「ホロコースト論争2、(高橋−木村)」考 |
(最新見直し2008.4.7日)
ここに「ホロコースト論争」を廻るインターネット上での貴重な遣り取りがある。「憎まれ口」主宰管理人木村愛二氏と「対抗言論のページ」主宰管理人高橋亨氏との論争である。その遣り取りは高橋氏の「発言録特別編 -- 木村愛二氏とのガス室論争」で記録保存されている。「『ガス室の嘘』オンライン論争の経験から」でこの時の論争を総括している。木村氏の見解は、「ホロコースト神話 掲載記事の一覧」、「アウシュヴィッツの争点」の中で示されている。 ここで再確認したくなったのは、れんだいこ主宰掲示板「左往来人生学院」に5004.6.17日付「まーしー」氏の投稿文で「くまの世界観測」の「小泉レイプ裁判と木村愛二のホロコースト論」紹介を受けたことによる。それによると木村愛二氏の「小泉首相の失格訴訟」に言及しつつ関連するところが次のように述べられている。
一読して性格の悪い御仁のひねった文意が判明する。しかし、「まーしー」氏はどうやらこの一文に傾斜している観がある。そこで、れんだいこは「まーしー」氏に対するオルグを試みることにする。 2004.6.18日、れんだいこ拝 |
Re:Re3:小泉レイプ裁判と木村愛二氏のホロコースト論 | れんだいこ | 2004/06/18 |
まーしーさんちわぁ。西岡論文が原因で雑誌マルコポーロが廃刊されたという史実は、ごく普通の感性でこれを読み取れば、させた方に問題ありでせうね。右からのものであれ左からのものであれ百家争鳴こそ望むところでせうに、論文内容がけしからんという理由で廃刊運動起こす、それを当然だとする「正義論」などとても承服できません。 ところで、ご紹介サイト「小泉レイプ裁判と木村愛二のホロコースト論」に目を通すと次のように記述されております。これにコメントつけながら読んでみたいと思います。 (引用原文)「さて、この裁判は今年3月に都内の男性が東京地裁に起こしたものだそうですが、その男性とは、あの木村愛二氏です。木村愛二氏について知っている方は、苦笑してしまう方も多いでしょう」。 (れんだいこボソボソ)「あの木村愛二氏です。木村愛二氏について知っている方は、苦笑してしまう方も多いでしょう」とは傲慢不遜非礼な書き方ですね。一般に先入観だけ与えるこういう書き方は慎むのが物書きのマナーだと思うけれどもね。 (引用原文)「木村愛二氏は、『アウシュヴィッツの争点』という本の著者です。この本の内容は、とある経緯で Web 上で公開されるようになったので、わざわざ買って読む必要はありません」。 (れんだいこボソボソ)「わざわざ買って読む必要はありません」なる「不買の勧め」もはしたないですね。 (引用原文)「そして読むまでもなく、木村愛二氏はホロコースト否定派です。木村愛二氏は、この本に対する批判を掲載した『週間金曜日』本多勝一編集委員らを相手取って、名誉毀損で裁判まで起こしましたが敗訴しています」。 (れんだいこボソボソ)「対本多裁判敗訴」についてですが、興味があります。どういう判決内容だったのでせう。単に勝訴敗訴では正確な理解ができなくなります。最近の木村氏のレポートでは、本多氏の方が煙たがって逃げ回っているとの記述が為されていました。判決内容調べて見ようと思いますので、どなたかご紹介ください。 (引用原文)「ホロコースト否定論とは、ナチスによるユダヤ人の大虐殺は、実はなかったという説です。当然のことながら、この説には根拠らしい根拠が無く、多くの学者により否定されています」。 (れんだいこボソボソ)「当然のことながら、この説には根拠らしい根拠が無く、多くの学者により否定されています」というのはかなり一方的な見方で、それこそ南京大虐殺事件同様に否定派の存在も無視できないというのが実相ではないですか。 (引用原文)「 彼は木村書店というサイトを運営しており、ここで『真相の深層』なる雑誌を販売しています。この本には小泉レイプ裁判のことも取り上げられているためか、ここに来てかなり売れているそうで、木村氏も儲かっていることでしょう」。 (れんだいこボソボソ)「かなり売れているそうで、木村氏も儲かっていることでしょう」も余計な嫌味な記述でせう。品性が疑われます。 (引用原文)「小泉レイプ裁判に惹かれて彼の著作を買ったがために、ネオナチに傾倒していく人がいるのではないかと思うと心が痛みます」。 (れんだいこボソボソ)「心が痛む」のは余計な思いやりでせう。 (引用原文)「大手メディアがこの裁判の様子を伝えない理由の一つに、木村氏がホロコースト否定論者だからという理由があると思います。小泉レイプ裁判は木村氏が訴える前から、囁かれていたものなので、すべてが眉唾だとは思えませんが、木村氏の宣伝になるようなことは避けなければなりませんから」。 (れんだいこボソボソ)大手メディアが裁判の様子を報道しないのを是認しているようですが、「木村氏の宣伝になるようなことは避けなければなりませんから」とはかなり政治主義的な発言です。メガネにかなうかなわないで報道が許されたり制限されたりすることを是認しているようですが、こういう対応こそ抗議すべきでせうに。かなり露骨な問題発言を平気でして居られる。 (引用原文)「くまは別に小泉首相を擁護するためにこの記事を書いたのではありません。もちろんシオニストでもありません。ただ一部で木村愛二氏の負の面が取り上げられずに、「木村氏がんばれ」のように手放しで英雄視されているのを危惧しているのです」。 (れんだいこボソボソ)サヨ感性丸出しですね。ヌルヌル気持ちが悪い。 とまぁこういう感想になります。左派運動内部で、この手合いがもっともらしく幅を利かせている限りどうもならん。けちらす一手です。木村氏は「偽の友」と公言しておりますね。むしろれんだいこはその気持ちがよく分かります。 付言すれば、それは労組運動の経験から悟った氏の貴重な体感でもあるようです。真剣に闘ったものならではの実感なのではないでせうか。 |
【「木村愛二氏対高橋亨氏のホロコースト・ガス室論争」考】 | |
「木村愛二氏対高橋亨氏のホロコースト・ガス室論争」が為され、これがインターネットサイト公開されている。「発言録特別編 -- 木村愛二氏とのガス室論争」がそれであるが、れんだいこも興味があることによりこれを転載する。願わくば、本件の趣旨に則り著作権棒を振り回されないことを。 次のようにプロローグされている。
以下。れんだいこ風に咀嚼し要約してみる。なぜなら長文過ぎると議論の本筋が見えなくなるから。 |
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この時の印象で、近現代史の主流的思潮であるシオニズムのプロパガンダ戦略に即応した言論ご都合主義詭弁士であることが判明している。どうみても分の悪い本多勝一氏の「南京への道」記述を手品的に弁論することで勝ち誇り、得々としてこれをネット公開している。その高橋氏と木村氏の論争がどのように展開されるのかに注目して見たい。とりあえずは虚心坦懐に耳を傾けて見たい。 ところで、「木村氏の週刊金曜日訴訟」を、「木村氏の敗訴で終結」としているが、この見解は正しいのだろうか。これを別サイトで考察してみたい。 |
【木村氏の原見解1(4、ニュルンベルグ裁判以後、東西冷戦継続中の状況)】 | |||
次の文を「木村氏の原見解1」とする。
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(議論は、高橋亨氏が、上記「木村氏の原見解」に質問するところから始まる) | ||||||
【高橋氏の質問1−1、「ダッハウにおけるガス室の存在」についての遣り取り】 | ||||||
高橋亨氏が、上記の木村説に質問し、木村氏の回答があり、更に反論が為されている。
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【高橋氏の質問1−2、「ガス室のBrausebad」についての遣り取り】 | ||||||||||||||||
高橋亨氏が二度目の質問をし、木村氏の回答があり、更に反論が為されている。
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【高橋氏の質問1−3、「ガス室の使用」についての遣り取り】 | ||||
高橋亨氏が三度目の質問をし、木村氏の回答が為されている。
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【高橋氏の質問1−4、「ガス殺は行われなかった、ガス室そのものがなかったのどちらの見解なのか」についての遣り取り】 | ||||||
高橋亨氏が四度目の質問をし、木村氏の回答があり、更に反論が為されている。
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【高橋氏の質問1−5、「ミュンヘン現代史研究所の現在の見解」についての遣り取り】 | ||||||||
高橋亨氏が五度目の質問をし、木村氏の回答があり、更に反論、続いて補足が為されている。
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【木村氏の原見解2(5、東西冷戦構造崩壊後、急速に、科学的な法医学調査と鑑定が行われ、事情が一変)】 | |||
次の文を「木村氏の原見解2」とする。
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(議論は、高橋亨氏が、上記「木村氏の原見解」に質問するところから始まる) | ||||
【高橋氏の質問2−1、「ポーランド国立法医学研究所の所在地」についての遣り取り】 | ||||
高橋亨氏が、上記の木村説に質問し、木村氏の回答が為されている。
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【高橋氏の質問2−2、「ポーランド国立法医学研究所の鑑定書」についての遣り取り】 | ||||
高橋亨氏が二度目の質問をし、木村氏の回答が為されている。
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【高橋氏の質問2−3、「同鑑定書のシアン化水素の残留量に関する調査と検討」についての遣り取り】 | ||||||||||||||||
高橋亨氏が三度目の質問をし、木村氏の回答が為され、更に反論、続いて総評が為されている。
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【高橋氏の質問3−1、「木村氏の『映画シンドラーのリスト が訴えた“ホロコースト神話”への大疑惑』内容」についての遣り取り】 | ||||
高橋亨氏が、次のように質問し、木村氏の回答が為されている。
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【高橋氏の質問3−2、「木村氏の西岡見解に対する態度」についての遣り取り】 | ||||
高橋亨氏が、二度目の質問を為し、木村氏の回答が為されている。
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【木村愛二氏の高橋氏に対する独白(一)】 |
とりあえず指摘しておくと、高橋さんが参考に挙げた唯一の日本語文献、「アウシュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘」は、マルコポーロ廃刊事件のあとに出たもので、その時期以後、私は超多忙となったため、まだ見ていません。ですが、
別途pmnMLで渡辺武達教授が送ってきたmailによると、その本では、「ロイヒター報告」を否認する根拠の一つとして、シアン化水素がそんなに長く残っているかなどという理屈をこねているようです。そうだとすれば、高橋さんは、そのへんの矛盾をどうお考えなのでしょうか。
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しかし、「ガス室があった」との文章が今回の引用によって、二度流されたので、その問題点だけを簡単に指摘しておきます。高橋さんの「あった」という根拠が定かではありませんが、ドイツにはなかったという趣旨の譲歩は、マルコポーロ廃刊事件の引き金を引いたセンターがその名を頂くサイモン・ウフィゼンタールですらが余儀無くされているのです。このことは私のホームページの彼とその組織にかんするリーフレットの訳にも入っています。彼の表現は、「絶滅収容所はなかった」ですが、私はブロシャットの投書の「ダッハウのガス室は完成しておらず」も、「ガスによる殺人はなかった」も、ダッハウ収容所跡の同趣旨の掲示も、すべて実際には「ガス室はなかった」事実の承認への、渋々ごまかし譲歩として分類しており、問題点を分かり易くするために、そう表現しています。 最大の問題は、出たばかりの拙訳・解説、ロジェ・ガロディ著「偽イスラエル政治神話」で、おそらくイスラエルの反主流派学者の協力によって2版に追加したものと思われる「公式の歴史学者」(les historiens officiels)の代表格、イェフ−ダ・バウア−(Yehuda Bauer)への批判です。私はofficielsを一応、「公式の」と訳しましたが、この単語の本音は「御用」でしょう。このバウアーは、ドイツにもオーストリアにも「ガス室はなかった」という見解を示しています。それはまた、イ スラエルの「公式の」ホロコースト博物館、ヤド・ヴァシェムの見解でもあるのです。高橋さんに絶対の自信があるのなら、まずは、私と論争する前に、これらのイスラエルの体制側見解を「正す」べきでしょう。 高橋さんが頼っている文献は、現在の厳しい国際論争の最前線の争点から見ると、非常に遅れたものだといわざるを得ません。文献を見る時には、そこに含まれている情報のすべてを一応疑って、特に、それとは反対の立場の文献と比較対照して、さらに調べ直す必要があります。先入観念に捕らわれて、細部の表現の揚げ足取りをするのは、本多勝一だけに任せておくべきです。 |
【木村愛二氏の独白(一)に対する高橋亨氏の反論】 | |||||||||||
高橋亨氏が、木村氏の独白(一)の逐条に、種々質問、感想、反論を述べている。 | |||||||||||
(木村見解) | なお、高橋亨さんの質問は、拙著「アウシュヴィッツの争点」を読んで頂ければ、すべて解決する性質のものですが、それでは失礼なので、mailだけでも分かるように努力します。 | ||||||||||
(高橋見解) | と自信満々におっしゃってましたよね。「調べ直して回答」するということは、結局あなたの「アウシュヴィッツの争点」だけでは私の疑問に答えられないこ とをお認めになった、ということですね。木村さんは「アウシュヴィッツの争点」を裁判所に証拠として提出されたそうですが、これではその証拠能力にも大きな疑問を抱かざるを得ません。 | ||||||||||
(木村見解) | とりあえず指摘しておくと、高橋さんが参考に挙げた唯一の日本語文献、「アウ>シュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘」は、マルコポーロ廃刊事件のあとに出たもので、その時期以後、私は超多忙となったため、まだ見ていません。ですが、別途pmnMLで渡辺武達教授が送ってきたmailによると、その本では、ロイヒター報告を否認する根拠の一つとして、シアン化水素がそんなに長く残っているかなどという理屈をこねているようです。そうだとすれば、高橋さんは、そのへんの矛盾をどうお考えなのでしょうか。 | ||||||||||
(高橋見解) |
またもや前回同様な指摘をしなければならないのですが、この本で、シアン化水素に関してロイヒター報告に反論している内容は、「シアン化水素がそんなに長く残っているか」などという単純なものではありません。この本が言っているのは、
ということです。私はpmnには加入していないので、上記の「理屈」の不正 確さの原因までは分かりませんが、いずれにせよそのような曖昧な論拠で文献を批判すべきではないと思います。 次に、上記の反論の内容ですが、資料上の制約を考慮すれば、極めて妥当なものであると思います。バスティアンによるこの本の原著は1994年に出版されたものなので、執筆段階ではまだポーランド国立法医学研究所(IFRC)の報告書は読んでいないでしょう。(IFRC報告は1994年5月30日に論文として受付けられており、掲載誌の出版はもっと後。)IFRC報告によって、ガス室にもシラミ駆除室同様確かにシアン化合物が残留していることが確認された訳ですが、このデータを入手していないバスティアンとしては、ロイヒター報告に記載されているデータそのものは一応正しいものと仮定して書いているわけです。後に明らかになった事実から見て訂正すべき点が含まれているからといって、「矛盾」 しているなどとは言えないでしょう。 |
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(木村見解) | もうひとつ、私はアウシュヴィッツとマダネクしか見ていませんが、そのどちらにも戦後の細工の跡があり、私が見た当時にも、あちこちで工事中でした。今、何かがある、または見えるということだけでの判断は危険です。 | ||||||||||
(高橋見解) |
アウシュヴィッツを始めとする収容所跡は、ナチの史上類を見ない残虐行為を 記憶に留め、未来に警告するための戦争遺跡として整備されているので、改修のために手が加えられている部分があるのは確かですが、それをただちに「細工」だなどと言うのは憶断が過ぎるというものです。 確かに、現在見えるものだけから判断すべきでない、というのはその通りですが、そのような批判は私などよりもむしろロイヒター氏に対してこそ相応しい と思います。例えば、ロイヒター報告には次のような一節があります。 The author personally inspected and photographed the burning pits at Birkenau. Most remarkable about those pits is a high water table -- つまり、アウシュヴィッツ一帯は湿地帯で地下水位が高いので、穴を掘ってそこで死体を焼くことなどできるはずがない(従ってそのような死体焼却を示す記録や写真は怪しい)と主張しているわけですが、実際には当時、敷地内の地下水は囚人の強制労働によって張り巡らされた排水網を通じてヴィスワ河に放流されていたので、死体焼却は十分可能だったのです。 この排水設備は1945年以降放置されて来たため既に機能を失っており、その結果現在では地下水位が上昇してしまっています。これなどまさに、「今、何かがある、または見えるということだけ」に頼って判断を誤った好例と言えますね。 |
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(木村見解) | 私は、この問題を極右イスラエルの戦時宣伝として位置付けています。イスラエルの侵略に終止符が打たれるまでは、謀略、デッチ上げは継続され、ますます巧みになるでしょう。 | ||||||||||
(高橋見解) | ホロコーストがシオニストによるデッチ上げだと言いたいのなら、まずその謀略の存在を示す明白な証拠を押え、次いで誰が、どのようにしてガス室「神話」 を作り上げていったのか、その過程を具体的に解明していくべきでしょう。残念ながら木村さんの論理の立て方は完全に順序が逆だと思います。 | ||||||||||
(木村見解) | また、高橋さんは、いくつかのサイトを参考に挙げていますが、これも私にはまだ見る時間がありません。マルコポーロ廃刊事件の当事者、西岡さんが、いくつか見ているようですが、そのようなサイトの対極としての私のホームページの一部を、試しに「シオニスト『ガス室』謀略の城」として、ヤフー登録を申し込んだところ、拒否されています。言論の封殺者をこそ疑うのが、高橋さんの「対抗言論」なのではないでしょうか。 | ||||||||||
(高橋見解) | 奇遇ですねぇ。私の「対抗言論のページ」も、立ち上げ当時さっそくYahoo! Japanに登録を申し込んだのですが、何の応答もなく無視されてしまいました。 担当者の見る目のなさには苦笑せざるを得ませんが、少なくとも私のページが登録されなかったのはシオニストの陰謀のせいじゃないと思いますよ。 | ||||||||||
(木村見解) | この問題で一番大事な観点は、犯罪操作の基本と同様、「ガス室」神話で一体誰が得をしているのか、なのです。 | ||||||||||
(高橋見解) | その通りですね。ぜひホロコーストという歴史的事実をデッチ上げだと主張し、「神話」化することで一番得をするのは誰なのか、木村さんにもじっくり考えて欲しいと思います。 | ||||||||||
(木村見解) |
in "http://www.jca.ax.apc.org/~altmedka/keisai.html" 木村さん wrote: in [aml-stove 92] 木村さん wrote: |
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(高橋見解) |
上記の文章で木村さんがブローシャト博士の投書を根拠に主張しているのは、「実はガス室などどこにもなかった」ことを隠し切れなくなった「定説」側学者たちが、西側諸国についてははそれが存在しなかったことを認めつつ、共産圏内にあって調査のできない「ポーランドには」あったと主張することによっ
て「神話」の延命を図った、ということです。 マウトハウゼンはオーストリアにあります。オーストリアは一度も共産圏に組み入れられたことはありません。マウトハウゼンがドイツ本国にあろうがオー ストリアにあろうが、それはあなたの言う「隠微な官僚的策謀」が事実かどうかには何の関係もありません。 |
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(木村見解) | しかし、「ガス室があった」との文章が今回の引用によって、二度流されたので、その問題点だけを簡単に指摘しておきます。高橋さんの「あった」という根拠が定かではありませんが、ドイツにはなかった という趣旨の譲歩は、マルコポーロ廃刊事件の引き金を引いたセンターがその名を頂くサイモン・ウフィゼンタールですらが余儀無くされているのです。 | ||||||||||
(高橋見解) | 収容所跡に残る実物、生き残った被収容者による目撃証言、ガス殺を実行した 加害者自身の証言……ガス室の存在を示す証拠はいくらでもあります。「ガス室はなかった」なる自説の根拠を示さなければならないのは、木村さん、あなたの方です。 | ||||||||||
(木村見解) |
高橋さんが頼っている文献は、現在の厳しい国際論争の最前線の争点から見ると、非常に遅れたものだといわざるを得ません。文献を見る時には、そこに含まれている情報のすべてを一応疑って、特に、それとは反対の立場の文献と比較対照して、さらに調べ直す必要があります。先入観念に捕らわれて、細部の表現の揚げ足取りをするのは、本多勝一だけに任せておくべきです。 in [aml-stove 94] 木村さん wrote: |
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(高橋見解) |
私が示した文献を見てすらいない木村さんが、なぜそれを「非常に遅れたもの」 だなどと言えるのか、私にはまったく理解できません。少なくともそういうことは私の指摘に対して一つでも反証を挙げてから言うべき事ではないでしょうか。 |
【木村愛二氏の高橋氏に対する独白(二)】 |
管理人の小倉さんから新しい提案が出たので、下記のような経過の自主投稿停止宣言を解除し、この投稿を送ります。 先日、このaml-stoveMLで「pmn潜入」と表現したところ、その表現に対する質問が、このaml-stoveMLへではなくて、pmnMLの方へ投稿され、つまりは私が「飛び火」の始末に追われるという不測の事態が発生しました。 私は、1960年安保闘争以来、ほぼ30年、いつ公安警察の違法な労組書記局捜査を受けてもおかしくない状況の下で、覚悟を決めた活動を続けていました。逮捕された経験もあります。その後はさらに、いつCIAやモサドに命を狙われるか分からない著述を続けており、特に、本件論争の主題「シオニスト『ガス室』謀略」の暴露に取り組み始めて以後は、まさかの時には死亡保険を拙著の広告費に当てるという遺言を出版社に託している状況ですから、今更何が起きても一向に驚きません。 上記の事態がルール違反だとしても、別に怒るとかいうこともありませんし、むしろ面白い現象だと思っているくらいです。しかし、これも自分勝手なこととはいえ超多忙でもあり、子供相手のモグラ叩きゲームに熱中する暇は当然ありませんので、とりあえず、その経過と仕組みが判明するまでは投稿を停止するとの宣言をしたところ、その宣言と差し違えに、管理人の小倉さんから新しい提案がなされました。 何はさておいても、ML管理人の提案というML空間社会では決定的な問題ですし、 せっかくの機会ですから、あえて以下のような非常手段に訴えて三次元空間を歪め 、ないはずの時間を捻り出し、小倉さんの提案についての私見を申し上げます。 |
同志社大学の渡辺武達教授が、このaml-stoveメーリングリストで私が使った「 pmn(民衆のメディア連絡会メーリングリストのこと)潜入中」という渡辺教授に関する表現をとらえて、このaml-stoveメーリングリストにでもはく、このaml-stoveへの「ガス室」論争の移行を発表したamlメーリングリストにでもなく、 pmnメーリングリストに質問を寄せました。 私は、先にamlの方に管理人の小倉さんにaml-stoveへの登録手続きをして頂いた謝辞を送っています。つまり、自分が志願して手続きしたのではないので、その際には、aml-stoveの約束事を確認していません。しかし、今年の春、pmnに中宮さんが参加申込をされた際に、いわゆる論争の取扱いの経過が、民衆のメディア連絡会 のスタッフ会議で話題になり、その時に、aml-stoveでは内部の議論を外に出さないことになっているという説明を聞きました。これは国内の例としては日本共産党の「党内の問題を外部に出してはならない」との「除名条項」に似ていると思いましたし、国際的な例としてはローマ法王の後継者を決める枢機卿の秘密会議を思い出しました。 枢機卿の秘密会議は、完全な秘密会議で結論が出るまでは外部と遮断し、中から外へは出られず、結論が出たら何かを燃やして煙を上げるのだそうです。 この会議のことをラテンでconclaveといい、元の意味は「小さい教室」とありますが、その発音は、私がこだわって「ヴェ」とするveを、字数減らしを眼目とする新聞式の「ベ」とすると「コンクラーベ」になり、日本語では「根比べ」と同音になりますので、日本語とラテン語も同根説の冗談のネタともなっています。 さて、aml-stoveについては、そういう記憶で参加したので、上記のような外部 への情報漏れが生じた事態は、非常に理解し難く、興味深いのです。 まずは、どなたが情報を漏らしたのか、それとも渡辺教授自身がaml-stoveに参加しているのか、そのことを、ご自身から明らかにして頂きたいのです。そうでな いと、何時闇討ちに会うか分からないのに無防備で暗い夜道を歩くようなもので、子供向きのお化け屋敷ではありまいし、これはもう暇人ではないので御免です。 少なくとも、拙著を読まずに、そこらじゅうに溢れているデタラメ本の引用だけで議論を仕掛けてくるという口喧嘩マニアが、このMLの世界には溢れているようです。もう子育ても終わったのに、またもや見ず知らずの他人の子供を辛抱強く相手にするだけでもしんどいのに、さらには、あちこちのメーリングリストに無料出張を強要される羽目に陥ったのでは、いくら時間があっても堪りません。 とりあえず、面食らった方も多いでしょうし、これまでにも私のホームページに入れていた発端の記事を見ていない方、またはmailだけでホームページを見ることのできない環境の方もおれれるので、以下、渡辺教授との論争の発端となった記事の全文とイラストを紹介します。 記事だけでも長いので、特に論評はせず、最後に簡単な注釈を記すだけとします。 以下が記事とイラストの説明ですが、ホームページでは私が挿入していた注釈仕方に、渡辺教授が異議を唱えたり、意地悪く感じた方もいたようなので、それは全部省き、すべてママとしました。 |
『月刊パンプキン』(1997.12)「MEDIAウォッチング」12(この回の題):「血みどろ写真」掲載は表現の自由か 渡辺武達、イラスト/山県和彦 イラストに関しては、この回のみのものと思われる部分を「文字」のみで説明し ます。 登山では進行方向を指示する「道標」の上に、「言論」の矢印が左を向き、その下に続く「の自由」の矢印が下向きの右を向き、その上の階段を右下へと、 ネクタイを首に引っ掛けた記者が駆け降りています。左側の指先にはペン。右側の手には昆虫取りの竿付き手網。手網の口の右下には「蝶」の代わりに「銭入れ袋」 が空中に浮いています。つまり、「言論」とは反対方向の「銭」を追う「記者」が堕落への道を転がり落ちるという構図です。 以下が本文です。 ………………………………………………………… 表現の自由は市民を守るためのもの
私がメディア研究者としてはっきりいえることは、現在の日本の主流メディアのほとんどが言論・表現の自由ということを「意図的」に誤解、ないしは曲解しているため、その弊害が一般にも出てきているということだ。 大学で私のゼミに登録した学生たちも、日本国憲法第21条における「言論・出版の自由」と「検閲の禁止」規定を知っているから、『フォ−カス』や『週刊新潮』(ともに新潮社刊)が神戸事件の少年容疑者の顔写真を掲載し、『週刊現代』などがインタ−ネットからの転載でダイアナ妃の事故直後の血みどろ写真(実はニセ合成写真)を掲載しても、それらも表現の自由のうちではないかと思いがちだ。 しかし半年も現代ジャーナリズムについて勉強をすると、言論・表現の自由はメディアが市民の知る権利を守る忌憚のない権力批判報道を行うことであり、(1)他人を傷付ける言論を許すものではないことがわかってくる(プライバシ−と人権侵害の禁止)。また、最大風速50メ−トルの巨大台風が近づいているのにもしテレビやラジオで、備えなど必要ないといえば、小型漁船などの物損や乗組員の被害は甚大なものとなるから、(2)メディアに意図的な「うそ」をつく自由は許されるはずもない。さらに、(3)一人ひとりの人間の平等性と男女の共生社会に向かう方向性に対立するような社会差別助長の言論もだめである。くわえて(4)女性の身体を切りきざむだけといった残虐暴力表現やレイプを肯定し、女を男の慰みものとしか見ないようなポルノとセックス表現も、言論・表現の自由の範疇に入れない ……………………………………………… 問われる“メディアのふるまい” 数年前、文藝春秋発行の『マルコポーロ』誌が「ナチにガス室はなかった」とい う記事を掲載、問題となり、廃刊となった(95年2月号)。この虚偽表現について 心からの反省のない「メディアの犯罪」はSGI(創価学会インタナショナル)によってもウォールストリート・ジャーナル、アジア版への意見広告として告発された(96年12月)。理由は、毒ガスの製造工場、運搬手段、運搬者、ガスの管理者・使用者、そして殺害された人びとのおよその数と名前まで明らかになっていることをを「ソ連とユダヤ人がつるんでおこなった捏造」であるという論を、日常会話ならともかく、一般市販メディアで主張すること、またそうした主張をさせるメディアの責任が問われたのであった。 私は商売と政権政党への奉仕のために何でもする新潮社や文藝春秋を反人権出版社と断ずる。しかし、日本のメディア関係者が日本人による「誤解表現」をドイツ の司法当局に訴えるやり方にも賛同できない。 ………………………………………………… わたなべ たけさと 1944年、愛知県生れ。同志社大学文学部教授。「なるほど! ザ・ワールド」など、テレビ番組制作にも参画。著書も、『メディア・レトリックの社会学』、『テレビ〜「やらせ」と「情報操作」』など多数。近著『メディア・ リテラシー』(ダイヤモンド社)は、市民が「賢い視聴者、読者」になるためのノ ウハウを具体的に提示していて好評。 記事は以上で終り。 |
以上の記事に関して、「イラストは編集者責任で掲載したのではないか」との意見もありますが、渡辺教授自身は、この記事構成に関して何らの弁明もしていません。私が「誤解表現」をしていると断定する根拠の誤りについては別途、「誤解だらけのガス室論争」でも指摘しました。詳しくはホ−ムペ−ジまたは拙著を参照して下さい。 特に問題なのは、たとえ編集者責任であろうと、私が「銭袋」を追って堕落する記者だと主張するのは、全く事実に反する誹謗中傷であって、私に対する最大限の侮辱です。それをあえて主張するであれば、その判断根拠を示すべきです。 事実はまったく逆であって、私は、この問題に関して欧米では極右シオニストによる殺人まで発生していることを熟知しており、だからこそ、国際的には第三者でありながら湾岸戦争でアメリカとイスラエルに荷担し、現在もイスラエルの不法占領地帯のゴラン高原に出兵している日本の国籍を有する一員として、事実関係を確信した以上、「たとえ火の中、水の中」の決意で、出費計算を度外視して取り組んでいるのです。 この問題に関して私と基本的に同意見のロジェ・ガロディは、元フランス共産党政治局員で、日本語訳の本も9冊あります。この10月15日発売、拙訳・解説『偽イ スラエル政治神話』のフランスでの原著出版を理由として、著者ガロディは、約250万円の罰金刑に処せられましたが、その判決を報じた朝日新聞(1998.2.28夕刊 記事の最後には、「ガロディは[中略]アラブ諸国の知識人はイスラム教徒の間 では英雄視されている」とありました。それだけの強烈な政治問題なのです。 以上。 |
【木村愛二氏の独白(二)に対する高橋亨氏の反論】 | |
(テーマ) 論争相手に対する態度について | |
(木村見解) |
in [aml-stove 103] 木村さん wrote: in [aml-stove 104] 木村さん wrote: |
(高橋見解) |
私には、その「デタラメ本の引用」に対してさえまともに反論できないあなたから、それもMLという公共の場において、「子供」だの「口喧嘩マニア」だのと呼ばれる筋合いはありません。そのような物言いには強く抗議します。 どの程度の言動をもって「侮辱」「中傷」と判断するかは人によって評価の度合いも違うのでしょうが、少なくとも本多勝一氏から私信で「取材不足」と指摘された程度のことまで「侮辱的言動」に数え上げる木村さんご自身の基準に照らして、上記の発言が果たして私に対する侮辱に当たらないのかどうか、上記発言が行われた場である本MLにおいて明確に説明する責任があなたにはあると考えます。(↓下記参照) in "http://www.jca.ax.apc.org/~altmedka/tyokusetu.html"
木村さん wrote: |
(テーマ) 木村さんの「超多忙」について | |
(木村見解) |
in [aml-stove 103] 木村さん wrote: in [aml 9880] (10.25「ガス室」live論争相手募集)
木村さん wrote: |
(高橋見解) | 本当にお忙しいということでしたら、返答はゆっくりで構わないと [aml-stove 100]で提案したはずですが、それすらできない木村さんに、わざわざ「志願」して店番をやり、「退屈しのぎ」にお客さんと「ガス室」論争をするほどの暇があるとは、私には理解できない奇怪な事態と言わざるを得ません。 |
(テーマ) aml-stoveの趣旨について | |
(木村見解) | in [aml-stove 104] 木村さん wrote: 私は、先にamlの方に管理人の小倉さんにaml-stoveへの登録手続きをして頂いた謝辞を送っています。つまり、自分が志願して手続きしたのではないので、その際には、aml-stoveの約束事を確認していません。しかし、今年の春、pmnに中宮さんが参加申込をされた際に、いわゆる論争の取扱いの経過が、民衆のメディア連絡会のスタッフ会議で話題になり、その時に、aml-stoveでは内部の議論を外に出さないことになっているという説明を聞きました。これは国内の例としては日本共産党の「党内の問題を外部に出してはならない」との「除名条項」に似ていると思いましたし、国際的な例としてはローマ法王の後継者を決める枢機卿の秘密会議を思い出しました。 枢機卿の秘密会議は、完全な秘密会議で結論が出るまでは外部と遮断し、中から外へは出られず、結論が出たら何かを燃やして煙を上げるのだそうです。 ..snip.. さて、aml-stoveについては、そういう記憶で参加したので、上記のような外部への情報漏れが生じた事態は、非常に理解し難く、興味深いのです。 |
(高橋見解) |
この点については別途管理人さんからも説明があると思いますが、それは木村さんの誤解でしょう。97年1月にaml-stoveが開設された際、amlにおいて、次のような趣旨説明がなされています。 in [aml 3243] 小倉さん wrote: aml-stoveにおける制約は、原則転載自由なamlとは異なり、原則として(投稿者本人の許可がない限り)記事の転載は不可、というだけのことであって、ここでの情報を一切外部に漏らすな、などという超秘密主義ではありません。 |
(木村見解) | in [aml-stove 104] 木村さん wrote: まずは、どなたが情報を漏らしたのか、それとも渡辺教授自身がaml-stoveに参加しているのか、そのことを、ご自身から明らかにして頂きたいのです。そうでないと、何時闇討ちに会うか分からないのに無防備で暗い夜道を歩くようなもので、子供向きのお化け屋敷ではありまいし、これはもう暇人ではないので御免です。 |
(高橋見解) |
よって、このような詮索は有害無益と考えます。そもそも、木村さんが私との間の議論の内容には何の関係もない渡辺さんの言動をわざわざ引き合いに出したりしなければ、何ら問題など生じなかったはずのことです。 なお、木村さんはダイジェストのAMLへの転載については既に同意されていますが、私が提案したpmnおよびホームページへの転載についてはまだ態度 を表明されていません。念のため確認しますが、これらについてはOKでしょうか? いくら「超多忙」でもこれくらいは返答できますよね。 |
(テーマ) まとめ | |
(高橋見解) | 以上概観してきたとおり、大変残念なことですが、主張されている内容だけでなく論争に取り組む態度においても木村さんには誠実さが欠けていると言わざるを得ません。今回の議論にはいささか期するものがあったのですが、木村さんには深く失望させられました。 |
【木村愛二氏の高橋氏に対する独白(三)】 |
高橋亨さんは、私の「子供」「口喧嘩マニア」という表現に激昂しておられるようですが、これはなにも高橋さん個人を指して使った表現ではありません。年の順 に言えば実は私よりも年令は上ですが精神的には子供の本多勝一、全共闘世代とか言われる彼の子分格の梶村太一郎、金子マーティンや、渡辺武達教授、前田朗助教授(歴史の事実を視つめる会主催者)などをまとめて表現したものであって、高橋亨さんはその末尾の一番最近の事例にしかすぎません。 高橋亨さんの「口喧嘩マニア」振りは、私のpmnMLでの冗談半分mailの引用に典型的に現れています。私が10.25.こくろう祭りに自主ヴィデオ流通組織VIDEOACT!一日店長を「志願」したから、「超多忙」は「口実」だとするものですが、これはまったく冗談では済まされません。VIDEOACT!は、私が湾岸戦争反対の運動に参加して以 来、営々と続けてきた民衆のメディア連絡会の運動の新しい画期をなすものであって、しかもそれが、私の人生の最大の危機だった争議時代に花咲き始めた「労働争 議運動の祭り」の場に出店するともなれば、まさに「超多忙」の中でも最優先すべき日程だったのです。 ついでに一言だけしておきますが、高橋さんは私の「調査して」という言葉尻を
捉えて鬼の首でも取ったように『アウシュヴィッツの争点』を読めば分かるとの私
の言葉に嘘があるというのですが、私が密かに予測していた通りに、高橋さんのmailは単なる「質問」ではなくて、拙著は読まないのに別の様々なデタラメ資料に接しておられ、『アウシュヴッツとアウシュヴィッツ嘘』を参考文献に挙げられましたので、その本のデタラメ振りを、この際、一応調べようかと思ったまでのことです。 高橋さんの引用によると、 1.「ガス室」が「満員列車」のようになるから、シアン化水素の沸騰点以下の気温の場合でも体温で温度が上がる。
という主旨になりますが、これはもう全く荒唐無稽な新発明の子供の口喧嘩です 。 いわゆる「ガス室大量殺人」と称するものは、三日三晩の拷問で本人が「何が書
いてあるか知らない」と死刑直前にポーランドで書き残したホェス元アウシュヴィ
ッツ収容所司令官の「証言」に基づいて、現場検証の反対尋問もなしにニュルンベルグで判決が出たものです。
以上のように、高橋さんは、自分が見たデタラメ資料の相互の矛盾にも気付かないようなので、これでは正常な論争の成立する条件がないと判断します。もちろん、この問題は別途、私なりにあらゆる形式の「メディア批判」として報道します。二度あることは三度あるとか、拙著を読まずに口喧嘩を仕掛けてくるような方には、これからも応答しないことにしましょう。学術論争では、すべての関係文献に目を通してから自説を展開するのが当然のことなのですが、それを「教授 (私の表現では「アカデミー業者」)でさえしないのが現状なので、高橋さんだけを責める積もりはありません。 |
【木村愛二氏の独白(三)に対する高橋亨氏の反論】 | |
(高橋見解) |
確かに、木村さんの「超多忙」に関する詮索は余計なお世話でした。この点についてはお詫びして取り消します。 さて、木村さんは論争終結を宣言されてしまったので、もはや返答が頂けるかどうか分かりませんが、私からの一応の回答を示します。木村さんの文章は曖昧で分かり難いので、本来は一段階ずつ確認しながら議論を進めたいのですが、回答が頂けないのではやむを得ませんので、私なりに推測しながら書くことに します。 |
(木村見解) | in [aml-stove 108] 木村さん wrote: この本については、私とは『マルコポーロ』廃刊事件以前から協力関係にある西岡さんが読んだというので、どうかと聞いたところ、まるで寄せ集めの目新しい材料がないシロモノで読むに値しないというので、当時準備中でさる!0.15発行の拙訳『偽イスラエル政治神話』の訳者解説に入れる必要もないと判断して無視することにしたのでした。 ところが、その間、結構いい大人がまんまと騙されている状況を知り、いずれコテンパンにしてやろうかと思っていたところへ、高橋さんの「からみ」がはじまったので、これを一つのきっかけに仕方なしに斜め読みしようかと考えたのでした。しかし、高橋さんの一部引用を見ると、最早、そのデタラメ振りはどうしようもないものだと断定できるので、その点だけを指摘し、今後については、こういう資料に簡単にマインドコントロールを受ける高橋さんとの論争は打ち切ります。 |
(高橋見解) | 自分の著書についてはあれほど「読まずに批判するな」と繰り返される木村さんが、なぜ自分の見解に反する文献については読みもせずに「デタラメ」 だなどと断定できるのか、このへんの二重基準が私には全然理解できません。 |
(木村見解) | 高橋さんの引用によると、 1.「ガス室」が「満員列車」のようになるから、シアン化水素の沸騰点以下の気温の場合でも体温で温度が上がる。 2.以上により、満員の収容者が青酸ガスを吸ってしまうから、残留がなくなる。 という主旨になりますが、これはもう全く荒唐無稽な新発明の子供の口喧嘩です。 |
(高橋見解) |
最初の「シアン化水素がそんなに長く残っているか」([aml-stove 94])よりは 多少ましですが、まだまだ不正確です。勝手に「主旨」を発明しないで下さい。 |
(木村見解) | いわゆる「ガス室大量殺人」と称するものは、三日三晩の拷問で本人が「何が書いてあるか知らない」と死刑直前にポーランドで書き残したホェス元アウシュヴィッツ収容所司令官の「証言」に基づいて、現場検証の反対尋問もなしにニュルンベルグで判決が出たものです。 |
(高橋見解) |
はい、出ましたね。それでは、ガス室での大量虐殺に関するホェッスの証言は拷問によって作り出されたデタラメ(あらかじめデッチ上げられたシナリオ)だとする根拠を示して下さい。……と言ってもお答えはないんでしょうから、 私が知る範囲で「根拠」らしきものを書いてみます。 「ポーランドで書き残した」ということになると、ホェッスがポーランドに移送された後、処刑までの約1年間に書き溜めた回想録ということになります。この回想録には、ホェッスが逮捕された直後、英国公安警察の係官から殴られ、酒に酔わされて自白調書をとられたこと、またホェッス自身、その調書に何が書かれていたか思い出せないことが述べられています。しかし、この回想録は上記主張の根拠にはなり得ません。何となれば、この回想録には、彼がアウシュ ヴィッツで行わせたガス室による大量虐殺の状況が、彼自身の筆によって、より詳細に記述されているからです。おまけに、(逮捕当初の殴打を除けば)彼 に対する扱いが全般に温和であり、裁判官たちが公正であったことへの驚きまで表明されています。 ホェッスの回想録が駄目だとなると、次はRupert Butlerが英国で1983年に出版したペーパーバック"Legions of Death"でしょうか? この本では、確かに5人の英国人係官が、自白を得るためにホェッスを殴打したと書かれています。しかし、この本の描写によれば、殴られた後ホェッスは自分でしゃべり始めたのであって、教え込まれたシナリオに沿って自白させられたのではありません。それとも、ホェッスは拷問への恐怖から「ガス室大量殺人」というシナリオを 自分で発明したのでしょうか? 残念ながらこれも考えられません。ホェッス が思いつきで嘘をしゃべったという仮説では、ガス室に関する彼の証言が他の多くの目撃証言(例えば、ホェッスとは面識のない親衛隊員ペリー・ブロードの証言)と極めて良く一致するという事実が説明できないからです。 |
(木村見解) | ホェスの「証言」自体が矛盾だらけのシロモノですが、のちに御用学者たちが 、それを仕上げて、シャワールームと偽って連れ込むという場面を定式化しました。 |
(高橋見解) | 個人的な記憶に頼ってなされる証言が、時として誤りや矛盾を含むことは不思議でも何でもなく、かえってその証言の核心部分の真実性を補強する場合さえあることは、オーラル・ヒストリーを扱う上での常識の一つでしょう。例えば、 あのフォーリソン教授が書いた「論文」"How the British obtained the confessions of Rudolf Hoess" ("Journal of Historical Review", Winter, 1986; vol.07 no.4) は、ホェッスが"Wolzek"という《実在しない》収容所に ついて証言していることを、ホェッス証言のデタラメさを示す証拠として槍玉 に上げていますが、ホェッスの証言全体を慎重に検討すれば、この"Wolzek"が、重要な絶滅収容所の一つでありながらホェッス証言ではなぜか言及されていな いもの…"Sobibor"…を指していることが分かります。恐らく、ホェッスの記憶違いか、あるいは最初から誤った名前でホェッスに報告されていたのでしょう。この件は、フォーリソンの主張とは逆に、ホェッスが自らの意志で自分の記憶に従って証言していることを示しています。[4](そもそも、「ガス室大量殺人」をデッチ上げるためにあらかじめ用意されたシナリオが、ありもしない収容所名を使うほど間抜けなはずがありません。) |
(木村見解) | つまり、大量のユダヤ人を反抗させずに殺すための手段としてのシャワールームと いう説明です。これと似た状況はフィクション映画『シンドラーのリスト』にも出 てきます。私はマイダネクのしか見ていませんが、前後左右に約1mの十分な間隔を取ったシャワー栓が上部の数本のパイプに並んでいました。ところが、ここへ「満員」というのですから、それでは元々「ガス室」デマをBBCなどを通じて聞かされ、シャワーを拒否して病気になった実例さえあるという状況の下でのことですから、すぐさま命懸けの暴動が起きます。 |
(高橋見解) |
まるで見てきたみたいな描写ですが、武器も持たない一般人の集団が、抵抗すれば即座に殺されることが明白な状況下で容易に暴動など起こせるものかどう か、例えば中国戦線において日本軍の捕虜となった中国兵たちが並べられて順番に殺されていった状況と比べてみれば明白だと思いますが。 |
(木村見解) | もう一つ、高橋さん自身がすでに見ている資料だけからも、矛盾点が明らかです。クラクフ報告では、消毒室よりもシアン化合物の残留が少ないのは、「人間を殺 すのは短時間」としています。これも大変なデタラメなのですが、少なくとも、従来のシャワールーム連れ込み型説明の範囲内で論じており、満員で全部吸ってしま ったなどとは主張していないのです。 |
(高橋見解) |
IFRC報告の論点が「人間を殺すのは短時間」などという粗雑なものでないこと は既に[aml-stove 93]で述べたので繰り返しませんが、バスティアンの本にも「満員で全部吸ってしまった」などという馬鹿げたことは書かれていませんので念のため。 さて、IFRC報告によって、ガス室の壁面にも確かにシアン化合物が残留していることが確認されたので、[aml-stove 100]で私が示したバスティアンの論点のうち(4)「その結果、犠牲者たちの死後、壁面から採取されうるほどのガスは空気中に残留しなかっただろう。」は修正しなければならないのですが、に もかかわらず、バスティアンの論点の(5)「従って、44年もの後にロイヒターが壁面から青酸残留物をほとんど検出できなかったとしても不思議はない。」 は実に正確なのです。IFRCの研究者たちは検出限界がサンプル1kgあたり3〜4 ?gという高精度の検出法を用いて、ガス室の壁面から最大640?g/kgのCN-イ オンを検出しました。しかし、この残留量は、ロイヒターが用いた低精度の手 法(検出限界1mg/kg)ではほとんど検出できない値です。確かに、「ロイヒター には」検出できなかったのです。 |
(木村見解) |
なお、青酸ガスを発生するチクロンBが元々殺虫消毒剤でったこと、その使用法の説明書には中毒危険を避けるために一日以上の間隔を置く必要があることなどが記されていることは、証拠上、誰も否定していません。逆にホェス証言を根拠とする説では、約30分ごとに入れ替えの連続大量殺人と主張されているのです。それなのに「短時間」とは何ごとでしょうか。 |
(高橋見解) |
いまだにこんなことを書いているところを見ると、木村さんのZyklon Bに関する認識は、以前『噂の真相』[5]に書いた: …「チクロンB」は、木片などに青酸ガスを吸着させ、カンに密閉したもの である。…指定の使用方法では蛾を殺すのに24時間かかる。人体実験の報 告はないが、ニュールンベルグ裁判で証拠とされた収容所長の自白などのよ うに、数分とか数十分で人間を死に至らせるのは、とうてい不可能である。 というあたりからほとんど進歩していないようですね。 Zyklon Bの本来の使用目的は殺虫用ですが、その主成分であるシアン化水素(HCN)は、昆虫よりも哺乳類(当然人間を含む)に対しての方がはるかに殺傷力が大きいという特徴を持っています。(だからこそ戦後低毒性の殺虫剤が開発されると危険な青酸系殺虫剤は使われなくなった。)通常、殺虫用にはHCN濃度16,000ppmで20時間という方法が用いられますが、人間の場合、わずか 150ppmのHCNに30分から1時間さらされただけで生命の危険を生じ、300ppmの場 合、数分で死に至るとされています。これは、通常の化学辞典("The Merck Index"等)にも記載されていることです[6]。当然、殺人ガス室の壁面がさら されるHCNガスの量(濃度×時間)は、シラミ駆除室の場合よりはるかに少なくなります。 なお、1日以上の間隔を置いて使えというのは、自然換気の通常の建物に対して殺虫目的で使う場合の話で、しかも民生用の説明書として十分な安全係数を織り込んで書いてあるのです。使用濃度が低く、換気装置も備えているガス室にはまったく当てはまりません。 更に蛇足ですが、1回のガス殺は30分から1時間程度で終わるものの、その後換気と死体の搬出作業が必要ですから、30分サイクルで連続殺人ができるわけではありません。 |
(木村見解) | 以上のように、高橋さんは、自分が見たデタラメ資料の相互の矛盾にも気付かないようなので、これでは正常な論争の成立する条件がないと判断します。 |
(高橋見解) |
以上のように、これほど木村さんの認識が低レベルでは、確かにまともな論争にするのは難しいですね。それから、複数の文献をベースに検討を進めていく場合、特に推測・仮説部分に食い違いが出てくるのは何ら不思議なことではなく、文献の信頼性を損なう ものでもありません。そうした部分については、最も妥当な説明はどれなのかを自分で判断すればいいだけのことです。木村さんはそういう作業をなされないようですが。 |
(木村見解) | もちろん、この問題は別途、私なりにあらゆる形式の「メディア批判」として報道します。 |
(高橋見解) | そうですか、ついこの間([aml-stove 104])、「枢機卿の秘密会議」がどうとかおっしゃって「情報漏れ」を問題にしていたことと比べると、180度の方針転換ですね。まあ、それは構いませんが、せっかく記録に残る形で議論をしたのですから、外部に発表される場合には木村さんの一方的要約などではなく、論争の全記録を公表されるよう希望します。 |
(木村見解) | 二度あることは三度あるとか、拙著を読まずに口喧嘩を仕掛けてくるような方には、これからも応答しないことにしましょう。 |
(高橋見解) |
ということですので、この議論における私の発言も、これで一応終結とします。もちろん、木村さんの気が変わってこの記事に応答される場合には、私の方も お相手します。 なお、木村さんが「口喧嘩」に応答しようがしまいが、今後もAMLその他でホロコースト否定論を流されるような事態が生じた場合、それなりのフォローを
付けさせて頂きますのでご承知置き下さい。 |
(高橋見解) |
木村さんの論争終結宣言を受け、私の方も一応の最終回答をaml-stoveに投 稿致しました。ここまでの経過はいずれ管理人さんによってダイジェストが 流されるでしょうからここでコメントはしませんが、果たしてホロコーストがシオニストによるデッチ上げかどうか、理性ある読者にはもはや明白だと 思います。 さて、私にはたった一つだけ、木村さんのご意見に全面的に賛成したいことがあります。それは、インターネットが実に便利な情報の宝庫だという点で す。今回の論争でも、下記のサイトにある豊富な資料を利用させて頂きました。なぜホロコーストという自明な歴史的事実を否定しようとする勢力があ るのか、彼らはどのような疑似科学的「証拠」や資料事実の歪曲によって一見もっともらしい否定論を展開しているのか、これらの点に興味を持たれた方は、ぜひ下記のサイトを訪問してみて下さい。 (1) The Holocaust History Project The Holocaust History
Project is a free archive of documents, (2) The Nizkor Project (http://www.nizkor.org/) Welcome to Nizkor, a collage
of projects focused on the Holocaust, |
【「高橋亨氏のマルコポーロ廃刊事件総括」考】 高橋氏は、「『ガス室の嘘』オンライン論争の経験から」で次のように総括している。れんだいこがこれにコメント付ける。
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(私論.私見)