日本資本主義発達史講座史観(講座派史観)考






(私論.私見)


「栗原幸夫のホイのホイ」、「栗原幸夫評論集1・20世紀を読み直す」の歴史の再審に向かってー私もまたレヴィジオニストであるー

 『三十二年テーゼ』を物差しに使って、日本近代史がいかに暗黒社会であるかと暴きたてる立論。近代日本は『三十二年テーゼ』が罵っているとおりに悪逆無道であったと非難し、それによって『三十二年テーゼ』が完全無欠に正しいと喚きたてる論証ごっこ。

 正統を以てみずから任じる学者たちが集まって共同執筆した『日本資本主義発達史講座』(昭和7年5月20日ー8年8月26日・岩波書店)は、その集大成であり金字塔です。」
 
 『講座』第一回配本の「月報」第一号の編集後記によれば、「約半年間毎週一回以上の真摯なる研究会」がもたれていた、とある。その前の企画段階からいえば、『講座』の準備は前年の夏頃にさかのぼる。