西岡昌紀氏の書評「シュロモ ヴェネツィア著『私はガス室の「特殊任務」をしていた』」

 (最新見直し2013.08.28日)

 (れんだいこのショートメッセージ)

 2009.2.25日 れんだいこ拝

 「★阿修羅♪ > ホロコースト6」の西岡昌紀氏の2011.5.1日付け投稿「(書評)シュロモ ヴェネツィア著『私はガス室の「特殊任務」をしていた』 西岡昌紀」を転載しておく。
 (書評)私はガス室の「特殊任務」をしていた  シュロモ ヴェネツィア著 エディション: 単行本  価格: ¥ 2,100  -------------------------------------------------------------------------------

 ナチスドイツが、ユダヤ人を差別・迫害した事は明白な史実です。しかし、ドイツが、「ガス室でユダヤ人を殺した」と言ふ話は、本当に検証の余地が無い歴史的事実なのでしょうか?
 「何をバカな」とおっしゃる方は、次の医学的事実を御存知でしょうか?−−戦後、「ドイツはガス室でユダヤ人を殺した」と言はれて来ました。ところが、その「ガス室」で殺された死体、即ち、何らかの毒ガスで死亡した死体は、一体も確認されて居ないのです。即ち、病理学者か法医学者が、解剖と化学分析によって、何らかの毒ガスで死亡したと確認した死体は、当時、実は、一体も発見されて居なかったのです。皆さんは、この事を御存知でしょうか?(テレビの資料映像等に出て来る収容所の死体の映像は、発疹チフスなどによる病死者の死体であった事が、アメリカの病理学者・法医学者チャールズ・ラーソン博士が行なった多数例の解剖によって明らかにされて居ます)

 「証言が有るじゃないか」とおっしゃる方は、この本の101ページをお開き下さい。そこに絵が有ります。その絵は、アウシュヴィッツ(ビルケナウ)のガス室で、処刑が行なはれた後、本書で語られる「特殊任務部隊」(作業員)の一人が処刑された死体をガス室から搬出し、焼却炉に運んで居る場面を描いた物とされて居ます。その「ガス室」で使はれた毒ガスは、ツィクロンBと言ふ製剤から遊離した青酸ガス(HCN)だとされて居ます。そして、その死体搬出の様子を、すぐ近くでドイツ兵が監視して居ます。皆さんは、この絵が描く光景をお信じに成る事が出来るでしょうか?私は、信じられません。何故なら、青酸ガスは猛毒で、肺のみならず、皮膚科らも吸収される毒ガスだからです。だからこそ、青酸ガス(HCN)を使ったガス室で実際に死刑を行なって来たアメリカでは、処刑後、作業員は、死体の搬出に際して、全身を防護服で包み、もちろんガスマスクをして、同じ作業に当たって来たのです。青酸ガス(HCN)とは、それほど危険な物なのです。ところが、この本のこの絵に依れば、アウシュヴィッツ(ビルケナウ)では、同じ青酸ガスで処刑を行なった後、作業員はガスマスクもせず(!)、上半身裸の格好で(!)、青酸ガスによる処刑が行はれたガス室に入り、青酸ガスが付着した死体を素手で運び出して、焼却炉に運んだと言ふのです。そして、それを監視するドイツ兵も、ガスマスクをして居なかったと言ふのです。こんな事をしたら、「特殊任務部隊」の作業員もドイツ兵も、青酸ガスで命を落とした事は確実です。しかし、そんな、信じられない作業がアウシュヴィッツ(ビルケナウ)では行なはれて居たと言ふのです。又、113ページにも、同様の光景を描いたスケッチが掲載されて居ます。

 この様な、到底信じる事の出来無い光景を「目撃した」として、これらのスケッチを描いたのは、ダヴィッド・オレール(David Olere)と言ふ人物です。そのオレールの信じ難いスケッチを、シュロモ・ヴェネツィア氏は、肯定して居ます。皆さんは、この本の内容を信じる事が出来るのですか?

 繰り返して言ひます。ナチスドイツが、ユダヤ人を差別・迫害した事は明白な史実です。しかし、だからと言って、戦後語られて来た「ホロコースト」の内容に、検証されるべき点は何も無いのでしょうか?「無い」とおっしゃる方は、私の上の指摘をどう説明するか、聴かせて頂きたいと思ひます。






(私論.私見)