日共の対応考 |
(最新見直し2008.8.30日)
志位委員長、市田書記局長、小池政策委員長、緒方靖夫副委員長・国際委員会責任者、穀田国対委員長。笠井亮議員、赤嶺議員、井上議員、佐々木憲昭議員。 |
2009.3.5日付け赤旗の「小沢代表と民主党は国民への説明責任果たせ 志位委員長が会見」を転載しておく。
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2009.3.5日付け赤旗の「疑惑解明行わず 小沢氏会見」を転載しておく。
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2009.3.5日付け赤旗の「民主岩手県連に1100万円 西松の献金 知事の関係追及 斉藤県議」を転載しておく。
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2009.3.5日付け赤旗の「西松マネー 小沢氏側に8300万円 関連2政治団体から 小沢氏秘書逮捕」を転載しておく。
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Re::れんだいこのカンテラ時評642 | れんだいこ | 2010/01/14 | |||||||||
【小沢騒動勃発、日共の蠢動を注視せよ】
2010年早々、東京地検特捜部はどうやら座して死を待つよりはということからであろう、不退転の決意で小沢征伐に向かっている感がある。このころの検察による小沢叩きは、はますますロッキード事件化しつつある。よって、これをもじって仮に「小沢キード事件」と命名する。以下、その兆候の見逃せない動きを指摘しておく。 ロッキード事件の勃発は、今を去る34年前の1976(昭和51).2.4日の米国上院外交委員会の多国籍企業小委員会でのチャーチ委員長による爆弾発言によってであった。それから7カ月後の7.27日、田中角栄が逮捕された。この間、日米合同捜査と国会における角栄追い詰めの為のみのロッキード質疑が並行した。その中でも奇妙且つ顕著な動きとして日共のそれがあった。れんだいこならではの嗅覚アンテナであるが、これを試論として提供しておく。 当時、日共は、同年秋に予定していた定期党大会を異例中の異例なことに翌52年に延期することとして急きょ、角栄逮捕の翌日の7.28日、第13回臨時党大会を開いている。大会の冒頭、ロッキード事件の勃発直前まで、戦前の小畑中央委員リンチ致死事件の蒸し返しによる疑惑渦中の人であった最高指導者の宮顕が登壇し、シャカリキになって「角栄訴追、対角栄闘争の徹底推進」を呼号した。党内がこの呼び掛けに意志一致させたのは云うまでもない。 そういう史実がある。さほど注目されていないが、れんだいこは、日共党大会の期日が余りにもタイミング良過ぎることを疑惑している。「角栄逮捕翌日の臨時党大会」とは、あたかも角栄逮捕の期日まで予知していたかの如くではないか。もちろん真相は定かではない。そういう疑惑が残るということである。 それはそれとして、日共は、「小沢キード事件」に於ける東京地検特捜部の小沢事務所捜査の同日、2010.1.13日、第25回党大会を開催している。これは果たして偶然だろうか。偶然かも知れない。しかしながら、次のような奇妙な兆候が既に見えている。同党のインターネットホームページの本日1.14日付けトップを見れば分かる。 (ttp://www.jcp.or.jp/)
「国民とともに新しい政治を探求/激動の情勢 日本共産党25回大会始まる」と「第25回党大会での志位委員長の開会あいさつ」タイトルの間に「小沢氏関係先を一斉捜索/東京地検」と「陸山会の土地購入 強制捜査/原資 ゼネコン裏献金か」、「主張/土地資金疑惑/小沢氏は国民に説明すべきだ」を差し挟んでいる。普通には、「国民とともに新しい政治を探求/激動の情勢 日本共産党25回大会始まる」と「第25回党大会での志位委員長の開会あいさつ」が対であり、この順に並べるところ、敢えて党大会記事の間に「小沢キード事件」3本立て記事を挿入している。こういうことは、意図的故意にしていると読みとるべきではなかろうか。 つまり、日共が如何に「小沢キード事件」を重視しているかが透けて見えてくる。ロッキード事件同様に「小沢キード事件」を仕立て上げ、今後徹底追及する意志を表明していると窺うべきではなかろうか。では、誰に決意表明しているのか。それが肝要である。れんだいこは、「小沢キード事件」を指令している黒幕奥の院に対して「徹底的にやります宣言」であると読む。なぜ分かるのか。 それは、日共のイカガワシサを追求し続けているれんだいこならではの嗅覚によってである。この党は、戦前の共産党運動を最終的に解体せしめた戦前来の宮顕―野坂コンビが1955年の六全協宮廷革命により党中央を簒奪して以来、共産党とは名ばかりの実は現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義の裏御用聞き的立ち回りを使命として存続し得ているケタクソの悪い変態共産党に他ならぬ。平素は戦前来の共産党らしき言辞を弄ぶ。しかし一朝事ある時には、国際金融資本帝国主義の要請通りの反革命にシフトする。これにより、二枚舌ならぬマルチ舌を余儀なくされ又は得意とすることになる。不破の呂律なぞその典型であろう。 さて、日共の決意は分かった。問題は、我々の戦略的対峙の仕方こそにある。ロッキード事件の二の舞を避け、日共反革命のペテン性を満天下に知らしめる好機とせねばならない。敵もこちらも問題は絞られている。所詮は土地購入資金の調達利権騒動でしかない小目的を操って、小沢の政界追放、小沢逮捕、これによるこのところの民主党主導による日本再生運動総体を解体せしめようとする国際金融資本帝国主義の大目的が課題である。我々に問われているのは、日共のエージェント活動に対して、これに加担唱和するのか、これを覆すのかである。 敵はケタ違いの権力を行使している。たがしかし、彼らにも弱みがある。一つは、土地資金調達疑惑程度の問題により果たして小沢を葬れるのかと云う目的の正義性の脆弱さである。もう一つは、国際金融資本帝国主義の思惑による日本溶解解体計画の野蛮性であり、ここまで生活苦を悪化させている日本人民大衆がこれ以上、連中の思惑をすんなりを受け入れることはよほど困難であるという見通しである。連中には、悪あがきをせねばならない苦しさがある。 つまり、こたびの「小沢キード事件」の基盤は弱いと云うことである。もし、彼らが敗北すると、国際金融資本帝国主義の御用聞き派は壊滅的打撃を見舞われることになる。なぜなら、この事件の捏造過程の解明を通して相応の責任を取らされるからである。その勢いは、簡保施設の不当払下げ疑惑の徹底究明へと接続する。「小沢キード事件」は、これをさせぬ為のかく乱的動きと読むこともできる。 そういう意味での闘いの火ぶたが切って落とされたと受け止めるべきであろう。この勝敗は国際情勢にもよる。国際金融資本帝国主義の復元力に応じて彼らは勝利し、国際金融資本帝国主義の勢威衰えに応じて、彼らの野望は破綻する。我々は、どちらを見てとるべきだろうか。れんだいこは、国際金融資本帝国主義のシナリオ総崩れ必至と見立てる。なぜなら、案外彼らのシナリオは、その思想と同じく児戯的狂的であるからである。動けば作用を生むが倍する反作用なしには進めない。 以上、気づいたことを発信しておく。早く日本版アルジャジーラ放送局を創ろう。そうすれば、手もなくひねり潰すことができように。くだらない論説委員の顔色論なぞ聞かなくて済むだろうに。 2010.01.14日 れんだいこ拝 |
【日共志位の「首根っこ論」を嗤う】 |
日共委員長の志位が、ロッキード事件の再来とばかりに小沢キード事件ではしゃごうとしている。ここで、その論理と論法の無理筋を叩いておく。2010.1.19日、志位委員長は、BSフジの報道番組に出演し、「小沢氏疑惑の究明へ向けての政治的道義的責任含め国政調査権のを発動し、司法と“車の両輪”で小沢氏の疑惑究明の責任を果たすべきだ」と主張した。2010.1.21日付け赤旗が発言文を活字掲載している。1.23日、志位委員長発言を受けた形で、赤旗主張が、「小沢氏の資金疑惑 国民と国会に説明すべきだ」の見出しで同様発言を繰り返している。 これによれば、検察の暴走に対する批判は微塵もない。捜査権と公訴権の両方を持つ検察の危うさを見てとる姿勢は微塵もない。否むしろ検察暴走エール団体に化している。共産党が日共と呼ばれる所以であるが、これに疑問を湧かす者はまだ少ない。れんだいこには自明である。ネットサイト「宮顕論」、「不破論」で論証しているが、現下の日共党中央は1955年の六全協で党中央の座イスを簒奪した異邦人の系譜であるからに他ならない。以来、日共は、共産党の仮面を被って頓馬天狗な役割ばかりを果たし続けている。これを見過ごすことができないのは、今日の左派運動の衰退、政治状況の低迷に大きく力を課しているからである。れんだいこは、このことを長らく主張しているが耳を傾ける者が少ない。 しかしながら、平時はともかくこたびの小沢キード事件のように有事が発生すれば、日共の反動的役割が露骨化せざるを得ず、いやがおうにもれんだいこ所見に立ち戻らざるを得ない。そういう意味では、待てば海路の日和(ひより)ありだろう。真実はいずれ現れ、ウソはいずれ剥がれる。れんだいこは、そのように考えている。 とりあえず確認することして、日共が、小沢キード事件に対し国政調査権の発動を促していることを注目しておこう。次のように述べている。概要「『政治倫理綱領』は次のように詠っている。『政治倫理の確立は、議会政治の根幹である。主権者たる国民から国政に関する権能を信託された代表であることを自覚し、いやしくも国民の信頼にもとることがないよう努めなければならない。政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれた場合には、みずから真摯(しんし)な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにする』。してみれば、必要なら国政調査権の発動も行使して、疑惑を解明するのは国会の責任である」。 日共が、今日なおロッキード事件の際の角栄徹底追及を正義の闘いであったと自負していること、疑惑解明のための国政調査権の発動を提唱していることが分かり興味深い。次に、「検察の捜査と国会での追及は“車の両輪”である」論をぶっている。「権力が首根っ子を押えている間に我々は下の急所を蹴り上げる」なる珍提携論はどこかで聞いたことがあるが、良く似た論法である。末尾で、「司法が闇献金を立件するかどうかにかかわりなく、小沢氏の政治的道義的責任が厳しく問われるのは当然です」と述べている。何と!法的責任が問えなくても、政治的道義的責任を追求することができる暴論を平然と吐いている。この論法は際限がないので恐ろしい。この種の論法を許してはならない。 2010.01.23日 れんだいこ拝 |
Re::れんだいこのカンテラ時評653 | れんだいこ | 2010/01/24 |
【日共のストーカー理論を嗤う】
小沢キード事件勃発に際して、れんだいこの予想通り日共が牙を剥いている。連日赤旗で攻撃しているが、ロッキード事件の喧騒時に較べて反応が弱いのが不満らしく何とかして火を焚きつけんと焦慮しているように見える。注目すべきは、新ストーカー理論を編み出しているように見えることである。否、ロッキード事件の時にも同様の理論を振りかざしていたのかもしれない。これに一言しておく。 政権交代前のころより、検察が小沢をストーカーとなって捕縛せんとつきまとっているのは誰の目にも明らかであるが、日共によれば、ストーカーされている小沢の方に道義的責任があり、そのことを釈明せねばならないらしい。日共式ストーカー理論によればこういう風になる。いつからこういう理論がさもらしく通用するようになったのだろうか。ストーカーの方が免責され、された方に落ち度があると云う。これによれば、冤罪事件も、容疑がかけられた側に問題があり責任があるということになろう。こういう論法が通れば世も末である。そう思わないか皆の衆。 日共によれば、小沢が東京地検特捜部の事情聴取を受けるようになったこと自体に政治的責任があるらしい。1.23日、市田書記局長は、「政治とカネをめぐり、政権与党の幹事長が事実上の被疑者というべき扱いで、司直の事情聴取を受けること自体、戦後政治史上、前代未聞の異常事態だ」と述べている。これによれば、検察は法の正義の番人で疑問の余地ない正しい機関らしい。戦前、治安維持法下で虐殺まで含む過酷な取り調べで泣かされた履歴を持つ共産党が今では、日共に変じて以来であろうが、警察・検察の側に与してエールを贈るようになっていることが分かり興味深い。 これによれば、小沢は、捜査機関に容疑をかけられたこと自体に対して不徳の責任を負わねばならないらしい。なぜストーカーされているのか国民の前で釈明せねばならないらしい。仮に検察の立件が不首尾に終わるとしても、それは法的に立件できなかったということであって、政治的・道義的責任なるものが別に残ると云う。日共は、検察ができない限界を肩代わりして、ならば「国会で国政調査権を発動して疑惑解明に取り組み、衆院予算委員会での集中審議の開催を求める」とまで云う。 これについては、志位委員長が既に「検察捜査と国会追及は車の両輪」であると公然と述べており、市田書記局長発言はこれを受けてのものであることが分かる。しかし、「権力が首根っ子を押えている間に、下の急所を蹴りあげる」という理論はどこかで聞いたことがある。かくも公然と権力とのがっぷりさを公言して恥じない左派政党など有り得て良いことだろうか。学生運動検証に一家言を持つれんだいこならでは見えてくる裏の仕掛けである。 れんだいこが、同じ論法で日共の急所を蹴りあげてやろう。衆知かどうか、日共には致命的なアキレス腱がある。この問題を抱えている限り、日共は本来なら「国政調査権の発動」、「検察の捜査と国会での追及は車の両輪である論」、「政治的道義的責任追求」、「真相究明努力が不可欠」なぞ口が裂けても云えない。それを堂々と云えるのが日共のらしさではあるが、れんだいこが「この問題」を再燃させた時、彼らがどういう風に口を回すのか牙を剥くのか見てみたい。もし、れんだいこに得心できるようなステキな論法を編み出し得たなら異常感覚の持主と云うことになろう。「この問題」が何なのか、ここでは記さない。聞きたくば、尋ね請うなら云うて聞かそう。 それはそうと、検察と日共が頼みの綱としている「水谷建設元会長の裏金政治献金証言」の根拠が危ういらしい。2010.1.23日付けゲンダイは、「 水谷建設元会長に『偽証』の過去」記事を掲載している。それによれば、中堅ゼネコン水谷建設元会長・水谷功(64歳)の「胆沢ダム工事の下請け受注の見返りに、2004年と2005年に5000万円ずつ、計1億円を小沢の秘書に渡した云々証言」は信用置けないらしい。「水谷には特捜部の□車に乗って、”偽証”をはたらいた前科があるのだ」としている。 どういう前科かというと、2006年の佐藤栄佐久前福島県知事の収賄事件の際に、目下、小沢キード事件を捜査指揮している佐久間特捜部長が副部長時代に手がけたのだが、この水谷証言を決め手として起訴したものの、当の水谷が2審公判中に服役中(法人税法違反(脱税)の罪で実刑判決が確定し、獄中の身となる)の津刑務所で、佐藤の主任弁護士と面会し次のように語ったという。「1審での供述は、当時自分の裁判(脱税事件)が進行中で、実刑を回避しようとして検察から言われたままを証言した」。 佐藤前知事の汚職事件で特捜部が描いたシナリオは、1・県発注のダム工事の入札をめぐり、2000年1月に前知事が”天の声”を出した。2・その見返りに、落札企業の意向を受けた水谷建設が、前知事の親族会社の所有地を時価よりも高く買い取った。3・時価と買い取り額の差額が賄賂にあたる、という筋書きだった。ところが、面会した弁護士に対し、「1審で、受注の礼に土地を高く買うのだと思ったと証言したが、土地取引は自分が儲けようとしてやった。賄賂行為はない。ダムの受注は1999年5月に、仙台の有カゼネコンOBらとの会合で決まった。出廷して正直に話してもいい」と新たに証言した。佐藤の弁護側は2審で水谷を証人申請したが、東京高裁は却下した。が、弁護側が昨年7月の最終弁論で水谷新証言を暴露した。これにより、佐藤栄佐久前福島県知事の収賄事件の底が割れた。 佐藤栄佐久前福島県知事収賄事件、小沢キード事件を指揮しているのが現特捜部長の佐久間である。佐久間は懲りない御仁なのだろう、そういう曰くつきの前科を持つ水谷証言を厚顔にも再利用して小沢パッシングに興じている。こうなると、佐久間にストーカー罪が適用されるべきではなかろうか。これが本来の真っ当な感覚になるべきところ、ストーカー佐久間は免責され、ストーカーされる小沢に責任がある云々なる珍論が罷り通ろうとしている。変態そのものではなかろうか。とてもではないが臭すぎる話ではないか。 この話は既に流布されている。日共が知らない筈がない。にも拘わらず、水谷証言を根拠として立件に及ぼうとしている検察捜査に対し叱咤激励し続ける日共とはそも何者か。日共は何故にしゃかりきになるのか。こういう風に論が提起される。れんだいこ以外に、これを解ける者が居るだろうか。 2010.1.24日 れんだいこ拝 |
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ちなみに、佐藤栄佐久前福島県知事は、原発反対派で正義感の強く、道州制も反対して いて小泉政権のいうことに反対ばかり唱えていた その福島県知事が「水谷建設元会長証言」により逮捕訴追されている。 |
Re::れんだいこのカンテラ時評656 | れんだいこ | 2010/01/27 |
【日共の1.27日付け赤旗主張をパロる】
日共は、1.27日付け赤旗の主張で、「民主党小沢幹事長 政治的道義的責任は明らかだ」なる見出しの社説を掲げている。(ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-27/2010012701_04_1.html) れんだいこがこれをパロることにする。「」内はそのままの記述とする。地文も極力、赤旗の主張に合わせた。この党に、正義ぶる資格があるのかどうかを問う為に発表する。余りにも得手勝手が過ぎよう。且つ小沢キード事件に異常な熱意を凝らす日共を疑惑する為に発表する。この党は確実に当局奥の院に操られている。この疑念を増す為に発表する。 日共の最高指導者であった宮顕の戦前の党内リンチ事件による小畑中央委員査問致死事件を再精査せねばなりません。「検察の捜査とともに、国会での真相解明と政治的道義的責任の追及が焦点となっています」。 宮顕は、小畑中央委員の死因は急性心臓マヒ死だったとし、巷間云われるところのリンチ致死についての関与を否定してきましたが、「疑惑は解明されていません」。本人死亡により刑事責任を求める機会は失われていますが、宮顕弁明を擁護し続けてきた共産党の「政治的道義的責任は明らかです」。共産党は、「国会での参考人招致に応じるなど、国民の前に真相と責任を明確にすべきです」。 急性心臓マヒ死説は重大な疑惑 宮顕の戦前の党内リンチ事件をめぐる「疑惑はますます深まっています」。宮顕は、当時の党内査問はスパイ摘発の正義の聖戦であったとし、この問題に関する外部干渉を拒否し続けてきました。死因は、急性心臓マヒ死だったとし、責任は死んだ側の小畑の方にあると言い繕ってきました。そもそも査問の云いだしは逸見中央委員であり、自身は積極的な関与はしていない、査問は静謐穏和なものであった。小畑の死亡後の死体遺棄についても、床下埋葬につき特段の指揮をしておらず不関与だと説明する等、終始責任逃れをして参りました。ところがその後、事件関係者の陳述調書が漏洩されるに及び、宮顕のそうした言い逃れが真っ赤なウソであることが判明して参りました。 宮顕は一時、参議院議員でもありました。共産党には、そういう履歴を持つ宮顕を国会議員に押し立てたことに対する政治責任があります。「政治的道義的責任を追及されるのは免れません」。共産党はこの間一貫して、復権証明書を根拠にして宮顕の戦前の党内リンチ事件は解決済みとして参りました。しかしながら、戦後の釈放過程の特別便宜問題もあり、復権証明書は政治的解決ではあっても刑事法上の解決にはなりません。法務省見解も不可解としており未だ決着しておりません。「責任追及を逃れようとしているのは明らかです」。そもそも、事件に関して下部党員が「勝手にやったといえば、政治的道義的責任までなかったことになるわけではありません」。宮顕は当時、僅か4名の党中央委員の一人であり、そのうちの2名の中央委員が残りの2名の中央委員を査問するということ自体異常です。「『監督責任』を認めるなら」、共産党は「責任を明白にすべきです」。 疑惑の核心は、小畑中央委員の死因が持病死ではなく明らかに査問致死ではないかというところにあります。加えて、「党内査問はスパイ摘発の正義の聖戦であった説」にも疑問があります。小畑中央委員の方が労働者派の最後の代表であり、これを摘発した宮顕―袴田側にこそスパイ性が認められております。こうなると小畑氏の容疑は冤罪の可能性があり、彼及びその親族のの名誉のためにも今からでも遅くない事件の真相を解明せねばなりません。 共産党はこの間、党内外からの訴えに対し、宮顕弁明に沿って反論し続けて参りました。こうなると、「真相の徹底究明と政治的道義的責任の追及はいよいよ免れません」。事件が事実なら監禁罪、殺人罪などでの刑事責任もありうるだけでなく、本人死亡によりたとえ逃れても、共産党そのものに「政治的道義的に」政党としての「資格が問われることになるのは明らかです」。 共産党は自浄能力示せ 宮顕及び共産党への「政治的道義的責任の追及は、検察による刑事責任の追及と“車の両輪”であり、『検察の捜査を見守る』という態度では、その責任を果たすことはできません。国会の自殺行為になります」。共産党が「自浄能力を持つなら、なにはさておいても、代表者の参考人招致などに応じるべきです」。 2010.1.27日 れんだいこ拝 |
Re::れんだいこのカンテラ時評659 | れんだいこ | 2010/01/31 |
【「戦前の宮顕派による共産党内査問致死事件」徹底解明必要の今時の理由考】 1.30日、日共の穀田恵二国対委員長は、テレビ朝日系番組「朝まで生テレビ」に出席し、小沢キード事件を廻る見解として、疑惑徹底解明を主張し続けた。その論旨は、概要「ダム受注工事の裏金が原資になっているのではないか。この疑惑を晴らす責任が小沢氏にはある。国民は、ゼネコンからのヤミ献金ではないかとの疑いが強い。政治的道義的責任を追及する舞台は国会だ。国民の判断を仰ぐべきだ。国会で自ら疑惑を説明するよう求める」と云うものであった。党中央見解をそのまま主張していることになる。 れんだいこ既に何度も指摘しているが、日共の場合、それを云うなら手前も戦前の宮顕派による党内査問致死事件に対する説明責任があると云いたい。日共にとって、これは喉仏に刺さり続けているトゲである。これを解明しない限り、釈明しない限り党利党略的な御都合主義批判だと云われても仕方なかろう。 れんだいこの「戦前の宮顕派による党内査問致死事件」持ち出しは決して唐突なものではない。日共がロッキード事件並みの精力と構図で小沢キード事件を持ち出す以上、ロッキード事件と密接不可分な関係にあり、未だ尾を引き続けている「戦前の宮顕派による党内査問致死事件」に対する政党としての説明責任が不可避であると主張したい。 どう関わるのか不審な向きの方もあると思われるので説明しておく。「戦前の宮顕派による党内査問致死事件」が本格的に問題になり国会質疑されたのはロッキード事件勃発直前のことであった。ロッキード事件勃発は1976.2.4日であるが、僅か1週間前の1.27日、春日一幸民社党委員長が、衆院本会議で「宮顕のスパイ査問事件」を質問している。春日委員長は先の参院選で突如この問題を持ち出し、それが問題発言として政治化させていた。なぜ持ち出したのかの説明責任を問われていた。そういう緊迫の中での質問である。 春日委員長は、「共産党は、リンチによる死亡者の死因は特異体質によるショック死だとしているが、真実は断じて一つ」として、事件の究明と戦後の宮本の公民権回復に関しても疑義を表明した。「裁判所の判決に示されたものが真実なら共産党の抗弁はウソであり、共産党の主張が真実なら、あの判決は宮本氏らに無実の罪を科したことになりましょう。すなわち、裁判所のあの判決は真実に即した正当なものであるのか、それとも日本共産党が主張するがごとき、それは当時の特高警察によってデッチ上げられ、かつ、その云うところの天皇制裁判によるデタラメな判決であったものか、このことは本件がいかに戦前の司法機関の責任に属するものとはいえ、問題の重要性に鑑み、その真相をこのまま曖昧にしておくことは、本件に対する国民の疑惑はますます大きくなるばかりであります」。 「あのリンチ共産党事件なるものの事実関係を、あらためて国民の前に明らかにする必要があると思うが、政府の見解はいかがでありますか」と、政府の見解を迫った。「共産党議員のヤジと怒号、一方では自民、民社党議員の拍手に包まれて春日一幸民社委員長がゲンコツでテーブルをたたきながら熱弁をふるった」(鈴木卓郎「共産党取材30年」)とある。 1.30日、塚本民社党書記長がスパイ査問事件についての詳細な質疑を行い、果ては宮顕の「復権問題」、刑の執行停止に伴う残余の期間にまで及ぶ質問(衆院予算委員会)まで及んだ。稲葉法相は、質問に答え、「宮本、袴田らの手で行われた凄惨なリンチ殺人事件」の事実を認めている。 不破書記局長が、衆院予算委員会での春日質問を非難、「国会を反共の党利党略に利用するもの。宮本委員長の復権は法的に決着済み。暗黒政治の正当化だ」と反論。但し、「判決に不服なら再審の請求という手段がある」という稲葉法相の指摘に対してはノーコメントで通している。 この時、マスコミは、ロッキード事件、小沢キード事件の際のように疑惑解明を後押しするのではなく、例えば朝日新聞などは「歴史の重み、矮小化の恐れ、醜聞の立証に終始する政争次元の論議は疑問」という見出しで、「この事件を論ずるためには、小畑氏の死因の究明ではなく、こうした政治社会的な背景の分析に力点が置かれるべきであり、しかもそれが戦争から敗戦につながった歴史への反省を込めて行われるべきであろう」と述べ、「小畑氏の死因の究明不要論」を述べている。他社の論調も同様で、毎日新聞は今さら論を述べ、読売新聞コラムは、「春日演説が暗黒政治と軍国主義の復活を推進することになりはしないか」と憂えている。 1.30日、不破が、衆院予算委員会で、戦前の治安維持法関連の質問をした。その論調は、事件の疑惑解明ではなく、当時の特高警察の非道ぶりを非難することで免責を図ろうとしていた。1月末、自民党が「共産党リンチ事件調査特別委員会」を設置し、事件解明に向かおうとした矢先、ロッキード事件が勃発した。これにより、政治の関心が急きょロッキード事件の方へ転じ横滑りして行くことになった。 鈴木卓郎の「共産党取材30年」は次のように述べている。「助かったのは『スパイ査問事件』を追及されていた共産党である。『査問事件』のナゾは解かれたわけではないが、要するに話題はロッキード献金の方へ移ってしまい、話題としては急速にしぼんだ。宮本を獄中から釈放したのはマッカーサーであった。今度はロッキードが宮本を世論の総攻撃から救った。これで宮本は二度『アメノか帝国主義』に助けられたことになる。なんとも運の強い皮肉な共産党委員長といわざるを得ない」。 興味深いことは、ロッキード事件勃発と同時に、それまで疑惑の当事者であった宮顕その人が水を得た鯉の如くにしゃしゃり出し、ロッキード事件徹底解明の音頭と指令を発し続けたことである。国会内を堂々と闊歩し始め、各党協議会を主導し角栄訴追の機運を盛り上げて行った。宮顕のシャカリキを誰も訝らなかった。というか、訝る向きを掣肘したと見るべきだろう。 以来、日共は、この種の疑惑解明の率先徹底追及政党となって今日に至っている。最近では鈴木ムネオ徹底訴追が記憶に新しい。この種の疑惑とは、専ら検察にリークされ主導される政治家訴追事件であり、そのターゲットが常に戦後政治構図上の内治優先派即ちハト派に向かい、国際金融資本の御用聞き派即ちタカ派に向かわないのは衆知の通りである。となると、日共がどういう役割を果たし続けているのか、果たし続けさせられているのか、もはや説明を要すまい。 こたびの小沢キード事件における日共が果たさんとしている役割を客観化すれば、以上のような流れが見えてくる。れんだいこが、「戦前の宮顕派による党内査問致死事件疑惑」を持ち出し、日共に対し、小沢キード事件追及論理と論法で事件を解明せよと迫るのも納得していただけるだろうか。日共は、論理と論法を先鋭化すればするほど自らの首を絞めることにもなるというジレンマにある。しかし、そのことさえ分からない程度のオツムで御用聞き忠勤しているのが実際であろう。というか、ロッキード事件、小沢キード事件を糸引く当局奥の院の意向のままに操られているということになろう。 「戦前の宮顕派による党内査問致死事件疑惑解明」には、こういう意味がある。ということは、これをさせない側の企みこそ、日共を引き続き利用したいと云う思惑によってであるということが透けて見えてこよう。かく判明したとならば、政治の公正さを取り戻すためにも日共の変調訴追の動きを止めねばなるまい。「検察と日共の車の両輪論」を得意気にのたまう異常さを糾弾せねばなるまい。志位―市田党中央の辞任は免れまい。興味はこういうところにも生まれつつある。誰か、そう思わないか。 2010.1.31日 れんだいこ拝 |
2010.2.3日付け赤旗の「「政治とカネ」 国会の到達点に立った対応を 代表質問で志位委員長 小沢氏の税金還流疑惑に答えぬ首相」を転載しておく。
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2010.2.5日付け赤旗「主張小沢氏不起訴 国会での究明つくす正念場だ」を転載しておく。
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2010.2.5日付け赤旗「小沢氏側近3人起訴 本人は「嫌疑不十分」 東京地検」を転載しておく。
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2010.2.5日付け赤旗「“一件落着”ではない 小沢氏招致を 志位委員長が会見」を転載しておく。
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【日共の検察との車の両輪論批判の居直り考】 | ||||||||
2010.2.7日、日共の機関紙・赤旗は、松田繁郎名で、「金権政治を擁護するのか “検察の片棒担ぎ”の暴論」記事を掲載している。これにコメント付けておく。
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【日共のネチネチ追求考】 | |||
2010.2.11日付け赤旗「離党表明の石川議員 証人喚問に応じ真相語れ」を転載しておく。
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(私論.私見)