訳出22 ベニンで語られた話

 更新日/2020(平成31→5.1栄和改元/令和2)年.9.19日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「ベニンで語られた話」を確認する。

 2005.3.22日、2006.7.10日再編集 れんだいこ拝


【「ベニンで語られた話」】
 ★阿修羅♪ > Ψ空耳の丘Ψ40」の ピノキ 氏の2005.7.6日付け投稿「ベニンで語られた話」より。趣意をそのままに、れんだいこ流に書き換えた。この話は、さまざまなバリエーションで幾度となく語られてきていると云う。深く味わえば良かろう。
 話は、西アフリカのベニンでの「とある会話」である。年配の村人が若者たちに次のように話した。或る時、恐らく西欧人ないしは西欧被れの専門家が、丸木舟に乗って家に帰った漁師に対して尋ねた。「漁師さん、なぜこんなに早く帰って来たのですか」。漁師は答えた。「家族を養うのに十分な魚を捕った」。専門家は、「空いている時間は何をするのですか」と尋ねた。漁師は答えた。「そうだな。少し釣りをしたり、子どもたちと遊んだり、暑い時はみんなで昼寝をしたりする。晩には一緒に夕食を取って、その後、仲間と集まって音楽を楽しむ。そんな感じかな」。専門家は、こう囁(ささや)いた。「私は、発展途上国の生産性を上げる研究家です。学位も持っております。長年、この研究に取り組んでまいりました。あなたを助けたいのです」と切り出した後、次のように知恵を授けた。「あなたは、どうしてもっと長く漁に出ないのですか。そうすれば収入が増えて、そのうちこの丸木舟より大きなボートが買えます。大きなボートがあれば、さらに収入が増え、やがてトロール船の船団を持てるようになります」。漁師は、「それから?」と尋ねた。「そうなれば、仲買人を通して魚を売る代わりに工場と直接交渉できますし、自分で魚の加工場を始めることさえできます。村を離れて、コトヌーやパリやニューヨークに行き、そこから事業を経営できます。株式市場に上場することも考慮できます。お金持ちになれますよ」。「それにはどれくらい時間がかかるんだい」と漁師は尋ねた。「おそらく15年から20年でしょう」。「それから?」と漁師は質問を続けた。「人生が面白くなるのはそれからです。退職して、都会の喧騒から離れ、田舎の村に落ち着けます」。「そしてどうなる?」と漁師は尋ねた。「そうなれば時間のゆとりができて、少し釣りをしたり、子どもたちと遊んだりできますし、暑い時には昼寝をし、家族と一緒に夕食を取り、仲間と集まって音楽も楽しめます」。
(私論.私見)
 ふふふ面白い話ではある。れんだいこが蛇足しておくと、この話に登場する専門家とは、現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義の奏でるネオシオニズムイデオロギーに被れた既に「古い脳」の学者である。この学者は厚顔にも「あなたを助けたいのです」などと前置きして、「未開人」に事業意欲を与えようとする。ところが、「未開人」とは連中が勝手につけた表現でしかなく、実は人生の味わい方をよほど知り尽くした生活を既にしている「自給自足人」であると思えば良い。この際、どちらが文明人なのか一考するのも面白かろう。日本でも、縄文文明、アイヌ信仰、出雲王朝絡みの古神道で同様の生き方が確認できる。ゆめユダヤ商法なりユダヤ狡知に騙されるな。れんだいこに云わせれば、連中のそれは粗暴極まる偏執倒錯学にほかならぬ。こういうところを客観化させて行くのが、これからの時代の関門なのではなかろうか。





(私論.私見)