訳出15 2008.6.11米国下院のブッシュ弾劾決議案

 (最新見直し2008.6.15日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 「阿修羅戦争a3」の不動明王氏の2008.6.15日付け投稿「6月11日米国下院がブッシュ弾劾決議案を可決」を転載する(出所は、「House voted 251 - 156 Kucinich's Impeachment Resolution, to the Judiciary Cmte」)。仮称として「ブッシュ弾劾下院決議」と命名する。不動明王氏は的確にも次のようにコメントしている。
 このように重大なニュースを報道しない日本のマスメディア・・・・・そしてこれまで長期にわたりブッシュ犯罪政権を支えてきた日本の小泉・安倍・福田内閣と自民党・公明党の責任が問われます。

 ヤス氏が、2008.6.17日付け 「弾劾決議の内容の要約を紹介しているサイト」で次のよう解説している。

 この決議案がいまどうなっているのかと言うと、議会の司法委員会に送られて公聴会が開かれるか審議されているところです。この司法委員会の議長がジョン・コンヤーズ議員で、彼の判断に任されています。

 実はデニスは去年の11月にもチェイニー副大統領の弾劾決議案を提出しているのですが、この時はやはりジョン・コンヤーズ議長がなにもしなかったので、法案は死滅しています。今回も同様に無視される可能性が高いのですが、前回と違って議員たちの意識もだいぶ変化してきているし、なんといっても市民の関心の高さが影響する可能性があります。デニスは今回だめだったら1ヶ月後にまたやると言っています。今回のは58ページでしたが、本当はその倍の量あるそうで、今度は全部読むといってますから、10時間かかることになります。デニスはここが正念場と思ってブッシュ大統領との対決に臨んだのでしょう。勇敢なひとです。そして、とてもこころが温かく愛に溢れるひとです。  


 2008.6.15日 れんだいこ拝


【「ブッシュ弾劾下院決議」和訳】
 2008.6.10日、アメリカ合州国連邦下院議員でオハイオ州選出の民主党議員デニス・クシニッチが、58Pに及ぶ35ケ条から成るブッシュ大統領の弾劾を求める決議法案を下院に提出し、下院議会で5時間かけて読み上げた。
 House voted 251 - 156 Kucinich's Impeachment Resolution, to the Judiciary Cmte
 ホワイト下院が251対156:100票近い大差でブッシュ訴追を求めるクシニッチ弾劾決議案を可決

 決議の内訳は次の通り。
賛成 反対 無投票
Democratic 227 0 77
Republican 24 166 9
TOTALS 251 166 16
 アメリカのメインストリームメディアはMSNBC 以外はほぼ沈黙。日本のマスコミは一斉に敢然黙殺している。しかし、ネットで既に飛び交っており、マイケル・ムーアもトップニュースでこの成り行きをホームページで伝えているとのことである。
 House Vote on Rep. Kucinich's (D-OH) Impeachment Resolution (June 11, 2008)
 共和党のクシニッチ議員が提出した弾劾決議案に対する下院投票 (2008.6.11日) 
 Here is the index of article titles:
 ブッシュ弾劾決議案の内容

 Article I Creating a Secret Propaganda Campaign to Manufacture a False Case for War Against Iraq

 第1条 対イラク戦争に対する間違った論拠を宣明しつつ秘密の宣伝活動(プロパガンダキャンペーンプ)をしてきたこと。
 ArticleU Falsely, Systematically, and with Criminal Intent Conflating the Attacks of September 11, 2001, With Misrepresentation of Iraq as a Security Threat as Part of Fraudulent Justification for a War of Aggression

 第2条 偽って、組織的に、犯罪的な意図をもって、2001.9.11の攻撃を、イラクが国防上の脅威になっているとして結びつけ、侵略戦争を正当化するための虚偽の口実としたこと。

 Article III Misleading the American People and Members of Congress to Believe Iraq Possessed Weapons of Mass Destruction, to Manufacture a False Case for War

 第3条 米国民と国会議員を欺いて、イラクが大量破壊兵器を所有していると信じこませ、虚偽の戦争論拠を宣明しつつ、米国民と国会議員をミスリードしてきたこと

 Article IV Misleading the American People and Members of Congress to Believe Iraq Posed an Imminent Threat to the United States

 第4条 イラクがアメリカ合衆国に対する差し迫った脅威であると思わせて、米国民と国会議員メンバーをミスリードしてきたこと。

 Article V Illegally Misspending Funds to Secretly Begin a War of Aggression

 第5条 侵略戦争を秘密裏に開始する為に資金を違法に無駄使い出費したこと。

 Article VI Invading Iraq in Violation of the Requirements of HJRes114

 第6条 議会決議HJRes114の必要条件に違反してイラクを侵略したこと。
 Article VII Invading Iraq Absent a Declaration of War.

 第7条 宣戦布告なしでイラクに侵入したこと。

 Article VIII Invading Iraq, A Sovereign Nation, in Violation of the UN Charter

 第8条 国連憲章に違反して主権国家であるイラクを侵略したこと。

 Article IX Failing to Provide Troops With Body Armor and Vehicle Armor

 第9条 イラク駐留軍に防護服と装甲車を提供しなかったこと。

 Article X Falsifying Accounts of US Troop Deaths and Injuries for Political Purposes

 第10条 政治目的のために米国部隊の死者・負傷者数を虚偽報告してきたこと。

 Article XI Establishment of Permanent U.S. Military Bases in Iraq

 第11条 イラクに米国の軍事基地を恒久的に設立したこと。

 Article XII Initiating a War Against Iraq for Control of That Nation's Natural Resources

 第12条 イラクの国家的天然資源を支配するために対イラク戦争を始めたこと。

 Article XIII Creating a Secret Task Force to Develop Energy and Military Policies With Respect to Iraq and Other Countries

 第13条 イラクと他の国に失礼な事に、エネルギー及び軍事警察を育成するために秘密部隊をつくったこと。

 Article XIV Misprision of a Felony, Misuse and Exposure of Classified Information And Obstruction of Justice in the Matter of Valerie Plame Wilson, Clandestine Agent of the Central Intelligence Agency

 第14条 中央情報局(CIA)秘密工作員ヴァレリー・プレーム・ウィルソン事件に関する機密情報の悪用及び漏洩且つ司法妨害と云う重大なる犯罪隠不正行為。

 Article XV Providing Immunity from Prosecution for Criminal Contractors in Iraq

 第15条 イラクでの犯罪請負業者たちに対する起訴を免れる不当な特権を与えてきたこと。

 Article XVI Reckless Misspending and Waste of U.S. Tax Dollars in Connection With Iraq and US Contractors

 第16条 イラクと米国の請負業者に関連して米国の税金を破廉恥にも無駄使いし浪費してきたこと。

 Article XVII Illegal Detention: Detaining Indefinitely And Without Charge Persons Both U.S. Citizens and Foreign Captives

 第17条 違法な拘留:米国市民と外国人捕虜双方を含む無実の人々を無期限に拘留してきたこと。

 Article XVIII Torture: Secretly Authorizing, and Encouraging the Use of Torture Against Captives in Afghanistan, Iraq, and Other Places, as a Matter of Official Policy

 第18条 拷問:アフガニスタンやイラク、そして他のいくつかの場所で、公式の政府政策として、捕虜に対してひそかに拷問の使用を許可し、奨励してきたこと。

 Article XIX Rendition: Kidnapping People and Taking Them Against Their Will to "Black Sites" Located in Other Nations, Including Nations Known to Practice Torture

 第19条 誘拐(拉致):人々を誘拐し、彼らの意志に反して彼らに対し拷問を行うことで知られている国を含む他国の「黒いサイト」(秘密基地)へ連れて行ったこと。

 Article XX Imprisoning Children

 第20条 子供たちを刑務所に閉じ込めてきたこと。

 Article XXI Misleading Congress and the American People About Threats from Iran, and Supporting Terrorist Organizations Within Iran, With the Goal of Overthrowing the Iranian Government

 第21条 議会と米国民にイランの脅威を偽って煽り、イラン政府を打倒することを目的として同国内のテロリスト諸組織を支援してきたこと。

 Article XXII Creating Secret Laws

 第22条 秘密の各種法律をつくってきたこと。

 Article XXIII Violation of the Posse Comitatus Act

 第23条 コミテータス法(民警団法、1878年にアメリカで成立した連邦法で、国内の治安維持に陸軍、空軍、州兵を動員することを禁じたもの)違反。

 Article XXIV Spying on American Citizens, Without a Court-Ordered Warrant, in Violation of the Law and the Fourth Amendment
 第24条 アメリカ市民を、法律と修正第4条(不法な捜索や押収の禁止)違反を犯して、裁判所の捜索令状なしでスパイしてきたこと。
 Article XXV Directing Telecommunications Companies to Create an Illegal and Unconstitutional Database of the Private Telephone Numbers and Emails of American Citizens

 第25条 テレコミュニケーション(電信)会社各社に対して、アメリカ市民の私的な電話番号と電子メールの違法且つ憲法違反のデータベースを作成するよう指示してきたこと。

 Article XXVI Announcing the Intent to Violate Laws with Signing Statements
 第26条 各種法律違反を企図して大統領声明署名で表明してきたこと。
 Article XXVII Failing to Comply with Congressional Subpoenas and Instructing Former Employees Not to Comply

 第27条 議会の召喚令状に応じないよう悪誘導し、元雇用者に召喚に応じないよう指示してきたこと。

 Article XXVIII Tampering with Free and Fair Elections, Corruption of the Administration of Justice

 第28条 自由で公平な選挙に干渉し、司法行政当局を腐敗させてきたこと。

 Article XXIX Conspiracy to Violate the Voting Rights Act of 1965

 第29条 陰謀をめぐらせて1965年の投票権法に違反してきたこと。

 Article XXX Misleading Congress and the American People in an Attempt to Destroy Medicare

 第30条 メディケアを(国民保険)破壊せんとして議会と米国民をミスリードしてきたこと。

 Article XXX IKatrina: Failure to Plan for the Predicted Disaster of Hurricane Katrina, Failure to Respond to a Civil Emergency

 第31条 カトリーナ:予測されたハリケーン・カトリーナ災害対策の計画を立てなかったこと、社会的非常事態に適切に対処しなかった失策。

 Article XXXII Misleading Congress and the American People, Systematically Undermining Efforts to Address Global Climate Change
 第32条  議会と米国民をミスリードして、世界的な気候変動に対処する努力を組織的に毀損してきたこと。
 Article XXXIII Repeatedly Ignored and Failed to Respond to High Level Intelligence Warnings of Planned Terrorist Attacks in the US, Prior to 911.

 第33条 9.11以前にテロリストが米国攻撃を計画しているというハイレベルの機密情報警告が知らせられていたにも拘らず、それらを繰り返し無視し、対処する事に失敗したこと。

 Article XXXIV Obstruction of the Investigation into the Attacks of September 11, 2001

 第34条 2001.9.11日の攻撃に関する調査を妨害してきたこと。

 Article XXXV Endangering the Health of 911 First Responders

 第35条 9.11の最初の救護活動者たちの健康を危険にさらしたこと。

 The full text of the articles is available at:
 これら各項目の全文は、ここで読むことができます。
http://chun.afterdowningstreet.org/amomentoftruth.pdf
 http://chun.afterdowningstreet.org/amomentoftruth.pdf

 Here's a video of Kucinich beginning his presentation on the floor:
 議会でプレゼンテーションを開始しているクシニッチのビデオは、ここにあります。
http://www.youtube.com/watch?v=BDZ8seg4Nr4
 http://www.youtube.com/watch?v=BDZ8seg4Nr4


Re:れんだいこのカンテラ時評411 れんだいこ 2008/06/18
  【「ブッシュ弾劾35か条法案」の米国下院可決を報じない日本マスコミ界の奇怪考】

 「6.11日、米国下院のブッシュ弾劾決議案可決」から1週間を経過して、日本マスコミ界はただの一社もこれを報じない。この奇怪をどう評すべきだろうか。

 れんだいこには思い当たる事があるので、もう一度世に問うことにする。サヨ系自称インテリどもがこぞって偽書扱いする「シオン長老の議定書」の中の言論機関、マスコミに関する記述はこうである。妙に当っていることを窺うべきではなかろうか。

 「プロトコール」の中で、「言論機関」について次のように述べている。れんだいこが意訳して分かり易く確認してみる。「少し能の有る元々オツムの弱いゴイム知識人をうまく利用して手なづけ、我々のプロパガンダ機関にする。その際、新聞の果たす役割は大きい。この言論大砲をアメとムチを使い分けて我々の目的に奉仕せしめよ」。

 (れんだいこコメント)なかなか意味深というか、その通りなのではあるまいか。

 次のようにも述べている。「我々は、世界中の情報、記事を検閲する。一片の記事といえども我々の検閲抜きには公表されることはない。すべてのニュースは少数の通信社に世界中から集められ、そこから各新聞社、諸官庁に配信される。通信社は追って完全に我々の傘下に入り、我々が許可したものだけが供給され一般に公表される」。

 (れんだいこコメント)ここが確認したくて読み返してみたのだが、フムフムではないか。議定書の時代でこうだとすると、現在はもっとシステマティックな検閲システムが構築されているだろう。「ブッシュ弾劾35ケ条法案」が配信されない仕掛けが納得できよう。

 マスコミをどう懐柔するかについて次のように述べている。「楯突く者には課税圧力と処罰で我々の軍門に降らせる。それでも楯突く者には、出版社、印刷業者に手を回して、それが世に現われないうちに先手を売って反駁する。あるいは出版阻止する。それでも独立系が現われる場合には、我々の息のかかった機関との比率を1対3にして言論攻勢を仕掛ける。大衆操作により孤立させる」。

 (れんだいこコメント)この下りも、なかなか実態と合っているように見えるがいかがだろうか。

 御用人士をどう育成するかについて次のように述べている。「今のところフランス新聞界のみではあるがフリーメーソンと深く繋がっており、すべての新聞機関はフリーメーソンの下で堅く結束している。その成員は、情報源を漏らしたりはしない。なぜなら、皆スネに傷持つ身にしてある。秘密を漏らしたりしようものなら、直ちに過去の不行跡が暴露される仕掛けになっている」。

 (れんだいこコメント)この下りもフムフムではないか。通りでバカ面ばかりが肩書きだけは立派なのを付けてテレビに登場する訳だ。できの良いのが出られなくなる訳だな。

 「6.11日、米国下院のブッシュ弾劾決議案可決」がピタッと封ぜられているのは、こういう仕掛けに拠ってではなかろうか。その他の原因、事情があると云うのなら誰か聞かせてくれないか。それにしても、「シオン長老の議定書漏洩の歴史的重み」は大変なものだということになる。

 中身を読まないままに偽書だ偽書だというサヨ族に漬ける薬は無いが、その癖「アンネの日記」となるや実書扱いするのだが、一体どういう舌をしているのだろう。そういうところが気になるがそれはさておき、日本マスコミ、世界マスコミの報道は今後どうなるのだろうか。新聞がやるかテレビがやるか出版誌か、どこの誰が一番乗りするのか、野次馬精神でウオッチしてみたい久々の案件だなこれは。

「シオン長老の議定書の言論機関、マスコミに関する記述一覧」
 (ttp://www.marino.ne.jp/~rendaico/judea/neozionismco/zionnogiteisyoco/theemabetuco/theemabetuco10.htm)

  「2008.6.11米国下院のブッシュ弾劾決議案」
(ttp://www.marino.ne.jp/~rendaico/meibunhonyaku/2008.6.11bushudangaiketugi.htm)

 2008.6.18日 れんだいこ拝

Re:れんだいこのカンテラ時評412 れんだいこ 2008/06/19
 【れんだいこの目が黒いうちに見た「最新政界不思議現象」をメモしておく】

 「6.11日、米国下院のブッシュ弾劾決議案可決」に対する社共まで含むダンマリと云う不思議現象に接して、ここで同様事象を書き付けておく。

 一つは、松岡農相不審死事件である。与野党共々、マスコミ総員で自殺報道していった。一国の大臣たる者が国会会期中のしかも午後から答弁予定の身であるのに、議員宿舎会館内で午前11時頃パジャマス姿で変死したと云うのに、現場検証さえ報道されていない。れんだいこは、大臣の命の値打ちがこれほど軽くあしらわれた例を知らない。胡散臭さでは定評の有る飯島・小泉首相秘書官が現われ、荼毘指揮している不自然さも問われていない。松岡農相の衣服がどこへ行ったのか、現場にあったのかさえ定かで無い。政界、マスコミ関係者に、何で自殺だと断定できたのか、今も聞いてみたい。

 一つは、イージス艦の漁船衝突事故事件である。与野党共々、マスコミ総員で事故直後の漁船員救出活動の様子を不問にした。未だに事故直後の漁船員救出活動がされたのか、されなかったのかの真相さえ定かでない。されなかったとすれば、誰が差止め命令を下したのか、自衛隊トップか米軍かの詮索さえされていない。ちなみに漁船員は未だに不明である。仏も浮かばれまい。政界、マスコミ関係者に、救出活動の様子を何で質さなかったのか、今も聞いてみたい。


 一つは、こたびのブッシュ弾劾35ケ条法案可決不報道事件である。れんだいこは、あまりの不気味さに、この法案が可決されたというのがデマなのではないかと思い始めた。本当に可決されているなら、報道されぬ訳が無かろう。可決されているのに報道されないのだとしたら、これこそまったく白昼夢」では無かろうか。

 その昔、大本営発表と云うのが有り、負け戦を勝ち戦と喧伝して失笑されているが、考えてみれば、事件があったことは報道している訳だ。こたびの不報は、大本営発表の虚報より質が悪いと云うべきではなかろうか。それが公然と罷り通っているこの恐さを何と表現すればよいのだろう。政界、マスコミ関係者に、何で報道し無いのかできないのか、今も聞いてみたい。


 議員よ、マスコミよ、良くも恥ずかしくも無くお茶の間に出て来てヌケヌケと政治談議していることだわ。やれ北朝鮮だの環境問題だのサミットだのと云うのは結構だが、肝腎な何かを忘れちゃぁいませんかと石松節で言ってみたい。

 以上挙げた三事件が全てまさかデマだったと云うのではあるまいな。そんな奇妙な感覚に陥ってしまう。こうなると何を信じてよいのか、そりゃぁ秋葉原でも行きたくなるつうのも分からん気がせんでもない。

 否否、こういう場合みんな国会へ行けば良いのに。ネットカフェ難民はみんな国会へ行けば良いのに。何で強いところに行かずに弱いというか本質仲間のところに向かって勝手な憂さ晴らすんだ。それも解せない。とにかく全体が性根が腐っている。れんだいこが変人か、れんだいこ的に思わない連中が変人か、聞いてみたい。とにかくうがいでもして考えてみよう。

 2008.6.19日 れんだいこ拝

【太田龍・氏の「時事寸評」の説明】
 太田龍・氏は「時事寸評」の2008.6.18日付け「クシニッチ米下院議員のブッシュ弾劾決議の取り扱いについて、「アメリカン・フリープレス」の正確な報道」で次のように述べている。これを転載しておく。
クシニッチ米下院議員のブッシュ弾劾決議の取り扱いについて、「アメリカン・フリープレス」の正確な報道。                                              更新 平成20年06月17日22時53分
 平成二十年(二〇〇八年)六月十七日(火)(第二千四百五十五回)

 ○「アメリカン・フリープレス」二〇〇八年六月二十三日号。八頁。
  
  「クシニッチ米下院議員(民主党、オハイオ州)は、ブッシュ弾劾決議投票を(下院本会議で)実行させた。しかし、やる気のない同僚議員たちは、ブッシュ、チェイニーを米国政府から追放する歴史的機会を逸した」

 ○この記事は、昨日、当時事寸評で報じた一件を、「アメリカン・フリープレス」の立場から論じて居る。

 ○以下にこの記事の内容を要約する。

 (1)クシニッチ下院議員(民主党、オハイオ)は、米政権に対するクシニッチの35章に亘る弾劾決議を、フロアヴォート(下院本会議に於ける賛否の全員投票のこと)にかけるように議会議事規則をたくみに利用した。

 (2)しかし、民主党の下院指導部は、クシニッチ決議案を、司法小委員会に回送するように工作した。

 (3)そして、多分、司法小委員会で、このクシニッチ決議案は日の目を見ないことになるだろう。

 (4)しかし、六月九日の夜、クシニッチは、35章のこの決議案を下院議事録に記録するように主張して、五時間近く、本会議場で読み上げた。

 (5)下院多数派リーダー、ホイヤー Steny Hoyer(民主党、Md)は、ブッシュ弾劾についての長時間の議論を本会議上ですることは、ブッシュの大統領の任期がのこり少しと成って居る今、生産的でない、として、決議案は251票対166票で、司法小委員会に回送された。

 (6)アメリカン・フリープレス紙は、米民主党下院指導部の裏切りを弾劾した。

 (7)「クシニッチは、米国に対して、巨大な貢献をなした」(ジャック・パレルモ『ハッフィントン・ポスト』紙)

  ……………

○と言ふわけである。

○ 「もしも、下院に、あと数人、やる気のある議員がいたならば、恐らくアメリカは遂に『危険な二人』(ブッシュとチェイニーのこと)を追放することが出来たであろう」(アメリカン・フリープレス紙)と。

○クシニッチ下院議員は、彼の決議案を本会議場で読み上げたので、
 下院議事録と言う公式文書に、それは記録された。

○従って、昨日の引用記事の、クシニッチ決議案は、下院本会議で251票対166票で可決された、とあるところは、誤訳であるので訂正する。 (了)


 【追記】

◎「アメリカン・フリープレス」紙、二〇〇八年六月二十三日号によれば、

 ロン・ポールは、九月初旬、ミネソタで開かれる米共和党全国大会への出席を禁止されたので、これに対抗する集会を米共和党全国大会と同時刻に、一万一千人の収容能力のあるミネソタ大学競技場で開催することを決定したと。

◎「アメリカン・フリープレス」紙(2008・6・23)は、ビルダーバーグ年次総会(6/5〜6/8)についての、大小八つの記事を掲載して居る。

◎同紙は、来週以降も、ビルダーバーグについて報道するであろう。これらについては、適宜、当「時事寸評」で取り上げることにしたい。


 【参照】

 American Free Press
 http://www.americanfreepress.net/html/kucinich_forces_impeachment_vo.html

 Rep. Kucinich Forces Impeachment Vote

 But spineless colleagues miss historic opportunity to rid nation of Bush, Cheney


 REP. DENNIS KUCINICH (D-Ohio) used a parliamentary maneuver to force a floor vote on his 35 articles of impeachment against the administration. But, led by his own party’s leadership, the issue was referred to the Judiciary Committee, where it will probably die. (Look for listing of voters next week.)

 Kucinich introduced his articles as a “privileged resolution,” which requires the House to act on it within two legislative days. Any member can offer a privileged resolution, but it is usually done only by party leaders.

 On introducing his resolution on the evening of June 9, Kucinich insisted on reading all 35 articles into the Congressional Record, a process that took nearly five hours.

 House Majority Leader Steny Hoyer (D-Md.) suggested that engaging in a lengthy debate over impeaching Bush in the waning days of his presidency is not a productive use of House time.

 The resolution was sent to committee on a 251-166 vote. Reaction to the Democrats’ caving in was harsh and swift:

 “Democrats exposed themselves as sniveling cowards by running away from this issue,” said Vince Ryan, a columnist for American Free Press and head of its READERSHIP COUNCIL.

 “The moment called for statesmanship, regardless of the political impact. But Democrats put their own selfish, political interests ahead of the nation whose Constitution they are sworn to protect,” Ryan said.

 “They ducked an impeachment fight to keep it off their records,” Ryan said. “Let’s force the wimps to pursue impeachment by each of us calling our own congressman to ask whether or not he supports impeachment. Let him know that this will be on your mind when you vote in November.”

 “We all know the Democrats who control the Congress do not have the courage to pursue articles of impeachment against Bush,” Joseph Palermo wrote in The Huffington Post.

 “They long ago made a cynical political calculation that to do so would only bring the opprobrium of the right and its allies and make the pivotal elections in 2008 more difficult for Democrats. But it is the wrong call because the republic cannot bear for long a succession of imperial presidents who build on the Bush record to upset the balance of constitutional powers permanently. We may be looking back at the congressional acquiescence in Bush’s crimes as a step toward fascism in this country,” he said.

 “Kucinich has done the country an enormous service with this attempt to keep the record straight about this horrible ‘Decider,’” he said. “I can appreciate the Democrats’ political hesitation, but I don’t agree with it. The key question is this: If George W. Bush does not deserve to be impeached, then what does a president have to do to be impeached?”

 Critics say that unless there is impeachment by the House and a conviction by the Senate, the Bush “crimes” will establish a precedent for future presidents.

 “In his conduct while president, Bush, in violation of his constitutional oath to faithfully execute the office and, to the best of his ability, to preserve, protect and defend the Constitution . . . has, both personally and acting through his agents and subordinates, together with the vice president, illegally spent public dollars on a secret propaganda program to manufacture a false cause for a war against Iraq,” Kucinich read from his articles.

 Rep. Kucinich deserves our thanks for trying to do the right thing, even though is was not politically expedient. If there had been a few more spines in the House, perhaps America could have finally been rid of the “Dangerous Duo” before they plunge America into another disastrous foreign bloodbath.

 (Issue # 25, June 23, 2008) American Free Press


Re:れんだいこのカンテラ時評412 れんだいこ 2008/06/19
 太田龍・氏の「時事寸評」の2008.6.18日付「クシニッチ米下院議員のブッシュ弾劾決議の取り扱いについて、アメリカン・フリープレスの正確な報道」(ttp://www.pavc.ne.jp/~ryu/cgi-bin/jiji.cgi)が事実経過を訂正している。

 それによると、「クシニッチ米下院議員のブッシュ弾劾35ケ条決議案」が下院で可決されたというのは早計で、6.9日の夜、クシニッチは、35章のこの決議案を下院議事録に記録するように主張して、五時間近く、本会議場で読み上げたのは事実であるが、その決議案は251票対166票で、司法小委員会に回送された、というのが真相らしい。

 なるほど、そういう訳で、このニュースが全世界に走らなかった訳だが、それでもやはりオカシイ。こういう決議案が下院に提出され、251票対166票で司法小委員会に回送されたこと自体でニュース価値はあろう。少なくとも、社共は伝える義務があろう。連中の反戦平和の薄っぺらさが見えて来る話では無いか。「ブッシュ弾劾35ケ条決議案」の諸内容の的確さは大いに伝えられるべき驚きのものであろうに。

 こうなると「ブッシュ弾劾35ケ条決議案」の行方が気になる。

 2008.6.19日 れんだいこ拝




(私論.私見)