タカ派御用イデオローグのご都合主義論考 |
(最新見直し2014.03.23日)
【タカ派御用イデオローグのご都合主義論考】 | |
総合雑誌「諸君2005.3月号」の安倍晋三・自由民主党幹事長代理と中西輝政・京都大学教授の対談「慰安婦も靖国も『朝日問題』だ」に次のような発言がある。
れんだいこは、中西教授の弁論の自由を尊重するが、上記のような明らかに恣意的ご都合主義的な論調ら接すると、大学教授のレベルもこの程度のものかと馬鹿馬鹿しくなる。この発言の何処がオカシイかというと、意図的にだろうがな田中角栄が一言も出てこないことにある。「歴代首相の中で、朝日新聞にもっとも叩かれた首相は」という問いに、田中角栄が出てこない返答んぞあり得て良いことだろうか。 ここまで書いて気づいたことは、中西教授が、「歴代首相の中で、朝日新聞に『だけ』もっとも叩かれた首相は」という問いを設定していたのなら、どうにかこうにか辻褄が合うのかも知れない。しかし、そうなると設定の仕方そのものが無意味になる。本来なら、「歴代首相の中で、マスコミにもっとも叩かれた首相は」と問いかけ、その該当者を摘出し、然る後に「朝日新聞に『だけ』もっとも叩かれた首相は」と問いかけなおすべきではなかろうか。しかしこの設問には裏が発生する。「朝日新聞は叩いたが、他社はそれほど叩かなかった首相は誰か」という問いが発する。 なるほど、吉田茂、鳩山一郎、岸信介、中曽根康弘がそれに該当するのかも知れない。しかし、他社にそれほど叩かれず、朝日新聞に特に叩かれた吉田茂、鳩山一郎、岸信介、中曽根康弘は、中西教授が褒め上げるような優れた首相だったのだろうか。れんだいこはとてもそのようには思えない。むしろ、マスコミ全社から総叩きされた田中角栄こそ名宰相であり、そういう宰相がよりによって総叩きされたという史実にこそなぜを発したい。 れんだいこのこの観点からすると、中西教授の「歴代首相の中で、朝日新聞にもっとも叩かれた首相は」という問いがいかにも愚劣なものに見えてくる。朝日新聞を「露骨なまでに党派的な、批判一辺倒のキャンペーンを展開」したとして批判しているが、お主も大学教授の肩書きを利用しつつ結構党派的政治主義的に関与しているではないか、そうなると目くそ鼻くそ論のような気がしてならない。 2005.3.12日 れんだいこ拝 |
(私論.私見)