婦人病

 更新日/2017(平成29).6.25日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、女性婦人一の道具性器諭しについて確認しておく。

 2003.7.23日 れんだいこ拝


【女性一の道具性器の役割】
 (「かしものかりもの入門」の「身の内九つの道具、女一の道具その他参照)

 会陰、子宮。

女一の道具とは女性性器のこと。男性性器の陰茎と陰嚢は外部に露出しているが、女性性器は体内にしまい込まれている。女性性器の卵巣では人間の卵である卵子が造られている。卵子の大きさは0.12~0.13㎜ですが、不思議なことに、象の卵子もネズミの卵子もほぼ同じ大きさである。卵巣から成熟した卵子が排卵されると卵管采がキャッチする。卵子は卵管の入口に近い膨大部で精子が来るのを待つ。精子と卵子が受精すると、受精卵は卵管を通って子宮に入り、子宮粘膜に着床する。これが妊娠の始まりとなる。驚くべきことに、女性の体では、まだ母親の胎内にいる胎児のときから、いずれ卵子となる卵原細胞ができている。受精後20週目の女の胎児には 700万個もの卵原細胞があるが、誕生時には 40 万個に減り、卵巣から成熟した卵子として排卵されるのは、一生にわずか 400個程度である。厳選された超エリートのタマゴが卵子である。男性の体内から射精によって膣内へ放出された3億個の精子は、ひたすら卵子を求めて、いっせいに泳ぎ出し、長い過酷なレースが始まる。精子のスピードは速いもので毎分4㎜程度。卵子は排卵の後、数時間しか受精する能力がない。精子は、射精されると、人間の体温の中では24~48時間しか生きられない。こういう制限時間の中で、精子は、子宮頚部の粘膜が第一関門で、正常に運動することのできる精子だけが通過する。子宮へ入ると、今度は白血球に食べられてしまう精子が続出する。卵子は左右どちらかの卵管膨大部にしかいないので、食べられなかった精子も多くは迷子になって脱落する。ようやく目的の卵管に入れた6万個の精子は、卵管の繊毛の動きに逆らって懸命に泳ぐが、卵子の近くにたどりつける精子は100個未満でしかない。最後の関門は卵子を取り巻く栄養細胞である。残った精子たちが協力して栄養細胞のすき間をこじ開け、ようやく透明帯にくっついた一個の精子は、頭の先から酵素を出して透明帯を溶かし、卵子の中へゴールインする。その瞬間に透明帯は丈夫な細胞膜に変身するので、遅れた精子たちは卵子の中へ入れなくなってしまう。受精した精子は、3億個によるサバイバルレースに優勝した超エリートと云うことになる。

 受精した卵子は受精卵となり、分裂を繰り返しながら、およそ一週間かけて卵管を通り、子宮で用意されていた子宮粘膜のベッドに着床する。着床した受精卵(胚盤胞)は子宮の細胞の中にすべりこみ、やがて胎児となる細胞群と、胎盤となる細胞群に分かれ、それぞれ成長して行く。受精卵の着床後、母親は約280日先の出産の日を待つことになる。その胎内では不思議に満ちた人間創造の偉業がなされている。受精から分娩までの妊娠期間は約280日。直径0.12㎜の一個の受精卵は、細胞分裂を繰り返し、母親の胎内から誕生する時には身長約50㎝、体重約3000㌘の赤ちゃんとなって産声を上げる。胎児の細胞は分裂するにつれて、形や役割の異なった細胞へと「分化」するので、徐々に人間の姿へと形作られて行く。今日の分子生物学では、細胞の核の中にある遺伝子・DNA(デオキシリボ核酸)に書かれている遺伝情報の暗号が設計図となり、それに基づいて人間の体が組み立てられていることまでは明かになりつつある。しかしながら、どのようにしてその設計図が書かれたのか、なぜ同じ遺伝子を持った細胞が分化して形を変え、役割を分担することができるのか、といった詳しいことについては、ほとんど分かっていないのが現状である。昔も今も、人間の誕生は最大の神秘である。

 妊娠に気づくのは、妊娠二ヶ月の32日目ごろからである。この頃、胎児(胚子)には、脳、神経、目、心臓、手、足などの器官がそろうが、その顔は魚類(32日目)→両生類(34日目)→爬虫類(36日目)→哺乳類(38日目)→人間(45日目)と劇的な変身を遂げる。まるで親神様がどぢよを人間のたねとされ、人間が「虫、鳥、畜類などと、八千八度の生れ更りを経て」成人を遂げてきたと教えられる「元の理」の世界を見るようである。今日の学説では、母体内での胎児の成長過程が、人類の進化の過程を再現しているとしか思えないことから「個体発生は系統発生を繰り返す」と難しい表現をしている。

 胎児は食事も呼吸も大小便もしない。にもかかわらず、なぜ生きて成長することができるのか。その秘密は胎盤にある。子宮粘膜に着床した受精卵(胚盤胞)の一部は粘膜に入りこみ、その先端が無数に枝分かれして絨毛となります。一方、母親の血液は子宮動脈から絨毛間腔に噴き出して絨毛の間に広がり、絨毛は血液の中に漬かります。これが胎盤の構造である。ここで、母親の血液から酸素や栄養分が胎児の血液に渡され、胎児の炭酸ガスや老廃物が母親の血液に捨てられる。また胎盤には、母親が持っている有害な物質はカットする機能もあるが、タバコのニコチンだけは通してしまう。「たいないゑやどしこむのも月日なり  むまれだすのも月日せわどり」(六号131)。 

 以上、まことに精妙、精巧、不思議な働きをしてくださっている。女性一の道具性器のこうした仕組みと働きは、まさに親神様からの賜物の貸しもの借りものと拝する。


女性一の道具性器病疾/子宮筋腫
 子宮。 
 「筋腫で「子宮全摘」手術を勧められたある夫婦の決断」。
 「子宮全摘しましょう」安易に摘出手術を勧める医師

 「子宮筋腫がたくさんありますね。ひとつは大人のこぶしぐらいの大きさですよ。頻尿とか便秘とかで困っていませんか。生理痛も重いですよね。貧血もあるようですし、手術してはいかがですか。子宮全摘がいいですね。お子さんも2人いらっしゃるし、年齢的にももう妊娠のご予定はないですよね。筋腫が大きいのでお腹を切ることになりますね。当院ではできませんので、大きな病院をご紹介しましょう」。子宮がん検診で訪れた産婦人科の医師は、内診後、よどみない口調で語り、さっさと紹介状を書こうとした。「ちょっと待ってください。全摘ですか。あのう、筋腫だけ取るのではだめなんですか」。千尋さん(仮名・42歳)は慌てて質問した。「もちろん、筋腫だけ摘出することも可能ですけどね。約20%の確率で再発するんですよ。2回も手術じゃ面倒くさいでしょ。根本的に治療するには、子宮の摘出手術しかありません。全摘してしまえば、生理もなくなって楽になりますよ。子宮がなくなるわけですから、子宮がんの心配もなくなります」。初老の男性医師は、さも「あなたのためには、それしかありません。ワガママはやめましょうね」という顔でうなずく。そんな有無を言わさぬ威圧感に耐えて、千尋さんは言い返した。「わかりました。家族の世話などもあるので、私の一存では決められません。帰って、主人とも相談してからお返事します」。医師は、おやおやという顔でこちらを見たが、それ以上の無理強いはしなかった。

 大きくてもたくさんあっても命に別状はない

 子宮筋腫とは、子宮にできる良性腫瘍のこと。子宮は平滑筋という筋肉でできており、その筋肉の細胞の中に核ができて大きくなって行くので「筋肉の腫瘍」→「筋腫」と呼ぶ。いわば、子宮の中にできるニキビみたいなもの。一個だけできるということはなく、複数個できるのが普通。いくらの卵のような粒々が40~50個、びっしりとできていることもある。実際、卵巣や子宮に問題が生じている場合に初期症状としてニキビが発生することがあるので、 両者はまったく無関係とは言えない。ちなみに、子宮筋腫は巨大化することがあり、時にスイカ大にまで成長する。大きくなっても無症状のまま気づかず、(この頃太った)と思っていたら巨大子宮筋腫だった!というケースも多々ある。

 なぜできるのかは、今のところまだ不明。女性ホルモンの影響を受けて大きくなると考えられているが、ホルモンがどのくらい増えると筋腫が大きくなるのかなど、詳しいことはやはりわかっていない。また、筋腫が大きくなる原因には、ストレスも関係しているという。成人女性の4~5人に1人はあるとみられているが、そのうちのほとんどは自覚症状がない。症状がある場合には、月経の出血量が多い、月経が長い、下腹部痛、不正出血、貧血、膀胱が圧迫されることによる頻尿のほか、妊娠しにくい、などがある。

 WEBサイトでは、「子宮筋腫が見つかり、ショックで泣きながら帰りました」といった記述が多く見られるが、はっきり言って。それほどがっくりするような病気ではない。なんといっても悪性腫瘍の「がん」とは違い、大きくなっても命に別状はないし、がんに変化することもない。しかも閉経すれば腫瘍も小さくなってしまうのだ。

 千尋さんを診た医師は、せっかちに子宮全摘を勧めたが、夫と相談し、じっくり検討すると返答したことは正しい。放置しても生命が脅かされることはなく、いずれは消えてしまう病のために、大切な子宮を失ってしまってもいいのか。少なくとも、なんとか残す方策を提示しもせず、安易に全摘を勧めてくるような医師に、任せてはいけない。

 相談を受けた夫は方々に是非をたずねた

 病院を後にした千尋さんは、釈然としない面持ちで帰宅した。(他人の子宮だと思って、簡単に言わないでよ!)腹が立って仕方ない。確かに、生理痛は重たいし、時々流産かと思うほどの大きな血の塊がドロドロと便器に流れ落ちることがあり、貧血気味でもある。しかし、だから子宮を全摘しても構わないとは全然思わない。その夜、病院での顛末を聞いた孝太さん(仮名・45歳)も、千尋さんと一緒に腹を立てた。「子宮は、男の前立腺みたいなものだよね。女性としてのアイデンティを示す臓器だよ。取っ払っても死にはしないと言ったって、絶対不都合はあるはずだし、そもそも身体にメスを入れるってこと自体、大変なことなんじゃないかな」。

 子宮を全摘することで心配される不都合については、「女性ホルモンを産出する卵巣を取らなければ更年期障害が早く来るなんてこともないし、夜の生活に支障をきたすこともない」というのが定説だが、千尋さんは疑っている。「うちは母も叔母も子宮筋腫で、叔母は子宮全摘手術を受けたのよ。それで完全に楽になるはずだったんだけど、実際は、つらいことの方が多いって聞いたわ。生理がなくなった代わりに40歳そこそこで更年期障害が始まったし、手術の痕もしょっちゅう痛むって。お医者さんは、卵巣を残せば女性ホルモンは出ているんだから、更年期障害が始まったのは全摘のせいじゃないと言うけど、女性の身体ってもっと、繊細なバランスで成り立っていると思うのよ」。

 また、孝太さんに質問された産婦人科の医師は、次のようにアドバイスした。「子宮全摘の手術は、受けるべきではありません。少なくとも、私は妻には受けさせません。あまり語られませんが、開腹手術の身体に対する負担は決して軽いものではありません。無論、以前と比べたら、かなり安全になりましたし、命に関わる様な合併症は滅多に起きません。しかし、術後の傷痕は生涯残りますし、傷痕のかゆみや、引きつり感はあります。術後の癒着により、排尿痛、便秘などの症状を訴える方もおられます。その他、腸閉塞、創部離開、術後出血、感染症、痛み、発熱等々を起こす可能性もゼロではありません。どうか主治医の先生から、そのあたりのリスクについても、しっかりとご説明を受けてください。

 私としては、どうしても手術が必要な場合には、侵襲性の低い、腹腔鏡下の手術をお勧めいたします。筋腫を小さくさせる収束超音波治療(FUS)、子宮動脈塞栓法(UAE)といった新しい治療法もあります。人工的に閉経状態にする薬物療法や、体質を改善する漢方薬もぜひお試しください。筋腫に伴う過多月経を治療するだけなら、マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)という方法もあります。ご検討ください」。またペインクリニックの医師も言う。「ひどい下腹部痛と腰痛の原因は子宮筋腫だと診断され、全摘手術を受けたけど、痛みはぜんぜん治まらなかったという患者さんがよく来ます。誤診ですよ。痛みの原因は複雑です。安易な臓器摘出手術は絶対に避けるべきです」。

 子宮全摘手術は「性感帯」も取り去る?

 さらに千尋さんは、以下のような「重要情報」も入手した。「子宮全摘をしても、セックスには影響しないって言われているけど、ヨーロッパでは、違うんですって。子宮頸部(出口の部分)には、ポルチオ性感帯というのがあって、これを取ってしまうと、残念なことになるそうよ。だからヨーロッパでは、子宮頸部を残すようにするケースが結構あるらしいわ。でも日本では、そうした選択肢はないみたい」。この情報、真贋は定かではないが、似たような話では昨今、胃の上部に食欲に関連する部分があることが判明し、胃を切除する場合には、その部分を極力残すようにする手術が行われるようになった…というのもある。

 そんなわけで、夫婦して情報収集と検討を重ねた結果、千尋さんは今回の子宮全摘手術は受けないと決めた。代わりによく話を聞いてくれる女性医師が開業している「女性外来」に通い、相談しながら最適な治療法を探すことにした。「今回の件で、夫が一緒に怒ってくれて、真剣に情報収集してくれたことに感謝しています。中年を過ぎると、夫婦とも、いろいろな病気が出てきますよね。いずれ彼に、前立腺肥大症とか、男性独特の病気が見つかった場合には、私が東西奔走して助けてあげたいと思っています」。夫婦の愛情を再確認する千尋さんだった。


女性一の道具性器病疾/不妊症】//
 子宮。 

女性一の道具性器病疾/生理痛
 「女性上位が過ぎる。天理をよく思案せよ」。

女性一の道具性器病疾/月経不順

【更年期障害】






(私論.私見)

子宮 女性上位が過ぎる。天理をよく思案せよ。

乳房 強すぎる女性に多い。愛情を豊かに持て。乳癌から子宮癌へ、またその逆も転移することがある。