ポスト志位委員長考



 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5).2.22日

【ポスト志位委員長考】
 2023.2.22日、「22年も”在位”した志位和夫共産党委員長の後継者選びがようやく動き出した…有力候補は意外すぎる30代」。
 コトの発端は一冊の本だった……

 2000年に共産党委員長に就任し、22年にわたって“在位”する志位和夫氏(68)。さぞ権勢をほしいままにしてきたかと思われるが、さにあらず、なのだという。  「共産党の委員長を天皇にたとえるのは皮肉が過ぎるかもしれませんが、志位氏が天皇だとしたら、上皇としてまさに院政を敷くのが不破哲三前議長(93)です。不破氏の考えに志位氏が反対することはなかなか難しい。そんな不破氏がついに、志位氏の交代を視野に動き始めたようです」(共産党関係者)  コトの発端は、1月19日に同党の党員でジャーナリスト・松竹伸幸氏による『シン・日本共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由』(文春新書)が刊行されたことだった。  「文字通りヒラ党員の松竹氏は同書で、党首公選制の採用、日米安保条約や憲法9条、自衛隊などに対して現実的な対応をすることに加え、野党共闘の強化を訴えました。出版に際して行った会見内容がヤフトピになるなど、相当硬いはずのテーマが広く話題になりました」(同前)。

 朝日新聞と毎日新聞に反論

 これを受けた当初の共産党の立場からしたら、「うっかり話題になってしまった」程度のことだったのかもしれない。「松竹氏は会見で、志位氏の在任期間が22年にわたっている点について、“国民の常識からかけ離れていると言わざるを得ない”と指摘しました。そう言われると政治に詳しくない人も“確かにそうだよなぁ”と感じるところもあり、共産党は時代錯誤的だと思った人も少なくないのかもしれません」(同前)  共産党の動きは速く、松竹氏の除名が2月6日に確定した。  これに対して朝日新聞は同月8日の社説で「共産党員の除名 国民遠ざける異論封じ」、毎日新聞も同様に10日、「共産の党員除名 時代にそぐわぬ異論封じ」との社説を展開した。  さらに志位氏は会見で「あまりに不見識。朝日に指図されるいわれはないんです」と訴え、毎日に対しては田村智子政策委員長(57)も会見で、「憲法上の結社の自由という立場に立った時に、この社説はあまりにも見識を欠いたものではないか」「党に対する攻撃と攪乱以外のなにものでもない」と主張した。  「共産党側の過剰なリアクションを見るにつけ、松竹氏が引き金を引いた一連の批判が共産党にとって痛かったのは間違いないでしょう。良くも悪くも共産党は世間の耳目を集めることがほとんどないため、危機管理に対する感覚も鈍くなっていたのかもしれません。少なくとも松竹氏をスピード除名したのは失策だと指摘されていますね」(同前)。
 若い層にアピールするために……

 同様に失策だと感じているのは、他ならぬ不破氏だ。 「執行部の対応ぶりを注視する中、『委員長もそろそろ……』という判断になったようです。顔となる人物が旧態依然としていては停滞するばかりの党勢の拡大など、望めない。それを思い知らされた一件だったのでしょう」(同前)  そして、不破氏が新委員長として思い描くのが、山添拓政策副委員長(38)なのだという。弁護士資格を持つ参院議員で、埼玉県警に鉄道営業法違反容疑で書類送検された「撮り鉄」でもある。「今や党の危急存亡のときで、とりわけ若い層にどれだけアピールできるかがテーマ。最終的には最高幹部である小池晃書記局長(62)か田村副委員長が昇格する可能性ももちろんありますが、『30代の劇薬』を投入しなければ立ち行かないほど追い詰められていることも事実。最速で来年の党大会で交代があり得ると噂されています」(同前)  山添氏を最高幹部に引き上げて少しでも経験を積ませた後に委員長就任という筋書きも想定される。しかし、現体制を続けたところで党勢拡大など望むべくもないことが明らかだというのは、上皇・不破氏のみならず、共産党内の良識ある人の共通認識なのだろう。

 若い層にアピールするために……

 同様に失策だと感じているのは、他ならぬ不破氏だ。「執行部の対応ぶりを注視する中、『委員長もそろそろ……』という判断になったようです。顔となる人物が旧態依然としていては停滞するばかりの党勢の拡大など、望めない。それを思い知らされた一件だったのでしょう」(同前)  そして、不破氏が新委員長として思い描くのが、山添拓政策副委員長(38)なのだという。弁護士資格を持つ参院議員で、埼玉県警に鉄道営業法違反容疑で書類送検された「撮り鉄」でもある。「今や党の危急存亡のときで、とりわけ若い層にどれだけアピールできるかがテーマ。最終的には最高幹部である小池晃書記局長(62)か田村副委員長が昇格する可能性ももちろんありますが、『30代の劇薬』を投入しなければ立ち行かないほど追い詰められていることも事実。最速で来年の党大会で交代があり得ると噂されています」(同前)  山添氏を最高幹部に引き上げて少しでも経験を積ませた後に委員長就任という筋書きも想定される。しかし、現体制を続けたところで党勢拡大など望むべくもないことが明らかだというのは、上皇・不破氏のみならず、共産党内の良識ある人の共通認識なのだろう。
















(私論.私見)