出雲王朝御代の製鉄、鉄器、刀剣考

 更新日/2018(平成30).11.7日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「出雲王朝御代の製鉄、鉄器、刀剣考」をものしておく。「」、「」その他参照。

 2013.07.16日 れんだいこ拝


【出雲王朝御代の鉄器、刀剣考】
 日本人が知るべき”世界最大の隠し事”の一つ。
 『縄文製鉄は自然生成褐鉄鉱(低温鋳造)から始まった』

 今も隠ぺいされてる日本の製鉄技術の歴史。8,000年前の縄文中期にはすで確立されてその痕跡がちゃんと竪穴式住居の遺跡から解明されている。優れたデザインの縄文土器は製鉄のための機能を備えた道具。土器の穴に両側から燃えない丈夫な木材(たぶん夾竹桃の枝)を差し込んで褐鉄銅を注ぎ込んだ様子がわかる。

 
諏訪の鉱山の中でも特に大規模に褐鉄銅の採掘場が蓼科高原に所在する。その褐鉄鋼を産出する場所を源流とする川には、当然ながらその成分が流れ出す。そして、その川の流域の、特に湿地帯では、植物の根元にそれが付着し、固形物を形成する。「高師小僧」という。焚火の温度は発火点は350℃位、盛んに燃えている温度は700℃位―900℃位、焚火材によってはもっと高温になる。縄文土器は諏訪地域で世界一多量に焼かれ、多量に諏訪一帯で出土している。焚火材の葦や茅に褐鉄鋼=高師小僧は付着している。火と褐鉄鋼が接する場面が多い。高師小僧は沼や穏やかな河川・湖で多く生成するもの。

 この方法は現代につながる鉄鉱石を溶かして還元反応で銑鉄をつくり、それを再度溶融脱炭して強靭な「鋼」を作る溶融銑鉄法ではなく、鉱石を比較的低温で半溶融還元して個体のまま海綿状の鉄を取り出し、不純物を鍛錬で叩き出す塊錬鉄法で作られた鉄である。
「エジプトのツタンカーメンの鉄」も縄文式の低温鋳造、塊錬鉄法で作られたもの。

 “もののけ姫”に登場する”タタラ製鉄”は、大量の砂鉄を掘削し、大量の木を使い果たし、幾つもの山を裸にして、自然破壊甚だしい製鉄法。固くて強い玉鋼の材料が日本にふんだんにあったのに目をつけ勝手に土地を奪い、その鉄で多くの武器をが作られた。しかしこの鉄はとても固く、たたきながら歪曲しようとすると途中で折れてしまう。だから直線の剣しか作れない。”本物の日本刀”は真っ赤な刀を叩きながらそのまま歪曲できる柔軟さがある。その柔らかさは切る対処物に対して抵抗なく刃が入る。
 この研究成果は、2022年2月11日付の米国科学雑誌「Meteoritics and Planetary Science」電子版に掲載されました。分析結果、宇宙にある石と低温鋳造で作られた錆びない鋼だった。ヒヒイロ鋼とは、高温の炉の側にいる真っ赤な顔の縄文人の顔がヒヒ、それの鋼。つまりヒヒイロ鋼とは縄文人が作った鋼のこと。
 古代人は長時間焚火をしたあとで沼鉄鉱⇒褐鉄鉱が溶けて灰の底に鉄の塊が溜まることに偶然氣づく。 そして、この鉄の塊から黒曜石の矢じりや片岩の鍬よりも粘り強く長持ちするものが作れることを自然に学習した。諏訪の製鉄も稲作をはじめた頃には開始され、年々集結する人々によってその技術は磨かれて行った。製鉄の魂を込めた祈りは信仰となって、紀元前後頃には、いよいよ、今日の“諏訪大社”の元祖“洩矢神:山の神”の誕生へと進む。 (神友)
 2022.2.14日、千葉工業大学「ツタンカーメンの鉄剣の製造方法と起源の特定に成功」。
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000042635.html
 千葉工業大学地球学研究センター及び惑星探査研究センター所長の松井孝典率いる研究チームが、エジプト考古学博物館において、ポータブル蛍光X線分析装置を用いてツタンカーメンの鉄剣の非破壊・非接触での化学分析を行った結果、鉄剣が低温鍛造により製造されたこと、エジプト国外から持ち込まれた可能性があることを明らかにしました。この研究成果は、2月11日付の米国科学雑誌「Meteoritics and Planetary Science」電子版に掲載されました。

 <概要>

 古代オリエント世界で栄えたヒッタイト帝国(紀元前1200~1400年)は、鉄の製造技術を独占することで軍事的優勢を得たとされている。それ以前には、世界にはまだ鉄の製造技術はなかったと考えられている一方で、エジプトのツタンカーメン王(紀元前1361年~1352年)の墓から、鉄剣が発見されたことは大きな謎であった。この謎を解き明かすため、2020年2月9日及び10日に、千葉工業大学地球学研究センター及び惑星探査研究センター所長の松井孝典率いる研究チームがエジプト考古学博物館を訪れ、ツタンカーメンの棺から発見された鉄製の短剣の現地調査を行った。この鉄剣は紀元前14世紀に製作されたものであるが、棺の中で保管されていたため非常に保存状態が良く、錆などの劣化の影響が小さい(図1a-c)。紀元前14世紀のエジプトには製鉄技術は存在しなかったため、当時の人々は宇宙から飛来した鉄隕石を加工し鉄剣を製造したと考えられていた。2016年にイタリアの研究チームが鉄剣の調査を行い、鉄・ニッケル・コバルト濃度の測定から、鉄剣の材料が鉄隕石であることを確認したが、鉄隕石からの鉄剣の製造方法については明らかにされていなかった。千葉工業大学の研究チームは、ポータブル蛍光X線分析装置※1を用いて、非破壊・非接触で鉄剣の元素分布の分析を行った。本調査で得られた鉄剣の元素の存在度及び二次元分布の解析、鉄隕石のそれらを比較することにより、鉄剣の製造方法及び起源の特定に成功した。

※1 蛍光X線分析では、X線を分析対象試料に照射し、発生する蛍光X線の測定により試料中の元素濃度を決定する。本調査で用いたELIOは、装置を精密XYステージ上で移動させることで、二次元の元素分布分析が可能である。





(私論.私見)