イルミナティ教団は、教会法と実践哲学の教授であるアダム・ヴァイスハウプト(1748年2月6日インゴルシュタット生まれ、1830年11月18日ゴータにて没)によって1776年に創設された。彼に由来する言葉にも「そもそも普遍啓蒙主義運動を広める者は、同時にそれによって普遍的な相互信頼をも手に入れ、そして普遍的な啓蒙主義運動と信頼は、領邦君主(Fuerst〔フュルスト〕)と国家を不必要にする。そうでなければ何のためのものか」とある。このように、君主と国家の廃止を目論み、その代わりとして啓蒙主義運動に根ざす道徳支配を目指すイルミナティ教団が、創立されてすぐに政府当局と衝突するに至ったのは驚くに当たらない。
イルミナティ教団の禁止は、バイエルン選帝侯カール・テーオドールによって1790年に言い渡された。ヴァイスハウプトは、バイエルンから逃れなければならなくなり、ゴータに向かった。そこでリベラルな公爵エルンスト2世が、彼を言わば庇護するような役割になった。それでもヴァイスハウプトは、後にザクセン・ゴータの宮中顧問官に任ぜられ、生涯、年金を得た(恵まれた生涯を終えた)。(編者であるF・W・シュミットによる「解説」から) |