4489121234 反ユダヤ主義者への不当逮捕考

 (最新見直し2006.10.1日)

 「太田龍・氏の時事寸評」の2006.9.29日付けbP817「フリッツ・スプリングマイヤーが、今米国の刑務所に囚人として収監されて居ること、そしてその意味」を転載する。(れんだいこ責編集)
 フリッツ・スプリングマイヤー以前に、西洋に於て、「イルミナティ」を深く追求し調査した先人は、きはめて少ない。即ち、
 
 (1)ジョン・ロビソン教授(『陰謀の証明』一七九八年)
 (2)バルエル神父(『ジャコバンの歴史』一七九八年)
 (3)ウエブスター女史の一連の著作(一九二〇年代から
    一九五〇年代)
 (4)W・G・カー(『ポーンズ・イン・ザ・ゲーム』など)
 (5)ユースタス・マリンズの一連の著作
 (6)ジョン・コールマンの一連の著作
 (7)デス・グリフィンの著作(二冊)

 これらの著作を土台として、一九九〇年代に、西洋に二人の思想家が出現した。フリッツ・スプリングマイヤーとデーヴィット・アイクである。いずれも、一九五〇年代初頭の生まれ。一九九〇年代には四十歳代である。

 この二人は、イルミナティの内部、その奥深くに迫った。即ち、イルミナティのマインドコントロール下にあって、そこから脱出しようとして苦闘している人々と接触し、彼らのイルミナティからの脱出を助けるのである。もちろん、これはきはめて危険な仕事である。

 筆者は、スプリングマイヤーが、自分の尨大な原稿を出版してくれる出版社もなく、手作りの私家版のコピー本を何冊か出していた一九九〇年代初頭に彼を知り、スプリングマイヤーのきはめて高い水準の著述の内容を、日本人有志に知らせるべく、努力した。こうして彼の「イルミナティ悪魔の13血流」が、平成十年夏に、KKベストセラーズから上梓され、そしてその直前、平成十年五月頃、スプリングマイヤーを日本に招待した。

 その後、間もなくこの「イルミナティ13」は、米国のある出版社から市販されるように成り、彼の仕事は、少々は、米国でも知られるようになった。しかし、それと共に米国(イルミナティ)官憲は、スプリングマイヤーを「危険人物」としてマークし始めた。二〇〇〇年以降、次第に米国(イルミナティ)官憲のスプリングマイヤーに対する迫害は強化される。

 二〇〇一年以降、オレゴン州の警察とFBIは、たびたびスプリングマイヤーに弾圧を加え、遂に、約百人のオレゴン州の警察重武装部隊がスプリングマイヤーの自宅を襲撃し、コンピューター、その他の彼の資料などをあらいざらい押収した。しかし、FBI、州警察は、スプリングマイヤーの「犯罪」をでっち上げる、いかなる「証拠」をも見つけることが出来なかった。

 そこでFBIは、幾つかの銀行強盗で、長期の刑に服して居る囚人の中から、スプリングマイヤーは銀行強盗の共犯である、と偽証する人間を見つけ出した。かくして、スプリングマイヤーは逮捕、起訴され、前出、囚人の偽証のみを唯一の証拠として、銀行強盗共犯として、十年の刑をオレゴン州の裁判所に判決させることに成功した。前出の囚人は、この「司法取引」によって長期の刑を大幅に減刑され、間もなく刑務所から釈放されたと言う。

 「監視と密告の社会アメリカ」(邦訳、成甲書房)、を読むと、このようなケースは、現代アメリカでは日常茶飯時のごときものであることが分る。筆者は、この事件のときからずっと、小石泉牧師と共にスプリングマイヤー救援の活動に関与している。かくして、今、スプリングマイヤーは、米国の刑務所に囚人=政治的囚人として収監されて居る。

 今年七月付けのスプリングマイヤーからの手紙の邦訳は『週刊日本新聞、第四五一号、平成十八年八月二十八日号に掲載された。イルミナティの秘密に肉薄したもう一人の思想家デーヴィッド・アイクに対する最新の迫害事件については、既報した。 (了)




(私論.私見)