんでる。  (合いの手囃し ホンマカイナァ ホンマデッセェ)
 栄耀栄華極めるも、その分日本が悪くなる。 (合いの手囃し ンダンダンダンタ)
 間もなく鉄槌下るぜよ。日本人民醒めたから、投票一揆を見舞うぜよ。(合いの手囃し ヤツタルデェ)
 早く出て行け今のうち。許したるから本国へ、頬つねって反省せぇ。 (合いの手囃し ソヤソヤ)
 日本の良さが分かったら、悔い改めてやり直せ。(合いの手囃し エライヤッチャ エライヤッチャ)
 今からならば遅くない。大御心で見逃そう。
 日本万歳良い国ぞ。力合わせて立て直せ。
 (以下、繰り返し)

 2010.02.10日 れんだいこ拝

【小泉元首相秘書官、飯島勲・氏の毎日新聞社告訴事件で、警視庁麹町署が東京地検に書類送検】
 2.8日、警視庁麹町署は、2008.9.26日付け毎日新聞朝刊に掲載した小泉純一郎元首相の秘書官だった飯島勲氏の小泉元首相の引退表明直後の発言「次期衆院選で小泉氏が応援しても小泉チルドレンは負けるだろう」を廻り、飯島氏から名誉棄損容疑などで告訴された問題で、発言内容の誤報で名誉を傷つけたとして、毎日新聞社の朝比奈豊社長と当時の政治部長、担当記者の3人について、書類を東京地検に送付した。同庁は「捜査した事件はすべて検察庁に送る刑事訴訟法の全件送致主義に基づき処理した」とし、処分に関する意見内容を明らかにしていない。

 毎日新聞は翌27日付朝刊で「数日前の話を誤った形で引用した」と訂正した。飯島氏は告訴とともに同社に1千万円の損害賠償を求めて提訴。東京地裁は2010.1.27日、100万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

(私論.私見)

 この時期に何やら奇異な感じのする「毎日新聞社の朝比奈豊社長、当時の政治部長、担当記者の3名に対する東京地検宛て書類送付」であるが、後々重要な裏意味を持つことがあるから採り上げておく。

 2010.2.10日 れんだいこ拝

【石川議員が釈明談話発表、離党の意向を表明】
 2.10日、政治資金規正法違反罪で起訴された民主党の石川知裕衆院議員(北海道11区)は、北海道帯広市で9日に行った記者会見の内容を一部撤回する談話を発表した。会見で「意図的に虚偽の収支報告をしたことはない」と発言したが、談話は「記者会見でのコメントが誤解を招いた。私が収支報告書に不適切な記載をしたことについては深く反省している」とした。さらに、「建設会社等から不正な金銭を受領したことは一切ない。このことを強調したかっただけだ」と説明した。

 石川衆院議員は離党の意向を固め、党幹部に伝えた。但し、議員辞職はせず、無所属で議員活動を続ける意向だ。石川議員は9日の記者会見で議員辞職も離党もしない考えを示していたが、党内で世論の反発を懸念する声が一気に拡大。党にとどまれば、鳩山政権の国会運営にも影響が及びかねないことから、離党せざるを得ないと判断した模様。 

 野党各党は、「もっと早くするのが普通だ」(谷垣禎一自民党総裁)などと、対応の遅さを一斉に批判した。党本部で記者団に「決議案に反対ならば、堂々と反対で対応すればいい」と早期採決を要求。石破茂政調会長も「これから先も上程しないのか。民主党の対応が問われるし、それに対して国民がしかるべき判断をするだろう」とけん制した。公明党の山口那津男代表は記者会見で「国会の自浄作用の発揮は引き続き求められる」と指摘。共産党は、「離党しても疑惑はなお残る」として、石川議員の議員辞職勧告決議案の速やかな本会議上程と採決を引き続き求めていく考えを示している。


【精神科医・斉藤学(さいとうさとる)氏の小沢パッシングに対する違和感】
 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK80」のfeel 氏の2010.2.10日付け投稿「小沢氏失脚の陰謀・ここを何とか凌(しの)いでほしい[東京新聞]」を転載しておく。

 2010年2月10日 東京新聞 本音のコラム 小沢氏失脚の陰謀

 小沢一郎という希有(けう)な政治家は仕事もさせてもらえぬまま、葬られようとしている。〈官・報〉癒着世論は彼の失脚をもくろみ、半ば成功した。何億かの金を持っていることが理由らしいが、その程度の現金(ひも付きでない金)を持てなくさせ、世を動かす力を奪ったのは私たち白身だ。金持ちだろうが貧乏人だろうが、的を射られる人に政権を託したいと思うことは間違いなのか。

 結局、火のないところに煙が立つと強弁した検察官僚たちの意図は達成された。これほどの陰謀を企てながら、彼らは免責特権を持ち、顔も見せない。明治初期の太政官布告以来続く「おかみ(官と官報)信仰」に対抗軸を立てるという発想自体が、この国の常識に反していたのだとあらためて思い知らされた。この「常識」はいずれ破棄されるだろうが、そのころの日本は財政破たん国家だろう。

 思えば、自民党離脱以降の彼に一筋の希望を託した者は一定いたが、一定数を超えなかった。その一人として私は思うのだが、この政治家は二つの注目すべき持論を隠し持っている。一つは米国との距離を測り直すこと、他のひとつは象徴天皇制を隠れみのにした官僚支配への問題意識だ。もちろん、彼自身はこれらを語らない。彼は私より一歳年下。次の復権はない。ここを何とか凌(しの)いでほしい。

 精神科医 斉藤学(さいとうさとる)


【石川議員離党】
 2.11日、政治資金規正法違反の罪で起訴された民主党の石川知裕議員が11日、民主党に離党届を提出した。石川議員は地元・北海道の帯広市内で会見し、民主党離党を表明、「小沢幹事長に判断を仰いではいない」と述べると共に、「職責を全うしたい」として議員辞職する考えはないことを強調した。離党届は、代理人を通じて党本部で小沢幹事長に提出された。

 2.12日、石川議員離党、首相は「本人の判断尊重」とする考えを示した。

【上杉隆・氏の「メディアと国家権力の危険な関係」批判】
 「週刊 上杉隆」の「小沢幹事長問題ではっきりしたメディアと国家権力の危険な関係 」 (ダイアモンド・オンライン)」を転載しておく。
 http://diamond.jp/series/uesugi/10113/

 日本は推定無罪の原則を持つ法治国家であるはずだ。だが、いまやそれは有名無実化している。実際は、検察官僚と司法記者クラブが横暴を奮う恐怖国家と化している。

 昨年3月に大久保秘書が逮捕されてからの10ヵ月間というもの、記者クラブメディアは検察からの情報ばかりに拠って、あたかも小沢幹事長が逮捕されるかのような報道を繰り返してきた。だが、結果は小沢幹事長の不起訴であった。当然に法的にはシロであるはずなのだが、それでも最強の権力集団である検察と排他的な記者クラブの複合体は諦めない。

 次に、国民からは道義的な責任を求める声が沸き起こっているとして、世論の後押しで小沢幹事長を辞任させようとしている。しかも、自らの捜査や取材の見込み違いを反省することなく、国民に自らの失敗の責任を押し付けようとしながらである。卑怯極まりない話なのだが、それは早速、不起訴直後の定例会見で証明された。

 ●聞けばいいだけの稚拙な「受け止め」質問

 記者クラブメディアの記者たちは、自社の世論調査の数字をもって、世論は続投を望んでいないとして、小沢幹事長に辞任の意思がないか、繰り返し尋ねたのである。なんという稚拙な質問だろう。一問だけならばまだしも、小沢幹事長に疑惑を追及するでもなしに、単にデータをぶつけるだけの質問である。そもそも、データや他者の発言をぶつけてその印象を聞き出す安易な質問ならば誰でもできる。

 「受け止め」質問。筆者が勝手に名づけたのだが、それはジャーナリストでなくとも、小学生ですらできる簡単なものである。取材もいらないし、頭脳も要らないし、もちろん少しの勇気も要らない。とにかく、聞けばいいだけの話だ。

 各社の世論調査によれば、朝日新聞が68%、毎日新聞が69%、読売新聞が74%の国民が「幹事長を辞任すべき」という結果になっているという。それを短い会見中、繰り返し質問するのだ。はっきり言って時間の無駄である。

 「それから、もう一つは世論調査ですけども、ここ1ヵ月以上にわたりまして、小沢一郎は、水谷はじめその他のところからの不正なお金を受け取っていると、けしからん人物であるというたぐいの皆さんの報道がずっと続きました。そしてその後の世論調査でございます。今度そのような不正はなかったということが結果として明らかになったわけでありますので、私の願いとしては、小沢一郎を不正な献金は受けとっていなかった、潔白であったという報道を同じように続けていただいて、その後に世論調査をしていただければそのときにコメントいたします」(2月8日、小沢幹事長定例会見)

 世論調査の数字が、政治やジャーナリズムの根底を左右してはならない。あくまでそれは参考に留めるべきだ。政治は国益と国民の利益のために、ジャーナリズムは真実を追求すべきためにあるべきだ。もちろん世論は大事だが、必ずしも世論が正しいとは限らない。

 しかも、世論調査の数字自体も、その質問設定の方法などの条件によっていくらでも変わるものだ。その事実を明らかにしたいがために、筆者は小沢幹事長への質問の冒頭であえて次のように言及したのだ。

 ――まず冒頭に、これは質問ではありませんが、ラジオ・ネットの世論調査では7割から8割は「幹事長は辞めるべきではない」という逆の結果が出ています。TBSアクセスでは67%が、週刊誌「AERA」では過半数が続投支持を打ち出しているというデータを伝えたのだ。どちらも検察批判を報じた媒体である。

 つまり、それまでにどのような報道をしたかでも世論調査の結果は変わってしまうのだ。政治とジャーナリズムが左右されていけない理由はここにある。だがら私はこれを質問とせず、「ご参考までに」としたのだ。

 ひきつづいて、質問の本題である。

 ――記者会見の開放について。昨年の3月24日、小沢幹事長は、当時は代表ですが、この場所で政権をとったあかつきには政府の会見をオープンにすると約束しました。また5月16日には鳩山首相も同様に公約しました。だがいまだに公約違反が続いています。さて、そろそろ政権交代してから150日ぐらい経ちます。民主党は、政府・党の一元化を謳っていますが、小沢幹事長は、きょうも総理に会っていますが、党として政府にオープン化の申し入れをしたことはありますか。もしくは今後申し入れをする予定はありますか。

 これに対して小沢幹事長の答えは次のようなものだった。

 「私が、たぶん代表の時だったかな? はい。ですから私はそのつもりでおりました。仮に選挙勝って政府を任されることになれば、そのつもりで言ったと思います。ですから私自身は今も考え方は変わっておりません。しかし鳩山総理に、いま話し合ったように、ご自身もそうしたらいいんじゃないかという話を直接まだ言ったことはありません。何かの機会にそういうみなさんの要望が強いということを伝えておきたいと思います」

 ――幹事長として、正式要請ですか?

 「もちろん幹事長の立場はついてまわるので、今度の機会にそういう皆さんからの要望も強い、私自身もそうしたいということを申し上げたいと思います」(朝日新聞WEB版を参考にした)
 http://www.asahi.com/politics/update/0208/TKY201002080238_03.html

 筆者の質問は、党の公約違反を突いている、つまり、小沢幹事長にとっては不利な内容なのである。にもかかわらず、新聞・テレビは一切これを報じない。これまでと同様、記者クラブという文言が出た瞬間、その質疑応答をこの世から抹消してしまうのだ。

 これは、10ヵ月間続いた記者クラブメディアによる一連の小沢疑惑報道、換言すれば「検察リーク報道」にも共通している。

 ●記者クラブメディアを利用した官僚の「一億総洗脳化状態」

 日本では「検察は常に正義である」という間違った認識が広まっている。確かに、検察の捜査の大部分が正義であることに疑いはない。だが、それが「常に」であるなると必ずしも賛同できない。検察が常に正しいという「幻想」は、検察という国家権力と一体化した記者クラブメディアによって作られている。

 検察のみならず、霞が関官僚が記者クラブメディアを使って無意識のうちに、半世紀以上もの長きにわたって、国民を「一億総洗脳化状態」ともいうべき状態においてきたのは、ある意味で見事な「国家戦略」といえよう。

 最強の国家権力である検察の「正義」と、新聞・テレビなどの記者クラブによる「一流ニュース」のみを信じ続けてきた日本人は、あまりにもナイーブ極まりない国民といえるのではないか。

 それゆえに、「虚偽の事実」の広まる可能性が高いのも否定できない。実際、記者クラブメディアのみならず、立花隆氏や池田信夫氏などの高名な評論家たちも、この種の情報操作の陥穽に嵌ってしまっている。結果、無意識のうちに偏った検察情報ばかりを鵜呑みにして世間に広め、国民を洗脳することになってしまっているのだ。

 小沢一郎も公権力だが、検察もまた公権力である。しかも検察は、行政組織でありながら、捜査権を伴い、国会議員のように選挙で落選することもなく、逆に国家公務員法の厚い壁によって保護されている最強の国家権力でもある。加えて、その公権力の前に傅く記者クラブ制度によって、「匿名」という「鎧」まで与えられて、最強の絶対権力にまで昇華してしまっている。

 ●女性秘書監禁事件」を新聞・テレビは一切報じず

 筆者は、「週刊朝日」誌上で、3週にわたって、何の罪もない女性秘書の母親が、検事による違法な取調べを受けて、保育園の迎えにさえいけなかったという卑劣な検察の行為を書いた。ところが、この検察の犯罪行為を記者クラブメディアは一文字も一秒も報じていない。幼い子供を持つ母親への卑劣な行いだけで、普段ならばワイドショーが飛びつきそうなネタであるのにそれはなぜか。

 それは、検察批判がすなわち「共犯関係」にある記者クラブの自己批判につながるからだ。ついでに言えば、その報道によって、11年前から記者クラブ批判を繰り返している筆者の存在を知らせることにもなり、結果、自らの首を絞めることになることもあるのだろう。つまり、この「女性秘書監禁事件」はこの世に存在しないことになっているのである。してしまえばいいのだ。

 国家権力の驕りとそれを支えるマスコミの同業者に対して、本来のジャーナリズムはどう立ち向かえばいいのか。世界中のジャーナリストたちには、不健全な国家権力と戦ってきた歴史がある。先進国でも、発展途上国でもそれは変わらない。たとえばロシアでは、過去5年間で100人以上のジャーナリストが、国家権力によると思われる「暗殺」によって命を落としている(「国境なき記者団」調べ)。

 世界中のジャーナリズムが、国家権力の横暴に立ち向かってきた中、日本の新聞・テレビなどで構成される記者クラブだけは、一切、この種の権力報道を行ったことがない。この3週間、筆者の報じた検察による女性秘書への「違法捜査」は、多くの記者たちの知るところになっているにもかかわらず、繰り返すが、ただの一文字も一秒も報じられていないのだ。記者クラブには国民の側ではなく、国家権力である検察側に寄り添う習慣が染み付いている。

 世界中のジャーナリストたちが捜査権を伴った国家権力との戦いによって、命を落とす中、日本の記者クラブ記者だけは「出入り禁止になるかもしれない」という信じがたい理由だけで、「真実」から逃げている。国家権力と寄り添った報道は、大本営発表と同様、国家と国民を不幸の淵に連れて行く。それは誰より、日本の新聞記者たちが一番知っていることではないのだろうか。


Re::れんだいこのカンテラ時評671 れんだいこ 2010/02/12
 【朝日新聞スクープ「中曽根幹事長のフォード大統領宛秘密文書」公開される】

 朝日が久しぶりにメガトン級のスクープをものにした。当の記者は恐らく意図的故意に控えめに記事にしているので、そこを忖度して、何が明らかになったのか「我々の言葉」で推理せねばならない。れんだいこは、かく読み解く。

 2010.2.12日、朝日新聞(奥山俊宏、村山治)が、「ロッキード事件『中曽根氏がもみ消し要請』米に公文書」記事を配信している。これは、米ミシガン州のフォード大統領図書館蔵の米政府公文書として秘密指定されていた「中曽根幹事長の米国国務省宛秘密文書」が2008.8月に解除され、その内容を朝日新聞がスクープしたものである。文書は、「ジェームズ・ホジソン駐日米大使(当時)から国務省に届いた公電の写し」として保存されている。全文は公開されていない。

 この文書が差し入れされた当時の状況は、2.4日のロッキード事件発覚により特捜体制で事件解明が始まった時期にして与野党挙げて政府に真相解明の要求が為され、これを受けて2.18日、三木首相が、「政府高官名を含むあらゆる資料の提供」を米政府に要請すると表明した喧騒下にあった。

 三木首相表明直後の3.18日晩、中曽根幹事長は、米国大使館の関係者に接触し、次のようなメッセージを米政府に伝えるよう依頼している。文書によると、中曽根氏は、三木首相の方針を「苦しい政策」と評し、「もし高官名リストが現時点で公表されると自民党が選挙で完敗し、日米安全保障の枠組みが壊される恐れがある。日本の政治は大変な混乱に投げ込まれる」、「できるだけ公表を遅らせるのが最良」、「この問題をもみ消すことを希望する」と述べている。文書には、中曽根氏の言葉としてローマ字で「MOMIKESU」と書いてあり、中曽根幹事長の幕引き工作の動きを露骨に記している。

 翌19日の朝、中曽根氏は再度会談し、その際「田中と現職閣僚の2人が事件に関与しているとの情報を得た」と明かしている。その上で、「場合によっては日米安保の枠組みの破壊につながる恐れがある」と念押ししている。2.20日、当時の駐日米大使・ジェームズ・ホジソンが、中曽根幹事長の意向を国務省宛てに秘密公電として送り、これが長らく保存されていた。秘密指定解除により、こたびのスクープとなった。

 「文書中、依然として秘密扱いの部分が2カ所あり、大使館関係者の名前は不明だ」と報ぜられている。「結果的に、事件の資料は、原則として公表しないことを条件に日本の検察に提供された」ともコメントされている。

 さて、これをどう窺うべきか。れんだいこは、ロッキード事件の根幹に結びつくメガトン級の貴重記事だとみなしたい。朝日新聞記事は、中曽根幹事長が「高官名リスト公表の揉み消し」を図ったことを伝えているが、それは表向きの話であろう。れんだいこの解するところ、この秘密公電の真意は、「中曽根へ嫌疑が向かわないよう、角栄に嫌疑を向かわせるよう」懇請したところにあると思われる。そのやり取りの一端が垣間見える貴重文書とみなしたい。即ち、時の中曽根幹事長が、ロッキード事件捜査の根幹に関わる秘密協定を米国国務省と取り交わしていた動かぬ秘密文書と位置付けたい。しかも、その内容たるや、中曽根自身の嫌疑を角栄になすくろうとしていることが判明する。そういう内容を持つ「当時の中曽根自民党幹事長発言の米国国務省宛て秘密文書」が明るみになった意義は大きい。

 これが中曽根の正体であることが分かればよい。愛国者気取りで今日までつつがなく過ごしているが、中曽根こそが真正の売国奴であり、愛国気取りは正体を隠す覆面に他ならない。これを思えば、愛国者然とせぬままお国に奉公し、ロッキード事件ではがい締めされそのまま閉居させられた真の愛国愛民族者・角栄が気の毒でならない。

 この中曽根式指揮権発動のシナリオに基づき角栄包囲網が発動され、政財官学報司の六者機関が応答したのが、「その後のロッキード事件の動き」となった。となると、いかにも正義ヅラしてヘラルド的に立ち働いた立花、日共とは何者ぞ、ということになる。目白御殿を御用提灯持って包囲した社共、労組の角栄訴追運動の胡散臭さが問われねばならない。角栄糾弾に口角泡を飛ばしたエセ正義者の見識を問わねばならない。

 こたびの小沢キード事件が全く同じ構図で作動していることも考えると、「中曽根、立花、日共の正体見たり枯尾花」でとどまる訳にはいかない。ロッキード事件そのものの再精査が必要となったと云うべきではなかろうか。併せて、現下の小沢キード事件を未だにネチネチと追求せんとしている手合いを、その眼で見ることが必要なのではなかろうか。このシオニスタン連合を一網打尽にせねばならぬのではなかろうか。

 こうなったら国会の証人喚問大いに結構。石川は堂々と所信を表明し、何のどこが問題なのか、責める側の腐敗をも突きながら切り返せばよい。ジャーナリスト松田光世氏が明らかにした政治資金規正法の意味と意義に基づき、虚偽だとする側の知の虚偽を衝き返せばよい。

 松田氏は次のように説いている。

 「入出金は、政治団体の帳簿に記載することが義務付けられているが、収支報告書には、寄付のみを抜き出して記載する。そこには違いがあるのは当然で、そこまで公表すると政治活動の自由が損なわれるという与野党の暗黙の了解の下で、政治資金規正法は運用されてきた。検察は今回、その一線を越えた。入出金をすべて収支報告書に記載しないと現職国会議員でも逮捕、起訴するという検察の方針は、明らかに政治資金規正法の立法の趣旨を逸脱したものだ。検察の言うとおりなら、政治団体の会計帳簿自体の公開を義務付ければいいのであって、わざわざ収支報告書を作って公開する意味はない」。

 凄い指摘だと思う。東京地検よ、答えて見よ。立花―日共流のネチネチウソ詭弁術に比して、一刀で袈裟斬りする鋭さがある。

 2010.2.12日 れんだいこ拝

【市民団体が、小沢氏を起訴するよう東京第5検察審査会(検審)に申し立て】
 2.12日、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、小沢氏を政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で告発していた東京都内の市民団体「世論を正す会」と「真実を求める会」が、東京地検特捜部が不起訴処分としたのは不当として、小沢氏を起訴するよう東京第5検察審査会(検審)に申し立てた。

 特捜部は4日、陸山会が平成16年10月に東京都世田谷区の土地を購入した際、土地代金の原資4億円を収入として政治資金収支報告書に記載しなかったなどとして、衆院議員の石川知裕被告(36)ら小沢氏の現・元秘書3人を規正法違反罪で起訴。小沢氏については「公判で共犯としての有罪判決を得るだけの証拠はない」として、嫌疑不十分で不起訴としていた。

 市民団体は申し立ての中で、「事件は政治資金の流れについて国民に多くの疑惑を抱かせており、社会的影響は大きい。検察庁の判断は国民目線に立っておらず、不起訴は到底納得できない」と述べ、小沢氏を起訴するよう求めている。

 昨年施行の改正検察審査会法では「起訴相当」の議決が2度出された場合、検察の判断に関係なく起訴することを定めており、検審の判断が注目される。

 検審は検察の不起訴処分が妥当かを国民が審査する機関。有権者の中からくじで選ばれた11人の審査員で構成される。去年、権限が強化され、2度にわたって「起訴相当」「不起訴不当」の議決が出れば、検察の判断にかかわらず起訴される。裁判所指定の弁護士が起訴することになり、審査員の判断が注目される。兵庫県明石市の花火大会事故では、検審が先月、明石署元副署長について2回目の「起訴相当」を議決し、初めて「強制起訴」されることが決まっている。

(私論.私見)

 奇妙なことに、マスコミは横並びで市民団体の察審議会申し立てを報ずる他方で、市民団体の正体を報道していない。「行政書士や元新聞記者らでつくる東京都内の市民団体」としか明かされていない。会の名前は判明したものの、代表者の氏名、団体設立の目的、事務所の住所、活動経歴が一切公表も報道もされていない。ホームページもなく正体不明の「謎の市民団体」となっている。

 Twitter情報によると、「小沢一郎を告発した市民団体と、在特会の桜井誠氏、「博士の独り言」の島津義広氏が検察審査会へ小沢氏不起訴不当の審査申し立てをした」とのことである。こうなると、「在特会」の正体を究明せねばならない。


【首相官邸と小沢一郎幹事長事務所に銃弾入り封筒が郵送される】

 2.12日、首相官邸と衆院第1議員会館内の小沢一郎・民主党幹事長の事務所に銃弾とみられる金属が入った封筒が郵送されたことが警視庁への取材でわかった。麹町署によると、官邸に届いた封筒は鳩山由紀夫首相あてで、差出人は新聞などの活字を切り張りした「小沢一郎」名。ライフルの実弾とみられるもの1個と鳩山首相の切り抜き写真が入っていた。小沢氏の事務所に送られた封筒には、ライフルの実弾とみられるもの1個が白い紙に包まれて入っていたという。いずれも東京23区内で投函(とうかん)されたとみられる。官邸と小沢氏の事務所には1月28日にも、銃弾とみられる弾が入った封筒が郵送されている。同庁は脅迫容疑などで調べている。

 このところ千代田区永田町の衆議院第1議員会館の小沢一郎民主党幹事長事務所への銃弾入り封筒配送事件が頻発している。2009.12.25日、2010.1.28日、2.12日にも発生している。

(私論.私見)

 ネチ共論理によれば、小沢幹事長は、「小沢一郎」名での首相官邸実銃入り封筒郵送につきシロ証明せねばならないということになるのだろうか。

【小沢一郎幹事長が「小沢一郎政治塾」で講演】

 2.13日、民主党の小沢一郎幹事長は、都内で開いた「小沢一郎政治塾」で講演し、二大政党制や脱官僚政治の重要性などをテーマに持論を展開した。前日夜は、体調不良を理由に同塾の懇親会を早々に切り上げたが、この日は鼻声ながら40分以上講演。約60人の受講生の質問にも積極的に答えた。

 昨年の政権交代については「普通の国家への第一歩をしるした」と意義を強調する一方で「政権交代しても、官僚支配に陥れば、二度と日本に民主主義は根付かない」と指摘。鳩山政権の現状に危機感をにじませた。「革命的な行動をした歴史的な人物は国民の間で非常に評判が悪い」、「国民を裏切らないように心がけていかないといけない」、「自民党そのものもメルトダウンというか、政党の体をなしていない。当面は、試行錯誤を重ねながらも、民主党政権が政治を担っていく以外にない」、「民主党もあぐらをかいていたら自民党と同じようになる」とも述べた。外交問題では、2日のキャンベル米国務次官補との会談で「北東アジアは不安定度を増している。不安定になればイラクやイラン、アフガニスタンの比ではない。アメリカがもっとしっかりしないとだめだ」と指摘したことを明らかにした。「いかなる危機も皆の英知で乗り越えよう」と塾生を激励した。


【日刊ゲンダイの小沢不起訴後の政治局面解析】
 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK80」の クマのプーさん 氏の2010.2.15日付け投稿「小沢一郎はそれほど悪人なのか【彼は潔白が証明されたのに…】(ゲンダイ的考察日記)」を転載しておく。
 http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-1235.html

 ●彼は潔白が証明されたのに…

 検察が不起訴の判断を下したのに、民主党の小沢一郎幹事長への狂ったようなバッシングが続いている。「不起訴は嫌疑不十分」で「シロではない」という理屈である。で、「もっと説明を」「政治責任を」と迫っている。新聞だけでなく、週刊誌、月刊誌も小沢叩き一色だ。金権政治家と決め付け、政治家としての能力、器量、存在意義まで全否定の論評も目に付く。

 小沢一郎はそんなに悪か。億単位のタンス預金があることが、それほどヘンか。寄ってたかって罵声を浴びせ、ヒステリックに批判する報道の裏はハッキリしている。要するに、小沢を辞めさせたいのである。だから、検察がシロといっても納得しない。いくら会見を開いても「まだまだ」と言う。嫌がらせみたいなものだ。それがずっと続いている。

 小沢一郎と言えば、歴史に残る政治家だ。それなのに、メディアが、その政治生命を抹殺しようとしている。これは異様なことだ。精神科医の斎藤学氏は東京新聞(2月10日付)でこう書いている。

 <小沢一郎という希有(けう)な政治家は仕事もさせてもらえぬまま、葬られようとしている。【官・報】癒着世論は彼の失脚をもくろみ、半ば成功した。何億かの金を持っていることが理由らしいが、(中略)金持ちだろうが貧乏人だろうが、的を射られる人に政権を託したいと思うことは間違いなのか。結局、火のないところに煙が立つと強弁した検察官僚たちの意図は達成された。(中略)明治初期の太政官布告以来続く「おかみ(官と官報)信仰」に対抗軸を立てるという発想自体が、この国の常識に反していたのだとあらためて思い知らされた>

 検察の暴走、それに続く執拗な小沢叩きを見て同じように感じている国民は決して少なくないはずだ。

 ●現実に政治を動かしている小沢のスゴ味

 自民党の一党独裁政治が終わったのは、小沢一郎の功績ではないか。自民党を飛び出し、小選挙区制を導入し、選挙で力をつけ、ついに自民党を倒した。政権を奪取するや、明治以来の官僚支配体制打破に動きだし、日本の政治システムそのものを変えようとしている。まさしく、歴史的快挙なのに、その仕事が志半ばで潰されようとしている。

 「小沢辞めろ」の世論は7割もあるが、多くの国民は小沢の凄さを知らないだけだ。理想論を語るだけなら、学生でもできる。小沢は人を束ね、徒党を組み、ダイナミックに政界再編を仕掛けて、「政治主導=国民主導」と「2大政党制の定着」という理想を確立させようとしている。何十人もの秘書を書生のように育て、新人を発掘し、選挙活動を徹底支援し、当選させて、政治を動かす。敵陣営の候補を引っこ抜き、地盤ごと切り崩す。そうして、確実に政治勢力を拡大させ、現実に政治を動かしている。

 そのためには金もいる。小沢は表の金でやっている。大メディアは、それが信じられないのである。 問題になった世田谷区の不動産は秘書の寮だ。それを大マスコミは不動産転がしのように言い、足を引っ張る。後世の歴史家が見たら、一連の小沢バッシングに腰を抜かすかもしれない。

 ●なぜ力がある政治家ばかりが殺されるのか?

 もっとも、歴史に残る政治家の多くは、現役時代、すさまじいバッシングにさらされたものだ。中には凶弾や刃に倒れた政治家もいる。

 歴史家の加来耕三氏はこう言う。
 「力が強い政治家は必然的に絶対的な権力を有するようになる。しかし、日本人は政治家が強い権力を持てば持つほど警戒し嫌う傾向がある。対立する政治家がこうした世論を煽(あお)るものだから、強い政治家はますます誤解されていく。その結果、暗殺され、歴史がガラリと変わってしまうケースも多いのです」

 加来耕三氏は、維新の三傑と言われながら士族に暗殺された大久保利通を例に挙げたが、平民宰相として有名な原敬についても、東京駅で暗殺されたときは、号外の売り子が「バンザイ、バンザイ」と叫びながら配ったという話がある。後の歴史的評価と同時代の評価がかくも違う好例だ。

 原敬は「政治は力なり」と言った。力の背景は金だった。その金権政治を批判されると、「金を欲しがらない社会を拵(こしら)えてこい。そうすれば金のかからぬ政治をしてみせる」と豪語した。だから、庶民に誤解され、恨まれた。

 しかし、今日、原の歴史的評価は揺るがない。
「藩閥政治に協力したり、批判したりしながら、巧みに藩閥の力を削ぎ落とし、立憲政友会を強化して、政党政治を築き上げたのです。その手法は徹底していました。原は内相も2回やり、地方への利益還元や官僚を上手に使いこなすことで、政友会の地方地盤を強化した。小選挙区制を導入し、単独過半数の大勝利を収め、検察の横ヤリが入らないように陪審制導入まで考えています。歴史に残る政治家の条件とは政治の構造を変えることです。藩閥政治を終わらせ、政党政治を定着させた原敬と、官僚政治打破を掲げる小沢幹事長は似ているところがあります」(政治史で多くの論文を書いている民主党の中島政希衆院議員)

 政治構造を変えるという大きな目標のためには、多少の荒業も必要とする。それが現実の政治なのである。

 ●日本人は何度、歴史的誤りを繰り返すのか

 原が暗殺された後、日本の政党政治は大混乱したが、ここで小沢を葬り去れば、似たような現象が起こるだろう。自民党と官僚がタッグを組み、検察がにらみを利かす暗黒社会に逆戻りだ。それでもいいのか。考えてみれば、歴史上有能な人物が抹殺されたケースは数多い。安政の大獄の吉田松陰、いまだに暗殺犯がハッキリしない坂本龍馬、西南戦争で敗れた西郷隆盛、大逆事件の幸徳秋水などもそうだ。

 「彼らは旧体制に挑んで、何かを変えようとした。力があるからこそ、相手や周囲も脅威に感じ、排除しようとしたわけです。今の小沢バッシングは、まさに政治的抹殺の動きだと思います。検察への人事介入を含めた霞が関への挑戦に対する報復的な要素もあるのでしょう。小沢一郎という政治家に力がある限り、バッシングは続く。壊される保守派の抵抗がずっと続くことになります」(法大教授・五十嵐仁氏=政治学)

 それが歴史の必然なのだとしたら、今こそ、歴史に学ぶときである。

 (日刊ゲンダイ 2010/02/13 掲載)

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 何度も紹介していますが、小沢さんが自由党を立ち上げた時の会見での発言です。
 「新党立ち上げにより、全国各地を行脚した。そこで国民の皆さんに今の政治が苦労をかけていることがわかり、本当に申し訳ない気持ちになった。だから国民目線での政治を行う必要があると感じ新党を結成した。私のこれからの政治人生すべてをかけるつもりだ。」
 これは小沢一郎という人物を物語っている言葉だと思います。

 小沢一郎という人はこういう人だという報道をほとんど見た覚えがない(正月にNHKが少しとゲンダイ…?)。公正な判断をするためには、良い事・悪い事、メリット・デメリットを示すべきです。大金を持っていることが悪い、大金を動かすのは悪い―などばかりの報道では、「小沢辞めろが7割」となるのは当たり前です。公平な報道を考えて欲しい。無理な注文なのだろうか。

 ※寄せられたコメントの中にこんな言葉がありました。
 「小沢なくして民主党なし、小沢なくして日本なし、小沢なくして希望なし。信じなさい小沢一郎さんを!」

03. 2010年2月15日 10:43:19
>いいんじゃない。小沢幹事長が居座れば「願ってもない」って野党が大喜びするよ。

 そうでもないんだよね。それでなきゃ、自民党、共産党、みんなの党、マスコミまでやめろやめろの大合唱にはならないよね。やめてほしいんだよね。怖いんだよね。理屈が合わないでしょ。小沢を何とかすればどうにかなると本気で思っているんだよね。

 細川政権の時は、細川護煕がキーパーソンだった。細川をやめさせりゃ何とかなる。そして何とかなった。よく旧民主党が政権交代の本家みたいな顔しているけど、たとえば政府にいる赤松なんかにいわせればへそで茶をわかすみたいなことを言うと思う。

 本家はあくまで小沢なんですよ。細川政権(最初の政権交代)をつぶした調本人はどこのどなたでしたっけというわけですよ。みなさん、ここを良く覚えておいてくださいね。本家は小沢なんですよ。鳩山さんも管さんも「新党さきがけ」で自社さ政権を作っています。七奉行もいましたよ。

06. 2010年2月15日 10:52:14
真珠湾から始まり沖縄、東京大空襲、広島、長崎、大本営発表で新聞、ラジオは「勝った!勝った!」のデマ報道に踊っていた。この事を今の日本人ならほとんど理解しているはず。今、坂本竜馬のドラマが、日本の開国そして明治維新へとドラマは進行していく中で、いかに正しい情報が必要であったかが伺えます。現在の日本人で坂本竜馬を否定する人は少ないでしょうが当時の鎖国日本は現代人の間逆です。
私は坂本竜馬のように現在のインターネットを利用して情報を取りに行きたい。少なくとも大本営発表を鵜呑みにして、いつのまにか一部の既得権者たちの片棒を担いでしまったり、知らない間に担いでいたなんてみっともない人生や日本を自分の子供に残したくない。小沢一郎がそのきっかけを作る唯一の政治家でしょう。
07. 2010年2月15日 10:52:44
赤松農水大臣は、本家はおれたち(もちろん小沢中心)だと怒っていたね。
どんな理由があれ、どんな状況にせよ、自民党を延命させる政権を作ったことは許されることじゃなかった、というのが理由。自社さ政権のことです。時代を逆回りさせたといって怒っているわけです。だから、鳩山、管じゃなく小沢が本家。枝野が偉そうに本家面するのは間違いなんです。管さんは知っていると思いますよ。本家を言えばそれを言われるということをね。
10. 2010年2月15日 11:07:17
デマゴギーに満ちた新聞の報じる世論調査の結果は、根拠のあるものとは思っていない。 従って国民の七割が小沢氏の辞任を求めているという主張も、根拠ガあるとは思はないし、小沢氏がそれに従わねばならない理由は何処にも無い。 明治以降の歴史でも力量や識見のあった政治家が、不当に失脚させられた事件は幾つもあることは確かだろう。 しかし今回の小沢攻撃について言えば、マスコミと検察による不当な非難は田中角栄氏のときとは異なり、インターネットを介した情報が流されていて、その分野での小沢氏に対する評価は新聞・テレビなどの調査結果とは異なるものとなっている上に、国民はマスコミの世論調査の数字に疑いを持ち出しているのは事実である。 国民の七割が辞任を求めているというようなことを言うのは、それこそいかがなものかと言いたくなる。 参議院選挙を控えた今の時期、民主党が分裂することは、それこそマスコミや自民党の願っていることだろう。 N.T
11. 2010年2月15日 11:09:57
>国民視点で札束で顔を引っぱたく奴はろくな奴はいない。まして国民の税金。もし国民側が革命をおこすなら国民側も『党利党略』からの脱却と国民側が政治家を作る『政策中心型』を提案する必要があるだろう。

 うさんくさ過ぎるよ。こういうことをいう輩には気をつけないとね。戦前から政党政治を攻撃するときに使った言辞。検察とか陸軍将校とか。金を搾取する人間より、くれる人間の方が好まれるんだよ。利益誘導は悪じゃない。金が重視される世の中。それはだれでもが(生まれが貧しくても)幸せになれる最低の条件に違いない。正義で締め付ける世の中よりも、金で問題を解決できる世の中の方を私は選ぶ。すべてが金で解決できるなんて言ってない(誤解しないで)金で解決できたら穏便じゃないかね。正義を振りまわされたら息苦しいに違いない。

12. 2010年2月15日 11:16:01
今回の件で小沢一郎をますます嫌いになった人も少なくないだろうけど、小沢一郎が嫌いだったけど評価を改めたという人も少なくないように感じる。それは、マスコミが書かない小沢一郎の別の側面が、主としてネットを通じて知らされるようになったからだと思う。そして、検察とマスコミの異様なまでの叩き方が、かえって小沢一郎の存在感を高め、彼が本気で改革をしようとしていることを間接的に証明してしまったような面もあったと思う。

 小沢一郎は法律的には白だとしても、潔白というのとは違う。小沢自身の言葉とは裏腹に、小沢を支持する人も彼が「潔白」だとは思っていないだろう(もちろん、あれだけの捜査を受けて、あの程度のものしか出てこなかったのだから、それ以上の勘ぐりは下衆のすることともいえる)。
でも、そんなことは実は大した問題ではなく、今の日本で小沢一郎ほど政治家らしい政治家はいない、既得権益に手を突っ込んで変革できる政治家はいない、ということに気付き始めたということだと思う。

16. 2010年2月15日 12:13:44
小泉ブームを作り上げた時からマスコミはその時々でどんなポーズをとろうとその本質は社会の敵であることに変わりないとはっきり判りました。グリコ森永が企業テロにさらされるなかロッテはなにも被害を被らなかったのは何故か?パチンコは完全に社会に害を与えているのにまったく問題視しないのは何故か?マスコミはいろいろタブーを作り上げて社会を歪め正常な意見を圧殺する最悪な存在ですね。
18. 2010年2月15日 12:23:07
小沢幹事長は毎週記者会見を行なっています。それも特定のメディアだけでなく、全てのメディアに開かれた会見です。そのような幹事長にマスコミが「説明責任」を求めるのは明らかに間違いです。説明を求めるなら記者会見で質問すればよいのです。すでにマスコミが幹事長記者会見で説明を受けていても、それを報道しないならば、それは幹事長の説明責任の問題ではなくて、マスコミの報道姿勢の問題ではないでしょうか。

【小沢パッシングが急速に下火になる】
 2.15日、2.12日に始まったカナダの第21回冬季オリンピックバンクーバー大会に関心が移ったこともあり、小沢パッシングが急速に下火になった。

 「司法記者たちは今、続々と休暇を申請して、バカンスを楽しんでいるという」と伝えられている。2.15日付け日刊ゲンダイは、司法関係者の弁として次のように報じている。

 「大マスコミの司法記者は、小沢報道にわいたこの1カ月間、検察幹部からリーク情報を取ろうと早朝から深夜まで駆けずり回っていました。それだけに小沢幹事長の不起訴が決まったときは、徒労感から悔し涙を流す記者もいたものです。しかし、のど元過ぎれば何とやら。もうケロッとして、代わる代わる1週間ほどの冬休みに入っていますよ。昨年暮れの鳩山献金問題から、立て続けに小沢事件がハジけ正月休みを取れなかった記者が多かったらしい。みんな高給取りだから、海外バカンス組も多いそうですよ」。


 別の関係者の弁として、東京地検特捜部の様子を次のように伝えている。
 「小沢捜査のために全国から集められ、特捜部の別班からも応援に入っていた検事らは、それぞれ自分の持ち場に戻っています。特捜部周辺はウソのような静けさです。検察は例年3月に人事異動がある。小沢捜査で2回もチョンボした佐久間特捜部長がどうなるか、検事らは息をのんで見守っている状況です。それまでは粛々と通常業務をこなすか、『プチ休暇』状態の検事もいます」。

【原口総務相が検察の裏金事態の解明指示】
 2.17日、共同通信社記事によると、原口一博総務相は、総務省の行政評価機能強化に向けた検討会で、「検察の裏金についても全部オープンにし、行政評価するよう(省内に)指示した。聖域なくやる」と述べ、検察庁を含む中央省庁の裏金問題の実態把握に乗り出す考えを示した。政府は、1月末に「適正に執行されており、調査の必要はない」として裏金の存在を否定する答弁書を閣議決定したばかりであるが、これを転換したことになる。

 原口氏は検討会後、記者団に「検察に裏金があるかどうかも含め、全省庁を対象に調査に着手する。新政権になり、今までのあかを全部落とさなければならない」と述べ、16日の政務三役会議で担当部局に実態調査を指示したことを明らかにした。「原口氏の指示を受け、同省は近く、調査対象となる裏金の定義や、調査対象期間などを検討する方針だ」とある。






(私論.私見)