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(最新見直し2008.4.7日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
2005年は、第二次世界大戦後の「ニュルンベルク裁判」より始められたユダヤ・シオニズムの反戦平和プロパガンダつまり、ナチスによるユダヤ人毒ガス大虐殺ホロコースト論、それと併行してのアンネの日記的「ユダヤ人=悲劇の民の虚構」が瓦解する記念の年となりそうな気配である。それを誘引したのは、「9.11事件」以降のブッシュご一統の聖戦ないしはそのイデオロギーだった。ブッシュの歴史的偉業は実にここに求められるべきかもしれない。お調子乗りのおっちょこは、歴史に於いてそういう役目をすることがある。 嘘はいずれの日か暴かれる。それが敗戦より60年目の節目にやってきたということだろう。 2005.2.26日 れんだいこ拝 |
【「歴史修正主義」(historical revisionism, revisionisme historique)考】 |
西欧史学において「歴史の見直し」機運が生まれているようである。その嚆矢がいつであるのかは不明であるが、強力に台頭しつつあるとのことである。彼らは、「歴史修正主義」(historical revisionism, revisionisme historique)的立場を標榜しており、右翼左翼を問わず発生している。 その背景には、直近の問題では、第二次世界大戦をファシズム対民主主義の闘いとして映し出しているシオニズム的歴史観との確執があるように思われる。そういう意味では、「歴史修正主義」というよりは「歴史再検証主義」と評するのが正しいように思われる。 その最大の論点が「ホロコースト問題」である。シオニズム的歴史観は、ナチスの蛮行を史上未曾有のそれとして確認し、人類が二度とこの災禍に見舞われないよう努力することが責務であるとし、この観点からの史実確認、歴史教育を推進してきた。 これに対し、「歴史再検証主義」的歴史観は、概ね「ナチスによる迫害の残虐史を希釈」し、シオニズム的歴史観に拠るホロコーストを否定しようとしている。 その否定の様は、@・「ガス室はなかった」とする徹底否定派、A・「ガス室は確かにあった。だがそれはずっと小規模なものだ」なる中間派、B・「ガス室は残念ながらあった。だがドイツ国民は知らなかったし、戦争につきもののことであり過度に責任を負わされるものではない」とする希釈派の三派から構成されている。 「歴史再検証主義」は「ホロコースト問題」だけを取り上げるものではない。いわゆる「反ユダヤ主義」の震源地となっている。西欧にあって「反ユダヤ主義」の歴史は長く、これを理解することは、東洋の者にとっては気の遠くなる話から説き起こさねば理解できない。それは後日に譲るとして、ここでは「反ユダヤ主義とは何か」についてコメントしておきたい。 「反ユダヤ主義」は歴史上かなり昔から存在する。ユダヤ人の独特の祖法、宗教典、律法、タルムード、それらの基づく説法師ラビの言説に基づくユダヤ選民主義、その政治的陰謀主義、テロリズム、金融支配、言論支配等々が、アングロ・サクソン諸国家及びその共同体と絶えざる闘争に突入しており、「ヤッテやり返される」歴史を刻んでいる。してみれば、「反ユダヤ主義」は相当昔から存在していることになる。 近世になってユダヤ人は、押し込められていたゲットーから脱出していった。この時、ユダヤの民には二股の道が用意されていた。一つは、ユダヤ教からの決別であり、宗派抗争に拠らぬコスモポリタンの道であった。もう一つは、失われた祖国奪還に向うユダヤ・シオニズムの流れであった。史実は、次第にユダヤ・シオニズムを趨勢化させていった。2005年現在、彼らは世界を恣(ほしいまま)にしている。 してみれば、「歴史再検証主義」とは、ユダヤ・シオニズムの威勢に対するリアクションとして、それに敵愾(てきがい)する抵抗思想であり学問的検証の動きである、と云えるのかも知れない。 反シオニズムは、シオニズムに対する抵抗思想であり運動である。1967年、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア博士は、「反シオニズムは本質的に反ユダヤ的である」と述べているが、歴史的経緯を踏まえればその通りである。 爾来、西欧諸国家では、数千年の歴史に亘ってこの衝突が続いている。近世になってシオニズムが現在のパレスチナの地に建国運動を強めたことにより、パレスチナ地域での「ユダヤ人問題」が勃発し始めた。第二次世界大戦後、パレスチナ地域にイスラエルが強権的に建国したことにより、パレスチナ紛争が新たな段階に突入した。この紛争は今猶続いており解決の目途さえ立っていない。この間、アラブ諸国にも、「反ユダヤ主義」が巻き起こることになった。他方、ユダヤ人たちの地球的規模での政治経済文化の全領域における支配権がますます確立されつつある。彼らは、グローバル・スタンダードを生み出しつつワンワールド化を目指しつつある。しかし、その手法が、母斑的ユダヤ選民主義に拠っており、無慈悲なる聖戦イデオロギーに基づく世界戦争を仕掛けており、為に紛争が絶えない。 こういう事情から、「現代的ユダヤ人問題」が浮上しており、これを根源から解き明かすためにユダヤ・シオニズム的反戦平和思想の論拠となっている「ホロコースト問題」の見直しが急がれつつある。「アンネの日記」の捏造的創作説が囁かれ始めている。これらを争点としつつ「現代的ユダヤ人問題」が問われ続けている。 かく理解すべきではなかろうか。 2005.2.12日 れんだいこ拝 |
【「日本的歴史修正主義」考】 |
西欧における「歴史見直し主義」は「シオニズム的世界観及び史学」に対するそれであり、日本の場合はそこまで立ち入っていない。そもそもそういう風に位置づける視点も観点も無く、範囲を日本史に据えてその限りでの「戦前の大東亜戦争見直し論」という分野で「見直し」が進んでいるに過ぎないように思われる。 「ホロコースト問題」に匹敵するのは「南京大虐殺事件」であり、「ユダヤ人問題」に匹敵するのが、「戦前の大東亜戦争聖戦論」であるという構図のように見受けられる。それは特に、戦後の左派運動が護持してきた反戦平和的歴史観、運動論の虚構を撃つという観点から為されている。戦後の左派系反戦平和運動の論拠は、本来のマルクス主義歴史観及び運動論とは別種の、シオニズム的国際主義に基づく「勝てば官軍」的在地権力批判の見地から構成されている。日本の「歴史再検証主義」は、それを在地権力側から「見直す」というスタンスで虚構批判している。 興味深いことは、日本の「歴史再検証主義」は、狭く特化された範囲の国内的問題としての「見直し」であり、視野を国際的に広げるものとなっていない。というか、西欧における「歴史見直し主義」が「シオニズム的世界観及び史学」批判であるのに対し、日本の「歴史見直し主義」は、国際的問題に対してはむしろシオニズムに迎合する視点を持っているやに見受けられることである。つまり、日本の「歴史再検証主義」運動はねじれており、一筋縄では解けない面があり多様に混交している。 近時の歴史見直し主義者のこの作法つまり、東アジアの対中、鮮、台関係においては尊大不遜ぶり、国際関係においては西欧に卑屈になる、特に近年のシオニズムに対してはなし崩し的に迎合するという態度は、明治維新以来百年の間に形成された伝統となっており、戦前戦後も連綿と続いている。 従って、「南京大虐殺事件」の虚説を暴き、「戦前の大東亜戦争聖戦論」を唱えはするけれども、同じ構図で「ホロコースト問題」、「ユダヤ人問題」には言及しない。仮にこれを為せばむしろ、シオニズム学説の露骨な請け売りで汗を流す。時には、人類史を「シオニズム的自由主義史観」でもって説教したりする手合いが出てくる。現代史の最強権力米英ユ同盟の諸政策を賛美し、日本をその配下に組み入れることが国家百年の大計などと嘯いている。これが、敗戦後に生み出された新型右派潮流の実態であり、注意を要するところである。 つまり、西欧における「歴史見直し主義」は、既にシオニズムに席巻された権力との緊張関係の下で営為しているが、日本の「歴史見直し主義」はその権力の懐に入り込み御用的融和関係の下で営為している。そういう違いがあるように見受けられる。そう、日本の「歴史見直し主義」は言葉の正確な意味では「歴史修正主義」に過ぎず、本当の意味のそれは緒についたばかりということになる。 滑稽なことは、新型右派潮流よりも早く変調左派運動は遠の昔よりシオニズム学説に篭絡されており、シオニズム的国際主義、反戦平和運動を熱心にプロパガンダしてサヨぶっている。この構図を拒否しようとする新しい運動が勃興しつつある。れんだいこも含め草莽の士がこれに挑んでいるという構図になっている。れんだいこは、その違いをはっきりさせる為に、この流れを「歴史再検証主義」と名づけようと思う。 2005.2.12日 れんだいこ拝 |
【「『捏造された現代世界史』について」】 |
「阿修羅」に「バルセロナより愛を込めて」氏より「『捏造された現代世界史』について」なる貴重な論考が為されている。これを転載する。 |
「初めて投稿します」さんへ。お知り合いがイスラエルとパレスチナの両方におられるということで、気がかりになっておられることと思います。「なぜ?」という正確な理由もわからぬまま、憎み合い殺しあう悲劇だけは早く終わらせなければなりません。 「現代世界史」については、各人、各集団、各国の直接の利害が絡むだけに、非常に複雑な情況があり、ある集団や国家に対して都合の悪い事実を暴いたり議論の元にしようとすると、殺人にまで及びかねないようなこともあります。例えば北朝鮮で「金日成・正日親子の無謬の歴史」に、ある事実の発見をきっかけにして北朝鮮の人が疑問を持ってそれを発表した場合、その人の安全は保障できないでしょう。北朝鮮ならあんな閉鎖的な国ですからしょうがない、とは言うものの、現在のいわゆる西側世界(日本を含む)は、北朝鮮とは程度の差はありますが、意外に閉鎖的なのですね。 我々が「これが現代史だ」と、学校の教科書で勉強したり新聞・テレビなどを見て信じている「常識的」なものが、果たして本当のことなのか、現実に起こっていることとの不整合面はないのか、鋭く見分けていく必要があると思います。我々西側世界に住んでいる人間にとっては「常識」には逆らわず波風立てないほうが安全かもしれません。しかし「人はパンのみによりて生きるにあらず」で、物質的な条件だけで人間が生きるものではありません。私は、「本当の事を知りたい」という欲求は、食欲や性欲と同等に人間の本質だと思っています。 |
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前置きが長くなりましたが、「捏造された現代世界史」には様々な面があると思います。しかしその最大のものは、ナチスによるユダヤ人迫害からイスラエルの「建国」に続く歴史、つまりイスラエルという国家の「正統性」に関するものでしょう。いわゆるシオニズムについてで、これに関してはユダヤ人内部からも多くの疑問が寄せられています。 しかし、歴史的な検討をする以前に、現在の実際のありさまに関して、それを見る人が「何かの疑問を感じるかどうか」が大きな鍵になるでしょう。何の疑問も矛盾も感じないような人が歴史を見たところで、「常識的な」歴史観で満足してしまい、自分にとっての新たな発見などできるわけがないからで、それに逆らうようなものの見方には眉をひそめ、場合によっては「陰謀論」としてロクに検討もせずに唾棄するだけに終わるでしょうから。私はそんな人とは話をする気は全くありません。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、「シオニズムに対する歴史観」を正しく持つよう示唆しているように思える。「いわゆる陰謀論」について、「ロクに検討もせずに唾棄する」愚を叱責しているように思える。れんだいも同感である。 2005.3.8日 れんだいこ拝 |
まず、歴史的に迫害を受け続け、特に第2次世界大戦中に多くの犠牲者を出したユダヤ人が、現在パレスチナで実行している残虐なパレスチナ人迫害、自分たちが歴史的に受けてきた残虐行為をパレスチナ人に対してそっくりそのままやり返しているような現状を見て、重大な疑問を感じるのかどうか、です。 また、ユダヤ人は実際に米国や欧州で巨大な経済的・政治的な権力を握っているのですが、そこまでの実力を持っている彼らがパレスチナの小さな土地に異常なまでの精力をつぎ込むことに、疑問を持つかどうか、です。そして、イスラエルには米国や欧州(特にドイツとオーストリアからの第2次大戦の『賠償』ですが)から巨額の資金が流れ込んでおり、イスラエルという国はその外国からの資金によって成り立っているのです。では、『賠償』としていやでも取られるドイツ・オーストリアはともかくも、どうしてアメリカがイスラエルの「財政係」「資金調達部」をしなければならないのか、この点に重大な疑念を抱くかどうか、です。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、「現在パレスチナで進行中のシオニズムの蛮行」を批判している。「シオニズムの蛮行」を西欧列強諸国が資金的に支援している実態をも批判している。れんだいも同感である。 2005.3.8日 れんだいこ拝 |
またイスラエルとは直接は無関係でも、現在の社会の中で「常識」として信奉されていること、例えば「9.11同時多発テロ」や「イラク戦争」などに、何かしら胡散臭さを感じ、「なぜ世間ではそう言われているのか、そのように宣伝されているのか、本当のことは一体何なのか」という関心を持っているかどうか、そしてそれが胡散臭いのなら「誰が何のためにそのような『常識』を植え付けているのか」という点に、あなたが重大な関心を持っているかどうか、という点が恐らく根本的で決定的な分れ目になるでしょう。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、「9.11同時多発テロ」や「イラク戦争」に対して胡散臭さを感じ取っている。この観点を持つかどうかが「根本的で決定的な分れ目になる」と述べている。れんだいも同感である。事実、操作されている新聞、テレビ情報を鵜呑みにして米英ユ同盟の悪巧みを免責している者が多いだけに、「胡散臭さを感じる力」は必要と思う。 2005.3.8日 れんだいこ拝 |
以上の点について、もしもあなたが「なるほど」とお思いなら、下に挙げる様々な資料に眼をお通しください。(英語のものもあります。)しかし、もしあなたが「なぜそんなことが必要なのだ」とお思いなら、悪いことは言いません。何もお考えにならないことです。場合によっては周囲から白眼視され、極端にいけば身に危険が及ぶことすらありえます。しかし私は、先程も申しましたように、「本当の事を知りたい」という欲求は人間の本質だ、と思っておりますので、あなたが自ら納得のいくまで資料をお調べになり、「現代世界史」がいわゆる「常識」の範囲内の歴史といかに異なるか、をご理解いただけることを確信いたしております。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、「本当の事を知る」ことが「身の危険」に及ぶことを示唆している。これは本当の警句だろうと思う。 2005.3.8日 れんだいこ拝 |
私自身は、結論から申しますと、シオニズムとナチズムは「双子の兄弟」であり、その「親」は欧米の巨大資本(とりわけユダヤ資本)、イタリア・ファシズムは彼らの「末弟」であると思っています。シオニストは、特に初期のころは、決してユダヤ人を代表する組織ではなくユダヤ人自身からも遠ざけられておりました。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、シオニズムとナチズムの関係を「双子の兄弟」と喝破している。れんだいこは、ここは当面見解留保しておく。 2005.3.8日 れんだいこ拝 |
当然ですが、私は「アウシュビッツ」「ホロコースト」は大嘘だと確信しております。もちろんナチスはドイツやポーランドなどにいたユダヤ人に凄まじい迫害を与え大量の虐殺を行ないました。それが絶望したユダヤ人たちをパレスチナに向かわせ「ユダヤ人国家を建設する」というシオニストのたっての願いをかなえるものだったからです。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、「アウシュビッツ、ホロコーストの嘘」を確信していると云う。れんだいも同様の結論に達しつつある。 2005.3.8日 れんだいこ拝 |
しかし、私は別に「権威ある歴史学者」でも何かの「職業研究家」でもなく、ただ「本当の事を知りたい」と願う一個人ですので、あなたに私の考えを押し付けるようなことは一切したくありません。重ねて申しますが「本当の事を知りたい」という欲求は人間に本質的なものだ、と確信しております。したがって、「本当のこと」は、各個人の内部から出てきた欲求に従がって各個人が様々な情報を元に追求すべきものであり、他人の意見に付和雷同する種類のものではないと思うからです。 ですから、私の考えていることはさておいて、どうか以下の資料に眼をお通しいただき、いわゆる「常識的な現代史」と比較されて、どうかご自分の感性と頭脳でお考えになり、ご自分で結論をお出しいただきたいと思います。 |
![]() 「バルセロナより愛を込めて」氏は、「常識的な現代史批判」の必要を述べている。れんだいも同感である。 |
Re:血と涙を大地に吸わせ続けた人類史、しかし嘘は最も許せない (回答先: ありがとう 投稿者 初めて投稿します。 日時 2004 年 6 月 21 日 00:44:10) 血と涙を大地に吸わせ続けた人類史、しかし嘘は最も許せない 私が最初スペイン語を学ぶために語学学校に通っていたころ、初老のアメリカ人がスペイン語を学びに来ていました。話をしますと、ハンガリー動乱(1956年)の際にソ連軍の戦車に終われて、家族で命からがらオーストリアに逃げ、そこで乞食のような生活をしてドイツに移り、最後はアメリカに渡ってやっと生きる術を見つけたそうです。なぜそんな年になってスペイン語を学びに来たか、と聞くと、ロサンゼルス市の委託で貧しいヒスパノ・アメリカンたちの面倒をみる、言ってみれば民生委員のような仕事をすることになったためだ、ということで、「自分と同じように異国で苦労している人の役に立ちたい」と語ってくれました。私は、こんな人がいる限りアメリカという社会も見捨てたものではないな、と思いました。(現在このようなアメリカを見捨てているのはブッシュとその一党ですが。) また、後になって知り合ったチリ人の老女がいるのですが、1973年のビノシェットの軍事クーデターの際に命がけで脱出し、亡命生活の果てにバルセロナに流れ着いたと言う人です。1998年12月に、元独裁者ビノシェットがロンドンの病院に来ていて、スペインのガルソン判事がクーデターの際のスペイン人殺害の容疑で起訴したわけですが、彼女は、数万人の同朋を虐殺した独裁者への長年の恨みが晴れる可能性に喜んでいました。しばらくして会う機会がなくなったのですが、2年後に米国の圧力によってビノシェットは犯罪者としてスペインに送られること無く、チリに戻ってしまいました。彼女の嘆きがどれほどだったでしょうか。 内戦の打ち続くコンゴからやって来た人とも知り合いました。キンサシャの大学で助教授をしており、奨学金をもらってカタルーニャ工科大学で数学を勉強するために来たわけですが、戦乱で自分の生まれ育った村は荒れ果て、こちらでの勉強が済んだらキンサシャの大学に戻りたいのだが、その前に村に帰って再建の手伝いをしたい、と語っていました。アフリカの国々の内戦の背景には、欧米の大企業による地下資源を巡る利権争いがあります。金のためにある部族を煽り立てて殺し合いをさせるわけです。こちらのテレビでは日本では決して写さない残酷な場面を放映しますが、今まで見た中でも、コンゴの内戦中に命乞いをする反対派部族の男を、銃を持った民兵が橋の上から川に突き落として上から銃で撃ち殺している場面が、最もショッキングでした。また対立部族の村を襲って子供たちの手や足を切り取っていくのです。片手や片足を失った幼い子供たちの姿は目に焼き付いて離れません。あのコンゴ人は今ごろどうしているでしょうか。キンサシャの大学に戻れたのでしょうか。わかりません。 アルゼンチン国籍のロシア系ユダヤ人とも知り合って今でも付き合っています。おじいさんがロシアでのボグロム(ユダヤ人集団虐殺)を避けてアルゼンチンに渡ったのですが、彼はまだ共産主義時代だった東ヨーロッパで音楽を勉強してプロのピアニストになっています。ユダヤ人同士の連絡網があったのでしょう。しかしあまり熱心なユダヤ教とでもなくこちらではシナゴーグにも行きません。またイスラエルには決して行こうとしません。シオニズムが何か、うすうす感じているようです。 もっともっとあるのですが、言い出すときりがありません。このような現代だけでなく、昔から人間の歴史は血と涙を大地に吸わせ続けた歴史なのでしょう。そして世界がどれほど悲しみや憎しみに満ちていても、そこで必死に生きていこうとする人間たちの姿を見ることができます。バルセロナの下町には、物乞いか泥棒でもするしか生きる術を持たないジプシーたち、時には白い目で見られながらも小さな仕事を分け合って生きる北アフリカのイスラム教徒たち、各国のマフィアに搾り取られながら生きる東欧や中南米の売春婦たちの姿であふれています。 私もその中で日銭を稼ぎながら懸命に生きる貧乏人の一人です。どこでいつ、くたばるかも知れませんが、まあ死ぬまでは生きるだろう、などと努めて楽天的に生きるようにしています。どれほどむごいことが起こっても、どうせ人間の歴史はこんなものでしょう。 しかし嘘だけは許さない。なぜなら「本当のことを知りたい」という欲求は食欲や性欲と同じく私の本性だからです。人を騙すやつらだけは、どんな権力者であっても金持ちであっても許せないわけです。嘘を教育やマスコミなどを使って多くの人間に信じ込ませるような悪魔どもは命にかけても許せない。そんな覚悟の無いヘナチョコが、ネットの書き込みで無責任な戯言を書いてみたり、他人の投稿にいちびってちょっかいを出すようなレスをつけたりします。阿修羅にもその手合いが時々訪問するようです。私はそんな連中は頭から無視するようにしています。 「初めて投稿します」さんは非常にまともで真正直な方だと思います。どんな結論を見出されても良いと思いますが、よく一部の左翼的な連中が口にするような「弱い者の味方」ヅラをする「正義感」ではなく、あなたの本性から発するお考えを持っていただければ、と遠くで願っています。 (ご面倒でしょうから、この文章に対するレスは必要ありません。) |
(私論.私見)