更新日/2016.05.15日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「頭病諭し」について確認しておく。

 2003.7.23日 れんだいこ拝


【頭脳の機能と役割】
 (「かしものかりもの入門」の「身の内九つの道具、耳」その他参照)

 人間の頭脳は、高度に発達した1000億個以上の神経細胞からできていて、人体のあらゆる活動を支配・統合している中央管制塔となっている。脳は「知・情・意」といった精神活動をつかさどる「大脳」、体の平衡と筋肉の緊張を正しく保つ「小脳」、呼吸や心臓の活動、体温調節など生命活動を支配する「脳幹(含・間脳)」などから構成されている。大脳は、左右の大脳半球に分かれ、脳梁で連絡されている。大脳の表面を覆う大脳皮質では、言葉を話し、ものごとを考えたりする高度な精神活動がなされ、その奥の大脳辺縁系は、喜怒哀楽の感情や、食欲・性欲などの本能の座といわれている。脳は、上から順に硬膜、クモ膜、軟膜の三枚の膜に包まれた上で、頑丈な頭蓋骨に納められ、保護されている。さらに、硬膜とクモ膜の間にはリンパ液が、クモ膜と軟膜の間には脳脊髄液という液体が入っていて、衝撃から脳を守るクッションの役目をしている。脳の重さは1400㌘ほどで、頭蓋骨の中ではこの液体の浮力により50㌘程度になるので、多少のショックでは脳震盪にならない。脳は感覚器からの情報を認識し、骨格筋などへ命令を出すほか、物事を記憶したり考えたりすることができる。

 脳からの指令や、感覚器からの情報を体中に伝える神経細胞の細胞体からは、多くの枝(突起)が伸びている。この細胞体とすべての突起を含む一個の神経細胞全体はニューロンと呼ばれる。この突起には二種類あり、樹状突起は他の神経細胞からの情報を受け取る役目、軸索突起(神経線維)は情報を遠くの神経細胞へ伝える役目をしている。ニューロンの接合部は、シナプスと呼ばれ、ここで神経伝達物質により、情報が伝えられる。普通の神経細胞の軸索は数㎜~1㎝であるが、脊髄から足の末端に至る運動神経細胞は、軸索が1㍍にもなる人体最長の細胞となっている。なお、神経信号が伝わる最高スピードは秒速60~100㍍の超高速である。人体の神経には、脳や脊髄から成る中枢神経系と、体中に分布する末梢神経系とがある。また、働きの上からは、体を動かす運動神経、感覚を脳に伝える知覚神経、生命を維持するために働く自律神経の三つに区別される。自律神経とは、脳から命令されなくても、独自に体の働きを調節する神経で、交感神経と副交感神経とがある。眠っている時にも心臓が脈打ち、食べた物が知らない間に胃や腸で消化・吸収されるほか、複雑で微妙な体の働きが自然に保たれるのは、この自律神経のお陰である。

 脳にはホルモン系、免疫系、自律神経系の中枢が集まっている。これらの機能が低下すると、その影響は全身に現れて来る。とくに自律神経に支配されている内臓の機能が低下して全身に不定愁訴が現れる。  

 以上、まことに精妙、精巧、不思議な働きをしてくださっている。頭脳のこうした仕組みと働きは、まさに親神様からの賜物の貸しもの借りものと拝する。
 人間の脳は驚くほど大量の情報を同時に処理することができ、1秒間に100万件以上の情報を処理する。目で見るすべてのモノの色や形、周囲の温度、床を歩くときに足にかかる圧力、周りの音、口の渇き、またキーボードの手ざわりを、脳は一度期に取り入れる。脳は感情や考え、記憶のすべてを受け持ち、処理する。同時に、脳は呼吸やまばたき、空腹感や手の筋肉の動き…と現在進行中のからだの動きも司る。脳はすべての情報の重要度を計り、重要でない情報を取り除く。この選択する機能によって集中すべきことを選び、効率よく仕事ができる。脳の働きは、明らかに他の器官と異なる。脳には知力があり、理由を考える能力があり、感情を生み出し、夢を描き、計画を立てる。計画を立て、他の人と関わるようにする。

【頭脳の病疾の種類】
 頭痛。脳梗塞。脳卒中。てんかん。

 脳梗塞は脳の血管が詰まり、その結果、脳細胞に酸素が行き渡らなくなり、脳細胞が壊死する病気である。命が助かったとしても深刻な後遺症を遺す。脳梗塞の前触れに一過性脳虚血発作が見られる。ろれつが回らない、言葉が出ない、人の話し言葉が理解できない。片側が麻痺したり、痺れたりする等の症状が現れる。その多くは数分後で症状が納まり、疲れのせいだろうと軽く考え、この前触れを見逃してしまう。目の異常の前触れもある。突然シャッターが下りたように目の前が真っ暗になる。視野が狭くなる。ものが二重に見える等の症状が表われた場合、病院へ駆けつける必要がある。


 「脳梗塞」の原因のひとつは血栓症である。動脈硬化によってだんだん血管が狭くなり、やがては詰まってしまう。これを血栓症と云う。血栓症は、突発的に起こることはまれである。起こったとしても、程度が軽ければ一時的な症状で解消することがあり、「一過性脳虚血発作」であるといわれる。「脳梗塞」のもうひとつの原因が塞栓症(そくせんしょう)である。塞栓とは血の塊によって血管が詰まることをいい、ほとんどが心臓の不整脈が引き金である。血が滞った結果できた血の塊が血流とともに脳に達し、脳の血管を詰まらせてしまう。血栓症と違って塞栓症は突発的に起こり、症状も重篤である場合が多い。しかし、脳細胞とは血液が遮断されてすぐに死んでしまったりはせず、血液が運ぶべき酸素が足りない状態が概ね3〜6時間ぐらい経ってしまうとNGといわれます。つまり、この間に正しい治療をすれば大事に至らず済む可能性が、かなり大きくなるのです。「脳梗塞」を疑うべき重要なサインが、手足のしびれである。持っていた箸を落としてしまったり、しびれて足に力が入らなかったりしたら要注意で、すぐに救急車を呼ぶ必要がある。
 脳卒中は脳血管の事故である。「卒」は「突然」、「中」は「あたる」で「前触れなく襲われる」の意味になる。脳の血管をもろくし、破るのは心のひずみが関係している。気難しくて平素より怖いものがある。ワンマンで無礼者思想、憂鬱、イライラ。相手の言い訳を許さない。機嫌を急に悪くして「頭に来て」カッとなって怒る、怒鳴る。プリプリ怒る。怒りで手足、体をブルブル震えさせる。実はストレスが一杯。母親の金切り声。「キレる」。「プツン」。「癇癪(かんしゃく)持ち」。この型の者は、怒るたびに脳の血管が収縮を繰り返し、血管壁がもろくなり、破れたり、詰まったりする。

【頭脳の病疾のお諭し】
 脳梗塞のお諭し。「高慢で人を見下したことによる。因縁を自覚して人間思案(特に高慢)を捨て、天理に添いきり、たんのうして通れ」。

【頭相学】
 頭頂部の尖りは、直感やテレパシーをキャッチする能力を意味している。

【てんかん】
 てんかんは一般に1000人に4-8人ほどの率で見られると言われる。人間の脳には100億を超える神経細胞があり、その神経細胞一つ一つが様々な目的の為に電気的活動を行っています。その電気的活動が様々な原因で異常興奮を起こすのが“てんかん”です。“脳の中の電気的嵐(あらし)”であるとか、“脳の回路がショートする”、と言った表現されています。一時的ですが、てんかんが起きると、正常の脳の働きが停止し、物が考えられなくなったり、動きがとまったり、手足に力が入って震えたり、意識を失ったりする。

 てんかんの要因は大きく分けて2つ考えられている。一つ目は特発性てんかんと呼ばれるてんかんで、“脳のけいれん性素質あるいは素因”が原因と言われている。原因となる遺伝子が特定されているものもあるが、多くは様々な素因や外的因子が偶然に一致する事で起きる(多因子遺伝)。二つ目は脳に様々な病気(脳腫瘍、脳梗塞、奇形、脳炎等)が存在するために脳が興奮しやすくなる場合(症候性てんかん)である。 症候性てんかんでは、多くの場合、様々な程度の知的障害や手足の麻痺などが認められる。

【日本脳炎】




(私論.私見)

身上さとし

 いんねんを自覚して人間思案(特に高慢)を捨て、天理に添いきり、たんのうして通れ。

脳梗塞 高慢で人を見下したことによる。