姫井騒動考 |
(最新見直し2008.8.30日)
Re::れんだいこのカンテラ時評460 | れんだいこ | 2008/08/31 |
【姫井のヒメイ考その1】 2008.8.28−29日、「姫井のヒメイ騒動事件」が勃発した。これにコメントしておく。姫井は、先の参院選で、自民党の大物議員にして参院幹事長・片山虎之助を「姫の虎退治」で降し、全国に勇名を馳せた。同議員は当選後いきなり下半身騒動に巻き込まれ、続いて金銭騒動、選挙資金出納問題に巻き込まれ、反撃本出版で話題を取り、猪木チョップの洗礼を受けメディアに採り上げられというように、何かと「お騒がせ」が続いている。 ここで、こたびの事件の顛末を検証しておく。その前に、れんだいこの見立てを先に述べておく。 目下、与野党ともども、外野のウォッチャーも一斉に「姫井パッシング」にシフトしているが、果たしてそうだろうか。れんだいこは違うと思う。姫井議員が、新党旗揚げに参加したことも、それが例え「有権者に対する裏切り」になろうとも、国会議員の政界遊泳は許されるべきではなかろうかと考える。政治家は自由、自主、自律規律に基き政治能力を発揮していくことこそ真の政治責任なのではあるまいか。政治と云うものはそうでなければならないと思う。追って選挙の洗礼を受けるのだし。これを否定するなら、過去の政治史は不正義の塊になろう。 例によって日共を引き合いに出すが、かの党の如く「党中央の云う事はその通り」として、国会議員が党中央に生殺与奪まで奪われる仕組みが健全だろうか。近いところでは筆坂政策委員長が失脚せしめられたが、女性秘書とのカラオケボックス内のディエットで腰周りに手をやったと云う「セクハラ」を大事件にされて地位を奪われた。我々は、同党の過剰締め付け、過剰衛生主義こそを疑うべきではなかろうか。 日共的制裁を正義とする論調が主流だが、れんだいこは、馬鹿馬鹿しいと思う。実は、その裏に、不破派対筆坂派の確執が垣間見えているのであり、これを考察するのが政治論であろう。あの頃、筆坂は、あの奇妙な不破の声音似から離れつつあった。それは不破式統制枠からの自律を表象していよう。ところが、この方面の解明には向かわず、道理道徳倫理論で済まされた。真相は「被害者のプライバシーを守る」と云う名目でうやむやにされた。こういう処理こそ汚い政治なのではなかろうかと思う。誰か、この意見に賛同してくれないか。 もとへ。こたびの事件では次のことが判明する。姫井の政治能力は、新党結成に認められるのではなく、その後撤退した勇気にこそある。ここがエライ。そもそも、新党結成が、小沢党首の三選出馬表明直前のタイミングで為されたことこそ臭い。顔に泥を塗る、卵を投げつける例に例えられようが、その臭さを臭いと感じ取った姫井の政治能力こそ称えられるべきであろう。これにより、新党結成を筋書きしていた黒幕の顔に泥が塗られ、卵が投げつけられる格好となった。我々は、これを快哉すべきではなかろうか。 その姫井議員は、民主党に復籍し、遣り直すと云う。姫井議員が、当選直後より執拗に痛めつけられ、地元県連に於いても干されているのは周知の通りである。火の無いところに煙は立たずで、姫井議員には何らかの非はあるのであろうが、どれもこれも彼女の政治能力そのものを問うものではないところに特徴が認められる。敢えて云えば、執拗に失脚のワナが仕掛け続けられていると見なすべきではなかろうか。 ここで、姫井議員の政治能力を確認しておく。姫井議員は一貫してハト派にシフトしており、最たる護憲派の一人であり、環境エコロジーでも貴重なパイオニアである。詳細は省くとして、彼女のこの立場は今こそ貴重で有り、もっと登壇できる活躍の場こそ与えられるのが筋であろう。その彼女がイジメられているのが現実なのではなかろうか。日本左派運動は、市民主義的姫井運動に物足りなさは感じても、これを後押しすべきであり、商業ジャーナリズムの扇動に唱和してパッシングすべきではなかろう。これを苦言しておく。 このれんだいこ的見解を周りの者に示したところ、強いパッシングを受けた。お前は変わり過ぎていると云う。それほど、姫井パッシングは強い。しかし、姫井パッシング派の見解たるや、いつものようにマスコミ論調の受け売りでしかない。彼らは自分で考える力が無い。これは恐い事でもある。そういう意味で、事件が起きるや否や、我々の見解を即自に打ち出せるメディアが欲しい。れんだいこはそう思う。 2008.8.31日 れんだいこ拝 |
Re::れんだいこのカンテラ時評461 | れんだいこ | 2008/08/31 | |
【姫井のヒメイ考その2】 2008.8.28日、民主党の小沢代表が9月の党代表選に出馬する意向を表明する直前のタイミングに合わせるかのように、同党の渡辺秀央、大江康弘、姫井由美子の各参院議員が離党届を提出し、無所属の荒井広幸、松下新平両参院議員と共に新党「改革クラブ」を結成した。 政治資金規正法などが規定する政党要件では国会議員5名以上の所属が前提である。これをギリギリクリヤーして「改革クラブ」の結成届けが東京都選挙管理委員会を通じて総務省に提出、受理された。 この騒動が事前報道される中、小沢代表は、卵を投げつけられた格好で9月の党代表選出馬を表明した。他に立候補の動きはなく、無投票3選の見通しである。 翌8.29日、新党「改革クラブ」の旗揚げ会見が東京都千代田区の憲政記念館で為されたが、姫井議員が欠席した。曰く、全く連絡が取れない状態にある。 この間の経緯として、元日経新聞政治部記者・宮崎信行氏の「国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行」が6.31日付の「『もうひとりにしないよ』菅さんらの姫への6時間の説得が明らかに」で舞台裏を次のように明らかにしている。これを転載しておく。
「民主党同僚議員から『参院改革を目的とする新会派をつくるので参加してほしい』と誘いがあった。ねじれ国会では政局が優先され、参院無用論までささやかれることもある。キャスチングボートを握る小さな政党があることで、多少は流れを変えることができると思った。基本的に民主党側に立つ新党で、民主党優位の政権交代に導くことができると思った。 しかし、民主党の責任ある人と話をする中で、参院民主党は賛同しておらず、自民党による民主党切り崩しの受け皿だということが分かってきた。私が本来思っている姿にならない。『支持してくれた有権者への裏切り行為だ』という指摘もいただいた。 こうした多くのことを熟慮した結果、新党には参加せず、これまで通り民主党参院議員として頑張ることを決意した。初心に帰って民主党内で参院改革していく方が有権者の為になると判断した。 誰にも相談せず、軽率な行動があったと反省する。このたびの私の行動に関し、多くの有権者に心配をかけたことをお詫びしたい。今までは大きな政治判断をする機会に恵まれなかった。今後は熟慮して時に先輩方のアドバイスをいただき、道を踏み外さないような行動を取っていきたい」。 これに対し、改革クラブは、「議員個人の意思を無視し、圧力をかける民主党の行為を強く批判する」声明を発表した。渡辺代表は、「新党の旗は降ろさない。政党要件を整えるべく来週から努力する」と述べた。 姫井氏の地元の同党県連(津村啓介代表)は、8.28日夜、姫井氏の離党について「責任者として深くお詫びします」。8.29日夜、離党撤回について「心からお詫び申し上げます」と述べ、次のようなコメントを発表した。 「当選後1年、県民の皆様に失望を与え続けてきたことに、公認を決定した県連の責任者として心からお詫び申し上げる。今回の離党撤回は、信頼する党幹部を通じて強く翻意を促した結果だが、ご心配をおかけした有権者のお気持ちを考えると笑顔にはなれない。党内外に引き続き除名を求める意見も根強く、姫井議員にとっても民主党県連にとっても信頼回復への道は厳しく険しい。姫井議員には、今後はメディアへの露出を控え、国会での地道な活動を通じて、会見での言葉通り公約実現に尽力するよう助言していきたい」。 れんだいこがこれにコメントしておく。「津村コメント」は常識的なようで倒錯していやしないか。騒動自体を迷惑と受け止め、姫井の議員活動の手足を一層縛る趣意と受け止めることができるが、態を為していない。 云うべきは、姫井が新党を画策した図面士の策動に乗せられず類い稀な英断と良識を発揮して復党したことを歓迎すべきであり、今後はもっと彼女の政治能力が発揮できるよう尽力すると表明すべきであり、雨降って地固まるで政権交代へ向けてさらに鞭打つことを誓約すべきではないのか。 補足すれば、民主党は改憲派と護憲派が烏合の衆的に寄り合い世帯している党である。それを良しとして互いに調御能力を持とうとしている党である。これを反映して、この県連でも改憲派と護憲派が寄り合いしている。してみれば、改憲派津村が護憲派姫井を受け入れる能力が問われているので有り、徒に排斥能力ばかり研ぎ澄ますのでは能が無かろう。後は管の調整能力の見せ場だろう。これを苦言しておく。 2008.8.31日 れんだいこ拝 |
(私論.私見)