奈良時代の760年代、東大寺の東塔(とうとう)が大仏殿南東に七重塔として創建された。発掘調査の成果と文献史料の記録などに基づくと、高さは約70メートルと約100メートルという記録がある。いずれにしても「超高層建築」になる。平安時代末に平氏の焼き打ちに遭って焼失。鎌倉時代に再建されたが1362年に落雷で再び焼け落ちた。検討会が、2015年から奈良文化財研究所、奈良県立橿原考古学研究所と共同で塔跡の発掘調査を進めている。検討会座長の鈴木嘉吉・元奈良国立文化財研究所長(建築史)は「イラストは研究の第一歩。これから、さらに検討を深めたい」と話している。(栗田優美)