日共の対応考

 (最新見直し2008.8.30日)

 志位委員長、市田書記局長、小池政策委員長、緒方靖夫副委員長・国際委員会責任者、穀田国対委員長笠井亮議員、赤嶺議員、井上議員、佐々木憲昭議員。


 2009.3.5日付け赤旗の「小沢代表と民主党は国民への説明責任果たせ 志位委員長が会見」を転載しておく。

 日本共産党の志位和夫委員長は四日、民主党の小沢一郎代表が西松建設からの献金疑惑をめぐり記者会見したことについて記者団から問われ、次のように述べました。

 一、国民に対する説明責任を果たしたとは、とうてい言えない内容だ。今回の疑惑の核心は、西松建設からの献金を政治団体からの献金であるかのように偽装したことであり、この偽装を小沢代表の公設第一秘書が知っていた、あるいは西松建設と共同して行っていたのではないかということだ。その疑惑を解明し、晴らす内容は、小沢代表の口からは何一つ語られなかった。国民に対する説明責任を果たさずに、開き直りというほかない対応をとるのは、公党の党首としてとるべき態度ではない。

 一、私たちは、引き続き小沢代表と民主党に、国民に対して誠実に説明責任を果たすことを求めていく。民主党にそれをやる意思がないならば、国会が真相究明の責任を果たす必要がある。さらに、西松建設からの献金は、自民党、民主党の多数の国会議員に渡っている。その全容究明が必要だ。民主党だけでなく、自民党にも説明責任と自浄能力が問われている。

 一、この問題の根本には企業献金がある。いかなる形にせよ、企業献金をやめさせていくことが大事だ。また、政党助成金を導入するとき、企業献金はなくしていくという約束だったはずだ。にもかかわらず、こういう事態が引き起こされた。この際、政党助成金を見直し、撤廃していくことも求めたい。

 一、(「民主党内から『国策捜査』という声が出ているが」との質問に)「国策捜査」であるという根拠は、民主党からは何も示されていない。これは根拠なしに責任を他に転嫁するもので、公党のとるべき態度ではない。

 2009.3.5日付け赤旗の「疑惑解明行わず 小沢氏会見」を転載しておく。

 民主党の小沢一郎代表は四日、西松建設から違法な企業献金を受け取ったとして同氏の秘書が逮捕されたことについて、党本部で記者会見し、「献金は適正に処理し、報告している。何らやましい点はない」と違法性はないことを強調しました。しかし、疑惑の全容解明は行わず、説明責任を果たしませんでした。

 小沢氏は、自身の進退について「(秘書の逮捕で)どうこうと考えていない」と党代表を辞任する考えがないことを示しました。

 また、検察の強制捜査について「従来のやり方を超えた異常な手法だ。衆院総選挙がとりざたされている時期に、政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だ」と検察批判を繰り返しました。

 「謝罪の言葉がないが」という記者からの質問に対して、「おわびする理由は見当たらない」とし、謝罪の言葉は一切述べませんでした。

 また小沢氏は「献金を、企業はいけないとか誰はいけないとかで制約するのではなくて、献金はどこから受けたってかまわない」と述べ、企業献金を受け取るのは当然との考えを表明。西松建設の政治団体からの献金に関し、「もし西松建設そのものからの企業献金との認識に立っているとすれば、受けることが許されている政党支部で処理すれば何の問題も起きなかった」と開き直りました。

 2009.3.5日付け赤旗の「民主岩手県連に1100万円 西松の献金 知事の関係追及 斉藤県議」を転載しておく。

 民主党の小沢一郎代表の第一公設秘書が逮捕された三日、岩手県議会では元民主党衆院議員の達増拓也知事と西松建設の関係を問う質問がありました。日本共産党の斉藤信県議が、一般質問で取り上げました。

 斉藤県議は知事の政治資金問題と政治姿勢をただし、知事が代表を務めた民主党岩手県連が二〇〇三年から四年間にわたり、西松建設の政治団体である「新政治問題研究会」から八百万円、「未来産業研究会」から三百万円の献金を受けていたことを指摘しました。

 西松建設が、花巻空港整備や簗川(やながわ)ダム建設など一九九六年度からの八年間で百九十三億円の公共事業を県から請け負っていたことを示し、「透明・公正な県政運営の立場から、きぜんとした分かりやすい対応が求められる」と迫りました。

 知事は、両団体からの献金について「民主党岩手県連が対応する問題だ」とし、当時の県の公共事業は「入札が適正に執行されている」と答弁しました。

 斉藤県議の話 東京地検の捜査が民主党岩手県連にも入り、当時県連の会長を務めていた達増知事の政治的・道義的責任が問われる。西松建設は県の代表的な公共事業を請け負っており、裏金とのかかわりや実態を解明しなければならない。議会でも引き続き、全力で追及していく。

表
 2009.3.5日付け赤旗の「西松マネー 小沢氏側に8300万円 関連2政治団体から 小沢氏秘書逮捕」を転載しておく。

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)の違法献金事件で、同社のОBが設立した二つのダミー(隠れみの)政治団体、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」から、民主党の小沢一郎代表関連の四団体にあわせて八千三百万円の献金があることが四日、本紙の調べでわかりました。これは、他の政治家への献金と比べて突出しています。


 小沢氏の公設第一秘書の大久保隆規容疑者(47)が、会計責任者を務める小沢氏の資金管理団体「陸山会」は、二〇〇三年から〇六年の四年間に、両団体から計二千百万円を受け取り、これが、今回、違法な企業献金として東京地検特捜部に摘発されました。

 このほか、小沢氏が支部長を務める「民主党岩手県第四総支部」も、〇〇―〇六年に計二千九百万円(〇二年までは、自由党岩手県第四総支部)を両団体から受け取っていました。

 さらに小沢氏が最高顧問の「民主党岩手県総支部連合会」は、〇三―〇六年に千百万円、小沢氏が党首だった旧自由党の政治資金団体「改革国民会議」は、〇〇―〇二年に二千二百万円。

 一方、西松建設の子会社「松栄不動産」は、自由党岩手県第四総支部と民主党岩手県第四総支部に計四百万円、民主党岩手県連に百万円、改革国民会議に三百万円の計八百万円の献金をしていました。


Re::れんだいこのカンテラ時評642 れんだいこ 2010/01/14
 【小沢騒動勃発、日共の蠢動を注視せよ】

 2010年早々、東京地検特捜部はどうやら座して死を待つよりはということからであろう、不退転の決意で小沢征伐に向かっている感がある。このころの検察による小沢叩きは、はますますロッキード事件化しつつある。よって、これをもじって仮に「小沢キード事件」と命名する。以下、その兆候の見逃せない動きを指摘しておく。

 ロッキード事件の勃発は、今を去る34年前の1976(昭和51).2.4日の米国上院外交委員会の多国籍企業小委員会でのチャーチ委員長による爆弾発言によってであった。それから7カ月後の7.27日、田中角栄が逮捕された。この間、日米合同捜査と国会における角栄追い詰めの為のみのロッキード質疑が並行した。その中でも奇妙且つ顕著な動きとして日共のそれがあった。れんだいこならではの嗅覚アンテナであるが、これを試論として提供しておく。

 当時、日共は、同年秋に予定していた定期党大会を異例中の異例なことに翌52年に延期することとして急きょ、角栄逮捕の翌日の7.28日、第13回臨時党大会を開いている。大会の冒頭、ロッキード事件の勃発直前まで、戦前の小畑中央委員リンチ致死事件の蒸し返しによる疑惑渦中の人であった最高指導者の宮顕が登壇し、シャカリキになって「角栄訴追、対角栄闘争の徹底推進」を呼号した。党内がこの呼び掛けに意志一致させたのは云うまでもない。

 そういう史実がある。さほど注目されていないが、れんだいこは、日共党大会の期日が余りにもタイミング良過ぎることを疑惑している。「角栄逮捕翌日の臨時党大会」とは、あたかも角栄逮捕の期日まで予知していたかの如くではないか。もちろん真相は定かではない。そういう疑惑が残るということである。

 それはそれとして、日共は、「小沢キード事件」に於ける東京地検特捜部の小沢事務所捜査の同日、2010.1.13日、第25回党大会を開催している。これは果たして偶然だろうか。偶然かも知れない。しかしながら、次のような奇妙な兆候が既に見えている。同党のインターネットホームページの本日1.14日付けトップを見れば分かる。
 (ttp://www.jcp.or.jp/)
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   2010年1月14日付 記事一覧へ

 「国民とともに新しい政治を探求/激動の情勢 日本共産党25回大会始まる」と「第25回党大会での志位委員長の開会あいさつ」タイトルの間に「小沢氏関係先を一斉捜索/東京地検」と「陸山会の土地購入 強制捜査/原資 ゼネコン裏献金か」、「主張/土地資金疑惑/小沢氏は国民に説明すべきだ」を差し挟んでいる。普通には、「国民とともに新しい政治を探求/激動の情勢 日本共産党25回大会始まる」と「第25回党大会での志位委員長の開会あいさつ」が対であり、この順に並べるところ、敢えて党大会記事の間に「小沢キード事件」3本立て記事を挿入している。こういうことは、意図的故意にしていると読みとるべきではなかろうか。

 つまり、日共が如何に「小沢キード事件」を重視しているかが透けて見えてくる。ロッキード事件同様に「小沢キード事件」を仕立て上げ、今後徹底追及する意志を表明していると窺うべきではなかろうか。では、誰に決意表明しているのか。それが肝要である。れんだいこは、「小沢キード事件」を指令している黒幕奥の院に対して「徹底的にやります宣言」であると読む。なぜ分かるのか。

 それは、日共のイカガワシサを追求し続けているれんだいこならではの嗅覚によってである。この党は、戦前の共産党運動を最終的に解体せしめた戦前来の宮顕―野坂コンビが1955年の六全協宮廷革命により党中央を簒奪して以来、共産党とは名ばかりの実は現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義の裏御用聞き的立ち回りを使命として存続し得ているケタクソの悪い変態共産党に他ならぬ。平素は戦前来の共産党らしき言辞を弄ぶ。しかし一朝事ある時には、国際金融資本帝国主義の要請通りの反革命にシフトする。これにより、二枚舌ならぬマルチ舌を余儀なくされ又は得意とすることになる。不破の呂律なぞその典型であろう。

 さて、日共の決意は分かった。問題は、我々の戦略的対峙の仕方こそにある。ロッキード事件の二の舞を避け、日共反革命のペテン性を満天下に知らしめる好機とせねばならない。敵もこちらも問題は絞られている。所詮は土地購入資金の調達利権騒動でしかない小目的を操って、小沢の政界追放、小沢逮捕、これによるこのところの民主党主導による日本再生運動総体を解体せしめようとする国際金融資本帝国主義の大目的が課題である。我々に問われているのは、日共のエージェント活動に対して、これに加担唱和するのか、これを覆すのかである。

 敵はケタ違いの権力を行使している。たがしかし、彼らにも弱みがある。一つは、土地資金調達疑惑程度の問題により果たして小沢を葬れるのかと云う目的の正義性の脆弱さである。もう一つは、国際金融資本帝国主義の思惑による日本溶解解体計画の野蛮性であり、ここまで生活苦を悪化させている日本人民大衆がこれ以上、連中の思惑をすんなりを受け入れることはよほど困難であるという見通しである。連中には、悪あがきをせねばならない苦しさがある。

 つまり、こたびの「小沢キード事件」の基盤は弱いと云うことである。もし、彼らが敗北すると、国際金融資本帝国主義の御用聞き派は壊滅的打撃を見舞われることになる。なぜなら、この事件の捏造過程の解明を通して相応の責任を取らされるからである。その勢いは、簡保施設の不当払下げ疑惑の徹底究明へと接続する。「小沢キード事件」は、これをさせぬ為のかく乱的動きと読むこともできる。

 そういう意味での闘いの火ぶたが切って落とされたと受け止めるべきであろう。この勝敗は国際情勢にもよる。国際金融資本帝国主義の復元力に応じて彼らは勝利し、国際金融資本帝国主義の勢威衰えに応じて、彼らの野望は破綻する。我々は、どちらを見てとるべきだろうか。れんだいこは、国際金融資本帝国主義のシナリオ総崩れ必至と見立てる。なぜなら、案外彼らのシナリオは、その思想と同じく児戯的狂的であるからである。動けば作用を生むが倍する反作用なしには進めない。

 以上、気づいたことを発信しておく。早く日本版アルジャジーラ放送局を創ろう。そうすれば、手もなくひねり潰すことができように。くだらない論説委員の顔色論なぞ聞かなくて済むだろうに。

 2010.01.14日 れんだいこ拝

【日共志位の「首根っこ論」を嗤う】
 日共委員長の志位が、ロッキード事件の再来とばかりに小沢キード事件ではしゃごうとしている。ここで、その論理と論法の無理筋を叩いておく。2010.1.19日、志位委員長は、BSフジの報道番組に出演し、「小沢氏疑惑の究明へ向けての政治的道義的責任含め国政調査権のを発動し、司法と“車の両輪”で小沢氏の疑惑究明の責任を果たすべきだ」と主張した。2010.1.21日付け赤旗が発言文を活字掲載している。1.23日、志位委員長発言を受けた形で、赤旗主張が、「小沢氏の資金疑惑 国民と国会に説明すべきだ」の見出しで同様発言を繰り返している。

 これによれば、検察の暴走に対する批判は微塵もない。捜査権と公訴権の両方を持つ検察の危うさを見てとる姿勢は微塵もない。否むしろ検察暴走エール団体に化している。共産党が日共と呼ばれる所以であるが、これに疑問を湧かす者はまだ少ない。れんだいこには自明である。ネットサイト「宮顕論」、「不破論」で論証しているが、現下の日共党中央は1955年の六全協で党中央の座イスを簒奪した異邦人の系譜であるからに他ならない。以来、日共は、共産党の仮面を被って頓馬天狗な役割ばかりを果たし続けている。これを見過ごすことができないのは、今日の左派運動の衰退、政治状況の低迷に大きく力を課しているからである。れんだいこは、このことを長らく主張しているが耳を傾ける者が少ない。

 しかしながら、平時はともかくこたびの小沢キード事件のように有事が発生すれば、日共の反動的役割が露骨化せざるを得ず、いやがおうにもれんだいこ所見に立ち戻らざるを得ない。そういう意味では、待てば海路の日和(ひより)ありだろう。真実はいずれ現れ、ウソはいずれ剥がれる。れんだいこは、そのように考えている。

 とりあえず確認することして、日共が、小沢キード事件に対し国政調査権の発動を促していることを注目しておこう。次のように述べている。概要「『政治倫理綱領』は次のように詠っている。『政治倫理の確立は、議会政治の根幹である。主権者たる国民から国政に関する権能を信託された代表であることを自覚し、いやしくも国民の信頼にもとることがないよう努めなければならない。政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれた場合には、みずから真摯(しんし)な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにする』。してみれば、必要なら国政調査権の発動も行使して、疑惑を解明するのは国会の責任である」。

 日共が、今日なおロッキード事件の際の角栄徹底追及を正義の闘いであったと自負していること、疑惑解明のための国政調査権の発動を提唱していることが分かり興味深い。次に、「検察の捜査と国会での追及は“車の両輪”である」論をぶっている。「権力が首根っ子を押えている間に我々は下の急所を蹴り上げる」なる珍提携論はどこかで聞いたことがあるが、良く似た論法である。末尾で、「司法が闇献金を立件するかどうかにかかわりなく、小沢氏の政治的道義的責任が厳しく問われるのは当然です」と述べている。何と!法的責任が問えなくても、政治的道義的責任を追求することができる暴論を平然と吐いている。この論法は際限がないので恐ろしい。この種の論法を許してはならない。

 2010.01.23日 れんだいこ拝

Re::れんだいこのカンテラ時評653 れんだいこ 2010/01/24
 【日共のストーカー理論を嗤う】

 小沢キード事件勃発に際して、れんだいこの予想通り日共が牙を剥いている。連日赤旗で攻撃しているが、ロッキード事件の喧騒時に較べて反応が弱いのが不満らしく何とかして火を焚きつけんと焦慮しているように見える。注目すべきは、新ストーカー理論を編み出しているように見えることである。否、ロッキード事件の時にも同様の理論を振りかざしていたのかもしれない。これに一言しておく。

 政権交代前のころより、検察が小沢をストーカーとなって捕縛せんとつきまとっているのは誰の目にも明らかであるが、日共によれば、ストーカーされている小沢の方に道義的責任があり、そのことを釈明せねばならないらしい。日共式ストーカー理論によればこういう風になる。いつからこういう理論がさもらしく通用するようになったのだろうか。ストーカーの方が免責され、された方に落ち度があると云う。これによれば、冤罪事件も、容疑がかけられた側に問題があり責任があるということになろう。こういう論法が通れば世も末である。そう思わないか皆の衆。

 日共によれば、小沢が東京地検特捜部の事情聴取を受けるようになったこと自体に政治的責任があるらしい。1.23日、市田書記局長は、「政治とカネをめぐり、政権与党の幹事長が事実上の被疑者というべき扱いで、司直の事情聴取を受けること自体、戦後政治史上、前代未聞の異常事態だ」と述べている。これによれば、検察は法の正義の番人で疑問の余地ない正しい機関らしい。戦前、治安維持法下で虐殺まで含む過酷な取り調べで泣かされた履歴を持つ共産党が今では、日共に変じて以来であろうが、警察・検察の側に与してエールを贈るようになっていることが分かり興味深い。

 これによれば、小沢は、捜査機関に容疑をかけられたこと自体に対して不徳の責任を負わねばならないらしい。なぜストーカーされているのか国民の前で釈明せねばならないらしい。仮に検察の立件が不首尾に終わるとしても、それは法的に立件できなかったということであって、政治的・道義的責任なるものが別に残ると云う。日共は、検察ができない限界を肩代わりして、ならば「国会で国政調査権を発動して疑惑解明に取り組み、衆院予算委員会での集中審議の開催を求める」とまで云う。

 これについては、志位委員長が既に「検察捜査と国会追及は車の両輪」であると公然と述べており、市田書記局長発言はこれを受けてのものであることが分かる。しかし、「権力が首根っ子を押えている間に、下の急所を蹴りあげる」という理論はどこかで聞いたことがある。かくも公然と権力とのがっぷりさを公言して恥じない左派政党など有り得て良いことだろうか。学生運動検証に一家言を持つれんだいこならでは見えてくる裏の仕掛けである。

 れんだいこが、同じ論法で日共の急所を蹴りあげてやろう。衆知かどうか、日共には致命的なアキレス腱がある。この問題を抱えている限り、日共は本来なら「国政調査権の発動」、「検察の捜査と国会での追及は車の両輪である論」、「政治的道義的責任追求」、「真相究明努力が不可欠」なぞ口が裂けても云えない。それを堂々と云えるのが日共のらしさではあるが、れんだいこが「この問題」を再燃させた時、彼らがどういう風に口を回すのか牙を剥くのか見てみたい。もし、れんだいこに得心できるようなステキな論法を編み出し得たなら異常感覚の持主と云うことになろう。「この問題」が何なのか、ここでは記さない。聞きたくば、尋ね請うなら云うて聞かそう。

 それはそうと、検察と日共が頼みの綱としている「水谷建設元会長の裏金政治献金証言」の根拠が危ういらしい。2010.1.23日付けゲンダイは、「 水谷建設元会長に『偽証』の過去」記事を掲載している。それによれば、中堅ゼネコン水谷建設元会長・水谷功(64歳)の「胆沢ダム工事の下請け受注の見返りに、2004年と2005年に5000万円ずつ、計1億円を小沢の秘書に渡した云々証言」は信用置けないらしい。「水谷には特捜部の□車に乗って、”偽証”をはたらいた前科があるのだ」としている。

 どういう前科かというと、2006年の佐藤栄佐久前福島県知事の収賄事件の際に、目下、小沢キード事件を捜査指揮している佐久間特捜部長が副部長時代に手がけたのだが、この水谷証言を決め手として起訴したものの、当の水谷が2審公判中に服役中(法人税法違反(脱税)の罪で実刑判決が確定し、獄中の身となる)の津刑務所で、佐藤の主任弁護士と面会し次のように語ったという。「1審での供述は、当時自分の裁判(脱税事件)が進行中で、実刑を回避しようとして検察から言われたままを証言した」。

 佐藤前知事の汚職事件で特捜部が描いたシナリオは、1・県発注のダム工事の入札をめぐり、2000年1月に前知事が”天の声”を出した。2・その見返りに、落札企業の意向を受けた水谷建設が、前知事の親族会社の所有地を時価よりも高く買い取った。3・時価と買い取り額の差額が賄賂にあたる、という筋書きだった。ところが、面会した弁護士に対し、「1審で、受注の礼に土地を高く買うのだと思ったと証言したが、土地取引は自分が儲けようとしてやった。賄賂行為はない。ダムの受注は1999年5月に、仙台の有カゼネコンOBらとの会合で決まった。出廷して正直に話してもいい」と新たに証言した。佐藤の弁護側は2審で水谷を証人申請したが、東京高裁は却下した。が、弁護側が昨年7月の最終弁論で水谷新証言を暴露した。これにより、佐藤栄佐久前福島県知事の収賄事件の底が割れた。

 佐藤栄佐久前福島県知事収賄事件、小沢キード事件を指揮しているのが現特捜部長の佐久間である。佐久間は懲りない御仁なのだろう、そういう曰くつきの前科を持つ水谷証言を厚顔にも再利用して小沢パッシングに興じている。こうなると、佐久間にストーカー罪が適用されるべきではなかろうか。これが本来の真っ当な感覚になるべきところ、ストーカー佐久間は免責され、ストーカーされる小沢に責任がある云々なる珍論が罷り通ろうとしている。変態そのものではなかろうか。とてもではないが臭すぎる話ではないか。

 この話は既に流布されている。日共が知らない筈がない。にも拘わらず、水谷証言を根拠として立件に及ぼうとしている検察捜査に対し叱咤激励し続ける日共とはそも何者か。日共は何故にしゃかりきになるのか。こういう風に論が提起される。れんだいこ以外に、これを解ける者が居るだろうか。

 2010.1.24日 れんだいこ拝
 ちなみに、佐藤栄佐久前福島県知事は、原発反対派で正義感の強く、道州制も反対して いて小泉政権のいうことに反対ばかり唱えていた その福島県知事が「水谷建設元会長証言」により逮捕訴追されている。

Re::れんだいこのカンテラ時評656 れんだいこ 2010/01/27
 【日共の1.27日付け赤旗主張をパロる】

 日共は、1.27日付け赤旗の主張で、「民主党小沢幹事長 政治的道義的責任は明らかだ」なる見出しの社説を掲げている。(ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-27/2010012701_04_1.html)

 れんだいこがこれをパロることにする。「」内はそのままの記述とする。地文も極力、赤旗の主張に合わせた。この党に、正義ぶる資格があるのかどうかを問う為に発表する。余りにも得手勝手が過ぎよう。且つ小沢キード事件に異常な熱意を凝らす日共を疑惑する為に発表する。この党は確実に当局奥の院に操られている。この疑念を増す為に発表する。

 日共の最高指導者であった宮顕の戦前の党内リンチ事件による小畑中央委員査問致死事件を再精査せねばなりません。「検察の捜査とともに、国会での真相解明と政治的道義的責任の追及が焦点となっています」。

 宮顕は、小畑中央委員の死因は急性心臓マヒ死だったとし、巷間云われるところのリンチ致死についての関与を否定してきましたが、「疑惑は解明されていません」。本人死亡により刑事責任を求める機会は失われていますが、宮顕弁明を擁護し続けてきた共産党の「政治的道義的責任は明らかです」。共産党は、「国会での参考人招致に応じるなど、国民の前に真相と責任を明確にすべきです」。

 急性心臓マヒ死説は重大な疑惑

 宮顕の戦前の党内リンチ事件をめぐる「疑惑はますます深まっています」。宮顕は、当時の党内査問はスパイ摘発の正義の聖戦であったとし、この問題に関する外部干渉を拒否し続けてきました。死因は、急性心臓マヒ死だったとし、責任は死んだ側の小畑の方にあると言い繕ってきました。そもそも査問の云いだしは逸見中央委員であり、自身は積極的な関与はしていない、査問は静謐穏和なものであった。小畑の死亡後の死体遺棄についても、床下埋葬につき特段の指揮をしておらず不関与だと説明する等、終始責任逃れをして参りました。ところがその後、事件関係者の陳述調書が漏洩されるに及び、宮顕のそうした言い逃れが真っ赤なウソであることが判明して参りました。

 宮顕は一時、参議院議員でもありました。共産党には、そういう履歴を持つ宮顕を国会議員に押し立てたことに対する政治責任があります。「政治的道義的責任を追及されるのは免れません」。共産党はこの間一貫して、復権証明書を根拠にして宮顕の戦前の党内リンチ事件は解決済みとして参りました。しかしながら、戦後の釈放過程の特別便宜問題もあり、復権証明書は政治的解決ではあっても刑事法上の解決にはなりません。法務省見解も不可解としており未だ決着しておりません。「責任追及を逃れようとしているのは明らかです」。そもそも、事件に関して下部党員が「勝手にやったといえば、政治的道義的責任までなかったことになるわけではありません」。宮顕は当時、僅か4名の党中央委員の一人であり、そのうちの2名の中央委員が残りの2名の中央委員を査問するということ自体異常です。「『監督責任』を認めるなら」、共産党は「責任を明白にすべきです」。

 疑惑の核心は、小畑中央委員の死因が持病死ではなく明らかに査問致死ではないかというところにあります。加えて、「党内査問はスパイ摘発の正義の聖戦であった説」にも疑問があります。小畑中央委員の方が労働者派の最後の代表であり、これを摘発した宮顕―袴田側にこそスパイ性が認められております。こうなると小畑氏の容疑は冤罪の可能性があり、彼及びその親族のの名誉のためにも今からでも遅くない事件の真相を解明せねばなりません。

 共産党はこの間、党内外からの訴えに対し、宮顕弁明に沿って反論し続けて参りました。こうなると、「真相の徹底究明と政治的道義的責任の追及はいよいよ免れません」。事件が事実なら監禁罪、殺人罪などでの刑事責任もありうるだけでなく、本人死亡によりたとえ逃れても、共産党そのものに「政治的道義的に」政党としての「資格が問われることになるのは明らかです」。

 共産党は自浄能力示せ

 宮顕及び共産党への「政治的道義的責任の追及は、検察による刑事責任の追及と“車の両輪”であり、『検察の捜査を見守る』という態度では、その責任を果たすことはできません。国会の自殺行為になります」。共産党が「自浄能力を持つなら、なにはさておいても、代表者の参考人招致などに応じるべきです」。

 2010.1.27日 れんだいこ拝

Re::れんだいこのカンテラ時評659 れんだいこ 2010/01/31
 【「戦前の宮顕派による共産党内査問致死事件」徹底解明必要の今時の理由考】

 1.30日、日共の穀田恵二国対委員長は、テレビ朝日系番組「朝まで生テレビ」に出席し、小沢キード事件を廻る見解として、疑惑徹底解明を主張し続けた。その論旨は、概要「ダム受注工事の裏金が原資になっているのではないか。この疑惑を晴らす責任が小沢氏にはある。国民は、ゼネコンからのヤミ献金ではないかとの疑いが強い。政治的道義的責任を追及する舞台は国会だ。国民の判断を仰ぐべきだ。国会で自ら疑惑を説明するよう求める」と云うものであった。党中央見解をそのまま主張していることになる。

 れんだいこ既に何度も指摘しているが、日共の場合、それを云うなら手前も戦前の宮顕派による党内査問致死事件に対する説明責任があると云いたい。日共にとって、これは喉仏に刺さり続けているトゲである。これを解明しない限り、釈明しない限り党利党略的な御都合主義批判だと云われても仕方なかろう。

 れんだいこの「戦前の宮顕派による党内査問致死事件」持ち出しは決して唐突なものではない。日共がロッキード事件並みの精力と構図で小沢キード事件を持ち出す以上、ロッキード事件と密接不可分な関係にあり、未だ尾を引き続けている「戦前の宮顕派による党内査問致死事件」に対する政党としての説明責任が不可避であると主張したい。

 どう関わるのか不審な向きの方もあると思われるので説明しておく。「戦前の宮顕派による党内査問致死事件」が本格的に問題になり国会質疑されたのはロッキード事件勃発直前のことであった。ロッキード事件勃発は1976.2.4日であるが、僅か1週間前の1.27日、春日一幸民社党委員長が、衆院本会議で「宮顕のスパイ査問事件」を質問している。春日委員長は先の参院選で突如この問題を持ち出し、それが問題発言として政治化させていた。なぜ持ち出したのかの説明責任を問われていた。そういう緊迫の中での質問である。

 春日委員長は、「共産党は、リンチによる死亡者の死因は特異体質によるショック死だとしているが、真実は断じて一つ」として、事件の究明と戦後の宮本の公民権回復に関しても疑義を表明した。「裁判所の判決に示されたものが真実なら共産党の抗弁はウソであり、共産党の主張が真実なら、あの判決は宮本氏らに無実の罪を科したことになりましょう。すなわち、裁判所のあの判決は真実に即した正当なものであるのか、それとも日本共産党が主張するがごとき、それは当時の特高警察によってデッチ上げられ、かつ、その云うところの天皇制裁判によるデタラメな判決であったものか、このことは本件がいかに戦前の司法機関の責任に属するものとはいえ、問題の重要性に鑑み、その真相をこのまま曖昧にしておくことは、本件に対する国民の疑惑はますます大きくなるばかりであります」。

 「あのリンチ共産党事件なるものの事実関係を、あらためて国民の前に明らかにする必要があると思うが、政府の見解はいかがでありますか」と、政府の見解を迫った。「共産党議員のヤジと怒号、一方では自民、民社党議員の拍手に包まれて春日一幸民社委員長がゲンコツでテーブルをたたきながら熱弁をふるった」(鈴木卓郎「共産党取材30年」)とある。

 1.30日、塚本民社党書記長がスパイ査問事件についての詳細な質疑を行い、果ては宮顕の「復権問題」、刑の執行停止に伴う残余の期間にまで及ぶ質問(衆院予算委員会)まで及んだ。稲葉法相は、質問に答え、「宮本、袴田らの手で行われた凄惨なリンチ殺人事件」の事実を認めている。

 不破書記局長が、衆院予算委員会での春日質問を非難、「国会を反共の党利党略に利用するもの。宮本委員長の復権は法的に決着済み。暗黒政治の正当化だ」と反論。但し、「判決に不服なら再審の請求という手段がある」という稲葉法相の指摘に対してはノーコメントで通している。

 この時、マスコミは、ロッキード事件、小沢キード事件の際のように疑惑解明を後押しするのではなく、例えば朝日新聞などは「歴史の重み、矮小化の恐れ、醜聞の立証に終始する政争次元の論議は疑問」という見出しで、「この事件を論ずるためには、小畑氏の死因の究明ではなく、こうした政治社会的な背景の分析に力点が置かれるべきであり、しかもそれが戦争から敗戦につながった歴史への反省を込めて行われるべきであろう」と述べ、「小畑氏の死因の究明不要論」を述べている。他社の論調も同様で、毎日新聞は今さら論を述べ、読売新聞コラムは、「春日演説が暗黒政治と軍国主義の復活を推進することになりはしないか」と憂えている。

 1.30日、不破が、衆院予算委員会で、戦前の治安維持法関連の質問をした。その論調は、事件の疑惑解明ではなく、当時の特高警察の非道ぶりを非難することで免責を図ろうとしていた。1月末、自民党が「共産党リンチ事件調査特別委員会」を設置し、事件解明に向かおうとした矢先、ロッキード事件が勃発した。これにより、政治の関心が急きょロッキード事件の方へ転じ横滑りして行くことになった。

 鈴木卓郎の「共産党取材30年」は次のように述べている。「助かったのは『スパイ査問事件』を追及されていた共産党である。『査問事件』のナゾは解かれたわけではないが、要するに話題はロッキード献金の方へ移ってしまい、話題としては急速にしぼんだ。宮本を獄中から釈放したのはマッカーサーであった。今度はロッキードが宮本を世論の総攻撃から救った。これで宮本は二度『アメノか帝国主義』に助けられたことになる。なんとも運の強い皮肉な共産党委員長といわざるを得ない」。

 興味深いことは、ロッキード事件勃発と同時に、それまで疑惑の当事者であった宮顕その人が水を得た鯉の如くにしゃしゃり出し、ロッキード事件徹底解明の音頭と指令を発し続けたことである。国会内を堂々と闊歩し始め、各党協議会を主導し角栄訴追の機運を盛り上げて行った。宮顕のシャカリキを誰も訝らなかった。というか、訝る向きを掣肘したと見るべきだろう。

 以来、日共は、この種の疑惑解明の率先徹底追及政党となって今日に至っている。最近では鈴木ムネオ徹底訴追が記憶に新しい。この種の疑惑とは、専ら検察にリークされ主導される政治家訴追事件であり、そのターゲットが常に戦後政治構図上の内治優先派即ちハト派に向かい、国際金融資本の御用聞き派即ちタカ派に向かわないのは衆知の通りである。となると、日共がどういう役割を果たし続けているのか、果たし続けさせられているのか、もはや説明を要すまい。

 こたびの小沢キード事件における日共が果たさんとしている役割を客観化すれば、以上のような流れが見えてくる。れんだいこが、「戦前の宮顕派による党内査問致死事件疑惑」を持ち出し、日共に対し、小沢キード事件追及論理と論法で事件を解明せよと迫るのも納得していただけるだろうか。日共は、論理と論法を先鋭化すればするほど自らの首を絞めることにもなるというジレンマにある。しかし、そのことさえ分からない程度のオツムで御用聞き忠勤しているのが実際であろう。というか、ロッキード事件、小沢キード事件を糸引く当局奥の院の意向のままに操られているということになろう。

 「戦前の宮顕派による党内査問致死事件疑惑解明」には、こういう意味がある。ということは、これをさせない側の企みこそ、日共を引き続き利用したいと云う思惑によってであるということが透けて見えてこよう。かく判明したとならば、政治の公正さを取り戻すためにも日共の変調訴追の動きを止めねばなるまい。「検察と日共の車の両輪論」を得意気にのたまう異常さを糾弾せねばなるまい。志位―市田党中央の辞任は免れまい。興味はこういうところにも生まれつつある。誰か、そう思わないか。

 2010.1.31日 れんだいこ拝

 2010.2.3日付け赤旗の「「政治とカネ」 国会の到達点に立った対応を 代表質問で志位委員長 小沢氏の税金還流疑惑に答えぬ首相」を転載しておく。

 日本共産党の志位和夫委員長は2日の衆院代表質問で、小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体・陸山会の土地購入疑惑について、問題解決のための根本的対応を迫りました。しかし、首相は最後までこの問題に主体的に関与する姿勢をまったく見せませんでした。

 志位氏が疑惑の「最大の焦点」として指摘したのは、小沢氏側にゼネコンのヤミ献金があったのではないかという問題です。

 「しんぶん赤旗」が水谷建設関係者から、1億円を渡したとの証言を得たことを示した上で、小沢氏が土地購入の原資について、「政治献金」(2007年2月)↓「銀行からの融資」(09年10月)↓「個人の資産」(10年1月)と説明を二転三転させたことを指摘。「このこと自体が、原資を明らかにしたくない、明らかにできないことの表れではないか」と追及しました。

 重大なことに、水谷建設関係者は、陸山会の会計責任者だった大久保隆規被告(公設第1秘書)から献金を要求されたことも「しんぶん赤旗」に証言し、水谷建設は実際に岩手県胆沢ダムの工事を受注しています。

 志位氏は、西松建設疑惑でも公共事業参入への小沢氏の「天の声」を得るために、同建設側が献金を行っていた疑惑が公判廷で示されていることを指摘。「税金で行われる公共事業を食い物にしたという看過してはならない政治的道義にかかわる疑惑が提起された」と首相の認識をただしました。

 鳩山首相は「検察の捜査中なので見守る」として、小沢幹事長の疑惑への認識を示しませんでした。

 志位氏は、鳩山首相の姿勢について、施政方針演説で小沢幹事長の疑惑に一言も触れず、国会が切り開いてきた疑惑究明の到達点を無視していることを批判しました。

 全日空の新機種選定にからみ田中角栄首相(当時)が受託収賄罪、外為法違反容疑に問われたロッキード事件(1976年発覚)では、衆参両院議長の立ち会いのもとで5党党首会談が開かれ、政治的道義的責任の有無も含めて国政調査権を発動して真相究明をはかることが確認されました。

 志位氏が、検察・司法の究明と国会の究明が“車の両輪”となって疑惑解明を進めるという、国会での政治疑惑究明の到達点に立った対応を迫ったのに対し、首相はここでも「検察の捜査中なので見守る。国会のことは国会で議論を」などと他人事の答弁を行いました。

 志位氏は、この問題の根源には、田中金脈、金丸金脈以来の金権政治と、その元凶である企業・団体献金の温存があると強調。企業・団体献金の即時禁止と政党助成金の撤廃を強く求めました。

 鳩山首相は、企業・団体献金廃止については「各党・各会派で議論し成案を」と述べるにとどまり、自分の納めた税金が自分の支持していない政党に回される強制献金である政党助成金については「民主主義のコスト」と開き直りました。

(私論.私見)

 日共が執拗に小沢キード事件に食い付き、検察シナリオに基づいて追及している様が見えてくる。志位は、「赤旗」調査により水谷建設関係者証言の裏付けが取れたとして、小沢氏側にゼネコンのヤミ献金があったのではないかと問い、これを疑惑の「最大の焦点」としている。その上で、鳩山首相が、施政方針演説で小沢幹事長の疑惑に一言も触れず、国会が切り開いてきた疑惑究明の到達点を無視していると批判した。

 ロッキード事件の際の「衆参両院議長の立ち会いのもとで5党党首会談」を夢をもう一度と迫り、「国政調査権を発動して真相究明をはかる」よう求めた。「検察・司法の究明と国会の究明が“車の両輪”となって疑惑解明を進めよ」とも迫っている。これに対し、鳩山首相は、「検察の捜査中なので見守る。国会のことは国会で議論を」と答弁した。

 志位は、問題の根源として田中金脈、金丸金脈以来の金権政治と、その元凶である企業・団体献金の温存があると強調、企業・団体献金の即時禁止と政党助成金の撤廃を強く求めた。これに対し、鳩山首相は、企業・団体献金廃止については「各党・各会派で議論し成案を」と述べ、政党助成金については「民主主義のコスト」と答弁した。

 さて、日共の云いと鳩山首相の答弁のどちらに軍配を挙げるべきだろうか。

 2010.2.3日 れんだいこ拝啓


 2010.2.5日付け赤旗「主張小沢氏不起訴 国会での究明つくす正念場だ」を転載しておく。

 国会での真相の解明と政治的道義的責任の追及が、いよいよ重要になる正念場です。

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、東京地検特捜部は現職の民主党衆院議員である石川知裕氏ら現・元秘書の政治資金規正法違反での起訴を決め、小沢氏自身については不起訴としました。しかし、これで事件の全ぼうが明らかになったわけでも責任が追及されたわけでもありません。第一、政治的道義的責任の追及は、刑事責任とは別です。小沢氏の不起訴処分で“一件落着”などというのは、絶対に許されません。

 政治家としての責任は

 石川氏や小沢氏の公設第1秘書である大久保隆規氏らが起訴された事実は、きわめて重大です。大久保氏はすでに準大手ゼネコン「西松建設」からの献金を個人献金と偽装した疑いでも公判中です。現・元秘書の刑事責任が追及されているのに、当の小沢氏が不起訴になったからもう責任がないでは、通用しません。不起訴になったのも嫌疑が「不十分」だからで、疑惑は残ります。政治家としての責任が問われるのは当然です。

 しかも、検察が判断したのはあくまでも土地購入資金を政治資金収支報告書に記載しなかった虚偽記載の疑いです。「陸山会」の土地購入をめぐる疑惑はそれにとどまりません。なにより4億円近い巨額の購入資金の出所をめぐる疑惑があります。ゼネコンからの裏献金でまかなったとすれば、収賄の疑いさえあります。小沢氏のいうように家族名義の預金など「自己資金」だったとしても、所得税などの脱税の疑いがあります。疑惑はすべて解明し、小沢氏の責任を明確にすべきです。

 もともと国会の「政治倫理綱領」は、疑惑を抱かれた政治家は自ら解明し、国民に説明するよう求めています。小沢氏の責任は重大であり、小沢氏にその責任を果たさせるのは、国会の責任です。小沢氏の招致など、国会での真相解明と責任追及は欠かせません。

 とりわけ重大なのは、ゼネコンからの裏献金の疑いです。小沢事務所が「天の声」を出していたといわれるダム建設を受注したゼネコンから、土地購入の前後に裏献金したという証言まであるのに、検察の捜査では、疑惑は解明されていません。文字通り国民の税金を不当に“還流”させていた疑惑であり、政治の信頼の根幹にかかわる問題として、国会での徹底追及は欠かせません。

 今回の事件に絡む小沢氏からの検察の聴取では、問題の土地購入の翌年、小沢氏が「陸山会」に入金した4億円の資金が小沢氏の「金庫番」といわれた人物から出たもので、政党助成金などが原資となっている可能性も明らかになりました。小沢氏の資金疑惑をめぐる全体の解明が不可欠です。

 民主党の自浄力問われる

 小沢氏自身とともに問われるのは、民主党と鳩山由紀夫首相の対応です。鳩山首相はこれまで、検察の捜査を「冷静に見守る」とするだけで、小沢氏に説明を求めることも党として疑惑を調査することもしてきませんでした。

 いよいよ国会の場での究明が正念場を迎える中で首相と民主党が自浄能力を発揮できなければ、政治を変えたいという国民の願いをますます裏切ることになります。


 2010.2.5日付け赤旗「小沢氏側近3人起訴 本人は「嫌疑不十分」 東京地検」を転載しておく。

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、東京地検特捜部は4日、衆院議員石川知裕(36)、元会計責任者で小沢氏の公設第1秘書の大久保隆規(48)、元私設秘書の池田光智(32)の3容疑者を政治資金規正法違反(虚偽記載)で起訴しました。

 問われる政治的道義的責任

 小沢氏については、疑いは残るものの十分な証拠が見つからなかった場合の処分である「嫌疑不十分」として不起訴としました。しかし、政権最大与党の幹事長の元・現秘書3人が起訴されるという前代未聞の事態となり、小沢氏には監督責任や政治的道義的責任が厳しく問われます。

 特捜部は小沢氏から2度にわたり任意で事情聴取しましたが、同氏は「秘書が独断でやったことで、知らない」などと、虚偽記載への関与を全面否定。捜査の結果、小沢氏の共謀を立証するだけの証拠がないと判断しました。

 起訴状などによると、石川、大久保両被告は、2004年10月に陸山会が東京都世田谷区の土地を購入する前に、同会の口座に入金した4億円と、関連政治団体からの寄付1億4500万円の計5億4500万円について、同年分の収支報告書に収入として記載しなかったとされます。

 大久保、池田両被告は、小沢氏の自宅に届けるために陸山会が07年に支出した4億円について、同報告書に記載しなかったとされています。

 虚偽記載の額は、04年、05年、07年の3年分で20億円を超えます。

 石川被告と池田被告は故意の虚偽記載を認め、大久保被告も関与を大筋で認める供述をしています。

 「しんぶん赤旗」が報じた中堅ゼネコン「水谷建設」からの計1億円など、ゼネコンからの裏献金が土地購入の原資に充てられた疑惑については、未解明のままです。

 東京地検は、石川被告らの動機を「土地購入の原資を隠すためだった」と説明。原資については、「いったん小沢氏に帰属し、陸山会に貸し付けられた。どういう資金かは公判で明らかにする」として、ゼネコンからの資金が含まれると判断したかどうかを明かしませんでした。

 石川被告は今後、公判で有罪が確定すれば衆院議員を失職します。

 虚偽記載の罰則 政治資金規正法は、政治資金の収支の公開や政治資金の授受の規制を通じて、「政治活動の公明と公正を確保し、もって民主政治の健全な発展に寄与する」ことを目的としています。このため、政治資金収支報告書への虚偽記載や不記載に対して、「5年以下の禁固、100万円以下の罰金」として、きびしい罰則を設けています。


 2010.2.5日付け赤旗「“一件落着”ではない 小沢氏招致を 志位委員長が会見」を転載しておく。

 日本共産党の志位和夫委員長は4日、国会内で記者会見し、民主党の小沢一郎幹事長の政治資金をめぐる事件で石川知裕衆院議員らが起訴され、小沢氏が不起訴となったことについて問われて、次のように述べました。

 一、小沢氏の元・現秘書の3人が起訴された。石川議員は政治資金収支報告書の虚偽記載という起訴事実そのものを認めている。これは小沢氏も、秘書との関係で当然深刻な政治的道義的な責任が問われる。

 一、小沢氏自身をめぐる疑惑については、小沢事務所がいわゆる「天の声」として東北地方の公共事業の受注に決定的な力を持っていたのではないかという疑惑が指摘されている。「水谷建設」からの献金についても、そういう公共事業の受注がらみではないかという国民の税金を食い物にした疑惑が提起されている。

 小沢氏の不起訴については、司法というのは法と証拠にもとづいて対応するわけで、その範囲で起訴にいたらなかったということだ。司法・検察ができる仕事は、法的刑事的責任の追及であり、司法・検察の手が及ばない政治的道義的責任を含めて究明するのが国会の責任だ。今回の不起訴処分によって決して“一件落着”にすることなく、国会が小沢氏の政治的道義的責任の有無について、しっかりと究明する必要がある。

 一、今後の国会の対応として、政治的道義的責任の有無をきちんと究明するために、小沢氏を国会に招致して、集中的な審議を行う必要がある。3人の元・現秘書については、起訴になったわけだから、証人として国会に招致して真相を究明することが必要だ。


【日共の検察との車の両輪論批判の居直り考】
 2010.2.7日、日共の機関紙・赤旗は、松田繁郎名で、「金権政治を擁護するのか “検察の片棒担ぎ”の暴論」記事を掲載している。これにコメント付けておく。

 小沢キード事件における日共の検査尖兵役ぶりが批判されている。本記事は、これに対する日共側からの反論である。次のように述べている。

 東京地検特捜部が民主党の小沢一郎幹事長を不起訴にしたことにかかわって、疑惑を追及してきた日本共産党にたいして「検察権力の片棒を担いできた」などと非難する議論が一部に出ています。

 たとえば、夕刊紙「日刊ゲンダイ」6日付は、「…共産は司法権力の片棒担ぎか」との見出しで、「今回、とくにおかしいのが共産党だ」として、「共産党までが、戦前・戦中、特高警察に嫌というほど痛めつけられた歴史があるのに、自民党などと歩調を合わせ、検察権力の味方になっていた。非常に残念です。ガッカリした人が多いと思いますよ」という、ジャーナリストの大谷昭宏氏のコメントを掲載しています。


 これは、事実報道である。これに対し、「前代未聞の事態」の見出しで、小沢キード事件の重要性を次のように述べている。

 今回の小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地取引疑惑をはじめとする事件で問われたものは、いったいなんだったのでしょうか。刑事事件として問われたのは、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪です。小沢氏の現・元秘書3人が起訴され、虚偽記載の総額は実に21億7000万円にものぼるという前代未聞の事態です。

 政治資金規正法は、第1条で「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」とし、政治資金の収支の公開、授受の規制を通じて「民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする」とうたっています。20億円超の巨額の虚偽記載は、国民を欺く犯罪であり、決して軽微な罪ではありません。


 この文章の本音は、末尾の「20億円超の巨額の虚偽記載は、国民を欺く犯罪であり、決して軽微な罪ではありません」にある。これが日共の小沢キード事件に対する位置づけであるが、本当だろうか。まず「20億円超の巨額の虚偽記載」なる表現がオカシイ。事実は、原資4億円の出し入れ、金融機関からの借入を始めとする貸借表記載のダブルカウントによって捏造された20億円でしかない。しかも、その4億円は秘書寮の土地購入ないしは建築資金であり、目的性から見ても違法性はない。まずこのことを確認しておく。

 赤旗は次に、「疑惑追及は当然」の見出しで次のように述べている。

 小沢氏をめぐる疑惑は、それだけにとどまりません。土地取引購入の原資にゼネコンからの闇献金がふくまれている疑惑があり、さらに小沢事務所がいわゆる「天の声」として東北地方の公共事業の受注に決定的な力をもっていたのではないかという疑惑も提起されています。政治のあり方の根本、国民の税金の使い方にかかわる大問題です。

 日本共産党は、検察の捜査とは別に、それ以前から、小沢氏と岩手県の胆沢(いさわ)ダムをめぐる疑惑を追及してきたのをはじめ、「しんぶん赤旗」が小沢氏をめぐる「政治とカネ」の疑惑を独自に調査・追及してきました。

 今回の事件にかかわる中堅ゼネコンの水谷建設からの闇献金疑惑についても、「しんぶん赤旗」が独自に詳細な証言を得たものです。日本共産党がこうした大問題、疑惑を追及するのは当然のことです。


 ここで、日共は、小沢パッシングのもう一つの意義として、小澤名調達の原資4億円の一部が「ゼネコンからの闇献金」であるとする認定の上に論を構築していることを明らかにしている。だがしかし、こたびの小沢不起訴から明らかなように、東京地検特捜部はこれを立証ではなかった。東京地検特捜部が立証できなかったことを日共が代行立証するというのならしてみるが良かろう。但し、名誉・信用毀損の咎は免れまい。看護してやるが良かろう。現在、「水谷建設からの闇献金証言」が逆に疑惑されている。日共が、「独自に詳細な証言を得た」というからには、これを明らかにせねばなるまい。日共には説明責任があろう。

 日共は、以上の見地を披歴した後、次のように述べている。
 それを“検察の片棒担ぎ”と非難するような立場は、結局のところ、金権政治擁護に通じるものといわなければなりません。

 この論法は明らかに胡散くさい。日共が「検察の片棒担ぎ」的役割を果たしていることを認めながら居直っていることになる。その理由として、金権政治批判の正義目的に叶っているとしている。このことを逆モーションで「結局のところ、金権政治擁護に通じるものといわなければなりません」と述べている。しかし、これは非常にオカシイ。いわゆる目的が正しければ、何をやっても許されるのかと云う根本問題に帰着することになる。日共の弁は、これをイエスと答えていることになる。

 次に、次のように述べている。
 さらにいえば、戦前・戦中の日本共産党への弾圧と、金権腐敗の摘発・追及を同列に置くような「日刊ゲンダイ」などの主張は、非常識きわまりないものです。

 この論法も非常に問題がある。「日刊ゲンダイ」などの主張は、戦前・戦中の弾圧を経験している共産党が、検察の尻馬に乗って執拗に小沢パッシングをしている構図に疑問を呈しているのがスタンスであり、これは至極真っ当な感想である。これに対し、日共の見解は、この問題に何らまともに答えず、日共の小沢パッシングは金権腐敗の摘発・追及の正義闘争であるからして是認され、戦前・戦中の弾圧を経験している共産党が検察の尻馬に乗って執拗に小沢パッシングをしていることとは何の関係もない、否「非常識きわまりない」と反論していることになる。巧妙なすり替え話法でしかあるまい。

 最後に、「意図的こじつけ」の見出しで次のように述べている。
 戦前・戦中に、ありとあらゆる政党とメディアが侵略戦争礼賛へなびくなかでも、侵略戦争反対、主権在民を掲げてたたかったのが日本共産党です。当時、特高警察などは、日本共産党のこうしたたたかいを不法なものとして弾圧したのです。当時の日本共産党と、現在の小沢一郎氏とを、権力による弾圧の“被害者”として同一視するような見方が、意図的なこじつけ以外のなにものでもないことは明白でしょう。

 これは、上述の反論がすり替えでしかないことを認め、補強していることになる。しかし、すりかえ話法を二度繰り返してもすり替えはすり替えでしかない。「日刊ゲンダイなどの主張」の方こそ至極真っ当な感慨であり、「当時の日本共産党と、現在の小沢一郎氏とを、権力による弾圧の“被害者”として同一視するような見方が、意図的なこじつけ以外のなにものでもないことは明白」と結んでも、何ら論証のない居直り弁明でしかないことが余計に際立つことになる。

 要するに、世論の批判に対して、日共として何らかの対抗弁論を対置せねばならず、かく述べて見たものの何ら弁明になり得ていない、弁明できない日共の居直りのみ伝わる記事でしかないと云うことになる。問題は、日共のかくなる180度変質がいつどこから始まったのかを再精査せねばならないということである。ここに向かわない日共批判は生産的でないように思う。

 興味深いことは、松田繁郎が、党中央の「検察との車の両輪論」に何らのコメントができていなことである。松田繁郎が、党中央の御用記事を書くならば堂々と「検察との車の両輪論」の意義を書くべきである。それを為し得ないままに徒に居直り弁明しているブザマさのみが透けて見えてくる。

 補足。ネット検索で、「木走日記」の2010.2.8日付けブログ「しんぶん赤旗VS日刊ゲンダイ論争」が次のようなコメントをしている。れんだいこ見解と対極的なので、これを転載した後、れんだいこがコメントしておく。

 日刊ゲンダイなどに代表される一部小沢支持者によるかなり強引な小沢氏「権力による弾圧の被害者」説ですが、恐ろしいところは、この論に与しない者は共産党であろうと“検察の片棒担ぎ”と認定してしまうという今回の日刊ゲンダイ記事のようなこの説の信者達がとる単純な二元論であります。

 つまり小沢氏を批判するものはすべて結果として既得権益擁護派つまり権力側の“片棒担ぎ”をしていると。なんだかそれこそ恐ろしい論法であります。当ブログも場末で小沢氏批判を繰り返してきましたが、たしかにこのような反論を少なからずいただいてきました。

 「しんぶん赤旗」VS「日刊ゲンダイ」 なんだか共産党員でも共産党支持者でもなんでもないですが、この件に関しては私はもちろん「しんぶん赤旗」を応援します。はたしてどっちが暴論なのでしょうか。(木走まさみず)


 木走氏よ。「日刊ゲンダイなどに代表される一部小沢支持者」の論調は、日共の検察との車の両輪論に違和感を吐露しているのであって、「この論に与しない者は共産党であろうと“検察の片棒担ぎ”と認定」などしていない。そういう認定は、日共の方こそが、「“検察の片棒担ぎ”と非難するような立場は、結局のところ、金権政治擁護に通じる」としているのではないのか。

 こういう論法を「単純な二元論」というのも妙な云い方である。こういう論法は、二元論云々の問題ではなく、論理学的には「単純な排斥型決めつけ論法」と云うべきであろう。こういう論法を「なんだかそれこそ恐ろしい論法であります」と云うのは正解であろうが、これを駆使しているのは日共の方であって日刊ゲンダイではなかろう。木走氏は、なぜ逆に描くのだ。木走氏が「共産党員でも共産党支持者でもなんでもない」と云うのは勝手で聞きたくもない話であるか、「はたしてどっちが暴論なのでしょうか」にはたまげる。或る時には白を黒と云い、或る時には黒を白と云う詐欺話法ではないのか。


 2010.2.9日 れんだいこ拝

【日共のネチネチ追求考】
 2010.2.11日付け赤旗「離党表明の石川議員 証人喚問に応じ真相語れ」を転載しておく。

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の土地購入をめぐる事件で起訴された元秘書の石川知裕衆院議員に対し、鳩山由紀夫首相はじめ民主党執行部は「(進退は)本人が決めることだ」と石川議員の“離党”をもって疑惑の幕引きをはかろうとしています。石川議員も12日に党執行部に離党届を提出する方向だと報じられています。

 否定はすれど…

 しかし、石川議員が起訴された政治資金規正法違反事件は、離党で幕引きが許されるような性格ではありません。

 土地購入をめぐる刑事事件で問われたのは、政治資金規正法違反(虚偽記載)です。石川議員を含む現・元秘書3人が起訴され、虚偽記載の総額は実に21億7000万円にものぼる前代未聞の事態です。石川議員は故意に虚偽記載したことを認めたとして起訴されたのです。

 しかも石川議員は、「政治資金の出所を不明にするなどの目的で意図的に虚偽の収支報告をしたことはない」(9日の記者会見)と述べ、起訴内容を真っ向から否定し、“何が悪い”と開き直っています。

 石川議員はまた、土地購入の原資の一部となったとされる中堅ゼネコン・水谷建設からの闇献金について「私が水谷建設から不正な金銭を受領したことはいっさいない」と否定したものの、具体的な根拠はいっさい示さず、「今後の公判で明らかにされる」と逃げるだけでした。

 より深まる疑惑

 小沢氏自身の関与はなかったのか、小沢事務所が「天の声」として東北地方の公共事業受注に決定的な力をもっていたのではないか――今回の石川議員の“言い分”をみても疑惑は深まるばかりで、とても“一件落着”とはいえません。

 こうした事態にもかかわらず鳩山首相は「地元に帰れば、皆さんに支持していただいているのだから、これからも党に残って頑張りたいという気持ちは人情としてわかる」(9日)と理解を示し、石川議員の身の振り方を小沢氏の「判断」に委ねました。

 その小沢氏といえば、石川議員の虚偽記載について「国会議員の職務に関して責任を問われているわけではない」(8日の記者会見)と問題視せず、自身についても不起訴になったことをもって「不正がなかったことが明らかになった」と開き直っています。

 偽装献金事件を抱える首相(代表)は説明責任を尽くさないまま疑惑の渦中の幹事長にゲタを預け、その幹事長も国民に説明責任を果たさず、党全体としては離党という対応で済ませようとする――民主党の自浄能力の欠如がいまほど問われているときはありません。

 いま石川議員に求められるのは、「離党」などではなく、国会の証人喚問に応じて、小沢氏の関与を含め真相を語ることであり、そのことを通じて政治的道義的責任を明らかにすることです。

(私論.私見)

 小沢キード事件における日共のネチネチ追求が激しい。誰かが日共をけしかけて、そういう役割を果たさせているのだと受け取ればよい。日共とは、そういう党であることにより飼われていると思え良い。

 日共は、目下の容疑者段階で、石川議員の離党でなお足りず、疑惑の幕引き許さずとしている。この党には「容疑者段階での推定無罪の原則」は通用せぬらしい。「虚偽記載の総額は実に21億7000万円にものぼる前代未聞の事態」とも述べ、イカガワシサを際立たせようとしている。日共が何と述べようと、自己資金的に調達した小澤一郎名義の原資と銀行からの融資金の計上を数度ダブらせてカウントしただけのものでしかない。あたかも不正の金が21億円あるかの如く騒ぎ立てるのは悪質な詐欺論法であろう。知らぬ者を誑(たぶら)かす詭弁臭ふんぷんたるものでしかない。

 日共は執拗に「中堅ゼネコン・水谷建設からの闇献金問題」を採り上げている。しかしながら、検察が立証できない代物である。にも拘わらずクロ説を唱えるにはよほどの根拠を持ち合わせていないと名誉信用毀損に当たる。「疑惑は深まるばかり」、「民主党の自浄能力の欠如がいまほど問われているときはありません」と云うが、特殊な立ち回りをする「日共への疑惑は深まるばかり」、「日共の自浄能力の欠如がいまほど問われているときはありません」と反歌しておこう。


 「いま石川議員に求められるのは、「離党」などではなく、国会の証人喚問に応じて、小沢氏の関与を含め真相を語ることであり、そのことを通じて政治的道義的責任を明らかにすることです」とも云う。宜しい。日共の「国会の証人喚問」、「真相解明」、「政治的道義的責任の追求」3点セットに相応の責任を取らせよう。「中堅ゼネコン・水谷建設からの闇献金問題」で検察が立証できないものをクロ説を唱えている日共に対し、どういう根拠で主張しているのか「国会の証人喚問」、「真相解明」、「政治的道義的責任の追求」をしてみよう。宮顕問題はその次にしよう。

 2010.2.11日 れんだいこ拝








(私論.私見)