小泉政権史考 |
(最新見直し2006.7.31日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
稀代のタワケ、フランケンシュタイン小泉政権がまだ徘徊している。れんだいこは、「真紀子外相罷免時の逆裁定」の際に最終的に見限った。それまでは、繰り出す文言にそれなりのコマーシャル効果があったからである。しかし、政権産みの親に当たる真紀子に対して示した足蹴りを見て、れんだいこはキレタ。かような御仁を首相職に据えて置く訳にはいかないと確信した。 しかしながら、頓馬な者が多い。その後も小泉流コマーシャルを信じ続けている者がいる。それは自由だから敢えて批判はしないが、そういう連中とは会話が通じないのは致し方ない。ここら辺りで小泉政権の歩みを検証し、れんだいこ式総括をしておく。 2005.4.23日 れんだいこ拝 |
れんだいこは、2002.5.5日現在として次のように述べている。 小泉政権の本質規定を為す必要を認めるが、恐らくもう末期であるからして歴史家に任せたい。実践的には内閣打倒へ向かう為に叡智を寄せるほうが効率的だろう。そこで、目下上程されている「目白押し案」の解析を急ぎ、小泉内閣の軽佻浮薄性を浮き彫りにすることにする。 これを列挙すると次のようになる。(2002.5.5日現在)
今回の各種法案は、いわば「内堀埋め法案」である。これに先立つ「外堀埋め法案を見ておくことにする。今後予定されている各種法案は次の通りである。(以下、略) |
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2005.4.23日 れんだいこ拝 |
れんだいこ節、年頭の辞 | れんだいこ | 2003/01/01 |
謹賀新年お慶び申し上げます。本年も「左往来人生学院表・裏板」は紅い気炎を吐き続ける覚悟です。ご愛顧、ご利用の程切にお願い申し上げます。心なしか年末の紅白もマンネリのっぺら化しつつあり、我が社会を象徴しているかに思います。これに棹差す同人がここより出でて他所でも活躍されんことを。 恒例にしたきれんだいこ節、年頭の辞を以下書き付けて見ます。 今や我が国の社会全体が痴呆症を通リ越して寝たきり老大国化しつつある。欧米は、所詮イエローの成り上がりが自滅しただけさと嘯くであろうが。困ったことに我が政界にはカエルの面にションベンで、今や利権モルヒネのせいか無痛でさえある。党首討論の漫談ぶり、国会質疑の建前論議を見よ(というてもれんだいこも見てないか)。年末には熊谷グループの政界遊泳があったが、こんなのが相応しいのかな。 今年の動向を読むのに、所詮自分の懐が痛む訳でもなし、万事新札刷って賄え論で歩を進めていくだろう。もはや真の意味での構造改革なぞ出来やしない。こうもオールドシティボイズとギャルズばかりが上層部に巣くった以上何もできやしない。エエこと云うのが精一杯で、責任もってやりなはれなどと云われたらリンダ困っちゃうてなところだろう。そのうち議事堂内へ新進駐軍を手招きし始めるだろう。 大衆税金は各方面からジリジリ値上げされ、公共事業の抑制により次第にジリ貧傾向に陥り、その癖軍事費は野放し傾向で、今度はイラクまで遠征するみたいで、天下りは却って増える傾向、官庁改革に至っては今更何を云うかてなところだろう。 そういう社会に相応しきかな、我らが小泉君がかように年頭の辞を述べている。経済政策について、「不良債権処理を加速させる」、「産業を再生させる」、「デフレを抑制させる」。「それらの政策強化を通じて、改革路線を確固たる軌道に乗せる」。北朝鮮との関係では、「拉致事件の被害者や家族の支援と真相解明に努める」。毎年同じセリフでほんまにエエことばかり云うなぁこの御仁は。 他方、全ては小ブッシュさんのシナリオ通りにますますその道へ分け入る決意らしい。「米韓両国と連携した核開発問題の解決に向けた努力を粘り強く積み重ねていく」、「国際社会の一員として、世界の平和と安定に貢献する積極的な外交を展開していく」だと。中曽根ドクトリンを思い出すわな。 タカ派の素性とはどうやら、戦前は天皇に戦後はアメリカに擦り寄り、御身安泰を図る機会主義者というところが当たりで、それでは味気ないのかとってつけたような靖国詣でで世間を誑かすのが芸らしい。 「経済を再生し、自信と誇りに満ちた日本社会を築いていくために、本年も揺るぎない決意で改革を進める」、「日本には大きな潜在力がある。改革こそが潜在力を発揮させる」、「厳しい情勢が続くが、改革に全力を尽くし、国政に邁進(まいしん)する決意だ」と述べたともある。 誰かに入れ知恵されているのだろうが、無内容なまさに中曽根式美文調であるわな。大角三福時代には「カンナクズ」的香具師口上として嫌われたが、今やみんな背丈が低くなったのでこういうセリフにうっとりするのかな。 ジャーナル精神無きマスコミ人は、エエこと云うとるからもう二、三年やらしてみよう、などと阿諛追従を今年も続けるのだろうか。それとも石原はんに任せて見ようなどと云い始めるのかな。そう云えば当人はウォーミングアップしているらしい。早くもおべんちゃらの声さえ聞こえてくるが、もはや悲劇というより喜劇ですわな。 話を戻す。小泉はんを評すれば、要するに何を為すべきか全く分からない御仁だから、日延べセリフを繰り返しているだけに過ぎないのだが。まっ我が社会がかような姿だからしてそのトップとしてお似合いなんだろう。既に字面で誤魔かさせられる手合ばかりになり、結構毛だらけ猫灰だらけのイエスマン社会になったとすれば、れんだいこも処世術上これに合わせておこうなんちゃって。 |
稀代のタワケ小泉政権を倒閣せよ! |
稀代のタワケ小泉政権は、今や完全に書未期限切れで、唯一米英ユ同盟の後押しでのみ首が繋がっている。こたびの参院選は、日本人民の総意思としてこの売国奴の無様な姿を晒させねばならない。まもなく、それでも政権に固執しようとする一層惨めな姿が確認されることになるだろう。 れんだいこは思う。小泉政権発足後の全ての法案を凍結し、総見直しで洗い直さねばならない。小泉政権の一挙手一投足を俎上に乗せ、犯罪が構成されるなら訴追せねばならない。なぜなら、このレイプ政権は尋常ではなく、許されざる一線を踏み越えてその先ではしゃぎまわったからである。我が国は法治国家である。故に、法治主義によって裁かれねばならない。 れんだいこのこの感覚を異とする者は、小泉政権の悪行に対して鈍感過ぎる。れんだいこは、戦後史上、中曽根政権のそれに勝る一切合財がタワケ政治であったと確認している。この怒りは私的なものではなく公憤である。故に、政権から追われただけでは済まされない。政治責任というのはそういうものである。 2004.6.27日 れんだいこ拝 |
【小泉政権の歩み】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Re:れんだいこのカンテラ時評195 | れんだいこ | 2006/07/31 | |||||||
【成田教授の小泉政治高評価論を嘲笑する】
2006.7.31日付け日経新聞「経済教室」の成田憲彦・駿河台学教授の「政策決定過程変えた経済諮問会議 次期政権も活用の道探れ」が、れんだいこには按配の良い格好の叩き台としての小泉政権論教本となっているので、これにコメントしておく。 全体を素読してみて、マキャべりの「政治家(君主)には、ヴィルトゥー(技量や力量)とフォルトゥーナ(運)が必要だ」の言辞のみが、れんだいこの知の欲求に応えた。後は愚の骨頂見解を聞かされる羽目になった。現代知識人のレベルの位相が分かり暗澹とさせられた。成田教授は、小泉政権をどう評しているのか。見出しである程度知れるが、小泉政権の継承を呼びかけている。 現代政治が少しはましなものであったなら小泉政権など有り得なかったし、有り得てならず早急に退陣に追い込むべきであったが、成田教授の如くなエピゴーネンがうろつくので今日まで5年有余の政権在任期間を記録させることになった。現代政治学が少しはましなものであったならかく認識すべきであろうが、残念なことである。 成田教授はどういう脳の加減をしているのか、小泉首相の構造改革論や自民党変革論や諮問会議活用論がえらくお気に入りらしい。この場合、成田教授が言葉のみを評価して惚れているのか、小泉政権の内実まで含めて酔わされているのか分からない。いずれにせよ、成田教授の自民党論そのものが陳腐過ぎるので、そういう見立てになるのだろう。 成田教授は次のように述べている。
成田教授よ、実証的に見て、日共式の「保守対革新論」のウソを衝くのが政治学だろうに、何を証拠にそういう安易な見解に乗っかかっているのだ。れんだいこの見立てによれば、社共の方が保守で自民党内ハト派系の方が革新的というかプレ社会主義的な政治と政策を採ってきたように見えるが違うかな。 成田教授は次のように述べている。
成田教授よ、お前のこの言辞は素直である。但し、「自民党の歴史的功績である」とするのではなく、「ハト派対タカ派の抗争と連立から成り立つ自民党に於けるハト派の歴史的功績である」と云いかえればなお良い。こう見立てずに、何故自民党を一色で見ようとするのか。左派がこういう安直な見立てをするが、そういう履歴でもあるのかお前は。事実は、ハト派対タカ派の競合政治こそ自民党のダイナミズムで、与党責任政治に与ってきた、そこに日本の幸せがあったのではないのか。 成田教授は次のように述べている。
成田教授よ、お前の見立てはここでウソをついている。76年のロッキード事件を境に、80年代初頭の中曽根政権の登場によって、戦後政府自民党のハト派が掣肘され、タカ派が横行していくにつれ、日本は変調の道を歩み始めた。中曽根がその先鞭水路をつけた。 軍事費の国民総生産1%の枠を外し、土光臨調の行財政改革の苦労を水泡に帰せしめた。英米の財政赤字の増大路線を真似して、その後の財政赤字の道筋をつけた。「日本でも中曽根改革が行われたが、英米に比べて微温的なものにとどまり」などと述べるのは、ウソこくなと云われねばならない。 こういう風に見立てるから、次のように延べることになる。
成田教授よ、小泉政権5年有余は一体何をしたのか。戦後ハト派政治が築き上げた世界に誇るプレ社会主義政治の遺産を破戒することに興じただけではないのか。議会政治手法も党内積み上げ議論方式も年金も医療も奨学金も公共事業も防衛の歯止めも悉く解体せしめた。 代わりに、靖国神社への揉め事起こすように起こすような参拝、自衛隊の武装派兵、緊縮財政の割には米英ユ同盟いいなりの大盤振る舞い、イスラエル一辺倒外交、民営化と云う名のハゲタカファンドへのビジネスチャンスの大提供等々をもたらした。 その要因として、「パーソナリティー、一匹おおかみ」を挙げるが、今となっては美談ではなく、逆に「変人パーソナリティーは駄目、一匹おおかみは駄目」と歴史的総括すべきではないのか。我々は今、小泉政治に、現代世界を牛耳る国際金融資本のエージェントとして送り込まれた政治の典型を認めるべきではないのか。れんだいこは、成田教授が褒め上げている当のものを批判している。見解が全く違うということだ。 成田教授は、小泉首相を次のように激賞している。
成田教授よ、マキャべり大先生が居たら、小泉なんてそういう人材では違うわいと憤然として云うと思うぞ。お前の見解はここでも陳腐過ぎる。ちなみに、小泉の運のよさは、何でも云うことを聞く都合の良い首相であることに味をしめた背後のネオ・シオニズム勢力がマスコミ総動員で無茶苦茶報道しながら意図的に作り上げたものであろうが。マキャべりの云う運とは違う。お前は学者には致命的な「字面、掛け声に弱すぎる」。 こういう按配だから、成田教授が継承を呼びかける経済財政諮問会議の評価も、れんだいことは真反対になる。成田教授は次のように云う。
これを甲論とする。
これを乙論とする。 成田教授よ、甲論は「官邸政治という政治の私物化」を説いたものであり、乙論はそれを批判したものである。お前は、上述の甲論乙論のどちらが望ましいと考えているのか。成田教授よ、「官邸政治という政治の私物化」は歴史の歯車の逆行ではないのか。なぜそれを賛美するのか。「諮問会議が日本の政策とその決定過程を変えた」のは事実だが、それを「功績は小さくない」と考えるか「国際金融資本におあえつらえの愚作」と考えるのかが問われている。 成田教授よ、「その意味では諮問会議、特に民間議員の使い方は、新首相の政策志向を占う試金石にもなる」と結ぶが、日本をもっと国際金融資本の云うことを聞く方向に向かって努力せよ、ということか。売国亡国傀儡政治方向を煽るお前は何ものぞ。何の教授か知らんが気楽な稼業し過ぎてやいないか。それとも元々脳が足りんのか。 2006.7.31日 れんだいこ拝 |
※週刊ポスト2019年5月17・24日号、聞き手/武冨薫・ジャーナリスト「小沢一郎氏が小泉政権を回顧 「公権力で政敵をやっつけた」」。
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(私論.私見)