2008.12

 (最新見直し2011.02.23日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、太田龍・氏の時事寸評の2008.12月分を確認しておく。れんだいこ文法、作法に基づき編集替えしております。

 2011.02.17日 れんだいこ拝


【「ムンバイ事件」考】

 2623回、2008(平成20)年12月01日

 WMR(Wayne Madsen Report) 二〇〇八年十一月二十七、二十八、二十九、三十日。このニューズレターは、最近、ムンバイで発生した大規模なテロリストの攻撃について報道している。WMRは大略、次のようにこの事件を分析する。

 (1)この事件には、米CIAアセットが関与している。
 (2)この事件の背後に、BJP(インドのインドヒンドゥ原理主義的ジャナタ党=人民党)が潜んでいる。
 (3)BJPは、このイスラム原理主義テロリストの攻撃によってインド国民会議政府に打撃を与えることを狙っている、と。

 WMRによれば、(1)米CIA (2)パキスタン政府諜報機関 (3)BJP(インドヒンドゥ原理主義党)の諜報機関 (4)イスラエル諜報機関 (5)インド(国民会議派)政府など。これだけの諜報機関が今回のムンバイ事件に関与している。そして、パキスタン、ミャンマー、ネパール、タイの一連の紛争が連鎖している、と。WMRは、ここでは言及していないが、にも拘わらず、我々はここで、W・G・タープレイの「オバマ、危険な正体」(成甲書房二〇〇八年十一月二十八日刊)を研究する必要がある。W・G・タープレイは、オバマは、ブレジンスキーの傀儡である、と。「ブレジンスキー」は、三極委員会(TC)である。ブレジンスキーは、一九七三年、デーヴィッド・ロックフェラーと共に三極委員会(TC)を創設した。以後、三十五年間、ブレジンスキーは、デーヴィッド・ロックフェラーの直属の部下として、三極委員会(TC)の最高首脳の役割を果たして来た。

 三極委員会とは何か。その真の姿は、コールマン著『三百人委員会」(日本語版、成甲書房上下二巻)を深く研究しないことにはわからない。三百人委員会は、オバマを使って、米国軍をして、パキスタンに攻撃を集中し、パキスタンの国土を三つ、四つ……と、四分五裂させるつもりである。しかし、パキスタンの分断解体は、イルミナティ三百人委員会世界権力にとって、過渡的戦略目標である。これは、イルミナティ世界権力の中共工作の一環である。つまり、中共を弱体化、孤立化させて、以て中共をロシアとの戦争に誘導するのである。このように、今回のムンバイ事件を読み取るべきである。(了)


【「米国の次期大統領オバマ政権の評価」考】

 2624回、2008(平成20)年12月02日

 日本義塾十二月公開講座の中心テーマは、米国の次期大統領オバマ政権の評価、でなければならない。我々は、既にウェブスター・G・タープレイの著作「オバマ・ポストモダン・クーデター」の日本語版「オバマ、危険な正体」(成甲書房、十一月二十八日刊) を持って居り、更に、デーヴィッド・アイクのオバマについてのニューズレターの日本語版も、読むことが出来る。

 十二月二日までに、オバマ次期大統領は、新政権の主要閣僚を決定した。その中の、もっとも注目すべき人事は、国防長官にゲーツが留任したことである。つまり、ブッシュ共和党政権の国防長官ゲーツがオバマ民主党政権の国防長官に留任したのである。この人事について、筆者の見た限りでの日本のマスコミの報道は、表面的、おざなり、陳腐、低劣、としかいいようがない。当時事寸評が報道しているように、W・G・タープレイは、ゲーツが、カーター民主党政権期に、ブレジンスキー大統領補佐官の部下となり、その時から現在まで三十余年に亘って、ブレジンスキーチームの忠実な一員であり続けている、と、述べている。つまりゲーツは、この三十年来、ブレジンスキー戦略の軍事面を推進する実行役、なのである。

 三極委員会(TC)──ブレジンスキーがブッシュ政権のネオコン派を追い落とすことに成功した時、ブッシュ政権内ネオコン派の中枢ラムズフェルド国防長官を追放してゲーツをその後任とさせた。これは、単純な「人事」ではない。オバマが民主党内の大統領候補決定に於いて、オバマが優位に立ったことが明らかになった、二〇〇八年六月、ブレジンスキー/オバマ陣営は、十一月四日の大統領選挙の結果が明らかになる以前に、事実上、米国の国家権力の中枢を、プリンシパルコミッティー、というかたちで掌握した。そしてこのプリンシパルコミッティーのメンバーは、ゲーツ国防長官 ライス国務長官 ポールソン財務長官 マレン米軍統参議長その他である。と、タープレイは述べた。

 つまり、ブレジンスキー/オバマ派は、二〇〇八年六月以降、米国の軍事力を指揮下に置いたのである。ブレジンスキー/オバマ政権はまもなく、ブッシュ現政権からオバマ次期政権に権力を移行するための組織を、正式に確立するであろう。その主力は、約三千人といわれる政治任命人事の決定である。このことの意味は、米国政府各省庁の中の政策決定権を有する高官の選定である。この人事決定に於いて、ブレジンスキー/オバマは、ブッシュ現政権期のネオコン派を完全に一掃して、要所に彼の一派を配置するであろう。二〇〇九年一月二十日、オバマ政権が発足してから、全世界の人々は、アレヨ、アレヨ、と、言うであろう。我々は、日本民族有志の中に、しっかりと現在の情勢の表層でなく、その本質を深く洞察する人々を生み出さなければならない。(了)

 日本義塾平成二十年十二月十七日(水)公開講義案内

◎日 時 十二月十七日(水)午後六時半〜九時(六時開場)
◎会 場 文京シビックセンター四階、シルバーホール(四階B会議室のトナリの部屋))
◎講 師 太田龍
◎演 題 オバマ米国次期大統領登場の意味。二〇〇九年以降の世界情勢の展望。
◎資料代 千円
◎予約申し込みは日本義塾出版部へ


【ヘンリー・メイコウ著「イルミナティ——世界をハイジャックしたカルト」考】
 2625回、2008(平成20)年12月03日

 ヘンリー・メイコウ著「イルミナティ——世界をハイジャックしたカルト」、二〇〇八年。Illuminati The Cult that Hijacked the World by Henry Makow Ph.D. 二百三十頁。本書は、イルミナティの陰謀の存在に目覚めたヘンリー・メイコウ(カナダ在住のユダヤ人学者)がその研究の成果を、二〇〇〇年代初め以来、自分のホームページ(無料)にほぼ毎週、記事を投稿した、ざっと合計三百篇か、のうち約五十篇を選んで、自費出版したものである。年齢は五十才代、ユダヤ人、と言うことでは、日本在住のユダヤ人、ベンジャミン・フルフォード、と、類似性がある。

 しかし、この二人のユダヤ人の思想的水準は大いに異なる。その相異点を比較研究、検討することは価値があるだろう。まず、シオン長老の議定書(プロトコール)に対する態度である。ヘンリー・メイコウは、シオン長老の議定書の偽書説を否定する。つまり、これは本物であると。本書の巻頭は、「プロトコール(議定書)」第十一章から引用される。〝ゴイムは羊の群れである。そして我々は彼らを狙う狼である。狼が羊の群れを襲うとき、どうなるか。あなたは知っているであろう〟と。ヘンリー・メイコウの約三百篇の論評の中で、シオン長老の議定書について、三十篇くらいはあるのではなかろうか。メイコウは徹底的にこれを研究し、この文書の本当の著者は、ロスチャイルド家の一人であるとする。そして、もっともありそうな著者は、ロンドン・ロスチャイルド家の二代目、と推定する。

 それでは、ベンジャミン・フルフォードは、この問題にどのように対処しているか。筆者は、今のところ、詳しく調べていない。読者有志に調査の協力を要請したい。このひとが、シオン長老の議定書偽書説を宣伝しているようであれば、このひとが、れっきとした「イルミナティの走狗」の一匹、であることは自明である。しかし、この問題は今後調査する必要があるだろう。

 本書は、日本民族有志にとって、緊急に読むべき必読の書の一冊である。日本語版の出版が期待される。但し、本書には種々な欠陥と限界もある。ちなみに、このひとが、どのようにして、ユダヤ人でありながら、イルミナティの陰謀に気付き、それを告発し、警告するようになったか。それは「フェミニズム」がイルミナティの陰謀であることを発見したことであるという。"Cruel Hoax: Feminism and the New World Order (2007)"(了)

 【注】メイコウの本書 "Illuminati: The Cult that Hijacked the World" 日本義塾出版部でも取り扱います。三千円プラス送料。但し、時間が若干かかります。


【「ウェブスター・タープレイ」考】
 2626回、2008(平成20)年12月04日

 ウェブスター・タープレイを、この米国大統領選挙後のこの一年(二〇〇八年十一月〜二〇〇九年十月)の間に百パーセント、とは行かないまでも、七、八割方は理解できる、或る程度の、まあ、百人前後の日本人が成長し、生まれること。これは日本民族の命運を決するであろう。タープレイを理解するとは、もちろんタープレイを鵜呑みにすることではない。タープレイは、ファシズム的急進的大衆運動がアメリカに出現し、実体化する過程で、ファシズム化した、ラジカルな大衆が、オバマ政権に失望し、そして、オバマを乗り越えて、新しい、よりラジカルなファシズム指導者の下に結集する可能性を、問題としている。ダメな人はそれをイメージすることが出来ない。これをなまなましくイメージすることが出来るようであれば、そのひとはタープレイの説の核心を、或る程度、消化したのである。

 タープレイを理解する、ということは、ブレジンスキー、ハンチントン、バーナード・ルイス、こうしたクラスのイルミナティの最高級戦略家の手の内を読み取るレベルに達したことを意味する。タープレイを理解すると言うことは、全世界の本質的問題に通じることである。ロスチャイルド家。その世界支配システムの本質的特徴は、コールマン、太田龍共著の「ロスチャイルドの密謀」(成甲書房刊)で述べたように、ロスチャイルドは表面に出ないで、殆どすべてを、多数の、重層的代理人によって進行させるのである。このことを理解しないものは、ロスチャイルドについてなんにも理解していないのである。

 ロスチャイルドの多数の代理人の内の一人は、ジョージ・ソロスである。タープレイはジョージ・ソロスの役割を十分に深く理解して居る。ソロスについての十分な知識と明確な認識なしには、ロスチャイルドについて何も分かっていないのである。タープレイを十分に深く理解するということは、タープレイを、種々な応用問題に適用することである。(了)

 【注】
 ◎二〇〇九年九、十月、タープレイの日本招待講演旅行の可能性を追求したい。

【コリンズ兄弟著「科学的独裁体制の出現(未邦訳)」考】
 2627回、2008(平成20)年12月05日

 「科学的独裁体制の出現」(未邦訳)。この本は、米国のコリンズ(兄弟か)と言う、未だ若い(であろう)二人の著者による著作である。初版は二百数十頁。このほど、二〇〇六年に、増補第二版(四百数十頁)が出て居たことに気付いて、これを取り寄せた。欧米の反陰謀論陣営で、「科学全体」を本格的に取り上げる研究者は、ごく少ない。「デーヴィッド・アイク」(『ロボットの反乱』など)そして、「コリンズ兄弟」ぐらいである。

 コリンズ兄弟も、「ダーウィン進化論」をイルミナティによる科学的独裁体制樹立における、もっとも重要な陰謀として重視する。西洋科学に対する本格的批判については、(1)胡蘭成著「自然学」、(2)胡蘭成著「日本及び日本人に寄せる」、(3)坂元邁著(六点、いずれも絶版、コピー本あり)。以上が、必読書である。なお、「ダーウィン進化論」がイルミナティの陰謀の重要な土台とされていることについては、「シオン長老の議定書」を参照のこと。

 イルミナティの陰謀の重要な領域として「近代科学」が設定されたこと。その原点は、十六世紀英国エリザベス女王時代。このことについては、マイケル・ホフマンの著作が必読である。ベーコンのあと、クロムウェル革命、名誉革命。そのあと、近代西洋科学界の最高指令部としての英国王立協会(日本は、英国学士院と訳す)が登場する。しかし、その創立メンバーは、圧倒的に「フリーメーソン」である。このことは、「エデンの神々」(未邦訳)参照。ユダヤフリーメーソンイルミナティの世界支配の陰謀に於ける、こうした近代科学の「イルミナティ性」について、日本人は、今日に至るまで、なにも知らない。なんとかしなければならないと、筆者は、この三十年来、努力して居るが、遅々として進まない。進藤義晴先生の「冷え取り医療」については、六月の日本義塾公開講義テープ参照。(了)

 【参照】
 ◎The Ascendancy of the Scientific Dictatorship: An Examination of Epistemic Autocracy, From the 19th to the 21st Century by Paul Collins, Phillip Collins474頁 (June 23, 2006)
 ◎The Gods of Eden  by William Bramley 512 頁(1993,03)
 ◎マイケル・ホフマン著、「フリーメーソン の操心術」青弓社刊、1996年、絶版(英文原題は『秘密結社の心理戦争 Secret societies and psychological warfare』)


【ヘンリー・メイコウ著「イルミナティ――世界をハイジャックしたカルト」考】
 2628回、2008(平成20)年12月06日

 ヘンリー・メイコウ著 「イルミナティ――世界をハイジャックしたカルト」"Illuminati: The Cult that Hijacked the World"(二〇〇八年)その百二十七頁〜百二十九頁。「イルミナティ銀行家は、経済的手段による〝革命〟を追求する」。この中で、メイコウは、「オバマは彼らのFDRである」と述べている。「私は、オバマから、FDR流の〝ニューディール〟を予期している」。FDRと同じく、オバマは或る種の救世主として、崇拝されるであろう……。オバマは、世界支配を構築するための、イルミナティの道具なのである……。

 メイコウの議論の水準は、今や、きわめて高い。FDR(フランクリン・デラノ・ルーズベルト)。FDRは、米国を占領支配したイルミナティによって、入念に長期に亘って育成されたポーン(将棋のコマ)である。日本人は、開戦前、戦時中、敗戦後も、FDRのこの正体について、何一つ、知らされていない。以下にこの件に関する、日本民族有志の必読参考文献の一端を掲示する。

 (1)アントニー・サットン著「ウォール街とFDR」(未邦訳)
 (2)デス・グリフィン著「富者の第四帝国」(未邦訳)
 (3)デス・グリフィン著「奴隷への没落」(翻訳中)
 (4)アントニー・サットン著「アメリカの秘密支配体制」(未邦訳)
 (5)ユースタス・マリンズ著「世界権力構造の秘密」(成甲書房、上下二巻)

 イルミナティが配置したFDRのコントローラーは、ハウス大佐であり、ハウス大佐は、ロスチャイルドのエージェントである。イルミナティのもう一人のFDRコントローラーは、バーナード・バルークである。彼もまた、ロスチャイルドの有能かつ強力なエージェントであった。さらに、もう一人のコントローラーは、FDRの妻である。つまり、FDRは、イルミナティのコントローラーによって、十重、二十重に包囲されていたわけである。メイコウが指摘するように、イルミナティは、オバマに、FDRのイメージを、さらに、J・F・ケネディのイメージを、ロバート・ケネディのイメージを、M・L・キング牧師のイメージを、付与しようとする。日本人は、米国史の真相を知らなければならない。(了)

 【注】FDRの死は、公式発表の病死ではなく、イルミナティによる暗殺、であるとの有力な説が存在する。

【R・D・ウイリング著「マネー、第十二番目の、究極の宗教」考】

 2629回、2008(平成20)年12月07日

 R・D・ウイリング著「マネー、第十二番目の、究極の宗教」(money; the 12th and final religion, by r. duane willing)(未邦訳) 。この本の五十七、八頁。「経済霊とそのマネーが聖書の中に入り込んで来るにつれて、人間の神との関係に変化が生じた。このことの持つ意味は重大である。ジュリアン・ジェインズ教授は、彼の著作"二分心(bicameral mind)の機能不全に意識の起源を見出す"の中で"マネーの発明以前の時代人間は、神々の声を聞くことが出来た"」と、引用してある。

 前出、ジュリアン・ジェインズ教授の著作(一九七六年刊)は、二〇〇五年に紀伊國屋書店から出版されて居た(柴田裕行訳)。"bicameral mind"は、右脳と左脳。脳に、左右の半球があることを示す。ジュリアン・ジェインズ(一九二〇~一九九七年)は、米国コロンビア大学心理学教授。前出の本は、J・ジェインズ教授の生涯唯一冊の著作であると言う。左脳は言語脳、とされる。ジェインズ教授は右脳はかっては神々の言葉を聞いたとする。ところが、三千年くらい前、右脳は神々のことばを聞くことが出来なくなった、と。西洋にも、ごくまれにまともな学者が出現する。R・D・ウイリングはそのような学者の一人であり、j・ジェインズも然り、であろう。ウイリングは「経済学者」であるけれども、彼の研究は、宗教、政治、経済、貨幣論、歴史............ありとあらゆる領域に亘る。j・ジェインズ教授も肩書きは心理学者であるが、日本の学界では、はみ出し者、ごろつき学者として、学界を追放されたであろう。

 約二千五百年前、エルサレムの神殿周辺の市場で貨幣が発明され、貨幣を取り扱う専門ギルドが組織され、モロクの神を奉じた、と。そして経済霊も出現した。モロクの神と経済霊、そして「カルト273」の今日の姿がロンドン・シティーとニューヨーク・ウォール街であると、本書の日本語版の一刻も早い出版が期待される。(了)

 《注》ウイリングは、いわゆる「聖杯伝説」は人類を唯物主義と霊的暗黒に導く、と述べている。「マネー、第十三章 聖杯」。本書は、目下、翻訳、出版準備中であり、二〇〇九年前半のうちには上梓の見込みと聞いて居る。


【ジョン・コールマン著「コールマン博士は知っていた さらに的中していく〈世界経済〉戦慄予言」刊行のお知らせ】

 2630回、2008(平成20)年12月08日

 近刊予告 成甲書房、十二月十二日刊行予定。ジョン・コールマン著、太田龍監訳・解説「コールマン博士は知っていた さらに的中していく〈世界経済〉戦慄予言」 株価暴落、デリバティブ崩壊、巨大金融機関の破綻、石油・金の高騰、警告のすべてが現実となってしまった・・・・・・なぜコールマン予測はかくも正確なのか? 300人委員会の黒い野望を解析すれば、国際マネーの未来など、たやすく見通せるのだ! 定価千六百円プラス税、送料二百九十円(冊子小包)。日本義塾出版部で予約受付中です。合計千九百七十円のところ、若干割引して、千八百円(送料含む)。

 本書は、二〇〇〇年、二〇〇一年に、成甲書房から出版され、絶版となっている三冊のコールマン著(「迫る破局 生き残る道」、「300人委員会 凶事の予兆」、「300人委員会 バビロンの淫婦」)の中から、六点を収録したものである。とりわけ、「凶事の予兆」(二〇〇〇年七月刊。絶版)の中の、「キャッシュレス経済生活がもたらす奴隷社会」(本書第四章)、「IT革命の未来はエレクトロニクス強制収容所」(本書第五章)。この二つの章を、今こそ、全日本民族有志の、必読、熟読すべき文章である。本書、百六十二頁〜百七十二頁。

 ここに、「300人委員会の経済専門家は、国家間の現金取引をなくしていこうと強く主張している。そういう経済専門家がイギリス議会と女王エリザベス二世のために準備した覚書に、以下のようにある。長文であるが、彼らの野望の全容があらわになっているので引用しておく」。以下、百七十二頁まで。この本の読者に、前出十一頁分を、いろいろなかたちで、友人、知人などに伝えてほしい。

 「世界的な緊急崩壊が起こり、現金を基礎とした、社会の終わりが示されると、・・・・・・」(百六十七頁)。これは一体、なんのことか。「世界的な緊急崩壊」なるものは、なんとなく、起こるのではない。それはイルミナティ三百人委員会世界権力によって、入念に準備されるのである。二〇〇八年九月、十月、十一月と、「アメリカ発の金融恐慌」なるものが日本のマスコミによって報道されている。そして私は、自民党代議士陣営のたくさんのポスターを街で見た。「まずは景気回復 自民党」だと。つまり、自民党、そして日本中のすべての日本人がこんな具合に世界情勢、そして日本情勢を見ているのである。イルミナティ三百人委員会は、景気回復でなく、世界経済の根底的徹底的破壊!!を準備しつつある、ところだ。日本民族有志にお願いする。本書「コールマン博士は知っていた・・・・・・」を、真剣に、命がけで熟読してほしい!! と。(了)


【「タープレイのオバマ論、アイクのヒラリー・クリントン」考】

 2631回、2008(平成20)年12月09日

 デーヴィッド・アイクニューズレター日本語版第八号(二〇〇八年十二月号)十二月十日発刊。四十八頁。定価五百円プラス送料。申し込みは日本義塾出版部へ。

 目次 二〇〇八年十一月二日号 ピーター・マンデルソン・・・蛇のうごめく館の主
 ◎二〇〇八年十一月九日号 インドの山奥にて・・・流れに身をゆだねる
 ◎二〇〇八年十一月十六日号 インドの山奥にて(第二部)意味のない複雑さと・・・単純な真実
 ◎二〇〇八年十一月二十三日号 裸の王様・・・バラク・オバマ
 ◎二〇〇八年十一月三十日号  クリスタル・スカル・・・ボスニアとギザのピラミッドの謎

 この号にも五篇の論説が収録されて居る。その内、第四篇「裸の王様・・・バラク・オバマ」これは通常のニューズレターよりずっと長い。ここには、オバマについて、とりあえず必要なことはすべて書かれていると言ってよいであろう。オバマは、ブッシュより、はるかに危険であること。オバマは、ブレジンスキーの傀儡であること、と。アイクはタープレイのオバマについての二冊目の本「オバマ—非公認伝記」を肯定的に引用する。

 我々はタープレイの「オバマ、ポストモダンクーデター」(二〇〇八年三月)の日本語版「オバマ、危険な正体」を、十二月一日に出版した。タープレイは、二〇〇八年九月に「オバマ—非公認伝記」(初版)を出版している。十一月四日の米大統領選挙のあと、増補第二版が準備中で、間もなく刊行されるであろう。この増補第二版は、五百九十五頁、と予告されている。この版についても、我々は一日も早い日本語版刊行をすすめようとして居る。

 アイクは、カリフォルニアの講演旅行で得た縁で、インドの山奥に旅行した。その記録が、第二、第三篇である。我々は、アイクのニューズレターのバックナンバーの中から、適切なものを選択して、davidicke.jpに日本語訳を掲載しつつある。二〇〇六年六月四日号に掲載された、ヒラリー・クリントンについての記事「西側の邪悪な魔女・・・翼・・・もう一人の、麻薬ビジネスを経営する殺し屋が魔女集団の次期プレジデントになる?」の日本語版を目下準備中である。アイクは、十二月に入って、南アフリカへ旅行して、そこからニューズレターを発信した。この号は、一月号に収録される。

 あの英国から、アイクのやうな人物が出て来たことは、人類史上の一大奇跡である。そしてそのアイクと、腐敗堕落し切った、まさに沈没しつつある日本が、たとえささやかなものであっても、縁を結ぶことが出来たのも、日本の歴史上の一大奇跡である、としなければならない。我々日本民族と、このアイクとの関係をワキ道に逸らそうとする、そしてアイクに対するありったけの中傷誹謗を浴びせつつあるイルミナティの走狗たちが、我々とアイクの結びつきを切断せんとして、全力を挙げて襲いかかることも必至であるだろう。我々は、着実にdavidicke.jpのウェブサイトと、月刊アイクニューズレター日本語版を育てて行く。(了)


【「サブプライム問題」考】
 2632回、2008(平成20)年12月1*日

 「クリミナル・ポリティックス」二〇〇八年十月号。米国で、三十三年前に創刊されたこの月刊誌は、「コンスピラシー・ポリティックスの雑誌」「世界の秘密権力構造を探索する」とある。ユースタス・マリンズも、この「クリミナル・ポリティックス」誌「外部編集委員」の一人。その二〇〇八年十月号に、「サブプライム」犯罪問題が特集されている。この記事は後日、日本民族有志になんらかのかたちで、週刊日本新聞その他に紹介したい。以下にその幾つかの要点を紹介する。

 (1)サブプライム問題の起点は一九七七年、CRA(コミュニティ・レインヴェストメント・アクト)の成立にある。これは、カーター政権(一九七七〜一九八二年)初期に当たる。
 (2)この法律によって、ファニー、フレディと言う住宅金融機関に、少数民族への積極的な貸し出しが促進された。
 (3)秘密結社は、クリントン(一九九三〜二〇〇一年)に対して、ファニー、フレディのルールブックを書き換えることを指示した。
 (4)サブプライム犯罪の責任者は、クリントン、ブッシュ(父と息子)である。
 (5)このサブプライム問題には、オバマ次期大統領ときわめて緊密な関係を有する「ACORN」が、関与している。
 (6)「ACORN」については、W・C・タープレイの「オバマ、ポストモダンクーデター」「オバマ—非公認伝記」参照。以下省略。

 つまり、サブプライム金融犯罪は、カーター、ブッシュ(父)、クリントン、ブッシュ(息子)、オバマ(次期大統領)と、三十年に亘って、アメリカを支配する秘密結社の指揮のもとに遂行されたのである。この問題については、独立したパンフレット乃至著作を準備する必要があるだろう。(了)


 2733→2632へ移行している。


【「パナーリンの米国予測」考】
 2733回、2008(平成20)年12月11日

 
「アメリカン・フリープレス」二〇〇八年十二月八、十五日合併号。十八頁。パット・シャナン。この記事は、ロシアの政治学者イゴール・パナーリンによる米国の未来、についての予測である。パナーリンの予測を要約する。米国は、六つの部分に分割されるであろう。即ち、(1)太平洋岸 (2)南部 (3)テキサス (4)大西洋岸 (5)中部 (6)北部。ロシアは、アラスカの返還を要求する。米国経済は既に崩壊しつつある、と。世界経済に於けるアメリカの役割を引き継ぐのは、中国とロシアである、と。

 パナーリンは、ロシア外務省直属の国際関係アカデミーの教授。パナーリン教授の説は、大方、ロシアの現政府の見方に等しいであろう。もしも、ロシアと中共が、協調し得るならば、パナーリン教授の予測は、実現するかもしれない。パナーリン教授は、オバマ政権は奇跡を起こすことはないだろう、と言う。W・G・タープレイ著「オバマ、危険な正体」には、オバマの背後にあってオバマを操っているブレジンスキーは、中国をロシアと衝突せざるを得ない状況に追い込んで行く、と。

 二〇〇八年十二月五日のヘンリー・メイコウのニューズレターは、一九六九年三月二十日のリチャード・デイ博士(一九〇五〜一九八九年)の講演を引用して居る。デイ博士はイルミナティのインサイダーの一人であり、一九六九年のこの講演は、イルミナティのアジェンダの告知である、と。この時点で、デイ博士は、(1)アメリカは非工業化される。(2)アメリカは世界農業の中心として維持され、(3)ハイテクも、(4)通信産業も、(5)教育も、残される。と、述べている。つまり、「中国」の動向が、ロシアの運命を決する。ひいては、全世界の運命をも決する。ということであろう。(了)

【R・D・ウイリング著「マネー―第十二番目の究極の宗教」考】

 2734回、2008(平成20)年12月12日

 二〇〇八年。この年は、日本の現代史にとって、銘記さるべき、重大な事件が発生した年とされるであろう。しかし、にも拘らず、この重大事件は、日本の国家の上部構造には、言うに足りる変化を生ぜしめていない。上部構造とは、この場合、体制内イデオロギー、体制化された思想、確立された社会思潮、などを意味する。ここで、確立された体制内イデオロギーとは何のことか。それは、ザビエルの日本侵略(一五四九年=天文十八年)とともに、初めて日本に侵入したイデオロギーである。そのイデオロギーの根本原理、その本質、その正体は何か。それを完璧に解明する著作が、二〇〇八年、遂に北米(アメリカ、カナダ)に現れた。それは、R・D・ウイリング著「マネー―第十二番目の究極の宗教」(二〇〇八年一月、五月)である。この著者は、もともと、アメリカの経済学教授であった。ニクソン大統領政権に関与して居たとのことであるが、これは約四十年前のことであり、従って、現在の年齢は七十才代と推定される。

 二〇〇八年六月、筆者はこの本を、バーンズレビュー誌を通して入手した。そして、それを熟読して、この本の出版は、世界史的大事件である、と評価した。日本語版の出版に向けて行動を開始した。目下、日本語版刊行の準備がすすんで居る。二〇〇九年春には、上梓の運びとなるであろう。このウイリング著の日本語版を得るとき、我々はサタニスト、ザビエルが日本に注入し始めたサタニズムの毒を片付け、解毒し、処理するための、思想的前提を確立するのである。これは筆者が一九九二年に開始した欧米の反ユダヤ陰謀、反フリーメーソン陰謀、反イルミナティ陰謀、反NWO、反ワンワールド陣営との共同闘争、同盟形成への十六年間の苦闘が、実を結びつつあることを実証する大事件である。

 日本民族にとって二〇〇八年とは、このような年であった。来年二〇〇九年、日本民族は動き出すであろう。又は日本民族は目醒め始めるだろう。空文句ではなくて、真の意味で、目に見えない、日本のきわめて深いところから。我々は、今から二〇〇九年に向けてのアジェンダを、次のように設定する。

 第一期 二〇〇八年十二月〜二〇〇九年春までの四カ月前後。ウイリング著「マネー」の出版準備から出版まで。

 第二期 二〇〇九年春から二〇〇九年秋までの約半年。「マネー」日本語版の学習、研究、普及と、その基礎の上に、「西洋」サタニストとその日本人走狗に対する全面的批判の開始。

 第三期 二〇〇九年冬以降。全戦線に亘るイデオロギー的思想的全面的進撃。(了)

 【注】日本義塾は次のような要領で、二〇〇八年の忘年会(懇親会)を開催する。
 (1)日 時 平成二十年=平成二〇〇八年十二月二十六日(金)夜
 (2)場 所 筆者(太田)の自宅近くの喫茶店(貸し切り)定員三十名
 (3)会 費 二千円
 (4)問い合わせは日本義塾出版部へ、eメール、電話、はがき、封書の手紙にて


【フリッツ・スプリングマイヤーの「中國の拡大はどこに向うのか」考】
 2735回、2008(平成20)年12月13日

 米国オレゴン州シェリダン刑務所からカリフォルニア州ロンポクの連邦刑務所に移送された、フリッツ・スプリングマイヤーさんから十二月六日、筆者(太田)あてに、十一月二十八日発送の手紙が届いた。この手紙の中には、週刊日本新聞あての、二通目の寄稿「中國の拡大はどこに向うのか。」が同封されており、その日本語訳が出来上がったので、それを掲載する。

 【スプリングマイヤーさんから小誌への寄稿文 二〇〇八年十一月二十八日】

 中國の拡大はどこに向うのか。 フリッツ・スプリングマイヤー

 生活の中で精神の教訓(スピリチュアル・レッスン)を追求してみよう。私たちは「なか=いま」における自らの精神(スピリチュアル)生活を送りたいと考えている。図表や地図上の一点がどこにあるのかを知るためには、その位置を定める座標軸が必要になるのと同じく、私たちは自分たちがどこにいるのかを知るためには、我々がどこからやって来たのかを知る必要がある。それ故、私たちは現在の中で生活していながらも、現在をより良く知るために過去と未来に目を向けるのだ。

 私は「まごころ」——キリスト教徒が真実の魂(the Spirit of Truth)と呼ぶもの——が極めて大切なものだと考えている。様々な境遇の中から我々の「まごころ」が、その真価を発揮する機会が訪れるのだ。「まことの心」から出現するのは勇氣と叡智であり、弱々しい恐怖心ではない。それでは、こうした高潔な叡智の心によって導かれる精神的姿勢を保持しつつ、私たちの現在を読み取る作業を進めようではないか。

 一九四二年、ヨーロッパはドイツの軍事力によって、アジアは日本の軍事力によって連帯した。けれども軍事力はこの連帯に関して極めて貧弱な仕事しかできず、一九四五年までに、こうした試みは失敗に終わった。現在、ヨーロッパとアジアは一九四二年当時よりも、連帯をより強化している。それは軍事力によってでなく——協力によっての連帯を。ドイツと日本は今、重要な指導力を発揮している。一九七九年、ドイツは五百二十億米ドルの金及び外貨準備額をもって世界第一位であった。第二位は三百三十一億米ドルの日本であった。この第二次世界大戦後の経済(復興)の奇跡はドイツと日本によって平和裏になしとげられた。

 一九七二年九月二十五日、(当時の)田中首相は中華人民共和國が中國全土の正当なる政権であることを正式に認めた。それに続いて日本と中國本土間の旅客機の定期運航、長期にわたる通商協定、さらには中國から日本への原油輸出が実現した。今や日本が中國との國交正常化を実現してから三十年以上の歳月が流れている。中國における最近の政治的、軍事的展開は中國が攻撃的な拡大(aggressive expansion)の道をたどらんとしていることを示している。中國指導層は北アメリカへの伸張を含む拡大(の方向)を決定している。中國が積極的に戦争遂行能力をますます増大させていることに着目し、その意味を理解していく必要がある。だが、歴史の教訓は我々に平和的協力関係によってこそ、より多くのものを手にし得ることを教えている。アメリカが中國を扇動するという図式は継続するであろう。アメリカに投資した中國は、いつ自らの自制心を失うのだろうか。世界の指導者たちは、いかなる進路を選択するのだろうか。(了)
(週刊日本新聞編集部譯 平成二十年十二月十二日)


【「宋鴻兵氏の世界金融危機情勢の分析」考】
 2736回、2008(平成20)年12月14日

 日本版『大紀元時報』二〇〇八年十二月十一日号(第三面)に、香港『文工報』からの引用。ベストセラー『貨幣戦争』の著者、米国在住の経済学者、宋鴻兵氏の、世界金融危機情勢の分析が、ここに解説されて居る。宋鴻兵氏の見方を要約すると、次の通り、

(1)今回の金融危機には四段階あり、
(2)現在は第一段階。
(3)来年四月から九月に、その第二段階へ。危機はさらに深刻に。
(4)中国の実体経済は、来年上半期、さらに悪化すると。

 宋鴻兵氏の分析はかなり詳しい。しかし、ここでは省略する。中国の実体経済が、来年さらに悪化すると、日本はどうなるか。それは、言うだけ、野暮であろう。

 デーヴィット・アイクは、二〇〇八年十二月十四日付けのニューズレターで、アフリカと中共の関係について述べて居る。 「オバマのアフリカへのギフト(贈物)................それはアフリカに大火災を惹き起こすべく仕掛けられているのか?」と。BAMA' S "GIFT" TO AFRICA.........SETTING IT ABLAZE? 中共は、世界中に、大量の移民を送り出して居る、と。アフリカは、中共進出の最大の土地(大陸)であることを、アイクはたびたび取り 上げて居る。中共のアフリカ進出の主たる目的の一つは、石油資源の開発と、中共がそのアフリカの石油を輸入することである。

 ブレジンスキーは、オバマ政権にやらせようとしている外交政策の一つはアフリカから中共勢力を駆逐することであると、この目的のためには、オバマは絶妙な有利な立場である。しかし、この内容もここでは省略する。このことの意味は、中共についてのアイクのこれまでの言説、更にはタープレイの「オバマ、危険な正体」(成甲書房)。この二点を消化した読者は自明であろう。イルミナティ三百人委員会は、中共を、十分に深く、大掛かりな罠の中に、又は、網の中に引きずり込んだ。これが、つまり、中共はイルミナティによって進むも退くも地獄、と言う罠の中におびきだされてしまった、それが、現在の中共の状況である。(了)

 《注》前出の問題は、十二月十七日(水)の日本義塾公開講義の内容に当然、関連する。


【「オバマの背後人脈」考】
 2737回、2008(平成20)年12月15日

 W・G・タープレイが「オバマ、ポストモダン・クーデター」(二〇〇八年六月)(日本語版『オバマ、危険な正体』、成甲書房、二〇〇八年十二月一日刊)(『オバマ、非公認伝記』(二〇〇八年九月、未邦訳)に、オバマは、ウォール街の傀儡である。と、明確に警告した。オバマが、米国大統領として公式に就任するまで、つまり、オバマ政権が活動を開始するまで、まだ、一ヶ月以上あるけれども、既に、オバマがウォール街の手先であり、使い走りの小僧に過ぎないことの証拠が、ボロボロとこぼれ出して来る。

 ヘンリー・メイコウのニューズレター、二〇〇八年十二月十三日号は、ねずみ講事件で逮捕された、バーナード・マドフ問題を取り上げた。マドフは、五百億ドルの損害を投資者に与えたと言う。しかし、クリントン政権の財務長官ロバート・ルービンが、同じくねずみ講で、シティバンクの株主に一千二百二十億ドル以上の損害を与えた件については、何の問題にもされていない。ルービンは、バラク・オバマと緊密な関係を持っている。ロバート・ルービンの息子ジャミーは、オバマの主要な財政的協力者であり、今や、オバマの第一位のアドバイザーである。

 オバマは、ルービン直径のティモシー・ガイトナーを財務長官に任命した。同じくルービンの人脈、ローレンス・サマーズは、今、オバマの経済顧問団の長である。ルービンとサマーズは、クリントン政権時代に銀行と証券、投資業界の間の壁を取り払うことによって、巨大な世界金融恐慌を準備したのである、と。これらの事実は、何を意味するのか。そしてそれは、何を結果するのか。アイクの十二月十四日付のニューズレターは、南アフリカの最長老シャーマン、クレド・ムトワの、オバマについての詩を紹介している。(了)


【「ローレン・コックス」考】
 2738回、2008(平成20)年12月16日

 「ABCニュース」二〇〇八年十二月十二日。what's behind internet conspiracy empires? http://abcnews.go.com/health/mindmoodnews/story?id=6443988&page=1

 ここでの「ABC」は、米国の幾つかの大手テレビ局の一つであろう。その「ABC」がインターネット上に発信する一般向けニュースである。この記事の著者は、ローレン・コックス lauren cox。そして、このローレン・コックスなる人物は、ABCニュース・メディカル・ユニット(医学担当)とある。医学担当とは、どう言うことか。これは、「コンスピラシー・テオリ-関係者」、その「陰謀理論の研究者と宣伝者」とその陰謀論の支持者とその両方を、気違い、狂人、精神病者、精神病人、と見なして、これは精神医学の対象たるべき人々、である、と言ふのであろう。

 これは、イルミナティサタニスト世界権力の、公式説を代表する見解であるだろう。しかし、今、何故アメリカの主要テレビ局の一つが、こんなかたちで、コンスピラシー論を取り上げなければならないのか? このニュース(ローレン・コックス)によると、現在、欧米のインターネット上でのコンスピラシー論陣営で、デーヴィッド・アイクが全世界的に圧倒的な人気と思想的影響力を持ったとされた、と。一体これは何か? と。

 たしかに欧米には、きわめて強力な(ユダヤフリーメーソン、イルミナティ、シオニスト......の)コンスピラシーを曝露し、それと戦うことを呼びかける勢力(きわめて多くのグループ、又は個人)が精力的に行動している。その状況と比較すると、筆者(太田)らのような日本の反コンスピラシー派は、無にひとしい、であろう。ともかく、欧米のそうした強力な反陰謀陣営の中で、デーヴィッド・アイクの思想的影響力がダントツでトップに成ってしまった、と。第2位以下は、アイクに比べるとその影響力は圧倒的に小さい。アイクのような正真正銘の狂人、精神病者が何故、現在、インターネット上にコンスピラシーの帝国を作り得たのか?と、イルミナティの走狗たちは問う。

 アイクが良く引用することば。人類史上で、真理を主張する人は、第一段階で、狂人扱いにされ、第二段階で、真実と認められ始め、第三段階で、万人の常識と成る、と。アイクの説は、第一段階は、一九九〇年代。第二段階は、二〇〇〇年代初め以後。と成るであろう、と。狂人は、イルミナティの方である!!と。まさしくその通り。(了)

 【注】我々は、きわめて微弱な力をもかえり見ず、二〇〇八年二月、アイクの第二回講演会を実行し、更に、二〇〇八年三月以降、アイク日本版のウェブサイト davidicke.jp 開設して、殆んど無にひとしい微々たる力で、今日までこのウェブサイトを維持して来た。しかし、我々の力量では、やむを得ず、アイク日本版 davidicke.jp のホームページを、休止する他ない状況にある。今は、他日の再起を期したい。アイクのニューズレターの日本語版は、今後、週刊日本新聞のウェブサイトhttp://www.pavc.ne.jp/~ryu/ に移行する。「月刊デーヴィッド・アイク日本語版」の二〇〇九年一月号(第九号)以後は、日本義塾出版部で、継続発行する。なお、週刊日本新聞の ohtaryu.com のウェブサイトの管理も維持できない状況なのでこれも休止する。

【デーヴィッド・アイクの「恐怖の世界大陰謀」刊行のお知らせ】
 2739回、2008(平成20)年12月17日

 デーヴィッド・アイクの「グローバル・コンスピラシー、いかにしてそれを終わらせるか」(二〇〇七年十二月刊)の、日本語版が出版される。日本語版、十二月二十五日刊、三交社、本多繁邦訳「恐怖の世界大陰謀」上下二巻、定価各二千三百円プラス税。上下二冊で、計約一千百二十頁。

 イルミナティのコンスピラシーを良く研究すると、イルミナティの枠組の中に引きずり込まれた日本人はどうなるか、まず、そのことが見えて来る。また、見えて来なければならない。このゲームでは、イルミナティのエリートが、常に五十手も先を読むプロ級であるとすると、日本の自称エリート、日本の国家権力、日本の各界のエリート支配階級は、一手先も見えないドシロウト、である。つまり、てんでゲームに成らない。彼らはそもそも、イルミナティのゲームのルールを全く知らない。しかし、それだけではない。イルミナティは日本人の中に、無数の手先、走狗、エージェントを確保している。イルミナティのこうした人、何千人、何万人、何百万人とも知れない日本人エージェントの中で、もっとも危険な(日本民族にとって)存在は、イルミナティなど存在しない!!イルミナティの陰謀など存在しない!!と、わめきたてる人々である。

 この種のユダヤフリーメーソンイルミナティ陰謀否定論者こそ日本を確実に亡国せしめる極悪の売国奴軍団である、ことを知らなければならない。現在の日本の各界の権力者(政界、官僚、警察、軍隊、裁判所、財界、学界、宗教界、芸能界、マスコミ界、ジャーナリズム、スポーツ界などなどの指導層、権力層、何らかの種類の決定権を有する人々)を、仮に三百万人、とする。これらの三百万人の中の百パーセントは、イルミナティの手先、エージェントである。この国賊どもが、日本を亡国、滅亡に引きずり込む。この国賊どもを一掃すること、それが、必要であろう。そしてそのための第一歩は、アイクを消化すること!!である。今や、アイクを知らないものは、「無学、文盲」同然である。日本国中で、もっとも極端な白痴は、東京大学と京都大学の法学部、経済学部の教授と学生、その卒業学生である。日本人は今や、明治以来の西洋サタニズム的思想と学術のすべてをまるごときれいさっぱり捨てて、一からやり直さなければならないのである。(了)

 【注】 日本義塾出版部で取扱中。アイク著「恐怖の世界大陰謀」三交社刊、上下二巻、約一千百二十頁。定価二千三百円プラス税、送料四百五十円。送料と税をサービスして、上下二巻一セット、四千六百円に割り引き。◎申し込みは、eメール、電話、はがきにて、日本義塾出版部へ。


【デーヴィッド・アイクの「恐怖の世界大陰謀」考】
 2740回、2008(平成20)年12月18日

 昨十二月十七日。日本義塾公開講義。W・G・タープレイの「オバマ、危険な正体」(成甲書房)を参考文献として、オバマ登場の意味について講義した。そのあとの質問の一つ。着々とワンワールドのアジェンダが進む中で、我々は何をしていけば良いのか」と。丁度いま、「グローバル・コンスピラシー[そしていかにしてそれを終わらせるか]についてのデーヴィッド・アイクのガイド[手引書]」(二〇〇七年十一月)の日本語版が三交社から出版されたところである。上下二巻、一千百三十九頁。全二十八章。日本語版の表題は、「恐怖の世界大陰謀」。

 日本人は、アイクのこの本をしっかり、修了すれば、「我々は何をしたら良いのか」その正しい解答に到達出来る、であろう。前出の質問に対しては、今の日本には、無数の間違った解答が用意されている。ちょっと、数え切れないほどの誤った解答が。しかし、アイクに従って、その無数の誤った解答を、とりあえず、三つの種類に整理することが出来るであろう。アイクは、「不思議の国のアリス」(二〇〇二年)[日本語訳は、『究極の大陰謀』、三交社、二〇〇三年]の中で、イルミナティの人類奴隷化、人類家畜人化のアジェンダに対して、人類には、三つの対応があり得る。第一は、「羊」である、または「羊人間」である。今の日本人は、百パーセント近く羊人間である。第二は、ロボット・ラジカル人間である。イルミナティの支配に対して、断片的、部分的、局地的、一時的に反抗し、抵抗する人々である。羊人間から見ると、これらの人々は、恐ろしいラジカル過激派......である。第三は、反コンスピラシー派である。このひとびとは、人類完全家畜化のイルミナティの秘密の陰謀を調査し、これと公然対決せんとする。第一の羊人間派、第二のロボット・ラジカル派から見ると、第三のこの反コンスピラシー派は、「狂人」である。そしてこの見方は、イルミナティサタニスト世界権力の見方そのものである。つまり、「反コンスピラシー派」については、人類の中の殆ど全部を占める、第一の羊人間も第二のロボット人間もそして言うまでもなくイルミナティ世界権力もそのエージェント、その走狗たちと同調して、反コンスピラシーを「狂人」扱いにする。

 しかし、実は、西洋のこれまでの反コンスピラシー派の陣営には、致命的な限界があった。それはまさしく、イルミナティのコンスピラシーの有力な一部としてのキリスト教(又はユダヤ教、イスラムなど)の限界内の反コンスピラシー派の水準に、とどまっていた、と言うことである。アイクは、この限界を、全面的に超克し得た西洋史上、最初の思想家である。何をしたら良いのか。と、問う人は、まず以て、自分の今の地位を自己検証しなければならない。羊人間なのか。ロボット・ラジカルなのか。更にすすんだ、反コンスピラシー派なのか。アイクの新著「グローバル・コンスピラシー」(日本語訳『恐怖の世界大陰謀』)を読みながら、そのことを自問しなければならないだろう。(了)

 【注】デーヴィッド・アイク著、本多繁邦訳、三交社、十二月二十五日刊「恐怖の世界大陰謀」、上下二巻、約一千百三十九頁。定価各二千三百円プラス税、送料一セット四百五十円(合計五千二百八十円)。日本義塾出版部でも取扱中 送料と消費税をサービスして、一セット四千六百円。申し込みは、eメール、電話、はがきにて、日本義塾出版部へ。

【「週刊金曜日」考】
 2741回、2008(平成20)年12月19日

 「週刊金曜日」。この週刊誌の創設の中心メンバーは、本多勝一氏である、と言う。本多勝一氏は、戦後、朝日新聞のスター記者であり、そして、この敗戦後朝日新聞なる者の立場は、中共の代弁者、中共の手先、中共の同調者......である。戦後、朝日のこの「中共の手先」としての性格は、戦前、戦時中の朝日の内実と何らかの程度でつながっている。そのことは有名な「尾崎、ゾルゲ事件」の尾崎が、れっきとした「朝日新聞記者」であったこと、そのことによって実証されているであろう。中共とコミンテルン、中共と国際共産主義勢力とは、完全にぴったりと密着した、同一の存在ではないか。しかし、その芯は、同じであろう。

 「週刊金曜日」は、日本共産党の機関誌、と言ったものではないが、しかし、本質的には、日本共産党と同系列の「左翼」であり、そのイデオロギーは、マルクス主義であろう。「週刊金曜日」、二〇〇八年十二月十九日/二〇〇九年一月二日、合併号。この号の表紙に、マルクスの大きな写真、「佐藤優、マルクスと語る」、だと言う。佐藤優と言う人物も、現代日本では、奇々怪々な存在であるが、十二月十九日の毎日新聞夕刊第二面は、佐藤優のインタビューである。彼はそこで、オバマ次期米大統領政権のもとで、アメリカはファシズム化する可能性がある、と分析している。アメリカでもどこでも、ファシズムへの傾向を阻止すべきである、と、彼は警告する。

 前出、「マルクスと語る」、によると、佐藤優氏の一応の思想的立場は、「西欧的社会民主主義、と言うことらしい。つまり、エンゲルス、カウツキ-、ベルンシュタイン、ベーベル、そしてロシア社会民主労働党のメンシェビキ派の時代のマルクス主義である、と。この潮流は、「第二インターナショナル」と称され、そしてこの「第二インターナショナル」は、現在でも実在する。

 しかし、ジョン・コールマン博士の「300人委員会」(成甲書房、上下二巻)によれば、「第二インターナショナル」とは、三百人委員会(イルミナティ)の有力な系列下部機関である。つまり、コールマン著によれば、社会民主主義陣営は、イルミナティの一味である、と。従って、このコールマン説で行くならば、佐藤優、と言う人物の本質、正体は、れっきとしたイルミナティの一味、と成るであろう。彼はそのことを自覚はしていないだろう、無意識的、無自覚的に、彼はイルミナティの流れの中で、泳いでいるのであろう。日本共産党を主力とする日本の左翼全体をそのように判定することが出来る。当然、「週刊金曜日」も、まるごとそうである。(了)

 【注】フランス社会党が、創立時から現在まで、いはゆるグラントリアン(大東社)つまり、フランスフリーメーソンの傘下にあることは自明である。フランス・フリーメーソンには、幾つかの分派が存在し、グラントリアンは、その中の一つである。しかも、グラントリアンがフランスフリーメーソンの主導的勢力であると、見ることが出来る。

【デーヴィッド・アイク著「グローバル・コンスピラシー」の日本語版「恐怖の大陰謀」刊行】

 2742回、2008(平成20)年12月20日

 デーヴィッド・アイク著「グローバル・コンスピラシー」の日本語版「恐怖の大陰謀」(三交社、上下二巻、千百三十九頁)を予約注文された読者、約五十人には、十二月二十日までに、五十セット発送を完了した。十二月二十二日(月曜日)には配達される見込みである。なお、引きつづき、日本義塾出版部で、申し込みを受け付けて居る。送料(四百五十円)、消費税二百三十円、計六百八十円をサービスして、上下二巻(各二千三百円)、四千六百円。日本全国、地方の読者にとっては、この本の入手がなかなか容易でない向きもあることを考慮して、そうした人々のために、とくに求めやすい価格を設定した。

 我々は、アイクの「大いなる秘密」(三交社)を出版し、二〇〇二年四月、アイクの第一回東京講演会を開催したあとの数年間、とりわけ、この三、四年、日本を占領する、イルミナティサタニスト世界権力と、そしてその日本人走狗たちの、(イルミナティの)陰謀論を否定し排斥し、根こそぎ抹殺せんとする、そのような攻撃、そのような思想戦争が、加速度的に強化されつつある、と、見ている。少なくとも、我々は、そのことを、ひしひしと身に感じている。そのような状況の中で、アイクの最新著「グローバル・コンスピラシー」の完全な日本語訳が刊行されたのである。

 本書の日本語訳者は、コールマン著「300人委員会」(KKベストセラーズ刊、一九九九年)以来、コールマン著、アイク著を連続的系統的に引き受けて来られた。今回のアイク著の日本語訳は、最初の頃と比べて顕著な力の向上を実証した。アイクのような著者の日本語訳業に於いて、このようなすぐれた人材が育って来たことについて、著者アイクに代って、熱く感謝と感激の意を表したい。

 アイクは、本書、全二十八章のうち、もっとも重要な個所は、上巻の冒頭の第一、第二章、下巻の最終章、第二十八章、である、と述べている。この三つの章は、当然のことながら、読みごたえがあり、スラスラと分かるようなものではない。従って、読者は、第一章から第二十八章まで、ともかく、通読したのち、また改めて、前出の三つの章を読み返すのが良いであろう。私たちは何者なのか。私たちは、どこに居るのか。私たちはどこから来たのか。常にこの根本問題に立ち返ることが必要である、とアイクは言う。(了)

 【注】我々のウエブサイト、デーヴィッド・アイク日本版 davidicke.jp は、今、事情があって休止状態にあります。新しいアイク週刊英文ニューズレターの日本版はとりあえず週刊日本新聞のウエブサイト、www.pavc.ne.jp/~ryu/ の中の「論壇」のページに公表しています。


【「日本の自動車産業の帰趨」考】

 2743回、2008(平成20)年12月21日

 「戦艦大和(そして武蔵)」と、「トヨタ自動車」と。この二つの現代日本の組織(旧日本海軍とトヨタ自動車)を比較することは、日本人にとって、意味のあることだろう。日本海軍は、日本の国力の総力を挙げて「世界一」の戦艦二隻(大和、武蔵)を建造した。しかし、結果はまるで当てが外れた。その経過そしてその末路は多くの日本人が知らされている。それは、「日本軍国主義」の終末を告げた。トヨタも今また、戦艦大和武蔵の如く、あえなく沈没して跡形もなく海底へ。二〇〇七年は「トヨタ」の絶頂であった。「トヨタ」はGMを越えて世界一の自動車製造企業に成りかけた。しかし、「トヨタ」もまたイルミナティサタニスト世界権力に、泳がされて居ただけである。世界金融恐慌。そして円高。イルミナティ世界権力が指揮棒を振ると、あっと言う間に、トヨタは一兆円もしくはそれ以上の黒字見込みから、一挙に一千億円の赤字。ホンダ自動車の社長は円高が続くと日本の自動車産業は全滅する、と。そして日本の自動車産業は消滅し、外国から自動車を輸入するしかない。しかし、自動車産業なしで国家はやって行けるのか。と語っている。このひとは、まるきりなにがなんだかわからない。このひとは、「イルミナティサタニスト世界権力」のことなど、聞いた事もない。

 ジョン・コールマン博士は二十年も前に三百人委員会は、全世界の工業の解体、非工業化を推進する。と警告したがその順番は、1)米国 2)英国 3)日本であると。米英の非工業化をについては、これはもはや常識である。さて、それではいよいよ三百人委員会は、三番目の「日本の非工業化」に、着手する。日本工業の中核体、自動車産業の抹殺!!である。しかし、日本民族にとって死活的問題、致命的に重要な警告を、今まで、日本民族有志に対して公然発信しつつある言論は、唯一つ、殆んど目にも入らない我々の「週刊日本新聞」以外に存在しないのである。(了)


【「無意識」考】

 2744回、2008(平成20)年12月22日

 「(人間の)脳は毎秒四〇〇〇億項目もの情報を受け取っていると言われているが、そのうち私たちが意識しているのは、二〇〇〇項目ほどだ」(アイク『恐怖の世界大陰謀』上巻、九十頁』)。

 アイクは、ここで、何を言はんとしているか。人間が、意識するのは、二億分の一である、と。二億分の一以外は、「無意識」であると。これは何を意味しているのか。更にアイクは言う。「電磁スペクトルは、この宇宙の物質ないし質量の〇.〇〇五パーセントにすぎないと言われているが、人間の視覚はその〇.〇〇五パーセントのうちの、さらにほんの一部分しか見ることができないのである。いわゆる『可視光線』は、そのさらにごく一部なのだから、私たちは、事実上、ほとんど盲目と言っていいだろう。」(上巻、四十二頁)。人間が、目醒めると言うことは、私たちが「無限の認識」であることを理解することである、と。そんなことが出来るのか。アイクは、イルミナティのグローバル・コンスピラシーを終わらせるとは、この無限の認識の境地に達することであると。そんなことが出来るのか。

 イルミナティ(地球を支配しているレプティリアン)は、我々地球人が、その境地に達しないように、その存在そのものに気付かないようにするために、全力を尽くして、それを妨害し、それを弾圧する。イルミナティとは何者か、アイクはイルミナティを(1)レプティリアンの血統。(2)レプティリアンと地球人の混血種。(3)及び、この二者によって精神的にオーバーシャドウされている地球人。から成るものと見ている。この問題については、太田龍著「地球の支配者は爬虫類人的異星人である」(成甲書房)を参照すること。

 アイクが、コンスピラシー(陰謀)と言ふとき、そのコンスピラシーは、地球の枠内のコンスピラシーではない。それは、宇宙的なコンスピラシーであること。そのことを、理解しなければならない。イルミナティは、地球人を奴隷、家畜人ヤプー、魂なきゾンビ人間、ロボット人間たらしめるべく、行動する。そのための、彼らの無数の作戦の中のもっとも重要なものは、人間の右脳と左脳の交流を切断することである、と。このことについては、アイクの本を良く読むこと。このような観点を入り口としてすすむとき、我々は、アイクを通して物事の本質に入って行くことになるのである。(了)

 【注】太田龍著「地球の支配者は爬虫類人的異星人である」(成甲書房)好評発売中。日本義塾出版部でも取り扱っています。


【「デリバティブ」考】
 2745回、2008(平成20)年12月23日

 日本義塾十二月十七日の公開講義で、「タープレイはデリバティブの損失を千兆ドル~二千兆ドルと見積もっていますが、詳細を教えて下さい」と言う質問があった。これは、もちろん、次の数年のうちに世界情勢の前面に出て来るであろう重大問題であるが、時間の制約のために十七日の公開講義では、ごく要約的に説明して終りとした。まず、「デリバティブの損失」と言う表現は、正確ではないであろう。「デリバティブ」は世界経済にとって、水素爆弾のようなものだ、と、最近ヨーロッパで言われたことがある。この言い方は、ややまともである。経済的大量破壊兵器だ、とも言はれる。これも、当っていないこともない。しかしこれでは、一般の人間は、混乱させられるだけであろう。

 デリバティブがそのような兵器であるとしたら、最低限、次の問題が解明されなければならない。(1)その「兵器」を製造させたのは何者か。(2)その「何者か」は、いかなる目的でこの兵器を製造させたのか。デリバティブは危険だ、として、一九九〇年代ヨーロッパの一部の勢力は、批判し、警告した。しかし、逆に一九九〇年代、クリントン政権時代(一九九三年一月~二〇〇一年一月)の米国国家中枢(大統領と財務長官、財務省)は、デリバティブの手法を全面的に展開させた。この場合の米国財務省中枢は、ルービン、サマーズなどであり、この時の米FRB総裁は、グリーンスパンである。つまり、一九九〇年代に、デリバティブを爆発的に増加させた陣営は、ウォール街 米FRB クリントン政権と財務省中枢である。と成るであろう。

 ブッシュ(息子)政権は、その政策を継承し促進した。しかし、これは表面的形式的なお話である。米FRBのオーナーは、ロスチャイルド(イルミナティ)である。ウォール街は、ロンドン・シティ(イルミナティ)の指揮下にある。クリントンは、ビルダーバーグ年次総会に招待されることによって、米国大統領たるべき適格性を保証された。つまり、要するに、狂気の如きデリバティブの爆発的増大は、まぎれもない、イルミナティ奥の院(三百人委員会)の指揮下で、なされたのである。それでは、イルミナティ(三百人委員会)は、いかなる目的を以て、デリバティブと言ふ経済的大量破壊兵器を仕掛けようとしているのか。この問題は、コールマン博士が「三百人委員会」(一九九一年~二〇〇七年。五版がある)によって、十八年前から、公然と全世界の人々に警告している。(了)

 【注】アイク著「恐怖の世界大陰謀」(三交社、二〇〇八年十二月二十五日公刊予定)の出版日が近付いているが、この本の出版販売について、「アマゾン・ジャパン」の奇妙な動きがあると、読者から連絡された。この件は注目したい。二〇〇九年三月頃、米国の著述家、政治分析家W・G・タープレイを日本講演に招待することを目下検討中である。


【コミンテルンの陰謀「日支闘争計画」考】

 2746回、2008(平成20)年12月24日

 「國民新聞」編集部の原稿依頼に応じて、筆者は、同紙、平成二十年十二月二十五日号に、「コミンテルンの陰謀」についての小論を寄稿した。コミンテルンが仕掛けた陰謀は、無数に存在する。しかし、日本及び東アジアの運命を一変させた、もっとも重要なコミンテルンの陰謀は、「日支闘争計画」であるだろう。「日支闘争計画」については、国際政経学会(昭和十一年~二十年)の月刊機関誌「猶太(ユダヤ)研究」(昭和十八年)に掲載された、同会専務理事増田正雄論文が、根本文書である。

 この増田論文については、国際政経学会生き残りの明治四十五年生まれの渡部悌治著「攘夷の流れ」(のちに成甲書房から『ユダヤは日本に何をしたか』と改題して再版された)の中に、詳しく紹介されている。また拙著「ユダヤの日本占領計画」(絶版)にも詳述した。関心のある方は、これらの文献を参照のこと。要するに、

(1)日本と支那を全面戦争に誘導する。(2)更に、そのあと日本と米国の全面戦争を演出する。(3)最後に、ソ連が介入して日本にトドメを刺し、日支両国をコミンテルン、ユダヤ、イルミナティのモノとする。と言う計画である。このくらいうまく行った陰謀は、世界史上に、存在しないのではなかろうか。

 増田論文によれば、コミンテルン、ユダヤ、イルミナティは、この日支闘争計画戦略の実施機関として、IPR(太平洋問題研究所)を設立した、とある。IPRには、日本支部があり、それは「太平洋問題調査会」と称された。つまり、「コミンテルンの陰謀」の本体は、コミンテルンの上部機関としての、イルミナティ(三百人委員会)である。筆者は、このテーマについては、一九九一年以来、約十冊の著書で論じている。「国際政経学会」(昭和十一年~二十年)は、資本主義と共産主義は、ユダヤフリーメーソンの双頭作戦部隊である、と言う、一応正しい認識を確立していた。にも拘らず、日本の国家権力中枢は、昭和二十年まで頑として、この説を受け入れることを拒否した。この姿勢は、今なおつづいている。(了)

 【注】 敗戦まで、日本の権力中枢に、もっとも深く潜入し得たイルミナティの諜報工作員は、「尾崎ゾルゲ事件」の尾崎である。それでは、今の日本はどうか。筆者は、今の時点で、「佐藤優」。この人物は、尾崎にも匹敵する、とは言えないであろうが、まあ一応は、イルミナティの対日高級諜報工作員ではないか、と疑っている。月刊「國民新聞」は、現代の日本で唯一の「民族派」系の全体にまたがる新聞であると聞いている。


【「田中宇(サカイ)」考】
 2747回、2008(平成20)年12月25日

 田中宇(サカイ)と言うジャーナリストが、最近ウエブサイト上で、ブレジンスキーが十二月十六日に公表したと言う、「世界的な政治覚醒」と言う論文について、詳しく論評した。そこで、この 08.12.16 ブレジンスキー論文を調べると、「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙(2008.12.16)電子版に出て居た。筆者の記憶によれば、「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙は、米国の「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムス」の中から、主要な記事を適宜編集した国際向けの新聞、と聞いている。

 前掲、田中宇氏の「世界的な政治覚醒を扇るアメリカ」によれば、ブレジンスキーのこの論文は、英国の王立国際問題研究所(RIIA)で、ブレジンスキーが行った講演をもとに書かれたものだと言う。RIIAは、コールマン博士によれば、三百人委員会の参謀本部であると。田中宇と言う人は、タープレイの著書(『オバマ、危険な正体』成甲書房。未邦訳の『オバマ、非公認伝記』)は、全く知らないようである。少なくとも、ここでは、タープレイが、ブレジンスキー/ハンチントンの、二〇一〇年~二〇三〇年にかけての、米国の、そして全世界の「政治的覚醒」についての詳細な、そしてきわめて重大な記述は、言及されていない。

 ブレジンスキーは、不幸にも、アメリカの公衆(パブリック)は、世界について、恐るべきほど無知である。オバマは、アメリカ国民が世界情勢の理解を深めるように、行動すべきである。と前出論文の中で、述べている。この言い方は、最大限に抽象化された一般論であるが、タープレイの二冊の著作の読者には、もちろん、ブレジンスキーがオバマ政権に何をやらせようとしているかを、すぐに理解するであろう。

 田中宇と言う国際ジャーナリストは、反陰謀論的立場を取らない俗流的体制内的マスコミの中では、まあ、もっともましな人物である、と、評価は出来るであろう。彼は、オバマ政権は、ブッシュ政権と同様、「隠れ多極主義を採る」、と言う。こんな通俗なことを言っているようでは、お話にならない。(了)

【ヨーロッパ在住の日本人有志からの手紙】
 2748回、2008(平成20)年12月26日

 ヨーロッパ在住の日本人有志からお手紙を頂いたので、以下にその大要を紹介する。

 前回送っていただきました、【凶事の予兆】ならびに【300人委員会】ありがとうございました。今はまだ凶事の予兆を読んでいる段階ですが、現在世界で起こっていること。また、自分で目にすることがあまりにもぴったしに符合していることに驚きを隠せません。さて、下記の本ございましたら、また同様送っていただきたいのです。ございましたらよろしくお願い申し上げます。
 
 【コールマン博士は知っていた】 【ユダヤの日本占領計画】 また、下記は太田先生への私からの便りです。
 
 太田先生
 
 いつもサイトを非常に有益な情報として拝見させていただいております。. .......バルカン半島.........を回ってまいりました。これらの諸国では見事に、コールマン博士の著書-凶事の予兆で書かれてある-彼らの目的とした社会がありました。現在、これらの諸国は一応、資本主義を取っていますが社会全体は社会主義。そして、一般市民はマフイアと警察権力による統制下にあります。賃金は300ユーロー[これは年間賃金らしい]<一日/1ユーロー>。最低の生活を余儀なくされています。見事なまでの分断統治・社会主義・脱工業化社会・警察国家...................................................現在ベルギーで起きていることは社会主義化です。......脱工業と社会の衰退化が最も成功しているところです。戦後は、ヨーロッパでもっともいち早く工業の復興を遂げ鉄鋼と石炭の主要な地域でした。-今は完全にそうした工業化は破壊されました。今、ベルギー全体に多くの警察が配置されつつあります。ここ最近目を疑うような警察の車と数が増えております。.........ヨーロッパ中の町に多くの暴動時に活躍するであろう、若者達が配置されております。..................フランスのカレーにはそういった不法難民が驚くほどの数で収容所内や収容所外に居ます。................その数は実に信じられないほどの数なのです。-これはもう、実は何年も前から続いている現象です。....................................................もう、いつでもかつてあったフランス革命が起きてもいいような準備が着々といった感じがします。(以上)

 以上の手紙は、きわめて興味深い。アイクは、WMR(ウェイン・マドセン・レポート)を引用して、CR(コンクリフト アンド レボリューション)文書なるものが存在すると指摘した。コンクリフトは要するに戦争である。つまりイルミナティ世界権力は、全地球に戦争と革命の大動乱を作り出すアジェンダである。それは何のためか。言うまでもなく、二〇五〇年をメドとする地球人口八割大殺処分、残存する十億人を家畜人として、世界人間牧場に収監する、その戦略の実現のため、であろう。(了)


【フリッツ・スプリングマイヤーさんからの手紙、村上春樹考】

 2749回、2008(平成20)年12月27日

 米国(イルミナティサタニスト権力)のロンポク刑務所に、米国国家権力によって、でっち上げられた無実の罪で、二〇〇三年から懲役九年半の刑で政治的囚人として収監されている筆者(太田)の親しい友人、フリッツ・スプリングマイヤーさんから、十二月二十二日付の消印のある封書が、今日(20.12.27)届いた。これは、ロンポク刑務所発の第3信である。この封書には、私あての手紙と週刊日本新聞への寄稿記事(第3信)とが入っていた。ここでは、スプリングマイヤーさんの私あての手紙を要約紹介し、論評する。短い論説については、後日、日本語に翻訳して、週刊日本新聞に掲載することにしたい。手紙の要約。

(1)あなた(太田)がご存じのように私(スプリングマイヤー)は、米国に於けるイルミナティーの「トラウマベースド・トータル・マインドコントロール」について、非常に深く、情報に通じています。
(2)それで、イルミナティのトラウマベースド・トータル・マインドコントロールは、中国にも発生しつつあることに私は気付いています。
(3)しかし、日本では、それはごく少ない。と、私は見ていた。
(4)ところが、ハルキ・ムラカミ(村上春樹)の有名な小説「ねじまき-どりくろにくる」[ここのところ、スプリングマイヤーさんは、ひらがなで自筆している]は、私にイルミナティのトラウマベースド・トータル・マインドコントロールが、日本にも到達していることを気付かせた・・・・・・。以下省略。

 スプリングマイヤーさんは、村上春樹のこの小説の英訳、(The Wind-Up Bird Chronicle)を読んだようである。私は長いこと、日本人の小説とくにベストセラー小説は、一切、読まないことにしている。イルミナティの走狗が書いたゴミなど読むひまはない!! と。と言うわけで「有名な」村上春樹の小説も一冊も読まない。しかし、スプリングマイヤーさんのこの手紙を読んで、近くの小さな書店で新潮文庫版「ねじまき鳥クロニクル」(全3巻)を購入した。スプリングマイヤーさんは、「NEJIMAKI-Dori Kuronikuru は、多数のマインドコントロールのテーマを取り上げている。失われた時間、入念なマインドコントロール、オズの魔法使い、オカルトパワー、からだにつけられた神秘的なしるし、鏡のはなし、多重人格障害、......」と書いている。たしかにこれは、普通の娯楽小説ではないようだ。一見して、ひどくイヤらしい。いかにもこれは、スプリングマイヤーさんの言はれるように、イルミナティのマインドコントロールかも。つまり、村上春樹は、イルミナティサタニスト世界権力のお気に入りとして、もてはやされているのかも知れない。この問題は、後日、検討したい。(了)

 【注】スプリングマイヤーさんの週刊日本新聞への寄稿小論文は、「我々は、共に犠牲とされる」。迫り来る世界的食糧危機について述べてある。


【D・リビングストーンの「死に行く神々」、「イルミナティとテロリズム」論評】
 2750回、2008(平成20)年12月28日

 アイクは「グローバル・コンスピラシー」(日本語版『恐怖の世界大陰謀』、三交社)の中で、最近登場したカナダ在住の新しい注目すべき思想家D・リビングストーンの「死に行く神々」を引用して、非常に高く評価している。リビングストーンは、めずらしい経歴の思想家である。彼はカナダの白人であり、キリスト教徒であった。イルミナティの悪事を深く研究して行くうちにキリスト教は、すべての分派について根底からして腐敗して居り、イルミナティサタニストの世界支配の道具と化した、との結論に達し、イスラムに改宗した。そして多年の研究ののち、「死に行く神々」を出版したのである。

 筆者はこの本を読んでいる。しかし、リビングストーンはそのあと、二〇〇七年によりすぐれた著作「イルミナティとテロリズム」を出版した(もちろん未邦訳)。アイクは「グローバル・コンスピラシー」の中ではこのリビングストーンの著書「イルミナティとテロリズム」を引用していない。リビングストーンの見方は、要約以下の通りである。

(1)イルミナティの元凶は、天使団の三分の一を率いて、神々に反逆し、天上界で大戦争を展開した、ルシファーである。
(2)ユダヤ・キリスト教はルシファーの一味に乗っ取られた。
(3)イスラムが出現すると、ルシファーの一味は、イスラムの内部にも侵入し始めた。
(4)ルシファーの直系、イルミナティの本質はテロリストであり、つまり、破壊主義者である。
(5)イスラム原理主義のテロリストなるものは、ユダヤ・キリスト教を支配するイルミナティによってイスラム内部に作られた彼らの操作する作戦部隊である、と。

 ヘンリー・メイコウはユダヤ人であるが、ユダヤ教を捨てて、既成のキリスト教徒もイルミナティのエージェントと化した、との結論に達した。イエス・キリストは信仰する。との立場からイルミナティサタニスト的陰謀と戦う立場に立っている。このヘンリー・メイコウもリビングストーンを高く評価するのみならず、イスラム教は全体として、イルミナティ支配下のユダヤ・キリスト教よりもはるかにすぐれている、とする。

 ヘンリー・メイコウは、リビングストーンのようにイスラムに改宗はしないけれども、にも拘わらずイスラムはユダヤ・キリスト教界全体がサタニスト化したとしてこれを捨てた、との立場にはリビングストーンと一致している。メイコウ、リビングストーンのような西洋の思想家がイスラムを高く評価する多くの根拠のうちで、主たるものを二つ、挙げれば、(1)金利否定 (2)フェミニズム否定、と成るであろう。今後、ヘンリー・メイコウと同時にリビングストーンをも、精力的に研究すべき思想家として、日本民族有志に紹介して行くこととする。(了)

 《注》
 ◎イスラム原理主義とそのテロリズムはすべて、ロンドンに本拠がある、と言う。この事実は広く知られているが、リビングストーンの著書を消化することによってすべてが氷解することに成る。
 
 ▼The Dying God: The Hidden History of Western Civilization (June 14, 2002)
 ▼Terrorism and the Illuminati: A Three Thousand Year History (April 3, 2007) by David Livingstone


【ベンジャミン・フルフォードに対する第一の矢】

 2751回、2008(平成20)年12月29日

 ベンジャミン・フルフォードが、9・11事件の陰謀研究を通じて、いはゆるコンスピラシーセオリー陣営に入ったのは、三年前のことか四年前のことか。正確には記憶していない。二〇〇一年九月十一日事件から約七年余。ベンジャミン・フルフォードが9・11事件の陰謀に気付いたのが二〇〇四年のことか二〇〇五年のことか。いずれにしても、三、四年の研究のあとに、彼は、その陰謀論研究の総決算のようなものとして、最近、講談社から「世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン」と言う本を出した。講談社は、大々的にこのフルフォードの近著を宣伝中である。そこで、今日(12/29)、それを一読した。通読するのに三十分もかからない。私にとって、目新しい話はゼロである。

 ここでは、ベンジャミン・フルフォードの、デーヴィッド・アイクについての記述を取り上げることにする。この本の記述では、フルフォードが、アイクのどの本をどのように読んだのか示されていない。それとも全く読んでいないのか、それもあり得ないことでもないだろう。いずれにしても、彼のこの本の中にアイクからの引用は明示されていない。つまり、取り上げ方が、極度に「軽い」のである。本書では、フルフォードは、「ルシフェリアン」なるものを持ち出す。それは、ユダヤ・キリスト教世界では、周知のお話である。それをテーマとした西洋でもっとも有名な文学作品は、ミルトンの「失楽園」である。天上界で、天使団の三分の一を率いたルシファーが神に対して、反逆、反乱し、大戦争のあと、ルシファーは敗れた。それから色々あって、ルシファーは、蛇に化けてアダムとイブを誘惑した、そして......と。

 これは、歴史的事実なのか。それともそれは作り話なのか。ルシファーは肉体を持った存在なのか、それともルシファーは、単なる霊的又は、幻想的存在なのか。旧約聖書の創世記のタネ本は、シュメール粘土版文書であること。これは、確立された事実である。そもそも、六千年前に遡るとされるシュメール文明とは何者なのか。「エノク書」は、どう解釈するのだろうか。私から見れば、フルフォードは、こうした尨大な問題について、殆んど何も知らないにひとしい。こんな程度のレベルで、このひとは、アイクについて、エラそうな口を聞ける立場なのだろうか。とりあえずここでは、第一の矢を放つことにする。(了)


【五木寛之の「ヒューマニズムの終わりと漂流する世界の始まり」考】
 2752回、2008(平成20)年12月30日

 「日刊ゲンダイ」2009年1月1日号(12月29日発行)。第4面。特別寄稿、五木寛之「ヒューマニズムの終わりと漂流する世界の始まり」。これは、現代日本の体制内マスコミ上に公表されたものとしては、重要な文章であるだろう。以下にその要点を列記する。

(1)昨年からの世界金融の混乱は、一時的な景気の循環ではない。
(2)それは五百年に一度といっていい、歴史の大変動なのである。ルネッサンス以来の世界文明の土台が揺らいでいるのだ。
(3)いま漂い始めたものはヒューマニズムの世界である。
(4)ヒューマニズムがいま、大きく崩れつつある。
(5)人間が地球の主人公である時代は、終わったのだ。
(6)人間は地球の凶悪な寄生虫である。
(7)社会主義もダメ、資本主義もダメ、ヒューマニズムもダメ、となった後に何が残るのか。
(8)いま始まっているのは、五百年に一度の世界の大混乱期であり、人類の魂の大恐慌なのだ。
 .............................

 筆者は、三十数年前、一九七〇年代の初め、五木寛之さんと、一度、話し合ったことがある。そのとき、五木さんが本音は未だとても言えないよ、と言はれたことは、ずっと記憶に残っている。その、五木さんの本音、少なくともその一部は、前掲の日刊ゲンダイの文章なのか。それは、何とも言へない。五木さんの世界と筆者の世界は、少々は重なるところがあるだろう。ついでに「人間の覚悟」(新潮新書、五木寛之著)も目を通した。「人間は地球の凶悪な寄生虫である」と。これは一応は正しい。しかし、ここでの「人間」には、適切な條件を付けなければならない。その條件については、他の場所で詳しく述べているのでここでは省略する。(了)

 【注】前出、五木寛之論文と同趣旨の文章は、マスコミ上、その他に、幾つか、見ることが出来る。その一つは、鈴木孝夫論文(『別冊文藝春秋』誌上、人類は総退却すべきとき、の趣旨) 進藤先生の著作。本格的なものとしては、胡蘭成漢文全集、全九巻。

【デーヴィッド・アイクの「恐怖の世界大陰謀」の刊行を廻るアマゾン・ジャパンの奇奇怪怪】
 2753回、2008(平成20)年12月31日

 デーヴィッド・アイクの「恐怖の世界大陰謀」(英語原題『グローバル・コンスピラシー』)三交社刊。アマゾン・ジャパンのこのアイクの新刊大著に対する取り扱い方は、きわめて異常である。アマゾン・ジャパンでは、通常、新刊本については、予約を受け付けている。ところが、アイクの「恐怖の世界大陰謀」(三交社)については、予約を受け付けない。それどころか、アマゾン・ジャパンは、「在庫切れで絶版」を表示する。まもなく出版されると言う本について在庫切れとは、奇々怪々だ。あきらかに、これは、アマゾン・ジャパンのトップが、アイクのこの本を出来るだけ売りたくない、との意図を証明しているのではないか。

 十二月二十五日このアイクの本は、出版された。まり、全国書店に配本の運びとなったのである。この日の直前、そして、その当日、以後、どうなったか。アマゾン・ジャパンは、この本について、注文後四週間以内に発送!!と表示した。出たばかりの本について、四週間以内発送、と言うのか。これは、ますます奇々怪々である。こんなことは、偶然のミス、ではあり得ない。アマゾン・ジャパン内の下級の社員の意思でもあり得ない。これは、アマゾン・ジャパンのトップの意思でなければならない。

 アマゾンの日本以外の諸国の状況は分からない。少なくとも、アマゾン・ジャパンの政策を決定する立場の人々は、日本人にこの本を読ませたくないのだ、と推理することが可能である。たしかに、イルミナティサタニスト世界権力には、日本人にアイクを読ませたくない理由は存在するだろう。しかし、かつてアマゾン本社(米国)のトップは、「我々は、本の販売者であって、」「我々は、本の検閲者ではない」と公言したのではなかったのか。このアマゾン本社の基本政策は、アマゾンジャパンには適用されないのか。我々は、そのことをアマゾン・ジャパントップに質問する。

 林秀彦さんが、二冊の著作(成甲書房)によって、日本人が今、イルミナティの陰謀の調査研究批判に全力を挙げて取り組まなければ、日本民族の滅亡は、避けられない、と警告された。この発言は、全く正しい。イルミナティサタニスト世界権力は良く知っている。日本民族をイルミナティの陰謀について無知のままに維持せよ。そのことは、イルミナティの日本処分作戦至上命題であり、最優先課題である、と。これこそ、幕末以来、百数十年イルミナティの日本占領日本処分計画の根本である、と。我々は、このことを見破らなければならないのである。(了)

 【注】デーヴィッド・アイク著、本多繁邦訳「恐怖の世界大陰謀」(上下二巻、三交社、定価各二千三百円プラス税)全国書店で販売中。日本義塾出版部でも取り扱い中。特別価格、送料四百五十円、消費税はサービスして、上下二巻、四千六百円です。






(私論.私見)