国土交通省などで副大臣を務めた自民党の秋元司衆院議員(48)=東京15区=が関係する東京都内の企業に対し、東京地検特捜部が家宅捜索を行っていたことが、関係者への取材で判明した。関係者によると、同社には、架空の契約に基づいて現金が流れていたなどの疑いがあるとされ、特捜部が本格捜査を検討しているとみられる。
関係者によると、捜索は7日に始まり、8日未明まで続いたという。
同社は、秋元氏の秘書だった男性が代表を務めている。関係者によると、複数の企業とコンサルティング契約を結んでいたとされるが、契約が架空だった可能性があるほか、金融機関の融資に関連する不透明な資金移動に関係していた疑いもあるという。特捜部は、複数の関係者から事情を聴いていた。
法人登記簿によると、同社は芸能タレントの育成などを目的に、秋元氏の政策秘書を長年務めた男性が代表となり2011年に設立された。17年まで秋元氏の妻が監査役を務め、同年からは秋元氏の別の元秘書が代表となっていた。登記上の本店の住所も一時は「秋元司後援会」と同じだった。秋元氏の「関連会社等報告書」によると、14年4月1日時点では秋元氏自らが顧問を務めていた。
秋元氏は小林興起・元衆院議員の秘書を経て04年に参院選に出馬して初当選。再選を目指した10年の参院選で落選したが、12年の衆院選で比例復活して国政に復帰した。17年10月の衆院選でも東京15区から出馬して3選を果たし、環境省や内閣府の副大臣も務めた。【遠山和宏、金寿英、志村一也】
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