あとがき

 (最新見直し2012.04.06日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 「稿を終へて 訳編者(1)」、「」、「」、「」を転載しておく。

 2012.04.06日 れんだいこ拝


 一

 私が、浅学菲才(せんがくひさい)を顧みず、既刊の「世界転覆の大陰謀・ユダヤ議定書」に次いで本書を出版し、これを世に問わんとするゆえんは、世界情勢の緊迫化に伴って、我が国にもそのユダヤ禍が犇々(ひしひし)と押寄せていることを座視するに忍びないからである。ユダヤ人が、数千年の昔からその金科玉條とする幾多の経典の中には、ユダヤ人のみが神の選民であり、彼らこそは人間としての名称を有するに最も適当であって、非ユダヤ人はただ労働のみする家畜であり、且つユダヤ人の奴隷として神に造られたものである。神が非ユダヤ人に人間の顔面を与えたのは、ユダヤ人が彼らを奴隷として使役するに、不愉快を感ぜしめないが為である―と教えられた。即ちユダヤ人の使命は、シオンの王座を全世界の上に樹立するにあると云うことが、ユダヤ民族に教示されている、と教えている。

 これをユダヤに非らざる者から見れば、実に思いあがった言葉であり、また狂気の沙汰としか思われないが、しかも彼らユダヤ人は真実にこれを信じ、同時にこれを実行しつつある。信ずるものは強く、いわゆる神通力なるものも、自己を信ずることによって発生するものである。彼らユダヤ民族から、多くの優秀なる世界的科学者を出し、また現に彼らの従事する職業が科学的分野に勢力を占めている点から見て、ユダヤ民族は科学万能主義者のように考えられているが、事実は他の諸民族に比べて、より宗教的であり、より推進的である。即ち、彼らがその経典の教示を絶対に信じ、「神の選民たるユダヤ人」の為すところ、必ず為し得ざるものなしと自負していることが、これを立証してあまりある。

 二

 彼らが、非ユダヤ民族を仇敵視し、これを征服せんとするに至った動機は、本書に詳述している通り、その祖先が非ユダヤ人、なかんづくキリスト教徒によって残忍なる迫害を受けたことに端を発しているが、キリスト教徒も亦、彼らユダヤ人を不倶戴天(ふぐたいてん)の仇敵として憎悪し敵視しているのは、教祖キリストがユダヤ人によって磔刑に処せられた怨恨によるものである。かくのごとく観じきたれば、誰か烏の雌雄を論ぜんと云うことになるが、ここが又狡猾なる彼らユダヤ人の狙いどころである。即ち「世界転覆の大陰謀・ユダヤ議定書」の原著者ニールス氏は、シオン結社の幹部は、他国民に対する自国民の憎悪と敵愾心を激発せんが為にタルムードの或る規則を非ユダヤ人らに示して、反ユダヤ運動を層一層刺戟(しげき)しつつあった。この反ユダヤ運動は、非ユダヤ人の心に極度の憎悪の念を徴発せしめたが、反面個人の心に、不公平なる迫害を受けつつある民族として、ユダヤ人に対する同情の念を起さしめて、シオン結社を利する者が少なくなかった。この同情こそ、やがて多くの人々をシオン結社に奉仕する者の中に引きずりこんだのである、と喝破している。即ち、彼らユダヤ人は、自己に対する同情を逆用し、却(かえ)ってこれを自家薬籠中(じかやくろうちゅう)のものと為したのである。その遠謀、その深慮、而してその狡猾、全く戦慄すべきものがある。

 

 ユダヤのマッソン秘密結社の会員中には、世界各国の君主や名士が殆んど加入している。英のヴィクトリヤ女王以来現ジョージ六世に至る各皇帝、米の初代ワシントン以来現ルーズベルトに至る歴代大統領、仏のポアンカレやエリオ、露の首脳部は勿論、支那の蒋介石や宋子文等々がその傀儡会員である。彼らが果して、「迫害されるユダヤ民族」に対して同情を起した結果、その秘密結社入会したかどうかは別として、しかも逆にユダヤ人によって利用されつつあるのは蔽(おお)いがたき事実である。つまり、ユダヤ人がその経典の教示する非ユダヤ人各国の間に戦争を起さしめ、その虚に乗じて非ユダヤ国家を衰退又は滅亡に導き、これに代わってユダヤ人の世界支配となすと云う教示を実践しつつある。

 否、云う、今日の世界動乱の原因は、実に彼らユダヤ人の策謀によるものである。第一次世界大戦は、戦後においてユダヤ人の陰謀によることが明らかになったが、今次の世界大戦も、既に戦前から運動が熾烈(しれつ)を極めていたことが明白となっている。彼らユダヤ人は、第二次世界大戦の勃発によって、第一次世界大戦において占めたるが如き暴富を得んとし、更に第一次世界大戦において失敗したる世界転覆の陰謀をば今次大戦にこそ実現せんと志している。祖国を亡ぼされて、世界各国に流浪しつつあるユダヤ人にとっては、国家を有する民族ほど羨ましきものはなく、また憎らしきものはない。況(いわん)や、神の選民を以て自任する彼らが、家畜視する民族の国家に依存すると云うことは、耐えられざる不満であり、苦悩であり、恥辱であるに相違ない。この不満、苦悩、恥辱を克服して、いわゆる神の選民たる本然の姿に帰る為には、あらゆる手段を講じて非ユダヤ民族の国家を征服し、転覆しなければならないのである。

 四

 炯眼(けいがん)なるヒツトラー氏は、第一次大戦の直後から、ドイツ国内にあるユダヤ人の陰謀を看破し、敗戦の原因も全く国内のユダヤ人と、敵国内にあるユダヤ人の協力による陰謀であるとし、未だ政権を執らざる時代から極力これを排撃し、これをナチスの重要政綱の一つとしてきたが、いよいよ天下を取るに及んで、迅雷(じんらい)耳を蔽(おお)うの遑(ひま)もなくこれを悉(ことごと)く国外に追放したことは世人周知の通りである。即ち、ヒツトラー氏は、現下の国際情勢より見て、第二次世界大戦の勃発は免れがたいものとし、開戦の場合、前轍(ぜんてつ)の過ちを繰返さないように準備工作をしたのであった。

 果して、ヒツトラー氏の予測は適中して第二次大戦の勃発を見るに至ったが、ドイツ国有史以来の挙国一致の団結を以て快勝をなしつつあることは、国内において何らこれを阻害する者なきに至った結果である。即ち、体内にあって、その身を喰う獅子身中の毒虫を撲滅したことに最大の原因がある。しかしながら、世界各国に散在するユダヤ人―なかんづく米国に巣食う最も有力なるユダヤ人は、米国の最高偽政者を操ってドイツの敵国たる英国及びソ連に対し、あらゆる方法を以て援助せしめ、事実上の参戦をなさしめている。そして事実上の米・英・ソ攻守同盟を結んでいる。これは、云うまでもなく米国の政界、財界、軍事、文化の各方面にユダヤ人が有力なる地位を有しているのみならず、大統領ルーズヴェルトがユダヤ人であり、勿論マッソン結社員であり、さらに英・ソにも世界中の最も有力なるユダヤ人が多数その首脳部にある為で、ユダヤ人の陰謀は自由自在である。

 米国人の中にも、このユダヤ陰謀を看破し、これを攻撃する者がないでもないが、それらの愛国分子に対しては、巧妙なるユダヤ人の魔の手が廻り、あるいは生命の危機において恫喝し、あるいは密のごとき甘言を以て誘惑し、その攻撃の鋭鋒(えいほう)を封じ込むのである。故に米国においては、ユダヤを攻撃して、その恫喝に屈せざる勇気のある者は、むしろ甘き誘惑を期待して可なりである。これを換言すれは、ユダヤを攻撃することは一つの脅喝(きょうかつ)であり、その買収を予期する事である。裏には裏があり、上には上があると云うものだ。
 五

 米国にあるユダヤ人は、その世界激動の好機を捉えて、さらに東亜にもその毒手を延ばして来た。即ち、蒋介石を援助して、日本へ直接間接に攻撃を執っていることがそれである。これは、正しくユダヤ教典の教示を忠実に実行に移したのである。即ちシオン結社の世界転覆陰謀を図解した者によると、一匹の蛇が細い舌を嘗(な)めずりながら地球を匍(は)いまわっているところを示し、その頭部をユダヤ人中の知識あり、財力ある有力者とし、胴体を一般のユダヤ人としているが、この象徴的蛇の辿る道順は、図解によると、ヨーロッパにおける第一の足溜(あしだま)りは、西暦紀元前429年頃のギリシャであった。

 当時のギリシャは、有名なる国士ペリクレスの時代で、最も文化が進み、且つ隆盛を極めていたが、蛇の頭がここを狙ってギリシャの勢力を浸蝕し始めたのである。そして間もなくその目的を達した。第二の足溜りは、ローマで、西暦紀元より少し以前のオーガスタスであった。第三の足溜りは、スペインのマドリッドで、西暦1552年、カール五世の時代である。第四の足溜りは、パリで1700年、ルイ十四世の時代である。第五の足溜りは、ロンドンで、1814年、ナポレオン一世が滅亡した後より始まる。第六の足溜りは、ペテルブルグ(現在のレニン・グラード)で、その蛇の頭には1881年と云う年号が付されてある。蛇の通過した諸国家は、大なり小なり種々の害毒を受けている。ドイツもその通路の中に這入っている。即ち憲法政治による自由主義の毒素を吐き散らして行った。

 この蛇の頭は、好餌と思うところには、鎌首を擡(もた)げて無気味にぞろぞろと匍(は)い寄って行くのであるが、最後には再びその祖国エルサレムに帰ることになっている。蛇の通過した国家においては、まず経済的崩壊、思想的紊乱(びんらん)及び道徳的壊乱が誘発されることになっている。さらに又、国民の風俗を壊乱せしむべく猛悪なる毒菌を振りまくのである。これが為には、彼が主として利用するものは、国民指導者の風俗を、最も巧みに壊乱する。

 

 地球を匍(は)ひまわる毒蛇―即ち彼らユダヤ人が、経済的に国家を侵略する方法は、その手中にしているところの黄金に存している。そしてこれが為には、ただ単に獲得するに没頭するのみならず、その価値を高騰せしめねばならなかった。黄金の価値を高騰せしむるに重要なものは金貨であり、そしてその金貨をシオン結社の金庫に流れ込ますにその役割を務めたものは、国際間の闘争と国内戦争とであった。現に世界屈指の大富豪たるフランスの在住のユダヤ人ロスチャイルド家の富は、これによって築かれたものだ。

 思想的侵略の方法としては、国民の思想や輿論が、国家の興隆(こうりゅう)を目標とする為に統一され、渾合されることを極度に憎み、これを専制主義又は全体主義などと称して、国民思想の分裂を策し、その毒素として自由主義、共産主義、個人主義を振りまき、共和政治を以て唯一の善政とするのである。

 精神的及び道徳的侵略の方法としては、国民に奢侈(しゃし)、虚栄、享楽等の猛毒を与え、殊に心なき婦人がこれに中毒して金銭の必要を感ずるようになり、その結果良心に悖(もと)る行為を平然と行い、その相手として貴族、富豪等を選び、遂にこれを堕落せしめ、また男子青年をして飲酒、恋愛その他の享楽に導き、教育は青年男女を問わず科学本位、即ち智育偏重に陥らしめ、遂に体位を低下し、活発なる気魄(きはく)を去勢し、国家有為の材たることを不可能ならしめるのである。今次大戦に一敗地にまみれたフランスの如きは、明らかにこの猛毒に中毒したものであった。

 また彼の毒蛇は、非ユダヤ人の人口の増殖することを防ぐ為に、天理に反する避妊法を伝播し、これに尤もらしい理由を附け加えている。即ち多産する婦人は早く容色が衰える。少なく生んで善く育てる。多産は貧困の原因をなすものである。また子供を産むことは夫婦間の享楽を滅殺するものである等々、極めて凡人の喜びそうなことを云うのである。そして、世界各国の国民が、この毒素のためにいかに禍いされつつあるか計り知りがたいものがある。

 なお、彼らユダヤ人は、これらの教示を宣伝する為に、あらゆる機関を利用することを忘れないが、なかんづく新聞、雑誌、映画、演芸、ラジオ等を巧妙に操っている。現にアメリカ、イギリス等の主要な新聞雑誌の首脳者は殆どユダヤ人にあらずんば、その秘密結社たるマッソン結社又はロータリー・クラブの会員である。そして彼らユダヤ人は、その目的を達する為には惜しげもなく莫大な資金をバラ撒く。だが、結局そのバラ撒いた資金は、奢侈(しゃし)、享楽等に浪費されて、彼らの張りまわした営利網の中に再び戻ってくる仕掛けになっているから、彼らは決して損耗を招くことなくその目的を達するのである。

 

 さて、前述の如く世界征服の毒蛇の頭は、1881年まではソ連に足溜(あしだま)り、いな首溜りをしているが、それから既に60年を経過している。60年前と云えば、我が国の明治14、5年の頃である。その後、毒蛇の鎌首は何処に向って進んだのか。恐らくユダヤの秘密文書の中には、その鎌首の行方が明示されてあろうが、遺憾ながら筆者の手許にはその秘密文書が入手されていない。しかしながら、我らは確信を以て言える。即ちその蛇は、第八の足溜りの予定地になっていたトルコ行きを変更し、新たなる好餌を発見して大西洋を横断し、アメリカ大陸に上陸し、大陸を西に匍(は)って更に太平洋に向っていることを。何となれば、アメリカの国情は、思想、経済、政治、外交、軍事等悉くユダヤの蛇の目的とするがままに動いているからである。殊に、金貨をその金庫に流れ込ます為に、あらゆる国際国の闘争を画策し、アメリカ自身が既に事実上の参戦をしていることは、明らかに毒蛇の思ふ壺に嵌(はま)り込んだものである。否、嵌り込ませたのである。今やアメリカにおけるユダヤ人の有力者は、その経典にある「超政府」を組織しその逞(たくま)しき力によって、アメリカの一切を自由自在に操縦しつつあるのだ。

 彼らユダヤ人の「超政府」と称するのは、国家の政府にあらずして、その政府以上の実力を有する個人的結合、いわゆる同志的結合である。むろん、この中にはユダヤ人ばかりでなく、彼らに利用され、あるいは買収され、あるいは彼等の為に都合よくでっちあげられた「理論」に魅惑されて、それが真理であるかの如く信じながら、真剣にユダヤの提灯持ちをやっている者もあろう。即ち、ユダヤ人が非ユダヤ民族を去勢するために拵(こしら)えた「自由主義」、「民主主義」を擁護せんとして、起きあがった者がそれである。賢(かしこ)さうな顔をしていても、ユダヤ人から見れば、人面の顔をして労働している家畜にすぎないのだ。我らは、アメリカのユダヤ人が、「いよいよ幾千年間待望せる我らの時代が近づいた」と、歓喜しながら、ありとあらゆる手段方法によって大車輪の活躍をなし、さらに世界各国に散在するユダヤ人は、これを鼓舞激励するために一生懸命になっていることをハッキリと見定めることができる。

 

 しからば日本はどうであるか。支那はどうであるか。はたして毒蛇の影響を受けているか、いないか。既に毒蛇は太平洋を渡って日本に上陸しさらに支那大陸に上陸しているような様子はないのか。ここでも筆者確信を以て言おう。正しく毒蛇は、日本を経て支那大陸まで延びていたと。そして、満州事変及び支那事変は、この毒蛇を払い除けることが、一つの大きな動機であったと云うことを。そして今や毒蛇は完全に日本及び大陸の主要地から払いのけられ、太平洋を遠く迂回してフィリッピンに出で、さらに豪州、蘭印を過ぎ、マレイ半島の南端シンガポールを横ぎり、ビルマのラングーンに上陸して北上し、ビルマ・ルートを過ぎて、いわゆる蛇の執念により、執拗にも雲南を経て好餌重慶にその鎌首を擡(もた)げている。彼の尻尾(しっぽ)は、未だ東地中海の附近にあるから、既に地球を一巻きしようとしている形だ。ここで我等は、毒蛇が日本に禍ひしていた時代の世相を思い起してみる必要がある。筆者がこれを詳述するまでもなく、読者諸賢は、往時を顧(かえり)みて明らかに当時の状態を思ひ浮べることができるであらう。

 即ち、ユダヤ人の企図するままに自由主義に基く資本主義の跋扈跳梁(ちょうりょうばっこ)によって、一部階層のみ富の集積をなし、且つ国防費の支出を以て国力を消耗するものとしてこれを阻害し、自由経済の幣(ぬさ:おかね)、滔々(とうとう)として止む所を知らず、また政治的には民主主義的政治が全盛を極め、思想的には自由主義、共産主義が公然と、又は地下鉄運動をなして国体を不明徴にし、甚だしきは国体を変革せんとするが如き不逞(ふてい)極る企図をなす者さえあった。而して、この経済機構、この政治体制、この思想の潮流は、次第に国家の伸暢力を衰退せしめ、遂に世界各国より我が国を軽侮するに至らしめ、なかんずく隣邦支那は、侮日、排日、抗日の攻勢的態度に出で、果ては我が同胞が血によって贏(か)ち得たる満州の特殊権益を奪還せんとし、さらに支那大陸より全面的に日本勢力を駆逐せんとしたのである。しかもなお国民の大多数はこれを対岸の火災視し、奢侈(しゃし)、虚栄、享楽を追ってひたぶるに亡国の一途を辿っていたのである。これは、云うまでもなくユダヤの策謀の陥穽(かんせい)にかかって踊れる姿であった。また、支那が同文同種、堅く相(あい)提携して東亜の安定に協力すべき日本に対し、かくの如き暴挙に出たことも、これ亦明らかにユダヤの謀略によるものであった。

 かくて我が国は遂に起きあがった。即ち満州事変、支那事変がこれである。つまりユダヤ謀略を一掃せんとするための聖戦である。而して日本及び満州、支那大陸の一部よりは完全にユダヤの蛇を駆逐したが、前述の如くユダヤの蛇は東亜こそ近代における唯一の好餌として、執拗に東亜侵略を志し、遂にA・B・C・D包囲陣を形成するに至った。しかるに、我が国民中には、今なお毒蛇の吐き散らした毒菌に禍いされて、この重大時局を顧みず、依然として間接敵国に加担するに等しき行為を継続している者が少なくない。これが果して戦時国民の態度と云えるかどうか。今後もし、我が国がヨリ重大なる危機に立ち至った場合は、陰険なるユダヤの策謀はますます熾烈(しれつ)を極め、遂に我が国をして前大戦にドイツが敗戦したる原因に等しき国内紛争の魔手を振ることは火を見るよりも明らかである。我等国民は今こそユダヤの正体、ユダヤ謀略の真相をハッキリと認識し、以てこれに対処し、これを撃滅することに全力を挙げねばならぬ。

 筆者は、過去二十年間にわたって、専らユダヤ謀略の研究に没頭してきた者であるが、今や彼らの毒手がこの重大時局に当ってますます猛威を発揮しつつあるの状態を見、拱手傍観(きょうしゅぼうかん)するに忍びず、これが撲滅の一端に資せんとする微衷(びちゅう)の下に本書を世に問わんとするものである。読者諸賢が本書に記述せる以外、更に言外の意味を汲み、以てユダヤ謀略排撃の一資料となされるならば筆者の本望これに過ぎない。

 なお、本書刊行に当り、筆者が財的に孤立無援なることに同情し、また今日の国民の姿を見て憤慨してユダヤ謀略排撃の急務なることを痛感し、多大の援助を与えられたる任侠憂国の士印刷技術家渡辺熊吉氏並びにスメヨ夫人に深甚の謝意を表するものである。

 昭和16年12月25日発行





(私論.私見)