聖書のモーゼ譚 |
更新日/2023(平成31.5.1栄和/令和5).3.15日
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【モーゼ物語その1、モーゼの履歴】 | ||
ヨセフの時代から400年余り経過した。エジプト王ファラオは、イスラエル人の迫害を開始し、男児の赤子殺害命令を布告した。モーゼは誕生3ヵ月後、ナイル川辺に捨てられ、運良くファラオの娘に拾われた。成長したモーゼは、同胞の労働者がエジプト人に鞭打たれているのに激怒し、そのエジプト人を殺害した。その為国を出て、荒れ野のミディアン地方に逃亡した。羊飼いの娘と結婚し、子供をもうけ、羊飼いになった。
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【モーゼ物語その2、モーゼに神のお告げ降る】 | |
その後の顛末が次のように記されている。
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【モーゼ物語その3、モーゼとファラオの遣り取り】 |
神のお告げを受けて40年ぶりにエジプトに帰ったモーゼは、イスラエル人の解放を申し出てファラオと交渉する。ファラオが応じないと見るや、魔法の杖の力でエジプトに天災地変や疫病の災禍をもたらした。最後の最大の災害として、エジプト中の人間から家畜に至るまで全ての初子(ういご)が死に始めた。イスラエルの民は、モーゼを通して伝えられた神のお告げにより、家々で傷の無い子羊を殺し、その血を入り口の柱とかもいに塗っていた。これにより、死の天使が通り過ぎた。これが過ぎ越し祭の謂われとなる。閉口したファラオは、ようやくイスラエル人の国外退去を認めた。脱出前夜、イスラエル人は羊の肉を焼いて食べ、その血を戸口に塗り、酵母を入れないパンを食べた。これが「主の過ぎ越し」の儀式の始まりとなった。 |
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神から授かった魔法の杖が天災地変や疫病の災禍をもたらすのに使われるとは、何と冒涜神的記述だろう。違和感を感ずるのはれんだいこだけだろうか。れんだいこの見立てるところ、サタニズム信仰がここに萌芽している。 2006.10.22日 れんだいこ拝 |
【モーゼ物語その4、紅海の攻防】 |
いざ脱出が始まると、ファラオは軍隊を出動させ追撃してきた。イスラエルの民が、紅海を目前にして絶体絶命の危機に陥った時、モーゼが魔法の杖を海に向けると、不思議にも水が引き、海が真っ二つに割れ、乾いた道が現われ、渡り逃げることが出来た。神の奇跡の為せる御技であった。逆にエジプト軍は全滅した。 |
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「出エジプト」の是非論のないままにイスラエルの民は救済され、追撃したエジプト軍が全滅した事を記しているが、独善的格好例であろう。違和感を感ずるのはれんだいこだけだろうか。れんだいこの見立てるところ、サタニズム信仰がここにも萌芽している。 2006.10.22日 れんだいこ拝 |
【モーゼ物語その5、モーゼが十戒と「契約の箱」を授かる】 |
「出エジプト」したイスラエルの民の一行はカナンの地を目指した。その道中は辛く厳しい旅路となった。脱出から3ヵ月後、シナイ山に辿り着いた。そこで、モーゼは、シナイ山に登り、40日間篭った。この時、神は、神の民として選ばれたイスラエル人が、神の教えに従うならば民を守り祝福すると宣べ、モーゼに十戒を授けた。これが石の板に記された。 |
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2006.10.22日 れんだいこ拝 |
【モーゼ物語その6、モーゼの偶像破壊】 |
モーゼの留守中、イスラエルの民は、エジプト式の偶像崇拝式祭りをしていた。モーゼは怒り、石板を叩きつけ、偶像を破壊した。神は、再び掟を書いた二枚の石板を授けた。これが「契約の箱」と云われるものでご神体となった。イスラエルの民の一行は、更に40年余り荒野を彷徨った。カナン入りの直前モーゼの命が尽き、120歳にして没した。 |
【ヨシュア記その1、モーゼに代わってヨシュアが指導者となる】 | |||
神は、モーセの死後、モーセの従者ヌンの子ヨシュアにモーゼに代わる指導者となるよう命じ、次のように励まし続けた。
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【ヨシュア記その2、エリコの街を陥落させる】 |
イスラエルの民の一行はこの先ヨルダン川を渡らねばならなかった。契約の箱をかついで渡り始めると、水が止まり一行を通過させた。カナンの入り口エリコには異民族が住み、城壁をめぐらして守りを固めていた。神の指示通りに従うと、城壁が崩れ、エリコの街は陥落した。 |
【ヨシュア記その3、他民族の町を次々と攻め滅ぼす】 |
イスラエルの民の一行は、その後も他民族のカナン人、ヘト人、ヒビ人、ペリジ人、ギルガシ人、アモリ人、エブス人の町を次々と攻め滅ぼした。 |
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イスラエルの民の一行は、立ち塞がる異民族をことごとく成敗して約束の地へ入ったことが記されている。 2006.10.22日 れんだいこ拝 |
【ヨシュア記その3、ヨルダン川を渡り、約束の地カナンに入る】 |
ヨルダン川を渡り、ようやく約束の地へ入ることが出来た。 |
【ヨシュア記その4、12部族が暮らし始める】 |
イスラエルの民の一行は、ヤコブの12人の息子たちが作った12部族に分かれ、独立して暮らし始めた。 |
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2006.10.22日 れんだいこ拝 |
【ヨシュア記その5、割礼、過越祭の風習始まる】 |
神は、ヨシュアに、火打ち石の刃物を作り、もう一度イスラエルの人々に割礼を施せ、とお命じになった。ヨシュアはこれに基づき、ギブアト・アラロトでイスラエルの人々に割礼を施した。この頃、過越祭を祝い始めた。 |
【土師物語その1、土師を指導者とするその後の抗争】 |
イスラエル人と他の部族との抗争は絶えなかった。神から選ばれた部族の指導者土師がリーダーとなって攻防を繰り広げた。旧約聖書には12名の土師が登場する。 |
【土師物語その2、サムソン譚】 |
その中でもサムソン逸話が興味深い。サムソンは20年間土師を勤めたが、その怪力粗暴さは比類ないものだった。ところが、ペリシテ人の女デリラに恋をして、弱点を聞き出され、それが原因で神通力を失い捕虜となった。両目をえぐられ、重い足枷(かせ)をはめられ、牢屋で粉引きの労役につかされた。或る日、ペリシテ人達が神殿で祭りをした日、サムソンが見世物にされた。サムソンは、『どうか、私にもう一度力をお与えください。彼らに復讐をさせてください』と祈った。この願いが叶い、力を戻したサムソンは大暴れし、神殿の柱を折り、一瞬にして神殿は瓦礫の山となった。サムソンも下敷きになってペリシテ人と共に命を落とした。 |
(私論.私見)
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