巻第十(国造本紀) |
(最新見直し2009.3.19日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
「先代旧事本紀巻第一」を転載しておく。 2009.3.19日 れんだいこ拝 |
【巻第十(国造本紀)】 | ||||||||||||||||||||||||||||
天孫の天饒石国饒石天津彦彦火瓊瓊杵尊(あめのぎしくににぎしあまつひこひこほのににぎのみこと)の孫の磐余彦尊(いわれひこのみこと)は日向の国を出発して倭の国に向かわれた東征の時に大倭の国に海夫(あま)を見つけ、左右の者に「海中に浮かんでいる者は何者だ」と言われた。粟忌部首(あわのいむべのおびと)の先祖の天日鷲命(あめのひわしのみこと)を遣わしてこれを調べさせた。還ってきて復命し、「これは、椎根津彦(しいねつひこ)と云うものでした」と言い、召して率いてきた。天孫は「お前は誰だ」と問われた。答えて「私は皇祖の彦火火出見尊(ひこほほべみのみこと)の孫の椎根津彦と言います」と言った。命じられて「朕を従えて、道案内が出来るか」と言われた。答えて「私は、海陸の道を良く知っています。道案内させていただきます」と言った。天孫は勅して「椎根津彦を案内人とする」と言われた。 遂に天下を治平され、初めて橿原に都を造られ、天皇位に登られた。勅して功績と能力を褒め国造(くにのみやつこ)を賜った。その後、逆らうものを誅殺し、県主を定められた。これはその始まりで有る。椎根津彦を大倭の国造とした。大倭直(おおやまとのあたい)の先祖である。剣根命(つるぎねのみこと)を葛城国造(かつらぎのくにのみやつこ)とした。葛城直(かつらぎのあたい)の先祖である。彦己蘇根命(ひここそねのみこと)を凡河内国造(おふしかわちのくにのみやつこ)とした。凡河内忌寸(おふしかわちのいみき)の先祖である。天目一命(あめのめひとつのみこと)を山代国造(やましろのくにのみやつこ)とし山代直(やましろのあたい)の先祖である。天日鷲命を伊勢国造(いせのくにのみやつこ)とした。伊賀伊勢国造(いがいせのくにのみやつこ)の先祖で有る。天道根命(あめのみちねのみこと)を紀伊国造(きいのくにのみやつこ)とした。紀河瀬直(きのかわのせのあたい)の先祖である。宇陀県主兄猾(うだのあがたぬしのえうかし)を誅し、弟猾(おとかし)を建桁県主(たけたのあがたぬし)とした。志貴県主兄磯城(しきのあがたぬしえしき)を誅し、弟磯城(おとしき)を志貴県主とした。三人の臣を選んで遣わし、治めるか否かを巡察させた。功績が有るものは、その能力のままに国造を定められた。逆らうものは誅殺し、その功績と能力を測り県主を定められた。任せた国造の数は百四十四国。 |
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・伊賀国造(いがのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に皇子の意知別命(おちわけのみこと)の三世の孫の武伊賀都別命(たけいがつわけのみこと)を国造に定められた。難波の帝[孝徳天皇]の御世に伊勢国に属し、飛鳥の帝[天武天皇]の御世に元の様に割いて置く。 ・伊勢国造(いせのくにのみやつこ) 橿原の帝[神武天皇]の御世に天降る天牟久努命(あめのむくぬのみこと)の孫の天日鷲命(あめのひわしのみこと)を勅して国造に定められた。 ・島津国造(しまつのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に出雲臣(いずものおみ)の先祖の佐比禰足尼(さひねのすくね)の孫の出雲笠夜命(いずものかさやのみこと)を国造に定められた。 ・尾張国造(おわりのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に天別の天火明命(あめのほのあかりのみこと)十世の孫の小止與命(おとよのみこと)を国造に定められた。 ・参河国造(みかわのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に物部連(もののべのむらじ)の先祖の出雲色大臣命(いずもしこおのおおおみのみこと)の五世の孫の知波夜命(ちはやのみこと)を国造に定められた。 ・穂国造(ほのくにのみやつこ) 泊瀬朝倉の帝[雄略天皇]の御世に生江臣(いくえのおみ)の先祖の葛城襲津彦命(かつらぎそつひこのみこと)の四世の孫の菟上足尼(うちかみのすくね)を国造に定められた。 ・遠淡海国造(とおつあうみのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に物部連の先祖の伊香色雄命(いかしこおのみこと)の子の印岐美命(いきみのみこと)を国造に定められた。 ・久努国造(くぬのくにのみやつこ) 筑紫の香椎の帝[仲哀天皇]の御世に物部連の先祖の伊香色男命(いかしこおのみこと)の孫の印播足尼(いなばのすくね)を国造に定められた。 ・素賀国造(すがのくにのみやつこ) 橿原の帝[神武天皇]の御世に始めて天下を定められたときに従者であった美志印命(みしいにのみこと)を国造に定められた。 ・珠流河国造(するがのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に物部連の先祖の大新川命(おおにいかわのみこと)の子の片堅石命(かかしにみこと)を国造に定められた。 ・廬原国造(いおはらのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に池田坂井君(いけだのさかいのきみ)の先祖の吉備武彦命(きびのたけひこのみこと)の子の意加部彦命(おかべひこのみこと)を国造に定められた。 ・伊豆国造(いずのくにのみやつこ) 神功皇后の御世に物部連の先祖の天○桙命(あめのみほこのみこと)の八世の孫の若建命(わかたけのみこと)を国造に定められた。難波の帝[孝徳天皇]の御世に駿河国に属し、飛鳥の帝の御世に元の様に割いて置く。 ・甲斐国造(かいのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に狭穂彦王(さほひこのおおきみ)の三世の孫の臣知津彦公(おみちつひこのきみ)の子の塩海足尼(しおうみのすくね)を国造に定められた。 ・相武国造(さがみのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に武刺国造(むさしのくにのみやつこ)の先祖の神伊勢津彦命(かむいせつひこのみこと)の三世の孫の弟武彦命(おとたけひこのみこと)を国造に定められた。 ・師長国造(しながのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に茨城国造(いばらぎのくにのみやつこ)の先祖の建許呂命(たけころのみこと)の子の意富鷲意彌命(おおわしおみのみこと)を国造に定められた。 ・无邪志国造(むさしのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に出雲臣(いずみのおみ)の先祖の名は二井之宇迦諸忍之神狭命(ふたいのうかもろおのかむさのみこと)の十世の孫の兄多毛比命(えたもひのみこと)を国造に定められた。 ・胸刺国造(むさしのくにのみやつこ) 岐閇国造(ぎへのくにのみやつこ)の先祖の兄多毛比命の子の伊狭知値(いさちのあたい)を国造に定められた。 ・知知夫国造(ちちぶのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に八意思金命(やこころおもいのかねのみこと)の十世の孫の知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)を国造に定められた。大神を斎奉る。 |
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・須恵国造(すえのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に茨城国造の先祖の建許呂命の子の大布日意彌尊(おおぬのひおみのみこと)を国造に定められた。 ・馬来田国造(まくたくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に茨城国造の先祖の建許呂命の子の深河意彌尊(ふかかわおみのみこと)を国造に定められた。 ・上海上国造(かみうなかみのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に天穂日命(あめほひのみこと)の八世の孫の忍立化多比命(おしたちけたひのみこと)を国造に定められた。 ・伊甚国造(いじみのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に安房国造(やすふさのくにのみやつこ)の先祖の伊許保止命(いこほとのみこと)の孫の伊己○(人偏呂)止直(いころとのあたい)を国造に定められた。 ・武社国造(むさのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に和邇臣(わにのおみ)の先祖の彦意祁都命(ひこおきつのみこと)の孫の彦忍人命(ひこおしひとのみこと)を国造に定められた。 ・菊麻国造(きくまくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に无邪志国造の先祖の兄多毛比命の子の大鹿国直(おおかくにのあたい)を国造に定められた。 ・阿波国造(あわのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に天穂日命の八世の孫の彌都○(人偏呂)岐命(みつろぎのみこと)の孫の大伴直大瀧(おおとものあたいおおたき)を国造に定められた。 ・印波国造(いんばのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に神八井耳命(かむやいみみのみこと)の八世の孫の伊都許利命(いつこりのみこと)を国造に定められた。 ・下海上国造(しもつうなかみのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に上海上国造の先祖の孫の久都伎直(くつきのあたい)を国造に定められた。 ・新治国造(にいはりのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に美都呂岐命(みつろぎのみこと)の子の比奈羅布命(ひならふのみこと)を国造に定められた。 ・筑波国造(つくばのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に忍凝見命(おしこりみのみこと)の孫の阿閇色命(あへしこのみこと)を国造に定められた。 ・茨城国造(いばらぎのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に天津彦根命(あまつひこねのみこと)の孫の筑紫刀禰(つくしとね)を国造に定められた。 ・仲国造(なかのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に伊豫国造(いよのくにのみやつこ)の同じ先祖の建借馬命(たけかしまのみこと)を国造に定められた。 ・久自国造(くじのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に物部連の先祖の伊香色雄命(いかしこおのみこと)の三世の孫の船瀬足尼(ふなせのすくね)を国造に定められた。 ・高国造(たかのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に彌都呂岐命の孫の彌佐比命(みさひのみこと)を国造に定められた。 ・淡海国造(おうみのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に彦坐王(ひこいますのおおきみ)の三世の孫の大陀牟夜別(おおたむやわけ)を国造に定められた。 ・額田国造(ぬかたのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に和邇臣の先祖の彦訓服命(ひこくにふくのみこと)の孫の大直呂宇命(おおちろうのみこと)を国造に定められた。 ・三野前国造(みののくちのくにのみやつこ) 春日率川の帝[開化天皇]の御世に皇子の彦坐王の子の八瓜命(やつりのみこと)を国造に定められた。 |
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・三野後国造(みののしりのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に物部連の先祖の出雲大臣命の孫の臣賀夫良命(おみかふらのみこと)国造に定められた。 ・斐陀国造(ひだのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に尾張連の先祖の○(おき)津世襲命(おきつよそのみこと)の子の大八埼命(おおやきのみこと)を国造に定められた。 ・上毛野国造(かみつけぬのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に皇子の豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)の孫の彦狭島命(ひこさしまのみこと)が初めて東方十二国を平定されたとき封ぜられた。 ・下毛野国造(しもつけぬのくにのみやつこ) 難波高津の帝[仁徳天皇]の御世に元は毛野国を分けて上と下とにした。豊城命の四世の孫の奈良別(ならわけ)を初めて国造に定められた。 ・道奥菊多国造(みちのおくのきくたのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に建許呂命(たけころのみこと)の子の屋主乃禰(やぬしのね)を国造に定められた。 ・道口岐閇国造(みちのくちのきへのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に建許呂命の子の宇佐比乃禰(うさひのね)を国造に定められた。 ・阿尺国造(あさかのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に阿岐国造(あきのくにのみやつこ)の同祖の天湯彦命(あまのゆつひこのみこと)の十世の孫の比止禰命(ひとねのみこと)を国造に定められた。 ・思国造(おもいのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に阿岐国造の同祖の十世の孫の志久麻彦(しくまひこ)を国造に定められた。 ・伊久国造(いくのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に阿岐国造の同祖の十世の孫の豊島命(とよしまのみこと)を国造に定められた。 ・染羽国造(しばのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に阿岐国造の先祖の十世の孫の足彦命(たらしひこのみこと)を国造に定められた。 ・浮田国造(うたのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に瑞籬の帝[崇神天皇]の五世の孫の賀我別王(かがわけのおおきみ)を国造に定められた。 ・信夫国造(しのぶのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に阿岐国造の同祖の久志伊麻命(くしいまのみこと)の孫の久麻直(くまのあたい)を国造に定められた。 ・白河国造(しらかわのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に天降った天由都彦命(あまのゆつひこのみこと)の十一世の孫の塩伊乃自直(しおいのこしのあたい)を国造に定められた。 ・石背国造(いわせのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に建許○(人偏呂)命の子の建彌依米命(たけみよりめのみこと)を国造に定められた。 ・石城国造(いわきのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に建許○(人偏呂)命を国造に定められた。 ・那須国造(なすのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に建沼河命(たけぬまかわのみこと)の孫の大臣命を国造に定められた。 ・科野国造(しなののくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に神八井耳命(かむやいみみのみこと)の孫の建五百建命を国造に定められた。 ・出羽国造(ではのくにのみやつこ) 諾羅(なら)の帝[元明天皇]の御世の和同五年に陸奥・越後の二国を割き始めてこの国を置く。 |
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・出雲国造(いずものくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に天穂日命(あまのほひのみこと)の十一世の孫の宇迦都久怒(うかつくぬ)を国造に定められた。 ・石見国造(いわみのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に紀伊国造と同祖の蔭佐奈朝命(かげさなあさのみこと)の子の大屋古命(おおやこのみこと)を国造に定められた。 ・意岐国造(おきのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に観松彦伊呂止命(みまつひこいろとのみこと)の五世の孫の十挨彦命(とおえひこのみこと)を国造に定められた。 ・針間国造(はりまのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に稲背入彦命(いなせいりひこのみこと)の孫の伊許自別命(いこじわけのみこと)を国造に定められた。 ・針間鴨国造(はりまのかものくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に上毛野(かみつけぬ)と同祖の御穂別命(みほわけのみこと)の子の市入別命(いちいりわけのみこと)を国造に定められた。 ・明石国造(あかしのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に大倭直と同祖の八代足尼(やしろのすくね)の子の都彌自足尼(とみじのすくね)を国造に定められた。 ・美作国造(みまさかのくにのみやつこ) 諾羅(なら)の帝[元明天皇]の御世の和同六年に備前国を分割して美作国を置く。 ・大伯国造(おおくのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に神魂命(かみむすびのみこと)の七世の孫の佐紀足尼(さきのすくね)を国造に定める。 ・上道国造(かみつみちのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に始めて中彦命(なかつひこのみこと)の子の多佐臣(たさのおみ)を封じて始めて国造とされた。 ・三野国造(みぬのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に始めて弟彦命(おとひこのみこと)を封じて次に国造を定められた。 ・下道国造 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に始めて兄彦命(えひこのみこと)名は稲建別(いなたけわけ)を封じて国造を定められた。 ・加夜国造(かやのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に上道国造と同祖の中彦命(なかつひこのみこと)を封じて改めて国造を定められた。 ・笠臣国造(かさのおみのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に始めて鴨別命(かもわけのみこと)の八世の孫の笠三枚臣(かさのみひらのおみ)を封じて国造を定められた。 ・吉備中縣国造(きびのなかつあがたのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に神魂命(かみむすびのみこと)の十世の孫の明石彦を国造に定められた。 ・吉備穴国造(きびのあなのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に和邇臣(わにのおみ)と同祖の彦訓服命(ひこくにふくのみこと)の孫の八千足尼(やちのすくね)を国造に定められた。 ・吉備品治国造(きびのほむちのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に多遅麻君(たじまのきみ)と同祖の若角城命(わかつのきのみこと)の三世の孫の大船足尼(おおふねのすくね)を国造に定められた。 ・阿岐国造(あきのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に天湯津彦命(あまのゆつひこのみこと)の五世の孫の飽速玉命(あきはやたまのみこと)を国造に定められた。 ・大島国造(おおしまのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に无邪志国造(むさしのくにのみやつこ)と同祖の兄多毛比命(えたもひのみこと)の子の穴倭古命(あなやまとこのみこと)を国造に定められた。 ・波久岐国造(はくきのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に阿岐国造と同祖の金波佐彦(かねはさひこ)の孫の豊玉根命(とよたまねのみこと)を国造に定められた。 ・周防国造(すはのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に茨城国造と同祖の加米乃意美(かめのおみ)を国造に定められた。 |
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・都怒国造(つぬのくにのみやつこ) 難波高津の帝[仁徳天皇]の御世に紀臣(きのおみ)と同祖の都怒足尼(つぬのすくね)の子の鳥足尼(とりのすくね)を国造に定められた。 ・穴門国造(あなとのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に櫻井田部連(さくらいのたべのむらじ)と同祖の邇伎都美命(にぎつみのみこと)の四世の孫の速都鳥命(はやつとりのみこと)を国造に定められた。 ・阿武国造(あむのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に神魂命(かみむすびのみこと)の十世の孫の味波波命(うましははのみこと)を国造に定められた。 ・紀伊国造(きいのくにのみやつこ) 橿原の帝[神武天皇]の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の五世の孫の天道根命(あめのみちねのみこと)を国造に定められた。 ・熊野国造(くまののくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に饒速日命(にぎはやひのみこと)の五世の孫の大阿斗足尼(おおあとのすくね)を国造に定められた。 ・淡道国造(あわじのくにのみやつこ) 難波高津の帝[仁徳天皇]の御世に神皇産霊尊の九世の孫の矢口足尼(やぐちのすくね)を国造に定められた。 ・粟国造(あわのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の九世の孫の千波足尼(ちはのすくね)を国造に定められた。 ・長国造(ながのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に観松彦伊呂止命(みまつひこいろとのみこと)九世の孫の韓背足尼(からせのすくね)を国造に定められた。 ・讃岐国造(さぬきのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に景行天皇の神櫛王(かむくしのおおきみ)の三世の孫の須賣保禮命(すめほれいのみこと)を国造に定められた。 ・伊余国造(いよのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に印幡国造(いんばのくにのみやつこ)と同祖の敷桁彦命(しきけたひこのみこと)の子の速後上命(はやのちあがりのみこと)を国造に定められた。 ・久味国造(くみのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に神魂尊(かみむすびのみこと)の十三世の孫の伊與主命(いよぬしのみこと)を国造に定められた。 ・小市国造(おいちのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に物部連と同祖の大新川命(おおにいかわのみこと)の孫の子致命(こちのみこと)を国造に定められた。 ・怒麻国造(ぬまのくにのみやつこ) 神功皇后の御世に阿岐国造と同祖の飽速玉命(あきはやたまのみこと)の三世の孫の若彌尾命(わかみおのみこと)を国造に定められた。 ・風速国造(かぜはやのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に物部連の先祖の伊香色男命(いかしこおのみこと)の四世の孫の阿佐利(あさり)を国造に定められた。 ・都佐国造(とさのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に長阿比古(ながのあひこ)と同祖の三島溝杭命(みつまのみぞくいのみこと)の九世の孫の小立足尼(おたてのすくね)を国造に定められた。 ・波多国造(はたのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に韓襲命(からそのみこと)を神の教えにより国造に定められた。 |
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・筑志国造(つくしのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に阿倍臣(あべのおみ)と同祖の大彦命(おおひこのみこと)の五世の孫の田道命(たみちのみこと)を国造に定められた。 ・竺志米多国造(じくしまたのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に息長公(おきながのきみ)と同祖の稚沼毛二俣命(わかぬけふたまたのみこと)の孫の都紀女加(つきめか)を国造に定められた。 ・豊国造(とよとくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に伊甚国造(いじみのくにのみやつこ)と同祖の宇那足尼(うなのすくね)を国造に定められた。 ・宇佐国造(うさのくにのみやつこ) 橿原の帝[神武天皇]の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の孫の宇佐津彦命を国造に定められた。 ・国前国造(くにさきのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に吉備臣(きびのおみ)と同祖の吉備都命(きびつのみこと)の六世の孫の午佐自命(うまさじのみこと)を国造に定められた。 ・比多国造(ひたのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に葛城国造と同祖の止波足尼(とはのすくね)を国造に定められた。 ・火国造(ひのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に大分国造と同祖の志貴多奈彦命(しきたなひこのみこと)の子の遅男江命(ちおえのみこと)を国造に定められた。 ・松津国造(まつつのくにのみやつこ) 難波高津の帝[仁徳天皇]の御世に物部連の先祖の伊香色男命(いかしこおのみこと)の孫の金弓連(かねゆみのむらじ)を国造に定められた。 ・末羅国造(まつらのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に穂積臣(ほずみのおみ)と同祖の大水口足尼(おおみなくちのすくね)の孫の矢田稲吉(やたのいねき)を国造に定められた。 ・阿蘇国造(あそのくにのみやつこ) 瑞籬の帝[崇神天皇]の御世に火国造と同祖の神八井耳命(かむやいみみのみこと)の孫の速瓶玉命(はやみかだまのみこと)を国造に定められた。 ・葦分国造(あしきたのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に吉備津彦命(きびつひこのみこと)のこの三井根子命(みいねこのみこと)を国造に定められた。 ・天草国造(あまくさのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に神魂尊(かみむすびのみこと)の十三世の孫の建島松命(たけつままつのみこと)を国造に定められた。 ・日向国造(ひゅうがのくにのみやつこ) 軽島豊明の帝[応神天皇]の御世に豊国別皇子の三世の孫の老男(おいお)を国造に定められた。 ・大隈国造(おおすみのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に平らげ治め隼人と同祖の初小。仁徳天皇の御世には伏布を日佐として国造に定められた。 ・薩摩国造(さつまのくにのみやつこ) 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に薩摩隼人等を討ち仁徳天皇の御世に日佐を改め直とする。 ・伊吉島造(いきのしまのみやつこ) 磐余玉穂の帝[継体天皇]の御世に石井(いわい)に従う者と新羅の海人を討ち、天津水凝(あまつみずこり)の後、上毛布直(かみつけふのあたい)を造とする。 ・津島縣直(つしまのあがたのあたい) 橿原の帝[神武天皇]の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の五世の孫の建彌己己命(たけみここのみこと)を改めて直とする。 ・葛津立国造(ふちつたちのくにのみやつこ) 志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に紀直(きのあたい)と同祖の大名草彦命(おおなくさひこのみこと)の子の若彦命(わかひこのみこと)を国造に定められた。 |
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(私論.私見)
天孫・天饒石国饒石天津彦火瓊々杵尊(あまにぎしくににぎしあまつひこほのににぎのみこと)の孫の磐余彦尊(いわれひこのみこと)が、日向から出発され倭国(やまとのくに)に向かわれて、東征されたとき、大倭国で漁夫(あま)を見つけられた。側近の人たちに尋ねて仰せになった。
「海のなかに浮かんでいる者は何者だろうか」
そこで、粟の忌部首(いみべのおびと)の祖の天日鷲命(あまのひわしのみこと)を遣わして、これを調べさせた。天日鷲命が戻ってきて報告した。
「これは、椎根津彦(しいねつひこ)という者です」
椎根津彦を呼んで連れてきて、天孫はお尋ねになった。
「お前は誰か」
椎根津彦は答えて申しあげた。
「私は、皇祖・彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)の孫で、椎根津彦です」
天孫は詔して仰せられた。
「私に従って、水先案内をするつもりはないか」
答えて申しあげた。
「私はよく海陸の道を知っていますので、道案内としてお仕えいたします」
天孫は、詔して椎根津彦を案内とし、ついに天下を平定された。
はじめて橿原に都を造り、天皇に即位された。
詔して、東征に功績のあった者を褒めて、国造に定められた。また、逆らう者は誅し、県主を定められた。
これが、国造・県主の由来である。
椎根津彦命を大倭国造(やまとのくにのみやつこ)とした。すなわち、大和直(やまとのあたい)の祖である。
剣根命(つるぎねのみこと)を葛城国造(かずらきのくにのみやつこ)とした。すなわち、葛城直(かずらきのあたい)の祖である。
彦己蘇根命(ひここそねのみこと)を凡河内国造(おおしこうちのくにのみやつこ)とした。すなわち、凡河内忌寸(おおしこうちのいみき)の祖である。
天一目命(あまのまひとつのみこと)を山代国造(やましろのくにのみやつこ)とした。すなわち、山代直(やましろのあたい)の祖である。
天日鷲命を伊勢国造とした。すなわち、伊賀・伊勢国造の祖である。
天道根命(あまのみちねのみこと)を紀伊国造とした。すなわち、紀河瀬直(きのかわせのあたい)の祖である。
宇陀県主の兄猾(えうかし)を誅した弟猾(おとうかし)を、建桁県主(たけたのあがたぬし)とした。
志貴県主(しきのあがたぬし)の兄磯城(えしき)を誅した弟磯城(おとしき)を、志貴県主とした。
およそ三人の臣を選び遣わして、治めるに良いか悪いかを巡察して調べさせた。そのうえで、功績のある者を、その能力のままに国造にお定めになった。
逆らう者を誅殺し、その功績を計って、県主を定められた。
あわせて、百四十四の国に国造を任命した。
大倭国造
神武朝の御世に、椎根津彦命をはじめて大倭国造とした。
葛城国造
神武朝の御世に、剣根命をはじめて葛城国造とした。
凡河内国造
神武朝の御世に、彦己曽保理命(ひここそほりのみこと)を凡河内国造とした。
和泉国司(いずみのこくし)
もとは河内国に含まれていた。霊亀二年、割いて茅野監(ちぬのつかさ)を設置し、改めて国とした。もとは珍努宮(ちぬのみや)で治めたものである。
摂津国司(せっつのこくし)
法令を見ると、摂津職(せっつしき)とある。はじめは京師であった。桓武天皇の御代に、職を改めて国とした。
山城国造(やましろのくにのみやつこ)
神武朝の御世に、阿多振命(あたふりのみこと)を山代国造とした。
山背国造(やましろのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、曽能振命(そのふりのみこと)を国造に定められた。
伊賀国造
成務朝の御世に、皇子・意知別命(おちわけのみこと)の三世孫の武伊賀都別命(たけいがつわけのみこと)を国造に定められた。
孝徳朝の御世に伊勢国に合併され、その後、天武朝の御代にもとのように割いて設置された。
伊勢国造
神武朝に、天降る神・天牟久努命(あまのむくぬのみこと)の孫の天日鷲命を、詔して国造に定められた。
嶋津国造(しまつのくにのみやつこ)
成務朝に、出雲臣の祖・佐比祢足尼(さひねのすくね)の孫の出雲笠夜命(いずもかさやのみこと)を国造に定められた。
尾張国造(おわりのくにのみやつこ)
成務朝に、天別・天火明命(あまのほあかりのみこと)の十三世孫の小止与命(おとよのみこと)を国造に定められた。
参河国造(みかわのくにのみやつこ)
成務朝に、物部連の祖・出雲色大臣(いずものしこおおみ)の五世孫の知波夜命(ちはやのみこと)を国造に定められた。
穂国造(ほのくにのみやつこ)
雄略朝に、生江臣(いくえのおみ)の祖・葛城襲津彦命(かずらきのそつひこのみこと)の四世孫の菟上宿祢(うなかみのすくね)を国造に定められた。
遠淡海国造(とおつおうみのくにのみやつこ)
成務朝に、物部連の祖・伊香色雄命(いかがしこおのみこと)の子の印岐美命(いにきみのみこと)を国造に定められた。
久努国造(くぬのくにのみやつこ)
仲哀朝の御代に、物部連の祖・伊香色男命(いかがしこおのみこと)の孫の印幡足尼(いなばのすくね)を国造に定められた。
素賀国造(そがのくにのみやつこ)
神武朝の御世、はじめて天下が定められたときに、天皇のお供として侍ってきた人で、名は美志印命(うましいにのみこと)を国造に定められた。
珠流河国造(するがのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、物部連の祖・大新川命(おおにいかわのみこと)の子の片堅石命(かたがたしのみこと)を国造に定められた。
盧原国造(いおはらのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、池田坂井君(いけだのさかいのきみ)の祖・吉備武彦命(きびのたけひこのみこと)の子の思加部彦命(おかべひこのみこと)を国造に定められた。
伊豆国造
神功皇后の御代に、物部連の祖・天蕤桙命(あまのぬぼこのみこと)の八世孫の若建命(わかたけのみこと)を国造に定められた。
孝徳朝の御世に駿河国に合併され、天武朝の御世にもとのように分けて設置された。
甲斐国造
景行朝の御世に、狭穂彦王(さほひこのきみ)の三世孫の臣知津彦公(おみしりつひこのきみ)と、その子の塩海足尼(しおみのすくね)を国造に定められた。
相武国造(さがむのくにのみやつこ)
成務朝に、武刺国造(むさしのくにのみやつこ)の祖・伊勢都彦命(いせつひこのみこと)の三世孫の弟武彦命(おとたけひこのみこと)を国造に定められた。
師長国造(しながのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、茨城国造の祖・建許呂命(たけころのみこと)の子の意富鷲意弥命(おおわしおみのみこと)を国造に定められた。
无邪志国造(むさしのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、出雲臣の祖・二井之宇迦諸忍之神狭命(ふたいのうがもろおしのかむさのみこと)の十世孫の兄多毛比命(えたもひのみこと)を国造に定められた。
胸刺国造(むさしのくにのみやつこ)
岐閉国造(きへのくにのみやつこ)の祖・兄多毛比命の子の伊狭知直(いさちのあたい)を国造に定められた。
知々夫国造(ちちぶのくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、八意思金命(やごころおもいかねのみこと)の十世孫の知々夫命(ちちぶのみこと)を国造に定められ、大神をお祀りした。
須恵国造(すえのくにのみやつこ)
成務朝に、茨城国造の祖・建許侶命(たけころのみこと)の子の大布日意弥命(おおふひおみのみこと)を国造に定められた。
馬来田国造(うまくだのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、茨城国造の祖・建許侶命の子の深河意弥命(ふかがわおみのみこと)を国造に定められた。
上海上国造(かみつうなかみのくにのみやつこ)
成務朝に、天穂日命(あまのほひのみこと)の八世孫の忍立化多比命(おしたてけたひのみこと)を国造に定められた。
伊甚国造(いじみのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、安房国造の祖・伊許保止命(いこほとのみこと)の孫の伊己侶止直(いころとのあたい)を国造に定められた。
武社国造(むさのくにのみやつこ)
成務朝に、和邇臣(わにのおみ)の祖・彦意祁都命(ひこおけつのみこと)の孫の彦忍人命(ひこおしひとのみこと)を国造に定められた。
菊麻国造(きくまのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、无邪志国造(むさしのくにのみやつこ)の祖・兄多毛比命の子の大鹿国直(おおかくにのあたい)を国造に定められた。
阿波国造(あわのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、天穂日命の八世孫・弥都侶岐命(みつろぎのみこと)の孫の大伴直大瀧(おおとものあたいおおたき)を国造に定められた。
印波国造(いにばのくにのみやつこ)
応神朝の御代に、神八井耳命(かむやいみみのみこと)の八世孫の伊都許利命(いつこりのみこと)を国造に定められた。
下海上国造(しもつうなかみのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、上海上国造の祖の孫の久都伎直(くつぎのあたい)を国造に定められた。
新治国造(にいばりのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、美都呂岐命(みつろぎのみこと)の子の比奈羅布命(ひならふのみこと)を国造に定められた。
筑波国造(つくばのくにのみやつこ)
成務朝に、忍凝見命(おしこりみのみこと)の孫の阿閉色命(あへしこのみこと)を国造に定められた。
茨城国造(うばらきのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、天津彦根命(あまつひこねのみこと)の孫の筑紫刀祢(つくしとね)を国造に定められた。
仲国造(なかのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、伊予国造と同祖の建借馬命(たけかしまのみこと)を国造に定められた。
久自国造(くじのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、物部連の祖・伊香色雄命の三世孫の船瀬足尼(ふなせのすくね)を国造に定められた。
高国造(たかのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、弥都侶岐命の孫の弥佐比命(みさひのみこと)を国造に定められた。
淡海国造(おうみのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、彦坐王(ひこいますのきみ)の三世孫の大陀牟夜別(おおたむやわけ)を国造に定められた。
額田国造(ぬかたのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、和邇臣の祖・彦訓服命(ひこくにぶくのみこと)の孫の大直侶宇命(おおただろうのみこと)を国造に定められた。
三野前国造(みののみちのくちのくにのみやつこ)
開化朝に、皇子・彦坐王の子の八瓜命(やつりのみこと)を国造に定められた。
三野後国造(みののみちのしりのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、物部連の祖・出雲大臣命(いずもおおみのみこと)の孫の臣賀夫良命(おみかぶらのみこと)を国造に定められた。
斐陀国造(ひだのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、尾張連の祖・瀛津世襲命(おきつよそのみこと)の子の大八椅命(おおやはしのみこと)を国造に定められた。
上毛野国造(かみつけののくにのみやつこ)
崇神朝の皇子・豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)の孫の彦狭嶋命(ひこさしまのみこと)が、はじめて東方の十二国を治め平らげて、国造に封ぜられた。
下毛野国造(しもつけののくにのみやつこ)
仁徳朝の御世に、もとはひとつだった毛野国を分けて、上毛野・下毛野とした。豊城命の四世孫の奈良別(ならわけ)をはじめて国造に定められた。
道奥菊多国造(みちのくのきくたのくにのみやつこ)
応神朝の御代に、建許侶命の子の屋主乃祢(やぬしのね)を国造に定められた。
道奥岐閉国造(みちのくのきへのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、建許侶命の子の宇佐比乃祢(うさひのね)を国造に定められた。
阿尺国造(あさかのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、阿岐国造と同祖・天湯津彦命(あまのゆつひこのみこと)の十世孫の比止祢命(ひとねのみこと)を国造に定められた。
思国造
成務朝の御世に、阿岐国造(あきのくにのみやつこ)と同祖の十世孫の志久麻彦(しくまひこ)を国造に定められた。
伊久国造(いくのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、阿岐国造と同祖の十世孫の豊嶋命(としまのみこと)を国造に定められた。
染羽国造(しめはのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、阿岐国造と同祖の十世孫の足彦命(たるひこのみこと)を国造に定められた。
浮田国造(うきたのくにのみやつこ)
成務朝に、崇神天皇の五世孫の賀我別王(かがわけのきみ)を、国造に定められた。
信夫国造(しのぶのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、阿岐国造と同祖・久志伊麻命(くしいまのみこと)の孫の久麻直(くまのあたい)を国造に定められた。
白河国造(しらかわのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、天から降った天由都彦命(あまのゆつひこのみこと)の十一世孫の塩伊乃己自直(しおいのこじのあたい)を国造に定められた。
石背国造(いわせのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、建許侶命の子の建弥依米命(たけみよりめのみこと)を国造に定められた。
石城国造(いわきのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、建許呂命を国造に定められた。
那須国造(なすのくにのみやつこ)
景行朝の御代に、建沼河命(たけぬなかわのみこと)の孫の大臣命(おおみのみこと)を国造に定められた。
科野国造(しなののくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、神八井耳命の孫の建五百建命(たけいほたつのみこと)を国造に定められた。
出羽国造(でわのくにのみやつこ)
元明朝の御世の和銅五年、陸奥・越後の二国から割いて、はじめてこの国を設置した。
若狭国造(わかさのくにのみやつこ)
允恭朝の御代に、膳臣(かしわでのおみ)の祖・佐白米命(さしろよねのみこと)の子の荒砺命(あらとのみこと)を国造に定められた。
高志国造(こしのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、阿閉臣(あべのおみ)の祖・屋主田心命(やぬしたごころのみこと)の三世孫の市入命(いちいりのみこと)を国造に定められた。
三国国造(みくにのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、宗我臣(そがのおみ)の祖・彦太忍信命(ひこふつおしのまことのみこと)の四世孫の若長足尼(わかなのすくね)を国造に定められた。
角鹿国造(つぬがのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、吉備臣の祖・若武彦命(わかたけひこのみこと)の孫の建功狭日命(たけいさひのみこと)を国造に定められた。
加我国造(かがのくにのみやつこ)
雄略朝の御代に、三尾君(みおのきみ)の祖・石撞別命(いわつくわけのみこと)の四世孫の大兄彦君(おおえひこのきみ)を国造に定められた。
孝徳朝の御代には、越前国に合併した。嵯峨朝の御世の弘仁十年に、越前国を割いて加賀国とした。
加宜国造(かがのくにのみやつこ)
仁徳朝の御世に、能登国造(のとのくにのみやつこ)と同祖の素都乃奈美留命(そつのなみるのみこと)を国造に定められた。
江沼国造(えぬまのくにのみやつこ)
反正朝の御世に、蘇我臣(そがのおみ)と同祖・武内宿祢(たけしうちのすくね)の四世孫の志波勝足尼(しはかつのすくね)を国造に定められた。
能等国造(のとのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、垂仁天皇の皇子・大入来命(おおいりきのみこと)の孫の彦狭嶋命(ひこさしまのみこと)を国造に定められた。
羽咋国造(はくいのくにのみやつこ)
雄略朝の御世に、三尾君の祖・石撞別命の子の石城別王(いわきわけのきみ)を国造に定められた。
伊弥頭国造(いみづのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、宗我(そが)と同祖・建内足尼(たけしうちのすくね)の孫の大河音足尼(おおかわとのすくね)を国造に定められた。
久比岐国造(くびきのくのにみやつこ)
崇神朝の御世に、大和直と同祖の御戈命(みほこのみこと)を国造に定められた。
高志深江国造(こしのふかえのくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、道君(みちのきみ)と同祖の素都乃奈美留命(そつのなみるのみこと)を国造に定められた。
佐渡国造
成務朝に、阿岐国造と同祖・久志伊麻命(くしいまのみこと)の四世孫の大荒木直(おおあらきのあたい)を国造に定められました。
丹波国造(たにはのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、尾張国造と同祖・建稲種命(たけいなだねのみこと)の四世孫の大倉岐命を国造に定められた。
丹後国司
元明朝の御世の和銅六年に、丹波国を割いて丹後国を設置した。
但遅馬国造(たじまのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、竹野君(たけののきみ)と同祖・彦坐王の五世孫の船穂足尼(ふなほのすくね)を国造に定められた。
二方国造(ふたかたのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、出雲国造と同祖・遷狛一奴命(うつしこまひとぬのみこと)の孫の美尼布命(みねふのみこと)を国造に定められた。
稲葉国造(いなばのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、彦坐王の子の彦多都彦命(ひこたつひこのみこと)を国造に定められた。
波伯国造(ははきのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、牟邪志国造と同祖・兄多毛比命の子の大八木足尼(おおやきのすくね)を国造に定められた。
出雲国造(いずものくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、天穂日命の十一世孫の宇迦都久努(うがつくぬ)を国造に定められた。
石見国造(いわみのくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、紀伊国造と同祖・蔭佐奈朝命(かげさなあさのみこと)の子の大屋古命(おおやこのみこと)を国造に定められた。
意岐国造(おきのくにのみやつこ)
応神朝の御代に、観松彦伊呂止命(みまつひこいろとのみこと)の五世孫の十埃彦命(とおあいひこのみこと)を国造に定められた。
針間国造(はりまのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、稲背入彦命(いなせいりひこのみこと)の孫の伊許自別命(いこじわけのみこと)を国造に定められた。
針間鴨国造(はりまのかものくにのみやつこ)
成務朝の御世に、上毛野君と同祖・御穂別命(みほのわけのみこと)の子の市入別命(いちりわけのみこと)を国造に定められた。
明石国造
応神朝の御世に、大倭直と同祖・八代足尼(やしろのすくね)の子の都弥自足尼(つみじのすくね)を国造に定められた。
美作国造(みまさかのくにのみやつこ)
元明朝の御世の和銅六年に、備前国を割いて美作国を設置した。
大伯国造(おおくのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、神魂命(かむむすひのみこと)の七世孫の佐紀足尼(さきのすくね)を国造に定められた。
上道国造(かみつみちのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、元からの領主・中彦命(なかひこのみこと)の子の多佐臣(たさのおみ)を、はじめて国造に定められた。
三野国造(みののくにのみやつこ)
応神朝の御世に、元からの領主・弟彦命(おとひこのみこと)を、次いで国造に定められた。
下道国造(しもつみちのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、元からの領主・兄彦命(えひこのみこと)、またの名を稲速別(いなはやわけ)を国造に定められた。
加夜国造(かやのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、上道国造と同祖で元からの領主の中彦命を、あらためて国造に定められた。
笠臣国造(かさのおみのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、元からの領主・鴨別命(かもわけのみこと)の八世孫の笠三枝臣(かさのさいぐさのおみ)を国造に定められた。
吉備中県国造(きびのなかつあがたのくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、神魂命の十世孫の明石彦(あかしひこ)を国造に定められた。
吉備穴国造(きびのあなのくにのみやつこ)
景行朝の御世に、和邇臣と同祖・彦訓服命(ひこくにぶくのみこと)の孫の八千足尼(やちのすくね)を国造に定められた。
吉備風治国造(きびのほむじのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、多遅麻君(たじまのきみ)と同祖・若角城命(わかつのきのみこと)の三世孫の大船足尼(おおふなのすくね)を国造に定められました。
阿岐国造(あきのくにのみやつこ)
成務朝に、天湯津彦命の五世孫の飽速玉命(あきはやたまのみこと)を国造に定められた。
大嶋国造
成務朝に、无邪志国造と同祖・兄多毛比命の子の穴委古命(あなわこのみこと)を国造に定められた。
波久岐国造(はくきのくにのみやつこ)
崇神朝に、阿岐国造と同祖・金波佐彦命(かなはさひこのみこと)の孫の豊玉根命(とよたまねのみこと)を国造に定められた。
周防国造(すおうのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、茨城国造と同祖・加米乃意美(かめのおみ)を国造に定められた。
都努国造(つぬのくにのみやつこ)
仁徳朝に、紀臣と同祖・都努足尼(つぬのすくね)の子の男嶋足尼(おしまのすくね)を国造に定められた。
穴門国造(あなとのくにのみやつこ)
景行朝の御世に、桜井田部連(さくらいのたべのむらじ)と同祖・迩伎都美命(にぎつみのみこと)の四世孫の速都鳥命(はやつどりのみこと)を国造に定められた。
阿武国造(あむのくにのみやつこ)
景行朝の御世に、神魂命の十世孫の味波波命(うましははのみこと)を国造に定められた。
紀伊国造(きいのくにのみやつこ)
神武朝の御世に、神皇産霊命(かむむすひのみこと)の五世孫の天道根命(あまのみちねのみこと)を国造に定められた。
熊野国造(くまののくにのみやつこ)
成務朝の御世に、饒速日命の五世孫の大阿斗足尼(おおあとのすくね)を国造に定められた。
淡道国造(あわじのくにのみやつこ)
仁徳朝の御世に、神皇産霊尊の九世孫の矢口足尼(やぐちのすくね)を国造に定められた。
粟国造(あわのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、高皇産霊尊の九世孫の千波足尼(ちはのすくね)を国造に定められた。
長国造(ながのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、観松彦色止命(みまつひこいろとのみこと)の九世孫の韓背足尼(からせのすくね)を国造に定められた。
讃岐国造(さぬきのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、景行天皇の子・神櫛王(かみくしのきみ)の三世孫の須売保礼命(すめほれのみこと)を国造に定められた。
伊余国造(いよのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、印幡国造と同祖・敷桁波命(しきたなはのみこと)の子の速後上命(はやのちのえのみこと)を国造に定められた。
久味国造(くみのくにのみやつこ)
応神朝に、神魂尊の十三世孫の伊与主命(いよぬしのみこと)を国造に定められた。
小市国造(おちのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、物部連と同祖・大新川命の孫の子致命(おちのみこと)を国造に定められた。
怒麻国造(ぬまのくにのみやつこ)
神功皇后の御代に、阿波国造と同祖・飽速玉命の三世孫の若弥尾命(わかみおのみこと)を国造に定められた。
風速国造(かざはやのくにのみやつこ)
応神朝に、物部連の祖・伊香色男命の四世孫の阿佐利(あさり)を国造に定められた。
都佐国造(とさのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、長阿比古(ながのあびこ)と同祖・三嶋溝杭命(みしまのみぞくいのみこと)の九世孫の小立足尼(おたちのすくね)を国造に定められた。
波多国造(はたのくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、天韓襲命(あまのからそのみこと)を神の教えによって国造に定められた。
筑志国造(つくしのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、阿倍臣と同祖・大彦命(おおひこのみこと)の五世孫の日道命(ひのみちのみこと)を国造に定められた。
筑志米多国造(つくしのめたのくにのみやつこ)
成務朝に、息長公(おきながのきみ)と同祖・稚沼毛二俣命(わかぬけふたまたのみこと)の孫の都紀女加命(つきめかのみこと)を国造に定められた。
豊国造(とよのくにのみやつこ)
成務朝の御代に、伊甚国造と同祖・宇那足尼(うなのすくね)を国造に定められた。
宇佐国造(うさのくにのみやつこ)
神武朝の御代に、高魂尊(たかみむすひのみこと)の孫の宇佐都彦命(うさつひこのみこと)を国造に定められた。
国前国造(くにさきのくにのみやつこ)
成務朝に、吉備臣と同祖・吉備都命の六世孫の午佐自命(うまさじのみこと)を国造に定められた。
比多国造(ひたのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、葛城国造と同祖・止波足尼(とはのすくね)を国造に定められた。
火国造(ひのくにのみやつこ)
崇神朝に、大分国造(おおきたのくにのみやつこ)と同祖・志貴多奈彦命(しきたなひこのみこと)の子の遅男江命(ちおえのみこと)を国造に定められた。
松津国造(まつつのくにのみやつこ)
仁徳朝の御世に、物部連の祖・伊香色雄命の孫の金連(かねのむらじ)を国造に定められた。
末羅国造(まつらのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、穂積臣と同祖・大水口足尼(おおみなくちのすくね)の孫の矢田稲吉命(やたのいなきちのみこと)を国造に定められた。
阿蘇国造(あそのくにのみやつこ)
崇神朝の御世に、火国造と同祖・神八井耳命(かむやいみみのみこと)の孫の速瓶玉命(はやみかたまのみこと)を国造に定められた。
葦分国造(あしきたのくにのみやつこ)
景行朝の御代に、吉備津彦命の子の三井根子命(みいねこのみこと)を国造に定められた。
天草国造(あまくさのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、神魂命の十三世孫の建嶋松命(たけしままつのみこと)を国造に定められた。
日向国造(ひむかのくにのみやつこ)
応神朝の御世に、豊国別皇子(とよくにわけのみこ)の三世孫の老男(おいお)を国造に定められた。
大隈国造(おおすみのくにのみやつこ)
景行朝の御世に隼人と同祖の初小(そお)を平定し、仁徳天皇の御代に伏布(ふしぬの)を長(おさ)として国造に定められた。
薩摩国造(さつまのくにのみやつこ)
景行朝に、薩摩の隼人らを討ち鎮めた。仁徳天皇の御代に、長をあらためて直とした。
伊吉嶋造(いきのしまのみやつこ)
継体朝に、磐井(いわい)に従った新羅の海辺の人を征伐し、天津水凝(あまつみずこり)の後裔の上毛布直(かみつけぬのあたい)を造とした。
津嶋県直(つしまのあがたのあたい)
神武朝に、高魂尊の五世孫の建弥己己命(たけみここのみこと)を、改めて直にした。
葛津立国造(ふじつのたちのくにのみやつこ)
成務朝の御世に、紀直と同祖・大名茅彦命(おおなかやひこのみこと)の子の若彦命(わかひこのみこと)を国造に定められた。
多褹嶋(たねのしま) (※ 以下脱文)