「ホロコースト論争3(三鷹板吉氏のガス室論)」考

 (最新見直し2008.4.7日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 「『ガス室』論争」(三鷹板吉(2003/11/10))を取り込み、後日の証としておく。


 予断と決めつけのセットによる詭弁論法。まったく信をおくに値しない。詭弁が相手では実のある「論争」など成立不可能である。外見が似ているからといって、味噌と糞をいっしょにはできない。外見にまどわされずに実態をよおく調べて、味噌は味噌、糞は糞と、キチンと分けて扱わなければなりません。三鷹がこの「論争」を通じて実感したのは、パラノイアックな世界観に凝り固まった人間を説得することは、おそらく不可能だろう、ということです。これは「ガス室否定」でも「強制連行」でも同じことだと思いますが。ちなみにこの「ガス室否定説」は、内外のアカデミズム(大学など公的研究機関)に属する歴史学者のほとんど全員が無視するか、笑いとばすか、「論争」さえ拒否するほど完全に否定するかしている「異説」です。
 西岡見解。「ガス室はソ連とポーランドによるでっちあげ」。ガス室否定者の「挙証責任」。「ガス室否定者」の西岡昌紀 

 「ワルシャワゲットーから移送されたユダヤ人は、トレブリンカで虐殺されたのではない。東方の入植地に送られたのだ」と否定者は言う。その「東方入植地」が存在したことを実証してほしい。「アウシュビッツ・ビルケナウで労働不能と選別された収容者は、ガス室に送り込まれたのではない。彼らを収容する別の施設があった」と否定者は言う。その「別の施設」(労働可能者用施設の3倍から10倍の収容キャパが必要)が存在したことを実証してほしい。

 西岡見解。「定説側が触れたがらない」などと難じている「ヒトラーによる絶滅命令文書は現存しない」。 

 「クルト・ゲルシュタインの告白」。「ヘス告白遺録」。オネグ・シャバット文書の「リンゲルブルム日記」、「レビン日記」は邦訳。

 マウトハウゼンとはどういう収容所だったか。

 「ガス室が存在した」というユダヤ人の証言。加害者側のナチス親衛隊員の証言。

 1942年の時点で、ワルシャワのユダヤ人ゲットーには、ポーランド各地から集められてきた人達も含めて、およそ50万人のユダヤ人が詰め込まれていました。彼らは、7月から始まった移送で、トレブリンカ絶滅収容所へ送られました。そして、43年4月から5月のゲットー蜂起を経て、ゲットーそのものが消滅したんです。

 ポーランド人にかくまわれるなどして、難を逃れた少数を除いても、少なくとも40万人以上のユダヤ人が、地上から消え失せた。ゲットーで餓死した者もいた。チフスで死んだ者もいた。蜂起の際に戦って死んだ者もいた。そして残りの大多数は、トレブリンカのガス室で殺されたんです。

 西岡さんは、それを認めない。ユダヤ人はガス室で殺されていない。トレブリンカは単なる中継駅で、そこからロシアやウクライナの「東方入植地」へ送り込まれたのだ、と主張している

 だったら、その「東方入植地」(最低でも万単位のユダヤ人が入植した)がどこに存在するのか、実証してほしい、と三鷹は申し上げているのです。

 歴史学の定説が述べるところによれば、ホロコーストにおいては、ヨーロッパ各地のユダヤ人が強制収容所、絶滅収容所に「移送」されました。運送手段は鉄道です。「定説が述べるところによれば」とただし書きしたのは、西岡さんなど否定者は、その事実をも認めていないからです。「移送」そのものがあったことは否定しないまでも、その人数については、定説が述べるほど多くはなかった、としています。

 この「論争」において、どちらの言い分が正しいのか? 

 アメリカ人のホロコースト研究者で、ラウル・ヒルバーグ。バーモンド大学の政治学教授です。彼は、当時のドイツ国鉄の列車運行指示書を調べて、「移送」の実態を明らかにしています。「ヨーロッパユダヤ人の絶滅」という一般読者向けの主著の他、専門家向けの論文も多数発表しています。

 「ショアー」という出版物です。これは、クロード・ランズマンというフランス人の映画監督が、ホロコーストの生き残りを尋ねて証言を収集した同名映画の活字版で、作品社という出版社から日本語版が出ています。

 この「ショアー」の中で、ヒルバーグがランズマンのインタビューに答える形で、自分の研究について説明しているのです。ドイツ国鉄の列車運行指示書を示して、非常にていねいに、具体的に。


 対して、西岡さんがどういうことを言っているのかと言うと、「ヒルバーグの研究には信用できない」ということに尽きます。「ヨーロッパユダヤ人の絶滅」には、運行指示書そのものが掲載されていない、というのが、西岡さんが信用できない「理由」なのです。

 また、西岡さんの取り巻きの一人は、こんなことも言っています。運行指示書を証拠として、列車の本数が割り出せたとしても、それぞれの車両に何人のユダヤ人が載せられていたかという証拠はない。ゆえにヒルバーグの研究はデタラメだ、と。

 取り巻き発言については、正対する必要さえないでしょう。「移送列車」に詰め込まれたユダヤ人の数については、数多くの証言が残されています。そこから最少何万人、最大何万人という数を導き出すのは、小学生でも可能です。

 「偽証である」「捏造である」「謀略である」云々。

 三鷹は、西岡さんとの「論争」を通じてさまざまな本を読み、ホロコーストの全体像について、それなりの理解を得るに至った、と思っています。西岡さんの主張で唯一正しいのは「稼働可能状態のガス室は現存しない」ということでしょう。この事実はしかし、意外と世間には知られていない。三鷹も「マルコ」の記事を読んで初めて知りました。人間というのは、自分が今まで知らなかった事実を知らされた時に、新しい情報を積極的に受け入れようとします。そこで西岡さんが発信したのが「ガス室否定説」だったのです。三鷹も一時はそれを信じました。いや、丸々とは信じないものの、定説との論争可能性は十分ある、と考えたのです。

 しかし、その後の西岡さんとの「議論」を通じ、彼の詭弁性に気づかされたことをキッカケとして、ホロコースト関係の本を読み漁り、何人かの歴史学研究者に会って話を聞き、その結果、否定説の虚妄性を知るにいたりました。

 歴史学の研究というのは、ジグソーパズルのようなものです。数多くのピースを組み合わせて、全体像を再構成しようとする試みです。失われてしまったピースもあります。ホロコースト史に関していえば「稼働可能状態のガス室」も、失われたピースの一つでしょう。でも、周囲のピースを組み合わせることにより、中心にはまるべき失われたピースの形はハッキリと分かる。「ガス室」が現存しなくとも、その存在が歴史的事実であるということは、確実に認定できるのです。逆に、「ガス室」を否定する西岡説によって、その存在が論理的に要請されるところの「東方入植地」のようなピースは、存在しないばかりか、それをはめこむべき空白さえ見つからない。無理にはめこもうとすると、全体像をゆがめてしまう。「慰安婦強制連行」も同様です。

 ナチスがポーランド領内に建設し、ユダヤ人など80万人をガス室を主とした殺害手段で虐殺したとされる、「もう一つのアウシュビッツ」トレブリンカ絶滅収容所に関するリポートです。

 犠牲者数80万という、アウシュビッツにつぐ規模の大虐殺が行なわれたトレブリンカをテーマとした日本語文献(邦訳も含む)が、現在一冊も刊行されていないという事実は、そうした状況の一端を示しています。

 でも、アカデミズムの研究者である石田さんが、

 「つまり、ダッハウのガス室は着工されたものの未完のまま終わったと述べているのであり、目撃証言は成り立つのである。実際、ダッハウでガス室が建設されていたことは今日の研究でもあきらかにされている」

 西岡昌紀さんという方は、皆さんご存じかもしれませんが、「ナチスがユダヤ人を虐殺したというガス室は実際には存在せず、捏造されたものだ」などの主張(ガス室否定説)を唱えてらっしゃる方です。去年の2月、彼が否定説を発表した「マルコポーロ」という雑誌は、ユダヤ人団体の抗議により廃刊に追いこまれました。


 石田勇治さんという方は、東大教養学部ドイツ語科の助教授で、ドイツ近現代史の研究者です。彼はある本に寄せた論文で、「マルコ」の西岡論文を批判しました。

 石田勇治論文。アウシュビッツ、トレブリンカなど現ポーランド領内の絶滅収容所以外の、現ドイツやオーストリアにあった強制収容所にも処刑用ガス室は存在し、実際に人間を殺していた。ビルケナウのケースで、 「シャワーを浴びろ」との名目で裸にされてガス室に入れられたものの、設備の故障かなんかで外に出され、文字どおり九死に一生を得た女性の証言も載っている。

 さて、論点が何かというと、ナチスがダッハウという町に建設した強制収容所があります。ここを解放したのはアメリカ軍でした。アメリカ軍の兵士は、収容所の地獄に等しい状況に度胆を抜かれ、憤りのあまり捕虜のナチス親衛隊員をリンチで殺したりもしました。このダッハウ強制収容所に、収容者を虐殺するためのガス室があり、現に稼働していた、という話がマスコミを通じて流れ、戦犯裁判の席でもそのような証言をなした人間がいたのです。(ブラーハ証言) ところが、その後、ダッハウのガス室で殺された収容者はいなかった、ブラーハ証言も嘘だった、と判明したのです。

 この件を西岡さんは「マルコ」の論文の中で取り上げ、石田さんは西岡論文には事実誤認がある、と指摘したのです。具体的には、西岡さんが「ダッハウにガス室は無かった」「ガス室の存非に関してアカデミズムの定説の重大な変更がなされた」と主張するのに対し、石田さんは「ダッハウには未完成のガス室があった」「ガス室の存非に関して定説の変更などなされていない」と。

 ベルゲン・ベルゼンの例は、西岡さんの引用によれば1945年の著作ですね。その時点で「ドイツ国内の強制収容所におけるガス室の存非についての歴史学の定説」が定まっていたのでしょうか? また三鷹は不勉強で知らないのですが、Francis・T・Millerという研究者は、その見解が歴史学の定説を代表するとされるような人なのですか? (西岡さんが「マルコ」の論文でブローシャトがそうであるかのように書いたごとき)

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 ヒルバーグは、ホロコーストの研究が、彼がそれを1948年に開始したときに始まったという意味で孤独な作業であったことを、最近読者に思い起させた。プロの作家や歴史研究者は、実際、このテーマを無視し、それを扱っていることで知られていた研究者はほとんどいなかった、と当時フィリップ・フリードマンは嘆いていた。(「ホロコースト 歴史的考察」 マイケル・K・マラス 時事通信社 P293)
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 「ドイツ国内の強制収容所におけるガス室の存非についての歴史学の定説」に変更があったか無かったか、が論点でしょう。

 西岡さんは「あった」と言い、石田さんは「なかった」と言う。

 西岡さんは「マルコ」の記事で、「ガス室に関して、歴史学の定説に重大な変更があった」と決めつけることにより、アカデミズムの権威を失墜させてやろうと試みたのでしょう。で、世間一般の人々のアカデミズムに対する信頼感を失わせた上で、「ガス室否定説」を広めようとした。その西岡さんに対して、「それは事実と異なる。歴史学の定説に変更などなされていない」と、アカデミズムの立場から反論したのが石田さんです。

 西岡さんが石田さんを論破するには、「定説に変更があった」ことを論証しなければなりません。「あった」と主張する方に挙証責任が生じるという立場をとるのならば、なおさらのこと。それができないからといって、戦時報道のデタラメさや、それを戦後も無批判で取り上げてきたマスメディアの愚劣さなどついて、いくら指摘しても、論証の代わりにはなりません。

 まず、西岡論文。
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 「ダッハウのガス室」だけではない。ドイツを西から攻略したアメリカ、イギリス連合軍は、ドイツ西部で強制収容所を解放した際、いくつもの「ガス室」を「発見」した筈だったのである。彼らは、そう発表し、戦後しばらくは、そう語っていたのである。それなのにそれを彼ら自身が今日全く語らなくなったのは一体何故なのだろうか?

 それは、1960年8月26日のことである。当時、西ドイツ(ドイツ連邦共和国)政府の第二次世界大戦や「ホロコースト」に関するスポークスマン的地位にあった歴史学者、マーティン・ブロサット博士(Dr.Martin Broszat)が、突如として、ナチが大戦中「ガス室」を作ったのはドイツ軍に占領されたポーランドだけで、ドイツ本国に「ガス室」はなかったという意味の声明を発表したのである(Die Zeit,1960.8.26)。

 ブロサット博士は、ミュンヘンの現代史研究所という西ドイツ政府の機関で所長の立場にあった人物だが、この研究所は、これまで「ガス室」の存在を「証明」するために実に多くの発表を行なっており、西ドイツ政府の歴史に関する見解を代弁する団体とみなされている。その現代史研究所の所長、ブロサット博士が、突然、昨日までは「真実」とされていたダッハウやブーヒェンヴァルトなど、ドイツ本国の収容所における「ガス室」の存在を否定したのである。

 その日を境として、「ホロコースト」に関する「真実」は「改訂」され、昨日まで「存在した」と主張されていた「ダッハウのガス室」や「ブーヒェンヴァルトのガス室」は、実は存在しなかった、という話に変更された。 しかも、ブロサット博士は、その声明の中で、このような「真実の変更」がなされた理由を一言も説明していないのである。

 (「ナチ『ガス室』はなかった」 西岡昌紀「マルコポーロ」廃刊号(95年2月号)(文藝春秋)に掲載)西岡さんが引用元としたのは、アメリカのホロコースト否定者(”歴史見直し論者、リビジョニスト”)の出版物
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 次に石田論文。
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 ブローシャト博士の「声明」を検証している。「それは1960年8月26日のことである」としたうえで、(Die Zeit 1960.8.26)と典拠が明示されている。そこで調べてみたが、『ツァイト』(週刊新聞)当該号にそうした記事は見あたらない。原典を確かめなかったゆえのミスであろう。前後の号を探したが、8月19日号の投書欄に掲載されていた(三鷹注)。たしかに「ダッハウでもベルゲン・ベルゼンでもブーヒェンヴァルトでも、ユダヤ人やその他の囚人は、ガスで殺されてはいない」とある。しかし、次の文には「ダッハウのガス室は完全には仕上がらず、そのため”稼働”しなかったのだ」と記されている。つまり、ダッハウのガス室は着工されたものの未完のまま終わったと述べているのであり、目撃証言は成り立つのである。実際、ダッハウでガス室が建設されていたことは今日の研究でも明らかにされている。さらにいえば、ドイツ本国でも、ザクセンハウゼン、ノイエンガンメ、ラーフェンスブリュック、シュトゥットホーフ、マウトハウゼン(オストマルク)の各収容所ではガス室が建設され、殺人目的に実際に使用されていたことが解明されている。これらの収容所ではユダヤ人や戦争捕虜だけではなく、労働忌避者や同性愛者などナチによって「共同体異分子」とレッテルを貼られたドイツ人も犠牲となった。ブローシャト氏の投書が述べるように、「ガス室によるユダヤ人の大量虐殺」はたしかにドイツ本国では起きていないし、本国のガス室による犠牲者数は、ポーランド領内のそれと比較できるものではなかった。

 だが、ドイツ本国にもガス室はあったというのが、戦争直後も今も変わらぬ定説であり、ブローシャト氏の発言を境に変更されたという指摘はあまりに不正確である。(ちなみに、ミュンヒェンの現代史研究所はドイツ連邦政府の歴史的見解を代弁する機関ではないし、1960年当時、ブローシャト氏は所長でもない。所長となるのは12年後のことである。)



 石田勇治 「アウシュヴィッツと<アウシュヴィッツの嘘>」(白水社)に収録)

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 さて西岡氏が引かれたブローシャト氏の「声明」ですが、実際には一通の個人的な投書でした。確かにダッハウではガスによるユダヤ人の大量虐殺はなかったと書いてあります。しかし次の一文をよく読まなければなりません。「ダッハウのガス室は完全には仕上がらず、そのため稼働しなかった」とあります。ブローシャト氏の投書とともに同じ紙面に掲載されているもうひとつの投書は、ミュンヘン司教補佐ノイホイスラーの証言を引いて、「ダッハウでガス殺が起きなかったのは、囚人がそのための建設をサボタージュしたためだ」と記しています。実は、ダッハウにガス室が建設されていたことは、ドイツ現代史の専門家なら誰でも知っている事実です。(「ホロコーストと現代史研究」 季刊戦争責任研究 第8号)
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 三鷹が、西岡さんを「歴史見直し論者(revisionist)」


 「ドイツ国内の強制収容所におけるガス室の存非についての歴史学の定説」に、変更があったかどうか、ですね。

 西岡さんが挙げた3つの主張を読み比べた限りでは、ライトリンガー、ブローシャト、コゴンの3人とも「ダッハウにガス室(未完成のものも含めて)があった」という見解においては一致しているように三鷹には思えますが、いかがでしょうか。

 また、ブローシャトの文章の同じ部分を、石田さんは「ダッハウのガス室は完全には仕上がらず、そのため”稼働”しなかったのだ」と訳し、西岡さんは「ダッハウのガス室はまだ全く完成していなかったのであり、使用されてはいなかった」と訳しています。石田訳だと「ほぼ完成していた」というニュアンスがうかがえますが、西岡訳は「まだ全く完成していなかった」です。三鷹は、駒場でドイツ語を教えてる人の訳文の方を支持します。

 まず、証拠文書が存在します。ダッハウで「医学的実験」を行なっていた空軍の内科医・ジグムンド・ラッシャー(Sigmund Rascher)が、1942年8月9日にヒムラーに宛てた手紙です。
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 ご存じのように、リンツで使われたのと同じ設備が、ダッハウ強制収容所にも建設されました。しかるに「病弱者の輸送」は、ある種の部屋(bestimmten Kammern)で、どのみち終点となります。我々の多種の戦闘ガス(Kampfgase)のいくつかを、この作戦に巻き込まれた特別の人間に対して、テストできないかどうか、お尋ねする次第です。現在までのところ、動物実験と、これらのガスの製造中の事故死報告しかありません。以上の一節により、この手紙は「機密」と印してお送りしました。
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 ここでリンツ(Linz)というのは、ハルトハイム(Hartheim)精神病院のことを指していると思われます。ナチスが障害者の絶滅を目的としたT4作戦で使用した施設で、一酸化炭素ガスボンベによるガス室がありました。(「博物館」の「トレブリンカへの道(2)」をお読み下さい)

 ニュルンベルク裁判におけるフランツ・ブラーハ証言は、三鷹はまだ現物を確認していないので、西岡さんの引用を孫引きしましょう
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 (訳:ガス室は、1944年に完成され、私は、ラシュナー医師に命令されて最初の犠牲者たちを調べた。その部屋(「ガス室」)の中に居た8人か9人の人たちの内、3人はまだ生きていたものの、残りは死んでいた。彼らの目は赤く、顔は腫れていた。多くの被収容者が、後にこうしたやり方で殺されたのである。)
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 ブラーハ(Franciszk Blaha)はチェコ人の医師で、ダッハウに収容されていた間、前述のラッシャー医師の仕事を手伝わされていました。

 西岡さんは、ダッハウでガス室による大量殺人は行なわれていなかった、ゆえにブラーハ証言はすべて偽証だった、と決めつけたのですが、証言をよく読むと、彼の「目撃事実」は「実験的ガス殺」であり、最後の2行の「ガスによる大量殺害」は推測によるものではないか、とも思えます。

 それと、西岡さんが引用した英文の人名表記は違っていますよ。ラシュナー(Raschner)ではなくて、ラッシャー(Rascher)です。無用の混乱を避けるため、指摘しておきます。

 #1059/**** 研究室「パンドラの箱」
 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/19 18:10 ( 15)
 「ディーゼルによる一酸化炭素」について      三鷹板吉
 ★内容

 トレブリンカ絶滅収容所については、ウェーバー論文批判の中であらためて論じるつもりですが、一つだけ申し上げれば、「ディーゼルエンジンから出る一酸化炭素によるガス室は、科学的に在りえない」てな主張は、同じく科学的な実験により、すでに論破されてるみたいですね。

 ディーゼルエンジンが機関車や自動車を動かすために通常に運転される場合、致死量以下の一酸化炭素しか発生しない、というのは一個の科学的事実です。ところが、そのディーゼルエンジンのエアインテークを絞って不完全燃焼させると、途端に一酸化炭素の発生量が激増するんだそうです。ある状況では3000ppmまで上がった、と。人間を殺すに十分な一酸化炭素濃度です。この実験結果は、ディーゼルエンジンの排気を使用したガス室における「酸欠による死亡」、もしくは、三鷹が指摘したような「窒素酸化物その他の、一酸化炭素以外の致死的ガスの発生による死亡」と両立するものである、ということも指摘しておきましょう。

 その「現代史研究所(Institut Fuer Zeitgeschicthe)」の現在の見解は、「ダッハウのガス室では実験的ガス殺が行なわれた」なんですねえ。

 1992年に、同研究所からダニー・ケレンというホロコースト研究者に対して出された回答書の中に、以下のようにあります。
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 ダッハウ(上部ババリア、ミュンヘン北東):1942年の新しい火葬用建物の設立の際に、ガス室もその中に作られた。その中で、親衛隊中隊長ラッシャー医師の医学実験に関連して、少数の実験的ガス殺も始められた、と最近の研究が確証している。(これについては「Gunther Kimmel:The Concentration Camp Dachau. A study of the Nazi crimes of violence in Bavaria in the NS-time II, edited by Marti
n Broszat and Elke Froehlich,Munich, R. Oldenburg Press, 1979, P. 391.」を見よ) より大規模なガス殺作戦は、ダッハウでは起こらなかった。
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 #1064/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/20 0:40 ( 42)
 「ディーゼルエンジンの一酸化炭素」の典拠     三鷹板吉
 ★内容

 インターネットのニツコー・プロジェクトが紹介していたものです。「The Briteish Journal of Industrial Medicine」という雑誌に掲載された実験とのこと。

 以下、引用しましょう。
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 この実験では、小さなディーゼルエンジン(568cc6馬力)の排気が、容積10立方メートルのガス室に接続された。そして動物たちがその中に入れられた。すべての実験例で動物達は死んだ。エンジンへのエアインテークが絞られた時に、死はより早く訪れた。その原因は、発生する一酸化炭素(CO)量の増加である。(実例として、リリーによる「デイーゼル・エンジン・リファレンス・ブック」1985のP18/8を見よ。高い空気/燃料混合比ではCO濃度は低いppmでしかない。だが、より低い混合比(25:1)ではCO濃度は3000ppmまで上昇する。エアインテークを絞るのは非常に簡単である。−−イギリスの研究者は、金属片でエアインテーク口を部分的に塞ぐことによりそれをなした)
 排出CO濃度が低い場合でも、動物たちは他の毒性成分によって死んだ−−主として、刺激物と二酸化窒素である。

 さて、トレブリンカで使用されたディーゼルエンジンは、ずっと大きかった。−−それは鹵獲されたソ連のT-34戦車のものだった。この戦車は26トンから31トンの重量であり(型式により違う)、500馬力のエンジンを備えていた。(イギリスの実験はほんの6馬力だったことと比較して) トレブリンカの絶滅ガス室の容積は、もちろん、一つの要素だ。ガス室の容積は60立方メーターで、イギリスの実験で使われたガス室の6倍である。対してエンジンのサイズは、6倍よりずっと大きい。

 これは憶えておかねばならないことだが、CO中毒において問題となるのは、CO濃度ではなく、COの酸素に対する比率である。小さな、空気の洩れない部屋、人間が一杯に詰められた部屋では、酸素レベルは急速に低下する。ゆえに、CO中毒による死は、より早くもたらされる。前記したように、排ガス中の他の毒性要素は、それ以上に死亡率を高める。
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 以上の引用で、西岡さんの「1万ppm必要」説への反論としては十分でしょう。

 また「30分で殺した」というのは「定説」でしょうか? 三鷹が読んだ本では、もっと時間がかかったこともしばしばあり、ガス室から出された時に、仮死状態でまだ生きている人間もいた、てな記述もありました。そうした連中は、銃弾でとどめを刺されるか、生きたまま埋められたわけです。エンジン使用のガス室は、そのように不完全なものだったから、アウシュビッツ所長のルドルフ・ヘスは「自分のところのチクロンB使用のガス室の方が短時間に確実にユダヤ人を殺すことができる」と自負していたのではなかったでしょうか。
 #1066/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/20 1:10 ( 20)
 定説>もう、お話になりませんね>西岡さん     三鷹板吉
 ★内容

 そもそもあなたは「定説」という言葉の意味が理解できてないんじゃないの?

 「定説側の学者」というのもおかしな言い方です。意味するところは「否定者以外の大多数の研究者」ですからね。その研究者たちの間で一致した見解が得られれば、それが「定説」であり、それ以外は「諸説」でしょ?

 「諸説」の間に異同が存在するのは、あたりまえの話じゃないですか。でなけりゃ学問上の論争などありえないし、そもそも研究者が複数存在する意味がありません。

 それともなんですか、ホロコーストに関しては、絶対不変の「教科書」みたいなもんがどっかにあって、研究者たちは全員それを受け売りしてる、とでも言うのですか? で、誰かがそれを書き換えれば、研究者は一斉に自説を変える、とでも? だったらば「諸説の異同」を「定説の変更」と騒ぎ立てる気持ちもわからないでもありません。それを通じて「教科書を書き換える誰か」を糾弾しようとしているのでしょうからね。

 そういうのを「陰謀論」と言うんです。憶えておいてください。
 #1067/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/20 1:10 ( 11)
 「未完成のガス室」の目撃証言については      三鷹板吉
 ★内容

 三鷹自身まだその存在を確認するには至っておりません。あるいは、西岡さんのおっしゃる通り、そのような証言は存在しないのかもしれません。

 石田さんの文章では、「目撃証言は成り立つ」と言っています。彼自身、「未完成のガス室に関する目撃証言」を確認した上で言ったのか、「未完成のガス室はあったのだから、目撃証言があっても不思議はないだろう」という憶測で言ったのか、三鷹も興味があります。

 今度お会いした時にでも、聞いてみましょう。
 #1080/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/20 16: 8 ( 16)
 誤解しないでほしいのですが>カワセンさん     三鷹板吉
 ★内容

 三鷹は自他ともに認める「保守反動」で、山本七平や西部邁の愛読者ですし、それ以外の著者の本も読みます。「諸君!」や「正論」も毎月読んでます。もちろん、それ以外の週刊誌、月刊誌もいろいろと。ついでに、自宅で購読する新聞も、先月「朝日」から「産経」に切り換えましたが、「朝日」その他の新聞にも目を通して
ます(笑)

 その上で、申し上げるのですが、「ガス室」でも「慰安婦」でも、三鷹の主張の背景には、いかなる政治的な意図もありません。実証的研究による歴史を、嘘とコジツケとで否定しようとする人間や、政治的意図により歪曲しようとする勢力に対して「否」を唱えているのです。

 カワセンさんが拠って立つところは何ですか? それが歴史学であるならば、それぞれの問題で「歴史偽造者」がどちらの側にいるのか、簡単に判断できるはずですが。
 #1081/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/20 16: 9 ( 16)
 「ディーゼルエンジンの一酸化炭素」の典拠(補足) 三鷹板吉
 ★内容

 三鷹が見たのは、前記の通り、インターネットのニツコー・プロジェクト(Nizkor Project)というホームページで、その中の「ラインハルト作戦 ガス室(Operation Reinhard:Gas chambers)」という項目です。

 この項目の執筆者はジョン・モリス(John Morris)で、三鷹が引用したのは彼の文章です。そのモリスが元にしているのは、
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Prattle et al. "The Toxicity of Fumes from a diesel Engine Under Four Different Running Conditions," British Journal of Industrial Medicine, 1957, Vol 14
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 という論文の、P47から55です。

 これでよろしいですか? > 西岡さん

 否定者の一人であるマーク・ウェーバー(Mark Weber)が「トレブリンカ(死の収容所だったとの主張に対し、戦時航空写真が新たな疑惑を投げかける)」という論文で取り上げているのを、先日読みました。

 この論文については、近日中に3番「博物館」あたりで批判的論考を加えて翻訳紹介するつもりですが、今回は以下の事実のみを指摘しておきましょう。

 1943年8月2日の反乱の後、トレブリンカ絶滅収容所は解体され、同年11月には整地されていました。収容所跡地には新たに土が敷かれ、カモフラージュのための植樹が行なわれました。新たに小屋が建てられて、農場に偽装されました。 その航空写真が撮影されたのは1944年です。
 #1122/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/26 13:14 ( 28)
 マクベイとニツコー・プロジェクトの概説      三鷹板吉
 ★内容

 「概説」と言っても、三鷹がこのホームページの存在を知ったのは、ほんの数週間前です。ニツコーが保有する豊富な文献資料に夢中になって、ニツコーそれ自体の成り立ちなどについては、二の次だった、と白状しておきましょう。

 さて、以下が、マクベイとニツコーについて、三鷹が現時点で得ている情報の概説です。

 ケネス(ケン)・マクベイ(Kenneth(Ken) MacVay)は、現在五十代半ばのカナダ人です。住所はビクトリアの北の、海に面した小さな町。本来の職業はガソリンスタンドの副支配人です。

 マクベイは、4年ほど前からUsenetのニュースグループなどで、ネオナチや白人至上主義者を中心としたホロコースト否定者と「論争」を展開してきました。ネオナチなどカルトな連中にとっても、インターネットは実に便利なメディアなんですね。連中の嘘に対抗するために、マクベイはさまざまな文献資料を収集しました。西岡さん言うところの「定説側」の学説、IHRを代表格とするホロコースト否定説、戦犯裁判における証言などの一次資料も多数。ネットで現に戦われた「否定者VS反否定者」の火を吹くような「論争」も含まれます。マクベイが収集し電子情報化したそれらの資料を、アメリカ合衆国司法当局者やアカデミズムのホロコースト研究者などの協力をも得て整理し、インデックスをつけ、研究者の便宜をはかったものが、ニツコー・プロジェクト(The Nizkor Project)の中核です。現在、千を超える文書ファイルとその要約が検索によって利用可能で、その数は日々増加しつつあります。

 アマチュア研究者によって始められ、アカデミズムや政府関係者も巻きこむ形で発展したメディアと言えましょう。
 #1123/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/26 13:16 (104)
 質問、質問、質問の山ですね(笑)         三鷹板吉
 ★内容

 一つずつお答えしましょう。ニツコーについては、もう答えましたよね。

>ゲルシュタインの告白を含めた、ディーゼル・ガス室に関する全ての目撃証言に、そのディーゼル・エンジンから煙が出ていたとする物が無い=・・・・・

> 三鷹さん、三鷹さんは、「クルト・ゲルシュタインの告白」については、どんな立場を取るのですか?

 三鷹は不勉強で、ゲルシュタイン証言については、「夜と霧」の巻末に紹介された部分と西岡さんがボードで紹介した部分しか読んでおりません。不十分な知識しかありませんので、断言はしかねますが、証言一般について言えることとしては、「言及されていないものが存在しなかったとは言えない」という、きわめて常識的なことです。

>1)仮に原理としてディーゼル・エンジンでそんな量の一酸化炭素を排出可能だとしても、同じ事をするのに、何故ガソリン・エンジンを使わなかったのか、と言う問題はどう考えるのか

 質問の意図が分かりません。「東京から横浜へ行くのに、なぜ東横線じゃなくてJRを使ったのか」というのと同種の質問ですね。

>2)その「ディーゼル・ガス室」の「実物」は全く「現存」しない。 「湮滅されたのだ」と言うのは自由ですが、現に「実物」が全く存在しないのに、何故そんな物が有ったと言えるのか。「湮滅された」は、何の証明にも成りません。

 「犯人」であるところのナチス親衛隊員の供述、彼らに協力させられたユダヤ人特殊部隊の生存者による証言、それらを総合的に検討した司法機関の結論により、「あった」と言えます。

>3)その「ディーゼル・ガス室」で殺された死体は一体も確認されていないのに、何故そんな事が行なわれたと言えるのか?

 同上。

>1943年の「反乱」が本当に有ったかどうかは不明です。

 同上。

>いかに「湮滅」をしたと言っても、建物がその礎石まで「湮滅」させられてしまうと言うのは、考えがたい、と言う事です。私もそう思います。何故なら、ビルケナウでは、「破壊されたガス室」の礎石が「残っている」のですし、掘り起こした場合は、土の変化が残るだろうと思うからです。

 「湮滅しよう」と考え、そのための時間と手段があれば、礎石まで取り除くのが当然ではないでしょうか。戦争末期、ソ連軍が迫る中で行なわれたビルケナウのガス室破壊が礎石まで湮滅するに至らなかったからといって、「湮滅とはそういうものだ」と決めつける人間の常識を疑います。

 また「土を掘り起こした形跡」についてですが、ガス室があった部分のみ行なえば「形跡」が確認できるかもしれませんが、その周囲まで広く掘り起こしたならば、区別がつかないでしょうね。また、掘り起こしてから数か月の時間を経れば、その他の土地とさほど変わらない状態になったとしても不思議はありません。

>三鷹さんの主張のもっと根本的な不合理は、1944年のこの航空写真を見ると、トレブリンカ収容所が「更地」になどされていないと言う事です。「湮滅」「湮滅」と言うけれど、収容所自体は、存在している事がこの写真からは明らかなのであって、収容所の建物はちゃんとそこに在るのですよ。(笑)

 その「収容所の建物」は、生存者証言などによる収容所の再現図と一致していますか? 数学的に厳密にではなく、建物同士の位置関係などですが。もしも一致していて、ガス室のみが欠落しているというのなら、歴史学者の記述に誤りがあるということですね。一致していないなら、それは「収容所の建物」ではなく、跡地を農場に偽装するために新たに建てられたものではないでしょうか。

> それから、周囲の畑を見ると、収容所の境界まで耕作されている事もこの写真から分かります。「極秘の収容所」だったと言うのですけれど。

 これはウェーバーが言っているのと同じですね。トレブリンカの周囲の農民たちが絶滅収容所についてどれだけのことを知っていたかについては、「ショアー」のトレブリンカの農民たちへのインタビューが参考になります。

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 「おれの畑は、収容所から100メートルの所にあって……、(100メートルだって!)占領中も、働いていた。(あなたの畑で?) そうさ。だから、ユダヤ人がガス殺される様子も見たし、彼らの叫び声も、聞いた。すっかり、目にしたんだ。畑に、少し高くなった所があってさ、そこから、ずいぶんいろんなことが見えたんだから」  「ショアー」(クロード・ランズマン 作品社)P72
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 「極秘の収容所」の、これが実態だったようです。

>それから三鷹さん、#1067で三鷹さんが何を言いたかったのか、良く分かりません。石田勇治氏(東大駒場助教授)の見解を支持するのをやめると言う意味なのですか?/明確にして頂けるとうれしいのですけれど。

 もちろん「支持するのをやめると言う意味」ではありません。西岡さんが三鷹にそうして欲しがっているのは、よく理解しておりますが(笑) そもそも支持を取り消す理由が見当たりませんし。

> 三鷹さん、#1111に書いた事、三鷹さんの「創作」が混じってませんか?

 別に「創作」など混じえてませんけど。

 三鷹の記述に不正確な点があるというのなら、具体的に指摘すればすむことだと思いますが。おかしな言い方をする人ですね。
 #1124/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/26 13:17 ( 14)
 それでは、三鷹から西岡さんに質問です       三鷹板吉
 ★内容

 西岡さんはバーグ論文に従って「ディーゼル・エンジンをある一定の燃料/空気比以上で連続運転させることはできない」と考えていらっしゃるようですが、その「できない」もしくは「きわめて困難である」理由はなんですか? 具体的に述べていただきたい。

 西岡さんはマーク・ウェーバーの政治信条について、それがいかなるものであるかご存じですか? ご存じならば、その政治信条について、どのように評価されますか?

 西岡さんは、石田さんの指摘のいくつか(「定説」はドイツ国内にガス室があったとしている。現代史研究所は西ドイツ政府の見解を代表する機関ではない。などなど)について、それが正しいことを認めたんですか?
 #1140/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/30 8:42 ( 70)
 バーグ論文「Myth Within A Myth」について     三鷹板吉
 ★内容

 三鷹は、見出しを頼りに必要な項目にざっと目を通しただけで、全体を「精読」はしておりませんが、西岡さんが「読め」とおっしゃるならば、あらためて通読しましょう。

 三鷹が整理した「論争史」に間違いがあるというのなら訂正いたします。西岡さんの言うとおり「ディーゼル&一酸化炭素は不可能」と指摘した最初がこの1983年の論文だったとするならば、最初から「一酸化炭素濃度600ppm」と「殺害所要時間30分」という数字を挙げた上での「不可能」主張であり、また、燃料/空気比をある数値以上に上げるとエンジンが壊れるということも最初から論に含まれていたワケで、反証による「戦線の後退」などではなかった、ということですね。これは失礼しました。

 さて、その上であらためて申し上げますが、バーグが主張するところの「エンジン破壊の原因」は、排気内のススなどの固形分(Solid material)ではないですか?

 それに対して、スコット・モーリンズは、以下のように具体的な数値を挙げて反論しています。
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 古いディーゼルカーが煙を吐き出しながら走るのを見たことをある人間なら誰でも、この状態であっても、このような車は何年も運転することができることを知っている。さて、(バーグの)ナンセンスな主張はわきにおいて、事実としてのデータを受け入れた上で反論をなそう。バーグは勝手に、ディーゼル・エンジンにおける燃料/空気混合比の、”安全な”運転限界を0.055に設定している。それを越すとエンジンは自壊する、と。もしも「十分な」固形排気物(例えばスス)が「十分に早く」生成されれば、それがエンジンを痛める結果はあり得る。バーグが言わないのは、何が「十分に」または「十分に早く」構成要素となるかだ。バーグが参照した資料の図6では、燃料/空気比0.055では、未燃焼のススは容積比で排気の0.0001%である。このススの量は、燃料/空気比を0.055から約0.01アップした場合とだいたい同じである。なぜ「安全運転」のために、燃料/空気比0.055で限界を切らねばならないのだろうか? なぜバーグがここが限界点だと考えるのか、彼の文章では明らかにされていない。また、バーグが参照した資料では、テストされたすべてのディーゼル・エンジンについて、自壊についての言及はない。(燃料/空気比が0.09まで上がっていてもだ)

 バーグが言及していないのは、参照元の資料の図6で、燃料/空気比約0.065でも排気中のススは容積比で0.0002%にしか達しないということだ。0.0002%のススと仮定しても、エンジンの運転寿命をある程度縮めるのがせいぜいであり、0.0001%では完璧に安全なのだ。確実なのは、排気中に0.0002%のススを吐きながら運転されるエンジンは、壊れることなく長時間運転することが可能だということ、そして強調しておくが、適当なメンテナンスをすれば何年も長持ちするということだ。
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 続いて、三鷹が前に紹介した部分になります。
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 OK、バーグはそれでもなお、彼が人間を30分で殺すために必要だとする0.8%(三鷹注:8000ppm)の一酸化炭素をディーゼル・エンジンが発生させるのは、ずっと高い燃料/空気比だと我々に信じさせようとしているようだ。バーグの参照元の資料の333ページの図3はこの論点を支持するかのようだ。図3は、44馬力と70馬力のディーゼルでは、ともに燃料空気比0.065で約0.2%(2000ppm)を大きく越える一酸化炭素は発生しないことを示している。これは、図3のグラフからの控え目な見積りである。しかし、目線を333ページの左下に移せば、図4のもう一つのグラフが見える。図4は、150馬力のディーゼル・エンジンの燃料/空気比の変化による一酸化炭素発生のグラフである。それによれば、燃料/空気比0.065で150馬力のエンジンが容積比1.0%(10000ppm)以上の一酸化炭素を発生させるのは明白である。間違いなく1.0%だ! バーグの基準でさえも致命的である。0.055という”マジカルな”燃料/空気比においてさえ、150馬力のディーゼルは、約0.4%(4000ppm)の一酸化炭素を発生させる。これも、一般には相当に致命的と考えられる濃度である。
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 重要なのは、以上がモーリンズ自身の見解や新資料によるものではなく、バーグが参照元とした資料それ自体に沿った指摘だということです。バーグは資料から、自説に都合のよい部分だけを切り取って、都合の悪い数字は意図的に無視している、すなわち、資料を歪曲している、ということではないでしょうか。

 ホロコースト否定説に限らず、どのような論文でも、それが典拠とする資料を歪曲した上で書かれたものには、信を置くわけにはいかない、というのが学問の常識だと思いますが、さて、西岡さんは、どうお考えですか?
 #1141/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/30 8:43 ( 44)
 マーク・ウェーバーの思想信条について       三鷹板吉
 ★内容

 確かに、ある人間が「若い頃右翼的な思想を持っていた」からといって、現在の彼の言動が偏向しているとは言えないかもしれませんが、ウェーバーの場合はそんな生易しいもんじゃありません。

 1951年生まれのウェーバーが「若い頃」、1978年に関わっていたのは、ウィリアム・ピアースという人物が主催する「ナショナルアライアンス」という団体の機関誌編集です。この「ナショナルアライアンス」というのは、どうヒイキ目に見ても白人至上主義の「極右」であり、言葉を選ばずに言えば「ネオナチ」です。ウェーバーが「若い頃」ハマっていたのは、単なる「右翼的な思想」などではない、ということを、まず指摘しておきます。

 そのウェーバーは、もう「若く」はない1989年に、ネブラスカ大学のソウアー紙のインタビューで、アメリカにおける白人の将来とアメリカの将来を憂慮する、以下のような主旨の発言をしています。
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 アメリカの進む方向は二つに一つで、白人の拡大再生産がなければ、アメリカはメキシコ化、プエルトリコ化されるか、もしくは人種問題で分裂してしまう。多民族による文化や伝統の可能性はない。黒人が白人社会に融合されるのは望ましくなく、また可能でもない。待ち望まれるのは白人国家アメリカの到来であり、非白人を二級市民として周辺部に押しやることにより、国家は安定する。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 アメリカの、保守ゴリゴリの右翼政治家と言えども、このような発言をしたと知れたら、政治生命を失うことでしょう。89年の時点で、ウェーバーは立派な「極右」であることに変わりありませんでした。

 で、もっと最近の1993年、SWC(西岡さんとマルコの敵である)が仕掛けたワナにウェーバーはハマりました。SWCが作った架空の極右団体の集会に参加したウェーバーは、CBSのテレビカメラに写されているとも知らずに、自分がドイツのネオナチとの交流があることを自ら暴露し、その極右団体の機関誌のために仕事をしたいと申し出たのです。

 ウェーバーは今なお現役の「ネオナチ」であるというのが、妥当な評価でしょう。

 もちろん、彼がネオナチだからという、それだけの理由で、彼のホロコースト否定論文が信じるに値しないと決めつけるのは不当でしょう。しかし、西岡さんをして「ウェーバーは若い頃右翼だったが、今は左翼的(?)」と誤解させてしまうようなやり方で「現役ネオナチ」のウェーバーが振る舞っているとすると、それは別の意味で問題なのではないでしょうか。

 すなわち、三鷹が前々から指摘しているように、西岡さんは海外のネオナチにだまされて利用されているのではないか、という疑念がまたもや浮上するのです。
 #1142/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/ 9/30 8:56 ( 7)
 法廷で認められれば認めますよ(笑)>西岡さん   三鷹板吉
 ★内容

 自由な民主主義国家における公開された法廷で「事実」として認められたなら、「慰安婦強制連行」でも「UFO」でも何でも認めましょう。

 ところで「ガス室否定」やホロコースト否定が「事実」として法廷で認められた例ってありましたっけ? (ツンデル裁判は違いましたよね)
 #1145/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 1 0:20 ( 58)
 まとめてレスします>西岡さん           三鷹板吉
 ★内容

*ディーゼル&一酸化炭素について

 バーグとモーリンズのどちらの主張が正しいか以前に、バーグの「検証」が、自説に不利な証拠を意図的に無視した「片目の検証」ではないかという「疑惑」の方が、三鷹には気になりますがね。

 まあ、西岡さんの検討による「稿」をお待ちしましょう。

*マーク・ウェーバーはネオナチから「転向」したのか?

 三鷹にはどうもそうは思えないのですが、「転向した」と西岡さんがお考えになるならば、その根拠を教えていただければ幸いです。

 「政治信条と歴史的事実に対する論考の正否」は、常にリンクするとは限りませんが、リンクしている可能性を常に考慮すべきだと思います。日共党員の手になる「リンチ共産党事件」に対する論考や創価学会員の手になる「出版妨害事件」に対する論考を、そのまま受け入れることはできないのと同じように。

 と学会の指摘を待つまでもなく「ネオナチによるホロコースト否定」というのはあまりにも分かり易すぎるんですよ(笑)

 リップシュタットの政治背景については、それをボードでハッキリ指摘したのは三鷹だったことをお忘れですか? 「ホロコーストの真実」の版権表記を確認すれ思い出せるのでは。

*東京裁判について

 そう来るだろうと思ってました(笑) さて、日本の戦争犯罪を裁いた連合国はすべて「自由な民主主義国家」だったでしょうか? (ソ連は? 中華民国は?)また、裁判は「自由な民主主義国家」の国内において通常行なわれるのと同等の基準により、同様のルールに従って行なわれたのでしょうか?

 西岡さんの政治的感覚の発達レベルが問われるところでしょう。

 もちろん、東京裁判が問題の多いものであったからといって、そこで認定された「事実」がすべて虚構であるとするなら、飛躍が過ぎるでしょう。歴史学の方法論によって一つ一つ検証し、「歴史的事実」と「虚構」とを弁別していくべきでしょうね。

*「ゲルシュタインの告白」について

 バーグ論文が引用している分は読みました。他の証言と突き合せると、ちょとおもしろい論考がなせそうです。

 西岡さんは、三鷹にわざわざ資料を送りつけようと申し出るほどに、ゲルシュタインを取り上げたがっています。この「ゲルシュタイン好み」については、海外の否定者も共通しているんですねえ。否定者の大御所ロベール・フォーリソンなどは、
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 ベウジェッツやトレブリンカのガス室が本当に存在したと証明するためには、クルト・ゲルシュタインの供述を本質的に信頼することが要求される。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 とまでゲルシュタインを持ち上げているようです。

 それに対して反否定者の方は「他の証言や証拠を無視してええんか?」と皮肉っているようです。なんで否定者はこうまでゲルシュタインが好きなのでしょうか?なんとも興味深いですねえ(笑)
 #1152/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 2 3:36 ( 8)
 IHRに訊いたって、西岡さん(笑)        三鷹板吉
 ★内容

 そもそもマーク・ウェーバーは、そのIHRの幹部じゃないですか。

 志位さんのスキャンダルについて代々木に問い合わせるようなもんですよ。そりゃ断言するでしょうよ。「事実無根の反共デマである」とかなんとか(笑)

 他に情報源は無いんですか? CBSに確認するとか。
 #1153/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 2 3:37 ( 15)
 ベルツェックのガス室に関する証言は        三鷹板吉
 ★内容

 ゲルシュタインとその他一名(ファンネンスティエルPfannenstiel,Wilhelmのことかな?)しかない、と西岡さんは考えてらっしゃるんですか? だから、ゲルシュタインは重要だ、と。

 三鷹がちょと調べただけでも、ガス室の建設に従事した労働者や、運営にたずさわった親衛隊員の証言があるようですが、これらを西岡さんはご存じない、もしくは知っていても無視するワケですか?

 また、ヒルバーグやコゴンがゲルシュタインの告白を取り上げているとして、それはどのような取り上げ方だと西岡さんは認識していらっしゃるのでしょうか。これは西岡さんの「定説認識」の確認でもあります。「定説」を代表すると西岡さんがみなしているヒルバーグやコゴンは、ゲルシュタインを全面的に信頼している、と西岡さんはお考えなんですか?
 #1154/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 2 3:38 ( 24)
 ニュルンベルク裁判について            三鷹板吉
 ★内容

 西岡さんがおっしゃりたいことは十分に分かっていますよ。

 大切なのは「戦犯裁判はすべて信用できない」と切り捨てるのではなく、一つ一つの戦犯裁判がそれぞれどのようなルールに基づき、どのような手続きに従って行なわれたか、キチンと区別すること。それに照らし合せて「判決」の是非を再検討することではないでしょうか。

 これは三鷹の偏見かもしれませんが、ホロコースト否定者のやり口ってのは、一つ二つの戦犯裁判の不備(拷問や偽証が横行したなど)をもって、残りすべてを否定しようとするんですね。これじゃあ逆に、ある事柄が「見直される」べきものなのか否かも分からなくなってしまいます。真の「歴史見直し=リビジョニズム」とは言えません(笑)

 ちなみにさまざまな戦犯裁判に対する、三鷹のとりあえずの判断基準は前述した通り「自由な民主主義国家」のものは認める、ということです。ナチスに限って言えば「西ドイツ成立以降の西側」の諸国家における裁判の判決は、そのまま受け入れても、まあ問題はないと考えています。イスラエルにおけるアイヒマン裁判も、もちろんデムジャンジュク裁判も。あの国もまあ一応は「自由な民主主義国家」ですから。

 それ以外については、もちろん全肯定じゃないし、かといって全否定でもない。ケースバイケースですよ。
 #1156/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 2 15:54 ( 59)
 ウェーバー本人の弁明が聞けるとは(笑)      三鷹板吉
 ★内容

 これは楽しみですね。で、西岡さん、彼はどの程度「認めた」んですか?

 ちなみに三鷹が読んだ記事を以下、引用しときましょう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ウェーバー,マーク(Weber,Mark)

 マーク・ウェーバーは「歴史見直し研究所(IHR)」で仕事をしている。IHRはウィリス・A・カルト(Willis A Carto)が創立したもので、反ユダヤ団体の一つである。IHRは、その活動の大部分を、ホロコーストはひどく過大視されており、ヒトラーの死の収容所のガス室は(三鷹注:「事実ではなく」)神話である、という奇怪な観念を流布するために捧げている。1978年、ウェーバーは「ナショナル・バンガード」誌のニュース編集者として確認された。ウィリアム・ピアース(William Pierce)のネオナチグループ「ナショナル・アライアンス」の出版する雑誌である。

 ウェーバーの名前は、ウォルフガング・ケンプケン(Wolfgang Kempkens)とロイ・ゴーデナウ(Roy Godenau)を含む、ドイツのネオナチの会話の中に登場した。ロン・フューリー(Ron Furey)の隠れ蓑の一部であるサイモン・ウィーゼンタール・センター(三鷹注:略称SWC。ナチ・ハンターとして活動しているユダヤ人団体)の「コールドフォン」は、電話をかけてきた人間に、ライト・ウェイ(三鷹注:SWCがでっちあげた架空の極右団体の機関誌)につながる情報を与える応答マシンに接続されている。「コールドフォン」の電話番号は、センターの上級研究員と、ロン・フューリーと、それに、番号を教えられたネオナチしか知らない。

 1993年2月12日午後2時55分、マーク・ウェーバーと名乗る男性が、「コールドフォン」に電話をかけてきた。彼はライト・ウェイを一部求め、郵送のための私書箱の住所を伝えた。センターのグラフィック部門は、実在しない雑誌の替わりに、色刷の購読予約申込書を送った。これはウェーバー氏の好奇心を満足させたらしく、彼は、すぐにロンからのミィーティングの誘いに乗った。

 ミィーティングは1993年2月27日、カリフォルニア・ウェストミンスターのウェストミンスター・カフェで行なわれた。その様子は、外のバンに配置されたCBSのカメラクルーによって撮影された。ついにフューリー氏は、マーク・ウェーバーに、ドイツでの「運動における地位」について尋ねた。ウェーバーの信頼感を確実にするために、フューリーは自分がドイツのネオナチと一緒に写っている写真を見せた。ウェーバーは、写真のネオナチたちがそれぞれ誰であるか、すべて正確に確認した。

 十分にリラックスしたウェーバーは、彼の現在の雇い主がシブチンであることについて語り合うに至り、ライト・ウェイで仕事を見つけられないかと尋ねてきた。彼は、ラインハルト・コップス(Reinhard Kopps)(人名項目を見よ)からリチャード・イートン(Richard Eaton)に、計画について協力するよう、推薦されていた。
                      (ニツコー・プロジェクトより)
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 ここに名前が出ているのは、フューリー以外は皆、ネオナチ、極右、反ユダヤ主義者の有名人のようです。

 ウェーバーは、少なくともフューリーとのミーティング(「集会」と訳したのは三鷹の誤訳だったかもしれません。1対1だったとしたら「会合」ですね)に顔を出し、極右雑誌の編集云々の話をしたところまでは「認めた」ようですね。

 ウェーバーはいかにして、ネオナチとSWCの上層部しか知らないはずの「コールドフォン」の電話番号を知ったのでしょうか? また、上記のネオナチ、極右諸氏とウェーバーとの現在の「交遊関係」について、ウェーバー自身がどう弁明しているのか、実に興味がありますねえ。
 #1159/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 3 1:45 ( 28)
 何言ってんですか>西岡さん            三鷹板吉
 ★内容

 ミーティングを「集会」としたのが三鷹の誤訳だったとするならば、「ネオナチ・極右」を「右翼」と表現した西岡さんの政治センスは何なんですか(笑) 三鷹が指摘しなければ、若い頃のウェーバーは、せいぜいレーガンやブキャナンを支持する程度の「右」だった、とボード参加者に誤解されたかもしれませんよ。

 また、三鷹がウェーバーについて書いた程度のことが「特定個人への誹謗」ならば、西岡さんが石田さんに関して何度となく書いてきたことは、いったい何なんですか?

 そもそも、なんでこんな話に西岡さんが過敏に反応するのか、理解に苦しみますね。「政治信条は論考の正否とは関係ない」というのが西岡さんの主張なんでしょう。だったら、ウェーバーがネオナチだろうが宇宙人だろうが、少なくとも西岡さんにとってはどうでもいいことじゃないんですか?

 三鷹が気になるのは「ネオナチ疑惑をとりざたされているウェーバー」(こういう表現ならよろしいか?)が、こと西岡さんに対しては「左翼的と印象づけられるような振る舞い」(OK?)をしているらしいということです。西岡さんが、そのソゴについてまったく気にならないのだとしたら、それはそれで「別の問題」だろう、と。

 オウム信者を世間の人たちがどんな目で見ていたかを考えれば、たやすく想像がつくでしょう。

 ああ、それと89年のインタビューは、リップシュタットの「ホロコーストの真実」からニツコーが引用していた英文を、その主旨を要約する形で三鷹が訳したものです。西岡さんも当然読んでいるものと思いましたが、読み落としていたんですか?
 #1163/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 3 15:20 ( 46)
 ウェーバーとネオナチの関係は、論と無関係じゃない 三鷹板吉
 ★内容

 三鷹がウェーバーの政治信条に注目するのは、ホロコースト否定とネオナチ運動とのリンケージに注目しているがゆえであり、論題と無関係な事柄を取りざたしているワケじゃありません。また、このリンケージに関して三鷹が言及するのは、今回が初めてじゃありません。

 三鷹がウェーバーの論考を正面から論破できないので、個人的なスキャンダルを持ち出して誹謗している・・・西岡さんは、そう決めつけ、そうギャラリーに印象づけたいのでしょうが、それこそ不当です。「ホロコースト否定者がネオナチと交流している」というのは、単なる個人的な「交遊関係」の範疇にとどまりません。政治家が芸者を買ったとか、そんなレベルの話をしてるんじゃありませんよ。

 だいたい、自分が触れたくない事柄に相手が触れたからといって、議論からの逸脱と一方的に決めつけるのは傲慢すぎやしませんか?

 ウェーバーがいかにしてSWCの「コールドフォン(Cold Phone)」の電話番号を知ったのか? 彼はなぜドイツのネオナチを個別確認(identify)できたのか? ウェーバーと彼らとの現在の交流関係はいかなるものか? などなど、三鷹は非常に興味があります。また、それらについてウェーバー自身が、日本における「同志」たる西岡さんに、どのように弁明したのかも同様に興味深い。

 聞いてはみたけど、はかばかしい返答は得られなかった、ちうなら、それはそれで立派な「返答」でしょう。ウェーバーにとって、西岡さんは「利用対象」であっても、内実を共有し得る本物の「同志」ではない、ちうことなのかもしれません。

 ああそれから、リップシュタットからの引用について、三鷹のMSGを誤読していますね。リップシュタットが「ホロコーストの真実(Denying The Holocaust)」で書いていることを、ニツコーが引用し、それを三鷹が滝川義人さんの訳文を参考にして要約したんです。

 なんなら、滝川さんの訳文も紹介しときましょうか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 彼(ウェーバー)によると、国の進む方向は二つにひとつで、”白人種の拡大再生産がなければ”、アメリカは”メキシコ化、プエルトリコ化”されるか、あるいは長い間の人種問題で分裂してしまう。彼は、多民族あるいはさまざまなエスニック集団が混然一体となった文化や伝統の可能性を否定する。彼は、黒人が白人社会に吸収融合されるのは望ましくないとし、それが可能とも思わない。待ち望むのは、白人国家アメリカの到来であり、そこでは非白人は二級市民として周辺部に押しやられる。これによって、国家は繋留用の錨を得て、安定する。彼は、「今日我々にはそれとてない」と嘆く。
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 あらためて、極右丸出しの発言ですなあ(笑)

 誤訳や誤読があるというのなら、具体的に指摘してください。
 #1164/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 3 15:21 ( 16)
 ゲルシュタインについて>西岡さん         三鷹板吉
 ★内容

 西岡さんが答えてない質問がありますよ。再掲しときましょう。

(ベルツェックのガス室に関して)
> 三鷹がちょと調べただけでも、ガス室の建設に従事した労働者や、運営にたずさわった親衛隊員の証言があるようですが、これらを西岡さんはご存じない、もしくは知っていても無視するワケですか?

> また、ヒルバーグやコゴンがゲルシュタインの告白を取り上げているとして、それはどのような取り上げ方だと西岡さんは認識していらっしゃるのでしょうか。これは西岡さんの「定説認識」の確認でもあります。「定説」を代表すると西岡>さんがみなしているヒルバーグやコゴンは、ゲルシュタインを全面的に信頼している、と西岡さんはお考えなんですか?

 どうなんですか、西岡さん?
 #1165/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 3 15:23 ( 62)
 バーグ論文を読み直しましたが・・・(笑)     三鷹板吉
 ★内容

 「The Diesel Gas Chambers: Myth Within A Myth」ちう論文です。西岡さんには悪いけど、これがホロコーストに関する「学術論文」だと認める研究者がいるとは、ちょと信じられませんね。アカデミズムの歴史学研究者が無視したとしても、当然と言えるかもしれません。

 ホロコースト否定者のご多分にもれず、バーグもゲルシュタイン告白を「重視」しているのですが、その「分析」たるや、あきれるほど低次元のものでしかありません。

 一つだけ例を挙げれば、ガス室から引き出されたユダヤ人の死体について、ゲルシュタインは「ガス室内に立錐の余地も無くギッシリ詰めこまれた犠牲者は、石柱のように立ったまま死んでいた。死んだ後も家族はみな手を握り合っているから、それと分かった」などと言っています。バーグはそれをとりあげて「ガス室から逃げ出そうとした犠牲者についての言及がない」「犠牲者は(今にも殺されようとしているにも関わらず)家族ごとに集まって手を握り合うほどの十分な平静さを保っていたようだ」(ゆえにゲルシュタイン告白には信憑性がない)などとイチャモンをつけています。

 「人間は自分が印象深く感じた事柄を主として他人に伝えようとする」という、テキスト分析の基本中の基本を、バーグは知らないのでしょう。あるいは、バーグ自身「自分が引用した資料中の自説に反する記述=当然すぐれて”印象的”であろう記述」を、あえて無視するという、型破りの方法論の持ち主ですから、屁理屈でもなんでも並べちまったモン勝ちと、確信犯でやっていることなのかもしれません。

 で、バーグは、ディーゼル・エンジンの排気ガスに含まれる一酸化炭素などの有毒物質のそれぞれが、ガス室内の全員を30分で殺すことができるか否かをアレコレ論じているのですが、それは、ホロコースト否定説の通例通り「歴史的事実の追求」とは無関係の「否定のための否定」だとしか三鷹には読めません。

 そのバーグが、あえて書かなかったであろうことを、三鷹が指摘しておきましょう。それは「ディーセル・エンジンの排気ガスを、人間は30分間呼吸できるかどうか?」という簡単な設問です。

 この設問についてのイメージ生成を助けるために、以下のことを想像して下さい。トラックなりバスなりディーゼル・エンジンを使った自動車の排気管に適当な長さのホースをつなぎ、そのホースの端を口にくわえて鼻をつまむ。エンジンを始動させ、発生する排ガスのみを呼吸する。ほんの30分、いや20分、15分でもいい。

 三鷹は、3分でさえ不可能だと思います。

 バーグは主張します。ディーゼル排気には、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物その他、人間を30分で殺すに十分な毒性物質は含まれていないし、逆に酸素は十分に含まれている、と。でも、そのことと「ディーゼル排気を人間が30分間呼吸できるか?」とは別の問題です。

 三鷹は不可能だと思う。可能だと思う人間がいるのなら、いっぺん自分で試してみるといい。深呼吸の一つでいい。トラックなりバスなりのディーゼル排気を肺一杯に吸いこんでみなさい。その結果がどうなるか? それを30分、いや20分、15分続けることができるかどうか、身体に聞いてごらんなさい。

 人間はディーゼル排気を呼吸するのは不可能だとして、しかし、自分の周囲に存在するのが通常の空気ではなく、ディーゼル排気だとしたら? それはすなわち、呼吸という行為そのものが不可能ということでしょう。呼吸不可能の状態が30分持続したとして、人間はどうなるのでしょうか?

 以上の陰惨きわまりないシミュレーションによる、残虐な結果として想像し得る光景が、すなわち、三鷹が「ディーゼル・エンジンの排気によるガス室」の実態として想定しているものです。排気中に、人間を短時間で殺すに十分な量の一酸化炭素が含まれていたならば、それこそ犠牲者にとっては何よりの「救い」だったでしょう。
 #1166/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 3 23: 0 ( 12)
 SWCがウェーバーをネオナチだとする根拠が    三鷹板吉
 ★内容

 ウェーバーの「若い頃」のヤンチャと、たった一回の「お食事会」だけだと思ってるんですか、西岡さん? 他にいかなる根拠があるのか、ご存じないのでは?

 まあ、ご存じないからこそ、ウェーバー本人の言い訳を聞いただけで、三鷹が書いたことを「作り話」だの「ウソ」だのと決めつけ、切り捨てて、安心していられるのかもしれません。

 「おめでたい」としか言いようがありませんね。それじゃあ、赤旗と日共パンフと新日本出版社の本しか情報源がない、2番ボードの誰かさんのことを笑えませんよ。
 #1168/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 4 12:55 ( 33)
 ギャラリーの皆さん、ここが注目ポイントです    三鷹板吉
 ★内容

 「ゲルシュタインの告白」なるものに対する、西岡さんの態度にご注目ください。ホロコースト否定者の詭弁論法の「典型」が一つ示されようとしています。

 ここまでの西岡さんと三鷹とのやりとりを読んでこられた方にはお分かりのように、西岡さんは「ゲルシュタインの告白」を非常に重視しています。彼がギャラリーに印象づけようとしているのは、以下の2点です。

1.ベルツェックのガス室の最大の根拠は「ゲルシュタインの告白」である。2.歴史学の定説は「ゲルシュタインの告白」に全面的に依拠している。

 この2点は2点とも、意図的になされた不正確な表現であり、ギャラリーをミスリードせんがためのものです。

 そのことを明確にするために、三鷹は二つの質問をしました。

3.ゲルシュタイン(と他1名)以外の証言は無視するのか?4.ヒルバーグやコゴンなど歴史学研究者は「告白」をどのように扱っているのか?

 ごく簡単な質問だと思うのですが、どちらについても、西岡さんはハッキリと答えようとしません。答えると、1と2がミスリードであることがバレてしまうからでしょう。

 4について補足するならば、三鷹の知る限りでは、「告白」の記述を100%信用している研究者はいないようなのですが、三鷹自身、調べつくしたワケではないので、確証はありません。まあ、一人でもいれば、西岡さんは鬼の首をとったように喧伝するでしょうから、そんな研究者は存在しないのかもしれません。

 その替わりに、西岡さんは三鷹に対して、何度となく「『ゲルシュタインの告白』を信頼するのか?」と尋ねているワケです。もし三鷹が「信頼する」と答えたら、存在しない「100%信頼研究者」の代用にしてやろう、てな腹づもりなのだろうと三鷹はふんでいます。
 #1171/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 5 15:15 ( 53)
 西岡さんが#1146で書いているのは何ですか?    三鷹板吉
 ★内容

> 「ゲルシュタインの告白」を問題にするのは、「定説」側が>この文書に大きく依拠して来たからじゃないですか。例えば、ヒル>バーグは、その著書The Destruction of >the European Jews(1961)の中で、この>文書(「ゲルシュタインの告白」)を引用して「ディーゼル・>ガス室」の存在に言及している訳だし、コゴンの本でも、「ゲル>シュタインの告白」はとても大きく取り上げられています。この>文書は、「定説」にとって、「ヘス自白調書」や「ヘス回想録」と>同じくらい重要な「一次資料」なのですよ。                           (#1146・西岡さん)

 このような記述をもって、三鷹は、西岡さんがギャラリーに「全面的な依拠」を「印象づけようとしている」「意図的になされた不正確な表現である」と論評申し上げたのです。ちなみに、どの程度の「依拠」なのか、以下のように、三鷹は西岡さんの見解を求めています。

> また、ヒルバーグやコゴンがゲルシュタインの告白を取り上げているとして、>それはどのような取り上げ方だと西岡さんは認識していらっしゃるのでしょうか。>これは西岡さんの「定説認識」の確認でもあります。「定説」を代表すると西岡>さんがみなしているヒルバーグやコゴンは、ゲルシュタインを全面的に信頼して>いる、と西岡さんはお考えなんですか?
                              (#1153・三鷹)

 でも、これに対する西岡さんの答えは得られませんでした。「依拠」の具体的な程度を問われても答えようとせず、ただ「大きく依拠してきた」「とても大きく取り上げられている」というのが、「全面的な依拠との印象づけ」でなくて何だと言うのです?

 で、何ですか? 今になって「大きな依拠」と言ったが、「全面的な依拠」とは言ってない、とクレームですか? そんな瑣末な部分に入りこまなければ「反論」さえ出来なくなってしまったのですか(笑)

 同様の瑣末主義に従って申し上げれば、三鷹は「西岡さんが『全面的な依拠』と言った」とは書いてませんよ。「ギャラリーにそのように印象づけようとした」と書いたのであり、そのような印象づけは「意図的になされた不正確な表現」であり、「ギャラリーをミスリートせんがためのものだ」と書いたのです。もっぺん三鷹のMSGをよくお読みなさい。

 それでも西岡さんが「全面的な依拠」という言葉にあくまでこだわるのならば、「『大きな依拠』と印象づけようとした」と訂正しても、別に三鷹の方は構いませんよ。

 要するに西岡さんは、「ゲルシュタインの告白」をひっくり返すことにより、「定説」をひっくり返そうと目論んでいるんでしょ? その目論見を達成するためには、前段階として「定説」という積木を「ゲルシュタインの告白」という積木の上に載せる必要がある。そのために「依拠」を実際以上にクローズアップせんとしているのでしょう。

 三鷹はその詭弁の構造をすでに知っていますから、「大きな依拠」と「全面的な依拠」の違いにこだわる議論にまで、つきあう意味を感じません。(と言いつつ、ついつい「つきあって」しまいましたが(笑))
 #1176/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 7 5:52 ( 40)
 マーク・ウェーバーのネオナチ疑惑         三鷹板吉
 ★内容

 この件についての西岡さんのMSGを読むだけでも、西岡さんの思考パターンと物事の是非を判断する能力の程度が良く分かります。

 その西岡さんにちょと確認しておきたいのですが、ウェーバーは「コールドフォン」に電話をしたことなどなく、「ライトウェイ」の購読申込書など受け取ってはいない、と西岡さんに明言したのですね? フューリーの方から突然電話してきて、食事に誘われたので、それに応じた、と。

 もう一つ、フューリーは自分とネオナチたちが一緒に写っている写真をウェーバーに見せて、ウェーバーは彼らネオナチを誰が誰であるか確認(identify)した、とSWCは言っているワケですが、写真のネオナチとウェーバーとはまったく面識がないばかりではなく、その顔さえも知らなかった(例えば三鷹や西岡さんが橋本総理やクリントンの顔を知っているようにも知らなかった)、とウェーバーは西岡さんに明言したのですか? 唯一、IHRに投書した一人の「名前」(顔ではなく)それのみしか知らなかった、と。

 どちらも、実に奇妙な説明のように、三鷹には聞えます。

 ウェーバーが見ず知らずの正体不明の人間からの電話で一方的に呼び出され、一緒に食事をした、というのがそもそも不思議です。そんな得体の知れない相手がセッティングした場所に、のこのこ出かけていくものでしょうか? アメリカの治安の程度は別にしても、IHRと政治的に敵対関係にある団体も、現に複数存在しているワケでしょう。かくいうSWCを筆頭として(笑) 会合の前に、なんらかの信頼醸成プロセスがあった、と考える方が自然ではないでしょうか。

 また、ドイツのネオナチの幾人かはウェーバーと「連絡を取り合っている(communicate with)」、ウェーバーを「とても良く知っている(know pretty well)」など言っているようなのですが、これについてウェーバーはどう弁明するのでしょうか? 西岡さんへの説明だと、ウェーバーはネオナチのたった一人の、それも名前しか知らないと言っているようですが、ちょと不自然だと思いませんか? そもそも、その一人というのが誰なのか、ウェーバーは西岡さんに明言しましたか? まあ、ネタはいろいろあるのですが、続きは西岡さんのお答えを待ってからにしましょう。

 それと「CBSは隠し撮りを放映していない」とウェーバーが言ったと何度も繰り返していますが、「放映した」と主張している人間がいるのですか? 少なくとも三鷹は、そんなことを言ったおぼえはありませんが(笑)
 #1177/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 7 5:53 ( 11)
 ニツコーの「ゲルシュタイン」評価は・・・     三鷹板吉
 ★内容

 西岡さんにとっては残念なことに、あまり高いものではないようですねえ。

 ヒルバーグやコゴンが「大きく依拠している」と西岡さんが主張する「依拠」の程度も、西岡さんの説明じゃ分かりませんよ。言及すれば、すなわち「大きく依拠」したことになるんですか?

 彼らは、他の証言は無視しているのか? 「ゲルシュタインの告白」を100%信頼しているのか? 以上2点について、西岡さんはどう認識しているんですか?(これで同じ質問を3度繰り返しましたよ)
 #1178/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 7 6: 0 ( 6)
 RE#1175>ばかばかしい(笑)            三鷹板吉
 ★内容

 最初から「以下のような主旨の発言」と、発言そのものではなく要約だと明記してるじゃないですか。

 本当に、日本語の理解能力において、重要な何かが欠落している人ですね。
 #1185/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 8 12:52 ( 41)
 読めない人ですねえ(笑)>西岡さん        三鷹板吉
 ★内容

 同じことを何度説明したら理解してもらえるんでしょうか? 三鷹がニツコーで読んだのは、リップシュタットの「ホロコーストの真実(Denying the Holocaust)」の「ネブラスカ大学ソーワー紙」云々の部分の引用で、三鷹の文章はその主旨の要約です。英文から訳出するにおいては、「ホロコーストの真実」の翻訳者である滝川義人さんの訳文を参考にしました。

 ゆえに、ニツコーにアップされている引用文は、西岡さんのお手元の「Denying the Holocaust」に載っているのとまったく同じです。英文タイプが苦手な三鷹がいちいちタイピングし直すまでもありません。信用できないのなら、ご自分でニツコーを検索してごらんなさい。「The Rivisionist Usenet Experience Biography
of Mark Weber」というファイルです。

 読解能力が無いというよりも、意図的に読まないようにしてるんでしょうかねえ。その証拠に、3つも4つもMSGを並べているくせに、三鷹が質問した事柄については、見事なまでに焦点を外しています。

 んで、「『ゲルシュタインの告白』についてヒルバーグの著作に史料批判が全く無い」などと一方的に決めつけていいのですか? 西岡さんは彼の著作を全部読んだわけじゃないでしょう。西岡さんが同様に「ヒルバーグの著作には載って無い」と勝手に決めつけていた「ドイツ国鉄の運行指令書」が、「アウシュビッツへの特別列車」という著作にキチンと載っていたことを、もうお忘れか?

 また、コゴンの本が「ゲルシュタインの告白」とともに「ファンネンスティエル証言」を取り上げているのなら、それこそコゴンが「ゲルシュタイン」を100%は信用せず、それに「大きく依拠」してるとも言えない、ということなんじゃないですか? 後者は前者の記述が部分的に不正確である、とハッキリ指摘しているんですから。

 三鷹としては、この二つのテキストを部分的に翻訳してボードに紹介するだけで、西岡さんの質問への十分な答えになると考えているんですが、西岡さんご自身はどう思いますか?

 ちなみに西岡さんのおっしゃる「ファンネンスティエルの証言取り下げ」とは、彼のいつのどの証言のどの部分をどのように取り下げたものなのでしょうか? 具体的に説明してくれませんか?

 #1182については「東横JR」問題であると、すでにお答えしています。以前のMSGを検索してください。この質問も、バーグの受け売りですね。西岡さんはバーグを100%信用してるんですか?
 #1186/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 8 12:54 ( 26)
 マーク・ウェーバーのネオナチ疑惑         三鷹板吉
 ★内容

 三鷹の情報源がSWCだとして、西岡さんの情報源は何ですか? 当のウェーバー本人? で、本人が「ネオナチじゃない」と言ってるから、ネオナチじゃない、と西岡さんは信じているのですね。西岡さん、前にカナダのツンデルについても、あなたは同じことを言ってませんでしたか? 電話をして「あなたはネオナチですか?」と訊いたら「いいえ」と答えた、とか(笑)

 まあ、今はその「ウェーバー本人の弁明」に、三鷹は非常な興味を抱いているワケです。電話代に不自由しているのならカンパしましょうか? とりあえず2万円ぐらいでいいですか。これでアメリカまで2時間は優に話せるでしょう。

 そうだな、三鷹がボードで提示した質問の他、以下のMSGをウェーバー氏にお伝え下さい。
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I wouldn't refuse your statements because you were once a "neo-nati" inyour young days. But if you are stll involved with these gangs, andattempting to hide it from Mr.Nishioka or other ones, not also Jewishpeople but we Japaniese will call you a liar, and regard your allstatements as junks.

 (三鷹は、あなたの主張を、あなたが若い頃ネオナチだったからという理由で退けはしません。しかし、もしもあなたが今もなおネオナチ連中に関わっていて、そのことを西岡氏や他の人々に対して隠しているのなら、ユダヤ人のみならず、我々日本人も、あなたをウソツキと呼び、あなたの主張をすべてゴミとみなすでしょう)
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 #1190/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 9 3:52 ( 29)
 要約=「捏造」とは恐れ入りましたね(笑)     三鷹板吉
 ★内容

 ウェーバーの発言そのものではなく「主旨」であると三鷹は最初に明記してます。出処を明らかにした上、参考にした滝川さんの訳文まで引用紹介しているのですから、三鷹の要約が引用元の文章を歪曲したものであるかどうかぐらいは、読み比べれば簡単に分かることです。

 それが「捏造」とは恐れ入りました。三鷹が何をどう「捏造」したというのか、キチンと説明していただきたいですね。話法が違うからですか? 発言そのものではなく、その主旨の要約なら、ごく普通のことじゃないですか。西岡さん自身「定説側」研究者の論考を中心に、いろんな人間のいろんな主張をボードで紹介していますが、その際には必ず、彼らの記述を一字一句違えずにカッコで括って引用してきたとでもいうのですか?

 察するところ、西岡さんは三鷹の要約を「ウェーバー自身の言葉そのまま」と勝手に勘違いした上で、勘違い含みのいい加減な翻訳で電話口のウェーバーに伝えたんじゃないですか? で、「そんな風には言ってない」とか言われて、SWCあたりが、ありもしない発言を「捏造」したと勝手に思い込んでしまったんじゃないですか? ウェーバーからすれば、西岡さんの「定説側」に対する不信感を再強化できて「してやったり」だったかもしれませんよ(笑)

 ウェーバーだって自分の発言がどのように扱われているか、重々承知しているはずです。もしも彼が西岡さんに対して十分に誠実だったなら、同じ弁解をするにも「確かにそう解釈される可能性のある発言を自分はしたが、自分の真意はこれこれこうである」と、キチンと説明したと思いますがねえ。

 まあ、そこらへんの詮索はさておき、三鷹が何かを「捏造」したというのなら、何をどう「捏造」したのか、具体的に指摘していただけませんか? でないと、西岡さんの主張は、三鷹に対する根拠不明確な誹謗中傷、ちうことになりますよ。
 #1191/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 9 3:53 ( 14)
 その上、三鷹の質問から逃げる西岡さん       三鷹板吉
 ★内容

 答えにくい事情については、お察し申し上げますが、せめて「前向きな姿勢」ぐらいは見せていただけませんかねえ。

 三鷹が身銭を切ってカンパすると申し出ても、ウェーバーへの電話はもうなさらないことに決めたんですか? それは実に残念です。ウェーバーが「同志」に何を語っているか、その肉声に迫れるチャンスだと考えたのですが、西岡さんのご協力が得られないようなら、別の機会を待つことにしましょう。

 ゲルシュタインについては、三鷹は探していた本がようやっと入手でき、今読み始めたところです。「抵抗のアウトサイダー」(ソール・フリートレンダー 産業行動研究所)という本。ちょと古い本ですが、なかなか面白いですよ。西岡さんは、当然お読みになってるんでしょうけど(?)
 #1196/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/ 9 23:43 ( 7)
 ホロコースト否定説に対するニツコーの反論     三鷹板吉
 ★内容

 ニツコー・プロジェクトはすでに、ホロコースト否定者の「疑問」に対応する回答リストを用意しています。以下、それを紹介しましょう。

 ギャラリー諸氏にとっても、日本ではまだほとんど紹介されていない「ホロコースト否定説」という珍妙なエセ学問のアウトラインをつかむことができるでしょう。
 #1208/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/11 20: 4 ( 37)
 ゲルシュタインについて              三鷹板吉
 ★内容

 だから今、西岡さんも読んでいない本を読んでる最中だと申し上げているのですが・・・(笑) 待ち切れないのかねえ。

 前に書いた通り、ニツコー・プロジェクトは「ゲルシュタインの告白」をあまり重視していないようです。トレブリンカやベルツェックについての概説を読んだ限りでは、名前も出していないようですし。

 でもけして無視しているワケではありません。西岡さんに負けず劣らずゲルシュタイン好きが揃った(笑)否定者諸氏に対する反論の中では当然触れていますし、よりディープな論考の中でファンネンスティエルなどとともに紹介しています。フリートレンダーの本も、彼の自殺の様子に関連して引用されていたので、それで三鷹も興味を抱いて読む気になったんです。英語版のタイトルは「Kurt Gerstein:The Ambiguity of Good」。ちなみに「原書」はフランス語です。

 ですから、ニツコーはゲルシュタインを100%信頼しているとも完全に切り捨てているとも言えません。どの程度信頼しているのか、と聞かれてもニツコーの関連文書を全部読んでいない三鷹には、なんとも言えません。西岡さん自身の目で確認するしかないのではないでしょうか。

 三鷹の方は、現時点の「評価」を申し上げれば信頼度60%てとこでしょうか。誇大すぎる表現がところどころ見受けられるというのは、西岡さんに指摘していただくまでもなく分かりますし、ファンネンスティエル証言と読み合せれば、ファンネンスティエルの方は「ゲルシュタインは俺がこんなことを言った、と書いているが、俺はそんなことを言った覚えはない」など具体的に指摘しているのですから、事実関係に関しても不正確な部分があるかもしれないと推定できます。でも、両者を比較した限りにおいては、ラインハルト作戦の絶滅収容所でガス殺が行なわれていて、ゲルシュタインとファンネンスティエルの二人が二人ともそれを目撃した、という「証言内容」は、共通のものとして抽出できるワケですよね。二人の言葉を信じる、信じないは別として。

 逆に、両者が両者とも捏造もしくは偽証だったとすると、説明できないことがいくつも出てくるんでね。ニツコーのQ&Aを読んでも分かる通り。

 さらに調べればもうちょっといろんなことも言えると思いますが、とりあえずはこんなとこですか。
 #1216/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/10/14 22:39 ( 11)
 おひさしぶりです、安規さん            三鷹板吉
 ★内容

 おっしゃる通りです(笑)

 でもまあ、西岡さんが主張したいのは「三鷹が何を読んで何を読んでいないか」についての指摘などではなく「みなさん、三鷹のMSGを信じちゃいけませんよ。でないと私が困ります」という悲鳴混じりのアピールでしょうから、いちいち反論する必要もないでしょう。

 そのことは、安規さんご自身ももちろんのこと、今までのヤリトリを読んできたギャラリー諸氏には自明のことだと思いますよ。
 #1254/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/11/ 8 2:59 ( 26)
 【間宮】さんてちょと読解力足りないんじゃないの? 三鷹板吉
 ★内容

 なんか誤読・誤解が多くないですか? 前にも2番で三鷹のMSGに関して、ピント外れのことを言ってましたよね。

 タウブネル裁判については、疑問1番(その5)ですでに紹介してますが、間宮さんはもしかしてお読みになっていないのでは?

 被告は、ユダヤ人に対するそのような行為を理由に罰せられるのではない。ユダヤ人は絶滅されねばならず、ユダヤ人の誰が殺されようと、大した損失ではない。しかし被告は、ユダヤ人の絶滅は、その目的のために特別に訓練された部隊(Kommandos)の義務であるということを理解せねばならない。被告は、被告自身がユダヤ民族の絶滅に協力する権限を有していると、誤って考えたがゆえに、処罰されねばならない。

 てな評決文は、それこそ「ユダヤ人絶滅の努力それ自体が存在したことの言明」じゃないんですか?

 ついでにもひとつ。「ホロコースト歴史地図」が挙げている数字が、「600万人という数字からの逆算」だと言うのなら、具体的にどの数字がどう逆算されたものなのか、指摘していただけませんか?

 間宮さんが、どっかへ消えてしまった西岡さんの代わりに、ここでホロコースト否定論をぶちかまそうというのなら、三鷹も一人でMSG書いてるよか張り合いが出るから歓迎さしあげますけど、ピントのズレたコメントをつけられても、ちょと対応に困るんですよねえ。
 #1259/**** 研究室「パンドラの箱」 ★タイトル (QYA33902) 96/11/13 16: 3 ( 90)
 とりあえずレスしときましょう>間宮さん      三鷹板吉
 ★内容

>そもそもニッコって何です? アメリカのシオニストですか?

 ニツコー・プロジェクトの中心人物のケン・マクベイはカナダ人で、ユーズネットでホロコースト否定者連中と何年にも渡って論争してきた人物です。その蓄積をインターネットを通じて展開することにより、ネオナチ、極右、反ユダヤ主義者、白人至上主義者、そしてホロコースト否定者のネット上での「業績」を相当レベルでチャラにしているワケです。

 マクベイという名前から察せられるようにユダヤ系ではありません。シオニストかどうかは三鷹は寡聞にして知りません。非ユダヤ人のシオニストというのは、ナンですか、「名誉白人」みたいなもんですか?


>「ガスで死んだ」何か証拠が一つあればいいんです。それを書いてくれませんか?

 どのような「証拠」が無いのか書いた方がてっとりばやいでしょうね。

 例えば、現代アメリカの処刑用ガス室の設計基準と安全基準を満たすナチスのガス室はそもそも存在しなかったし、今すぐにでも使用可能状態の、現役のガス室は残っていません。ガス室に入れられてガスを浴びせられながらも生き残って証言した人間は一人もいませんし、ガス室で殺された人間一人一人に対する死亡診断書や検死報告も残っていません。

 でも、それ以外のさまざまな証拠や証言が存在するということは、ここまで紹介してきたQ&Aをお読みになっても、お分かりになるでしょう。被害者のユダヤ人による証言も、加害者のSS隊員の罪を認める証言もあり、裁判の判決もあります。死刑を免れて服役後釈放されたSS隊員も、その後、証言を覆しておりません。(このあたりの事情は、例えば「南京大虐殺」の「百人斬り競争」などとは、まるっきり異なっています)

 その上で「現役のガス室も死体も無い以上、ガスで死んだ証拠はない」とかたくなに思い込んでいるごく少数の人たちもいれば、そうじゃない人たちもいる、ということなんじゃないでしょうかね。

 三鷹自身はまだ現物までは確認していないのですが、ビルケナウで発見された、刈り取られた女性の髪の毛からシアン化水素の化合物が検出された、という鑑定報告もあるそうです。もちろん、これにしても、ガス以外の原因で死んだ女性の髪の毛を刈り取り、しかる後にチクロンBで「消毒」したてな「説明」も、不可能とまでは言い切れないワケですが。


>で、評決が何の「証拠」なんですか?

 三鷹が指摘したのは、タウブネル裁判の評決中に「ユダヤ人絶滅の努力それ自体が存在したことの言明」があった、ということですよ。間宮さんが提示した疑問に対する正確な答えになっていると思いますが。

 そっから先「ユダヤ人絶滅の努力が存在した証拠」なら、ナチ幹部の発言記録や日記だけに限っても、ヒトラーの演説以外に、ヒムラー、ゲッペルス、ハンス・フランク、ヘス、アイヒマンその他何人ものナチ幹部の言明が存在します。彼ら全員が、間宮さん同様の「口先だけの虐殺者」だったとは三鷹にはとうてい思えないのですが。もちろん、そう思い込むことが不可能である、とまでは申しませんよ。

>「衰弱者はガス殺された」なんて(笑)。一人でも具体名が挙げられますか?

 「選別による衰弱者のガス殺」は、「夜と霧」その他の生存者による記録にもハッキリと書かれており、選別にたずさわった収容所の医師たちを裁いた裁判においても確認された事実なんですが。

 間宮さんと同様の質問を懸賞金付きで行なったのがIHRで、それに応じたのがアウシュビッツの生存者メル・マーメルシュタインでした。彼は家族をアウシュビッツのガス室で失っています。IHRがマーメルシュタインに要求した「証拠条件」は、「死者だけが証言できるようなていのものであった」とヴィダル=ナケは論評しています(「記憶の暗殺者」p.232)。「特定の人物がガス室に入れられ、ガスによって殺されるところを、複数の信頼できる目撃者によって明瞭に確認されたのでなければ、証拠とは言えない」などと最初から決めつけてかかるならば、マーメルシュタインの証言はそれを満たすものではなかったのかもしれませんね。

 でも、#1222の疑問5番にあるように、結果としてIHRはマーメルシュタインに賞金全額+アルファを支払うハメになりました。

 ちなみにコルベ神父については、偉人伝的に記述されているのとは多少異なる事情があったようです。カソリックとホロコーストとの関係も含めて、別の機会にあらためて論じることにしましょう。

>足しても無意味な数字になります ・・・・ 引いたんですよ。600万から。

 何十何人まで判明している証拠資料と、何十万何万と概数しか分からない資料と、精度の異なる数字があるというだけのことじゃないんですか? 別に物理化学の実験データを論じているワケではないんですから、精度が違っても「無意味な数字」とは言えませんよ。それとも、100万単位の概数はすべて同じ単位の概数である600万からの引き算だというのですか?(笑)

 600万というごく大雑把な数字の他に、例えばホロコースト百科事典は5,596,000人から5,860,000人というより細かい数字を挙げているそうです。さて、これはどういう「引き算」の結果なんでしょうかねえ。




(私論.私見)