早川一光の履歴考

 (最新見直し2012.09.23日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、早川一光の履歴を確認する。「ウィキペディア早川一光」、「早川一光のホームページ」その他を参照する。

 2012.09.23日 れんだいこ拝


早川一光(かずてる)の履歴】()

 1924年(大正13年)1月3日- 。医師(外科医)。

 愛知県知多郡横須賀町(現東海市)に生まれ育つ。父親は小児科の医者。次男(末っ子)だが「一光」と名付けられる。

  1948年、京都府立医科大学卒業。
 1950年、京都市上京区西陣に住民出資の白峰診療所を開設。
 1958年、堀川病院に発展し、院長、理事長を歴任。1984年から1999年の辞任まで顧問を務めた。 「自分の体は自分でまもる」をスローガンに、住民主体の地域医療に専念してきた。
 1997年、京都府北桑田郡美山町の美山診療所の公設民営化に従事。
 2003年まで医療法人「美山健康会」理事長、美山診療所所長として、農村での地域医療に携わった。地道な地域医療を実践していることから、「わらじ医者」と言われている。 現在は、1988年に立ち上げた「総合人間研究所」所長として、各地で講演活動を行う一方、2002年に京都・衣笠に「わらじ医者よろず診療所」を開設、医療相談も行っている。 公益社団法人「認知症の人と家族の会」顧問。

 1987年10月3日より毎週土曜日(午前6:15 - 午前8:25 JST)に、KBS京都ラジオで「早川一光のばんざい人間」のパーソナリティーをしている。

 著書多数。 最新刊は、「ど〜んと来い、困りごと」(2012年6月、かもがわ出版)。 1980年、「わらじ医者 京日記 ボケを看つめて」(1979年1月、ミネルヴァ書房)で第34回毎日出版文化賞を受賞。1982年にはこの本を題材にしたNHK連続ドラマ「ドラマ人間模様」『とおりゃんせ』(田村高廣主演 1982/07/04〜1982/08/01 全5回)が放映された。

 趣味は麻雀。以前は将棋だったが、負けてばかりなので麻雀に転向した。好きな食べ物は、肉、すいか。野菜は嫌いで、ほとんど食べない。孫が6人、ひ孫が1人いる(2012年6月現在)。福島県立医科大学准教授早川岳人(はやかわたけひと)の父親。「早川一光のばんざい人間」で反原発を非常に強く訴えている。

 認知症と生きる 熊本の現場から

 重要な家族支援 「認知症の人と家族の会」顧問 早川一光さんインタビュー

 連載「認知症と生きる」第2章は「家族の思い」を取り上げた。「認知症の人と家族の会」顧問の早川一光さん(87)=京都市=は、同会の前身で1980年に京都で結成された「呆[ぼ]け老人をかかえる家族の会」の設立に尽力、医師の立場で活動を支え続けている。早川さんに認知症への理解と家族支援の重要性を聞いた。(小多崇)

 −認知症に関わるきっかけは。

 「私は外科医で、精神疾患は専門ではない。35年ほど前、往診を頼まれて行ってみると、家の2階に鍵が三つ付いた部屋があった。中には80歳を超え、寝間着姿の女性が汚物を垂れ流し、床に座っていた。そのような患者を診る機会がなかった私は衝撃を受け、高齢化が大きな社会問題になるだろうと予感した」

 −その経験から家族支援に向かったのはなぜですか。

 「当時の家族は認知症を恥と考え、隠して、親戚にも知らせないのが当たり前だった。ところが『高齢者何でも相談会』を幅広い分野でやってみると、一番相談が多いのが認知症に関してだった。隠したまま苦しんでいる家族に接し、みんなで語り合う場が必要ではないかと考えた」

 「初めて開いた家族会で泣きながら語り、帰る時には笑顔になっている人を見て、やっぱり家族同士は分かり合えると確信した。参加者がホッとした気持ちになれたのは、悩み、苦しんでいるのは自分だけではない、という思いだった」

 −会について「あくまで家族が主体」と強調する理由は何ですか。

 「病気としての認知症に関する相談は医師や看護師らを頼っていいし、上手な介護技術を学ぶ場は別にあればいい。家族の会は、互いの話をじっくり聞く場。そして聞いた後も、その人を見つめ続け、フォローしていくところだ。経験した家族だからこそ理解し、同じ悩みの人を放ってはおけない」

 −認知症をめぐる家族の姿を取材すると、それまでの人生や家族・人間関係がいろいろな面で浮かび上がってきます。

 「人の死にざまは、生きざまがつくる。認知症と向き合う中で、結束する家族もあれば、バラバラになる家族もあり、同じ家族は一つもない。認知症と向き合うことは結局、人間としてどう生きるか、どうやって一人一人の命を大切にするかということ。命をテーマとした人生勉強だ。都市部だけでなく多くの地域で家族の会を設け、語り合ってほしい」

 ●県、電話相談を強化 家族会設立も推進

  認知症の悩みを抱えながら、「どこに相談したらよいか分からない」と訴える家族は多い。窓口の一つが、県が「認知症の人と家族の会」県支部に委託する県認知症ほっとコール(県認知症コールセンター)。県は電話相談や家族支援を充実しようと本年度、強化事業に乗り出している。

 電話相談が中心のコールセンターは2009年7月スタート。原則として水曜日を除く毎日午前9時〜午後6時、相談に応じている。月平均の相談件数は09年度42件、10年度44件だったが、11年度は7月末までに275件、月平均69件を受け付けた。

 相談対応は、同会所属の介護家族が主に担当。県長寿社会局は強化策として、認知症に詳しい保健師らを本年度から専門相談員やアドバイザーとして配置した。

 合わせて力を入れるのが、家族会の設立・運営の支援だ。同局認知症対策・地域ケア推進課によると、県内には地域包括支援センターなどが主体となった家族会や病院の患者家族会があるが、「全体の数や活動状況は把握できていないのが現状」という。実際には家族同士が交流できる機会がない地域があることから、コールセンターによる各市町村への家族会設置の働き掛けを始めた。

 同課は「家族会の設立支援を進めるほか、参加しにくい人のためにも電話相談できるコールセンターをさらに周知する必要がある」と話している。

 ◇県認知症ほっとコールTEL096(355)1755。(熊本日日新聞 2011年9月10日朝刊掲載)







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